通信制高校の年度途中の転入はいつまで?|学期ごとの受け入れと逆算【2026】

今の高校に通い続けるのがつらくなって、通信制高校への転入を考え始めた。でも今は年度の途中。「今から動いても間に合うのか」「いつまでに手続きをすればいいのか」が分からず、調べるほど情報がばらばらに見えて、不安だけが大きくなっている。そんなご家庭は少なくありません。

先に結論を書きます。通信制高校には、年度の途中でも転入を受け入れている学校が多くあります。ただし「いつでも・誰でも」ではありません。受け入れる月と、出願の受付の期限は学校ごとに決まっていて、公立は年に数回、私立は受け入れの機会が多い一方で、学年ごとの最終の月を決めている学校があります。手続きは「転入したい日」から、転入先の受付の期限、今の学校の書類、就学支援金の申請の3つを逆算して進めます。退学を挟まなければ、前の学校に在学した期間も、転入先で在籍期間として数えてもらえるのが基本です。

この記事は、学校教育法・同施行規則・単位制高等学校教育規程・高等学校等就学支援金の法律と施行令(e-Gov法令検索)、高等学校学習指導要領、文部科学省「高等学校通信教育の質の確保・向上のためのガイドライン」、東京都・神奈川県・大阪府の教育委員会の転入の案内、NHK学園高等学校・N高等学校・ルネサンス高校グループの公式サイトを、2026年9月30日に実際に開いて確かめた内容で書いています。公式の資料で確かめられなかったことは、確かめられなかったと書いています。

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目次

結論:通信制高校の年度途中の転入はいつまでか、の早見

  • 今回確かめた法令の条文には、「転入は何月まで」という期限はありません。学校教育法施行規則第92条は、転学先の校長が「教育上支障がない場合」に許可できると定めているだけで、受け入れる月は転入先の学校が決めています。
  • 公立の通信制は、受け入れの時期が年に数回に決まっていることがあります。東京都立は第二学期(2026年度は8月に出願)と第三学期(2026年度分は9月30日時点で未発表。2025年度は12月に出願)、神奈川県立は2026年度に10月1日付の受け入れがあり、大阪府立は府の案内で「現在受け付けておりません」でした。
  • 私立の広域通信制は受け入れの機会が多い一方、出願の受付の期限や学年ごとの最終の月を決めている学校があります(例:NHK学園高校の後期の転入学は12月10日必着、N高等学校の3年次の最終転入学受け入れ月は12月)。
  • 手続きは「転入したい日」から逆算します。転入先の受付の期限、今の学校に頼む書類の発行、転入した月の就学支援金の申請の3つが、それぞれ別の期限です。
  • 退学を挟まない転入なら、前の学校に在学した期間も、転入先で在籍期間として数えてもらえるのが基本です。ただし休学の期間は在籍期間に数えないと案内している学校があります。
  • 転入先が数えるのは「修得した単位」です。年度の途中に移るときは、今年度に履修している途中の科目の扱いを、転入先との単位の照合で確かめます。
  • 何月付で移れるかの相談は、転校を決める前から始めてかまいません。ニジ高の場合、何月付で移れるかは提携する通信制高校の決まりによるので、個別相談会でお尋ねください。
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年度の途中でも転入はできます。ただ「いつでも」ではなく、学校ごとに受け入れの月と受付の期限があります

「通信制高校は年度の途中でも入れる」という説明はよく見かけます。これは多くの学校に当てはまりますが、読む側が「思い立った日に移れる」と受け取ってしまうと、あとで慌てることになります。実際には、次の3つが学校ごとに決まっています。

  1. 受け入れる月(何月付で入れるか):毎月1日付の学校もあれば、学期の区切りだけの学校もあります。
  2. 出願の受付の期限:受け入れる月のどれくらい前までに書類が届いていればよいか。
  3. その月から入ったときに、今年度どこまで学べるか:年度の後半に入るほど、その年度に積める単位は少なくなります。

つまり「年度途中の転入はいつまで?」という問いには、「その学校の受け入れの月と、受付の期限まで」という答えしかありません。逆に言えば、候補の学校の受け入れ月と受付の期限が分かれば、今からの予定は具体的に立てられます。この記事では、公立と私立の実例を月ごとに並べたうえで、在籍期間と単位がどうつながるか、何から逆算すればよいかを順に整理します。

全日制から移るとき「4月まで待つか、今動くか」の損得を比べたい場合は、通信制高校 転入 タイミングの記事で詳しく比べています。この記事は、年度の途中に動くと決めた人、または動くかどうかを考えている人が「いつまでに、何を」を確かめるためのものです。

