発達障害の高校生、集団行動が苦手なのは親のせい?|行事で頼める配慮【2026】

クラス全体で動く場面になると、うまく合わせられずに一人になってしまう。文化祭の準備や修学旅行の班決めのたびに、疲れ切って帰ってくる。そんなお子さんを見て、「集団に馴染めるように育てられなかった自分のせいでは」と考えてしまう保護者の方は少なくありません。

先に結論を書きます。発達障害の特性がある高校生が集団行動を苦手とするのは、親の育て方やしつけのせいではありません。国の広報も発達障害の支援機関も、そうはっきり書いています。そして高校には、ホームルーム・学校行事・グループ活動のそれぞれで、本人や家族が申し出れば配慮を相談できる仕組み(合理的配慮・通級による指導)があります。

この記事は、2026年9月27日に、政府広報オンライン、国立障害者リハビリテーションセンターの発達障害情報・支援センター、厚生労働省、文部科学省の調査・対応指針・学習指導要領、e-Govの法令を実際に開いて確認した内容で書いています。医学的な診断や判断はしません。気になる様子があるときは、医療機関や発達障害者支援センターにご相談ください。

クラス単位の集団行動が続く学校生活がしんどい場合や、もっと自分らしい高校生活を探している場合は、オンラインという選択肢もあります。NIJIN高等学院(ニジ高)は「オンラインで最高の青春を」を掲げる通信制高校サポート校で、全国の仲間とオンラインでつながり、企業や地域と関わるプロジェクトや、生徒が自分たちで企画する行事に挑戦できます。カメラやマイクをオフにしてチャットだけで参加するところから始められ、全国にNIJINアカデミー(ニジ高はその高等部)のリアルの教室があり、リアルでの通学もご検討いただけます。ニジ高は高校ではないため、卒業資格は提携する通信制高校で取り、その高校のスクーリングには参加が必要です。どんな学校なのかは、校長・星野達郎のYouTubeでも見られます。

目次

結論:発達障害の高校生が集団行動を苦手とするときの早見

  • 親の育て方・しつけのせいではありません。政府広報オンラインは、発達障害は脳の働きの違いによるもので「親のしつけに問題がある」というものではない、と書いています。
  • 高校の集団行動は、主にホームルーム活動・学校行事・グループでの学習に集まっています。全日制のホームルーム活動は、学習指導要領で原則として年間35単位時間以上です。
  • 文部科学省の令和4年の調査では、公立高校の通常の学級で学習面か行動面に著しい困難を示すとされた生徒は2.2%。調査項目には「個別に言われると聞き取れるが、集団場面では難しい」も入っています。
  • そうした高校生のうち、授業中に教室内で個別の配慮を受けているのは推定18.2%、通級による指導は5.6%でした(いずれも推定値)。高校で個別の配慮を受けている生徒は、まだ少数です。
  • 合理的配慮は、公立は2016年4月から、私立も2024年4月から法律上の義務です。障害者手帳を持っている人に限られず、家族が本人を補佐して申し出ることもできます。
  • 国の対応指針には、人前での発表をレポートや録画で代える、多人数の中にいる緊張で声が出てしまうときに別室を用意する、といった配慮の例が載っています。
  • 集団が苦手な高校生の学校選びは、「集団の量」「抜けられる場所」「配慮の窓口」の3つで比べます。オンライン中心のサポート校(NIJIN高等学院など)で通信制高校の卒業をめざす方法もあります。
オンラインで学ぶNIJIN高等学院の生徒

NIJIN高等学院(ニジ高)は、オンライン中心の通信制サポート校です。全国どこからでも。カメラ・マイクはオフのままで大丈夫です。

体験説明会を見てみる →

「集団行動が苦手」は親のしつけのせいではないと、国の資料がはっきり書いています

政府広報オンラインの「発達障害って、なんだろう?」には、次の趣旨がはっきり書かれています。

  • 発達障害は脳の働きの違いによるもので、「本人の努力が足りない」とか「親のしつけに問題がある」というものではない。
  • 発達障害がある人は、コミュニケーションや対人関係をつくるのが苦手で、その行動が「自分勝手」「変わった人」と誤解されることが少なくない。その原因が親のしつけや教育の問題ではないと周囲が理解すれば、接し方も変わる。
  • 発達障害のある子どもは、幼稚園や小学校などの集団に入ると、さまざまな問題や困難に直面することがある。

