今の通信制高校が、どうしても合わない。でも、せっかく取った単位やここまで在籍した期間がむだになるのは怖い。そう感じて「通信制高校から通信制高校へ転校できるのか」を調べている方へ向けた記事です。
先に結論を書きます。通信制高校から別の通信制高校への転校(転入学)はできます。手続きの根拠は学校教育法施行規則第92条で、前の学校で修得した単位と在籍期間は、多くの通信制高校が「引き継げる」と案内しています。ただし、年度の途中で学びかけていた科目の扱い、就学支援金の残りの月数と単位数、転入の受付時期は、学校と時期によって違います。ここを確かめる前に今の学校を退学すると、「転入」ではなく「編入」の扱いになり、選べる学校と時期が狭くなります。
この記事は、e-Govの条文(学校教育法・同施行規則・高等学校通信教育規程)、文部科学省の就学支援金Q&Aと事務処理要領(令和8年4月の第1版)、令和7年度通信制高等学校実態調査、そして5校の公式の募集情報を実際に開いて確かめた内容でできています。公式で確認できなかったことは、確認できなかったと書いています。
今の通信制高校のままでは続けにくい場合や、もっと自分らしい高校生活を探している場合は、オンラインという選択肢もあります。NIJIN高等学院(ニジ高)は「オンラインで最高の青春を」を掲げる通信制高校サポート校で、全国の仲間とオンラインでつながり、企業や地域と関わるプロジェクトや、生徒が自分たちで企画する行事に挑戦できます。カメラやマイクをオフにしてチャットだけで参加するところから始められ、全国にNIJINアカデミー(ニジ高はその高等部)のリアルの教室があり、リアルでの通学もご検討いただけます。ニジ高は高校ではないため、卒業資格は提携する通信制高校で取り、その高校のスクーリングには参加が必要です。どんな学校なのかは、校長・星野達郎のYouTubeでも見られます。
結論:通信制高校から通信制高校への転校の早見
- 通信制から通信制への転校(転入学)はできます。今の学校の校長が在学証明書などを転入先へ送り、転入先の校長が許可する仕組みです(学校教育法施行規則第92条)。
- 修得した単位と在籍期間は、引き継げると案内する学校が多いです(N高等学校・ルネサンス高等学校・NHK学園高等学校・クラーク記念国際高等学校の公式情報で確認)。ただし、年度の途中で学びかけた科目や、科目の中身の違いで扱いが分かれます。
- 卒業の条件は転校しても同じで、3年以上の在籍(前の学校の期間を含む)・74単位以上・特別活動30単位時間以上です。休学した期間を在籍期間に数えない学校があります。
- 就学支援金は、通信制どうしなら通算48か月まで。1単位ごとに授業料を決めている学校では、通算74単位・年30単位までが支給の対象です。転入先で申請し直し、支給は原則として申請した月からです。
- 転入の受付時期は学校でかなり違います。随時や毎月1日付で受け入れる私立がある一方、都立一橋高校(通信制)の第二学期の出願は8月21日・22日の2日間でした。
- 先に今の学校を退学しないこと。在籍したまま転入先を決め、書類をそろえてから移るのが基本の順番です。
- 転校しないで、今の通信制高校に在籍したまま、ニジ高のようなサポート校を足すという選び方もあります。
「転校は全日制から通信制へ」だけではありません。通信制どうしでも、制度の上では同じ転入学です
「転校」と聞くと、全日制高校から通信制高校へ移る話を思い浮かべる方が多いと思います。実際、転校の情報の多くはその形を前提に書かれています。けれど、通信制高校に在籍している人が、別の通信制高校へ移ることもできます。法令の上では、全日制から通信制への転校と同じ「転学(転入学)」の手続きです。
通信制高校どうしで移りたくなるのは、同じ「通信制」でも中身が大きく違うからです。文部科学省の令和7年度通信制高等学校実態調査では、通学の頻度ごとのコースの生徒数(合計300,406人)のうち、週5日通うコースは12.5%、集中スクーリング型は28.9%、月1〜2回や自由登校などのその他は33.2%でした。同じ通信制でも、毎日通う学校と、年に数日だけ集まる学校があるということです。
出典:文部科学省「令和7年度 通信制高等学校実態調査」(2026年8月31日公表・2026年9月確認)