秋のダイニングテーブルで、母親と高校生の娘が丸と矢印を書いた大きな紙を見ている
受け入れの月と受付の期限を書き出し、そこから逆算して動く日を決めます。

制度では、転学の月を決めるのは転入先の校長です。条文に「何月まで」はありません

年度の途中の転入に関わる決まりを、条文で確かめておきます。ここを押さえておくと、学校ごとに答えが違う理由が分かります。

決まり 中身 根拠
転学の手続き 在籍校の校長が在学証明書などを転学先の校長に送り、転学先の校長は「教育上支障がない場合」に転学を許可することができる 学校教育法施行規則 第92条第1項
課程をまたぐ転学 全日制・定時制・通信制の間の転学は、修得した単位に応じて相当学年に転入することができる 同 第92条第2項
単位制の課程への転入 修得した単位と在学した期間に応じて、相当の期間を在学すべき期間として許可することができる 単位制高等学校教育規程 第5条
学期の区切りでの入学・卒業 単位制の課程は、教育上支障がないときは学期の区分に従って入学・卒業させることができる。高校全般でも、特別の必要があり教育上支障がないときは、学年の途中に学期の区分に従って入学の許可や卒業の認定ができる 同 第3条/学校教育法施行規則 第104条第3項
修業年限 通信制の課程は3年以上 学校教育法 第56条

どの条文も「することができる」という形で、学校に判断の幅を残しています。転学できる月を限る規定は、今回確かめた条文には見当たりませんでした。だからこそ、受け入れの月や回数は、都道府県の教育委員会や各校が自分で決めています。「法律で年度途中の転入が認められているから、どこでもいつでも入れる」とも、「年度途中は入れない」とも言えないのは、このためです。

もう1つ、学校の側の決まりとして、文部科学省の高等学校通信教育の質の確保・向上のためのガイドライン(令和5年2月一部改訂)は、学期の途中に転入学・編入学を受け入れる際には、前の学校での学習状況などを十分に確認したうえで適切な教育を行うよう求めています。年度の途中に移る人ほど、転入先で「前の学校で何をどこまで学んだか」を丁寧に確かめられるのは、この考え方があるからです。

出典:学校教育法施行規則/単位制高等学校教育規程/学校教育法(いずれもe-Gov法令検索)

※2026年9月時点の情報です。最新は公式でご確認ください。

公立の通信制は、都道府県ごとに受け入れの時期が決まっています。東京・神奈川・大阪で確かめました

公立の通信制高校は、学費を抑えやすい一方で、転入を受け付ける時期と回数が決まっていることがあり、年度の途中に動くときにいちばん注意が要ります。2026年度の各教育委員会の公式資料で確かめた内容を並べます。

都府県 年度の途中の受け入れ 出願・検査の時期(公表の例) 気をつける点
東京都(都立の通信制) 第二学期の転学・編入学募集(2026年度は一橋・新宿山吹・砂川の3校・計206名)。第三学期の募集(2025年度は一橋・砂川の2校) 第二学期:受付は8月18日〜22日の間で学校ごと。第三学期(2025年度):受付は12月9日・10日 都内に住所か勤務先があること、スクーリングに出席できること。出願前に志願先で単位の照合がある。今と違う課程(全日制から通信制など)への出願には条件がある
神奈川県(県立の通信制) 4月1日付・4月当初付のほか、年度の途中は10月1日付(2026年度) 10月1日付:検査は9月16日〜30日の間で校長が定める日(区分A・B)。受付は原則として検査の前々日 本人の住所か勤務先が県内にあること。対象は、転居などで今の学校に通えなくなる人、特別の事情を在籍校と転入先の校長が認めた人、県内公立の在籍者で積極的な理由による進路変更を希望する人(原則、異なる学科間で1年次相当)など
大阪府(府立の通信制) 府の案内では、通信制の課程の編転入学の募集は「現在受け付けておりません」 府立桃谷高校のQ&Aでは、年度途中の入学は令和8年度はできず、令和9年度から秋季入学者選抜を行う 全日制には、学期の初めごとに公立・私立間の転学の機会がある(令和8年度は2学期・3学期の初め、翌年度は4月初め)

東京都の場合、第二学期と第三学期の転学・編入学募集は、教育委員会が募集の前に発表しています(2026年度の第二学期は6月30日、2025年度の第三学期は11月7日に発表)。出願には、入学願書、住所などを証明する書類、在籍校の校長が出す転学照会書、在学証明書と単位修得証明書・成績証明書などが必要で、入学考査料は通信制で950円です。都立の通信制の選抜は、国語・数学・英語の学力検査で行われます。

