高校の休学は何年まで?|国の統一ルールは無い。3自治体の学則で確認しました【2026】

休学は、 退学ではない。

「高校を休学したら、どうなるんだろう」と調べ始めると、サイトによって書いてあることが違います。期間は2年と書いてあるところもあれば、1年と書いてあるところもある。学費は「かかる」とも「免除される」とも書いてある。

理由がわかりました。高校の休学に、全国共通のルールが無いからです。国が決めているのは「校長の許可を受けなければならない」という一文だけで、期間も、学費も、復学の条件も、全部それぞれの学校の学則に委ねられています。

この記事では、その法令の条文と、実際に3つの自治体の高等学校学則を開いて確かめた中身をまとめます。急いで決めなくて大丈夫です。まず「自分の学校に何を聞けばいいか」を持ち帰ってください。

目次

結論:高校の休学の早見

  • 国が定めているのは一文だけ。学校教育法施行規則第94条「生徒が、休学又は退学をしようとするときは、校長の許可を受けなければならない」。これだけです。
  • 期間も学費も、各校の学則で決まります。同規則第4条第1項第6号が、休学に関する事項を学則に記載するよう定めているためです。
  • 実際に開いた3自治体で、期間がそろっていませんでした。広島市立と福岡市立は1回1年以内・通算3年まで、茨城県立は2年以内+延長1年でした。
  • 入口の条件は「3か月以上、続けて出席できない」こと(福岡市立・茨城県立)。数日休みたい、では休学になりません。
  • 休学は無限の猶予ではありません。広島市立は、期間が満了しても復学できない場合は除籍すると明記しています。
  • 復学は届け出ではなく、校長の許可です。広島市立は「本人の教育に支障がないと認めたときに限り」としています。
  • 休学中の授業料は、3つの学則のどれにも書かれていませんでした。だから、ここは学校に直接聞くしかありません。

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国が決めているのは「校長の許可が要る」の一文だけです

まず法令を確かめます。高校の休学について、国の規則が書いているのは次の一文です。

学校教育法施行規則 第94条「生徒が、休学又は退学をしようとするときは、校長の許可を受けなければならない。」

以上です。期間の上限も、学費の扱いも、復学の条件も書かれていません。ではどこで決まるのかというと、同じ規則の第4条です。

同 第4条第1項第6号は、学則に記載しなければならない事項として「入学、退学、転学、休学及び卒業に関する事項」を挙げています。つまり国は「各学校の学則で決めなさい」と委ねているのです。

決めているもの 中身 根拠
国(文部科学省令) 休学には校長の許可が要る、ということだけ 学校教育法施行規則 第94条
国(同上) 休学に関する事項は学則に書きなさい 同 第4条第1項第6号
各学校(学則) 期間・願い出の条件・復学の手続き・除籍の扱い 各校の学則
卒業の要件 74単位以上の修得 同 第96条

ですので、ネットで見つけた「高校の休学は◯年まで」という記述は、どこかの学校の学則を一般化したものである可能性があります。自分の学校がそうとは限りません。

※2026年9月時点の条文です。最新はe-Gov法令検索でご確認ください。

3つの自治体の学則を開いたら、期間がそろっていませんでした

「学校ごとに違う」と言われても実感がわかないので、公開されている高等学校学則を実際に開いて並べました。

自治体 1回の上限 通算の上限 条文
広島市立 1年以内 通算3年まで 学則 第19条第2項
福岡市立 1年以内 通算3年まで(延長は1年を超えない範囲) 学則 第16条
茨城県立 2年以内 満2年後さらに1年を限度に延長 学則 第20条・第22条
東京都立/横浜市立 管理運営に関する規則には休学の規定が見当たらず 各校の学則で要確認

1回の上限が1年の自治体と2年の自治体があります。通算するとどれも3年に行き着きますが、「最初に何年もらえるか」が違うので、見通しの立て方が変わります。

そして東京都と横浜市は、管理運営に関する規則の中に休学の条文が見当たりませんでした。無いのではなく、学校ごとの学則に書かれているということです。つまり自分の学校の学則を見ないと、本当のところは分からない。これが結論です。

