不登校の高校生がゲームばかり、スマホは取り上げる?|見るのは時間より生活【2026】

学校を休むようになってから、スマホやゲームを手放さない。夜中まで部屋から画面の光がもれていて、朝は起きてこない。「取り上げたほうがいいのか、それとも見守るべきなのか」と、毎日のように迷っている保護者の方は少なくありません。

先に結論を書きます。判断の軸は「何時間やっているか」より「睡眠・お金・安全・本人の気持ちがどうなっているか」です。WHOのゲーム障害の定義も、時間の長さではなく、やめられるか・ほかのことより優先していないか・問題が起きても続けていないか、そしてそれによる生活への著しい支障で見ます。いきなり全部を取り上げるのでも、何も言わずに放っておくのでもなく、「一緒に決めて、紙に書いて、親も守る」ルールから始めるのが、公的機関や専門医療機関の資料をもとにした考え方です。

この記事は、WHO、厚生労働省、久里浜医療センター、こども家庭庁、総務省、文部科学省の資料を実際に開いて確認した内容でできています(2026年9月確認)。ゲーム障害かどうかの診断は、この記事ではできません。気になるサインがあるときの相談先も、後半にまとめています。

今の高校に通い続けるのが難しく、家で過ごす時間が長くなっている場合は、オンラインで学ぶという選択肢もあります。NIJIN高等学院(ニジ高)は「オンラインで最高の青春を」を掲げる通信制高校サポート校で、全国の仲間とオンラインでつながり、企業や地域と関わるプロジェクトや、生徒が自分たちで企画する行事に挑戦できます。カメラやマイクをオフにしてチャットだけで参加するところから始められ、全国にNIJINアカデミー(ニジ高はその高等部)のリアルの教室があり、リアルでの通学もご検討いただけます。ニジ高は高校ではないため、卒業資格は提携する通信制高校で取り、その高校のスクーリングには参加が必要です。どんな学校なのかは、校長・星野達郎のYouTubeでも見られます。

目次

結論:不登校の高校生がスマホ・ゲームばかりのときの早見

  • 高校生のネット利用は、学校に通っている子も含めて平日平均約6時間44分です(こども家庭庁・令和7年度調査)。長いこと自体は、不登校の家庭だけの話ではありません。
  • ゲーム障害(ICD-11)は時間の長さでは決まりません。「やめられない」「ほかの関心や日常の活動より優先する」「問題が起きても続ける」の3つと、生活への著しい支障が、通常12か月以上続くかで医師が判断します。
  • 不登校の時期のゲームは、つらさから距離を置く場所や、友達とつながる数少ない場所になっていることがあります。取り上げる前に、いま何の役をしているかを見ます。
  • 久里浜医療センターのルール作りの資料には、一度の違反で全てを取り上げたり、一切使用禁止にしたりするのは現実的ではないとあります。取り戻せる形のルールにします。
  • 早めに話し合いたいのは、睡眠が崩れて体調に出ている・お金のトラブルがある・暴力や危険な出会いがあるときです。時間の長さだけなら、まず記録と話し合いから始めます。
  • 相談は保護者だけでもできます。精神保健福祉センター、保健所、ネット依存の専門外来(家族だけの相談を受ける病院もあります)が窓口です。
  • 生活リズムに波があっても学べるオンラインのサポート校(NIJIN高等学院など)で、家からもう一度学びにつながる方法もあります。
オンラインで学ぶNIJIN高等学院の生徒

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取り上げる前に、ゲームがいま「何の役」をしているかを見ます

「ゲームばかりしているから学校に行けない」のか、「学校に行けなくなったからゲームばかりになった」のか。家で見ていると前者に見えがちですが、どちらが先かは家庭ごとに違い、外からは簡単に分かりません。

手がかりになるのが、学校が不登校の生徒について把握した事実です。文部科学省の調査では、令和6年度に高校で不登校だった生徒は67,782人。学校が把握した事実(複数回答)で多かったのは次のとおりです。

