自分だけおかしいの?|発達障害の高校生が感じる理由と学校で頼めること【2026】

「周りはふつうにできているのに、どうして自分だけできないんだろう」「自分だけおかしいのかな」。そう感じて、この記事を開いてくれたのかもしれません。先に結論を書くと、その感覚は、あなたの努力不足や性格のせいとは限りません。生まれつきの脳の働き方の違いと、学校という環境の決まりごとがかみ合っていないとき、人は「自分だけ」と感じやすくなります。

この記事は、高校生のあなた本人に向けて書いています。国立障害者リハビリテーションセンターの発達障害情報・支援センター、国立精神・神経医療研究センターの「こころの情報サイト」、文部科学省と厚生労働省の調査、発達障害者支援法と障害者差別解消法(e-Gov)を実際に開いて確かめた内容だけでできています。この記事で「あなたは発達障害です」「違います」と決めることはできません。診断は医師がするものです。ここでお渡しするのは、「自分だけ」と感じる理由の整理と、学校の中と外で頼れる先の一覧です。

今の高校に通い続けるのが難しい場合や、もっと自分らしい高校生活を探している場合は、オンラインという選択肢もあります。NIJIN高等学院(ニジ高)は「オンラインで最高の青春を」を掲げる通信制高校サポート校で、全国の仲間とオンラインでつながり、企業や地域と関わるプロジェクトや、生徒が自分たちで企画する行事に挑戦できます。カメラやマイクをオフにしてチャットだけで参加するところから始められ、全国にNIJINアカデミー(ニジ高はその高等部)のリアルの教室があり、リアルでの通学もご検討いただけます。ニジ高は高校ではないため、卒業資格は提携する通信制高校で取り、その高校のスクーリングには参加が必要です。どんな学校なのかは、校長・星野達郎のYouTubeでも見られます。

目次

結論:「自分だけおかしい」と感じる発達障害の高校生への早見

  • 発達障害は「脳の働き方の違い」によって、物事のとらえ方や行動のパターンに違いがある状態です(国立精神・神経医療研究センター)。外から見えにくいので、困りごとに周りが気づきにくく、誤解されることもあります。
  • 法律(発達障害者支援法)は、困りごとが生まれる原因を本人の特性だけでなく「社会的障壁」=周りの決まりごとや慣行、考え方にもあると定めています。「おかしい」のではなく、環境とのずれが起きている可能性があります。
  • 文部科学省の調査では、公立高校の通常の学級で「学習面又は行動面で著しい困難を示す」とされた生徒は推定2.2%。計算すると、およそ45人に1人です。同じように困っている高校生は、あなたの学校にもいると考えられます。
  • 困りごとが続いて自信をなくしたり、不安が強くなったりする状態は「二次障害」と呼ばれることがあります。国の研究機関の報告は、安心して過ごせる環境に変えることで、比較的短い時間で改善する可能性もあるとしています。
  • 学校には合理的配慮・通級による指導・スクールカウンセラーという頼れる仕組みがあります。合理的配慮は、2024年4月から私立高校でも提供が義務になっています。
  • 家族や先生に言いにくいときは、24時間子供SOSダイヤル(0120-0-78310)や、18歳までが使えるチャイルドライン、各地の発達障害者支援センターに、あなたから問い合わせることができます。
  • 今の学校がどうしても合わないときは、転校や通信制高校、オンライン中心のサポート校(ニジ高など)で学ぶ環境を変えるという方法もあります。
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「自分だけおかしい」と感じるのは、あなたの努力が足りないからではありません

「自分だけおかしい」という気持ちは、たいてい1回の出来事からではなく、小さなすれ違いが何度も重なって生まれます。先生の説明を聞いたはずなのに提出物の期限を忘れていた。みんなが笑っている冗談の意味がわからなかった。教室のざわざわした音で頭がいっぱいになって、授業の中身が入ってこなかった。そういうことが続くと、「頑張っているのに、なぜ自分だけ」と感じるのは自然なことです。

ここで知っておいてほしいのは、国の法律が「困りごとはどこから生まれるのか」をどう定めているかです。発達障害者支援法の第2条は、発達障害者を「発達障害及び社会的障壁により日常生活又は社会生活に制限を受けるもの」と定義しています。そして社会的障壁を、「社会における事物、制度、慣行、観念その他一切のもの」としています。

