総合型選抜に強い通信制高校はどう選ぶ?|見るべき5つのポイント【2026】

「通信制高校に行ったら、大学進学はあきらめることになるのでは」。高校選びや転校を考え始めたとき、多くの保護者の方が最初にぶつかる不安です。とくに、学力試験の一発勝負ではなく、活動や志望理由を見てくれる総合型選抜なら戦えるのか、そのためにどんな学校を選べばいいのかは、パンフレットを並べてもなかなか見えてきません。

先に結論を書くと、総合型選抜は、通信制高校だから不利になる入試ではありません。国の実施要項が大学に求めているのは、志願者本人が書く書類、面接、調査書、そして小論文やプレゼンテーションなどの評価方法です。つまり、学校選びで見るべきなのは「進学に強いと書いてあるか」ではなく、高校3年間で、書類と面接で語れる中身を作れる環境かです。この記事では、その見分け方を5つのポイントに分けて整理します。

この記事は、文部科学省の「令和9年度大学入学者選抜実施要項」と「令和7年度国公私立大学入学者選抜実施状況」、通信制高校の実態調査、各校の公式サイトを実際に開いて確認した内容でできています。確認できなかったことは、確認できなかったと書いています。

毎日決まった時間に登校するのが難しい場合や、学校の外の活動に時間を使いたい場合は、オンラインという選択肢もあります。NIJIN高等学院(ニジ高)は「オンラインで最高の青春を」を掲げる通信制高校サポート校で、全国の仲間とオンラインでつながり、企業や地域と関わるプロジェクトや、生徒が自分たちで企画する行事に挑戦できます。カメラやマイクをオフにしてチャットだけで参加するところから始められ、全国にNIJINアカデミー(ニジ高はその高等部)のリアルの教室があり、リアルでの通学もご検討いただけます。ニジ高は高校ではないため、卒業資格は提携する通信制高校で取り、その高校のスクーリングには参加が必要です。どんな学校なのかは、校長・星野達郎のYouTubeでも見られます。

目次

結論:総合型選抜に強い通信制高校の選び方の早見

  • 総合型選抜は、書類と面接で「あなたが何をしてきて、大学で何を学びたいか」を見る入試です。国の実施要項で、志願者本人が書く資料の活用と、面接による評価が求められています。
  • 出願は高3の9月1日以降、合格発表は11月1日以降です(令和9年度入試の場合)。活動の中身は、高1・高2のうちに作っておく必要があります。
  • 令和7年度の大学入学者のうち、総合型選抜で入学した人は126,766人・約19.5%(約5人に1人)。私立大学では22.8%でした。
  • 強い学校の見分け方は5つです。①探究・プロジェクトで活動を作れるか ②志望理由書・小論文・面接を見てくれる人がいるか ③評定と調査書の出し方 ④スクーリングと単位の負担 ⑤進学実績の数え方。
  • 評定と調査書を書くのは、在籍する高校です。サポート校や塾ではありません。入学前に、評定のつけ方を聞いておくと安心です。
  • 「合格者○○名」という数字は、1人が何校も受かると重ねて数えられることがあります。卒業生の何人が、どの入試で進学したかを聞くほうが実態に近づけます。
  • 在籍する通信制高校はそのままに、プロジェクトや総合型選抜の講座を足したい場合は、オンラインのサポート校(NIJIN高等学院など)を併用する方法もあります。
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「通信制だから総合型選抜は不利」は思い込み。見られるのは3年間の中身です

通信制高校と大学進学について調べると、「通信制から大学は難しい」「推薦は取りにくい」という声が目に入ります。一方で「通信制は総合型選抜に向いている」という記事もあり、どちらを信じればいいのか迷ってしまうと思います。

国の実施要項を読むと、総合型選抜はどの課程の高校を出たかで区別する入試ではありません。見られるのは、志願者本人が書く活動報告書や入学希望理由書、面接での受け答え、調査書、そして小論文などの評価です。全日制でも通信制でも、同じ書類と同じ面接で評価されます。

