ADHD(注意欠如・多動症)のあるお子さんの高校を考えるとき、多くの保護者が2つの心配の間で揺れます。「全日制だと、提出物・遅刻・忘れ物で評価が下がり続けるのでは」という心配と、「通信制はレポートを自分で管理する仕組みだから、かえって難しいのでは」という心配です。
先に結論を書くと、通信制高校で楽になるのは「毎日の時間割・教室で座り続けること・忘れ物」、かえって難しくなるのは「提出期限を自分で管理し、ひとりで学習を始めること」です。どちらが大きいかは、お子さんの特性の出方と、学校側に「進み具合を一緒に見てくれる人」がいるかで決まります。この記事では、ADHDの3つの特性ごとに通信制で起きることを場合分けし、見学で確かめる質問まで整理しました。
特性の定義は国の発達障害ナビポータル(厚生労働省・文部科学省)と国立特別支援教育総合研究所、制度は障害者差別解消法(e-Gov)・文部科学省の対応指針・通級による指導の調査、通信制高校の状況は文部科学省の「令和7年度 通信制高等学校実態調査」を実際に開いて確認しました。診断や服薬の判断は、主治医や専門機関にご相談ください。この記事は学校選びの整理に絞っています。
毎日決まった時間に登校するのが難しい場合は、オンラインという選択肢もあります。NIJIN高等学院(ニジ高)は「オンラインで最高の青春を」を掲げる通信制高校サポート校で、全国の仲間とオンラインでつながり、企業や地域と関わるプロジェクトや、生徒が自分たちで企画する行事に挑戦できます。カメラやマイクをオフにしてチャットだけで参加するところから始められ、全国にNIJINアカデミー(ニジ高はその高等部)のリアルの教室があり、リアルでの通学もご検討いただけます。ニジ高は高校ではないため、卒業資格は提携する通信制高校で取り、その高校のスクーリングには参加が必要です。どんな学校なのかは、校長・星野達郎のYouTubeでも見られます。
結論:ADHDの子と通信制高校の相性の早見
- ADHDは「不注意」「多動性」「衝動性」の3つの特性で説明されます。困りごとの大きさは、特性そのものより「環境との組み合わせ」で変わります。
- 通信制で楽になりやすいのは、毎日の登校と時間割、長時間座り続けること、忘れ物、順番を待つ場面です。
- 通信制でかえって難しくなりやすいのは、レポートの提出期限の管理と、誰にも言われずに学習を始めることです。国語の科目では、323校中322校が1単位あたり3回の添削課題を標準にしています。
- 選ぶときに一番見るべきは、「進み具合を一緒に見て、遅れそうなときに声をかけてくれる人がいるか」です。自由度の高さだけで選ぶと、期限の管理でつまずきやすくなります。
- 合理的配慮は、2024年4月1日から私立学校などの事業者でも法的義務になりました。申し出と、学校との話し合いから始まります。
- 高校の通級による指導は2018年度に始まりましたが、受けている高校生は全国で2,371人(2023年度)で、中学校の34,449人より大幅に少ないのが現状です。
- ひとりで続けにくいときは、通信制高校に在籍しながら、担任と少人数のクラスで伴走するサポート校(ニジ高など)を併用する方法もあります。
「全日制だと評価が下がる」も「通信制は自己管理が怖い」も、どちらも正しい心配です
保護者の相談で多いのは、次のような場面です。授業中の態度は悪くないのに、提出物が出ていないせいで評定が下がる。朝の準備に手間取って遅刻が重なる。体操服やプリントを忘れて注意される。本人は努力しているのに、「やる気がない」と受け取られてしまう。
こうした場面が続くと、「毎日登校しなくてよい通信制なら楽になるのでは」と考えるのは自然なことです。一方で、通信制高校について調べると、「レポートを期限までに自分で出す」「自分で学習計画を立てる」という説明がほぼ決まって出てきます。提出物が苦手な子が、提出物が中心の学校に行って大丈夫なのか。この疑問はもっともです。
