高校 9月 不登校で転校?|決める前に確かめる単位・3つの制度・転入時期【2026】

高校生の子どもが9月から学校に行けなくなった。このまま休ませていいのか、転校を考えたほうがいいのか、単位は大丈夫なのか。夏休み明けに、こうした迷いを抱えるご家庭は少なくありません。

先に結論を書くと、9月に決めるべきなのは「転校するかどうか」より先に「今年度の単位をどう守るか」です。欠席の基準は国の法令ではなく学校ごとの教務規程で決まり、多くの学校では科目ごとの欠課時数で数えます。そして2024年度からは、転校しなくても、家から学校のオンライン授業を受けて36単位まで修得できる制度が全日制・定時制の高校にできています。転校はその次に比べる選択肢です。

この記事は、学校教育法施行規則(e-Gov)、文部科学省の通知(令和元年10月25日・令和6年2月13日ほか)、高等学校学習指導要領の解説、東京都・神奈川県・大阪府の教育委員会の転入学の案内、通信制高校の公式サイトを実際に開いて確認した内容でできています。休み明けの危険のサインや声かけは9月1日問題の記事に、親が今日できることは9月から学校に行けないの記事にまとめています。ここでは「転校するかどうかの判断」と「単位を守る実務」に絞ります。

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目次

結論:高校 9月 不登校で転校を考えたときの早見

  • 欠席の基準に国の統一ルールはありません。何時間休むと単位が取れないかは、学校ごとの教務規程(履修規程)で決まります。例として広島県立祇園北高校は「欠課時数が標準の授業時数の3分の1以下」を原則としています。
  • 数えるのは「欠席日数」より「科目ごとの欠課時数」です。標準では1単位=35単位時間なので、2単位の科目の3分の1は約23時間です。9月の時点で、科目ごとに何時間残っているかを学校に聞けます。
  • 転校しなくても使える制度があります。2024年4月から、不登校の生徒が自宅などで学校のオンライン授業を受け、通信教育などと合わせて36単位まで修得できるようになりました(学校教育法施行規則第96条)。実施するかは校長の判断です。
  • 転校するなら、退学せずに在籍したまま手続きを進めます。全日制・定時制・通信制の間の転学は、修得した単位に応じて相当学年に転入できます(同規則第92条第2項)。先に退学すると「編入」になり、空白の期間ができます。
  • 秋の受け入れ時期は学校と地域でばらばらです。神奈川県立の通信制は10月1日付けの受け入れ(2026年度)、都立は学期ごとに年3回、N高等学校のネットコースは転入が随時(受け入れは毎月1日が基本)でした。
  • 途中まで受けた今年度の授業は、転校先でそのまま単位にならないことがあります。多くの学校は年度末に単位を認定するためです。移る月と、今年度の単位の見込みをセットで確かめます。
  • 家から少しずつ学びを続けたいなら、オンライン中心のサポート校(NIJIN高等学院など)と通信制高校を組み合わせる形もあります。
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9月に決めるのは「転校するか」より先に「今年度の単位をどう守るか」です

9月に学校へ行けなくなると、「このままだと留年するのでは」「今のうちに転校したほうがいいのでは」と、一気に大きな決断へ気持ちが向かいがちです。けれど、あとから取り返しにくいのは、転校したかどうかよりも今年度の単位がどうなったかのほうです。

高校の学びは「単位」で数えられ、卒業は修得した単位で判断されます。学校教育法施行規則第96条は、卒業の条件を74単位以上の修得と定めています。つまり、今年度の単位を守れれば、今の学校に残っても、転校しても、卒業までの道のりは短く保てます。逆に、単位の見込みを確かめないまま退学や転校を急ぐと、途中まで受けた授業が単位にならず、1年分を取り直すことになる場合があります。

