不登校の家庭訪問は断ってもいい?|高校の担任への伝え方と確認すること【2026】

学校を休みはじめて少したったころ、担任の先生から「一度おうちに伺ってもいいですか」と連絡が来る。本人は「先生には会いたくない」と部屋にこもり、保護者のほうは「断ったら印象が悪くなるのでは」と板ばさみになる。高校生の不登校では、よくある場面です。

先に結論を書くと、家庭訪問は、形を変えてもらったり、今回は見送ってもらったりしてかまいません。文部科学省の生徒指導提要は、家庭訪問の目的の一つを「気にかけている」というメッセージを伝えて安心させることだとし、登校を強く促すような関わりは本人にとって苦しいものになると書いています。大事なのは訪問そのものより、学校とのつながりと、欠席・単位・進級についての情報が途切れないことです。

この記事は、文部科学省の「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」(令和元年10月25日・元文科初第698号)、生徒指導提要(令和4年12月改訂)、高校の不登校生徒の出欠の扱いに関する通知、学校教育法施行規則(e-Gov)、令和6年度の不登校の調査結果を実際に開いて確認した内容でできています。家庭訪問の回数や進め方は、学校ごとに運用が違います。国の資料に書かれていることと、学校に確かめるしかないことを分けて書きます。

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目次

結論:不登校の高校生と担任の家庭訪問の早見

  • 家庭訪問の目的は「登校させること」ではありません。生徒指導提要は、目的の一つを教職員が「気にかけている」と伝えて安心させることだとしています。
  • 本人が会いたくないなら、会わなくてかまいません。生徒指導提要には、本人と会えない場合は保護者と話したり、プリントを置いてきたりするだけでも十分に意味がある、と書かれています。
  • 断るときは「全部やめる」より「形を変える」。電話・手紙・保護者だけの面談・オンライン面談など、代わりの連絡手段を学校に提案すると、情報が途切れにくくなります。
  • 高校は中学校と違い、欠席が単位と進級に影響します。令和6年度に不登校だった高校生67,782人のうち、2,963人(4.4%)が原級留置(留年)、10,566人(15.6%)が中途退学になっています。
  • 家庭訪問でも電話でも、欠席の扱い・単位・課題・進級の見通しの4つは確認しておくと、あとで慌てずにすみます。
  • 担任との関係そのものがつらいときは、担任以外に相談してかまいません。学年主任・養護教諭・スクールカウンセラー、学校の外なら教育委員会の相談窓口があります。
  • 今の高校を続けるのがつらい場合は、オンライン中心のサポート校(NIJIN高等学院など)と通信制高校を組み合わせる道もあります。
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家庭訪問は「登校を促すため」ではなく「気にかけていると伝えるため」だと、国の資料に書かれています

担任が家に来ると聞くと、「学校に来なさいと言われるのでは」と身構えてしまうと思います。まず、国が学校向けに出している資料で、家庭訪問がどう位置づけられているかを確認します。

資料 家庭訪問について書かれていること 読み取れること
不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)令和元年10月25日 学校はプライバシーに配慮しつつ、定期的に家庭訪問を実施して児童生徒の理解に努める。訪問の際は意図・目的、方法、成果を常に検証する 訪問は「理解するため」のもの。やり方は検証しながら変えてよい
同じ通知の「支援の視点」 「学校に登校する」という結果のみを目標にするのではなく、児童生徒が自らの進路を主体的に捉えて、社会的に自立することを目指す 登校させることだけがゴールではない
生徒指導提要 10.3.4(3) 担任の訪問は抵抗や不安をもたらす場合もある。目的の一つは「気にかけている」と伝えて安心させること。会えなければ保護者と話す、プリントを置くだけでも十分に意味がある 本人が会わない選択は想定されている
生徒指導提要 13.4.2(2) 家庭訪問をする場合も本人や保護者の思いに配慮する。ただ訪問すればよいということではない 家庭の事情に合わせて調整してよい

出典:文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」(元文科初第698号)/文部科学省「生徒指導提要(改訂版)」令和4年12月(第10章 不登校 234ページ、第13章 281〜283ページ。2026年9月確認)

とくに生徒指導提要の10.3.4(3)は、読者にとって心強い内容です。休んでいるときに担任が訪ねてくることについて、「ばつが悪い」「先生と顔を合わせたくない」と引っ込んでしまう生徒も少なくない、と学校向けの本にはっきり書かれています。そのうえで、登校を強く促したり、勉強の不安をあおったりする対応は、本人にとって苦しく受け入れがたい関わりになると注意しています。