結論から言うと、この2つの心配はどちらも当たっています。全日制で困りやすい部分の多くは通信制で軽くなりますが、提出期限の管理という部分だけは、通信制のほうが重くなることがあります。だから「全日制か通信制か」ではなく、「通信制のどの学校なら、重くなる部分を誰かが一緒に持ってくれるか」を比べることになります。
ADHDとASDの両方を含めた高校選びの全体像はADHD 高校選びのチェックリスト記事に、通信制・サポート校で見る7つの観点はADHD・ASDの高校選びの記事にまとめています。この記事はADHDに絞り、「通信制という選択が合うか、合うならどう選ぶか」に答えます。

ADHDは「不注意・多動性・衝動性」の3つ。困りごとは特性と環境の組み合わせで決まります
国立特別支援教育総合研究所の発達障害教育推進センターは、ADHDを「年齢あるいは発達に不釣合いな程度において、不注意、又は衝動性、多動性の状態を継続して示し、それらが社会的な活動や学校生活を営む上で著しい困難を示す状態」と説明しています。3つの特性の説明は次のとおりです。
- 不注意:気が散りやすく、注意を集中させ続けることが難しい。必要な事柄を忘れやすい。
- 衝動性:話を最後まで聞いて答えることや、順番を守ることが難しい。思いつくままに行動してしまう。
- 多動性:じっとしていることが苦手で、落ち着いて活動や課題に取り組むことが難しい。
出典:国立特別支援教育総合研究所 発達障害教育推進センター「注意欠如多動性障害(ADHD)」(2026年9月22日確認)
国の発達障害ナビポータル(厚生労働省・文部科学省)の解説では、特性が12歳以前から持続的に見られ、学校・家庭・職場などで困難が生じている状態とされ、学童期には3〜7%に認められると書かれています。また、薬物療法は「環境調整や行動療法など薬物療法以外の取組を行っても十分な効果を示さない場合に使用」されると説明されています。つまり、環境を整えることは、医療の側でも薬より先に取り組むこととされています(出典:発達障害ナビポータル「注意欠如多動症」、2024年5月2日更新・2026年9月22日確認)。
学校選びは、この「環境調整」の一番大きな部分です。同じ特性でも、環境によって困りごとの出方は大きく変わります。全日制と通信制で比べると、次のようになります。
| 特性 | 全日制で起きやすいこと | 通信制で起きやすいこと |
|---|---|---|
| 不注意 | 忘れ物・提出物の出し忘れが評定に響く。板書を写しきれない | 忘れ物の場面は減る。一方で、レポートの期限を忘れても誰にも気づかれにくい |
| 多動性 | 長い時間、座って授業を受け続けることが負担になる | 自宅で体を動かしながら学べる。動画は止めて休憩を挟める |
| 衝動性 | 発言の順番や集団のルールで注意を受けやすい | 集団の場面が減る。反面、興味が次々に移り、学習が途中で止まりやすい |
| ADHD全般 | 毎朝決まった時刻に登校する必要があり、遅刻が積み重なる | 毎日の登校はない。ただし「始める時刻」を自分で決める必要がある |
この表は、特性の定義と通信制高校の仕組みから整理した目安です。お子さん一人ひとりで出方は違います。特性の出方や高校生活での工夫は、ADHD 高校生 特徴の記事で詳しく書いています。

通信制で楽になるのは「毎日の時間割・忘れ物・待つこと」。難しくなるのは「提出期限を自分で管理すること」です
ここからは、通信制高校に進んだ場合に、何が軽くなり、何が重くなるかを具体的に場合分けします。
楽になりやすいこと
- 毎朝の登校と遅刻:通信制は毎日の登校が前提ではありません。朝の準備が苦手な子にとって、遅刻の積み重ねで評価が下がる場面がなくなります。
- 長時間座り続けること:自宅学習の時間は、立って読む、休憩をこまめに入れるなど、体に合わせて調整できます。
- 忘れ物:教科書・体操服・プリントを毎日持っていく場面が少なくなります。
- 集団のルールと待つ場面:クラス全体で同じ行動をとる時間が短くなり、衝動性で注意を受ける場面が減ります。
かえって難しくなりやすいこと