文部科学省の通知「不登校児童生徒への支援の在り方について」(令和元年10月25日)は、支援の目標を「学校に登校する」という結果だけに置かず、子どもが自分の進路を主体的にとらえて社会的に自立することをめざす、としています。また、不登校の時期が休養や自分を見つめ直すといった積極的な意味を持つことがある一方で、学業の遅れや進路選択上の不利益にも留意する必要がある、とも書いています。

休ませることと、単位を守ることは両立できます。この記事では、次の順番で考えていきます。

  1. 今の学校で、科目ごとの欠課時数と単位の認定時期を確かめる
  2. 今の学校に残ったまま使える制度(オンライン授業・通信教育・出席扱い)を確かめる
  3. それでも難しければ、在籍したまま転校先を探し、受け入れの月と単位を照らし合わせる

出典:文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」元文科初第698号・令和元年10月25日(2026年9月確認)

食卓で手書きの表を一緒に見る母親と高校生
欠席の基準は学校の教務規程で決まります。まず科目ごとの欠課時数を確かめましょう

欠席の基準は国ではなく学校の教務規程が決めます。数えるのは日数より科目ごとの欠課時数です

「高校は何日休んだら留年するのか」という質問に、国の法令は日数で答えていません。学校教育法施行規則や学習指導要領が定めているのは、単位の修得を学校が認定することと、卒業に74単位以上が要ることまでです。何時間休んだら履修を認めないかは、各学校が教務規程(履修規程)で決めています。

たとえば、広島県立祇園北高校が公開している教務規程(令和7年度版)は、次のように定めています。

  • 履修の認定は、原則として欠課時数が標準の授業時数の1/3以下であることを要件とする
  • 標準の授業時数は、1単位時間を50分として、1単位あたり35単位時間とする
  • 欠課時数が1/3を超える場合は、生徒の状況を十分考慮したうえで、校長が履修の認定について判断する
  • 履修の認定は年度末に行う

出典:広島県立祇園北高等学校「教務規程(R7年度版)」(2026年9月確認)

この例からわかる大事な点は3つです。1つ目は、基準が科目ごとであること。欠席日数の合計が同じでも、どの曜日を休んだかで、ぎりぎりの科目と余裕のある科目が分かれます。2つ目は、3分の1を超えても校長が状況を考えて判断する余地を残している学校があること。3つ目は、認定が年度末なので、9月の時点ではまだ何も確定していないことです。

なお、文部科学省が不登校を数えるときの「年間30日以上の欠席」は、調査のための定義です。留年の基準ではありません。令和6年度の調査では、高校の不登校生徒は67,782人で、そのうち欠席が30〜49日の生徒が39,395人(58.1%)と最も多く、原級留置(留年)になったのは2,963人(4.4%)でした。不登校になった高校生の多くは、その年度に留年していません。ただし同じ調査で、不登校の生徒のうち中途退学に至ったのは10,566人(15.6%)で、留年より多い数でした。単位の見込みを確かめないまま退学を急がないことが大切です。

出典:文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要(不登校抜粋版)」(2026年9月確認)

欠席日数と留年の関係をもっと詳しく知りたい場合は、高校 欠席日数の記事で、3分の1の考え方を整理しています。

9月の時点で「あと何時間休めるか」は、単位数×35時間の3分の1から逆算できます

学校に確かめる前に、家で大まかな見当をつけることもできます。標準では1単位=35単位時間なので、週1コマの授業を1年間受けると1単位、週2コマなら2単位です。上の祇園北高校のように「標準の授業時数の3分の1以下」を条件にしている学校なら、科目ごとの上限は次のようになります。

科目の単位数 標準の授業時数(年間) その3分の1 9月を丸ごと休んだときの欠課(目安)
1単位(週1コマ) 35時間 約11時間 約4時間
2単位(週2コマ) 70時間 約23時間 約8時間
3単位(週3コマ) 105時間 35時間 約12時間
4単位(週4コマ) 140時間 約46時間 約16時間