出典:政府広報オンライン「発達障害って、なんだろう?」(2026年9月27日確認)

国立障害者リハビリテーションセンターの発達障害情報・支援センター「親に伝える」のページも、主に幼児期の子どもについての説明の中で、子どもの発達に心配があるとき、多くの親が「自分の子育てに問題があったのではないか」と自責感や無力感に悩むことがあると書いています。そのうえで、子どもの発達の特徴を親に伝えることは、「親の育て方の問題」「子どものわがまま」という解釈を修正することになる、としています。

法律の言葉でも確かめておきます。発達障害者支援法第2条は、発達障害を「脳機能の障害であってその症状が通常低年齢において発現するもの」と定めています。同じ条文は、日常生活や社会生活の妨げになる社会の側の事物・制度・慣行・観念を「社会的障壁」と呼んでいます(e-Gov 発達障害者支援法)。

つまり、集団の場面で起きている困りごとは、本人の特性と、「全員が同じペースで同じことをする」という場の決まりごとが組み合わさって生まれていると考えられます。どちらか一方の「せい」ではなく、場の側を調整する余地がある、というのが国の制度の考え方です。

なお、集団行動が苦手なことだけで、発達障害かどうかは分かりません。人見知りや、そのときの体調・人間関係など、理由はいろいろあります。診断が必要かどうかは医療機関の判断で、この記事ではしません。ただ、後で書く配慮の相談は、診断の有無にかかわらず始められます。

紅葉した公園の道を並んで歩く保護者と高校生
集団行動がつらい理由は、並んで歩きながらの方が話しやすいこともあります

高校の集団行動は、ホームルーム・学校行事・グループ学習の3つに集まっています

「集団行動」と一口に言っても、高校のどこで求められるのかが分かると、相談の仕方が具体的になります。高等学校学習指導要領(平成30年告示)では、学級やクラス単位の活動は主に「特別活動」に位置づけられています。特別活動の目標には「様々な集団活動に自主的,実践的に取り組み」という言葉が入っています。

場面 学習指導要領での位置づけ 全日制での目安 苦手さが出やすいところ
ホームルーム活動 特別活動 原則として年間35単位時間以上 話し合い・係決め・役割分担
学校行事 特別活動(5種類) 学校の実態に応じて時数を充てる 予定の変化・大きな音・長時間の集団
生徒会活動 特別活動 学校の実態に応じて時数を充てる 委員の割り当て・全校での集まり
グループでの学習 各教科・総合的な探究の時間など 授業ごとに違う 話し合いの流れ・発表・協力の仕方

出典:文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)」第1章総則・第5章特別活動(2026年9月27日確認)

学校行事は5種類に分けられています。儀式的行事(入学式・卒業式など)、文化的行事(文化祭など)、健康安全・体育的行事(体育祭など)、旅行・集団宿泊的行事(修学旅行など)、勤労生産・奉仕的行事です。旅行・集団宿泊的行事については、「集団生活の在り方」などの体験を積むことがねらいとして書かれています。

ここで大事なのは、学習指導要領が同時に、障害のある生徒などについて「個々の生徒の障害の状態等に応じた指導内容や指導方法の工夫を組織的かつ計画的に行うものとする」(第1章総則)とも定めている点です。特別活動の節にも「障害のある生徒などについては,学習活動を行う場合に生じる困難さに応じた指導内容や指導方法の工夫を計画的,組織的に行うこと」と書かれています。集団活動は大切にされていますが、全員を同じやり方で参加させることまでは求めていません。

行事そのものがつらくて、学校に行くのが苦しくなっている場合は、文化祭 体育祭 行きたくないときの考え方をまとめた記事も参考にしてください。この記事では、発達特性のある高校生の場合に、学校とどう相談するかに絞って書きます。

苦手さの出方は人によって違います。国の調査項目にも「集団場面」が並んでいます

文部科学省は令和4年に、公立の小・中・高校の通常の学級に在籍する児童生徒について、学級担任などが回答する形の調査を行いました。高校は全日制・定時制の1〜3年生が対象で、34,565人を抽出しています。