つまり、「会いたくない」と感じるのは、わがままでも特別なことでもありません。国の資料のほうが、その気持ちを前提にして家庭訪問を考えています。

ただし、通知には「定期的に家庭訪問を実施して」とも書かれています。学校の側には、休んでいる生徒の様子を知る役目があります。訪問を断る=学校との関係を切る、にならないようにすることが、このあとの話の中心になります。

ソファに並んで座り、手紙と紙を一緒に見ている保護者と高校生
会うかどうかは、家の中で先に話しておけます

高校の家庭訪問は、中学校より「単位と進級」の話が入りやすいのが違いです

中学校までの家庭訪問は、様子を聞くことが中心になりがちです。高校では、そこに単位・進級・卒業の話が加わりやすくなります。高校は科目ごとに単位を認定する仕組みで、欠席が続くと単位や進級に影響が出るからです。

文部科学省の令和6年度の調査では、高校で不登校とされた生徒は67,782人(前年度68,770人)でした。そのうち、次のような数字が出ています。

  • 欠席日数30〜49日の生徒が39,395人(58.1%)。90日以上欠席した生徒は不登校生徒の14.9%
  • 不登校生徒のうち原級留置(留年)になった人は2,963人(4.4%)
  • 不登校生徒のうち中途退学に至った人は10,566人(15.6%)

出典:文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要(不登校抜粋版)」(2026年9月確認)

数字だけ見ると不安になるかもしれません。ただ、裏を返せば、不登校の高校生の多くは、留年にも退学にもなっていないということでもあります。そして、その分かれ目になりやすいのが、学校と情報をやりとりできているかどうかです。どの科目があと何時間休めるのか、課題で補えるのか、いつ進級が判定されるのか。これを知らないまま時間がたつと、選べたはずの道を逃すことがあります。

もう1つ、高校ならではの注意点があります。文部科学省の通知(平成21年3月12日・20文科初第1346号)では、高校の不登校生徒が学校外の公的機関や民間施設で相談・指導を受けた日を、一定の要件のもとで校長が指導要録上の出席扱いにできるとしています。ところが同じ通知に、この出席扱いは、科目の履修の認定で考慮される授業への出席とは異なるとも書かれています。「出席扱い」になっても、単位の認定は在籍校の履修の要件に照らして判断されるということです。

出典:文部科学省「高等学校における不登校生徒が学校外の公的機関や民間施設において相談・指導を受けている場合の対応について」(2026年9月確認)

欠席と単位の関係は学校の規程で決まります。考え方は高校 欠席日数の記事と、高校 出席日数の記事で詳しく整理しています。

断ってもかまいません。ただ「全部断る」より「形を変える」ほうが、あとで困りにくくなります

「家庭訪問を断ってもいいのか」という疑問には、次の2つをあわせて答えるのが正確です。

1つ目。生徒指導提要は、学校が家庭に対して行う支援等は、原則的に保護者の了解や同意を前提とすると書いています(13.4.2(1))。家庭訪問を受けるかどうか、いつ・どんな形で受けるかは、家庭の側から相談してよいことです。

2つ目。同じ通知と生徒指導提要には、家庭訪問や電話連絡を繰り返しても生徒の安否が確認できない場合は、学校が市町村や児童相談所への通告、警察への情報提供などをすることがあるとも書かれています。これは家庭を責めるための決まりではなく、子どもの安全を守るための決まりです。訪問を断るときも、「本人は家で無事に過ごしています」と保護者から伝えておくだけで、学校は安心できます。

そのうえで、訪問の代わりになる連絡の方法を並べます。どれが合うかは家庭によって違うので、学校に「この方法ならお願いできます」と提案する材料にしてください。

連絡の方法 向いているとき 気をつけたいこと
電話(保護者と担任) 本人は誰とも話したくないが、保護者は状況を伝えたい 時間帯を決めておくと、着信のたびに家の空気が張りつめずにすむ
手紙・プリントの郵送、学校のメールや連絡アプリ 本人が声や対面に強い抵抗がある。文字なら読める 課題の期限や提出方法は、紙で残してもらうと確認しやすい
保護者だけが学校で面談 家に人が来ること自体が本人の負担になっている 学年主任や養護教諭、スクールカウンセラーの同席を頼める学校もある
オンライン面談 移動が難しい。本人がカメラオフなら参加できそう 学校によって使えるかどうかが違う。まず使えるかを聞く