※9月の授業を4週分として概算した目安です。実際には、学校によって「標準の授業時数」ではなく「実際に行った授業時数」で数えたり、遅刻・早退を欠課に数える条件が違ったりします。数字は学校の規程で確かめてください。

この表から見えるのは、週のコマ数が少ない科目ほど、上限に早く近づくということです。週1コマの科目は、1学期に数回休んでいれば、9月を休むだけで上限に近づく場合があります。逆に、週4コマの科目にはまだ余裕があることも多いはずです。

担任の先生には、次の3つを聞くと話が早く進みます。

  • 科目ごとの今の欠課時数と、上限まであと何時間か
  • 単位の認定は年度末か、学期ごと(前期・後期)か
  • 上限を超えそうなとき、補習や課題で補う仕組みや、校長が判断する仕組みがあるか

2学期制の学校では、学習指導要領の総則で「単位の修得の認定を学期の区分ごとに行うことができる」とされているため、前期(9月末ごろまで)の終わりに単位を認定することもできます。実際にそうしているかは学校ごとで、祇園北高校のように認定を年度末に行う学校もあります。どちらなのかで、秋に転校したときに持っていける単位が変わります。学年ごとにいつまでに動けば間に合うかは、全日制から通信制へ移る時期の早見表で確かめられます。

高校生が9月に不登校になったとき、今の学校に残る場合は欠席の基準が学校の教務規程で決まり自宅オンライン授業などの制度を使えて年度末の認定を待てること、在籍したまま転校する場合は転校先の規程と受け入れ月に従い今年度の授業が単位にならないこともあることを比べた表
出典:学校教育法施行規則(e-Gov)、文部科学省通知 5文科初第2030号、広島県立祇園北高校 教務規程(R7年度版)

転校の前に、今の学校で使える制度が3つあります。2024年度から自宅のオンライン授業で36単位まで取れます

「学校に行けない=転校するしかない」と思われがちですが、今の学校に在籍したまま単位を守る制度が、国の規則として用意されています。

制度 中身 根拠 決めるのは
自宅などでのオンライン授業 学校生活への適応が難しく欠席が続く生徒が、自宅などで学校の同時双方向の授業を受け、単位を修得できる 学校教育法施行規則 第88条の3・第96条第2項 校長(学校)
授業に代えた通信教育 同じ事情の生徒に、授業の代わりに通信教育を行える 同規則 第88条の4 校長(学校)
学校外の施設での相談・指導の出席扱い 公的機関や民間施設で相談・指導を受けた日を、指導要録上の出席扱いにできる 文部科学省通知(平成21年3月12日) 校長(民間施設は教育委員会と連携して判断)

1つ目と2つ目は、文部科学省の通知「高等学校等における多様な学習ニーズに対応した柔軟で質の高い学びの実現について」(5文科初第2030号・令和6年2月13日)で整理され、令和6年(2024年)4月1日から施行されています。ポイントは次のとおりです。

  • 対象は「学校生活への適応が困難であるため、相当の期間高等学校を欠席し引き続き欠席すると認められる生徒」。年間30日以上の欠席という不登校の定義を参考にしつつ、高校やその管理機関(公立なら教育委員会)が判断できる。断続的な不登校や、不登校の傾向がある生徒も対象になり得る
  • 自宅などで受けるオンライン授業で修得する単位、通信教育で修得する単位、全日制の生徒が通信制課程との併修で修得する単位は、合計で36単位まで
  • 特別な指定の申請は要らず、校長の判断で実施できる。出欠の記録は、校長の判断で出席扱いにできる
  • 教職員が家庭を訪ねるなどして生活や学習の状況を把握し、学校外の関係機関と連携するといった指導上の工夫が望ましいとされている

通知は、この制度のねらいを、学習意欲はあっても登校できないために原級留置・転学・中途退学をせざるを得ない生徒が、在籍校を卒業できるようにすることだと説明しています。転校を考え始めた家庭にとって、比べる価値のある選択肢です。