全日制から都立の通信制へ移りたい場合に、特に確かめておきたい決まりがあります。都立高校の転学・編入学募集は、今と同じ課程・同じ学科への出願が原則です。今と違う課程(全日制から通信制など)へ出願できるのは、第1学年の第二学期の募集か、第1学年の第三学期以降の募集で、転学後に卒業に必要な単位の履修と修得ができると志願先の校長が認めた場合です(2026年度第二学期・2025年度第三学期の募集の案内)。高1の第三学期以降や高2・高3で全日制から移る場合は、単位の照合のときに、この点もあわせて聞いてください。

募集の区分は修得した単位の数で決まり、一橋高校と砂川高校は13単位以下が第1学年相当、14単位以上が第2学年相当以上、新宿山吹高校は18単位以下と19単位以上で分けています(2026年度第二学期)。4月の入学については、令和9年度の都立通信制課程の入学者選抜実施要綱で、後期選抜(出願は4月1日・2日)のうち第2学年相当以上の募集を転学・編入学募集として行うとされ、在籍していた期間が1年以上で、修得単位数が学校の定める数以上であることが条件です。高校に在籍中で、修得単位数が学校の定める数以下の人は、同じ後期選抜の第1学年相当に出願する形になります。

神奈川県では、通信制の10月1日付の受け入れのほか、全日制・定時制の9月1日付・1月1日付の受け入れがあり、一家転住などによる転入学は、決まった日程以外でも随時受け付けていると案内しています(転居などが決まったら、県の転編入学情報センターに問い合わせる形です)。なお、4月の受け入れは、全日制が4月1日付・4月11日付、通信制が4月1日付・4月当初付です。大阪府は、同じ府内でも全日制と通信制で機会が大きく違う例です。

3つの例に共通するのは、公立は「受け入れの時期」と「出願の期間」が合わないと出願できないことです。公立を第一候補にするなら、次の受け入れの時期がいつかを先に確かめ、そこから今の学校に相談する時期を決めるのが順番です。住んでいる都道府県の教育委員会のページに「転入学・編入学」の案内があるので、まずそこを開いてください。

出典:東京都教育委員会「令和8年度第二学期都立高等学校転学・編入学募集」/同「令和7年度第三学期都立高等学校転学・編入学募集」/同「令和9年度東京都立高等学校通信制課程入学者選抜実施要綱」/神奈川県「公立高等学校への転入学・編入学について」・「令和8年9月1日付け(全・定)及び10月1日付け(通)公立高等学校転入学・編入学者の選抜の実施について」・「令和8年4月11日付け及び4月当初付け公立高等学校転入学・編入学者の選抜の実施について」/大阪府「大阪府内の高校への転学について」(2026年8月13日更新)・大阪府立桃谷高等学校 通信制の課程 Q&A(いずれも2026年9月30日確認)

私立の広域通信制は受け入れの機会が多い一方、出願の受付の期限と最終の月があります

私立の通信制高校、特に全国から生徒を受け入れる広域通信制には、公立より転入の機会が多い学校があります。今回確かめた3校も、いずれも公立より受け入れの機会が多くありました。ただし、ここでも「随時」と「いつ入っても同じ」は別の話です。公式サイトで、受け入れの時期や期限を具体的に示している学校の例を挙げます。

学校 転入学の受け入れ 期限・最終の月 公式の案内で分かること
NHK学園高等学校 毎年3月〜12月に随時受け付け(出願の期間は2つに分かれる) 2026年度:転入学(一般)は3月1日〜7月31日必着、後期転入学は8月1日〜12月10日必着 転入学希望日が9月1日以降の場合は、今の学校に「科目別履修状況証明書」を頼む。年間最大39単位まで修得できる
N高等学校(N高グループ) ネットコースは随時。受け入れ日は毎月1日が基本。通学コースは4月・7月・10月・1月 1・2年次の最終転入学受け入れ月は1月、3年次は12月 休学の期間がある場合は、入学時期の希望に沿えないことがあるので事前に相談を
ルネサンス高校グループ 転入学は随時入学可 編入学(退学した人)は4月・10月の年2回 転入学は「生徒の転入学について(照会)」と成績単位修得証明書を在籍校から受け取る

