通信制高校と高卒認定試験(高認)は、どちらも「全日制に毎日通わなくても、大学や専門学校をめざせる道」として並べて語られます。けれど中身はまったく別の制度です。「結局なにが違うの?」「どっちを選べばいいの?」と迷うのは自然なことです。
先に結論を書くと、いちばん大きな違いは「学歴が変わるかどうか」です。通信制高校を卒業すれば、全日制と同じ「高等学校卒業」になります。高認は合格しても最終学歴は変わらず、「高校を卒業した人と同等以上の学力がある」と認められる試験です。そのうえで、科目数・かかる年数・費用・学生としての立場にも違いがあります。
この記事では、もとの比較(資格・勉強の仕方・学割・期間・費用・大学進学)はそのままに、文部科学省の高卒認定試験のページ・Q&A・免除要件・令和8年度第1回の実施結果、学校教育法と同施行規則(e-Gov)を実際に開いて、数字を確かめ直しました。公式で確認できなかったことは、確認できなかったと書いています。
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結論:通信制高校と高認の違いの早見
- 通信制高校を卒業すると、最終学歴は「高等学校卒業」です。高認に合格しても最終学歴は変わりません(文部科学省Q&A)。
- 大学・短大・専門学校を受ける資格は、どちらでも得られます。高認については、学校教育法施行規則第150条(大学)・第183条(専門学校)に定めがあります。
- 高認は年2回(8月・11月)、7教科・9〜10科目の合格で合格者になります。通信制高校の卒業には3年以上の在籍と74単位以上の修得などが必要です。
- 高認は1科目ずつ合格を積み上げられ、高校で取った単位や英検などで一部の科目を免除できます。ただし最低1科目は受験が必要です。
- 令和8年度第1回の高認は、受験者8,090人のうち全科目に合格したのは3,806人(47.0%)でした。
- 費用は、高認の受験料が最大8,500円。通信制高校は学校ごとに違い、授業料には就学支援金が使えます(高認の受験だけでは対象外)。
- 一人で続けられるか不安なときは、オンライン中心のサポート校(NIJIN高等学院など)で通信制高校の卒業をめざす方法もあります。
いちばん大きな違いは、卒業や合格で「学歴が変わるかどうか」です
通信制高校と高認は、どちらも「高卒資格」とひとまとめに呼ばれることがあります。けれど、得られるものの性質が違います。ここを最初に押さえておくと、あとの比較がすっと入ってきます。
通信制高校で得られるのは「高等学校の卒業」
通信制高校は、学校教育法第54条で高等学校に置くことができるとされている「通信制の課程」です。「通信制高校」は通称で、正式には「○○高等学校(通信制課程)」のような形になります。卒業すると、全日制や定時制と同じ高等学校の卒業です。
卒業証書や履歴書の学歴欄では「○○高等学校 卒業」と書きます。課程の名前まで書くかどうかについて、法令で決まった書き方は確認できませんでした。いずれにしても、通信制だから高卒にならない、ということはありません。
高認で得られるのは「高校卒業と同等以上の学力がある」という認定
高等学校卒業程度認定試験は、文部科学省が行う試験です。文部科学省の概要資料には、高校を卒業していないなどのため大学等を受験できない人に対し、高校卒業者と同等以上の学力があることを認定する試験と書かれています。合格者には大学・短大・専門学校の入学資格が与えられます。
一方で、文部科学省のQ&Aには「高等学校を卒業しなければ最終学歴は高等学校卒業とはなりません」とはっきり書かれています。高校に入っていない人が高認に合格しても最終学歴は中学校卒業のまま、高校を中退した人なら高校中退のままです。
出典:文部科学省 高卒認定試験Q&A「高等学校卒業程度認定試験とは」/文部科学省「高等学校卒業程度認定試験」概要/学校教育法 第54条・第90条(2026年9月22日確認)