出典:e-Gov法令検索「発達障害者支援法」第2条(2026年9月27日確認)

つまり法律は、困りごとは本人の特性と、周りの環境(決まりごと・やり方・思い込み)の組み合わせで生まれるという考え方に立っています。障害者差別解消法の基本方針も、この考え方を「社会モデル」と呼んでいます。

たとえば、口頭の指示が頭に残りにくい人にとって、「黒板に書かれず、先生が一度だけ口で言う連絡」は社会的障壁になりえます。同じ人でも、連絡が紙やアプリで届く環境なら、困りごとはぐっと小さくなるかもしれません。あなたが「おかしい」のか、それとも今の環境と「かみ合っていない」のかは、分けて考えてよいのです。

もちろん、だからといって「全部環境が悪い」と言いたいわけではありません。自分の特性を知って工夫することも、周りに調整を頼むことも、どちらも大事です。この記事では、その両方の入り口を順番に見ていきます。

台所のテーブルで、高校生と祖母が手書きの四角を描いたノートを一緒に見ている様子
困りごとを紙に書き出すと、家族と一緒に整理しやすくなります。

発達障害は「脳の働き方の違い」。高校生になってから困りごとが目立つこともあります

国立精神・神経医療研究センターの「こころの情報サイト」は、発達障害(神経発達症)を「脳の働き方の違いにより、物事のとらえかたや行動のパターンに違いがあり、そのために日常生活に支障のある状態」と説明しています。

国立障害者リハビリテーションセンターの発達障害情報・支援センターは、主な種類を次のように説明しています。下の表の右の列は、高校生活でその特性がどんな場面に出やすいかを、この記事で整理したものです(診断の基準ではありません)。

種類 国の機関の説明(要約) 高校で出やすい場面の例
自閉スペクトラム症(ASD) 対人関係・コミュニケーションの特徴と、特定のものへの強い興味や、決まった行動のパターンがある。症状が軽くても同質の特徴がある場合を含めてスペクトラム(連続体)と呼ばれる 冗談や遠回しな言い方がわかりにくい/急な予定変更がつらい/音や光に疲れやすい
注意欠如・多動症(ADHD) 注意の持続の難しさ、年齢に見合わない多動性や衝動性、またはその両方が特徴。思春期以降は目立たなくなるともいわれる 忘れ物・提出物の遅れ/話を最後まで待てない/やることが多いと手が止まる
学習障害(LD) 全般的な知的発達に遅れはないのに、読む・書く・計算するなど特定の能力に著しい困難がある状態 板書を写すのが追いつかない/長い文章を読むと極端に疲れる/計算だけ極端に時間がかかる

出典:国立障害者リハビリテーションセンター 発達障害情報・支援センター「各障害の定義」、国立精神・神経医療研究センター こころの情報サイト「発達障害(神経発達症)」(いずれも2026年9月27日確認)

同じセンターは、障害ごとの特徴は少しずつ重なり合っていることが多く、種類をはっきり分けて診断するのは難しいこと、年齢や環境によって目立つ症状が変わるため、診断された時期によって診断名が違うこともあると書いています。ネットのチェックリストで「自分はこれだ」と決めつけなくてよい理由がここにあります(出典:発達障害情報・支援センター「発達障害とは」、2026年9月27日確認)。

また、こころの情報サイトは、自閉スペクトラム症について、思春期や青年期になると微妙な対人スキルを求められることが増え、学習でも多様な能力を求められる機会が増えると説明しています。中学までは何とかなっていたのに、高校で急にしんどくなったという人がいるのは、このためかもしれません。高校は授業の進み方が速く、自分で管理することも増え、人間関係も一から作り直しになる場面が多いからです。

もし「自分は発達障害かもしれない」と感じているなら、それを確かめられるのは医師だけです。受診するかどうか、いつするかは、家族や学校のカウンセラーと相談しながら決めてかまいません。診断名があってもなくても、あなたが困っていることは本物です。診断がはっきりしない段階の困りごとについては、発達障害 グレーゾーン 高校生の記事でも整理しています。ASDやADHDの特徴をもう少し詳しく知りたいときは、ASD 高校生・ADHD 高校生の記事も参考になります。

