通信制高校の入試で落ちる?|落ちる人の4つの理由と面接・作文・欠席の不安、落ちたときの次の手【2026】

通信制高校の入試でも、落ちることはあります。ただし、落ちる理由の多くは学力ではなく、出願資格・書類・受付期間といった、前もって確かめれば防げるものです。全国323校のうち学力検査を行うのは91校で、9割以上の学校は面接で「この学校の学び方で続けられそうか」を見ています。

「欠席が多いから落ちるかも」「面接で話せなかったらどうしよう」と不安な人に向けて、この記事では文部科学省の「令和7年度 通信制高等学校実態調査」、学校教育法施行規則、東京都教育委員会の入学案内、受検上の配慮の資料を実際に開いて、落ちる人の理由、面接・作文の準備、欠席や不登校の扱い、落ちたときの次の手を整理しました。

目次

結論:通信制高校の入試で落ちる?の早見

  • 落ちることはあります。入学は「選抜に基づいて校長が許可する」と法令で決まっていて、全国共通の合格率はありません。
  • 落ちる場面は4つ。出願資格を満たさない/書類がそろわない/受付期間に間に合わない/選考の結果。最初の3つは準備で防げることが多いです。
  • 学力検査は323校中91校。面接296校、書類230校、作文154校(複数回答)。
  • 公立の通信制は学力検査や住所の条件があることがあります(都立3校は国・数・英の総合問題、都内在住・在勤が条件)。
  • 欠席日数だけで出願を制限しないことが望ましいと、国は通知しています。
  • 不合格でも、後期・二次募集、別の学校、転入の募集があります。
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通信制高校の入試で落ちることはある?

あります。学校教育法施行規則第90条は、高校の入学を「調査書その他必要な書類、選抜のための学力検査の成績等を資料として行う入学者の選抜に基づいて、校長が許可する」と定めています。全日制・定時制・通信制に共通のルールで、通信制にも選抜はあります。

一方で、同じ条文は「学力検査は、特別の事情のあるときは、行わないことができる」ともしています。そのため通信制では、選び方が学校によって大きく違います。

選抜の方法全体(323校)公立(81校)私立(227校)
面接296校67校216校
調査書などの書類230校56校163校
作文・小論文154校33校114校
学力検査91校15校72校

※文部科学省「令和7年度 通信制高等学校実態調査」(2025年5月1日時点、複数回答。株式会社立15校を含む)。

全国の通信制高校323校のうち、学力検査で選抜する学校は91校で、面接は296校、調査書などの書類は230校、作文・小論文は154校が行っていることを示す図
学力検査のない学校が多数派です。

同じ調査では、2025年度に通信制高校へ入学した7万7,998人のうち、57.0%が中学3年生のときに不登校でした。中学で学校に行けなかった時期があることは、通信制高校では決してめずらしくありません。

通信制高校で落ちる人の理由は4つ。3つは準備で防げる

落ちる場面よくある原因防ぎ方
① 出願資格を満たさない住所・年齢・前籍校の条件、新入学か転入・編入かの取り違え募集要項と個別相談で、自分の出願区分を確定する
② 書類がそろわない調査書・在籍証明・単位修得証明の発行が間に合わない前の学校に、発行までの日数を最初に聞いて早めに依頼する
③ 受付期間に間に合わない「通信制はいつでも入れる」と思い込み、締切を逃す受付中の区分と期限、定員に達したときの扱いを確認する
④ 選考の結果面接・作文・学力検査で、学び方への理解や準備が足りないと判断される学校の学び方を知り、入学後どう過ごすかを自分の言葉で準備する
通信制高校の入試で不合格や出願できない状態になる場面が、出願資格・書類・受付期間・選考の4つに分かれ、そのうち最初の3つは事前の確認と準備で防げることを示す図
「学力が足りない」より、手続きの見落としで落ちることのほうが多いです。

とくに転入・編入を考えている人は、新入学の案内だけを読んでも必要な情報がそろいません。区分によって確かめることが変わります。

区分主に確認すること見落としやすい点
新入学出願資格、募集人数、選考日、必要書類専願・併願の条件と、入学手続きの期限
転入学(いまの高校に籍がある)転入できる時期、単位の引き継ぎ退学の手続きより先に、受け入れ先と前の学校へ相談する
編入学(高校を退学している)以前の在籍期間・修得単位、募集時期卒業までの年数と必要な学習を個別に確認する