もとの記事では、高認の合格を履歴書の学歴欄に書けると紹介していました。今回あらためて確認したところ、履歴書のどの欄にどう書くかを定めた公式の書式は見つかりませんでした。どの欄に書く場合でも、学歴としての「高校卒業」とは別のものだと理解しておくのが安全です。
学歴としての「高校卒業」と「高卒認定」の基本的な違いは、通信制高校 高卒資格の記事でも整理しています。

違いを一覧にすると、学歴・受け方・期間・費用の4点で分かれます
まず全体像です。公式の資料で確かめた内容を1つの表にまとめました。細かい点は、このあとの節で1つずつ説明します。
| 項目 | 通信制高校 | 高卒認定試験(高認) |
|---|---|---|
| 得られるもの | 高等学校の卒業 | 高校卒業と同等以上の学力の認定 |
| 最終学歴 | 高等学校卒業 | 変わらない |
| 大学・専門学校の受験 | できる | できる |
| 必要なこと | 3年以上の在籍・74単位以上・特別活動 | 9〜10科目の合格(一部免除あり) |
| 学び方 | レポート・スクーリング・試験 | 独学・予備校など自由 |
| 時期 | 学校ごと(4月・10月入学、転入など) | 年2回(8月・11月) |
| 受けられる人 | 中学校卒業者など | その年度に16歳以上になる人 |
| お金 | 学校ごと。授業料に就学支援金 | 受験料4,500〜8,500円 |
| 立場 | 高校生(生徒証がある) | 所属は人それぞれ |
出典:学校教育法 第56条/学校教育法施行規則 第96条・第150条/文部科学省 高等学校卒業程度認定試験(2026年9月22日確認)
通信制高校の卒業の条件は、法令と学習指導要領で決まっています。学校教育法第56条で通信制の課程の修業年限は「三年以上」、学校教育法施行規則第96条で「七十四単位以上を修得した者」について全課程の修了を認めるとされています。これに加えて、学習指導要領で特別活動(ホームルームなど)に30単位時間以上の参加が求められます。
通信制高校の単位の数え方や74単位の中身は、通信制高校 卒業 単位数の記事で詳しく書いています。
勉強の仕方がまったく違う。通信制はレポートとスクーリング、高認は年2回の試験だけです
通信制高校には、スクーリング(面接指導)がある
通信制高校の単位は、添削指導(レポート)・面接指導(スクーリング)・試験の3つで修得します。自宅での学習が中心ですが、スクーリングの日は学校や指定された会場に行って授業を受けます。
もとの記事では、スクーリングを「年間7〜20日程度」と書いていました。実際の日数は学校・コース・取る科目で大きく違い、全国共通の目安を公式資料で確認することはできませんでした。代わりに、文部科学省の「令和7年度 通信制高等学校実態調査」(2025年5月1日時点)で、通学の頻度別に生徒数を見ると次のとおりです。
- 週5日通うコース:37,505人(12.5%)
- 週1〜4日通うコース:合わせて76,218人
- 合宿などの集中スクーリング型:86,961人(28.9%)
- 月1〜2回・自由登校などその他:99,722人(33.2%)
出典:文部科学省「令和7年度 通信制高等学校実態調査」(2026年8月31日公表)
「通信制=ほとんど通わない」とは限らず、週5日通う形から年に数回の集中型まで幅があります。スクーリングの形は、学校選びでいちばん差が出るところです。
高認の試験は年2回だけ。会場は都道府県ごとに1か所です
高認には授業も課題もありません。試験の日に会場へ行き、科目ごとに受験します。文部科学省の概要資料では、実施は毎年2回(8月・11月)、会場は都道府県ごとに1会場(47会場)と、全国の少年院・刑務所などの矯正施設です。もとの記事の「各都道府県に数か所」は正確ではなかったため直しました。自宅から会場が遠い場合は、移動や宿泊の準備が要ることがあります。
2026年度(令和8年度)の日程は次のとおりでした。
| 回 | 出願期間 | 試験日 | 結果の発送 |