ただし、これは「学校がやると決めたとき」に使える制度で、生徒の側から請求できる権利ではありません。すべての学校が実施しているわけではなく、実施していても科目や時期が限られることがあります。まずは担任や教務の先生に「自宅でのオンライン授業や通信教育で単位を取る仕組みはありますか」と聞いてみてください。

なお、病気の療養や障害のために病院などで支援を受けながら長く欠席する生徒には、同規則第96条第4項により、この36単位の上限を適用しない扱いがあります。心身の不調で休んでいる場合は、医療機関の診断も含めて学校に伝えておくと、使える仕組みが広がることがあります。

出典:文部科学省「高等学校等における多様な学習ニーズに対応した柔軟で質の高い学びの実現について(通知)」5文科初第2030号/e-Gov 学校教育法施行規則 第88条の3・第88条の4・第96条(2026年9月確認)

「出席扱い」になっても、単位の出席時数に数えられるとは限りません

フリースクールや教育支援センターに通っている高校生の家庭から、「出席扱いにしてもらえば留年しないのでは」という声を聞きます。ここには大事な注意点があります。

高校の不登校生徒が学校外の公的機関や民間施設で相談・指導を受けている場合の扱いは、文部科学省の通知(20文科初第1346号・平成21年3月12日)が定めています。要件は、保護者と学校の間に十分な連携・協力関係があること、施設は教育委員会が設置する公的機関が原則で、公的機関に通うのが難しい場合などは民間施設も考慮されること、そして在籍校の校長が出席扱いにできること、です。

そのうえで通知は、この指導要録上の出席扱いは、科目の履修の認定で考慮される「授業への出席」とは異なるとはっきり書いています。単位の認定は、在籍校の履修の要件に照らして適切に行うよう求めています。

つまり、出席扱いは記録上の出席日数を支えてくれますが、科目ごとの欠課時数を減らしてくれるわけではありません。単位を守るには、前の章のオンライン授業や通信教育のように「単位を修得する方法」そのものを学校と相談する必要があります。

出典:文部科学省「高等学校における不登校生徒が学校外の公的機関や民間施設において相談・指導を受けている場合の対応について(通知)」(2026年9月確認)

ヘッドホンをつけて自宅でオンライン授業を受ける高校生
在籍したまま、家から単位を取れる制度を使える場合があります

転校するなら「在籍したまま」。修得した単位と在籍期間は、転校先に引き継がれます

今の学校で単位を守る見込みが立たないときや、学校そのものが本人にとってつらい場所になっているときは、転校が現実的な選択肢になります。そのときに一番大事なのは、退学してから探すのではなく、在籍したまま転校先を決めることです。

学校教育法施行規則は、転校(転学)について次のように定めています。

  • 第92条:他の高校に転学を希望する生徒がいるとき、今の学校の校長は、在学証明書などの書類を転学先の校長に送る。転学先の校長は、教育上支障がなければ転学を許可できる
  • 第92条第2項:全日制・定時制・通信制の課程の間の転学は、修得した単位に応じて、相当学年に転入できる
  • 第94条:休学や退学をするときは、校長の許可を受ける

学年の区分を設けない単位制の課程について、単位制高等学校教育規程第5条は、単位制の課程への転学・転籍は「修得した単位及び在学した期間に応じて」許可できると定め、第7条は、過去に在学した高校で修得した単位を卒業に必要な単位数に加えられるとしています。学習指導要領の解説も、修得した単位は全日制・定時制・通信制の間で共通して有効だと説明しています。

また、高校の修業年限は、全日制が3年、通信制と定時制は「3年以上」です(学校教育法第56条)。転入なら今の学校の在籍期間が数えられるので、同級生と同じ時期に卒業できる道が残ります。一方、先に退学して空白の期間ができてから入り直すと「編入学」になり、その空白の月は在籍期間に数えられません。