たとえば、こんな場合を考えてみます。自宅で動画とレポートを進める学校に入ったけれど、質問できる相手がいなくてレポートが止まってしまった。あるいは、スクーリングの会場が遠く、泊まりがけで行くのがつらい。どちらも「通信制が合わない」のではなく、「今の通信制の学び方が合わない」という状態です。こういうときは、学び方の違う通信制高校へ移ることで続けられるようになることがあります。
この記事では、テーマを「通信制高校から通信制高校へ」に絞ります。全日制・定時制からの転校の条件や公立・私立の違いは高校 転入の記事に、転校にかかるお金の全体は通信制高校 転校 費用の記事にまとめています。

根拠は学校教育法施行規則92条。転校を許可するのは「今の学校」ではなく「転入先の校長」です
転校の手続きは、学校教育法施行規則第92条に書かれています。e-Govで条文を確かめました。第1項は、他の高校へ転学を希望する生徒がいるとき、校長はその理由を書き、在学証明書などの書類を転学先の校長に送らなければならないと定め、転学先の校長は、教育上支障がなければ転学を許可できるとしています。
つまり、今の学校の役目は書類を送ることで、受け入れるかどうかを決めるのは転入先です。関係する条文を表にまとめました。
| 条文 | 決まっていること | 通信制から通信制への転校で意味すること |
|---|---|---|
| 施行規則 第92条第1項 | 在籍校の校長が書類を転学先に送る。転学先の校長は、教育上支障がなければ許可できる | 通信制どうしの転校はこの手続き。受け入れるかは転入先が決める |
| 施行規則 第92条第2項 | 全日制・定時制・通信制の課程の間の転学は、修得した単位に応じて相当学年に転入できる | 課程をまたぐ転学の定め。通信制どうしは同じ課程なので、単位の数え方は転入先の学校が決める |
| 施行規則 第91条 | 1年の途中や2年以上に入る人は、相当の年齢で、その学年の生徒と同等以上の学力があると認められた人 | 転入で面接や学力検査を行う学校がある(都立一橋高校の通信制は学力検査) |
| 学校教育法 第56条 | 通信制の課程の修業年限は3年以上 | 前の学校の在籍期間と合わせて3年以上で卒業をめざす |
| 施行規則 第96条 | 74単位以上を修得した人に全課程の修了(卒業)を認める | 前の学校で修得した単位を含めて74単位以上 |
出典:学校教育法施行規則 第91条・第92条・第96条/学校教育法 第56条(e-Gov・2026年9月確認)
ひとつ正直に書いておくと、通信制どうしの転学で「前の学校の単位を何単位まで認めるか」を直接決めた条文は、今回確かめた範囲では見つかりませんでした。実際の扱いは、転入先の学校が前の学校の単位修得証明書を見て決めます。だからこそ、次の節の確かめ方が大事になります。
在籍が切れてから入り直す「編入」の場合の違いは、通信制高校 編入の記事にまとめました。
単位と在籍期間は引き継げます。差が出るのは「年度途中の科目」「科目の中身」「休学した期間」の3つです
各校の公式情報を開いて、転入学での単位と在籍期間の扱いを確かめました。
- ルネサンス高等学校:よくある質問で、転入学でも編入学でも修得済みの単位を引き継げ、在籍期間も引き継げると案内しています。
- NHK学園高等学校:転入学の案内で、これまでの修得単位を引き継げること、前の学校の在籍期間も卒業条件の「3年以上の在籍」に含まれることを案内しています。入る年次は、在籍1年未満なら1年次、1年以上なら2年次、2年以上かつ修得35単位以上なら3年次という目安です。
- クラーク記念国際高等学校:今の学校の在籍期間や修得単位を引き継ぎ、合計3年間での卒業をめざせると案内しています(転校の時期や単位数の条件があるため相談を、という注記つき)。
- N高等学校:2027年度の出願の手引きに、転入学・編入学では前の学校の学習(在籍期間・修得単位)が加味される場合があること、休学期間は在籍期間に含まれないことが書かれています。
出典:ルネサンス高等学校 よくあるご質問/NHK学園高等学校「転入・編入学をお考えの方」/クラーク記念国際高等学校「転入(転校)・編入を考え中の方へ」/N高等学校 2027年度 出願の手引き(いずれも2026年9月確認)
そのうえで、引き継ぎの差が出やすいところを表にしました。
| 引き継ぐもの | 扱いの目安 | 確かめ方 |
|---|---|---|
| 修得した単位 | 引き継げると案内する学校が多い | 単位修得証明書を転入先に見せ、何単位が認められそうかを聞く |