高校の通常の学級にも、同じように困っている生徒はいます。文部科学省の調査で推定2.2%

「自分だけ」と感じているとき、いちばん知りたいのは「本当に自分だけなのか」だと思います。公的な調査を見ると、答えは「そうではない」です。

調査 数字 読むときの注意
文部科学省「通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査」(令和4年1〜2月実施) 公立高校の通常の学級で「学習面又は行動面で著しい困難を示す」とされた生徒は推定2.2%(学習面1.3%・行動面1.4%) 対象は全日制・定時制の1〜3年生。担任などの回答によるもので、医師の診断ではない。発達障害のある生徒の割合を示すものではない
同上(支援の状況) そのうち、校内委員会で支援が必要と判断されていたのは推定20.3%。授業中に個別の配慮・支援を受けていたのは推定18.2% 文部科学省は、支援が必要と判断されていない児童生徒については、そもそも校内委員会での検討自体がされていないことが考えられるとしている(小・中・高を通じた考察)
厚生労働省「令和4年生活のしづらさなどに関する調査」(令和4年12月1日時点) 医師から発達障害と診断された人は推計87.2万人(前回の平成28年は48.1万人) 在宅の人を対象にした、年齢を問わない全体の推計。本人や家族の回答に基づく

出典:文部科学省「通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査結果(概要)」令和4年12月、厚生労働省「令和4年生活のしづらさなどに関する調査 結果の概要」令和6年5月31日(いずれも2026年9月27日確認)

2.2%は小さく見えるかもしれません。でも計算すると、およそ45人に1人です(抽出調査による推定値なので幅があり、95%信頼区間は1.7〜2.8%です)。1クラスに1人いてもおかしくない割合です。しかもこの数字は、担任の先生から見て「著しい困難」があった生徒だけを数えたものです。外からは見えにくい形で困っている人は、この数字の外にもいると考えるのが自然です。

そして2つ目の行が大事です。困難があるとされた高校生のうち、学校で「支援が必要」と判断されていたのは約2割でした。困っているのに、学校の中でまだ気づかれていない人のほうが多いということです。あなたが「誰にもわかってもらえない」と感じているとしたら、それはあなたの説明が下手だからではなく、学校の仕組みがまだ追いついていないからかもしれません。

だからこそ、後の節で紹介する「自分から伝える」「頼れる仕組みを使う」ことが意味を持ちます。気づいてもらうのを待つより、困っている場面を1つだけ伝えるほうが、話が早く進むことがあります。

文部科学省の令和4年の調査で、公立高校の通常の学級で学習面または行動面で著しい困難を示すとされた生徒が推定2.2%、およそ45人に1人で、そのうち校内委員会で支援が必要と判断されていたのは約2割(20.3%)だったことを示す図
出典:文部科学省「通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査結果」(令和4年12月)

「自分だけ」の感覚は、特性そのものより「失敗の積み重ね」から強くなることがあります

「自分だけおかしい」という気持ちには、いくつかの層が重なっていることが多いです。国立特別支援教育総合研究所の研究報告(2012年3月)は、発達障害のある子どもが本来もっている特性を「一次障害」とすると、環境やかかわりに起因する適応困難の状態は「二次障害」と捉えられると説明しています。

同じ報告は、つまずきや失敗の経験が積み重なり、周りからの無理強いなどの不適切な対応が繰り返されると、不安の高まり、自信や意欲の喪失、自己評価や自尊感情の低下などにつながり、不登校やひきこもりなどの形で表れることもあると書いています。一方で、二次障害は、安心して生活できる環境に改善することで、比較的短い時間で改善する可能性もあるとも書いています。

出典:国立特別支援教育総合研究所 専門研究B「発達障害と情緒障害の関連と教育的支援に関する研究-二次障害の予防的対応を考えるために-」研究成果報告書(2012年3月。発達障害情報・支援センターのサイトに掲載)(2026年9月27日確認)

