高校に電車やバスで通学する際には、定期券を利用する人が多いかと思います。切符やICカードを利用するよりもお得になる定期券ですが、さらに学生の場合には「学割」も適用されます。これは全日制でも通信制でも同様です。この記事では、通信制高校生が使う学割定期券について解説します。
通信制高校サポート校で学割定期券が対象外に?
通信制高校の在籍生が通う「サポート校」の場合には、学割定期券が使えなくなる可能性があるということがニュースになりました。発端は、JRによる「通学定期券についてのルール変更」の検討です。JR以外の各交通機関についてはそれぞれの判断となっていますが、JRと同様の扱いとするところも少なくありませんでした。保護者や学校からは、突然の通知であることや経済的な負担が大きいとして見直しを求める声が上がり、JR各社は方針を見直す動きとなりました。今後、文部科学省と国土交通省とも協議が行われる予定で、通信制高校生がサポート校に通う場合の定期券に学割が適用できるかどうかについては、継続的な議論が行われています。JR旅客各社は、通信制高校のサポート校に通う生徒への通学定期券販売について、当面は継続する方針を発表しています。
通信制高校とサポート校の違い
そもそも、通信制高校とサポート校とは、どんな違いがあるのでしょうか。通信制高校とは単位制の高校です。全日制と異なり毎日通学する必要がなく、通信学習を通じて単位を修得することで高校卒業資格を得ることができます。この自宅学習を支えるのが「サポート校」という民間の教育機関です。サポート校は全国に1,800か所以上あり、在籍者数は約4万3千人とされています(文部科学省の調査より)。通信制高校に通う生徒、約29万人のうち、約15%の生徒がサポート校に通っている計算です。
サポート校は学校ではないので、サポート校に通うだけでは高校卒業資格を得ることはできません。しかし、これまでは通学用定期券の「対象」となっていました。
■学割定期券購入の条件
鉄道会社に認められている学校であること(通信制高校もOK)。購入には、学校の発行する「通学証明書」または「通学定期券購入兼用証明書」が必要。サポート校に通う場合、通信制高校などに許可を得た上で申請すれば、通学定期券は購入可能です。
サポート校の役割
通信制高校で課されるレポート課題の指導をするなど、単位修得のためのサポートを行います。また、生活面・精神面での支援や大学受験対策を行っているサポート校もあります。例えば、中学生の時に人間関係がうまくいかず不登校になり、通信制高校進学後も家に引きこもっていたある生徒は、少しずつ調子が戻ってきたので、提携しているサポート校に「通学」をはじめました。最初は週1日程度でしたが、最近では友達もでき、週3日以上通えるようになったため通学定期券を購入した、というケースもあります。サポート校は高校卒業のための支援だけでなく、外出するきっかけとしての役割を果たす場合もあります。
サポート校の位置づけと今後の議論
これまで、サポート校に通うためにも通学定期券を使うことができました。しかし、通信制高校のサポート校は「学習等支援施設」という位置づけとなり、塾や予備校と同じ扱いとされる場合があります。交通機関は、この位置づけをルール検討の根拠としています。サポート校はあくまで塾であり学校関連施設ではない、ということから、サポート校に通うための定期券は学割適用外と考える動きがあったわけですが、これに対する見直しを求める声も多く、各社で方針の延期・継続が発表されています。
JR以外の対応
JR以外の鉄道会社・大手バス会社も、JRの動きに合わせてルール変更を検討している企業があります。大手民鉄各社の対応は会社によって分かれており、JRと同様の取扱いとする会社もあれば、従来の取扱いから変更しない会社もあります。定期券の扱いは今後も変わる可能性があるため、通学している(または予定している)交通機関の最新情報を確認しておくことをおすすめします。
まとめ
サポート校に通う場合の学割定期券の扱いは、鉄道会社によって対応が分かれ、今後の制度変更の可能性もあります。通信制高校やサポート校への通学を検討する際は、事前に学校側や交通機関に確認しておくと安心です。
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