通信制高校のレポート課題はどんな内容?|難易度・出し方・定期テストの有無【2026】

通信制高校には、クラスごとの毎日の授業がありません。勉強の中心は自宅で取り組むレポート(添削指導)で、そこに年に何日かのスクーリング(面接指導)と、単位認定試験が加わります。「レポートってどんな問題が出るの?」「一人で書けるくらいの難しさなの?」「定期テストはあるの?」と、入る前に中身が見えなくて不安になる方は多いと思います。

先に結論を書くと、レポートは「教科書や学習書を見ながら答える問題集」に近いもので、難しさの中心は教科書の基本です。ただし、文章で答える記述式の問題が一定量入ることが国の指針で決まっていて、その量や出し方(紙で郵送・持参か、オンラインか)は学校によってかなり違います。全日制のような中間・期末の定期テストは無く、代わりに前期・後期などの単位認定試験があります。

この記事は、高等学校通信教育規程(e-Gov)、高等学校学習指導要領、文部科学省の「高等学校通信教育の質の確保・向上のためのガイドライン」と「令和7年度 通信制高等学校実態調査」、東京都教育委員会の令和9年度入学案内、公立・私立の通信制高校の公式ページを、2026年9月27日に実際に開いて確かめた内容で書いています。確かめられなかったことは、確かめられなかったと書いています。

レポートを一人で進めることに不安がある場合や、もっと自分らしい高校生活を探している場合は、オンラインという選択肢もあります。NIJIN高等学院(ニジ高)は「オンラインで最高の青春を」を掲げる通信制高校サポート校で、全国の仲間とオンラインでつながり、企業や地域と関わるプロジェクトや、生徒が自分たちで企画する行事に挑戦できます。カメラやマイクをオフにしてチャットだけで参加するところから始められ、全国にNIJINアカデミー(ニジ高はその高等部)のリアルの教室があり、リアルでの通学もご検討いただけます。ニジ高は高校ではないため、卒業資格は提携する通信制高校で取り、その高校のレポートの提出とスクーリングへの参加が必要です。どんな学校なのかは、校長・星野達郎のYouTubeでも見られます。

目次

結論:通信制高校のレポート課題と難易度・テストの早見

  • 通信制高校の単位は、レポート(添削指導)・スクーリング(面接指導)・試験の3つがそろって認められます(高等学校通信教育規程 第2条)。
  • レポートの回数は、国語・数学・英語などで1単位につき3回が国の標準です。必履修の国語2科目(計4単位)だけで12通になり、都立の案内では30単位の登録で年間約82〜86通です。
  • 中身は、教科書や学習書にそった問題に答える形が中心です。選択や語句で答える問題のほかに、文章で答える記述式が一定量入ります。
  • 難しさの中心は教科書の基本です。全国323校のうち、数学Ⅰでは130校が中学までの内容の学び直しを取り入れています。一方、数学Ⅰで記述式が1回25問以上の学校も76校あり、重さは学校で大きく違います。
  • 出し方は、紙に書いて郵送・持参する形と、オンラインで答える形があります。全国では紙で答える学校が3科目とも6割を超えます。
  • 全日制のような中間・期末の定期テストはありません。代わりに単位認定試験があり、公立の例では前期・後期の年2回や年2〜3回です。決められたスクーリングを終え、決められた通数のレポートに合格してから試験を受ける学校もあります(神奈川県立横浜修悠館高校など)。
  • 一人で続けるのが不安なときは、オンライン中心のサポート校を併用して、提携する通信制高校の卒業をめざす方法もあります(ニジ高もその1つです)。
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通信制高校の勉強は「教科書を読む→レポート→スクーリング→試験」の順に回ります

通信制高校も、全日制と同じように教科書を使って勉強します。違うのは、先生の説明を聞いてから宿題に取り組むのではなく、まず自分で教科書や学習書を読み、レポートの問題に答えるところから始まることです。高等学校通信教育規程の第2条第3項も、通信教育では「通信教育用学習図書その他の教材を使用して学習させる」と定めています。学校によっては、NHK高校講座や学校が作った動画など、映像で学べる教材を用意しているところもあります。

