高校中退を検討する場合、様々な不安が付きまといます。「せっかく高校に入学したのに」「最終学歴が中卒だと就職が大変そう」「進学してほしかった」など、ネガティブな声も聞こえてくるかもしれません。
しかし、今の状況を変える必要があって高校中退を検討しているのだと思います。学校での人間関係や学業不振、あるいは家庭の事情、心身の不調など、様々な理由で悩み、迷っているのではないでしょうか。今回は、高校中退後のさまざまな選択肢を紹介します。不安を乗り越え、納得のいく選択をするための参考になれば幸いです。
高校中退の割合は?理由は?
文部科学省の調査によると、高校の中途退学者数は年間4万人を超え、中退率は1.4%程度とされています。およそ100人に1人以上が中退しているという計算です。中退の理由としては「進路変更」が最も多く、次いで「学校生活・学業不適応」「学業不振」「病気・けが・死亡」などが挙げられています。
中退後の選択(1):就職する
「高校中退後の就職」を調べると、「学歴不問の求人」など、中退しても就職には心配ないと思わせる言葉が並んでいます。しかし実際のところはどうなのか、数字で見ていきましょう。
ほとんどの人が高校を卒業する時代
高校中退の場合、最終学歴は「中卒」となります。日本の高校進学率は98%を超えており、ほとんどの人が高校を卒業しています。そのため採用条件を「高卒以上」としているところが多く、中退では応募すらできないケースも珍しくありません。
「学歴不問」が意味するもの
求人票に記載される「学歴不問」とは、高卒や大卒などの区分に関係なく採用するという意味で、経験やポテンシャル重視の採用であったり、応募の間口を広げたい意図があったりします。「学歴不問」の求人には中卒の人だけでなく、高卒や大卒の人も応募しているのが実情です。
中卒での正社員就職は厳しい傾向
厚生労働省の調査によると、若年者(15歳~34歳)の学歴別の正社員就職率は、学歴が高くなるほど高くなる傾向があり、中卒は他の学歴と比べて正社員として就職する割合が低い水準にとどまっています。この結果から、中卒での正社員就職は容易ではないことがうかがえます。
中退後の選択(2):資格取得を目指す
最終学歴が中卒の場合、正社員での就職は厳しい面がありますが、専門性の高い資格を取得することで就職を目指すことも可能です。就職に有利な資格の中には、受験資格に制限がなく中卒でも取得できるものが数多くあります。宅地建物取引士や電気工事士(第二種)、危険物取扱者(乙種)など、受験資格に学歴要件がない国家資格も少なくありません。そのほか英語関連の資格やITパスポートなども、就職の際に有利とされています。
中退後の選択(3):別の高校に編入する
高校中退後に、別の高校に編入するケースについても見ていきましょう。高校は大きく「全日制高校」「定時制高校」「通信制高校」の3種類に分かれ、全日制高校が学校数全体の8割以上を占めています。
全日制高校
別の全日制高校に編入し、新たに高校生活をスタートすることができます。学力や体調の面で不安がある場合は、学校からのサポート体制を入学前に確認しておくとよいでしょう。
定時制高校
定時制高校には単位制と学年制があり、夜間や3部制など学校によって形態は様々です。仕事やアルバイトと両立しやすいという特徴があります。通学して対面授業を受ける必要があるため、通える範囲に希望のカリキュラムがある高校があるか調べておきましょう。
通信制高校
通信制高校のほとんどは単位制です。年数日のスクーリングを除き、学校に登校しなくても自分のペースで高校卒業を目指すことができます。通学日数や学習ペースの調整がしやすく、3つの中では最も柔軟性の高いカリキュラムを組みやすいといえます。
中退せずに高校に転入するという方法もある
今の高校をいったん中退してから別の高校に入り直すことを「編入」、今の高校に在籍したまま別の高校に変わることを「転入」といいます。この2つは区別されており、それぞれにメリット・デメリットがあります。
中退後の選択(4):高認資格を取得する
高校卒業資格を得るためには、学校に通う以外にも高等学校卒業程度認定試験(高認)に合格するという方法があります。合格すれば「高校卒業をした人と同程度である」と認められ、就職活動や資格試験の受験資格などでも高卒の人と同じように扱われ、大学に進学することも可能です。
まとめ:高校中退するとどうなる?
今回は、高校を中退した後にどのような進路の選択肢があるかを詳しく見ていきました。就職にしても資格試験にしても、決して簡単な道ではないことがお分かりいただけたかと思います。
中退後の進路として一つの有力な選択肢になるのが、通信制高校で学ぶことです。通信制高校であれば自分のペースで勉強でき、アルバイトや資格試験の勉強とも両立しやすいでしょう。卒業すれば「高卒資格」を取得できるため、これからの就職活動や大学進学など、進路の幅を広げることができます。
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