| 在籍期間 | 3年以上の計算に含まれる | 休学した期間がある人は、在籍期間に数えるかを聞く |
| 年度の途中で学びかけた科目 | 転入先が引き継ぐか、学び直すかで分かれる | 転入する月と、今年度の科目がどう扱われるかを聞く |
| 科目の名前と中身 | 転入先の教育課程に合わせて読み替える | 必要な科目のうち、あと何を取るかを一覧でもらう |
いちばん見落としやすいのは3行目です。通信制高校の単位は、レポート・スクーリング・試験をそろえて、多くは年度の終わりに認定されます。年度の途中で移ると、その年度に学びかけていた科目は、まだ「修得した単位」になっていません。文部科学省の就学支援金の事務処理要領にも、前の学校での履修を「承継して転入学した場合」と「承継せずに入学した場合」の両方が例として載っています。つまり、途中まで進めた科目を引き継いでもらえるかどうかは、学校によって違うということです。
4行目の例として、N高等学校の手引きには、前の学校で「音楽Ⅰ」「書道Ⅰ」「工芸Ⅰ」のいずれかを2単位以上修得し、その学習を終えていれば、「美術Ⅰ」を履修しなくてよいと書かれています。単位の数だけでなく、どの科目を取ったかで、転入後に取る科目が変わるということです。専門科目が多い学校から移る場合は特に、転入先に一覧を作ってもらうと安心です。単位が引き継がれにくかった例は通信制高校の転校の単位引き継ぎの実例で、証明書の中身は単位修得証明書とはの記事で紹介しています。
特別活動(卒業までに30単位時間以上)について、NHK学園高等学校は、転入生・編入生は前の学校での活動も考慮すると案内しています。ただ、前の学校で参加した時間をどう数えるかの細かい扱いは、今回確かめた学校の公式情報には書かれていませんでした。転入先に聞いておくと安心です。

就学支援金は「通算48か月・74単位」。転入先で申請し直し、支給は原則として申請した月からです
転校で見落としやすいのが、高等学校等就学支援金です。文部科学省のQ&Aと、都道府県の担当者向けの事務処理要領(令和8年4月の第1版)で、転学したときの扱いを確かめました。
まず支給期間です。Q&Aでは、通信制の課程は原則48か月まで支給されます。事務処理要領では、転学した場合の残りの期間は次のように計算します。
| 転校のパターン | 転校後に支給される月数 | 例 |
|---|---|---|
| 通信制から通信制へ | 48か月から、在学した月数を引いた月数 | 通信制に20か月在学なら、残りは28か月 |
| 全日制から通信制へ | 48か月から、在学した月数×4/3(端数切り捨て)を引いた月数 | 全日制に20か月在学なら、残りは22か月(Q&Aの例) |
| 通信制から全日制へ | 36か月から、在学した月数×3/4(端数切り捨て)を引いた月数 | 通信制に20か月在学なら、残りは21か月 |
通信制どうしの転校なら、月数の換算はなく、そのまま通算されます。ほかにも、転校で押さえておきたい点が4つあります。
- 1単位ごとに授業料を決めている学校では、支給の対象は通算74単位・年30単位までです。この74単位は「履修登録した単位」(履修期間を終えたもの)で数え、修得できたかどうかは問いません。前の学校で登録して単位を落とした科目も、74単位の中に数えられます。N高等学校の手引きにも、修得単位数ではなく履修登録単位数で計算すると書かれています。
- 転入先で申請し直します。前の学校で受給資格を消滅させ、転入先の学校を通じて改めて認定の申請をします。そのとき、前の学校の都道府県が出す「受給資格消滅通知書」か「支給実績証明書」を添えます。
- 支給は原則として申請した月からです(Q&A)。転入したら、案内された期日までに手続きを済ませましょう。
- 月の途中で移ると、その月の分は、月の初日に在籍していた学校に支給されます。転入先ではその月の分は支給されません。転入日が月の途中になる場合は、その月の授業料の扱いを両方の学校に確かめておくと安心です。
支給の上限額(2026年4月から)は次のとおりです。
| 学校 | 授業料が月額の学校 | 授業料が1単位ごとの学校 |
|---|---|---|
| 私立の通信制 | 月28,100円まで(年337,200円) | 1単位13,668円まで(通算74単位・年30単位まで) |
| 公立の通信制 | 月520円まで | 1単位336円まで |