東京都教育委員会の令和9年度の入学案内は、都立の通信制課程について「家庭での学習を基本とし、報告課題(レポート)、面接指導(スクーリング)、試験を組み合わせて学習を進める課程」と説明しています。3つの役割を並べると、次のようになります。

方法 何をするか どこで 単位との関係
レポート(添削指導) 教科書を見ながら問題に答えて出し、先生の添削を受ける 主に自宅 決められた回数を出して合格する
スクーリング(面接指導) 学校や会場に行き、先生から直接指導を受ける 学校・協力校など 決められた時間数以上に出席する
試験(単位認定試験) その科目の学習の成果を確かめる 学校・会場など 合格点をとる

この3つのうち、毎週の生活でいちばん時間を使うのがレポートです。通信制高校の仕組み全体(全日制との違い・卒業条件・学費)を先に押さえたい方は、通信制高校とはの記事から読むと、この先が分かりやすくなります。

自宅の明るい木の机で、セーター姿の高校生が白い紙に鉛筆で書き込み、奥で保護者が静かに本を読んでいる
通信制高校の学習は、教科書を読んでレポートに答えるところから回り始めます。

単位が出る条件は、国の決まりで「レポート・スクーリング・試験」の3つがそろうことです

通信制高校の学び方は、学校が自由に決めているわけではありません。高等学校通信教育規程の第2条第1項は、通信制の課程で行う教育を「添削指導、面接指導及び試験の方法により行うもの」と定めています。ふだん「レポート」と呼んでいるものの正式な名前が「添削指導」です。

さらに、高等学校学習指導要領(平成30年告示)の第1章第2款5「通信制の課程における教育課程の特例」で、1単位あたり何回レポートを出し、何時間スクーリングを受けるかの標準が決まっています(1単位時間は50分)。

教科・科目 レポート(1単位あたり) スクーリング(1単位あたり)
国語・地理歴史・公民・数学 3回 1単位時間
理科 3回 4単位時間
保健体育のうち「体育」 1回 5単位時間
保健体育のうち「保健」 3回 1単位時間
芸術・外国語 3回 4単位時間
家庭・情報・専門教科 科目に応じて2〜3回 科目に応じて2〜8単位時間

この標準は、実際の学校でもほぼそのまま使われています。文部科学省の「令和7年度 通信制高等学校実態調査」(調査時点2025年5月1日・全国323校)では、1単位あたりのレポートの回数を標準どおり3回としている学校が、現代の国語で322校、数学Ⅰで320校、英語コミュニケーションⅠで317校でした。体育は1回としている学校が307校です。

レポートの中身や進め方については、文部科学省の高等学校通信教育の質の確保・向上のためのガイドライン(令和5年2月一部改訂)が、学校に次のようなことを求めています。

  • 添削指導は通信教育の「基幹的な部分」で、生徒のつまずきをとらえて指導する
  • 添削と評価は、その教科の教員免許を持つ、在籍校の先生が行う
  • マークシートのように機械的に採点できる課題や、択一式・短答式ばかりの課題は不適切。文章で答える記述式を一定量入れる
  • 年度末や試験前にまとめて出させたり、学期のはじめに全回数分をまとめて出せるようにしたりしない
  • 正誤や正答だけでなく、一人ひとりの誤答に応じた解説やアドバイスを書いて返す
  • 生徒からの質問を受け付け、速やかに答える仕組みを整える

出典:e-Gov 高等学校通信教育規程 第2条(令和8年4月1日施行の版)/文部科学省「通信制高校に関する関係法令等(抜粋)」(高等学校学習指導要領 第1章第2款5を収録)/文部科学省「令和7年度 通信制高等学校実態調査」(いずれも2026年9月27日確認)