出典:e-Gov 学校教育法施行規則 第92条・第94条・第96条/e-Gov 単位制高等学校教育規程 第5条・第7条/e-Gov 学校教育法 第56条/文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 総則編」令和6年12月一部改訂(2026年9月確認)

転入と編入の違いは高校 転校の記事でも、公立・私立の条件の違いとあわせて整理しています。

秋に受け入れる時期は、学校と都道府県で大きく違います。公立は学期の区切りなど年に数回、私立の通信制は毎月の例もあります

「通信制高校にはいつでも転入できる」と言われることがありますが、公式の案内を実際に開くと、受け入れの時期はかなり違いました。2026年9月に確認した実例です。

学校・地域 秋の受け入れ 主な条件・注意
東京都立高校 学期ごとに年3回。第三学期の募集は12月上旬(転学のみ) 通信制は令和7年度第三学期に2校・59人。出願前に志願先で単位の照合が必要
神奈川県立高校(通信制) 10月1日付けで受け入れ。検査は2026年9月16日〜30日で校長が定める日 県立2校。住所か勤務先が県内。特別の事情を在籍校と転入先の校長が認めた者など
大阪府立高校 第3学期(1月)の転入学。実施校の発表は2026年12月3日 通信制の課程は「現在受け付けておりません」。桃谷高校(通信制)は令和9年度から秋季の選抜を行う予定
N高等学校(私立) ネットコースは転入が随時。受け入れは毎月1日が基本 最終の転入受け入れ月は1・2年次が1月、3年次が12月
ルネサンス高校グループ(私立) 転入学は随時入学可 出願の時期は各校の入学事務局に確認

出典:東京都教育委員会「都立高等学校の転学・編入学について」・「令和7年度第三学期都立高等学校転学・編入学募集」/神奈川県「令和8年9月1日付け(全・定)及び10月1日付け(通)公立高等学校転入学・編入学者の選抜の実施について」/大阪府「大阪府内の高校への転学について」・大阪府立桃谷高校通信制の課程 Q&A/N高等学校「通信制高校への編入・転入の単位と時期は?」/ルネサンス高校グループ「募集要項」(いずれも2026年9月確認)

公立は、受け入れの回数が少なく、住所の条件もあります。東京都の案内では、都立の全日制から別の都立の全日制に移るのは、両方の校長が真に必要と認めた場合に限り、原則1年度に1回とされています。私立の通信制には受け入れの月が多い学校がある一方で、学年ごとに転入の最終受け入れ月を設けている学校があります(N高等学校は3年次が12月、1・2年次が1月)。

「通信制 転入 10月」を考えているなら、書類の準備は9月のうちに始まります。たとえば神奈川県立の通信制は、10月1日付けの受け入れに向けた検査が9月後半に行われます。在籍校の在学証明書・単位修得証明書・転学照会書などは、今の学校に発行してもらう書類なので、早めに担任へ相談しておくと慌てずに済みます。学年別の期限は9月 高校に行けないの記事で、秋に転入したときの卒業時期とあわせて詳しく扱っています。

※2026年9月時点の情報です。最新は公式でご確認ください。

2024年4月から、学校生活への適応が難しく欠席が続く高校生が、自宅などで受ける学校のオンライン授業や通信教育などで合計36単位まで修得でき、実施は校長の判断であることを示す図
出典:文部科学省「高等学校等における多様な学習ニーズに対応した柔軟で質の高い学びの実現について(通知)」令和6年2月13日