|---|---|---|---|
| 第1回 | 4月6日〜5月13日 | 8月6日・7日 | 9月1日予定 |
| 第2回 | 7月21日〜9月11日 | 11月7日・8日 | 12月8日予定 |
出典:文部科学省 高等学校卒業程度認定試験(令和8年度の日程)(2026年9月22日確認)
この記事を読んでいる2026年9月下旬の時点で、2026年度第2回の出願は終わっています。これから高認を考える人の次の機会は2027年度第1回(例年8月)ですが、2027年度の日程は公式ではまだ確認できませんでした。
独学で合格をめざす人もいれば、高認向けの予備校や通信講座を使う人もいます。文部科学省は過去の試験問題と解答を公開しているので、まずは過去問で自分の今の位置を確かめてみるのがおすすめです(文部科学省 高卒認定試験 過去問題)。

高認は7教科・9〜10科目。合格した科目は次の回以降に持ち越せます
高認の試験科目は、令和8年度から「情報」が加わりました。文部科学省の概要資料に載っている科目と合格要件は次のとおりです。
| 教科 | 科目 | 合格に必要なもの |
|---|---|---|
| 国語 | 国語 | 1科目 |
| 地理歴史 | 地理、歴史 | 2科目 |
| 公民 | 公共 | 1科目 |
| 数学 | 数学 | 1科目 |
| 理科 | 科学と人間生活、物理基礎、化学基礎、生物基礎、地学基礎 | 科学と人間生活を含む2科目、またはそれ以外の3科目 |
| 外国語 | 英語 | 1科目 |
| 情報 | 情報 | 1科目 |
出典:文部科学省「高等学校卒業程度認定試験」概要(試験科目・合格要件)(2026年9月22日確認)
理科の選び方によって、合格に必要な科目数が9科目か10科目に分かれます。受験料は科目数で決まり、1〜3科目は4,500円、4〜6科目は6,500円、7〜10科目は8,500円です。
高認のよいところは、1回で全部に受からなくてもよいことです。文部科学省のQ&Aでは、第1回で合格した科目は第2回で免除され、一度合格した科目は記録に残るので、残りの科目を次の年度以降に受けることもできるとされています(文部科学省Q&A「試験科目について」)。
年齢の注意もあります。受験できるのは受験する年度の終わりまでに満16歳以上になる人で、高校に在籍している人も受けられます。ただし18歳未満で全科目に合格した場合は、18歳になってから合格者になります。
なお、高認の問題がどの程度の難しさかについて、もとの記事では「高校1、2年生程度と言われている」と書いていました。文部科学省の資料でこの表現は確認できなかったため、この記事では使っていません。
高校で取った単位や英検で、高認の科目を減らせます
高校を途中でやめた人や、在籍中の人にとって大事なのが科目の免除です。高校で一定の単位を修得していれば、対応する高認の科目を受けなくてよくなります。文部科学省の「免除要件」(令和8年4月1日から)で、令和4年4月以降に高校へ入学した人の場合は次のとおりです。
| 免除される高認の科目 | 高校で修得が必要な科目 | 単位数 |
|---|---|---|
| 国語 | 現代の国語と言語文化(両方必要) | 各2単位 |
| 地理 | 地理総合 | 2単位 |
| 歴史 | 歴史総合 | 2単位 |
| 公共 | 公共 | 2単位 |
| 数学 | 数学Ⅰ | 3単位 |
| 理科の各科目 | 科学と人間生活・物理基礎・化学基礎・生物基礎・地学基礎 | 各2単位 |
| 英語 | 英語コミュニケーションⅠ | 3単位 |
| 情報 | 情報Ⅰ | 2単位 |
出典:文部科学省「免除要件」(高等学校で修得した単位による免除要件、令和8年4月1日から。2026年9月22日確認)
令和4年3月以前に入学した人は、科目の名前も必要な単位数も違います(例:旧課程の「数学Ⅰ」3単位で数学が免除など)。入学した年で表が分かれているので、自分の入学年の表を確かめてください。