- 提出期限の管理:全日制なら先生が授業中に「明日までに出して」と言ってくれますが、通信制では期限が学習計画表やシステムに書いてあるだけ、ということがあります。不注意の特性があると、ここで見落としが起きます。
- 学習を始めること:チャイムも時間割もないため、「いつ始めるか」を自分で決める必要があります。始めるまでに時間がかかる子にとっては、自由がそのまま負担になります。
- まとまった期間のスクーリング:年に数日間、泊まりがけや連続日程で集中して登校する形の学校もあります。環境の変化が大きい数日間を、どう乗り切るかの準備が要ります。
この「楽になる・難しくなる」の組み合わせを、よくある状況ごとにまとめました。
| お子さんの状況 | 通信制で楽になりやすい | 難しくなりやすい | 選ぶときに要る支え |
|---|---|---|---|
| 遅刻・欠席で評定が下がっている | 毎日の登校がなくなる | 生活リズムが崩れやすい | 定期的に顔を合わせる時間(ホームルームなど) |
| 提出物の出し忘れが多い | 提出物以外の評価の負担が減る | レポートの期限を見落とす | 進み具合を見て声をかける担任 |
| 授業に集中が続かない | 動画を止めて区切れる | ひとりだと再開しにくい | 短い単位の授業・アーカイブ |
| 好きなことには強く集中する | 時間を好きなことに回せる | 苦手科目が後回しになる | 好きなことを学びにつなげる場と、苦手科目の声かけ |
| 対人関係で疲れやすい | 集団の時間が減る | 孤立して相談しにくくなる | 少人数の場と、1対1で話せる大人 |
表の右端の列が、そのまま学校選びのチェックポイントになります。通信制高校という仕組みそのものより、その学校に「右端の支え」があるかどうかが、ADHDのお子さんの続けやすさを分けます。
通信制の単位はレポート・スクーリング・試験。国語は1単位3回が標準で、課題は科目の数だけ積み重なります
通信制高校で単位を取るには、「添削指導(レポート)」「面接指導(スクーリング)」「試験」の3つをこなします。卒業には3年以上の在籍、74単位以上の修得、特別活動30単位時間以上が必要です。
ADHDのお子さんにとって一番気になるレポートの量について、文部科学省の「令和7年度 通信制高等学校実態調査」(2026年8月31日公表、2025年5月1日時点)に手がかりがあります。「現代の国語」という科目では、323校中322校が1単位あたりの添削指導回数を3回(標準回数)と定めていました。2単位の科目なら、1年で6回分の課題があることになります。国語以外の科目も、それぞれの学校が定めた回数の課題があり、年間では科目の数だけ積み重なります。
同じ調査からは、次のことも分かります。
| 項目 | 数字 | ADHDの子の学校選びでの意味 |
|---|---|---|
| 2025年度の入学者のうち、中3のとき不登校だった生徒 | 57.0%(44,461人) | 全日制で合わなかった経験を持つ生徒は、通信制では少数派ではない |
| スクールカウンセラーに相談できる体制を整えている学校 | 323校中273校(84.5%) | 整えていない学校もある。見学で確かめる価値がある |
| いわゆる集中スクーリングを前提としたコースの生徒 | 86,961人(28.9%) | 約3割の生徒は年に数日まとめて登校する形。その数日の準備が要る |
| レポートは出しているが、スクーリングに1日も来ていない生徒 | 8,097人(2.6%) | 理由で最も多いのは「心身に関すること」。登校日の支えも見ておきたい |
出典:文部科学省「令和7年度 通信制高等学校実態調査に関する調査結果について」(2026年9月22日確認)
提出物がどの工程で止まっているかの見分け方と相談先は、提出物が出せない 発達障害の高校生向けの記事で詳しく扱っています。

合理的配慮は2024年4月から私立学校でも義務。ただし「申し出」と「話し合い」から始まります