  • 学校生活に対してやる気が出ない等の相談があった:26.9%
  • 生活リズムの不調に関する相談があった:26.2%
  • 不安・抑うつの相談があった:16.0%
  • 学業の不振や頻繁な宿題の未提出が見られた:12.8%
  • いじめを除く友人関係をめぐる問題の情報や相談があった:10.2%

出典:文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要(不登校抜粋版)」(2026年9月確認)

この数字からゲームが原因か結果かは分かりません。ただ、やる気が出ない・生活リズムが崩れる・不安が強いという状態が先にあり、その中で一番手軽に気持ちを動かせるのがゲームやスマホだった、という流れは珍しくないと考えられます。

そこで、取り上げるかどうかを決める前に、次のことを本人の様子から見てみてください。

  • 逃げ場になっている:学校や将来のことを考えずにいられる時間として使っている
  • つながりになっている:ボイスチャットやオンラインの仲間が、今いちばん話せる相手になっている
  • 手ごたえになっている:ランクや実績など、今の生活で唯一「できた」と感じられるものになっている
  • 時間を埋めている:ほかにすることがなく、気づいたら何時間もたっている

「何のゲーム?」「誰とやっているの?」と、責める調子ではなく聞いてみると、役割が見えてくることがあります。保護者自身がつらくなっているときは、不登校 親 しんどいときの向き合い方も参考にしてください。

ソファでゲームのコントローラーを持ち母親に話す高校生
まずはどんなゲームをしているのか、話を聞くところから始められます。

高校生のネット利用は平日平均6時間44分。長いことだけで「異常」とは言えません

「うちの子だけが長すぎるのでは」と感じたら、まず全国の数字と比べてみます。こども家庭庁の調査(満10〜17歳、令和7年11〜12月実施)では、インターネットを使っている青少年の平日1日あたりの利用時間は次のとおりでした。

学校種 平均利用時間 3時間以上 5時間以上
高校生 約6時間44分 86.0% 63.3%
中学生 約5時間24分 78.1% 48.0%
小学生(10歳以上) 約3時間54分 61.7% 28.8%

出典:こども家庭庁「令和7年度 青少年のインターネット利用環境実態調査 調査結果(速報)」(令和8年2月。2026年9月確認)

高校生は前年度の約6時間19分から約25分のび、7時間以上が38.1%いました。高校生の利用内容で多いのは、動画視聴95.3%、コミュニケーション(SNS・メール等)92.7%、検索・調べもの90.6%で、ゲームは81.8%です。

この時間には、勉強や学校の端末での利用も含まれます。また、不登校の高校生だけを取り出した数字ではありません。それでも、不登校かどうかに関係なく、高校生全体の半数以上(63.3%)が平日5時間以上使っていることは、「時間だけを見て慌てなくてよい」という目安になります。見るべきなのは、次の節で書く「中身」と「生活への影響」です。

ゲーム障害は「時間」ではなく、3つの特徴と生活への著しい支障で医師が判断します

WHOの国際疾病分類(ICD-11)には「ゲーム障害(Gaming disorder)」が入っています。厚生労働省が掲載している久里浜医療センター(依存症対策全国センター)の資料では、2019年5月の世界保健総会で採択され、2022年から使われていると説明されています。厚生労働省の調査の名前では「ゲーム行動症」とも呼ばれています。

見るところ ICD-11の考え方(要約)
1. コントロール ゲームのコントロールができない(始める・やめる・時間など)
2. 優先 ほかの関心事や日常の活動よりゲームを優先する
3. 続ける 問題が起きていてもゲームを続ける、またはさらに増える
重さ 本人・家族・社会・教育・仕事などの大事な場面に著しい支障が出ている
期間 通常は12か月以上。症状がそろい重い場合は、より短くても診断されることがある

出典:WHO「Addictive behaviours: Gaming disorder」/厚生労働省 掲載資料「ゲーム障害について」(久里浜医療センター 樋口進)(2026年9月確認)