NHK学園高校の案内で目を引くのは、後期の出願の受付の期限が12月10日必着と日付で示されていることと、9月1日以降に転入する人には「科目別履修状況証明書」を求めていることです。年度の後半に移る人は、前の学校で今年度どの科目をどこまで学んだかが、転入後の学習計画に関わるということが、書類の違いからも分かります。

N高等学校は、年次ごとに最終の受け入れ月を分けています。3年次は1・2年次より1か月早い12月が最終です。どの学校も、最終の月に入れば誰でも3月に卒業できるという意味ではなく、残りの単位によっては難しいことがあります。学年ごとに「いつまでなら3月の卒業に間に合うか」の目安は、全日制から通信制 いつまでの記事で学年別に整理しています。

ここで挙げたのは、公式サイトで時期を具体的に示していた3つの例です。ほかの私立校の受け入れ月や受付の期限は学校ごとに違い、年度によって変わることもあります。候補の学校には「何月付で入れますか」「その月に入るための受付の期限はいつですか」と、日付で聞いてください。

出典:NHK学園高等学校「出願スケジュール」・「転入・編入学をお考えの方」/N高等学校「通信制高校の転入・編入とは?単位の引き継ぎと時期を解説」・よくある質問/ルネサンス高校グループ「募集要項について」(いずれも2026年9月30日確認)

公立の通信制高校の年度途中の受け入れは、東京都立が第二学期(8月受付)と第三学期(2025年度は12月受付)、神奈川県立が10月1日付(検査は9月16日から30日)、大阪府立は現在受け付けておらず令和9年度から秋季の選抜を予定していることを比べた図
出典:東京都教育委員会・神奈川県・大阪府の転入学・編入学の公式資料(2026年9月30日確認)

1年を4つに分けると、年度の途中の転入は「どの時期に入るか」で準備が変わります

ここまでの公立と私立の例を、1年の流れに重ねてみます。通信制高校には、前期・後期の2つの期に分けて学習や単位の認定を進める学校があり(例:大阪府立桃谷高校の通信制は、単位の認定を9月と3月の年2回と案内)、年度のどのあたりで入るかによって、出願できる学校と、その年度に学べる範囲が変わります。

転入する時期 公立の例 私立の例 この時期に入るときに確かめること
4〜6月(前期の途中) 神奈川の通信制は4月1日付・4月当初付のあと、次の受け入れは10月1日付(2026年度) NHK学園の転入学(一般)の出願は7月31日必着まで。N高のネットコースは毎月1日付が基本 今年度の履修登録に、どの科目から加われるか
7〜9月(前期の終わり〜後期の初め) 東京の第二学期募集(受付は8月)。神奈川の10月1日付(検査は9月後半) NHK学園は8月1日から後期の転入学の出願。9月1日以降の転入は科目別履修状況証明書が要る 前の学校の前期の成績がいつ出るか。後期から始める科目の数
10〜12月(後期の途中) 東京の第三学期募集(2025年度は12月受付。2026年度分は未発表) NHK学園の後期の転入学は12月10日必着まで。N高の3年次の最終は12月 今年度中に取れる単位の見込み。3月に卒業したい場合は残りの単位で間に合うか
1〜3月(年度の終わり) 東京は4月、通信制課程の後期選抜のうち第2学年相当以上を転学・編入学募集として行う(令和9年度は出願4月1日・2日) N高の1・2年次の最終は1月。NHK学園の翌年度の転入学の出願は3月1日から 今年度に移るか、4月から移るか。今の学校の学年末の単位が認められる見込み

※表は、この記事で確かめた学校の例を時期ごとに並べたものです。すべての学校に当てはまるわけではありません。

表を見ると、同じ「年度の途中」でも、前期のうちに入るか、後期の途中に入るかで、確かめることがかなり違うのが分かります。たとえば、秋に「今の学校にはもう通えない」と感じた高1の生徒なら、東京の都立なら第三学期の募集、私立なら後期の受付の期限が目の前の選択肢になります。夏休み前に悩み始めた人なら、第二学期や後期の始まりに合わせて、落ち着いて書類をそろえる時間があります。

6月ごろの転入を考えている場合の流れは、通信制高校 6月 転入の記事でも紹介しています。

在籍期間は、退学を挟まなければ前の学校の分も数えてもらえるのが基本です。休学の期間は数えない学校があります

年度の途中に移るときに心配されやすいのが「途中で移ると、卒業が遅れるのでは」ということです。在籍期間については、退学を挟まない転入であれば、前の学校にいた期間も転入先で数えてもらえるのが基本です。単位制高等学校教育規程第5条は、転入を「修得した単位及び在学した期間に応じて」許可することができると定めていて、前の学校に在学した期間は、転入先で在学すべき期間を決めるときに考慮されます。NHK学園高校も、卒業に必要な3年以上の在籍について「前籍校での在籍が含まれます」と案内しています。