障害者差別解消法は、第8条第2項で、事業者に対して次のことを求めています。障害のある人から「社会的障壁の除去を必要としている」という意思の表明があり、その負担が過重でないときは、「必要かつ合理的な配慮をしなければならない」。この規定は2021年の法改正で努力義務から法的義務に改められ、2024年4月1日から施行されています(出典:e-Gov 障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律/文部科学省 対応指針の改定について)。私立の通信制高校も、民間のサポート校も、この「事業者」に含まれます。
押さえておきたい点が3つあります。
- 法律の「障害者」の定義は手帳の有無で決まっていません。同法第2条では、発達障害を含む心身の機能の障害があり、「障害及び社会的障壁により継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける状態にあるもの」とされています。発達障害者支援法の第2条も、注意欠陥多動性障害を発達障害に含めています。
- 配慮は「建設的対話」で決めます。文部科学省の対応指針は、本人が普段している工夫と、学校ができることを話し合いの中で共有し、代わりの方法も含めて柔軟に検討することを求めています。
- 学校の本質を変える配慮は断られることがあります。対応指針には、大学の例として、卒業要件そのものを変えて単位を認めてほしいという要望を、教育の目的・内容の本質的な変更に当たるとして断る例も載っています。「レポートをなくしてほしい」ではなく、「期限の前に声をかけてほしい」「提出の形を相談したい」のように、やり方の調整として相談するのが現実的です。
対応指針に挙げられている学校での配慮の例には、ICT機器の使用を認めること、人前での発表が難しい生徒にレポートや録画での代替を認めること、活動時間を十分に確保することなどがあります(出典:文部科学省所管事業分野における障害を理由とする差別の解消の推進に関する対応指針、2024年1月17日改定)。申し出の具体的な手順は、合理的配慮 申請の基本をまとめた記事をご覧ください。
※2026年9月時点の情報です。最新は公式でご確認ください。

高校の通級による指導は2018年度から。ただし受けている高校生は、中学生の約14分の1です
「通級による指導」は、通常の学級に在籍しながら、一部の時間だけ障害に応じた特別な指導を受ける仕組みです。ADHDは対象の障害種に含まれています。文部科学省の「令和5年度 通級による指導 実施状況調査」(2025年7月公表)によると、高等学校での通級による指導は平成30年度(2018年度)に始まりました。
2023年度(2024年3月31日時点)に通級による指導を受けていた人数は、次のとおりです。
| 学校種 | 通級を受けた人数(全体) | うちADHD |
|---|---|---|
| 中学校 | 34,449人 | 8,396人 |
| 高等学校 | 2,371人 | 681人 |
| (高等学校のうち私立) | 44人 | 19人 |
出典:文部科学省「令和5年度通級による指導 実施状況調査」(国公私立計。2026年9月22日確認)
公立高校で通級を受けている生徒がいる学校は423校で、公立高校全体の12.1%でした。中学校で通級を受けていても、高校で同じ支援が続くとは限らないのが実情です。進学先で通級があるかどうかは、学校ごとに確かめる必要があります。
だからこそ、高校選びでは制度の有無だけでなく、日常の中で誰がどう声をかけてくれるかを見ることが大切になります。通級がない学校でも、担任やメンターの関わり方で、困りごとが軽くなることがあります。
選ぶべきは「提出期限を一緒に見てくれる人がいる学校」。見学で聞く5つの質問
ここまでの整理から、ADHDのお子さんが通信制高校を選ぶときに見るべき点は4つにまとまります。
- 提出期限を一緒に管理してくれる担任・伴走者がいるか(不注意への支え)
- 授業が短い単位で区切られ、アーカイブで見直せるか(集中が続きにくいことへの支え)
- 好きなことに没頭できる場(プロジェクトなど)があるか(強い集中を学びにつなげる)