WHOは同じページで、ゲーム障害になるのはゲームをする人のうちごく一部だと書いています。一方で、ICD-11には「ゲームの危険な使用」という区分もあり、今は問題がはっきりしていなくても、このままの使い方を続けると問題が起きるリスクが高い状態を指します。「病気かどうか」の二択ではなく、その手前の段階があるということです。

全国の様子としては、久里浜医療センターが厚生労働省の補助事業で行った調査(2025年1〜2月、10〜80歳)で、ゲーム行動症が疑われる人(スクリーニングテストGAMES-Testで5点以上)は全体で3.8%、10〜29歳では10.3%でした。これは診断ではなく、ふるい分けの数字です(久里浜医療センター「ネット・ゲーム使用と生活習慣に関する実態調査」報告書)。調査の読み方や大学受験との関係は、不登校 ゲームばかりの記事で詳しく書いています。

※2026年9月時点の情報です。最新は公式でご確認ください。

こども家庭庁の令和7年度調査で、インターネットを使う高校生の平日1日あたりの平均利用時間が約6時間44分、平日5時間以上使う高校生が63.3%であることを示す図
出典:こども家庭庁「令和7年度 青少年のインターネット利用環境実態調査 調査結果(速報)」

「回復途中の居場所」か「相談を考えたいサイン」かは、生活の変化で見分ける目安にします

ここからは診断ではなく、家庭で様子を見るときの目安です。上のICD-11の3つの特徴と、厚生労働省掲載資料にある「専門外来を受診した人に多かった問題」をもとに整理しました。

見るところ 居場所としての使い方に近い 相談を考えたいサイン
やめるとき 声をかければ区切りで終われる日がある 本人も減らしたいのにやめられず、止めると強く荒れる
ほかの楽しみ 動画・音楽・食事・家族との会話など、ほかにも関心が残っている 食事や入浴、好きだったことより常にゲームが先になる
睡眠・体調 寝る時間は遅くても、ある程度一定している 朝起きられない・昼夜逆転が続き、体調や気分に出ている
お金 決めたお小遣いの範囲で使っている 高額の課金、家族のお金やカードを無断で使う
家族との関係 ゲームの話なら少しはできる 物に当たる・壊す、家族への暴力がある

厚生労働省掲載資料では、久里浜医療センターのゲーム障害の受診者120人(2016〜2017年)で、受診前6か月間に朝起床できない76%、昼夜逆転60%、欠席59%、物にあたる・壊す51%、家族に対する暴力27%が見られたと紹介されています。右の列に当てはまるものがいくつもあり、数か月続いているなら、診断のためではなく、関わり方を相談するために窓口を使ってよい段階です。

反対に、左の列に近いなら、ゲームは今の本人にとって心のエネルギーを戻す途中の居場所になっているのかもしれません。すぐに取り上げるより、生活の土台(睡眠・食事・会話)を少しずつ整えるほうが先になります。どちらか迷うときも、ひとりで判断しなくてかまいません。

昼夜逆転とゲームは、どちらが先とも言い切れません。ただ、長時間ほど重なりやすいことは分かっています

「不登校 昼夜逆転 ゲーム」と検索する方が多いように、この2つはよく一緒に起こります。厚生労働省掲載資料にある2019年の全国調査(10〜29歳)では、過去12か月に30日以上「ゲームによる昼夜逆転またはその傾向があった」と答えたのは、男性10.9%、女性5.0%でした。

平日のゲーム時間別に見ると、1時間未満では2.3%だったのに対し、6時間以上では男性52.9%、女性44.1%でした。長くやっている人ほど、昼夜逆転を自覚している割合が高いという関係です。ただし本人の回答による数字で、ゲームが昼夜逆転の原因だと証明したものではありません。

もう1つ知っておきたいのが、体の仕組みです。厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」は、次のように書いています。