通信制の卒業には、3年以上の在籍、74単位以上の修得、特別活動30単位時間以上の3つが必要です。高1の4月に入学した人が、秋に通信制へ転入しても、在籍期間が4月から数えられれば、在籍期間の面では高3の3月に「3年」を満たせます。卒業が遅れるかどうかを決めるのは、多くの場合、在籍期間よりも単位のほうです。

一方で、在籍期間に数えられない期間もあります。

期間 在籍期間に数えられるか 確かめた根拠
前の学校に在学していた月 数えてもらえるのが基本(転入先で通算) 単位制高等学校教育規程 第5条(在学した期間に応じて許可できる)、NHK学園高校の案内
退学してから入学するまでの月 在学していないので数えられない(転入ではなく編入になる) 同 第5条が数えるのは「在学した期間」。退学中は在学していない
休学していた期間 NHK学園高校とN高等学校は「在籍期間に含まれない」と案内 両校の公式サイト(ほかの学校は各校に確認)

何年次に入るかの決め方も、学校によって違います。NHK学園高校は、高校への在籍期間が1年未満なら1年次、1年以上なら2年次、2年以上で修得単位が35単位以上なら3年次と案内しており、高1の1年間在籍して修得単位が0の生徒が転入学した場合は2年次に入学となる例を挙げています。一方、東京都立の通信制の転学・編入学募集は、修得した単位の数で第1学年相当か第2学年相当以上かを分けています。前の学校の在籍期間と修得単位を両方書き出しておくと、どちらの学校にも答えやすくなります。

退学してから探す場合の手続きや、転入と編入の違いは、通信制高校 転入の記事で詳しく比べています。今の学校から「退学」の話が出たときは、届を書く前に「通信制への転学を考えています」と伝えると、転入の道を残せます。

窓辺の机で高校生がノートに書き込み、奥のソファで母親が本を読んでいる
退学を挟まずに転校すれば、前の学校の在籍期間も数えてもらえるのが基本です。

単位は「修得済み」と「履修中」を分けて考えます。年度の途中の科目は、転入先との照合で扱いが決まります

年度の途中の転入で、在籍期間よりも気をつけたいのが単位です。施行規則第92条第2項は、課程をまたぐ転学では「修得した単位に応じて」相当学年に転入するとしています。転入先がまず数えるのは、すでに修得が認められた単位です。

では、今年度に履修している途中の科目はどうなるのか。高等学校学習指導要領は、2つ以上の年次にわたって履修する科目は年次ごとに単位の修得を認定することを原則としつつ、「単位の修得の認定を学期の区分ごとに行うことができる」としています。学年末にまとめて認定する学校から年度の途中に移ると、今年度の科目はまだ単位になっていないことが多く、学期ごとに認定する学校なら、学期の区切りまでの分が単位になっていることがあります。今の学校がどちらの方式かは、担任の先生に聞けば分かります。

途中まで学んだ分を転入先がどこまで考慮するかは学校ごとに違い、一般的な扱いを示した公的な資料は、今回は見つけられませんでした。そのため、転入先では出願の前後に「単位の照合」が行われます。東京都教育委員会の転学・編入学募集では、出願の前に志願先の都立高校で単位の照合を行い、転学前に修得済みの単位と自校の教育課程を照合して、転学後に卒業に必要な単位の履修と修得が可能かを確かめるとしています。NHK学園高校も、9月1日以降に転入する人には科目別履修状況証明書を求めており、年度の途中の科目の状況が、転入の手続きの中で確かめられていることが分かります。

単位の照合のときに伝えるとよいことを、表にまとめます。

伝えること 何で確かめるか 転入先で分かること
学年ごとの修得単位の数と科目 通知表、単位修得証明書 何年次(何学年相当)に入るか、残りの単位
今年度に履修している科目と、その進み具合 時間割、今の学校の先生に確認 今年度の科目をどう扱うか、どの科目から登録できるか
今の学校の単位の認定の方式(学年末か学期ごとか) 担任の先生に確認 学期の区切りまで待つと、何が単位として残るか
休学した期間の有無 在学証明書など 在籍期間の数え方、入学できる時期