このほか、玄関先で5分だけ、保護者がプリントを受け取るという形をとる家庭もあります。生徒指導提要が「プリント類を置いてきたりするだけでも十分に意味があります」と書いているのは、まさにこうした形です。

どの方法を選んでも、学校によってできること・できないことがあります。「担任が忙しくて電話しかできない」「オンライン面談の仕組みがない」という学校もあります。断るか受けるかの二択にせず、「どうすれば、本人の負担を減らしながら連絡を続けられるか」を学校と一緒に探すつもりで話すと、話がこじれにくくなります。

不登校の家庭訪問の代わりに、電話、手紙やメール、保護者だけの学校での面談、オンライン面談という4つの連絡の形を選べることを示す図
出典:文部科学省「生徒指導提要(改訂版)」令和4年12月

本人が「会いたくない」ときは、理由を言わせずに、保護者から短く伝えれば足ります

本人が会いたくない理由は、自分でもうまく説明できないことが多いものです。「なぜ会いたくないの」と問い詰めると、それ自体が負担になります。理由の説明はしなくてかまいません。学校に伝えるのは、「今は会えない」という事実と、代わりの連絡方法だけで足ります。

保護者から担任へ(電話で)の伝え方の例

  • 「いつも気にかけていただいてありがとうございます。本人が今は先生と顔を合わせるのがつらいようで、今回の訪問は見送らせてください。家では落ち着いて過ごしています。」
  • 「代わりに、私が学校に伺ってお話しすることはできますか。欠席の扱いと課題のことを教えていただけると助かります。」
  • 「連絡は、しばらく私あてのお電話かメールでお願いできますか。本人には、先生が気にかけてくださっていることを伝えておきます。」

連絡帳・メールで伝える場合の例

  • 「家庭訪問のご提案をありがとうございます。本人の気持ちが落ち着くまで、訪問はもう少し待っていただけますでしょうか。そのあいだ、課題や学校からのお知らせは郵送かメールでいただけると助かります。」

本人が自分で伝えたい場合の例

  • 「今はまだ会う元気がありません。でも、プリントは読みます。」
  • 「会うのは難しいけど、手紙なら返事を書けるかもしれません。」

本人が一言だけでも自分の気持ちを伝えられると、担任も関わり方を考えやすくなります。ただし、これは本人が「言いたい」ときだけで十分です。言わせる必要はありません。

断るときに避けたいのは、理由も代わりの方法も伝えずに連絡に出なくなることです。学校は様子が分からないまま心配を強め、かえって訪問や電話が増えることがあります。短くても、「元気にしている」「この方法なら連絡がとれる」の2つを伝えておくと、本人の負担も学校の心配も小さくなります。

本人が「先生に会いたくない」と感じる背景については、不登校 先生に会いたくないの記事でも書いています。

訪問を受けるなら、時間・人数・場所・話題を先に決めておくと、本人の負担が減ります

「会うのは無理でも、先生が家に来ること自体は構わない」「少しなら顔を出せるかもしれない」という場合もあります。そのときは、訪問の前に学校と次のことを決めておくと安心です。

  • 時間:「15分くらいで」と先に長さを決める。終わりが見えていると、本人も保護者も構えずにすみます
  • 人数:担任1人か、学年主任なども来るのか。人数が多いと本人の緊張は大きくなります
  • 場所:玄関先か、リビングか。本人は自分の部屋にいたままでよいことを、学校にも本人にも伝えておく
  • 話題:今日は様子を聞くだけか、単位や課題の話もするのか。本人の前で話してほしくないこと(登校の時期、成績の話など)を先に伝える
  • 本人の参加の仕方:顔を出す/声だけあいさつする/手紙だけ渡す/参加しない、から本人が選べるようにする

訪問の前に、本人に「先生は何をしに来るのか」を短く説明しておくのも効果があります。「学校に来なさいと言いに来るわけではなくて、様子を聞いて、プリントを持ってきてくれるだけだよ」と伝えるだけで、身構え方が変わることがあります。

当日に本人が「やっぱり出られない」となっても、それで失敗ではありません。保護者が話を聞き、プリントを受け取れれば、訪問の目的の多くは果たせています。前もって「当日出られなくても大丈夫」と本人に伝えておくと、次の機会が少し楽になります。

学校の相談室で、保護者が2人の先生と落ち着いて話している場面
本人がいなくても、保護者だけで話す方法があります

家庭訪問で確認しておくのは「欠席の扱い・単位・課題・進級の見通し」の4つです

家庭訪問でも、電話でも、保護者だけの面談でも、せっかく担任と話せる機会です。本人の様子を伝えるのに加えて、次の4つを確かめておくと、先の見通しが立てやすくなります。