「著しい困難を示す」とされた割合 小・中学校 高等学校
学習面または行動面 8.8% 2.2%
「不注意」の問題 3.6% 0.9%
「多動性-衝動性」の問題 1.6% 0.2%
「対人関係やこだわり等」の問題 1.7% 0.5%

出典:文部科学省「通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査結果(概要)」令和4年12月(2026年9月27日確認)

この調査は学級担任などの回答にもとづくもので、医師の診断ではありません。文部科学省も、発達障害のある子どもの割合ではなく、特別な教育的支援を必要とする子どもの割合を示すものだと注意書きをしています。高校の割合が中学校より低いことについても、入学者選抜や課程・学科の多様さと関係しているのではないか、小中学校とは切り分けて考える必要がある、と書かれています。

読んでおきたいのは、調査で使われた質問の中身です。集団の場面に関わるものが、いくつも含まれています。

  • 個別に言われると聞き取れるが、集団場面では難しい
  • 話し合いが難しい(話し合いの流れが理解できず、ついていけない)
  • 友達と仲良くしたいという気持ちはあるけれど、友達関係をうまく築けない
  • 球技やゲームをする時、仲間と協力することに考えが及ばない
  • 自分なりの独特な日課や手順があり、変更や変化を嫌がる

「仲良くしたい気持ちはある」という項目があることに注目してください。集団が苦手なことは、人が嫌いなこととは限りません。聞き取り方・話し合いの追い方・予定の変わり方など、場の条件でつまずいていることが多いのです。

発達障害情報・支援センターの説明では、自閉症は対人関係やコミュニケーションの障害などの特徴(症状が軽い場合も含めて自閉症スペクトラムと呼ばれることがあります)、注意欠陥多動性障害は注意持続の欠如や多動性・衝動性、学習障害は読む・書く・計算するなど特定の能力の著しい困難が特徴とされています(発達障害情報・支援センター「各障害の定義」)。同じ「集団が苦手」でも、背景が違えば効く工夫も変わります。特性ごとの高校選びはASD 通信制高校の記事などで書いています。

文部科学省の令和4年調査で、学習面・行動面で著しい困難を示すとされた高校生のうち、授業中に教室内で個別の配慮を受けているのは推定18.2%で、小・中学校の54.9%より少なく、通級による指導は5.6%であることを示す図
出典:文部科学省「通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査結果」(令和4年)

高校で個別の配慮を受けている生徒は、まだ少数です。家庭から伝えることが入口になります

同じ令和4年の調査は、困難を示すとされた児童生徒が、実際にどんな支援を受けているかも調べています。文部科学省の有識者会議の考察に、高校の推定値が書かれています。

支援の状況(困難を示すとされた生徒のうち) 小・中学校 高等学校
授業時間内に教室内で個別の配慮・支援を受けている 54.9% 18.2%
個別の指導計画が作成されている 21.4% 10.8%
個別の教育支援計画が作成されている 18.1% 10.5%
通級による指導を受けている 10.6% 5.6%

出典:文部科学省 令和4年調査結果(概要)「有識者会議における本調査結果に対する考察」(いずれも推定値。2026年9月27日確認)

高校の通級による指導は2018年度(平成30年度)に始まった制度です。通常の学級で授業を受けながら、一部の時間だけ障害に応じた特別の指導(自立活動)を受けます。令和5年度の調査では、公立高校で通級による指導を受けた生徒は全国で2,327人、在籍者全体の0.1%で、通級を受ける生徒がいる公立高校は423校(12.1%)でした(文部科学省「令和5年度通級による指導実施状況調査結果」)。

同じ調査の考察は、中学校に上がる段階について、個別の教育支援計画などによる引継ぎが十分でないことや、教科担任制になって様子が観察されにくくなることを課題に挙げています。高校も教科ごとに先生が替わるため、中学校のころに受けていた配慮がそのまま引き継がれるとは限りません。集団の場面でつらさがあるなら、家庭から学校へ具体的に伝えることが、配慮の入口になります。高校入試の段階での配慮の申請については、発達障害 高校進学の記事にまとめています。