もう1つ知っておきたいのは、通信制の単位は、入ったあとにまとめて取り返せる仕組みになっていないことです。先ほどのガイドラインは、年度末や試験前にまとめて添削課題を提出させたり、学期の初めに全回数分をまとめて提出できるようにしたりする運用は行わないこととしています。レポートは年間の計画に沿って少しずつ進むので、年度の後半に入るほど、その年度に積める単位は少なくなります。1年間に修得できる単位の上限を決めている学校もあり、NHK学園高校は年間最大39単位と案内しています。

今の学校に頼む書類の名前や、発行にかかる日数の違いは、転校 単位修得証明書の記事で、複数の学校の募集要項を比べてまとめています。

手続きは、転入したい日から3つの期限を逆算します

年度の途中の転入でつまずきやすいのは、期限が1つだと思ってしまうことです。実際には、少なくとも3つの期限が別々に動いています。

  1. 転入先の出願の受付の期限:転入先が決めます(例:NHK学園高校の後期の転入学は12月10日必着、神奈川県立の通信制は原則として検査の前々日)。
  2. 今の学校に頼む書類ができる日:今の学校が決めます。転学照会や在学証明書、単位修得証明書などは、頼んでからできるまでの日数が学校によって違います。
  3. 就学支援金の申請:転入した月のうちに、転入先で申請し直します。

この3つを、転入したい日から逆にたどると、次のようになります。

順番(さかのぼる順) すること 期限を決める人
転入したい日 何月付で入るかを決める。候補校の受け入れ月の中から選ぶ 転入先
出願の受付の期限 出願書類がそろって届いている日。面接や学力検査の日程もここで決まる 転入先
書類の発行を頼む日 受付の期限から、今の学校の発行にかかる日数をさかのぼった日。転入先の指定の用紙がある場合は早めに渡す 今の学校
相談を始める日 候補校に受け入れ月・受付の期限・必要な書類を聞き、今の学校に「退学」ではなく「転学」の相談をする 本人・保護者
転入した月 就学支援金の申請、履修登録、レポートの計画づくり 転入先

たとえば東京都立の通信制で第三学期からの転学を考える場合、2025年度の例では、受付は12月9日・10日でした。その前に、志願先で単位の照合を受け、今の学校に転学照会書や在学証明書、単位修得証明書・成績証明書を頼む必要があります。2025年度は募集の発表が11月だったので、発表を見てから動くと、書類の準備にあてられる時間は長くありませんでした。2026年度の第三学期の日程は、発表されたら東京都教育委員会のページで確かめてください。秋に悩み始めたら、発表の前でも志願先や今の学校に相談しておくと、落ち着いて準備できます。

「急いでいるけれど、何から手をつければいいか分からない」ときは、最初の1日は学校選びよりも、候補校の受付の期限と、今の学校の書類の発行にかかる日数を聞くことに使うのがおすすめです。この2つが分かれば、間に合う月と間に合わない月がはっきりします。

年度の途中に通信制高校へ転入するときは、転入先の出願の受付の期限、今の学校に頼む書類の発行、転入した月の就学支援金の申請という3つの期限を、転入したい日から逆算することを示す図
出典:学校教育法施行規則第92条、高等学校等就学支援金の支給に関する法律第3条・第6条、NHK学園高等学校「出願スケジュール」

就学支援金は「月の初日」で数えます。転入した月のうちに申請します

年度の途中の転入では、お金の数え方も月単位になります。高等学校等就学支援金の法律と施行令によると、在学した期間は「その月の初日に在学していた月」を1月として数え、初日に通信制だけに在学していた月は4分の3月として数えます。通算36月(通信制だけなら実質48月)を超えると支給されません。

支給は、原則として申請が学校の設置者に届いた月から始まります。ただし、その月の初日に新しい学校に在学していないときや、その月に前の学校で支給を受けられるときは、翌月からです(法第6条第2項)。月の途中に転入すると、新しい学校での支給はたいてい翌月からになります。やむを得ない理由で申請できなかった場合には、理由がやんでから15日以内に申請すれば、元の日に申請したものとみなす特例もあります(同第3項)。なお、令和8年度(2026年度)の4月には、申請のシステムが一時止まったことを受けて、5月以降の申請でも4月分から受け取れるよう弾力的に扱うと文部科学省が案内しました。これは年度の初めの申請についての案内なので、年度の途中に転入する人は、転入した月のうちに申請しておくのが確実です。

確かめること 中身(2026年度) 出典
月の数え方 月の初日に在学していた学校で数える。通信制だけの月は4分の3月 就学支援金法 第3条、施行令 第1条
転校したときの通算 前の学校で「在学した月数」を通算する。全日制に20か月在学して通信制に移ると、通信制で受けられるのは22か月 文部科学省 就学支援金Q&A
私立の通信制の上限 年337,200円(1単位13,668円)。2026年度から所得制限なし 文部科学省「高校生等への修学支援」
対象になる費用 高校の授業料だけ。サポート校の費用には使えない 同上