確認すること 聞き方の例 なぜ大事か
欠席の扱い 「今の欠席は、科目ごとにどのくらいになっていますか。出席扱いになる仕組みはありますか」 基準は学校の規程で決まり、学校ごとに違う
単位 「このままだと単位が難しくなる科目はありますか。いつ判断されますか」 高校は科目ごとに単位が認定される
課題・補習・追試 「家でできる課題や、補習・追試で補える方法はありますか。提出の期限と方法を教えてください」 欠席を補える方法があるかは学校ごとに違う
進級の見通し 「進級の判定はいつですか。難しい場合、休学や転学を考えるならいつまでに相談すればよいですか」 時期を過ぎると選べる道が減ることがある

聞いた内容は、日付と担任の名前と一緒にメモしておくことをおすすめします。あとで学年主任や別の先生と話すとき、話がずれにくくなります。

学校によっては、長く欠席している生徒のための学び方を用意していることがあります。学校教育法施行規則には、学校生活への適応が難しく相当の期間欠席している生徒などを対象に、授業に代えて通信教育を行うことができるという規定(第88条の4)や、授業を教室以外の場所でメディアを使って履修させる方法(第88条の3)があります。不登校の生徒が自宅などでこうした方法によって修得する単位は、ほかの一部の単位と合わせて36単位までと決まっています(第96条第3項)。ただし、こうした仕組みを実際に使えるかどうかは学校によって違います。「うちの学校ではこういう方法はありますか」と聞いてみる価値はあります。

出典:学校教育法施行規則 第88条の3・第88条の4・第96条(e-Gov。2026年9月確認)

もし進級が難しそうだと分かっても、道がなくなるわけではありません。留年、休学、通信制高校などへの転入という選択肢があります。転入の条件や時期は高校 転入の記事にまとめています。

※2026年9月時点の情報です。最新は文部科学省・e-Gov・在籍する学校の規程でご確認ください。

家庭訪問の回数や進め方は学校ごとに違うので、「ほかの学校ではこうだった」は当てにしません

国の通知は、学校に「定期的に家庭訪問を実施して」と求めていますが、何週間に1回か、誰が行くか、どのくらいの時間かまでは決めていません。家庭訪問の具体的な運用は、学校や担任によってかなり違います。

  • 欠席が数日続いた時点で訪問する学校もあれば、電話連絡を中心にしている学校もあります
  • 担任1人で来る学校もあれば、学年主任や養護教諭が一緒に来る学校もあります
  • 公立か私立か、全日制か定時制かによって、連絡の体制や使える仕組み(オンライン配信、別室登校など)が違います
  • スクールカウンセラーが学校にいる曜日や、相談の申し込み方も学校ごとです

そのため、「中学校のときはこうだった」「きょうだいの学校ではこうだった」「ネットではこう書いてあった」という情報は、目安程度にとどめてください。自分の学校のやり方は、自分の学校に聞くのがいちばん確かです。聞きにくいときは、「こちらの事情で訪問が難しいのですが、ほかにどんな方法がありますか」と、学校のやり方を尋ねる形にすると角が立ちにくくなります。

担任の先生との日ごろの関わり方については、不登校 担任の先生の記事も参考になります。

不登校の高校生が家庭訪問などで担任に確認しておきたい、欠席の扱い・単位・課題・進級の見通しの4項目と、それぞれを聞く理由を並べた比較表
出典:文部科学省 平成21年3月12日通知(20文科初第1346号)・学校教育法施行規則

担任との関係がつらいときは、担任以外の窓口に相談してかまいません

家庭訪問そのものより、担任との関係がつらいことが本当の悩みになっている場合もあります。相性が合わない、以前の言葉に傷ついた、訪問のたびに登校を急かされる。そうしたときに、担任だけを窓口にし続ける必要はありません。

国の通知も、不登校の支援は担任1人で抱えるものではないという立場です。令和元年の通知は、担任、養護教諭、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーなどが中心になって、組織的・計画的に支援することを求めています。生徒指導提要も、担任一人ではできないことも、教職員や専門家、関係機関がチームを組むことで支援の幅が広がると書いています。