面接で落ちる?よく聞かれる質問と準備のしかた

面接は「上手に話す場」ではなく、入学後にレポートやスクーリングを続けていけそうかを確かめる場です。都立の通信制でも、応募資格に「その高校のスクーリングに出席できること」が入っていました。模範解答を暗記するより、次のテーマを自分の言葉で短く準備しておくほうが役に立ちます。

聞かれやすいテーマ準備のしかた無理に言わなくてよいこと
この学校を選んだ理由授業、通い方、学習の支えなどを具体的に1つ挙げる他の学校を下げる比較
入学後の過ごし方学習のペース、好きな活動、相談したいことを考えておく「毎日完璧に通います」という約束
中学の欠席や転校必要なら、今の状況と必要な支えを短く伝える話したくない個人的な事情の詳細

緊張して言葉が出にくいことと、学びたい気持ちがないことは同じではありません。保護者の同席、オンライン面接、筆談などの扱いは学校によって違うので、不安があれば事前に問い合わせてください。質問例は通信制高校の面接対策にまとめています。

図書館の机でノートパソコンと教科書を広げて、ひとりで準備を進める高校生
面接で見られるのは話のうまさより、続けていけそうかどうかです。

作文・書類で落ちる?

作文・小論文を課す学校は154校です。字数と制限時間、テーマの例は募集要項に書かれていることが多いので、一度時間を計って書いてみると安心です。テーマは「高校でやりたいこと」「これまでの経験」など、面接と重なることがよくあります。上手な文章より、自分の経験と、入学後にやりたいことがつながっているかが伝わることのほうが大切です。中学で学校に行けなかった時期があっても、その間に考えたことや続けていたことを書けば、十分な材料になります。書き方は通信制高校の作文対策で紹介しています。

書類で注意したいのは、内容より期限と不備です。転入・編入で使う単位修得証明書は、前の学校に依頼してから届くまで日数がかかることがあります。「いつ頼めば間に合うか」を前の学校に最初に聞いておくと、受付期間に遅れる心配を減らせます。

公立の通信制は、学力検査と住所の条件で落ちることがある

学費の負担が小さい公立の通信制は、私立と選び方が違うことがあります。東京都教育委員会の令和9年度入学案内に載っている、都立の通信制3校(一橋・新宿山吹・砂川)の新入学の例です。

項目前期選抜後期選抜
応募資格都内に住所か勤務先があり、その高校のスクーリングに出席できる人同じ
検査国語・数学・英語を総合した検査問題と調査書同じく3教科の総合問題
出願3校のうち1校3校それぞれに出願できる

※東京都教育委員会「令和9年度 都立高等学校 定時制課程・通信制課程 入学案内」(2026年9月確認)。他県の公立校や私立校にそのまま当てはまるわけではありません。

都外に住んでいて都内に勤務先もない場合は、応募資格を満たしません。また、前期選抜は全日制・定時制の第一次募集と両方には出願できないため、併願の組み方で出願できる学校が変わります。前期で合格しなくても後期選抜があり、後期は3校それぞれに出願できます。

私立にも学力検査を行う学校があります。たとえばN高等学校は、ネットコースは書類選考のみですが、通学コースは筆記試験と面接(グループワークを含む)を行うと公式サイトに書いています。同じ学校でも、コースによって選考が違うことがあるので注意してください。

欠席が多い・不登校だと落ちる?

文部科学省は2024年2月13日の通知で、高校入試について「欠席日数のみをもって出願を制限する等」の不利益な取扱いをしないこと、自己申告書や、家庭でのオンライン学習を含む学校以外の場での学習状況を適切に勘案することが望まれる、としています。これは個別校の合格を保証するものではありませんが、選抜で望まれる配慮の方向性です。

調査書を使う学校では、出席の情報が資料に含まれることはあります。気になる場合は、「調査書以外の資料(自己申告書など)を出せるか」を志望校に聞いてみてください。

障害や体調に不安がある場合は、別室受検、試験時間の延長、面接方法の変更(集団から個人へ、筆談など)といった受検上の配慮を事前に相談できます。令和4年度の公立高校入試で配慮を受けた生徒は3,752人でした。申請の期限は出願の受付と同じか早いことがあるので、早めに確認してください。