そのうえで、通信制高校ならではの事情が2つあります。

  • 時間の使い方を自分で決めやすい。毎日の登校がない学校なら、学校の外の活動や、じっくり取り組むプロジェクトに時間を回せます。
  • 何もしなければ、書くことが何も残らない。行事や部活が少ない学校では、自分から動かないと活動報告書に書く中身ができません。

つまり、通信制高校は「総合型選抜に有利な学校」でも「不利な学校」でもなく、環境しだいで差が大きく開く学校です。だからこそ、入学する前の学校選びが大事になります。保護者の方が見るべきなのは偏差値や知名度よりも、お子さんが3年間で何に取り組み、それを誰と一緒に言葉にしていけるかです。

総合型選抜は「本人の書類+面接+もう1つの評価」の入試。出願は高3の9月からです

総合型選抜は、以前「AO入試」と呼ばれていた入試です。入試区分の名前が見直され、「AO入試」は「総合型選抜」、「推薦入試」は「学校推薦型選抜」、「一般入試」は「一般選抜」になりました(文部科学省「入試区分の名称はどのように変更されるのでしょうか」)。

文部科学省の「令和9年度大学入学者選抜実施要項」(2027年春に入学する人の入試)は、総合型選抜を次のように定めています。

  • 定義:一般選抜とは違う観点や方法で、詳しい書類審査と時間をかけた丁寧な面接などを組み合わせ、能力・適性や学習への意欲、目的意識などを総合的に評価する入試方法
  • 本人が書く資料:自分の意志で出願できる公募制なので、志願者本人が書く資料(活動報告書、大学入学希望理由書、学修計画書など)を評価に使うことになっている
  • 面接:志望する分野への意欲や適性についての面接(ディベート、集団討論、プレゼンテーション、口頭試問などを含む。オンラインでの実施も含む)による評価を行うことになっている。令和9年度の要項で明記された点です。ただし、以前からある選抜で面接をすぐに入れにくい場合は、遅くとも令和11年度の入試までに導入することとされています
  • もう1つの評価:調査書などの出願書類だけでなく、教科・科目のテスト、小論文・面接・実技、資格・検定試験の成績などの評価方法のうち、少なくとも1つを使い、そのことを募集要項に書くことになっている
  • 時期:入学願書の受付は令和8年(2026年)9月1日以降、合否の発表は11月1日以降

出典:文部科学省「令和9年度大学入学者選抜実施要項」(令和8年5月27日付け通知)(2026年9月確認)

3つの入試区分を並べると、違いは次のとおりです。

入試区分主に見るもの出願と発表(令和9年度)出願のしかた
総合型選抜本人が書く書類、面接、調査書、小論文などから少なくとも1つ出願は9月1日以降、発表は11月1日以降自分の意志で出願できる(公募制)
学校推薦型選抜調査書を主な資料に、面接と、小論文などから少なくとも1つ出願は11月1日以降、発表は12月1日以降出身高校の校長の推薦が要る
一般選抜学力検査・小論文などが主。調査書や面接を組み合わせる試験は2027年2月1日〜3月25日自分で出願する

ここで押さえておきたいのは、学校推薦型選抜は高校の校長の推薦が前提で、総合型選抜は自分の意志で出願できるという違いです。在籍する高校の推薦枠に左右されにくい総合型選抜は、通信制高校の生徒にとって、準備しだいで選びやすい入試だといえます。

また、実施要項は活動報告書に書く内容の例として、「総合的な探究の時間」などで取り組んだ課題研究や、生徒会・部活動・ボランティアなど学校の内外で意欲的に取り組んだ活動、資格・検定、大会・コンクール、留学などを挙げています。学校の外での活動も、書く材料になるということです。

※2026年9月時点の情報です。最新は文部科学省と志望する大学の募集要項でご確認ください。

母親と高校生の息子がダイニングテーブルで進路について話している様子
学校選びの段階から、総合型選抜で何を語れるかを一緒に考えておくと役立ちます。

大学入学者の約5人に1人が総合型選抜。私立大学では22.8%です

総合型選抜は、一部の大学だけの特別な入試ではなくなっています。文部科学省が2025年11月26日に公表した「令和7年度国公私立大学入学者選抜実施状況」で、入学者の内訳を確かめました。

