通信制高校にも、大学受験を目指す生徒向けに特別なコースが設けられている学校があります。パンフレットには「受験対策も万全」「現役合格をサポート」といった言葉が並びますが、実際に入学してみると「思っていたのと違う」と感じるケースもあるようです。
今回は、通信制高校の大学進学コースを検討している人に向けて、進学向けコースの授業内容・指導体制の実態と、入学前に確認しておきたいポイントを解説します。
通信制高校の「進学コース」とは
通信制高校の進学コースとは、大学や専門学校への進学を希望する生徒を対象に設けられた特別カリキュラムのことです。「受験コース」「特進コース」など学校によって名称は様々です。
一般的な通信制課程よりも授業時間や教材が多く設定される傾向があり、大学進学に向けた受験対策を目的としています。一般選抜(学力試験)や総合型選抜、学校推薦型選抜など、生徒一人ひとりの進路に合わせた受験対策をうたっている学校も多くあります。
進学コースの注意点
ただし「進学コース」と一口に言っても、学校によって内容・サポート体制・講師の質には大きな差があります。なかには週2回しか授業がなかったり、大学受験対策というより「基礎復習中心」で、難関大学を目指す生徒には物足りないケースも見られます。
「思っていたのと違う」と感じる原因
- そもそも授業が週2回しかなく、全然足りない
- 受験対策を担当できる先生が少なく、質問ができない
- 自習室がうるさい、自由に使えない
- 合格できる気がせず、結局は別の塾や予備校に通うことに
- 一般選抜を希望していたのに、推薦入試を強く勧められた
- 授業のレベルが低く、受験に直結しないと感じた
「高校卒業」を目的とする生徒にとっては十分によい学校だったとしても、大学進学を目指す生徒にとっては「物足りない」「レベルが低い」と感じる指導内容になってしまうことがあるのです。
先生の質・志望校対策の課題
通信制高校は教員の配置や指導方法が柔軟である一方、大学受験の専門指導を行う体制が整っていない学校もあります。特に全国にキャンパスを持つ広域通信制高校の場合、質問の機会が限られてしまうケースも。ただし、オンラインでの質問サポート体制が整っている学校であれば、十分な指導が受けられます。
また、パンフレットや説明会で「志望校ごとの受験対策ができる」と紹介されていても、実際は過去問を使うだけの講習になっていることもあります。難関大学へチャレンジする場合には、塾や予備校を併用する生徒も多く見られます。
学習量と推薦入試偏重の課題
受験対策の授業を受けられると安心していたけれど、授業の回数が少なくて勉強が進まないというケースも珍しくありません。オプションで授業を増やしたり、受験予備校や塾を併用することになると、負担が大きくなってしまいます。
また、推薦入試を中心に指導している学校もあり、「学力試験で挑戦したいのに推薦ばかり勧められる」という声も聞かれます。一方で、総合型選抜に特化した学校では小論文や面接対策に力を入れており、受験方式が合う生徒にとっては非常に有効です。自分の目指す入試方式と学校の得意分野が一致しているかを、事前に見極めることが重要です。
入学前に確認しておくべきチェックポイント
- 授業内容と教材:基礎中心か、受験レベルの内容を扱うのか
- 講師・チューター体制:大学受験経験のある専門講師がいるか
- 進学実績と入試方式:どの大学・どの方式での合格実績があるか
- 追加費用の有無:講習や模試が必須か、別途費用が必要か
これらをチェックすることで「思っていたのと違った」というミスマッチを防ぐことができます。特に大学受験を本格的に目指す生徒は、必要に応じて塾や予備校との併用も視野に入れておくとよいでしょう。
まとめ
大学受験は、受験方式・学習レベル・サポートの3つが自分に合っているかどうかで結果が大きく変わります。パンフレットの言葉や合格実績の数字だけで判断せず、個別相談やオープンキャンパスに参加し、実際の指導内容を確かめてから入学を決めるようにしましょう。
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