相談先 こんなときに 補足
学年主任・教育相談の担当・養護教諭 担任には言いにくいが、学校とは話したい 「連絡の窓口を担任以外にしてほしい」と頼むこともできる
スクールカウンセラー(SC) 本人や保護者の気持ちを整理したい いる曜日や申し込み方は学校ごとに違う
スクールソーシャルワーカー(SSW) 家庭の事情や福祉の制度も関わっている 配置のされ方は自治体ごとに違う
教育委員会の教育相談窓口 学校の中で話しても解決しない。学校の対応そのものを相談したい 名前や受付時間は都道府県・市区町村ごとに違う

学校の外の窓口の一例として、東京都教育相談センターの「教育相談一般・東京都いじめ相談ホットライン」(0120-53-8288、24時間受付)は、都内在住・在籍の高校生相当の年齢までの本人と保護者を対象に、不登校や学校生活の相談、いじめの問題や学校の指導・対応に関する相談を受け付けています。ほかの地域にも、教育委員会が設けた相談窓口があります。住んでいる都道府県や市区町村の名前と「教育相談」で調べると見つかります。

全国どこからでもかけられる窓口としては、文部科学省が案内している24時間子供SOSダイヤル(0120-0-78310・通話無料)があります。本人も保護者も使えます。

出典:東京都教育相談センター「教育相談一般・東京都いじめ相談ホットライン」/文部科学省「子供のSOSの相談窓口」(2026年9月確認)

なお、令和元年の通知には、教員の体罰や暴言など不適切な言動や指導が不登校の原因になっている場合は、学校がその問題の解決に真剣に取り組み、保護者等の意向を踏まえて学級替えを柔軟に認めたり、転校の相談に応じたりすることが望まれる、とも書かれています。つらい出来事があったなら、それを伝えること自体が正当な相談です。先生との相性に悩む場合の考え方は、不登校 先生との相性の記事にも書いています。

「断ると成績や進級で不利になる」は、よくある心配です。心配すべきは、情報が届かなくなることのほうです

家庭訪問を断るときに多い心配を、国の資料で確かめられる範囲で整理します。

誤解1:「断ったら、それだけで評価が下がる」

家庭訪問を受けたかどうかで成績や進級が決まる、という国の決まりは今回確認できませんでした。成績や単位は、各学校の規程に沿って、出席や課題、試験などをもとに判断されます。ただし、連絡が途切れて課題や追試の案内が届かないと、結果的に不利になることはあります。訪問を断ることより、情報が届かなくなることのほうに気をつけてください。

誤解2:「家庭訪問は、登校を説得するためのもの」

生徒指導提要は、登校を強く促す対応を「苦しく受け入れがたい関わり」と書いています。もし訪問のたびに登校を急かされてつらいなら、「今は登校の話は控えていただけると助かります」と伝えてかまいません。

誤解3:「会えなかったら、訪問は無駄だった」

本人と会えなくても、保護者と話す、プリントを置く、それだけで十分に意味があると生徒指導提要に書かれています。会えなかったことを本人が責められる必要はありません。

誤解4:「親がうまく対応できないから、子どもが学校に行けない」

生徒指導提要は、学校が家庭を支援するときは家庭の在り方を批判したり指導したりするのではなく、家庭と協働する姿勢で臨むことが必要だとしています。保護者自身も支えられてよい立場です。保護者の孤立を防ぐ考え方は、高校生 不登校 保護者の記事でもまとめています。

選択肢の1つとしての通信制高校・サポート校(正直な注意点)

家庭訪問や担任とのやりとりを重ねるうちに、「今の高校を続けること自体が、本人にとって負担が大きすぎるのでは」と感じる方もいると思います。今の学校で続ける道を探すのが先ですが、合わなかったときのための選択肢を知っておくと、気持ちに少し余裕ができます。

NIJIN高等学院(ニジ高)は、オンライン中心の通信制高校サポート校です。全国どこからでも自宅から参加でき、担任制で、カメラやマイクをオフにして、チャットだけで参加するところから始められます。生活リズムに波があっても学べるように、授業のアーカイブ視聴や中学内容の学び直しにも対応しています。途中からの入学(転入・編入)もでき、出願費用は無料です。不登校の生徒を650名以上サポートしてきました(グループ全体)。

ただし、正直にお伝えしておくことがあります。

  • ニジ高そのものは高校ではありません。高校卒業の資格は、提携する通信制高校に在籍して取ります。
  • 学院内でのスクーリングはありませんが、提携する通信制高校のスクーリングには参加が必要です。スクーリングの形や日程は、個別相談会で詳しくご案内しています。
  • 単位や卒業の条件は、在籍する通信制高校のものに従います。今の高校で取った単位がどこまで引き継げるかは、転入先の学校の判断です。
  • 費用は、提携する通信制高校の分とニジ高の分の両方がかかり、ニジ高の分には就学支援金が使えません。金額は学費のご案内に載せています。