※2026年9月時点の情報です。最新は公式でご確認ください。

レポートの提出回数は1単位3回が標準で、国語の必履修2科目だけで12通になります

「何通くらい出すの?」は、科目の単位数と上の標準をかけ算すると見えてきます。高等学校学習指導要領が定める標準単位数で、全員が学ぶ必履修科目の一部を数えてみました。

科目(必履修の例) 標準単位数 1単位あたりの回数 レポートの合計
現代の国語+言語文化 2+2=4単位 3回 12通
数学Ⅰ 3単位 3回 9通
英語コミュニケーションⅠ 3単位 3回 9通
体育 7〜8単位 1回 7〜8通(スクーリングは35〜40単位時間)

学校は単位数を標準より増やして配当できます。数学Ⅰと英語コミュニケーションⅠは、特に必要がある場合に2単位にすることもできます(現代の国語・言語文化のように標準が2単位の必履修科目は、減らせません)。1単位あたりの回数も、ごく一部に標準と違う学校があります(現代の国語で1単位4回の学校が1校)。そのため、実際の通数は学校の「通信教育実施計画」(学校によっては「学習の手引き」「通信教育のしおり」)で確かめます。高等学校通信教育規程の第4条の3は、校長に、科目ごとの方法・内容・1年間の計画・単位の認定基準をまとめた計画を作り、生徒にあらかじめ示すよう定めています。

1年間の量の目安は、公式の案内に次のように書かれています。

  • 都立の通信制課程(一橋・新宿山吹・砂川):30単位を登録した場合、年間約82〜86通の報告課題を学校に送る(東京都教育委員会 令和9年度入学案内)
  • 香川県立高松高校・丸亀高校の通信制課程:毎月約1回、定められた日までにレポートを提出する(香川県教育委員会)
  • 私立のNHK学園高等学校:平均して1か月5〜7本の提出(同校「よくあるご質問」)

卒業には74単位以上が必要なので、3年で卒業するなら1年に25単位前後を取るのが1つの目安です。卒業に必要な単位の数え方は通信制高校 卒業 単位数の記事で、年間の通数から1週間のペースを決める方法や、量が多くて出せないときの対策は通信制高校 レポート 難しいの記事で詳しく書いています。この記事では、1通の中身と出し方、試験との関係に絞って見ていきます。

全国323校の通信制高校で、レポートを紙で答える学校が現代の国語206校・数学Ⅰ205校・英語コミュニケーションⅠ205校と6割を超え、オンラインだけの学校は81〜83校、併用は34〜37校であることを示す比較表
出典:文部科学省「令和7年度 通信制高等学校実態調査」(2026年8月31日公表)

レポートの中身は「教科書を見ながら答える問題集」に近く、記述式の問題も入ります

「レポート」と聞くと、何千字もの文章を書く大学のレポートを想像するかもしれません。通信制高校のレポートは、それとは違います。学校の公式の説明を並べると、形がよく分かります。

  • 大阪府立桃谷高校(通信制):「教科書や学習書にそった内容の報告課題」。自宅での自学自習が基本で、スクーリングの内容を参考にしたり、科目の担当の先生に直接質問したりしながら完成させる
  • NHK学園高等学校:レポートは「その単元で学習した内容の確認」。選択肢から選ぶ問題や、問いに当てはまる語で答える問題のほか、記述問題もある

つまり、1通のレポートは、教科書の決まった範囲について、選択・穴埋め・語句で答える問題と、文章で説明する記述式の問題が組み合わさった課題です。ガイドラインが「択一式や短答式ばかりの課題は不適切」「記述式を一定量入れる」と決めているので、教科書の太字を写すだけでは答えられない問いが入っているのが今の前提です。

課題を誰が作っているかも、実態調査で分かります。現代の国語では、323校のうち256校が学校で作った課題(自校制作)、24校が市販の教材を使った課題、43校が両方の併用でした。数学Ⅰでも自校制作が265校です。同じ科目名でも、学校ごとに問題の作りが違うということです。