※2026年9月時点の各自治体の例規集で確認しました。改正されることがあります。

自宅のテーブルで高校生と保護者が学校からの書類を並べて確認している様子
調べるより先に、自分の学校の学則を取り寄せるほうが早いことがあります。

入口の条件は「3か月以上、続けて出席できない」ことです

意外に思われるところです。休学は「少し疲れたから休む」ための制度ではありません。学則は入口をはっきり書いています。

福岡市立高等学校学則 第16条は「病気その他やむを得ない事由により3カ月以上引き続いて出席し難いとき」に願い出られるとしています。茨城県立高等学校学則 第20条も「病気その他やむを得ない事由のため3月以上出席することができない場合」です。

どちらも、医師の診断書か、事由を証明する書類を添えることを求めています。担任の先生に「しばらく休みます」と口頭で伝えるのは、欠席であって休学ではありません。

逆に言えば、数週間から1〜2か月の範囲で迷っているなら、休学ではなく「欠席」の話になります。そのときに効いてくるのは出席日数と単位のほうなので、高校 出席日数を先に読んでください。休学の手続きを取る前に、いま何日休めるのかを知っておいたほうが判断しやすくなります。

休学は無限の猶予ではない。期間が切れると除籍になる学校があります

ここは、あまり書かれていないけれど大事なところです。広島市立高等学校学則は、期間の満了後をこう定めています。

広島市立高等学校学則 第19条第4項「校長は、第2項ただし書又は前項に規定する休学の期間が満了し、かつ、復学ができない者については、除籍するものとする。」

「除籍」は、学校の籍が無くなることです。自分で退学を選んだわけではなくても、期間が来て戻れなければ籍が外れる、と学則に書いてあります。

ですので、休学を決めるときに「いつまでに、どんな状態になっていれば戻れるのか」を同時に考えておく必要があります。体調が回復するかどうかは予定を立てられるものではありませんが、期限があるという事実だけは知っておいてください。

なお同条第3項には、やむを得ない理由があると校長が認めたときは、その理由が消滅するまでさらに休学を許可できる、という逃げ道も用意されています。最初から諦める必要はありません。

復学は「届ければ戻れる」ではなく、校長の許可です

休学したら自動的に戻れる、と思っている方が多いのですが、学則はそうなっていません。

広島市立高等学校学則 第20条第2項「校長は、前項の復学願を受けた場合において、本人の教育に支障がないと認めたときに限り、復学を許可することができる。」

茨城県立も「校長に願い出てその許可を受けなければならない」(第23条)としています。病気を理由に休学した場合は、復学のときにも医師の診断書を求められるのが一般的です。

「支障がないと認めたときに限り」という書き方は厳しく見えますが、実務上は本人が通える状態に戻っているかを確認するための規定です。復学の時期を決めるときは、学校と相談しながら進めることになります。

窓際の机でノートを開いて勉強を再開しようとしている高校生
戻る日を決めるより先に、戻れる条件を確認しておくほうが楽になります。

休学中の学費は、どの学則にも書いてありませんでした

正直に書きます。今回開いた広島市立・福岡市立・茨城県立のどの学則にも、休学中の授業料をどう扱うかは書かれていませんでした。

学校教育法施行規則第4条第1項第7号は「授業料、入学料その他の費用徴収に関する事項」も学則に書くよう求めているので、別の条文や、学則とは別の規程で決まっている可能性が高いです。ただ、公開されている学則を読んだだけでは分からない、というのが実際のところです。

ネット上には「休学中も学費はかかる」「免除される学校もある」と両方の記述がありますが、どちらも自分の学校に当てはまるとは限りません。ここは調べても出てきません。事務室に聞くのがいちばん早くて確実です。