区分入学者数(全体)うち総合型選抜割合
国立大学99,962人7,714人7.7%
公立大学36,236人2,183人6.0%
私立大学512,232人116,869人22.8%
合計648,430人126,766人19.5%

出典:文部科学省「令和7年度国公私立大学入学者選抜実施状況」(令和7年5月1日現在で集計。割合は入学者数から計算)(2026年9月確認)

同じ資料で、学校推薦型選抜の入学者は221,415人(約34.1%)、一般選抜は300,249人(約46.3%)でした。総合型選抜を実施したのは728大学・2,476学部です。大学入学者のおよそ半分が、一般選抜以外の入試で入学していることになります。

ただし、資料には注意書きがあります。令和7年度の数字には外国人留学生を対象とする選抜が含まれ、区分の整理も見直されたため、令和6年度の数字とは比べられないとされています。「年々増えている」と言い切れるデータではない点は、正直にお伝えしておきます。

また、国公立大学では総合型選抜の割合が1割に届いていません。志望する大学が国公立か私立かによって、総合型選抜にどれだけ比重を置くかは変わります。総合型選抜だけに絞らず、一般選抜の学力も並行して育てられる学校かという視点も持っておくと安心です。

令和7年度の大学入学者648,430人のうち126,766人、約19.5%が総合型選抜で入学し、私立大学では22.8%、国立大学7.7%、公立大学6.0%であることを示す図
出典:文部科学省「令和7年度国公私立大学入学者選抜実施状況」

見分け方①:強い学校は、探究やプロジェクトで「語れる活動」を作れる学校です

語れる活動の入り口の1つとして、通信制高校 インターンシップで、就業体験の探し方と単位になる条件をまとめています。

総合型選抜で書く活動報告書や入学希望理由書は、高3の夏に机に向かって考えても、中身がなければ書けません。面接でも「なぜそれに取り組んだのか」「何がうまくいかなかったのか」と深く聞かれます。強さの正体は、書類の書き方のテクニックより前の、活動そのものの量と質です。

学校の説明会では、次のような点を聞いてみてください。

  • 探究やプロジェクトの時間が、時間割のなかに毎週あるか。「希望者は自由に」だけだと、自分から動けないときに何も残りません。
  • 学校の外の人(企業・自治体・大学・地域)と関わる機会があるか。外の人に向けて考えたことは、面接で具体的に話しやすくなります。
  • 活動を発表する場があるか。人前で説明した経験は、プレゼンテーションや口頭試問の練習にもなります。
  • 記録を残す仕組みがあるか。何をいつ、誰と、どう進めたかを残しておくと、活動報告書を書くときに困りません。

「探究に力を入れています」という言葉は、多くの学校のパンフレットに載っています。聞くべきなのは、「去年、生徒はどんなテーマに、どれくらいの期間取り組みましたか」という具体例です。答えが具体的な学校ほど、実際に動いている可能性が高いと考えられます。

見分け方②:志望理由書・小論文・面接を「誰が、何回」見てくれるかを聞きます

総合型選抜では、本人が書く資料と面接による評価が求められています。どちらも、一人で準備すると自分の弱点に気づきにくい種類の試験です。

  • 志望理由書・活動報告書:何度か書き直して、他人に読んでもらうことで良くなります。添削してくれる人がいるか、何回まで見てもらえるかを聞きましょう。
  • 小論文:テーマに対して自分の意見を筋道立てて書く練習が要ります。講座があるか、個別に返却・講評があるかがポイントです。
  • 面接:集団討論やプレゼンテーション、口頭試問の形もあります。オンラインでの実施も認められているので、オンラインでの練習も役に立ちます。

確認のときは「対策しています」で終わらせず、「担当は誰か(担任・進路の先生・外部講師)」「いつから始まるか」「個別か集団か」の3つを聞くと、学校ごとの違いが見えてきます。