- 合理的配慮を相談できる窓口があり、話し合いの経験があるか(制度の支え)
パンフレットの言葉は、どの学校も似た表現になりがちです。見学や個別相談では、次のように具体的な場面で聞くと違いが見えます。
| 見るポイント | 見学での聞き方 | 答えで分かること |
|---|---|---|
| 期限の管理 | レポートが2週間出ていないとき、誰がいつ、どう連絡しますか | 声かけが仕組みになっているか、本人任せか |
| 授業の区切り | 1回の授業は何分ですか。見逃した授業は後から見られますか | 集中の波に合わせて学べるか |
| 好きの伸ばし方 | 教科以外に、生徒が自分で決めたテーマに取り組む時間はありますか | 強い集中を生かす場があるか |
| 配慮の相談 | ADHDの生徒と、これまでどんな配慮を話し合ってきましたか | 対話の経験と窓口があるか |
| 保護者との連携 | 家庭には、どのくらいの頻度で進み具合が伝わりますか | 家で抱え込まずにすむか |
答えが「本人の自主性に任せています」だけだったら、ADHDのお子さんにとっては慎重に考えたいサインです。反対に、「遅れそうな時点でこちらから声をかけます」「保護者にも共有します」と具体的に答えられる学校は、提出期限の管理という一番の山を一緒に越えやすくなります。
発達特性のある子の場合に、サポート校で何が足せるのか、合理的配慮をどちらに頼むのかは、サポート校 発達障害の記事で整理しています。
名前をよく聞く通信制高校の、公式サイトで確認できる支援
名前をよく聞く通信制高校について、各校の公式サイトで確認できた支援の内容を並べます。優劣をつけるためのものではありません。公式サイトに書かれていることだけを、2026年9月22日時点で確認しました。
- N高等学校(S高等学校・R高等学校と同じグループ):公式サイトの「スクールサポート」では、メンターが生徒と学習状況を共有し、日々の学習やレポート提出の進捗を確認していること、個人面談と保護者を交えた三者面談を行っていること、児童精神科医・公認心理師・臨床心理士のスクールカウンセラーにオンラインやテキストで相談できることが紹介されています(公式サイト)。
- ルネサンス高等学校:公式サイトの「サポート」では、一人ひとりの学習状況を専用のシステムで確認し、提出が遅くなりそうなときに声をかけること、担任に学習・進路・スクーリング日程を相談できること、スクールカウンセラー(東京・愛知・大阪)やスクールソーシャルワーカーに相談できることが紹介されています(公式サイト)。
- クラーク記念国際高等学校:公式サイトでは、週5日通学、オンラインと通学を組み合わせる形(スマートスタディ)、自宅学習を中心とする形(単位修得)などの学習スタイルが示されています。また、教員が「学習心理支援カウンセラー」の資格を取得し、年間70時間以上の研修を受けていることが紹介されています(学習スタイル/学習心理支援カウンセラー)。
どの学校も、キャンパスやコースによって実際の関わり方が違うことがあります。上の質問表を使って、通う予定のキャンパス・コースで確かめてください。
在籍校はそのままで、ニジ高を「伴走と居場所」として足す使い方もあります
ニジ高は、提携校に転入・編入して通う形のほかに、提携校以外の通信制高校に在籍したまま併用することもできます。たとえばN高等学校・ルネサンス高等学校・クラーク記念国際高等学校などの通信制高校に在籍し、レポートやスクーリングはその学校で進めながら、ニジ高で担任の伴走や少人数のホームルーム、好きなことから始めるプロジェクトを足す、という形です。全日制高校に在籍しながら通う形もあります(ニジ高とは)。
ADHDのお子さんにとっての意味は、在籍校の仕組みはそのままで、「人と会う定期的な時間」と「好きなことに集中できる場」を後から足せることです。今の通信制高校のレポートは進んでいるけれど、生活のリズムや人とのつながりが足りない、という場合に合いやすい形です。
注意点も正直に書きます。
- 卒業資格・単位・スクーリング・評定(調査書)は、在籍する通信制高校のものです。ニジ高に通っても、在籍校のレポートや試験がなくなるわけではありません。