公立の336円は国の支給の上限で、授業料そのものの額ではありません。公立の授業料は都道府県の条例で決まり、東京都の場合は1単位336円です。2026年4月からは所得制限がなくなりました。一方で、サポート校の費用は就学支援金の対象になりません(Q&A)。なお、N高等学校の手引きには、転入学・編入学の人は就学支援金の「支給見込額の先引き」を使えないと書かれています。入学時にいったん多めに払う学校もあるので、転入先で確かめてください。
出典:文部科学省「高等学校等就学支援金制度に関するQ&A」/文部科学省「高等学校等就学支援金・新制度 事務処理要領(第1版)」(第Ⅰ部「転学に伴う就学支援金の取扱い」、Q11-1、Q13-1、Q13-2、第Ⅱ部)/N高等学校 2027年度 出願の手引き(2026年9月確認)
転校にかかるお金の全体(前の学校に払ったお金、入学金、奨学給付金など)は通信制高校 転校 費用の記事で、申請の流れは通信制高校 就学支援金 手続きの記事で詳しく書いています。
※2026年9月時点の情報です。最新は公式でご確認ください。
手続きは「今の学校に確認→転入先を決める→書類→選考→転入」の順番。先に退学しないのが要です
通信制から通信制への転校は、次の順番で進めるのが基本です。
- 今の学校に、修得単位と在籍期間を確かめる。今年度の科目の見込み(あと何を出せば単位になるか)と、証明書をいつ出してもらえるかも聞いておきます。
- 転入先の候補に相談・見学する。受付の時期、入れる年次、引き継げる単位の見込み、スクーリングの場所と日数を聞きます。
- 今の学校に書類の作成を頼む。在籍証明書、成績・単位修得証明書、転学照会(「生徒の転学について(照会)」など)です。
- 出願し、選考を受ける。書類審査・面接・作文・学力検査など、学校によって違います。
- 合格したら入学手続きをし、転入日に在籍が切り替わる。就学支援金の申請は転入先で行います。
| 主な書類 | 誰が作るか | 注意 |
|---|---|---|
| 在籍証明書・転学照会 | 今の学校 | 転入先の様式があることが多い |
| 成績・単位修得証明書 | 今の学校 | 厳封が条件の学校がある。開封すると受理されない場合も |
| 今の学校の教育課程表 | 今の学校(コピー可の学校も) | N高等学校は転入学で提出を求めている |
| 受給資格消滅通知書・支給実績証明書 | 前の学校の都道府県 | 就学支援金を転入先で申請するときに添える |
出典:N高等学校 2027年度 出願の手引き/ルネサンス高等学校「出願から入学までの流れ」/NHK学園高等学校「転入・編入学をお考えの方」(2026年9月確認)
いちばん大事なのは、転入先が決まる前に今の学校を退学しないことです。退学してから入り直すと「編入学」の扱いになります。たとえばNHK学園高等学校では、2026年度の転入学は3月1日〜7月31日と8月1日〜12月10日の2つの期間で受け付けていますが、編入学は前期(1月25日〜4月30日)と後期(8月1日〜9月30日)の年2回です。同じ学校でも、編入学のほうが受付の期間が短いことがあります。
「つらくて学校に行けないから、先にやめたい」という気持ちになることもあると思います。その場合も、退学の届けを出す前に、今の学校と転入先の両方に相談してください。在籍したまま休んでいる状態でも、転入の相談はできます。全日制を含めた転校の条件と手順は高校 転入の記事にまとめています。

転入の受付時期は、5校の公式情報で見ても「随時」から「年に数日」まで分かれます
転入をいつ受け付けているかを、5校の公式の募集情報で確かめました。
| 学校 | 転入学の受付 | 注意点 |
|---|---|---|
| N高等学校(S高・R高と共通の手引き) | 随時。入学月の1か月前が出願の目安 | 1・2年次は1月まで、3年次は12月まで。休学期間は在籍期間に含まない |
| クラーク記念国際高等学校 | 毎月1日付の受け入れが基本 | 学年ごとの受け入れ月はキャンパスによって違う |
| ルネサンス高等学校 | 随時 | 成績単位修得証明書などは開封されると受理されない |
| NHK学園高等学校 | 2026年度は3月1日〜7月31日、後期8月1日〜12月10日(必着) | 編入学は年2回で、転入学より期間が短い |
| 東京都立一橋高等学校(通信制) | 2026年度第二学期は、出願8月21日・22日、学力検査8月25日 | 転入学のみ。都内に住所か勤務先があり、土曜日のスクーリングに出られることが条件 |