もう1つ大事なのは、普段から人と話し、協働する経験です。面接や集団討論で落ち着いて話せるかどうかは、直前の練習だけでなく、日頃から自分の考えを人に伝えている量に左右されます。少人数で発言の機会がある環境かどうかも、見ておきたいところです。

見分け方③:評定と調査書を書くのは在籍する高校。評定の出し方を入学前に聞きます

総合型選抜では、多くの大学が調査書の提出を求めます。調査書は、在籍する高校が、生徒指導要録にもとづいて作成する書類です。サポート校や塾が書くものではありません。

実施要項の調査書の様式を見ると、次のような欄があります。

調査書の欄書かれること選ぶときに聞くこと
各教科の学習成績の状況教科ごとの評定の平均(小数第2位を四捨五入)評定はレポート・試験・スクーリングのどれで決まるか
学習成績概評全体の評定平均を、決まった区分(5.0〜4.3ならAなど)に当てはめたA〜Eの段階。同じ学年の段階別の人数もあわせて書かれる学年の人数や段階の分け方
総合的な探究の時間の記録取り組んだ学習活動と、身についた力学校の外の活動を、どう記録してもらえるか
指導上参考となる諸事項特徴・特技、学校外の活動など(要点を箇条書き)担任が生徒の活動をどれだけ把握しているか

出典:文部科学省「令和9年度大学入学者選抜実施要項」別紙様式1(調査書)と記入上の注意(2026年9月確認)

学習成績概評は、全体の評定平均が5.0〜4.3ならA、4.2〜3.5ならBというように決まります。大学によっては、「評定平均○以上」を出願の条件にしていることがあります。志望する分野がある程度決まっているなら、その分野の大学の募集要項で評定の条件を先に見ておくと、高1からの過ごし方が変わります。

もう1つの注意点は、サポート校や学習塾で取り組んだ活動は、そのままでは調査書に載らないことがあるという点です。ただし、活動報告書は本人が書く資料なので、学校の外での活動も自分の言葉で書けます。在籍する高校に「総合的な探究の時間」の記録をどう書いてもらえるかは、入学前に聞いておくと安心です。

4人の高校生が大きな紙に付箋を並べてプロジェクトを話し合っている様子
チームで取り組んだ経験は、志望理由書や面接で語る材料になります。

見分け方④:スクーリングと単位の負担が軽すぎても重すぎても、活動の時間は生まれません

通信制高校の卒業には、3年以上の在籍、74単位以上の修得、特別活動30単位時間以上が必要です。単位は、レポート(添削指導)、スクーリング(面接指導)、試験の3つで修得します。

文部科学省の「令和7年度 通信制高等学校実態調査」によると、通学のしかたは学校やコースで大きく違います。

  • 週5日通うコースの生徒:37,505人(12.5%)
  • 集中スクーリング型の生徒:86,961人(28.9%)
  • 月1〜2回や自由登校などの生徒:99,722人(33.2%)

出典:文部科学省「令和7年度 通信制高等学校実態調査」(正規外のコースを含む合計300,406人。2026年9月確認)

総合型選抜の準備という目で見ると、登校が少ないほど自由な時間は増えますが、何をするかを自分で決めなければなりません。登校が多いコースは仲間や先生と関わる機会が増える一方、学校の外の活動に回せる時間は減ります。

ここで大事なのは、「どのコースが正解か」ではなく、レポートとスクーリングを無理なく終えたうえで、週に何時間を探究や活動に使えるかを具体的に思い描くことです。集中スクーリングの時期や場所、交通費も含めて確認しておきましょう。スクーリングにかかる費用は、通信制高校 スクーリング 費用の記事で整理しています。

見分け方⑤:進学実績は「合格者数」より「卒業生の何人が、どの入試で進んだか」を聞きます

学校のパンフレットやサイトには、「○○大学 合格」「合格者○○名」といった数字が並びます。参考にはなりますが、そのまま比べると判断を誤ることがあります。

  • 延べ人数のことがある。国の入学者選抜実施状況でも、志願者数・合格者数は延べ数として集計されています。学校の実績も、1人が複数の大学に合格すると、その分だけ数えられている場合があります。
  • 学校全体の数字のことがある。在籍する生徒数が多い学校ほど、合格者数は大きくなります。
  • 入試区分が分からない。総合型選抜で何人が進学したかは、合格者数の一覧からは読み取れないことが多いです。