配慮の内容(令和4年度・公立高校)件数
別室の設定1,683件
座席の指定(出入口の近くなど)973件
問題文などへのルビ振り415件
面接での話し方の配慮370件
面接方法の変更(集団から個人、筆談など)293件
時間延長のみ257件

※文部科学省「高等学校入学者選抜における受検上の配慮に関する参考資料」。公立高校全体の数字で、通信制だけの件数ではありません。同じ資料は、障害のみを理由に出願や受験を拒むこと、配慮を受けたことを理由に評価に差をつけることを、不当な差別的取扱いに当たり得る例に挙げています。

「誰でも入れる」「定員に余裕があるから大丈夫」は半分だけ正しい

  • 「誰でも入れる」:年齢の上限がなく受け入れの幅は広いですが、選抜はあります。
  • 「定員に余裕があるから落ちない」:国の調査では、収容定員を定めている309校のうち131校で在籍が定員の半分未満でした。ただ、定員の余裕は出願資格や受付期間の問題を消してくれません。
  • 「サポート校に申し込めば入試はいらない」:サポート校は高校ではないので、提携する通信制高校への出願と選考が別にあります。

募集要項は、この順番で読む

ネットの記事は制度を整理する入口で、出願の最終判断には今年度の募集要項を使います。読む順番は次の5つです。

  1. 学校の種類:通信制高校の本校・分校・協力校か、サポート校かを区別する。
  2. 自分の区分:新入学・転入学・編入学のどれかを確定する。
  3. 出願資格と募集枠:住所や年齢、前籍校、募集期間、必要な相談会への参加を確認する。
  4. 選考方法:書類・面接・作文・学力検査の有無と、評価に使う資料を確認する。
  5. 出願のあと:合格発表、入学手続き、納入期限、辞退したときの扱いを確認する。

募集要項のPDFが見つからないときは、古いブログを代わりに使わず、学校の入試担当に「受検年度と区分」を伝えて最新の案内を求めてください。

保護者の方へ:準備は分担していい

「うちの子は欠席が多いから無理かもしれない」と、眠れない夜を過ごしている方もいると思います。けれど、ここまで見てきたとおり、落ちる理由の多くは書類と期限です。書類の取り寄せ、受付期間の確認、学校への問い合わせは保護者が引き受け、本人は「この学校で何をしたいか」を考えることに集中する。そう分担するだけで、準備はずっと進めやすくなります。

面接の練習も、何問も続けて聞く必要はありません。1問だけ聞いて短く答えたら終える、というくらいで十分です。

落ちないための準備:出願前に学校へ聞く7つの質問

  1. 今年度、私の区分(新入学・転入学・編入学)の募集はありますか。受付期間はいつまでですか。
  2. 出願資格(住所・年齢・前籍校)に条件はありますか。
  3. 調査書・欠席・修得済みの単位は、どのように扱いますか。
  4. 面接・作文・学力検査の有無と、準備に使える資料はありますか。
  5. 受検上の配慮を相談する窓口と期限はどこですか。
  6. 他校との併願や、入学手続きの期限はどうなっていますか。
  7. スクーリングの頻度・場所と、学習の相談は誰にできますか。

本人が全部を聞く必要はありません。保護者と分担しても、メールや問い合わせフォームで聞いて家族で見返せるようにしてもかまいません。同じ質問を2〜3校に送ると、学校ごとの違いがよく見えます。答えが「分からない」「年度によって違う」だった項目は、出願前にもう一度確かめる印をつけておくと、聞き漏れを防げます。

日曜の朝、電車の窓際の席で教科書とプリントを開いてスクーリングに向かう高校生
入学後に通えるスクーリングの場所と頻度も、出願前に確かめておきましょう。

通信制高校に落ちたらどうする?