出典:N高等学校 2027年度 出願の手引き/クラーク記念国際高等学校/ルネサンス高等学校 よくあるご質問・出願から入学までの流れ/NHK学園高等学校「出願スケジュール」/東京都立一橋高等学校(通信制)「令和8年度 第二学期 転学・編入学募集」(いずれも2026年9月確認)
読み方のポイントは3つです。
- 公立は、受付の時期と人数を決めて募集することがあります。たとえば都立一橋高校の第二学期の募集は、第1学年相当(修得0〜13単位)が20名、第2学年相当以上(14単位以上)が79名で、学力検査で選考します。住んでいる地域の条件もあります。
- 私立でも「いつでも」ではありません。N高等学校は3年次の転入を12月までとしています。高3の冬に移ろうとすると、受付が終わっている学校があるということです。
- 書類をそろえる時間を見込む。今の学校に証明書を頼んでから届くまでに日数がかかります。出願の目安を「入学月の1か月前」としている学校もあります。
ここに挙げたのは5校の例で、ほかの学校も同じとは限りません。候補の学校の最新の募集要項で確かめてください。
転校を考えた理由によって、転入先で確かめることと「転校以外の手」が変わります
通信制から通信制へ移りたい理由は、人によって違います。理由がはっきりすると、転入先で何を聞けばいいか、そもそも転校しなくても解決できるかが見えてきます。
| 転校を考えた理由 | 転入先で確かめること | 転校以外にできること |
|---|---|---|
| スクーリングの場所・日程が合わない | 会場の場所、年に何日か、泊まりがあるか、日程を選べるか | 今の学校で、別の会場や別の日程を選べないか聞く |
| 質問できる人がいない・一人で続かない | 担任や面談の頻度、オンラインで質問できるか | 今の学校に在籍したまま、サポート校や学習の支援を足す |
| 学費が重い | 1単位の授業料、コース費、就学支援金の対象外の費用 | 今の学校の中で、通う日数の少ないコースに変える |
| 学習の進め方が合わない(紙・動画・レポートの形) | レポートの出し方、試験の受け方、提出の期限の決め方 | 今の学校の中のコース変更や、学習の進め方の相談 |
| 通う場所の雰囲気・人間関係がつらい | 在宅中心で学べるか、通う場合の人数や雰囲気 | 在宅中心のコースへの変更 |
特にスクーリングは、学校によって形がまったく違います。今回確かめた範囲でも、ルネサンス高等学校は東京駅に集合してバスで茨城県大子町の学校へ行ってスクーリングを受ける形(直接学校へ行くことも可)、都立一橋高校の通信制は土曜日の面接指導(スクーリング)に出られることが転入の条件、N高等学校は本校または全国のスクーリング会場で受け、本校スクーリングには原則2年次に参加する形でした。
出典:ルネサンス高等学校 よくあるご質問/都立一橋高等学校(通信制)第二学期 転学・編入学募集(概要)/N高等学校 2027年度 出願の手引き(2026年9月確認)
「スクーリングが合わない」が理由なら、転入先のスクーリングの場所と日数を、転校前に具体的に聞いておくことが何より大切です。移った先でも同じ悩みが出ると、もう一度転校を考えることになります。スクーリングの日数の目安は通信制高校 スクーリング 日数の記事で紹介しています。

転校で失敗しないための確認リストは12項目。「単位の見込み」と「支援金の残り」は書面でもらうと安心です
通信制高校には、学校の情報を公表する決まりがあります。高等学校通信教育規程第14条は、通信教育を行う区域、入学・退学・転学・卒業の状況、通信教育実施計画、授業料などの費用といった情報を公表するものと定めています。
ただし、実態調査(323校)を見ると、本校について通信教育実施計画を「公表している」のは46.1%、「公表していない」は43.3%、入学・退学・転学などの状況を「公表している」のは31.9%でした。授業料などの費用は85.1%が公表しています。ホームページに載っていないことは、相談の場で直接聞くのが確実です。
出典:高等学校通信教育規程 第14条(e-Gov)/文部科学省「令和7年度 通信制高等学校実態調査」(情報公開の状況。2026年9月確認)
転入先の候補に聞くこと、今の学校に確かめることを12項目にまとめました。