なお、公立高校の授業料そのものには就学支援金の制度があります。制度の中身は通信制高校 学費で整理しています。

すでに取った単位は、休学しても消えません

不安に思われることの多い点なので、先に書いておきます。休学しても、それまでに修得した単位が無くなることはありません。

高校の卒業要件は、学校教育法施行規則第96条が「74単位以上を修得した者について行わなければならない」と定めています。単位は学年ごとにリセットされるものではなく、積み上がっていくものです。休学は在籍したまま休む手続きなので、積み上げた分はそのまま残ります。

失われるのは単位ではなく時間です。休学している間は授業を受けていないので、その期間に取れたはずの単位が増えません。結果として卒業の時期が後ろにずれます。ここが「留年するかもしれない」と言われる部分の正体です。

逆に言えば、いま何単位持っているかが分かれば、あと何単位でどれくらい先に卒業できるかが計算できます。休学を相談するとき、担任の先生に「現時点の修得単位数」を出してもらってください。数字が出ると、見通しが一気に具体的になります。

高3で迷っているなら、時期のほうが先に効きます

学年によって、考える順番が変わります。とくに高3は時間の制約が強く働きます。

高1・高2であれば、休学して体調を整えてから戻るという道が現実的です。卒業が1年遅れても、単位は残っているので積み直しになりません。

一方で高3の場合は、休学すると「その年度の卒業」が難しくなります。残りの単位を取る時間が足りなくなるためです。そのため高3では、休学よりも転学して単位を引き継ぐほうが、同じ学年のうちに卒業できる可能性が残ることがあります。通信制高校は単位制なので、途中から入っても修得済みの単位を持ち込める設計になっています。

ただし転入には受け入れの時期に区切りがあります。どちらが自分の状況に合うかは、修得単位数と残り月数で変わるので、早めに両方の可能性を確認しておくのが安全です。

なお、学校に通うこと自体が難しく、それでも進学は続けたいという場合には、高等学校卒業程度認定試験(高認)という別のルートもあります。年2回実施され、合格すれば大学受験や就職試験で高卒者と同じ扱いになります。ただし高認は「高校卒業」そのものではなく、高校の卒業資格を得たい場合は在籍が必要です。どちらを目指すのかで進め方が変わるので、ここも学校と相談しながら決めてください。

休学と退学と転学は、戻れる場所が違います

言葉が似ていて混乱しやすいので、整理します。いちばんの違いは、いまの高校に籍が残るかどうかです。

いまの高校の籍 戻り方 修得済みの単位
休学 残る 復学(校長の許可) そのまま残る
転学(転校) 移る 別の高校へ在籍したまま移る 引き継げることが多い
退学 無くなる 別の高校に入り直す(編入) 学校により扱いが変わる

覚えておいてほしいのは、休学したあとでも転学は選べるということです。籍が残っているので、退学してから入り直す「編入」ではなく、在籍したまま移る「転学」になります。もとの学校に戻りにくいと感じている場合、この違いは大きく効きます。

転入と編入の線引きは通信制高校 転入で条文から整理しています。高3で迷っている場合は時期の制約があるので、早めに確認してください。

休学を決める前に、学校に聞く5つの質問

ここまで見てきたとおり、大事なことはほとんど「自分の学校の学則」に書いてあります。電話か面談で、次の5つだけ確認してください。担任の先生ではなく、事務室のほうが正確なことが多いです。

  1. 休学は1回で最長どのくらいですか。通算では何年までですか。(1年か2年かで見通しが変わります)
  2. 願い出に必要な書類は何ですか。診断書は要りますか。
  3. 休学中の授業料や諸会費はどうなりますか。(学則に書いていないので、ここは聞くしかありません)
  4. 復学するとき、何をもって「復学できる」と判断されますか。
  5. 休学期間が終わっても戻れない場合、籍はどうなりますか。(除籍の規定があるかどうか)

この5つを聞いたうえで、休学するか、転学するか、いまは欠席のまま様子を見るかを決めれば、判断の材料は揃います。

電話をかけるのがしんどい日もあります。その場合は保護者の方が代わりに聞いても構いませんし、聞きたいことを紙に書いて渡すだけでも進みます。本人が全部やらなければいけない決まりはありません。実際、休学の願い出そのものも、茨城県立の学則では保護者等と連署して出す形になっています。ひとりで抱える前提の制度ではない、ということです。