検定試験でも免除できます。同じ文部科学省の資料では、実用英語技能検定(英検)の準2級以上で英語、実用数学技能検定の2級以上で数学、ITパスポート試験で情報、歴史能力検定の所定の級(世界史と日本史の両方)で歴史が免除になります。
ただし、全部の科目を免除して合格者になることはできず、最低1科目は受験して合格する必要があります。免除を申請するには、在籍していた高校で作ってもらう「単位修得証明書」が要ります。卒業や退学から時間がたつと、保存期間を過ぎて発行できない学校もあると文部科学省は注意しています。
高認の受験者は年間約1万7千人。全科目に合格するのは半分弱です
文部科学省は、高認の回ごとの実施結果を公表しています。最新の令和8年度第1回と、その前の年度の数字です。
| 回・年度 | 受験者 | 全科目合格者 | 一部科目合格者 |
|---|---|---|---|
| 令和6年度(年2回の計) | 15,585人 | 7,748人 | 6,422人 |
| 令和7年度(年2回の計) | 16,820人 | 7,937人(47.2%) | 7,104人 |
| 令和8年度第1回 | 8,090人 | 3,806人(47.0%) | 3,998人 |
出典:文部科学省「令和8年度第1回高等学校卒業程度認定試験実施結果」(受験状況の推移・1以上の科目に合格した者の内訳。2026年9月22日確認)
※文部科学省の報道発表のページ本文では、令和8年度第1回の合格者数が3,086人と書かれています。この記事では、同じ発表のPDF(合格率47.0%・前年度比186人減)の数字と合う3,806人を使っています。
全科目に合格して大学入学資格を得たのは、受験者の半分弱です。一方で、1科目以上に合格した人は受験者の96.5%(令和8年度第1回)でした。1回で全部そろわなくても、合格した科目を持ち越して、次の回以降に残りの科目だけを受けることができます。
令和8年度第1回の合格者3,806人を最終学歴別に見ると、高校中退が2,007人(52.7%)でいちばん多く、全日制高校の在学者が537人(14.1%)、定時制・通信制高校の在学者が528人(13.9%)、中学校卒業が408人(10.7%)でした。年齢では、16〜18歳が2,385人(62.7%)を占めます。
通信制高校に在籍しながら高認を受けている人も少なくないことが分かります。在学中に高認の合格科目を高校の単位にしてもらう「併用」については、この記事の後半で触れます。

かかる時間は、通信制が3年以上。高認は早く終わることもありますが、18歳の壁があります
通信制高校は、卒業まで最短3年
通信制高校を卒業するには3年以上の在籍が必要です。ただし、転入学の場合は前の高校の在籍期間と単位を引き継げるので、「通信制に移ってから3年」ではありません。たとえば全日制に1年在籍して単位を取った人が転入すれば、残り2年で卒業をめざせます。
反対に、レポートやスクーリングが思うように進まないと、3年を超えることもあります。文部科学省の実態調査では、2024年度の卒業生のうち在籍期間が3年間だった人は47.0%、3年より長かった人は4.6%でした(転入してきた人も含むため、1〜3年未満も42.0%います)。
高認は、早ければ1回の試験で合格者になれる
高認は、必要な科目にすべて合格すれば、その回で合格者になります。免除できる科目が多い人ほど、受ける科目は少なくてすみます。
ただし、18歳未満で合格した場合、合格者になるのは18歳になってからです。「高認なら早い」は、年齢と免除できる単位の有無で変わります。
もとの記事では「高認資格は最短4か月で取得できる」と書いていましたが、何か月で合格できるかは今の学力と免除科目で大きく違い、公式の目安もないため、この表現はやめました。
| こんな人 | 通信制高校なら | 高認なら |
|---|---|---|
| 中学を卒業したばかり | 1年生から3年で卒業をめざす | 16歳になる年度から受験できる。合格者になるのは18歳から |