- 費用は在籍校とニジ高の両方にかかります。国の就学支援金は高校の授業料が対象で、ニジ高の分には使えません。ニジ高の費用は学費のご案内をご覧ください。
- 在籍校の支援と重なる部分もあるため、「何を足したいのか」を先に決めてから相談すると、無駄がありません。
よくある誤解:「自由な学校なら楽になる」「好きなことなら集中できるから大丈夫」
ADHDのお子さんの学校選びで、よく見かける思い込みを4つ挙げます。
誤解1:自由度が高いほど、ADHDの子には合う
時間割や校則の縛りが少ないことは、確かに負担を減らします。しかし、自由度の高さは、期限と開始時刻を自分で決める負担とセットです。自由と伴走の両方がそろっているかを見てください。
誤解2:好きなことには集中できるから、勉強もなんとかなる
好きなことへの強い集中は大きな強みです。ただ、好きなことに時間が流れて、苦手な科目のレポートが後回しになる、という形で表に出ることもあります。好きなことを伸ばす場と、苦手科目の声かけは別々に必要です。
誤解3:アーカイブとカメラオフがあれば続けられる
アーカイブは「見逃しても取り戻せる」安心になりますが、「あとで見ればいい」が積み重なって見なくなることもあります。カメラオフも、参加のハードルを下げる一方で、様子が周りに伝わりにくくなります。仕組みと一緒に、様子に気づいてくれる人がいるかをセットで確かめてください。
誤解4:ADHDだから通信制を選ぶべき
通信制が合わない子もいます。毎日決まった場所に行くことでリズムが整う子、周りに人がいるほうが勉強を始めやすい子にとっては、全日制や、通学日の多い通信制のコースのほうが合うこともあります。診断名ではなく、今のお子さんの困りごとと得意なことから選ぶのが遠回りに見えて近道です。
選択肢の1つとしてのニジ高(正直な注意点)
ニジ高(NIJIN高等学院)が、この記事で挙げた「選ぶべき4つの点」にどう当てはまるかを、公式ページで確認できる範囲で書きます。まず前提として、ニジ高は、発達特性や障害を、本人を変えるのではなく、学びの構造や環境を変えることで支援するという新しいアプローチを取っています。診断や服薬など医療の判断は、主治医や専門機関にご相談ください。
- 担任制と、1クラス8人の少人数ホームルーム:毎週のクラス会議があり、担任が伴走します。「定期的に顔を合わせる時間」と「進み具合を話せる相手」にあたる部分です。在籍校のレポート期限をどこまで一緒に確認できるかは、体験説明会・個別相談でお確かめください。
- アーカイブ視聴:朝起きられない日があっても、授業を後から見て学べます。
- カメラ・マイクオフで始められる:チャットだけで参加するところから始められます。
- 好き・得意から始める「マイプロジェクト」:週2回の枠で、自分で決めたテーマに取り組みます。企業や自治体の課題にチームで取り組む「探究プロジェクト」もあります(プロジェクト学習)。
- 1対1の伴走:対人不安が強い場合は、希望者に専任サポートスタッフが1対1で伴走します。
- 選択授業と、中学範囲の学び直し:苦手な教科を中学の内容から確かめ直せます。
一方で、正直な注意点があります。
- ニジ高は高校ではありません。卒業資格は、提携する通信制高校で取ります。
- 提携校のスクーリングには参加が必要です。ニジ高の中でのスクーリングはありません。日数や会場は提携校や地域によって違い、地元の会場で受けられる場合もあります。スクーリングの形や日程は、個別相談会で詳しくご案内しています。環境が変わる数日間をどう過ごすかは、事前に相談できます。
- 費用は提携校の分とニジ高の分の両方がかかり、ニジ高の分に就学支援金は使えません。金額は学費のご案内でご確認ください。
- 合理的配慮として何ができるかは、お子さんの状況をうかがったうえでの話し合いになります。事前に「これはできる」と約束できるものではありません。
迷ったときの進め方(3ステップ)