  • 中学・高校生は8〜10時間を参考に睡眠時間を確保する。
  • 思春期が始まる頃から、眠りに関わるホルモン(メラトニン)の分泌が始まる時刻が遅れ、夜ふかし・朝寝坊になりやすい。
  • 夜ふかし・朝寝坊が長く続くと、自分の意志だけでは戻せない「睡眠・覚醒相後退障害」になることがあり、その6割近くに起立性調節障害を合併すると報告されている。できるだけ早く医師に相談することが重要。
  • デジタル機器は寝室に持ち込まず、電源を切って別の部屋に置く。スクリーンタイムは2時間以下が推奨されている。
  • ゲームが止められないなどの「就寝時刻の先延ばし」には、家庭での電子機器使用のルールづくりが有効な場合がある。ただし、余暇時間が減るとストレスや抑うつにつながる可能性もあるので、日中に余暇を補う工夫をする。

出典:厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」(こども版。2026年9月確認)

最後の一文は大事です。夜のゲームをやめさせるだけでは、楽しみの時間そのものが消えてしまいます。夜の画面を減らす代わりに、昼に遊ぶ時間を認めるという組み替えのほうが、本人も受け入れやすくなります。朝起きられない状態が続くときの考え方は高校生 昼夜逆転の記事、体調が原因かもしれないときは起立性調節障害 高校生の記事にまとめています。

夜のキッチンのトレーで充電されている家族のスマートフォン
夜は家族みんなで同じ場所に置いて充電する、というルールにする家庭もあります。

取り上げるかどうかは「安全・お金・睡眠」で分けて考えます。時間だけなら急がなくてかまいません

「不登校 スマホ 取り上げる」と調べる保護者の方がいちばん知りたいのは、ここだと思います。専門医療機関の資料は、取り上げることに慎重です。

  • 厚生労働省掲載資料の「治療の基本」には、周囲から本人のネット使用をコントロールしようとしても難しいことが多い、本人が自分の意思で行動を変えていくように援助するとあります。
  • 久里浜医療センターの「PC、スマホ使用ルール作りのポイント」は、違反時には復旧可能なペナルティを設け、一度の違反で全てを取り上げたり、機器を一切使用禁止にしたりするのは現実的ではないとしています。

一方で、放っておいてよい場面ばかりでもありません。状況で分けると、目安は次のようになります。

いまの状況 考え方の目安 まずすること
危険な出会い、脅し、ネット上のトラブルがある 安全が最優先。一時的に預かることも含めて話し合う 学校や警察の相談窓口、下の相談先に連絡する
高額の課金、家族のお金を無断で使う お金の管理は親の役割。決済の設定を見直す 上限と支払い方法を一緒に決め、紙に書く
暴力や物を壊すことが続く 家族だけで抱えない 精神保健福祉センターや専門外来に家族だけでも相談する
昼夜逆転が続き、体調や気分に出ている 夜の使い方から先に話し合う 寝る前の置き場所を決める。体調は医師に相談する
時間は長いが、睡眠・お金・関係はおおむね保てている 居場所の可能性。急いで取り上げない 1週間の使い方を一緒に記録してみる

取り上げると決めた場合も、いつ・何をすれば戻るのかを先に伝えます。理由も期限も分からないまま全部を失うと、本人にとっては罰だけが残り、話し合いの入口が閉じてしまいます。友達とのつながりがゲームの中にしかない子にとっては、連絡手段を失うことにもなる点も考えてください。

家庭のスマホ・ゲームのルールは、本人と一緒に決める、紙に書く、違反しても取り戻せる形にする、親も守るの4点が基本で、ルールが守れない理由の最多は夢中になって忘れてしまう77.3%であることを示す図
出典:久里浜医療センター「PC、スマホ使用ルール作りのポイント」/同「ネット・ゲーム使用と生活習慣に関する実態調査」/総務省「インターネットトラブル事例集」

家庭のルールは「一緒に決めて、紙に書いて、親も守る」が基本です

こども家庭庁の同じ調査で、インターネット利用について家庭のルールを「決めている」と答えたのは、高校生本人は44.3%、高校生の保護者は58.3%でした。同じ家庭のことでも、親は「決めている」、子は「決めていない」と受け取っているずれがあり、こども家庭庁も学校種が上がるほどこの認識のギャップが広がる傾向を指摘しています。