科目による違いもあります。体育のレポートは1単位1回が標準で、そのぶんスクーリング(実技)の時間が長くなっています。理科や芸術・外国語は、レポートが1単位3回に加えて、スクーリングも1単位4単位時間が標準です。どの科目でどれくらい手を動かすのかは、学校の授業の内容の記事(通信制高校 授業 内容)も参考になります。

難易度は教科書の基本が中心。ただし記述式の量は学校で大きく違います

難しさについて、国は「このくらいの難易度にする」という数字を出していません。ただ、実態調査から2つのことが分かります。

1つ目は、中学までの内容の学び直しを取り入れている学校が少なくないことです。既存の科目の中で、義務教育段階の学習内容を定着させるための指導をしている学校は、323校のうち現代の国語で96校、数学Ⅰで130校、英語コミュニケーションⅠで122校でした。多くは内容全体の1〜2割ほどです。勉強にブランクがある人が、いきなり高校の応用問題に向き合う形にはなっていない学校もある、ということです。

2つ目は、記述式の量には大きな幅があることです。レポート1回あたりの記述式の設問数(平均)を、主な3科目で比べます。

記述式の設問数(1回あたり) 現代の国語 数学Ⅰ 英語コミュニケーションⅠ
1〜4問 87校 116校 100校
5〜14問 135校 73校 99校
15〜24問 60校 58校 62校
25問以上 41校 76校 62校

出典:文部科学省「令和7年度 通信制高等学校実態調査」9.通信教育の状況(各科目の「添削課題1回当たりの記述式問題の設問数(平均)」を区分をまとめて集計。各科目とも合計323校)

数学Ⅰでは、記述式が1〜4問の学校が116校ある一方で、25問以上の学校も76校あります。「難しいかどうか」は、自分が文章で答えることが得意か苦手かによっても変わるので、入学前に1回分の課題の見本を見せてもらえるか聞いてみると、感覚がつかみやすくなります。

「通信制のレポートは簡単」と言われることもあります。教科書の基本が中心なのは確かですが、1回の設問数も記述式の量も学校で2倍以上違うので、「簡単」「難しい」を一言では言えないのが正直なところです。

出し方は「紙で郵送・持参」と「オンライン」があり、全国では紙で答える学校が6割を超えます

レポートをどう出すかは、学校で決まっています。実態調査は、レポートを紙で答えるか、オンラインで答えるかも調べています。

科目 紙で答える オンラインで答える 紙とオンラインの併用
現代の国語 206校 83校 34校
数学Ⅰ 205校 81校 37校
英語コミュニケーションⅠ 205校 81校 37校

出典:文部科学省「令和7年度 通信制高等学校実態調査」9.通信教育の状況「各校で定める添削課題の種類」(自校制作・市販教材・併用の区分を回答方法ごとに合計。各科目とも323校)

3科目とも、紙で答える学校が6割を超えています(現代の国語で206校÷323校=約64%)。オンラインだけの学校は4分の1ほどです。具体的な出し方は、学校の公式の案内で次のように説明されています。

  • 都立の通信制課程:レポートはオンライン、郵送で提出できる。提出した報告課題は添削指導を受けて返却される(東京都教育委員会 令和9年度入学案内)
  • 大阪府立桃谷高校:登校したときに学校のレポート提出箱に自分で出す方法と、郵送の方法の2つ。郵送は第4種郵便物として1通15円分の切手を貼る。科目によってはオンラインで提出する課題もある
  • 石川県立金沢泉丘高校(通信制):学校に持参する場合は受付伝票を同封して通信制の職員室内の専用ポストへ。郵送でも出せる。「まとめてレポートを出さないこと」と案内している
  • NHK学園高等学校:どのコースも、学校のネット学習システムを通じて提出する

紙のほうが考えながら書きやすい人もいれば、スマホやパソコンのほうが続けやすい人もいます。どちらが良いということではなく、自分が続けやすい形を選べるかどうかが学校選びのポイントになります。郵送の場合は、期日が「学校に届いた日」か「出した日」かを、学校の手引きで確かめておくと安心です。