- 困りごとを「場面」で書き出す:「提出物が出せない」ではなく、「期限を覚えていない」「始められない」「途中で止まる」「出し方が分からない」のどれかまで分けて書きます。主治医や今の担任の意見があれば、それもメモしておきます。
- 候補校に同じ質問をする:この記事の質問表を使い、2〜3校に同じ質問をします。答えを並べると、声かけが仕組みになっている学校と、本人任せの学校の違いがはっきりします。
- お子さん本人に体験してもらう:体験授業や説明会に、お子さん自身が参加します。カメラオフで参加できる学校なら、最初はそれで十分です。「ここなら続けられそう」という本人の感覚を、最後の決め手にしてください。
ニジ高の体験説明会・個別相談は体験説明会・個別相談のページから申し込めます。まだ決めていない段階の相談でもかまいません。


進み具合を話せる担任がいる学び方を、相談してみませんか
ニジ高は担任制・1クラス8人のホームルームで、アーカイブ視聴やカメラオフでの参加もできるオンライン中心のサポート校です。発達障害の専門校ではなく、高校でもありません。卒業資格は提携する通信制高校で取り、そのスクーリングへの参加が必要です。お子さんの困りごとをうかがいながら、合うかどうかを一緒に考えます。
よくある質問
A. 相談すること自体は、診断の有無にかかわらずできます。障害者差別解消法の「障害者」の定義は、障害者手帳の有無で決まってはいません。ただし、どんな資料が必要かは学校ごとの手続きによります。特性について専門的な見立てが気になる場合は、医療機関や地域の発達障害者支援センターに相談してください。
A. どこまで伝えるかは、ご家庭とお子さん本人で決めてよいことです。体調や眠気など学校生活に関わることがある場合は、主治医と相談したうえで、担任に必要な範囲を共有すると配慮の話し合いがしやすくなります。服薬の判断そのものは医師にご相談ください。
A. なくなるというより、形が変わります。遅刻や忘れ物で評価が下がる場面は減りますが、レポートの提出期限を自分で管理する場面が増えます。転校するなら、その部分を誰が一緒に見てくれるかを確かめてからにしましょう。転入なら、前の学校の単位と在籍期間を引き継げます。
A. ADHDの子だけの学校ではありません。ニジ高は、発達特性や障害を、本人を変えるのではなく、学びの構造や環境を変えることで支援するという新しいアプローチを取っています。担任制と8人の少人数ホームルーム、アーカイブ視聴、カメラオフでの参加、好きなことから始めるマイプロジェクトなど、生活リズムに波があっても学び続けやすい仕組みを用意している通信制高校サポート校です。診断や服薬など医療の判断は、主治医や専門機関にご相談ください。
A. 通信制高校を卒業すれば全日制と同じ高校卒業になり、大学の受験資格も同じです。ニジ高では、総合型選抜向けに小論文・面接・自己PRの講座があり、プロジェクトの経験を活動実績としてまとめる考え方をとっています。
お子さんの特性は変えられなくても、学校という環境は選べます
提出物や遅刻で何度も注意されてきたお子さんは、「自分はだめだ」と感じていることが少なくありません。それを見ている保護者も、同じくらい疲れていると思います。けれど、困りごとの大きさは、特性だけでなく環境との組み合わせで決まります。環境を選び直すことは、甘やかしではありません。環境を整えることは、医療の側でも薬より先に取り組むこととされています。
通信制高校は、合う子には大きく楽になる選択肢です。同時に、提出期限の管理という新しい山もあります。その山を一緒に越えてくれる人がいる学校を、お子さんと一緒に探してください。急いで決める必要はありません。まずは1校、話を聞いてみるところからで十分です。

通信制が合うか決める前の段階から、ご相談を受け付けています
全国どこからでもカメラ・マイクはオフでOK転入・編入は随時受付
通信制高校サポート校 NIJIN高等学院(ニジ高)/出願費用は無料です。無理に勧めることはありません。
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