説明会では、「昨年の卒業生のうち、大学に進学した人は何人で、そのうち総合型選抜は何人ですか」「その人たちは、どんな活動を書類に書きましたか」と聞いてみてください。数字が出てこない場合も、どう準備したかを具体的に話してくれるかで、学校の支援の中身がある程度わかります。実績の読み方は、通信制高校 大学進学実績の記事でも詳しく扱っています。

5つの見分け方は、説明会で聞く質問にするとそのまま使えます

ここまでの5つを、学校説明会や個別相談で使える質問にまとめました。複数の学校で同じ質問をすると、違いが比べやすくなります。

見分け方説明会で聞く質問答えを聞くときの目安
①探究・プロジェクト去年の生徒は、どんなテーマに、どれくらいの期間取り組みましたか具体的な例と、外の人との関わりが出てくるか
②書類・小論文・面接志望理由書の添削や面接練習は、誰が、いつから、何回してくれますか担当と開始時期がはっきりしているか
③評定・調査書評定は何で決まりますか。学校の外の活動は調査書にどう書かれますか評定のつけ方を説明してもらえるか
④スクーリング・単位スクーリングはいつ、どこで、何日ありますか。活動に使える時間はどのくらいですか年間の予定が具体的に出てくるか
⑤進学実績卒業生のうち、総合型選抜で進学した人は何人ですか延べ人数か実人数かを区別して答えてもらえるか

中3や高1の段階では、志望する大学がまだ決まっていなくてもかまいません。「何をしたいかを見つける時間があるか」を確かめるつもりで聞いてみてください。

名前の知られた通信制高校も、総合型選抜や探究に関わる取り組みを公式に案内しています

「総合型選抜に強い通信制高校」を探すと、よく名前が挙がる学校があります。ここでは優劣をつけず、各校の公式サイトで確認できた、総合型選抜や探究に関わる取り組みだけを紹介します(2026年9月確認)。

  • N高等学校(N高グループ):ネットコース、週5・週3コース、週1+コースがあります。進路サポートとして、志望理由書の添削、面接練習、過去の授業例として小論文対策の集団授業を案内しています(N高グループ 進路サポート)。
  • ルネサンス高等学校:総合型選抜(AO入試)・推薦入試などで重要な小論文・面接の対策を行い、大学・専門学校の先生を招いた進路講話も開いていると案内しています(ルネサンス高校グループ サポート)。
  • クラーク記念国際高等学校:週5日通学(全日型)、オンライン+通学、自宅学習(単位修得)の学び方があり、探究学習の成果を全国の舞台で発表する「CLARK AWARDS」を紹介しています(クラーク記念国際高等学校)。

どの学校も、コースやキャンパスによって受けられる支援が違うことがあります。通う予定のコース・キャンパスで何が受けられるかを、上の質問表を使って確かめてください。

総合型選抜では、本人が書く資料、面接、在籍校が作る調査書、小論文や教科のテストなどの評価方法の4つを材料に評価されることを示す図
出典:文部科学省「令和9年度大学入学者選抜実施要項」

よくある誤解:総合型選抜は「勉強しなくていい入試」ではありません

総合型選抜について、よく聞く誤解と、実際のところを整理します。

  • 誤解1「総合型選抜なら学力は見られない」:実施要項は、調査書などの書類だけでなく、教科・科目のテストや小論文などの評価方法を少なくとも1つ使うよう求めています。大学入学共通テストを課す大学もあります。基礎学力の積み上げは欠かせません。
  • 誤解2「活動は高3からでも間に合う」:出願は高3の9月1日以降です。高3の夏には書類を書き始める時期になるため、書く中身は高1・高2で作っておく必要があります。
  • 誤解3「すごい実績がないと受からない」:実施要項は、成果に向けた努力のプロセスや、その大学で学ぼうとする意欲を多面的に評価する工夫を大学に求めています。規模の大きさより、自分で考えて動いた過程を語れるかが大切です。
  • 誤解4「サポート校や塾に入れば評定が上がる」:評定をつけるのは在籍する高校です。サポート校はレポートや学習を支えることはできても、評定そのものを決めることはできません。
  • 誤解5「合格者数が多い学校が強い」:見分け方⑤のとおり、延べ人数や学校の規模の影響を受けます。