転校するか残るかは、「今年度の単位の見込み」と「本人の消耗の度合い」の2つで分かれます

ここまでの制度をふまえると、9月の判断は次のように整理できます。どれが正解というより、今の状況にいちばん近い行を探すための表です。

今の状況 まず考えたい動き 確かめること
欠課時数に余裕があり、休めば戻れそう 今の学校に在籍したまま休養する 科目ごとの上限、補習や課題の仕組み
登校はつらいが、学ぶ気持ちはある 自宅でのオンライン授業・通信教育を学校に相談する 学校が実施しているか、対象の科目と時期
上限を超えそうな科目が多い 在籍したまま転校先を探し、年度内に移るか比べる 転校先の受け入れ月、今年度の単位の扱い
学校そのものが強い負担になっている 体調の回復を優先しつつ、休学か転校かを比べる 休学中の在籍期間の扱い、復学の条件
高3で卒業時期が気になる 今年度中に卒業できる転校先の最終受け入れ月を確かめる 残りの単位を年度内に取り切れるか

表の2つの軸のうち、「本人の消耗」は数字にできません。けれど、ここを見落とすと、単位を守るために登校を続けて、かえって長く休むことになる場合があります。学校と相談するときは、単位の話と同じくらい、本人がいまどれくらい疲れているかを共有してください。

また、休学にも注意点があります。休学は校長の許可が要り(学校教育法施行規則第94条)、休学した期間は、転入先で在籍期間に数えられないことがあります。たとえばN高等学校の案内には「休学期間中は在籍期間に含まれません」とあります。休学を選ぶときは、復学の条件と、その後に転校した場合の在籍期間の扱いを、あらかじめ学校に聞いておくと安心です。

よくある落とし穴は3つ。途中まで受けた授業、休学期間、就学支援金の申請し直しです

1. 途中まで受けた今年度の授業は、単位にならないことがある

多くの学校は年度末に単位を認定します。9月や10月に転校すると、今の学校で4月から受けてきた科目は、まだ修得した単位になっていません。転校先がその分をどう扱うかは学校ごとで、今年度の分を転校先で一から取り直す場合もあります。2学期制で前期に認定する科目がある学校なら、前期の終わりまで在籍してから移るほうが持っていける単位が増えることもあります。転校先の相談では「今の学校で今年度履修中の科目は、どう扱われますか」と具体的に聞いてください。

2. 休学や退学を先にすると、在籍期間が途切れる

退学してから入り直すと編入学になり、空白の月は在籍期間になりません。休学期間を在籍期間に数えない学校もあります。「少し休んでから考える」と決めるときほど、籍の扱いを先に確かめておくことが大切です。

3. 就学支援金は、転校先で申請し直す

高等学校等就学支援金は、転校すると転校先で申請し直す必要があります。2026年度の私立の通信制は、1単位13,668円・年間337,200円が上限で、所得制限はありません。支給期間は在学した月数で数え、通信制では実質48か月分が上限の目安です。対象は授業料だけで、サポート校の費用には使えません。費用の流れは学費のご案内のページや、転校先の説明で確かめてください。

出典:文部科学省「高等学校等就学支援金制度」(2026年9月確認)

選択肢の1つとしてのニジ高(正直な注意点)

転校先として通信制高校を考えるとき、「家で一人でレポートを続けられるか」が不安になる方は多いと思います。NIJIN高等学院(ニジ高)は、オンライン中心の通信制高校サポート校です。全国どこからでも参加でき、担任がつきます。カメラやマイクをオフにして、チャットだけで参加するところから始められます。生活リズムに波があっても学べるよう、授業のアーカイブ視聴や、中学内容の学び直しにも対応しています。休んでいる間の家での過ごし方は、不登校 高校生 趣味で整理しています。

学ぶだけでなく、生徒会・サークル・学園祭・企業とのコラボなど、生徒が自分たちで企画して動く場もあります。途中入学(転入・編入)ができ、出願費用は無料です。不登校の生徒を650名以上サポートしてきた実績があります(グループ全体)。