台所のテーブルで、高校生が無地の封筒の口を閉じている手元。横には白い紙の束とノート、お茶のカップ
紙のレポートは、郵送や持参で学校に提出します。

出したレポートは添削されて戻り、不合格なら指導を受けて出し直します

レポートは、出したら終わりではありません。1通ごとに、次の流れを1セットとして繰り返します。

  1. 受け取る:科目ごとのレポートと提出の期日を受け取る。都立の案内の流れ図では、4月に受講を申し込み、報告課題を受け取り、教科書・学習書を買うところから1年が始まります(オンラインの学校は画面で確かめます)
  2. 解く:教科書・学習書の該当するページを読みながら答える。分からないところは、スクーリングで聞いたり、先生に質問したりする
  3. 出す:期日までに、郵送・持参・オンラインなど学校が決めた方法で出す
  4. 戻る:先生が採点し、解説やコメントを書いて返す。合格ならその回は完了。不合格なら指導を受けて出し直す

都立の入学案内には「報告課題は合格するまで指導を受けることになります」とあります。一度で合格しなくても、それで単位がなくなるわけではなく、直して出し直す機会があるということです。出し直しの回数や期日の扱いは学校ごとの規定で決まるので、手引きで確かめてください。

返ってきたレポートには、ガイドラインにあるとおり、自分の間違いに合わせた解説が書かれています。これが、あとで説明する単位認定試験の準備にいちばん役立つ教材になります。また、ガイドラインが「まとめて出させない」運用を求めているため、期日は1年の中に分かれています。後半にためて一気に片づけるやり方がとりにくい仕組みだと考えておくと、計画が立てやすくなります。

通信制高校のレポートが、受け取る・教科書を見ながら解く・郵送やオンラインで出す・解説つきで返却され不合格なら出し直す、の4段階を1セットとして繰り返すことを示す図
出典:東京都教育委員会 令和9年度入学案内/大阪府立桃谷高校「Q&A」/文部科学省ガイドライン(令和5年2月一部改訂)

全日制のような中間・期末の定期テストは無く、あるのは単位認定試験です

「定期テストはあるの?」への答えは、全日制のような学期ごとの中間・期末テストは無いが、単位を認めるための試験(単位認定試験)はある、です。高等学校学習指導要領は、通信制の試験について、学校が「適切な回数を確保した上で、添削指導及び面接指導との関連を図り、その内容及び時期を適切に定めなければならない」としています。国が回数を決めているのではなく、学校が決める形です。

学校(公式の案内) 試験の回数・時期 受ける条件・補足
都立の通信制課程(東京都教育委員会 令和9年度入学案内) 前期・後期の単位認定試験。流れの図では前期試験が9月、後期試験が2月の欄 決められた数のレポートを出して合格し、決められた時間数以上スクーリングに出席し、試験に合格して単位になる
大阪府立桃谷高校(Q&A) 原則として半期ごと 受けられなかった場合や合格点に届かなかった科目は、追試験や再試験を受ける
香川県立高松高校・丸亀高校(県教委の案内) 年間2〜3回 レポートは毎月約1回、スクーリングは日曜日に月3〜4回程度
NHK学園高等学校(よくあるご質問) 年度末試験がある(海外からの入学者は12月下旬に東京本校でスクーリングと年度末試験) 回数・受験の条件の詳細は公式の質問ページでは確認できませんでした

「通信制の試験は年度末の1回だけ」と説明されることもありますが、公立の案内を見ると前期・後期の年2回や年2〜3回の学校があります。全国でどの回数が多いかを示す公式の統計は見つからなかったので、ここでは「学校によって年1回から年2〜3回まで分かれる」と考えておくのが正確です。

試験の問題は、レポートとまったく同じではありません。ガイドラインは、試験問題を毎年同じものや添削課題とまったく同じものにしないこと、文章で答える記述式を一定量入れることを求めています。レポートに取り組んでいれば手がかりは多いものの、答えの丸暗記だけでは足りない作りです。試験の条件や対策、「ノー勉で受かるか」の実際は、通信制高校 テストの記事で詳しくまとめています。