高3になってから通信制高校へ転校する場合は、出願の時期と転校の手続きが重なることがあります。その場合の注意点は通信制 転校 大学受験の記事にまとめています。

選択肢の1つとしてのニジ高(正直な注意点)

ここまでの5つの見分け方を、NIJIN高等学院(ニジ高)に当てはめて、できることとできないことを正直にお伝えします。書いている内容は、ニジ高とはとプロジェクトの公式ページで2026年9月に確認したものです。

ニジ高で用意していること

  • プロジェクト学習:好き・得意から始める個人の「マイプロジェクト」(週2回の枠)と、企業や自治体の課題にチームで取り組む「探究プロジェクト(社会共創)」があります。公式ページでは、ZOZO・三井住友カード・Panasonicとの共創や、南あわじ市への提案が例として紹介されています。ほかに、生徒が授業を企画する「マイ・クラス」、修学旅行を生徒が企画する「旅プロジェクト」もあります。
  • 生徒の取り組みの例:高2の生徒が教育のイベント(EDIX2026)で大学教授と教育について対談登壇したこと、高3の生徒が鉄道博物館でのイベントを企画し、地域の鉄道会社とのプロジェクトに取り組んでいることが公式ページに載っています。
  • 総合型選抜向けの講座:小論文・面接・自己PRの講座に力を入れて取り組んでいます(選択授業として、受験期に合わせて開講)。プロジェクトの経験を、総合型選抜で語る活動実績につなげる考え方です。
  • 少人数のホームルーム:1クラス8人で、毎週クラス会議があります。人と意見を出し合い、一緒に進める経験は、面接や集団討論で話せる経験になります。
  • 企業インターン:希望者は週1回、企業インターンに参加できます。
  • 校長:星野達郎は株式会社NIJINの代表で、起業家です。千葉大学教育学部を卒業し、青森県八戸市の公立小学校で7年間教員を務めました。著書に『教室の心理的安全性』(明治図書)があります。

朝起きられない日があっても授業のアーカイブで学べるほか、中学範囲の学び直しや選択授業もあります。対人不安が強い場合は、希望すれば専任のサポートスタッフが1対1で伴走します。

ほかの通信制高校に在籍したままでも、併用できます

ニジ高は、提携校に入学する形だけでなく、N高等学校・ルネサンス高等学校・クラーク記念国際高等学校など、ほかの通信制高校に在籍したままでも併用できます。今の学校(または第一志望の学校)はそのままに、プロジェクト、総合型選抜向けの講座、8人の少人数の場を足す、という使い方です。

先にお伝えしておく注意点

  • ニジ高は高校ではありません。卒業資格は、在籍する通信制高校で取ります。
  • 学院の中でのスクーリングはありません。在籍する通信制高校のスクーリングには参加が必要です。
  • 評定と調査書を書くのは、在籍する通信制高校です。ニジ高での活動は、活動報告書などの本人が書く資料で自分の言葉で伝える形になります。
  • 総合型選抜での合格実績は、まだお伝えできるものがありません。今お伝えできるのは講座とプロジェクトの中身までです。見分け方①〜④の質問は、ニジ高にもそのまま聞いてみてください。
  • 費用は、在籍する高校の分とニジ高の分の両方がかかります。高等学校等就学支援金は高校の授業料が対象で、私立の通信制では年337,200円(1単位13,668円)が上限です。ニジ高の分には使えません。ニジ高の費用は学費のご案内に載せています。

迷ったときの進め方(3ステップ)