そのうえで、正直な注意点も書いておきます。

  • ニジ高は高校ではありません。卒業資格は提携する通信制高校で取ります。単位の修得や転入の可否、今年度の単位の扱いは、在籍する通信制高校の規程で決まります
  • 提携する通信制高校のスクーリングには参加が必要です。ニジ高の中でのスクーリングはありません。スクーリングの形や日程は、個別相談会で詳しくご案内しています
  • 費用は、通信制高校の分とニジ高の分の両方がかかります。ニジ高の分に就学支援金は使えません。金額は学費のご案内をご覧ください

小中学生のきょうだいがいるご家庭や、中学生のうちから相談したい場合は、小中学生のためのNIJINアカデミー(ニジ高はその高等部)もあります。

迷ったときの進め方(3ステップ)

  1. 今の学校に「科目ごとの欠課時数」と「認定の時期」を聞く(9月中)。あわせて、自宅でのオンライン授業や通信教育、補習の仕組みがあるかも聞きます。答えはメモに残しておきます。
  2. 在籍したまま、転校先の候補に「受け入れ月」と「今年度の単位の扱い」を聞く。公立なら都道府県教育委員会の転入学の案内、私立なら各校の相談窓口で確かめます。単位修得証明書を持っていくと、照合が早く進みます。
  3. 「残る」「休学する」「転校する」を、単位と本人の消耗の両方で比べて決める。家族だけで決めきれないときは、担任やスクールカウンセラー、転校先の相談会など、第三者の意見を1つ入れると整理しやすくなります。
相談室で職員の説明を聞く親子
転校するなら在籍したまま動くのが基本です。受け入れ時期は学校ごとに確かめましょう
オンラインで学ぶニジ高の生徒

転校するか決める前に、単位と通い方を一緒に整理しませんか

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よくある質問

Q. 高校生の不登校で、単位は何日休むと取れなくなりますか?

A. 国の法令に日数の基準はなく、学校の教務規程で決まります。多くは科目ごとの欠課時数で判断し、例として広島県立祇園北高校は「欠課時数が標準の授業時数の3分の1以下」を原則としています。この場合、2単位の科目なら約23時間が目安です。

Q. 通信制高校に10月から転入できますか?

A. 学校によります。神奈川県立の通信制は10月1日付けで受け入れ(2026年度)、N高等学校のネットコースは毎月1日が基本です。一方、大阪府の通信制の課程のように受け付けていない時期もあります。受け入れ月の1〜2か月前から相談を始めると安心です。

Q. 転校しないで、家からオンラインで単位を取ることはできますか?

A. 2024年4月から、不登校の生徒が自宅などで学校のオンライン授業を受け、通信教育などと合わせて36単位まで修得できる制度があります。実施するかどうかは校長の判断なので、在籍校に仕組みがあるか聞いてみてください。

Q. 9月に転校すると、1学期に受けた授業は無駄になりますか?

A. 前の年度までに修得した単位は引き継がれますが、今年度の履修中の科目は、年度末認定の学校だと単位になっていないことがあります。2学期制で前期に認定する科目があるかなど、今の学校と転校先の両方に確かめてください。

Q. フリースクールに通えば、留年しませんか?

A. 校長の判断で指導要録上の出席扱いになることはありますが、文部科学省の通知は、それが科目の履修の認定での「授業への出席」とは異なると明記しています。単位を守るには、別に修得の方法を学校と相談する必要があります。

9月に立ち止まったことは、遅れではなく、選び直すための時間です

夏休み明けに学校へ行けなくなると、本人も家族も「もう手遅れなのでは」と感じやすくなります。けれど9月は、今年度の単位がまだ確定していない時期です。科目ごとの時間を数え、使える制度を確かめ、転校先の受け入れ月を並べれば、選べる道の形は落ち着いて見えてきます。

今日すべてを決める必要はありません。まずは担任の先生に、科目ごとの欠課時数を聞くところから始めてみてください。残るにしても、移るにしても、そこで得た数字が判断の土台になります。

家から少しずつ学びを続ける形を知っておきたいときは、転校を決める前の段階の相談も受け付けています。

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