出典:東京都教育委員会「令和9年度 東京都立高等学校 定時制課程・通信制課程 入学案内」/大阪府立桃谷高等学校 通信制の課程「Q&A」/香川県「高等学校通信制課程に入学するには」/NHK学園高等学校「よくあるご質問」/石川県立金沢泉丘高等学校(通信制課程)「レポートの提出方法」/神奈川県立横浜修悠館高等学校「よくある質問」(いずれも2026年9月27日確認)

つまずきやすいのは「問題の難しさ」より「期日」「記述式」「スクーリングとの組み合わせ」。1通を小さく分けると進めやすくなります

ここまでの仕組みを見ると、レポートでつまずく場面は、1問が解けないことよりも、次の3つに集まりやすいことが分かります。

期日:たまるほど始めにくくなる

期日は1年の中に分かれていて、まとめて出せない仕組みです。1通の設問数は学校によって数十問になることもあり、1週間止まると次の期日が重なってきます。期日に間に合わなかった科目をどう扱うか(遅れての受け付け、試験の受験資格)は学校ごとに違います。

記述式:何を書けばいいか分からずに止まる

選択や穴埋めはすらすら進むのに、記述式の問いで手が止まる人は多いと思います。記述式の量は学校で大きく違うので、文章で答えることが苦手な人ほど、入学前に課題の形を見ておく価値があります。

スクーリングとの組み合わせ:レポートだけでは単位にならない

実態調査では、2024年度の1年間にレポートは出しているのにスクーリングに1日も来ていない生徒が8,097人(在籍者の2.6%)いました。理由として最も多くの学校が挙げたのは「心身に関すること」です。レポートとスクーリングと試験がそろって初めて単位になるので、レポートが順調でも、スクーリングで止まってしまうことがあります。

レポートが止まってしまったときの立て直し方は通信制高校のレポートが出せないときの記事、単位を落としたあとの再履修・追試の流れは通信制高校 単位 落とすの記事にまとめています。

出しきるための5つの工夫:1通を小さく分け、教科書のページと返ってきたレポートを使う

レポートの形が分かると、効く工夫も見えてきます。どれも、やる気が少ない日でもできる大きさにしてあります。

  • 先に教科書のページ番号だけ書き込む:全部の設問を読み、答えの手がかりがある教科書のページを横に書く。答えを書くのはそのあと。レポートは教科書や学習書にそった内容なので、「どこを見ればいいか」が決まるだけで1問が軽くなります
  • 1通を3つに分ける:「今日はレポート」ではなく「今日は1〜8問」と決める。記述式は最後にまとめず、1日1〜2問ずつ混ぜると止まりにくくなります
  • 記述式は「問いの言葉」を使って書き出す:「〜の理由を説明しなさい」なら「〜の理由は、」から書き始める。書き出しが決まると、教科書の該当する文を自分の言葉に直す作業になります
  • 分からない問いは印をつけて先へ:スクーリングの日や、学校の質問の窓口で聞く。ガイドラインは、学校に質問を受け付けて速やかに答える仕組みを整えるよう求めています
  • 返ってきたレポートを1つのファイルにまとめる:解説とコメントは、試験前に見直すいちばんの教材になります。赤字の多い回から見直すと効率的です

家で集中しにくい場合の環境の工夫は、通信制高校 勉強できないの記事で紹介しています。

学校選びでは、レポートの出し方・1回の問題の量・質問のしかたを先に確かめると安心です

同じ「通信制高校のレポート」でも、出し方も量も学校で違います。パンフレットの「自分のペースで」という言葉だけで決めずに、次のことを説明会や個別相談で聞いておくと、入学後のずれが小さくなります。