ルールが守れない理由も調べられています。久里浜医療センターの調査で、はじめて自分専用のゲーム機器を持ったときに親子でルールを作ったが守れなかった人に理由を聞くと、「夢中になってルールを忘れてしまう」77.3%、「ゲームを中断するタイミングが分からない」32.2%、「仲間とゲームをするため」30.2%でした(10〜80歳のゲーム経験者への調査。複数回答)。

つまり、意志が弱いから守れないというより、ゲームの作りや仲間との約束と合っていないルールは守りにくいということです。これらの資料をもとに、ルールの形を整理しました。

決めること 例 根拠にした資料
決め方 親が一方的に決めず、本人の案を先に聞く 総務省(マイルールを作る)
区切り方 「○時まで」だけでなく「この試合が終わったら」「仲間との約束の時間まで」 久里浜の調査(中断のタイミング・仲間)
夜の置き場所 寝る前はリビングで充電する。寝室に持ち込まない 厚生労働省 睡眠ガイド/久里浜
お金 1か月の上限と、超えたときの払い方 久里浜(お金に関して)
守れなかったとき 翌日だけ短くするなど、取り戻せる形にする 久里浜(復旧可能なペナルティ)
見直し 紙に書いて貼り、2週間ごとなどに一緒に見直す 久里浜(書面に残す)

総務省の「インターネットトラブル事例集」も、使いすぎの事例について、マイルールを作ること、守るのが難しいときは家族にルールを宣言したり、試験前だけスマホを預けたりする工夫を紹介しています(総務省「上手にネットと付き合おう!」事例4)。

そして、久里浜医療センターの資料がはっきり書いているのが「親が模範となる」ことです。親が夜中までスマホを見ていては、子どもにルールを守らせるのは難しい。食事の時間は家族みんなが画面を置く、といった家族全体のルールにすると、本人だけが責められる形になりません(久里浜医療センター「PC、スマホ使用ルール作りのポイント」)。

なお、この資料はもともと、スマホやPCを買う前の予防として書かれています。すでに長時間使っている高校生の場合は、いきなり全部を当てはめず、本人が納得できる1つ(たとえば寝る前の置き場所)から始めるほうが現実的です。

よくある誤解:「取り上げれば学校に戻れる」も「放っておけば自然に戻る」も、言い切れません

ゲームをめぐる話は、極端な2つの意見に分かれがちです。どちらも一部は当たっていますが、言い切ることはできません。

誤解1:ゲームを取り上げれば、学校に戻れる

先の文部科学省の調査のとおり、高校の不登校の背景には、やる気が出ない・生活リズムの不調・不安や抑うつなど、さまざまな事実があります。ゲームをなくしても、その背景が変わらなければ、空いた時間はほかの画面や、ただ横になって過ごす時間に置き換わるだけかもしれません。取り上げることが、学校に戻ることの直接の近道になるとは限りません。

誤解2:放っておけば、そのうち自然に戻る

心のエネルギーが戻るにつれて、ゲームとの距離が自然に変わっていく子もいます。ただ、昼夜逆転が長引くと、自分の意志だけでは戻せない睡眠の状態になることがあると、睡眠ガイドは書いています。また、欠席が続けば、在籍している高校の単位や進級の問題も出てきます。見守ることと、何もしないことは違います。欠席の扱いは高校 欠席日数の記事で、学校ごとの確かめ方を書いています。

誤解3:「ゲームしかしない子」は、将来も同じ

今のゲームの時間が、そのまま将来の姿になるわけではありません。ゲームの中でチームをまとめる、攻略を調べて試す、といった経験を、学びや進路に結びつけていく子もいます。大事なのは、ゲームの外にも「話せる相手」と「少しできること」を1つずつ増やしていくことです。