公立の通信制の授業料は都道府県の条例で決まり、県によって違います(東京都の場合は1単位336円)。年度の途中の転入で気をつけたいのは、転入の書類と一緒に就学支援金の申請書類ももらい、転入した月のうちに出すことです。前の学校にすでに払った授業料が戻るかどうか、次の納付日はいつかも、動く時期の目安になります。途中の転校でかかるお金の全体は、通信制高校 転校 費用の記事で計算の例とあわせて整理しています。

出典:高等学校等就学支援金の支給に関する法律/同施行令(e-Gov)/文部科学省「高等学校等就学支援金制度に関するQ&A」/文部科学省「高校生等への修学支援」

よくある誤解は3つ。「いつでも入れる」「冬でも今年度の単位が積める」「3月に間に合わなければ1年待つ」

誤解1「通信制はいつでも入れるから、急がなくていい」

受け入れの機会が多い学校はありますが、公立は年に数回、私立にも出願の受付の期限や学年ごとの最終の月があります。急ぐ必要はなくても、候補校の受付の期限だけは、早めに日付で確かめておくと安心です。

誤解2「年度の後半に入っても、頑張れば今年度の単位をまとめて取れる」

通信制のレポートは、年間の計画に沿って進めるもので、年度末にまとめて出す運用は行わないことが、文部科学省のガイドラインで求められています。後半に入るほど、その年度に積める単位は少なくなります。今年度はペースをつかむ期間と考え、翌年度に単位を積む計画にするのも1つの方法です。

誤解3「3月の卒業に間に合わなければ、また1年待つしかない」

学校教育法施行規則第104条第3項と単位制高等学校教育規程第3条は、学期の区分に従って卒業を認めることができると定めています。9月などに卒業の機会を設けている学校もありますが、実際に行っているかは学校ごとです。卒業の時期の考え方は、通信制高校 卒業時期の記事で詳しく扱っています。

選択肢の1つとしてのニジ高(正直な注意点)

年度の途中の転入先として通信制高校を考えるとき、学校の受け入れの時期と同じくらい大事なのが、移ったあとに学習を続けられるかどうかです。途中から入った人ほど、最初の数か月でペースをつかめるかが、その年度の単位に関わります。引き継げる単位の条件と、時期ごとの残り方は通信制高校 転校 単位で整理しています。

NIJIN高等学院(ニジ高)は、株式会社NIJINが運営する、オンライン中心の通信制高校サポート校です。全国どこからでも、海外からも参加でき、担任制で学習を支えます。カメラやマイクをオフにして、チャットだけで参加するところから始められます。生活リズムに波があっても学べるよう、授業のアーカイブ視聴や中学内容の学び直しにも対応しています。途中からの入学(転入・編入)ができ、出願費用は無料です。

ただし、年度の途中の転入について、正直にお伝えしておくことがあります。

  • ニジ高そのものは高校ではありません。高校卒業の資格は、提携する通信制高校に在籍して取ります。そのため、何月付で転入できるか、前の学校の単位や在籍期間がどう数えられるかは、提携する通信制高校の決まりによって決まります。個別相談会でお尋ねください
  • 学院の中でのスクーリングはありませんが、提携する通信制高校のスクーリングへの参加が必要です。スクーリングの形や日程も、個別相談会でご案内しています
  • 費用は、提携する通信制高校の分と、ニジ高の分の両方がかかります。ニジ高の分には就学支援金は使えません。金額は学費のご案内をご覧ください
  • オンライン中心なので、毎日通う場所がほしい人には合わない場合があります

個別相談会はオンライン(Zoom)で30分、参加は無料で、保護者の方だけでも参加できます。「今の時期から移れるのか」「どの月に入るのがよいか」を決める前の段階でも、今の単位と在籍期間を手元に用意しておくと、時期についての質問がしやすくなります。手続きや費用についてよく寄せられる質問はよくある質問のページにもまとめています。

迷ったときの進め方(3ステップ)

