通信制高校から大学進学を目指す生徒にとって、通信制高校生向けのコースを設けている予備校・塾はまだ多くありません。この記事では、通信制高校生が予備校・塾を選ぶ際に直面しやすい問題点と、注意しておきたいポイントを解説します。
進学コースがあるからと言って油断はできない
「大学進学も可能です」と謳っている通信制高校は多く存在します。「進学コース」や「特進コース」など大学進学に特化したコースも設置されていますが、それでも大学進学が難しい場合があります。そのため大学受験を目指す通信制高校生は、予備校や塾を併用するのが一般的です。
推薦入試による大学進学が多い
大学入試には「推薦入試」と「一般入試」の2種類があります。
【推薦入試の種類】
■ 学校推薦型選抜(指定校制)
■ 学校推薦型選抜(公募制)
■ 総合型選抜(AO入試)
【一般入試(一般選抜)の種類】
■ 大学独自で実施する個別試験
■ 大学入学共通テスト
近年、指定校推薦や公募推薦、総合型選抜のような推薦入試が増加しています。文部科学省のデータによれば、大学入学者の約半数が推薦・AO入試を経由して進学しているとされ、通信制高校生にとっても「推薦入試」は重要な選択肢となります。
推薦入試と「行きたい大学」のギャップ
推薦入試は便利な選択肢ですが、「行ける大学」と「行きたい大学」には大きな違いがあります。指定校推薦を利用する場合、高校によってはその大学の指定校推薦枠がないため、一般入試で合格するしか道がないケースもあります。また指定校推薦は専願であり、合格後は必ずその大学に進学しなければなりません。第一志望でない大学に進学する場合は、入学後に後悔しないよう慎重に選ぶことが大切です。
高校で受験指導ができないケースも
推薦入試の多くは学力テストではなく、内申点や作文、面接で行われます。そのため、一般入試対策として受験サポートがほとんど行われない通信制高校もあります。一般入試での大学進学を目指す場合には、受験戦略や併願校の選定、試験科目の選定などが必要となりますが、学校の指導が期待できない場合は、自力で受験対策を進めていく必要があります。
通信制高校から予備校・塾に通う場合の注意点
通信制高校に通う生徒にとって、予備校の指導は学習面でも進路指導面でも大きな助けになります。しかし、通信制高校生の塾・予備校探しは、全日制高校生よりもハードルが上がる場合があります。
負担(1)全日制高校に通う生徒と同じ授業になる
予備校のメインは全日制高校の生徒です。高卒生や全日制高校生と同じクラスで学ぶケースもあり、通信制高校の強みである「自由になる時間が多い」という点が受験対策において生かしきれないことがあります。
負担(2)ダブルスクール・トリプルスクールになってしまう
通信制高校のほかにサポート校に通っている生徒も多く、そこに予備校・塾などが加わることで体力的・精神的な負担が大きくなる場合もあります。
負担(3)塾予備校の授業料が必要
ダブルスクール・トリプルスクールは、家庭の経済的負担も大きくなります。授業料はもちろん交通費もかかり、送り迎えが必要な期間もあるかもしれません。個別指導を勧められる場合は、集団授業よりも授業料が高額になるケースもあります。
通信制高校生に合った予備校・塾を選ぼう
通信制高校に通う生徒の予備校選びのポイントは、通信制高校ならではの学習スタイルを理解した指導が受けられることです。「進学コース」や「推薦入試」に入ったからもう安心というわけではなく、志望校に応じた受験戦略や弱点を補強するためのサポートが重要です。近年は通信制高校生向けのコースを設けている予備校・塾も少しずつ増えてきています。学校説明会や個別相談会で、進学サポートの実績や連携先について相談してみることをおすすめします。
まとめ
通信制高校からの大学進学には、進学コースの有無だけでなく、予備校・塾との上手な併用が鍵になります。全日制生徒と同じ授業になりやすいこと、ダブル・トリプルスクールの負担、費用面の3点を踏まえたうえで、自分に合ったサポート体制を探しましょう。
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