- 今の学校で修得した単位の数と科目名(単位修得証明書で確認)
- 今年度に学びかけている科目は、転入先で引き継がれるか、学び直しになるか
- 転入先で認められる単位の見込みと、卒業までにあと何単位・どの科目が必要か
- 入る年次と、卒業できる時期の見込み
- 休学していた期間がある場合、在籍期間に数えるか
- 特別活動(30単位時間以上)の、前の学校の時間の扱い
- 転入の受付時期と、書類がそろうまでの日数
- スクーリングの場所・日数・泊まりの有無と、日程を選べるか
- 質問できる先(担任・面談・オンライン)と、その頻度
- 授業料(1単位の額)とコース費、入学金、就学支援金の対象外の費用
- 就学支援金の残りの月数と単位数(前の学校での在学月数と履修登録単位数から)
- 転入日が月の途中になる場合、その月の授業料はどちらの学校に払うか
通信制から通信制へ移ったあと、もう一度転校することになった場合の進学・就職への影響は、通信制高校 再転校 不利の記事で書いています。学校の選び方の全体は通信制高校 選び方のページで、テーマごとに記事を並べています。
転校しないで「サポート校を足す」選び方もあります。費用は「高校の分」と「サポート校の分」に分けて考えます
転校を考えた理由が「一人で続かない」「質問できる人がいない」なら、学校を移る以外の方法もあります。今の通信制高校に在籍したまま、サポート校を足すという方法です。
サポート校は、通信制高校の生徒の学習や生活を支える民間の施設で、高校そのものではありません。卒業資格・単位・スクーリングは、在籍している通信制高校のものです。実態調査では、サポート校や学習センターの多くが当てはまる「学習等支援施設」は全国に2,317か所ありました。
費用は、「高校の分」と「サポート校の分」を分けて考えるとわかりやすくなります。
| 選び方 | 通信制高校の費用 | サポート校の費用 | 就学支援金 |
|---|---|---|---|
| 別の通信制高校へ転校する | 転入先の授業料など(入学金がかかる学校も) | なし | 転入先で申請し直す(残りの月数・単位数) |
| 今の通信制高校に在籍したまま、サポート校を足す | 今の学校の授業料のまま | サポート校の費用が加わる | 今の学校の分がそのまま続く。サポート校の分は対象外 |
| 別の通信制高校へ転校し、サポート校も使う | 転入先の授業料など | サポート校の費用が加わる | 授業料の分だけが対象 |
2行目の方法は、単位の引き継ぎ、在籍期間、就学支援金の申請し直しといった転校の手続きが要らないのが利点です。一方で、サポート校の費用は就学支援金の対象にならないため、家計の負担は増えます。スクーリングの場所や日数も、今の学校のままです。スクーリングそのものが合わないなら転校、学び方の支えが足りないならサポート校を足す、という分け方が1つの目安になります。
通信制高校の授業料の相場は通信制高校 学費の記事で、サポート校の役割と費用は通信制サポート校とは・サポート校 学費の記事で整理しています。ニジ高の費用は学費のご案内に載せています。
選択肢の1つとしてのニジ高(正直な注意点)
ここまで読んで、「今の通信制高校のままでもいいから、一緒に学ぶ仲間や相談できる先がほしい」と感じた方もいると思います。
NIJIN高等学院(ニジ高)は、オンライン中心の通信制高校サポート校です。全国どこからでも自宅から参加でき、担任制で、カメラやマイクをオフにしてチャットだけで参加するところから始められます。メタバースの校舎で、担任や同級生と集まる時間もあります。授業のアーカイブ視聴や中学内容の学び直しにも対応しています。
ニジ高は、今の通信制高校に在籍したままでも使えます。N高等学校・ルネサンス高等学校・クラーク記念国際高等学校など、どの通信制高校の生徒も、在籍校はそのままでニジ高に通えます。提携する通信制高校へ転入してニジ高で学ぶ形もあり、途中からの入学(転入・編入)ができ、出願費用は無料です。
ただし、はじめに正直にお伝えしておくことがあります。
- ニジ高そのものは高校ではありません。卒業資格・単位・スクーリング・調査書は、在籍する通信制高校のものです。
- 学院の中でのスクーリングはありませんが、在籍する通信制高校のスクーリングには参加が必要です。提携する通信制高校に転入する場合も同じで、そのスクーリングへの参加が必要です(地元の会場で受けられる場合もあります)。スクーリングの形や日程は、個別相談会で詳しくご案内しています。