合理的配慮は「申し出」から始まり、障害者手帳がなくても相談できます

障害者差別解消法は、公立学校など(行政機関等)には第7条第2項で、私立学校など(事業者)には第8条第2項で、障害のある人から社会的障壁を取り除いてほしいという意思の表明があったとき、負担が重すぎない範囲で「必要かつ合理的な配慮をしなければならない」と定めています。

  • 法律の施行は2016年(平成28年)4月1日。公立学校はこのときから義務です。
  • 私立学校などの事業者は努力義務でしたが、令和3年の法改正で法的義務になり、2024年(令和6年)4月1日から施行されています。
  • 文部科学省の対応指針は、対象となる障害者は個別に判断され、いわゆる障害者手帳の所持者に限られないと書いています。
  • 意思の表明は本人だけでなく、特性などで本人が伝えにくい場合は、家族などが本人を補佐して行うものも含まれます。

出典:e-Gov 障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律 第2条・第7条・第8条・附則/文部科学省「文部科学省所管事業分野における障害を理由とする差別の解消の推進に関する対応指針」(令和6年1月17日改定、4月1日施行)(2026年9月27日確認)

対応指針は、合理的配慮を学校と本人・家族の「建設的対話」で決めるものとしています。本人がふだん自分でしている工夫や、学校にできることを出し合い、代わりの方法も含めて柔軟に考える、という進め方です。

一方で、限界も書かれています。合理的配慮は、ほかの生徒と同等の機会を得るためのもので、事業の目的や内容の本質的な変更には及びません。対応指針には、大学で卒業要件を変えて単位を認めてほしいという要望を、受講方法の調整などを示したうえで断ることは義務違反に当たらない、という例も載っています。「行事を全部なしにする」より、「参加の仕方を変える」相談のほうが通りやすいと考えておくとよいでしょう。

自分の部屋からオンラインの少人数授業に参加する高校生
画面越しの少人数なら、集団の中でも参加しやすい人がいます

行事やグループ活動で頼める配慮には、国が示した具体例があります

「配慮をお願いしたいけれど、何を頼めばいいか分からない」と迷う方もいると思います。文部科学省の対応指針(別紙の具体例)と、中央教育審議会の報告(平成24年)の別表に、集団の場面に近い例が載っています。学校に伝えるときの参考にしてください。

困る場面 国の資料に載っている配慮の例 出典
人前での発表・グループ発表 必要に応じて代わりにレポートを課す、自分の発表を録画したものを発表資料にする 対応指針
多人数の中にいて緊張が高まる 緊張から声が出てしまう場合などに、本人に説明したうえで、施設の状況に応じて別室を用意する 対応指針
疲れやすく休みたい 別室での休憩の申し出に応じる。難しければ臨時の休憩スペースを設ける 対応指針
対人関係や意思を伝えるのに時間がかかる 活動時間を十分に確保する、特性に応じて個別に対応する 対応指針
言葉の指示だけでは動きにくい・予定が見えない 学習活動の順序が分かるよう活動予定表などを使う。予定や進め方を分かりやすく知らせ、確認できるようにする 中教審報告 別表
失敗が続いて自信をなくしている 成功体験を増やし、友達から認められる機会を増やす。困ったときに相談できる人や場所を確保する 中教審報告 別表

出典:文部科学省対応指針(令和6年改定)「合理的配慮に当たり得る配慮の例」/中央教育審議会初等中等教育分科会「共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育システム構築のための特別支援教育の推進(報告)」別表(2026年9月27日確認)

中教審報告の別表には、周りの生徒や先生への理解啓発の例もあります。注意欠陥多動性障害については、不適切と受け止められやすい行動にも本人なりの理由があることや、生まれつきの特性によることを、周囲の児童生徒・教職員・保護者に伝える、と書かれています。自閉症については、方法や手順に独特のこだわりがあることなどを周囲に伝える、とされています。

通級による指導を受ける場合、高校では年間7単位を超えない範囲で、卒業に必要な単位数に加えることができます(文部科学省 学校教育法施行規則の一部を改正する省令等の公布について(通知)、2018年4月1日施行)。ただし、通級を置いている高校はまだ一部です。在籍校や志望校に、通級の有無と、ない場合にどんな校内の支援があるかを聞いておきましょう。