自宅でノートパソコンを開いてオンラインの授業を受けている高校生と、背景にいる家族
学ぶ場所を変えるという選び方も、休学と並んで検討できます。

学び方そのものを変える選択肢もあります

休学は「いまの高校に戻ること」を前提にした制度です。ですが、休みたい理由が体調ではなく「この学校の通い方が合わない」ことにあるなら、休んでも同じ壁が残ります。

その場合は、通信制高校やサポート校に移るという選び方があります。毎日の登校を前提にせず、レポートとスクーリングで単位を積む形なので、生活のリズムに波があっても続けやすい設計です。

NIJIN高等学院(ニジ高)は、株式会社NIJINが運営するオンライン中心の通信制サポート校です。カメラ・マイクをオフ、チャットだけの参加から始められます。姉妹事業に小中学生向けのNIJINアカデミーがあります。

正直な注意点も書いておきます。学院内でのスクーリングはありません。提携する通信制高校のスクーリングには参加が必要で、その日程と交通費は別に見ておく必要があります。またサポート校の費用には就学支援金が使えませんサポート校 学費に二段構造を書いています)。当学院の費用は学費のご案内をご覧ください。

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「休むと卒業はいつになるのか」を、数字で確かめられます

いまの修得単位と残りの月数を見れば、休学した場合と転学した場合で卒業がいつになるかを並べて確認できます。ニジ高はサポート校なので就学支援金の対象外です。その点も含めて正直にご説明します。保護者の方だけのご相談でも構いません。

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よくある質問

Q. 高校の休学は何年までできますか?

A. 学校によって違います。今回確認した範囲では、広島市立と福岡市立が1回1年以内・通算3年まで、茨城県立が2年以内+1年を限度に延長でした。国の規則には期間の定めがないため、必ず自分の学校の学則で確認してください。

Q. 休学すると籍はどうなりますか?

A. 休学中は在籍したままです。そこが退学との決定的な違いです。ただし広島市立のように、期間が満了しても復学できない場合は除籍すると定めている学校があります。

Q. 少し休みたいだけでも休学できますか?

A. 難しいことが多いです。福岡市立・茨城県立はどちらも「3か月以上引き続いて出席できない」ことを条件にしていて、診断書などの書類も求められます。短い期間なら休学ではなく欠席の扱いになります。

Q. 休学中の学費はかかりますか?

A. 今回開いた3つの学則には書かれていませんでした。学校ごとに扱いが違うので、事務室に直接確認してください。ネットの一般論は自分の学校に当てはまらないことがあります。

Q. 休学したあとで、別の高校に移れますか?

A. 移れます。休学中はいまの高校に籍が残っているので、退学してから入り直す「編入」ではなく、在籍したまま移る「転学」になります。修得済みの単位を引き継げることが多いのも利点です。

Q. 休学すると就職や進学で不利になりますか?

A. 休学したこと自体が不利になるとは言えません。面接で理由を聞かれることはありますが、そのときに何を考えてどう過ごしたかを自分の言葉で話せるほうが大事です。

休むことは、進路を閉じることではありません

ここまで条文の話ばかりしてきましたが、いちばん伝えたいのは休学は「終わり」の手続きではないということです。籍は残りますし、戻る道も、別の学校に移る道も残っています。

ただ、期間には限りがあります。だからこそ、休むと決めたときに「いつまでに、どうなっていたいか」を学校と共有しておくほうが、あとで楽になります。ひとりで抱えたまま期限が過ぎてしまうのが、いちばん避けたい形です。

今日決めなくて大丈夫です。まずは事務室に電話をして、先ほどの5つを聞くところから始めてください。それだけで、選べる道がはっきりします。

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オンラインで、青春する。

休むことは、高校卒業をあきらめることではありません。

全国どこからでもカメラ・マイクはオフでOK転入・編入は随時受付

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