通信制高校やサポート校を比べるときの考え方は、通信制高校 選び方のページにまとめています。お金の全体像は通信制高校 学費の記事が参考になります。小中学生のきょうだいがいるご家庭には、姉妹校のNIJINアカデミーもあります。よくある質問はニジ高のよくある質問にも載せています。

迷ったときの進め方(3ステップ)

  1. 本人の「できること」を1つだけ聞く。「会う」「声だけ」「手紙だけ」「今回は何もしない」のどれならできそうか。どれを選んでもいいことを先に伝えてから聞きます。
  2. 学校に、訪問の形と連絡の方法を提案する。「今回は保護者だけで学校に伺います」「連絡は私あてのメールでお願いします」など、代わりの方法と「家では無事に過ごしている」ことをセットで伝えます。
  3. 欠席の扱い・単位・課題・進級の見通しを聞いて、メモに残す。進級が難しそうなら、休学や転学を考える場合にいつまでに相談すればよいかも聞いておきます。担任に聞きにくければ、学年主任やスクールカウンセラーでもかまいません。

3つとも、今の学校を続けるか辞めるかを決めていなくても進められます。ステップ1で本人が「今回は何もしない」を選んでも、ステップ2と3は保護者だけで進められます。

自宅でパソコンに向かう高校生と、そばで洗濯物をたたむ保護者
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よくある質問

Q. 不登校の家庭訪問は断ってもいいですか?

A. 形を変えてもらったり、今回は見送ってもらったりすることはできます。生徒指導提要は、学校が家庭に行う支援は原則として保護者の了解や同意を前提とすると書いています。ただ、学校には生徒の様子を知る役目もあるので、「家では無事に過ごしている」ことと、電話・手紙・保護者だけの面談など代わりの連絡方法を伝えておくと安心です。

Q. 本人が部屋から出てこなくても、訪問を受けて大丈夫ですか?

A. 大丈夫です。生徒指導提要には、本人と会えない場合は保護者と話したり、プリントを置いてきたりするだけでも十分に意味があると書かれています。本人には、前もって「出てこなくても大丈夫」と伝えておくと負担が減ります。

Q. 家庭訪問を断ると、留年しやすくなりますか?

A. 家庭訪問を受けたかどうかで進級が決まるという国の決まりは、今回確認できませんでした。進級や単位は、各学校の規程に沿って判断されます。ただ、連絡が途切れて課題や追試の案内が届かないと不利になることがあるので、訪問の代わりの連絡方法は残しておくのがおすすめです。

Q. 高校でも、家にいながら出席扱いや単位になる方法はありますか?

A. 仕組みはありますが、条件があります。高校の不登校生徒について、学校外の公的機関や民間施設で相談・指導を受けた日を校長が出席扱いにできる通知がありますが、これは施設に通所・入所して相談・指導を受けることが前提です。家で学ぶ方法としては、学校教育法施行規則に、授業に代えて通信教育を行う規定(第88条の4)や、メディアを使って教室以外の場所で授業を履修させる方法(第88条の3)が置かれています。ただし、出席扱いは単位の認定とは別に判断され、こうした仕組みを使えるかどうかは学校によって違います。

Q. 担任が苦手で、連絡をとること自体がつらいです。

A. 学年主任、養護教諭、スクールカウンセラーなど、担任以外を連絡の窓口にしてほしいと学校に相談できます。学校の中で解決しないときは、都道府県や市区町村の教育委員会の教育相談窓口や、24時間子供SOSダイヤル(0120-0-78310)もあります。

家庭訪問は、学校とつながる方法の1つにすぎません。今の家族に合う形を選んでください

担任が家に来ると聞いて身構えるのは、本人も保護者も、それだけ今を一生懸命しのいでいるからだと思います。会えない自分を責めなくていいし、断る自分を責めなくてもいい。国の資料も、家庭訪問は「気にかけている」と伝えるためのもので、形は検証しながら変えていくものだと書いています。

大切なのは、会うか会わないかより、学校と細くでもつながっていることと、欠席や単位のことを知っておくことです。電話でも手紙でも、保護者だけの面談でもかまいません。今の家族にとって無理のない形を、ひとつ選ぶところから始めてみてください。

その先に、今の学校で続ける道も、別の学び方に切りかえる道もあります。どちらを選ぶか迷っている段階でも、相談はできます。

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