※2026年9月時点の情報です。最新は文部科学省・各学校の公式情報でご確認ください。

無理に集団に慣れさせるより、安心して参加できる形を一緒に探すのが国の資料の示す方向です

保護者として一番迷うのは、「苦手でも集団に入れて慣れさせるべきか、休ませるべきか」ではないでしょうか。国の資料が示している方向は、どちらか一方ではなく、本人が安心して参加できる形を一緒に探すことです。

  • 政府広報オンラインは、障害が理解されず適切なサポートがないと、学校に行くことがストレスになり、不登校や引きこもりなどの二次障害につながる場合もあると書いています。
  • 同じページは、できないことや失敗を責めたり叱ったりすると、本人が「自分はだめだ」と落ち込んでしまうことがあるとして、うまくいっている点をほめたうえで、どうすればよくなるかを肯定的・具体的に伝えるよう勧めています。
  • 発達障害情報・支援センターの「みなさんに、わかってほしいこと」は、混乱しているときは叱って無理に抑えつけるより、少し待つほうが早く抜け出せることが多い、と書いています。

家庭でできることを、集団の場面に合わせて具体的にすると、次のようになります。

  1. 行事の前に「流れ」を一緒に確かめる。集合時間、移動、休憩できる時間、終わる時間。学校から予定表をもらえれば、紙に書き出して見える形にします。
  2. 「どこがつらかったか」を場面で聞く。「集団がだめ」ではなく、「音が大きかった」「話し合いの途中で分からなくなった」「待つ時間が長かった」まで分けると、学校に頼む配慮が決まります。
  3. 参加できた部分を言葉にする。全部に出られなくても、準備だけ手伝えた、午前中はいられた、という部分を認めます。
  4. 家では一人で回復できる時間を守る。集団の場面のあとは、疲れが強く出ることがあります。予定を詰め込みすぎないようにします。
  5. 保護者自身も相談先を持つ。発達障害情報・支援センターは、ペアレント・プログラムやペアレント・トレーニングといった家族支援を紹介しています。都道府県・指定都市には発達障害者支援センターがあります。

集団が苦手な高校生の学校選びは、「集団の量」「抜けられる場所」「配慮の窓口」で比べます

今の学校で調整しても難しい場合や、これから高校を選ぶ場合は、学校の仕組みそのものを比べることになります。課程ごとの集団の量を、制度の面から整理しました。

学び方 集団で過ごす量 向きやすい場合 気をつけたい点
全日制 平日毎日。ホームルームは原則年間35単位時間以上 配慮があれば毎日の生活リズムを保ちたい 行事・グループ活動が多い。配慮の申し出が前提
定時制 平日に登校。夜間・昼間など時間帯は学校ごと 通う時間帯を選びたい 行事やホームルームの形は学校ごとに違う
通信制(通学型のコース) コースにより週1〜5日 通う日数を自分で選びたい 通学コースは正規の教育課程とは別の場合がある
通信制(集中スクーリング・自宅中心) 年に数日のスクーリング+特別活動 ふだんは集団から離れて学びたい スクーリングの日は集団の中で過ごす

出典:学習指導要領(前掲)/文部科学省「通信制高校に関する関係法令等(抜粋)」(2026年9月27日確認)。表は制度から見た一般的な目安です。

通信制高校でも、集団の時間がゼロになるわけではありません。学習指導要領は通信制の特別活動を「ホームルーム活動を含めて,各々の生徒の卒業までに30単位時間以上」としています。文部科学省の「高等学校通信教育の質の確保・向上のためのガイドライン」も、ホームルーム活動を「集団活動の場として欠かすことのできない」ものと書いています。そのうえで、学校が多様なメディアを使った学習を取り入れている場合に、特別活動の時間数の一部が免除される仕組みもあり、扱いは学校ごとに違います。通信制高校の仕組みの全体は通信制高校とはの記事で説明しています。

文部科学省の「令和7年度 通信制高等学校実態調査」では、通学頻度別のコースの生徒のうち、集中スクーリング型が86,961人(28.9%)、月1〜2回・自由登校などが99,722人(33.2%)、週5日が37,505人(12.5%)でした。一方で、添削課題は出しているのにスクーリングに1日も来ていない生徒が8,097人(2.6%)いて、理由で最も多いのは「心身に関すること」(161校が回答)でした。自宅中心の学び方でも、スクーリングの日の集団をどう乗り切るかは、入学前に考えておく必要があります。