| 高1の途中で全日制を中退 | 転入・編入で前の単位と期間を引き継げる | 高1で修得した単位で一部を免除できる |
| 高2・高3で単位が足りない | 転入すれば在籍期間を引き継いで卒業をめざせる | 免除が多ければ残りの科目だけを受ける |
※制度から見た一般的な目安です。引き継げる単位や入学の時期は、学校ごとに違います。

費用は高認のほうが小さく見えます。ただし就学支援金は「高校に在学する人」だけの制度です
通信制高校は、学校ごとに違う。授業料には就学支援金が使える
もとの記事では、公立は年間5万円程度、私立は10万〜30万円ほどと書いていました。学費は学校・コース・取る単位数で大きく違い、一般的な相場を示す公式資料は確認できなかったため、金額の目安は載せないことにしました。代わりに、制度として決まっている数字を書きます。
- 公立の通信制高校の授業料は都道府県の条例で決まり、東京都は1単位336円です。国の就学支援金は公立の通信制で1単位336円が上限です。
- 私立の通信制高校では、高等学校等就学支援金が1単位13,668円・年間337,200円まで支給されます。2026年度から所得制限はありません。
- 就学支援金の対象は授業料だけです。施設費や教材費、サポート校の費用には使えません。
出典:文部科学省 高校生等への修学支援(2026年9月時点)
高認は受験料と教材費。ただし就学支援金の対象にはならない
高認の受験料は、科目数に応じて4,500円・6,500円・8,500円です。教材は自分で用意し、市販の参考書を使う人も、予備校や通信講座に通う人もいます。予備校などを使えば、受験料とは別に費用がかかります。
そして見落とされやすいのが、就学支援金です。高等学校等就学支援金の支給に関する法律第3条は、支給の対象を「高等学校等に在学する生徒又は学生」としています。高校に在籍せずに高認だけを受ける場合、この制度は使えません。
出典:高等学校等就学支援金の支給に関する法律 第3条(e-Gov。2026年9月22日確認)
つまり、「高認はほぼ無料、通信制は高い」と単純には比べられません。予備校代を含めた高認の総額と、就学支援金を差し引いた通信制の実際の負担を、同じ条件で並べてみることが大切です。高校を中退していて就学支援金の月数が残っていない場合は、「学び直し支援金」という別の制度があります(学び直し支援金とは)。
※2026年9月時点の情報です。最新は文部科学省・各学校の公式ページでご確認ください。
学生としての立場も違う。通信制は「高校生」、高認の受験生は所属しだいです
通信制高校の生徒は高校生。学割や行事がある
通信制高校に在籍している人は、全日制と同じ高校生です。生徒証があり、学校行事や部活動、生徒会などに参加できる学校もあります。
学割は、使う場面によって扱いが違います。たとえばJRの学生割引について、NHK学園高等学校の案内では、片道100kmを超えるJRの区間が2割引になり、割引証の有効期間はスクーリングや試験の期間(初日の10日前から終了日の5日後まで)とされています(NHK学園高等学校「JRの運賃割引について」)。通学定期や、映画館などの学生料金の扱いは、学校や施設ごとに確かめてください。
さらに、通信制高校と一緒にサポート校に通えば、先生や友達とのつながりを持ちやすくなります。「一人でレポートを進めるのが不安」「同年代と話す場がほしい」という人には、ここが大きな違いになります。
高認の受験生は、時間が自由。そのぶん所属がない
高認の大きなメリットは、授業も課題もないので、時間を自由に使えることです。好きなことに打ち込んだり、早めに大学受験の対策を始めたり、アルバイトをしながら勉強したりする人もいます。
一方で、高認の受験生であること自体には学生証がありません。予備校や塾に通えばその学生証を持てることがありますが、学割が使えるかどうかは施設ごとの扱いです。生活のリズムや、話し相手を自分でつくる必要があることも、あわせて考えておきたい点です。