- 費用は、通信制高校の分とニジ高の分の両方がかかります。ニジ高の分は就学支援金の対象になりません。金額は学費のご案内に載せています。
- 今の学校の単位をどう引き継ぐか、就学支援金の残りがどれだけあるかは、在籍する(または転入する)通信制高校で確かめることになります。
迷ったときの進め方(3ステップ)
- 今の学校で「修得単位」「今年度の見込み」「在籍した月数」を確かめる。単位修得証明書を取り寄せられるかも聞きます。これがそろうと、どの学校に相談しても話が早く進みます。
- 合わない理由を1つに絞り、この記事の表に当てはめる。スクーリングが理由なら転校、支えが足りないならサポート校を足す、学び方なら今の学校のコース変更、というように、転校でしか解決しないかを見分けます。
- 候補を2〜3つ選び、同じ質問をして比べる。確認リストの12項目を持って、転入先の候補とサポート校の両方に聞いてみてください。答えを並べると、自分に合う形が見えてきます。
どこに相談すればいいかわからない段階でも大丈夫です。今の学校に在籍したまま使う形も含めて、体験説明会・個別相談で状況を聞かせてください。よくある質問はよくある質問のページにもまとめています。


今の通信制高校に在籍したまま、支えを足す形もあります
ニジ高はオンライン中心の通信制高校サポート校です。今の通信制高校に在籍したままでも使え、カメラオフ・チャット参加から始められます。ただし学院は高校ではなく、卒業資格・単位・スクーリングは在籍する通信制高校のもので、費用も両方かかります。転校するか迷っている段階からご相談ください。
よくある質問
Q. 通信制高校から通信制高校へ、何回でも転校できますか?
A. 学校教育法施行規則第92条には、転学の回数の上限は書かれていません。受け入れるかどうかは、そのつど転入先の校長が判断します。ただし転校のたびに、年度の途中の科目の扱いや、就学支援金の残り(通算48か月・74単位)に影響が出ることがあります。
Q. 3年生の途中でも転校できますか?
A. できる学校はありますが、受付の期限に気をつけてください。たとえばN高等学校は、3年次の転入学を12月までとしています。卒業の時期に影響することもあるため、必要な単位と卒業の見込みを、出願前に転入先に確かめておくと安心です。
Q. 転校すると卒業が遅れますか?
A. 前の学校の修得単位と在籍期間を引き継げれば、合計3年で卒業をめざせる場合があります。一方で、年度の途中で学びかけた科目が引き継がれない場合や、休学期間を在籍期間に数えない学校では、遅れることがあります。入る年次と卒業の見込みを、転入先に聞いてください。
Q. 就学支援金は、転校したらリセットされますか?
A. リセットはされません。通信制どうしなら、48か月から前の学校で在学した月数を引いた残りが支給期間になります。1単位ごとの授業料の学校では、前の学校で履修登録した単位も通算74単位に数えます。転入先で申請し直す必要があり、支給は原則として申請した月からです。
Q. 今の学校に転校を反対されたらどうすればいいですか?
A. 施行規則第92条では、生徒が転学を希望するとき、在籍校の校長は在学証明書などを転学先に送らなければならないと定めています。受け入れを決めるのは転入先です。まず転入先の候補に相談し、必要な書類を確かめたうえで、今の学校に作成を頼むと話が進めやすくなります。
「合わない」と気づけたことは、次の学校を選ぶいちばんの手がかりです
通信制高校を一度選んで、それが合わなかった。そのことで、自分を責めている方もいるかもしれません。けれど、今のあなたは、スクーリングの形、質問のしやすさ、学び方の好みなど、入学前には分からなかったことをたくさん知っています。それは、次の学校を選ぶときのいちばんの手がかりになります。
取った単位も、在籍した期間も、多くの場合は引き継げます。急いで退学を決めなくて大丈夫です。今の学校に在籍したまま、1つずつ確かめていきましょう。
転校するか、今の学校に支えを足すか。どちらを選んでも、高校卒業への道は続いています。迷っている段階の相談も受け付けています。
転校するか、支えを足すか。決める前の相談から受け付けています
全国どこからでもカメラ・マイクはオフでOK転入・編入は随時受付
通信制高校サポート校 NIJIN高等学院(ニジ高)/出願費用は無料です。無理に勧めることはありません。