見学や説明会では、次の6つを聞いてみてください。

  1. 行事やホームルームは、どのくらいの人数で、どのくらいの頻度ですか。
  2. 行事やグループ活動に、別の形(見学・準備だけ・レポートなど)で関わることはできますか。
  3. 気持ちが落ち着かないときに、一人で休める場所や時間はありますか。
  4. 配慮の相談は、誰に、どのように申し出ればよいですか。
  5. 通級による指導や、個別の指導計画の作成はしていますか。
  6. スクーリングは、どこで、年に何日、何人くらいで行いますか。

通信制高校が合うかどうかを、発達特性の面から詳しく知りたい場合は、通信制高校 発達障害の記事で6つの確認項目を紹介しています。

全日制のホームルーム活動は原則年間35単位時間以上、通信制はホームルーム活動を含む特別活動が卒業までに30単位時間以上で、通信制でも集団で過ごす時間はゼロではないことを比べた表
出典:文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)」、令和7年度 通信制高等学校実態調査

よくある誤解は3つ。「わがまま」「通信制なら集団ゼロ」「配慮はずるい」

誤解1:集団に合わせないのは、わがままや甘え

発達障害情報・支援センターは、発達の特徴を伝えることで「子どものわがまま」という解釈を修正する、と書いています。政府広報オンラインも、行動や態度が「自分勝手」と誤解されやすいことを挙げています。合わせたくないのではなく、合わせる手がかりがつかみにくいことがある、という見方に切り替えると、声のかけ方が変わります。

誤解2:通信制高校なら集団行動はまったくない

上で書いたとおり、通信制でも特別活動は卒業までに30単位時間以上あり、スクーリングもあります。集団の時間が少ない、選べる幅が広い、というのが正確です。入学前に、スクーリングの形と日数を確かめておきましょう。

誤解3:配慮をお願いするのは、ほかの生徒に対してずるい

対応指針は、合理的配慮をほかの生徒と同等の機会を得るためのものと位置づけています。点数を上げたり、課題を免除したりする特別扱いとは違います。逆に、本質的な内容を変える要望は認められないこともあります。何を目的にした配慮なのかを、学校と共有しておくことが大切です。

選択肢の1つとしてのニジ高(正直な注意点)

NIJIN高等学院(ニジ高)は、株式会社NIJINが運営するオンライン中心の通信制高校サポート校です。全国どこからでも、海外からも参加でき、担任がつきます。カメラやマイクをオフにして、チャットだけで参加するところから始められます。生活リズムに波があっても学べるよう、中学の内容の学び直しや授業のアーカイブ視聴にも対応しています。

ニジ高は、発達特性や障害を、本人を変えるのではなく学びの構造や環境を変えることで支援するという新しいアプローチを取っています。公式サイトでは「1クラス8人」と案内しており、メタバースの校舎で担任や同級生と集まる時間もあります。生徒会・サークル・学園祭・企業コラボがあり、行事では生徒が企画・運営する側に回ることもあります。「大きな集団は苦手だけれど、仲間はほしい」という人は、チャットだけの参加から始めて、少しずつ関わりを広げていくことができます。診断や服薬など医療の判断は、主治医や専門機関にご相談ください。

そのうえで、正直にお伝えしておくことがあります。

  • ニジ高そのものは高校ではありません。卒業資格は、提携する通信制高校に在籍して取ります。
  • 学院の中でのスクーリングはありませんが、提携する通信制高校のスクーリングには参加が必要です。宿泊を伴うスクーリングに、ニジ高のスタッフは付き添いません。ニジ高が行うのは、日程の調整と準備の支援です。スクーリングの形や日程は、個別相談会で詳しくご案内しています。
  • 費用は、提携する通信制高校の分とニジ高の分の両方がかかり、ニジ高の分に就学支援金は使えません。金額は学費のご案内でご確認ください。

途中からの転入・編入もでき、出願費用は無料です。グループ全体で650名以上の不登校の生徒をサポートしてきました。小中学生のうちから集団のしんどさがある場合は、姉妹校のNIJINアカデミー(ニジ高はその高等部)という選択肢もあります。