大学進学はどちらからもできる。ただし、どちらも受験勉強は別に必要です
大学への入学資格は、学校教育法第90条で「高等学校を卒業した者」と、「これと同等以上の学力があると認められた者」に与えられています。高認の合格者は、学校教育法施行規則第150条第5号で後者に入ります。通信制高校の卒業でも、高認の合格でも、大学・短大・専門学校を受けられます。
ただし、どちらも「受験資格」を得る道であって、大学入試の対策そのものではありません。通信制高校の学習は単位の修得と卒業が目的なので、大学入試の問題とは形式も難しさも違います。高認も、合格したからといって大学入試に十分な学力があるとは限りません。
- 通信制高校の場合:在学中から大学受験の準備を並行して進める人もいます。学校によっては進路指導や大学受験向けのコースがあります。推薦入試では調査書が使われます。
- 高認の場合:学校に所属しないため、大学受験の情報を自分で集めることになりがちです。出願に使う書類は大学ごとに違うので、募集要項で確かめてください。
どちらの場合も、困ったときに相談できる先があるかどうかで、準備の進めやすさが変わります。塾や予備校、学校の進路担当など、早めに相談先を決めておくと安心です。通信制高校からの大学受験の流れは、通信制高校から大学進学の記事で紹介しています。
よくある誤解:高認合格は「高卒」ではなく、通信制は「楽な学校」でもありません
比べるときにつまずきやすい点を、4つにまとめます。
- 「高認に受かれば高卒になる」は誤解です。大学の受験資格は得られますが、最終学歴は変わりません。就職で「高校卒業」を条件にしている募集では、扱いが会社によって分かれます。
- 「高認だけで高校の卒業単位がそろう」も誤解です。文部科学省のQ&Aでは、受験できる科目は最大10科目なので、高認だけで高校卒業に必要な単位をすべて修得することはできないとされています。
- 「通信制は通わなくていい」とは限りません。スクーリングは卒業に欠かせない単位の条件で、週5日通うコースに通っている生徒も全体の12.5%います。
- 「どちらか一方しか選べない」わけでもありません。学校教育法施行規則第100条では、校長が教育上有益と認めるときは、高認で合格点を得た科目の学修を在学する高校の単位として認めることができるとされています。入学前に合格した科目も対象です。ただし認めるかどうか、何単位にするかは学校ごとの判断です。
出典:学校教育法施行規則 第100条(e-Gov)/文部科学省Q&A(2026年9月22日確認)
「結局どっちを選べばいいのか」を、状況別の5つのパターンや就職・公務員試験での扱い、併用の進め方まで踏み込んで決めたい方は、高卒認定と通信制高校、どっちの記事にまとめています。この記事は、2つの制度の違いを一通り押さえることに絞っています。
選択肢の1つとしてのニジ高(正直な注意点)
ここまで読んで、「高校卒業の学歴はほしい。でも一人でレポートとスクーリングを3年続けられるか不安」と感じた方もいると思います。高認を考え始めた理由が、学校に通うこと自体のつらさだったという方もいるかもしれません。
NIJIN高等学院(ニジ高)は、株式会社NIJINが運営するオンライン中心の通信制高校サポート校です。全国どこからでも、海外からも参加でき、担任がつきます。カメラやマイクをオフにして、チャットだけで参加するところから始められます。中学の内容の学び直しや授業のアーカイブ視聴にも対応していて、生活リズムに波があっても学べるように設計しています。途中からの入学(転入・編入)もでき、出願費用は無料です。不登校の生徒を650名以上サポートしてきました(グループ全体)。
ただし、正直にお伝えしておくことがあります。
- ニジ高そのものは高校ではありません。高校卒業の資格は、提携する通信制高校に在籍して取ります。
- ニジ高の中でのスクーリングはありませんが、提携校のスクーリングには参加が必要です。その準備と参加を支援します。