確かめること なぜ大事か どこで分かるか
出し方(紙の郵送・持参・オンライン) 続けやすさが大きく変わる。全国では紙が6割超 学習の手引き・説明会
1回の設問数と記述式の量 学校で2倍以上違う。文章が苦手な人ほど差が出る 課題の見本を見せてもらえるか聞く
1年の通数と期日の分かれ方 1週間に何通のペースかが決まる 通信教育実施計画・しおり
質問のしかたと、不合格のときの出し直し 止まったときに頼れる道があるか 学習の手引き・担任
試験の回数と受ける条件、追試験の有無 試験に行けなかったときの扱いが分かる 単位修得の規定・説明会

高等学校通信教育規程の第4条の3で、学校は科目ごとの方法・内容・年間計画・単位の認定基準を生徒にあらかじめ示すことになっています。入学を考えている段階でも、見られる範囲を聞いてみてください。通信制高校の比べ方の全体は、通信制高校 選び方のページにまとめています。

大学受験とは目的も形式も違うので、進学を考えるなら別の準備が要ります

通信制高校のレポートと単位認定試験は、高等学校学習指導要領にそって、その科目の目標をどこまで身につけたかを確かめるためのものです。大学の入学試験のように、ほかの受験生と点数を競う試験ではありません。

そのため、一般選抜(学力試験)で大学を受けるなら、レポートや単位認定試験とは別に、入試の問題形式に合わせた準備が必要になります。どのくらいの人が塾や予備校を使っているかの公式の統計は確認できませんでした。スクーリングの日以外は時間の使い方を自分で決めやすいので、レポートの期日を先に押さえたうえで、残りの時間を受験勉強にあてる進め方が考えられます。

一方で、総合型選抜や学校推薦型選抜では、調査書や面接・小論文などで見られることがあり、レポートで積み上げた記述の力や、高校生活での取り組みが生きる場面もあります。通信制高校からの進学率や受験の方法は、通信制高校 大学進学の記事で詳しく書いています。

選択肢の1つとしてのニジ高(正直な注意点)

ここまで読んで、「仕組みは分かった。でも、一人で毎週レポートを進められるか不安」と感じた方もいると思います。レポートが止まる理由は、問題の難しさより、生活リズムや気持ちの波、一人で始める難しさにあることも多いはずです。

NIJIN高等学院(ニジ高)は、オンライン中心の通信制高校サポート校です。全国どこからでも自宅から参加でき、担任がつきます。カメラやマイクをオフにして、チャットだけで参加するところから始められます。生活リズムに波があっても学べるように作られていて、中学内容の学び直しや授業のアーカイブ視聴にも対応しています。メタバースの校舎で担任や同級生と集まる時間もあり、生徒会・サークル・学園祭など、生徒が自分たちで企画・運営する行事もあります。途中からの入学(転入・編入)もでき、出願費用は無料です。不登校の生徒を650名以上サポートしてきました(グループ全体)。

ただし、はじめに正直にお伝えしておくことがあります。

  • ニジ高そのものは高校ではありません。高校卒業の資格は、提携する通信制高校に在籍して取ります。
  • レポートの提出先は、在籍する通信制高校です。添削と単位の認定をするのも在籍校の先生で、サポート校が代わりに添削することはできません。サポート校に入ればレポートが無くなる、軽くなる、ということではありません。
  • 学院の中でのスクーリングはありませんが、提携する通信制高校のスクーリングには参加が必要です(地元の会場で受けられる場合もあります)。スクーリングの形や日程は、個別相談会で詳しくご案内しています。
  • 費用は、在籍する通信制高校の分とニジ高の分の両方がかかります。ニジ高の分には就学支援金が使えません。金額は学費のご案内に載せています。

いま別の通信制高校に在籍している方が、在籍校はそのままでニジ高を併用する形もあります。その場合も、レポート・スクーリング・試験・単位は在籍している通信制高校のものです。ニジ高での学び方と、レポートを進める毎日の形がどう組み合わさるかは、個別相談会で具体的にお話しします。

迷ったときの進め方(3ステップ)