相談先は、保護者だけでも使えるところから探せます

「本人が行きたがらないから相談できない」と感じている方も多いと思います。けれど、精神保健福祉センターや保健所は家族からの相談も受けていて、本人が行かなくても始められます。

相談先 どんなところか 探し方・注意
精神保健福祉センター 各都道府県・政令指定都市に1か所(東京都は3か所)。こころの健康、思春期・青年期の問題、アルコール・薬物・ギャンブル依存症の家族の相談など、精神保健福祉全般の相談を電話や面接で受ける 全国精神保健福祉センター一覧から探す。ゲームの相談への対応は電話で確かめる
保健所 こころの健康、思春期問題、ひきこもり相談、アルコール・薬物・ギャンブル等依存症の家族相談など幅広く受ける 住んでいる地域の保健所に電話で確かめる
依存症の相談拠点・専門医療機関 依存症対策全国センターのページから、全国の相談窓口・医療機関を探せる 全国の相談窓口・医療機関を探す
ネット依存を診る医療機関 久里浜医療センターが、ゲーム障害・ネット依存・スマホ依存の治療施設リストを公開(2025年11月改定) 治療施設リスト。受診前に電話で確かめる
24時間子供SOSダイヤル 文部科学省の「子供のSOSの相談窓口」ページで案内されている電話窓口(通話無料) 0120-0-78310。24時間

出典:厚生労働省「依存症対策」/文部科学省「子供のSOSの相談窓口」(2026年9月確認)

専門外来の一例として、久里浜医療センターのインターネット依存治療部門は、初診・再診とも完全予約制で、初診の予約受付日は月に1回設けられています。家族だけの相談も受け付けています(その場合は自由診療)。また、未受診の家族も参加できる「ネット・ゲーム依存家族ワークショップ」を開いています(2026年度は3回、参加費あり)(久里浜医療センター 受診案内/家族ワークショップ)。予約の取り方や費用は医療機関ごとに違うので、候補が見つかったら電話で確かめてください。

在籍している高校の担任やスクールカウンセラーも、身近な相談先です。「ゲームのことで相談していいのか」と迷う必要はありません。生活の様子を伝えるだけでも、学校側が出席や課題の扱いを考える材料になります。

選択肢の1つとしてのニジ高(正直な注意点)

ゲームやスマホの時間を減らすには、その代わりになる「人とつながる場所」と「毎日の小さな予定」が要ります。けれど、今の高校に戻ることが本人にとって重すぎる場合もあります。通信制高校 不登校の記事にあるように、不登校を経験した生徒が通信制高校で卒業をめざすのは珍しいことではありません。

NIJIN高等学院(ニジ高)は、オンライン中心の通信制高校サポート校です。全国どこからでも自宅から参加でき、担任がつきます。カメラやマイクをオフにして、チャットだけで参加するところから始められます。生活リズムに波があっても学べる設計で、授業のアーカイブ視聴や中学内容の学び直しにも対応しています。メタバースの校舎で、担任や同級生と集まる時間もあります。途中からの入学(転入・編入)ができ、出願費用は無料です。不登校の生徒を650名以上サポートしてきました(グループ全体)。

ただし、はじめに正直にお伝えしておくことがあります。

  • ニジ高そのものは高校ではありません。高校卒業の資格は、提携する通信制高校に在籍して取ります。
  • 学院の中でのスクーリングはありませんが、提携する通信制高校のスクーリングには参加が必要です。スクーリングの形や日程は、個別相談会で詳しくご案内しています。
  • ゲーム障害などの診断や治療の判断は、主治医や専門の医療機関にご相談ください。
  • 費用は提携校の分とニジ高の分の両方がかかり、ニジ高の分は就学支援金の対象になりません。金額は学費のご案内に載せています。

小学生・中学生のきょうだいがいる場合は、姉妹事業のNIJINアカデミー(小中学生のオルタナティブスクール)という選択肢もあります。通信制高校やサポート校をほかの学校と比べたいときは、通信制高校 選び方のページからテーマ別に探せます。