  1. 今の学校で「修得済みの単位」「在籍期間」「単位の認定の方式」を確かめる。通知表などで学年ごとの修得単位を書き出し、担任の先生に「単位は学年末にまとめて認定ですか、学期ごとですか」と聞きます。休学した期間があれば、その月も書き添えます。
  2. 候補の学校2〜3校に、同じ質問を日付で聞く。「何月付で入れますか」「その月に入るための受付の期限はいつですか」「今の学校に頼む書類は何ですか」「その月から入ると、今年度は何単位まで取れそうですか」。公立を考えるなら、都道府県の教育委員会の転入の案内も開きます。
  3. 転入したい日から逆算して、今の学校に「転学」の相談をする。受付の期限と書類の発行にかかる日数から、相談を始める日を決めます。退学ではなく転学として相談すると、在籍期間がつながります。

1つ目と2つ目は、転校するかどうかを決めていなくても進められます。日付と数字が手元にあるだけで、家族の話し合いも学校との相談も、ずっと落ち着いたものになります。

相談室の丸いテーブルで、保護者と生徒が職員の説明を聞いている
次の受け入れがいつかは、転入先の学校に直接たずねて確かめます。
オンラインで学ぶニジ高の生徒

年度の途中からでも、オンラインで仲間とつながれます

ニジ高は「オンラインで最高の青春を」を掲げる通信制高校サポート校です。カメラ・マイクをオフにしたチャット参加から始められ、転入学は通年で受け付けています。高校ではないため、卒業資格は提携する通信制高校で取り、そのスクーリングへの参加が必要です。何月付で移れるかも、体験説明会でお尋ねください。

体験説明会の日程を見る → LINEで気軽に相談する

よくある質問

Q. 通信制高校への年度途中の転入は、いつまでならできますか?

A. 今回確かめた法令の条文に転学の月の期限はなく、受け入れの月と出願の受付の期限は転入先の学校が決めています。公立は年に数回(例:東京都立は第二学期と第三学期、神奈川県立は10月1日付)、私立には毎月受け入れる学校もありますが、学年ごとの最終の月を決めている学校もあります(例:N高等学校の3年次は12月)。候補校に「何月付で入れるか」と「そのための受付の期限」を日付で確かめてください。

Q. 年度の途中で転入すると、卒業が1年遅れますか?

A. 退学を挟まない転入なら、前の学校に在学した期間も数えてもらえるのが基本なので、休学した期間がなければ、在籍期間が遅れの原因になることは多くありません。遅れるかどうかを決めるのは多くの場合単位のほうで、今年度に履修中の科目がどう扱われるか、残りの単位をいつまでに取れるかによります。単位の照合で、卒業の見込みの時期も一緒に聞いてください。

Q. 手続きは、転入したい日のどれくらい前から始めればいいですか?

A. 一律の日数は決まっていません。転入先の出願の受付の期限と、今の学校の書類の発行にかかる日数の2つが分かれば、相談を始める日が決まります。公立は募集の発表から受付までの期間が短いことがあるので、発表の前でも候補校と今の学校に相談しておくと安心です。

Q. 休学していた期間は、在籍期間に数えられますか?

A. NHK学園高校とN高等学校は、休学の期間は在籍期間に含まれないと案内しています。ほかの学校の扱いは、候補校に確認してください。休学した期間がある場合は、入学できる時期にも関わることがあるので、最初の相談のときに伝えておくと話が早く進みます。

Q. 月の途中に転入すると、就学支援金はどうなりますか?

A. 在学した期間は月の初日に在学していた学校で数えるので、月の途中に移ると、その月は前の学校の月として扱われ、新しい学校での支給はたいてい翌月からになります。支給は原則として申請した月からなので、転入した月のうちに申請書類を出すことが大切です。

年度の途中でも、日付をそろえれば道は見えてきます

年度の途中に「今の学校はもう難しいかもしれない」と感じるのは、とても苦しいことです。4月まで待つべきか、今動くべきか、答えが見えないまま時間だけが過ぎていくように感じるかもしれません。

けれど、年度の途中の転入は、特別なことではありません。受け入れの月、受付の期限、書類の日数、就学支援金の申請。それぞれを日付で確かめれば、間に合う道と、次の機会を待つ道のどちらも、落ち着いて比べられるようになります。退学を挟まなければ、前の学校で過ごした期間も、在籍期間として数えてもらえるのが基本です。

まずは、今の単位を書き出すところから。移るかどうかを決めていない段階で相談してもかまいません。

オンラインで学ぶニジ高の生徒

オンラインで、青春する。

孤独を、青春に。年度の途中からの一歩を体験説明会で

全国どこからでもカメラ・マイクはオフでOK転入・編入は随時受付

通信制高校サポート校 NIJIN高等学院(ニジ高)/出願費用は無料です。無理に勧めることはありません。


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