通信制高校は、その名前の通りインターネットや郵送などを利用して勉強をするスタイルの高校です。しかし、すべて通信で済むというわけではなく、実際に通学して勉強をする「スクーリング」も行われています。「え?通信制高校って全部自宅で済むんじゃないの?」と思われる方もいらっしゃるでしょう。今回は、通信制高校に行きたいけれど、スクーリングには抵抗があるという生徒さんに向けて解説していきます。
スクーリングとは?基本を知っておこう
通信制高校は、自宅学習が中心とはいえ「スクーリング(面接指導)」は必ず必要です。これは、学校教育法に基づき、高等学校の教育課程の基準で定められているためです。文部科学省の「通信制高等学校における指導の手引き」でも、通信制高校では自宅学習だけで卒業することはできず、スクーリングの実施が必須であることが明記されています。スクーリングの日数や通い方は学校ごとに大きく異なりますが、「スクーリングはゼロにはならない」という前提を押さえておくことが大切です。
通信制高校のスクーリングは、学校の校舎、地域の学習センター、提携の宿泊施設や研修所などで行われます。通いやすい範囲に校舎がある学校もあれば、指定の施設へ移動して実施する学校もあります。
学校によって回数と形態はさまざまです。例としては、週に数回通う「通学型」、年数回の短期間でまとめて行う「集中型(1日〜数日)」、集中型で宿泊を伴う「合宿型」などがあります。頻度が少ない学校ほど、1回あたりの時間や日数が長めになり、その結果宿泊を伴うことが増えます。
スクーリングでは、レポートの補講、実技(体育・実験・家庭科など)、面接・試験、グループ活動、学校行事や校外学習などが行われます。普段の自宅学習で補いきれない実習や、先生方と直接会い、顔を合わせながら指導を受ける機会となっています。
スクーリングの日数が少ない学校は「宿泊型」が多い
年間のスクーリング日数を抑えている学校は、その分をまとめて一気に実施します。短期間で決められた時間数の授業を行うために、1泊2日や数泊の宿泊形式で、集中して授業や実技を行うことが一般的です。短期集中の利点は通学日数が少ないこと、負担は宿泊による生活リズムの急な変化や集中的な対人負担があることです。これらのメリットとデメリットを理解しておくと選びやすくなります。
宿泊型で生徒がよく気にする点には、何人部屋になるのか、男女別か混合か、大浴場か個別か、食事の配慮(アレルギー等)はあるか、スマホは使えるか、Wi-Fiや電源は使えるか、といったものがあります。これらは学校によって扱いが違うことが多く、説明会やパンフレット、問い合わせで具体的に確認できます。
スクーリングに苦手意識がある理由
初めて会うような人・知らない人と協力して課題に取り組むのは気疲れすることも多いでしょう。また、最近では授業で討論を行うことも多く、学んだことを人前で発表することに苦手意識を持つ生徒は少なくありません。
授業以外の時間、例えば休み時間や教室移動時間の過ごし方を心配する人も多くいます。あまりよく知らない人に話しかけられるのが嫌、昼食の時間が気まずい、居場所がないと感じるのは決して珍しいことではありません。
スクーリングに参加する数日間は、普段より早起きしなければいけないかもしれません。集団行動となると自分が合わせることも必要になってきます。また、休憩時間があるとはいえ、長時間のスケジュールで緊張し、疲れやすくなります。
「自宅以外の場所に泊まること自体が苦手」ということもあります。「だれかと同室が不安」「家族と離れるのがつらい」「慣れない環境だと眠れない」「共有の風呂やトイレが嫌」「連絡手段が制限されるのが不安」などが挙げられます。
もやもやを言葉にしてみるワーク
「スクーリングが不安です」と言うとき、その不安はまだモヤモヤしています。苦手意識がある理由を、「どの場面で・どのくらい苦しいか」を細かく分けると、意外と簡単な解決方法が見つかるかもしれません。
まずは書き出してみましょう(5〜10分程度)。「スクーリングが嫌」と思ったとき、最初に頭に浮かぶことは何ですか。誰といると一番気を使いますか(先生・知らない生徒・年上の生徒など)。泊まることのどの部分が嫌ですか(同室・お風呂・食事・睡眠など)。休み時間や昼休みで不安になる瞬間はどんなときですか。体調や睡眠の面で心配なことはありますか。思い浮かんだことをそのまま書けば大丈夫です。
次に、もやもやを小さく分けます。たとえば「宿泊が嫌」を、(A)同室が嫌、(B)夜眠れないのが不安、(C)家族と離れるのがつらい、というように分解します。分けることで「絶対に無理」か「工夫でなんとかなる」かの見当がつきます。
書き出した項目に対して「これは絶対に外せない/できれば避けたい/我慢できそう」の3段階で優先順位をつけてみましょう。優先順位がつくと、学校に問い合わせるべきポイントが明確になります。
学校に確認するための質問リストとしては、スクーリングは何日あるか、宿泊スクーリングは必須か任意か、宿泊時の部屋割りは何人部屋か・個室対応はあるか、入浴やトイレは共用か・男女別の扱いはどうか、Wi-Fiや電源・携帯電話の使用制限はどうか、食事やアレルギー対応はできるか、休憩時間はみんなどう過ごしているか、体調不良や緊急時の対応はどうなるか、スクーリングの雰囲気はどんな感じか、といった項目が挙げられます。
可能なら、説明会や見学に参加して施設を確認する、オープンスクールに参加する、卒業生や在校生の体験談を聞く、保護者同伴の可否を相談する、といった方法で実際の様子を確かめることをおすすめします。
まとめ:もやもやを細かくすれば、選ぶ道が見えてくる
スクーリングを不安に感じる気持ちを具体的に書き出すと、どの対応が効くか見えてきます。すべて解消することはできないかもしれませんが、実は心配することもなかった、簡単な解決法があった、ということも少なくありません。スクーリングの頻度やスタイルを学校選びの決め手としている生徒さんも少なくありませんから、不安はそのままにせずぜひ質問してみてくださいね。
NIJIN高等学院では、オンライン学校説明会や個別相談会を随時開催しています。スクーリングについて気になることや不安なことがあれば、ぜひお気軽にご参加ください。