迷ったときの進め方(3ステップ)

  1. 1週間、使い方を一緒に記録する。何時から何時まで、何をしていたか、寝た時間と起きた時間を、責めずに本人と一緒に書き出します。「居場所」か「相談のサイン」かの表に当てはめる材料になります。
  2. ルールを1つだけ一緒に決め、紙に書く。最初は「寝る前はリビングで充電する」など、本人が納得できる1つにします。守れなかったときの取り戻し方と、見直す日も書いておきます。
  3. サインが続くなら、保護者だけで相談窓口に電話する。精神保健福祉センターや保健所なら、本人を連れて行かなくても始められます。欠席が増えているときは、在籍校に単位や高校 転入の条件も確かめておくと、次の選択肢を落ち着いて考えられます。

3つとも、学校をどうするか決まっていなくても進められます。家から学ぶ形も含めて話を聞いてみたいときは、体験説明会・個別相談で状況を聞かせてください。

相談室でカウンセラーの話を聞く両親
家族だけで相談できる窓口もあります。
オンラインで学ぶニジ高の生徒

ゲームの外にも、家から少しずつつながれる場所があります

ニジ高はオンライン中心の通信制高校サポート校です。カメラやマイクをオフにして、チャットだけで参加するところから始められ、生活リズムに波があっても学べます。ただし学院は高校ではなく、卒業資格は提携する通信制高校で取り、そのスクーリングへの参加が必要です。生活のことも含めてご相談ください。

体験説明会の日程を見る → LINEで気軽に相談する

よくある質問

Q. 不登校の子のスマホは取り上げたほうがいいですか?

A. 時間が長いだけなら、急いで取り上げなくてかまいません。久里浜医療センターの資料は、一度の違反で全てを取り上げるのは現実的でないとしています。危険な出会い、高額の課金、暴力があるときは、安全を優先して一時的に預かることも含めて話し合い、相談窓口も使ってください。

Q. 1日何時間までなら大丈夫ですか?

A. 厚生労働省の睡眠ガイドは、小・中・高校生のスクリーンタイムを2時間以下にすることが推奨されていると紹介しています。一方で、こども家庭庁の調査では高校生の平日平均は約6時間44分で、勉強などの利用も含まれます。時間を目標にしつつも、まずは睡眠・お金・家族との関係に支障が出ていないかを見てください。

Q. ゲーム障害かどうか、家で判断できますか?

A. 家では判断できません。ゲーム障害はICD-11の基準にもとづいて医師が判断します。家庭では、この記事の表を目安に様子を記録し、気になるサインが続くときは、精神保健福祉センターや専門外来に相談してください。

Q. 昼夜逆転は、ゲームをやめれば治りますか?

A. ゲームをやめるだけで戻るとは限りません。思春期は体のリズムが夜型にずれやすく、長く続くと自分の意志だけでは戻せない睡眠の状態になることがあります。寝る前は画面を別の部屋に置き、朝に光を浴びる工夫をしつつ、朝起きられない状態が続くときは医師に相談してください。

Q. 本人が相談に行きたがりません。

A. 保護者だけの相談から始められます。精神保健福祉センターや保健所は家族からの相談も受けています(ゲームの相談への対応は窓口ごとに電話で確かめてください)。久里浜医療センターのように、家族だけの相談を受け付ける医療機関もあります(自由診療の場合があります)。

ゲームの時間は、本人を知る入口にもなります

画面ばかり見ている姿は、親にとってつらいものです。けれど、そのゲームの中には、今の本人が安心できる場所や、つながっている仲間、「できた」と感じられる手ごたえがあるのかもしれません。

全部を取り上げるのでも、目をそらすのでもなく、まずは「何をしているの?」と聞いてみるところから。ルールは1つずつ、一緒に決めていくところから始められます。心配なサインが続くときは、家族だけで抱えずに相談窓口を使ってください。

学校のことは、今日決めなくてかまいません。生活が少し整ってきたら、家からもう一度学びにつながる道もあります。

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