- 高認の合格科目を提携校の単位として認めるかどうかは、上で書いたとおり在籍する高校の校長の判断です。入学前に個別に確認してください。
- 費用は、提携校の分とニジ高の分の両方がかかります。ニジ高の分には就学支援金は使えません。金額は学費のご案内に載せています。
高認と通信制のどちらが合うかは、人によって違います。ニジ高を選ばない結論になっても、比べる材料の1つとして使っていただければ十分です。
迷ったときの進め方(3ステップ)
- 「学歴」と「時期」の希望を書き出す。最終学歴を高校卒業にしたいか。大学や専門学校、就職に進みたいのは1年後か、3年後か。この2つで、通信制と高認のどちらを主にするかがおおよそ決まります。
- 前の高校の「単位修得証明書」を取り寄せる。中退や転校を考えている人は、高認で免除になる科目と、通信制高校に引き継げる単位の両方を、この1枚で確かめられます。高認の免除申請には、文部科学省の様式で作ってもらう必要があります。
- 通信制高校の候補に、スクーリングの形と高認の扱いを聞く。どこで・年に何日くらいスクーリングがあるか、高認の合格科目を単位として認めるか。答えを聞いてから決めても遅くありません。
3つとも、どの学校にするかが決まっていなくても進められます。一人で整理しにくいときは、体験説明会・個別相談で状況を聞かせてください。高認との比較の段階からご相談いただけます。


高校卒業の学歴を、家からオンラインで少しずつめざす道もあります
ニジ高はオンライン中心の通信制高校サポート校です。カメラオフ・チャット参加から始められ、転入・編入もできます。ただし学院は高校ではなく、卒業資格は提携する通信制高校で取り、そのスクーリングへの参加が必要です。高認と比べている段階の相談からどうぞ。
よくある質問
A. 通信制高校は卒業すると最終学歴が「高等学校卒業」になる学校、高認は「高校卒業と同等以上の学力がある」と認められる試験です。大学・短大・専門学校の受験資格はどちらでも得られますが、高認に合格しても最終学歴は変わりません。
A. 7教科で、理科の選び方によって9科目か10科目の合格が必要です。受験料は1〜3科目4,500円、4〜6科目6,500円、7〜10科目8,500円です。高校で修得した単位や英検準2級以上などで、一部の科目を免除できます(最低1科目は受験が必要です)。
A. 令和8年度第1回は、受験者8,090人のうち3,806人(47.0%)が全科目に合格しました。1科目以上に合格した人は96.5%です。合格した科目は次の回以降に持ち越せるので、何回かに分けて合格者になる人もいます。
A. 受けられます。高認は高校に在籍している人も受験できます。合格した科目は、学校教育法施行規則第100条により、校長の判断で在籍校の単位として認められることがあります。令和8年度第1回の合格者のうち528人は、定時制・通信制高校の在学者でした。
A. もらえません。就学支援金は法律で「高等学校等に在学する生徒」が対象とされていて、高校に在籍せずに高認を受けるだけの場合は対象外です。通信制高校に在籍すれば、授業料に就学支援金が使えます。
どちらを選んでも、大学や専門学校への道は閉じていません
通信制高校と高認。違うのは、学歴の書き方と、そこまでの時間の使い方、そして毎日の過ごし方です。どちらを選んでも、大学や専門学校を受ける資格にはたどり着けますし、併用という形で組み合わせることもできます。
今日決めなくて大丈夫です。まずは前の学校の単位を確かめ、自分が何を大切にしたいかを書き出すところから始めれば、選べる道の形がはっきりしてきます。
一人で学び続けるのが不安なら、家から少しずつ学びを続ける形もあります。どちらにするか迷っている段階の相談も受け付けています。

高認か通信制か、決める前の段階の相談から受け付けています
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