  1. レポートの形を1つ見る:気になる学校に、レポートの出し方(紙かオンラインか)と、1回分の課題の見本を見られるか聞いてみる。今の学校に在籍中なら、手元の手引きで1年の通数と期日を数える
  2. 1週間のペースに直す:1年の通数を週に割り、「1週間に何通・何問」なら続けられそうかを本人と話す。スクーリングの日数と試験の時期も同じ表に書き込む
  3. 一人で続けにくい部分を決めて相談する:期日の管理、記述式、朝起きること、スクーリングへの移動など、止まりそうな場所を1つ決めて、学校やサポート校の個別相談で聞く

どれも、今日すべてを決める必要はありません。形が見えるだけで、不安の大きさはかなり変わります。

明るいリビングのソファで、高校生と保護者が並んで座り、ノートパソコンを一緒に見ている後ろ姿
レポートの形や量は、個別相談で実物を見せてもらうとイメージしやすくなります。
オンラインで学ぶニジ高の生徒

レポートを一人で続けるのが不安なら、オンラインで青春する選択肢も

ニジ高は「オンラインで最高の青春を」を掲げるサポート校で、全国の仲間と行事やプロジェクトに挑戦できます。カメラ・マイクをオフにしたチャット参加から始められます。高校ではないため、レポートとスクーリングは提携する通信制高校で行います。日程を選ぶだけの体験説明会で、授業の様子を見てみませんか。

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よくある質問

Q. レポート1通には、どれくらい時間がかかりますか?

A. 時間の目安を示した公式の統計は見つかりませんでした。1回の設問数は全国323校のうち「20〜29問」の学校が多い一方、50問以上の学校もあり、記述式の量も学校で大きく違います。自分の学校の1通の問題数を数え、最初の数通でかかった時間を測ってから、1週間のペースを決めると、無理のない計画になります。

Q. レポートはスマホやパソコンで出せますか?

A. 学校によります。実態調査では、現代の国語でオンラインで答える学校が83校、紙とオンラインの併用が34校、紙で答える学校が206校でした。都立の通信制課程はオンラインと郵送のどちらでも出せると案内しています。入学前に、出し方と、オンラインの場合に必要な機器を確かめてください。

Q. 期日までにレポートを出せなかったら、どうなりますか?

A. 扱いは学校の規定で決まります。神奈川県立横浜修悠館高校は、決められたスクーリングを終え、決められた通数のレポートに合格したら試験を受ける、と案内しています。都立の入学案内の流れ図でも、年度内に終わらなかった科目は、次の年度の受講の指導に回ります。単位制の学校なら、学年ごとの留年ではなく、足りない科目を取り直す形です。早めに担任や科目の先生に相談してください。

Q. 単位認定試験は、レポートと同じ問題が出ますか?

A. まったく同じではありません。文部科学省のガイドラインは、試験問題を添削課題とまったく同じものにしないこと、文章で答える記述式を一定量入れることを求めています。レポートの内容と関連づけて作られるので、返ってきたレポートの解説を見直すことが、いちばんの試験対策になります。

Q. 中学の勉強に自信がなくても、レポートについていけますか?

A. 教科書と学習書を見ながら答える形なので、手がかりは手元にあります。また、実態調査では数学Ⅰで130校、英語コミュニケーションⅠで122校が、中学までの内容の学び直しを科目の中に取り入れていました。学び直しの有無と、分からないときの質問のしかたを、入学前に確かめておくと安心です。

レポートは、あなたを試すためではなく、一歩ずつ学んだことを先生とやりとりするためにあります

通信制高校のレポートは、教科書を開きながら答えて、先生から解説つきで返ってくる、往復のやりとりです。1回で満点をとることより、期日ごとに1通ずつ出して、返ってきたコメントを次に生かすことのほうが大切にされています。

どんな問題が出るのか、紙で出すのかオンラインなのか、試験はいつあるのか。中身が分からないうちは不安が大きく見えますが、形が分かれば、1週間に何をすればいいかは自分で決められます。まずは気になる学校のレポートを1通見てみるところから、始めてみてください。

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