結果を聞いた直後に、本人の努力不足と結びつける必要はありません。次の順番で、事実を整理します。

  1. 理由を確かめられる範囲で聞く。出願資格や書類の不備など、確認できる点は入試担当に尋ねられます。
  2. 同じ学校・同じ自治体の次の募集を調べる。都立の通信制は前期のあとに後期選抜があり、転学の募集は年3回(3月・8月・12月)とされています。
  3. 別の通信制高校や、全日制・定時制の二次募集も並べる。私立の通信制は、4月入学のほかに10月入学や随時の転入・編入を受け付けている学校もあります。

不合格の知らせは、本人にとって大きな負担です。気持ちが落ち込んでいるときは、次の学校探しを数日休んでから始めても間に合うことが多くあります。その間、募集の日程を調べたり資料を取り寄せたりするのは、保護者や中学校の進路担当の先生に任せてかまいません。「次はどこなら続けられそうか」を本人と話すのは、少し落ち着いてからで十分です。

転入・編入を急ぐときほど、退学を先に進めないでください。転入と編入の違いは転入学と編入学の違いは?で整理しています。

静かな高校の教室で、窓際の席に座ってひとりで本を読む高校生
一度の結果で、高校卒業への道が閉じるわけではありません。

入試の先の「毎日の学び方」まで比べる

私たちNIJIN高等学院(ニジ高)は、オンライン中心の通信制サポート校です。担任がつき、カメラとマイクをオフにしてチャットだけで参加するところから始められます。出願の準備や面接の不安も、個別相談で一緒に整理できます。

正直な注意点も書いておきます。ニジ高そのものは高校ではありません。卒業資格は提携する通信制高校で取るため、その高校への出願と選考が別に必要です。提携校のスクーリングにも参加が必要で、費用は提携校の分とニジ高の分がかかり、ニジ高の分には就学支援金は使えません。金額は学費のご案内で公開しています。

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よくある質問

Q. 通信制高校の入試で落ちることはありますか?

あります。入学は「選抜に基づいて校長が許可する」と学校教育法施行規則第90条で定められています。ただし落ちる理由の多くは、出願資格・書類・受付期間など、前もって確かめれば防げるものです。

Q. 通信制高校で落ちる人の特徴は?

多いのは、住所や前籍校などの出願資格を満たしていない、書類がそろわない、受付期間を逃した、の3つです。選考では、学校の学び方への理解や、入学後どう過ごしたいかが見られます。

Q. 中学の欠席が多いと通信制高校に落ちますか?

欠席日数だけで決まるとは言えません。文部科学省は、欠席日数のみをもって出願を制限するなどの不利益な扱いをしないことが望ましいと通知しています。2025年度の通信制高校の入学者の57.0%は、中学3年生のときに不登校でした。

Q. 通信制高校の面接で落ちることはありますか?

面接で不合格になる可能性はゼロではありませんが、見られるのは話のうまさより、レポートやスクーリングを続けていけそうかです。学校を選んだ理由と入学後の過ごし方を、自分の言葉で短く準備しておきましょう。

Q. 通信制高校に落ちたらどうすればいいですか?

理由を確かめられる範囲で入試担当に聞き、同じ学校の次の募集(後期・二次・転入)と、別の学校の募集を並べて調べます。私立の通信制には10月入学や随時の転入を受け付ける学校もあります。

「大丈夫」の一言より、今年度の条件を確かめるほうが不安は小さくなる

「通信制は誰でも入れるから大丈夫」と言われても、不安は消えないと思います。落ちる理由の多くは、出願資格・書類・受付期間という確かめられるものです。今年度の募集要項を開き、7つの質問を学校に聞く。それだけで、「落ちるかも」は「準備すること」に変わります。

ひとりで確かめるのがしんどいときのために、相談の入口を置いておきます。

電車でスクーリングに向かう高校生
不安は、確かめれば小さくなる。

オンライン中心の通信制サポート校、NIJIN高等学院

転入・編入は随時受付カメラ・マイクはオフでOK全国・海外から参加保護者だけの相談もOK

まだ何も決めていない段階でも大丈夫です。

あわせて読みたい

参考:学校教育法施行規則 第90条・第92条(e-Gov)/文部科学省「令和7年度 通信制高等学校実態調査」/東京都教育委員会「令和9年度 都立高等学校 定時制課程・通信制課程 入学案内」/文部科学省「高等学校等における多様な学習ニーズに対応した柔軟で質の高い学びの実現について(通知)」(2024年2月13日)、「高等学校入学者選抜における受検上の配慮に関する参考資料」(いずれも2026年9月確認)

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