迷ったときの進め方(3ステップ)

  1. つらい場面を書き出す。ホームルーム・行事・グループ学習・移動や待ち時間のうち、どこで何が起きたかをメモします。「音」「予定の変化」「話し合い」「待つこと」のように場面の条件まで分けると、次の相談が具体的になります。
  2. 学校に配慮を相談する。担任か特別支援教育コーディネーターに、メモと「こうだと参加しやすい」という案を持って相談します。診断書がなくても話はできます。本人が伝えにくければ、家族が補佐して伝えてかまいません。医療機関や発達障害者支援センターに相談しておくと、説明の材料が増えます。
  3. 調整しても難しければ、学び方そのものを比べる。転校や通信制高校を考えるときは、上の6つの質問を候補の学校すべてに同じ形で聞きます。今の学校の単位と在籍期間を確かめておくと、転入の見通しも立てやすくなります。

どの段階でも、一人で決めなくて大丈夫です。話を整理したい場合は、体験説明会・個別相談で状況を聞かせてください。

学校の面談室で先生と話す保護者と高校生
配慮は、本人と家族の申し出から学校との話し合いが始まります
オンラインで学ぶニジ高の生徒

集団との距離を、自分で選びながら学ぶ形もあります

ニジ高はオンライン中心の通信制高校サポート校です。カメラやマイクをオフにして、チャットだけで参加するところから始められます。ただし学院は高校ではなく、卒業資格は提携する通信制高校で取り、そのスクーリングへの参加が必要です。

体験説明会の日程を見る → LINEで気軽に相談する

よくある質問

Q. 発達障害の高校生が集団行動を苦手とするのは、親の育て方のせいですか?

A. いいえ。政府広報オンラインは、発達障害は脳の働きの違いによるもので、親のしつけに問題があるというものではないと書いています。発達障害情報・支援センターも、特徴を知ることで「親の育て方の問題」という解釈を修正できるとしています。

Q. 診断がなくても、学校に配慮をお願いできますか?

A. 相談はできます。文部科学省の対応指針は、障害者差別解消法の対象を障害者手帳の所持者に限らず、個別に判断するとしています。ただし、どんな配慮をするかは学校との建設的対話で決まるため、困っている場面と望む形を具体的に伝えることが大切です。

Q. 文化祭や修学旅行を休むと、卒業に影響しますか?

A. 学校行事は特別活動に含まれます。学習指導要領では、卒業に必要な単位を修得し、特別活動の成果が目標からみて満足できると認められた生徒の卒業を認定するとしています。どの行事をどの形で履修したと扱うかは学校ごとに違うため、休む前に担任に確認し、別の形で参加できないかも一緒に相談してください。

Q. グループワークが苦手な場合、どんな配慮を頼めますか?

A. 対応指針には、人前での発表が難しい生徒にレポートや録画した発表で代える例や、活動時間を十分に確保する例が載っています。役割を先に決めてもらう、手順を紙で示してもらうなど、本人がやりやすい形を学校と話し合ってみてください。

Q. 通信制高校なら、集団行動はしなくてよいですか?

A. 少なくはなりますが、ゼロではありません。通信制でも特別活動を卒業までに30単位時間以上行い、スクーリングもあります。スクーリングの場所・日数・人数を入学前に確かめておくと安心です。

集団が苦手でも、その子に合う参加の形は見つけられます

集団行動が苦手なのは、育て方の結果ではありません。場の決まりごとと特性がかみ合っていないだけで、その組み合わせは、学校との相談や学び方の選び直しで変えていくことができます。

今日すべてを決める必要はありません。まずは、どの場面で何がつらかったのかを、お子さんと一緒に言葉にするところから始めてみてください。それだけで、学校に頼めることがはっきりしてきます。

大きな集団から少し離れて、自分に合う距離で仲間とつながる学び方もあります。迷っている段階の相談も受け付けています。

オンラインで学ぶニジ高の生徒

オンラインで、青春する。

集団がしんどい理由を整理するところから、一緒に考えます

全国どこからでもカメラ・マイクはオフでOK転入・編入は随時受付

通信制高校サポート校 NIJIN高等学院(ニジ高)/出願費用は無料です。無理に勧めることはありません。


よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次