  1. 気になる分野と、国公立か私立かの大まかな方向を話し合う。決まっていなくてもかまいません。「国公立なら一般選抜の学力も要る」「私立なら総合型選抜の割合が大きい」という違いを知っておくだけで、学校選びの重みづけが変わります。
  2. 候補の学校に、5つの見分け方の質問表を使って聞く。同じ質問を2〜3校にすると、探究の中身や面接指導の体制の違いが見えてきます。評定のつけ方とスクーリングの年間予定は、とくに具体的に聞いてください。
  3. 「在籍する学校」と「活動を作る場」を分けて考える。卒業資格と評定は在籍する通信制高校、プロジェクトや書類・面接の練習はサポート校や外の活動、というように組み合わせる方法もあります。費用と時間の両方を、家族で確かめてから決めましょう。

この記事は、入学する前の学校選びに絞っています。入学したあと、在学中に受験をどう進めるかは、次の記事で詳しく扱っています。

在籍校とサポート校の組み合わせ方や、総合型選抜に向けた過ごし方を相談したい場合は、体験説明会・個別相談でお話を聞かせてください。

高校生が先生と向かい合って面接の練習をし、同級生が見守っている様子
面接は、練習を重ねるほど落ち着いて話せるようになります。
オンラインで学ぶニジ高の生徒

探究と総合型選抜の準備を、オンラインで足す方法もあります

ニジ高はオンライン中心の通信制高校サポート校です。企業や自治体と取り組むプロジェクトや、8人の少人数ホームルームがあり、ほかの通信制高校に在籍したままでも併用できます。ただし学院は高校ではなく、卒業資格・評定は在籍する通信制高校のもので、そのスクーリングへの参加が必要です。

体験説明会の日程を見る → LINEで気軽に相談する

よくある質問

Q. 通信制高校から総合型選抜で大学に行けますか?

A. 行けます。総合型選抜は、高校の課程で区別する入試ではなく、本人が書く書類、面接、調査書、小論文などで評価する入試です。令和7年度には大学入学者の約19.5%が総合型選抜で入学しています。ただし、書類に書ける活動と、評定・基礎学力の準備が要ります。

Q. 総合型選抜の対策は、いつから始めればいいですか?

A. 出願は高3の9月1日以降なので、書類を書くのは高3の夏ごろです。そのとき書く中身になる活動は、高1・高2で積み上げておくのが理想です。中3や高1の段階では、探究やプロジェクトに取り組める学校を選ぶことが、最初の準備になります。

Q. 通信制高校の評定は、総合型選抜で不利になりませんか?

A. 調査書の学習成績概評は、全体の評定平均を決まった区分に当てはめてA〜Eで示すもので、通信制かどうかで区分が変わる仕組みではありません。ただ、評定をつけるのは在籍する高校で、つけ方は学校によって違います。入学前に、レポート・試験・スクーリングがどう評定に反映されるかを聞いておくと安心です。

Q. サポート校での活動は、総合型選抜で評価されますか?

A. 活動報告書などの本人が書く資料には、学校の内外で意欲的に取り組んだ活動を書くことができます。サポート校でのプロジェクトも、自分の言葉で書く材料になります。ただし、調査書を作るのは在籍する高校なので、どう記録されるかは在籍校に確認してください。

Q. AO入試と総合型選抜は違うものですか?

A. 入試区分の名前が見直され、「AO入試」は「総合型選抜」になりました。今の実施要項では、志願者本人が書く資料を評価に使うことと、小論文や教科のテストなどの評価方法を少なくとも1つ使うことが求められています。令和9年度の要項からは、面接による評価も明記されました。

大学への道は、学校の名前ではなく、3年間の過ごし方でつくられます

通信制高校を選ぶことは、大学進学をあきらめることではありません。総合型選抜は、あなたやお子さんが何に心を動かされ、どう動いてきたかを見てくれる入試です。その中身をつくる時間は、むしろ通信制高校のほうが確保しやすいこともあります。

今日すべてを決めなくて大丈夫です。まずは気になる学校に、この記事の質問を1つだけでも聞いてみてください。答えを聞くうちに、お子さんに合う環境の形が少しずつ見えてきます。

一人で学校を比べるのが大変なときは、進路を一緒に考える場所があることも思い出してください。高校を選ぶ前の段階の相談も受け付けています。

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