この考え方を使って、今のしんどさを3つの層に分けてみます。

層 どんなことか 自分で気づける手がかり 向いている相談先
① 特性 生まれつきの得意・苦手の凸凹。忘れやすさ、音への敏感さ、読み書きの困難など 小さいころから似た困りごとがある 医療機関・発達障害者支援センター
② 環境とのずれ 学校の決まりや授業のやり方が、特性とかみ合っていない 場所や先生、やり方が変わると困りごとの大きさが変わる 担任・特別支援教育コーディネーター(合理的配慮・通級)
③ 二次的な不調 失敗や叱責が重なって、自信・意欲・眠り・気分が落ちている状態 前は楽しめたことが楽しめない/眠れない・朝起きられない日が続く スクールカウンセラー・医師

①は変えにくくても、②と③は変えられる部分がたくさんあります。そして③が重くなっているときは、特性の話より先に、心と体を休ませることを優先してかまいません。

眠れない、何をしても楽しくない、自分を責める考えが頭から離れない。そんな日が続いているなら、特性とは別に心の不調が重なっているかもしれません。こころの情報サイトは、ADHDについて「不安や気分の落ち込みや気分の波などの精神的な不調を伴うこともあります」と書いています。こうしたときは、家族に話して医療機関(児童精神科・精神科・心療内科など)への相談を検討してください。親に話すのが難しい場合は、スクールカウンセラーに「病院に行ったほうがいいか迷っている」と相談するところから始められます。うつの兆しについては高校生のうつの記事にまとめています。

明るい相談室で、女子高校生が女性の相談員と向かい合って話している様子
学校の先生やスクールカウンセラーに、困っていることを伝えるところから始められます。

学校には「合理的配慮」を頼めます。障害者手帳を持っている人だけの仕組みではありません

「自分だけ」の感覚を小さくするいちばんの近道は、②の「環境とのずれ」を少しでも縮めることです。そのための仕組みが、学校の中にいくつかあります。

障害者差別解消法の第7条2項(国公立の学校など)と第8条2項(私立の学校などの事業者)は、障害のある人から「社会的障壁を取り除いてほしい」という意思の表明があり、負担が重すぎないときは、必要かつ合理的な配慮をしなければならないと定めています。私立に当たる第8条2項の義務は、改正法の施行で2024年4月1日からです。

内閣府の基本方針は、この法律の対象になる「障害者」について、状況に応じて個別に判断されるもので、いわゆる障害者手帳の所持者に限られないと書いています。また、本人が意思を表明するのが難しいときは、家族などが本人を補佐して行う意思の表明も含むとしています。

学校の仕組み どんなものか 根拠 最初に話す相手
合理的配慮 困っている場面について、学校とあなたが話し合って、やり方を調整してもらう 障害者差別解消法 第7条2項・第8条2項 担任・特別支援教育コーディネーター
通級による指導 ふだんは通常の学級で学びながら、一部の時間に特性に応じた指導を受ける 学校教育法施行規則 第140条・第141条 担任・特別支援教育コーディネーター
スクールカウンセラー 心理の専門職に、気持ちや困りごとを相談できる 学校教育法施行規則 第65条の3(高校は第104条1項で準用) 保健室・担任(予約の方法は学校ごと)

出典:e-Gov法令検索「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」、内閣府「障害を理由とする差別の解消の推進に関する基本方針」、e-Gov法令検索「学校教育法施行規則」(いずれも2026年9月27日確認)

合理的配慮は、学校側が一方的に決めるものではありません。基本方針は、本人の意向を尊重しながら、代わりの方法も含めて双方の「建設的対話」で決めていくことを求めています。たとえば、次のような相談が考えられます(何ができるかは学校との話し合いで決まります)。

  • 連絡や課題の期限を、口頭だけでなく紙やアプリでも伝えてもらう
  • 音がつらいときに、耳栓やイヤーマフを使わせてもらう
  • 板書を写すのが追いつかないときに、撮影やプリントで補わせてもらう
  • 疲れたときに休める場所(保健室など)を決めておく

合理的配慮は、試験の合格基準を下げるような「特別扱い」ではなく、みんなと同じスタートラインに立つための調整です。友達関係の場面での配慮の考え方は、発達障害 高校生 友達ができないの記事でも取り上げています。

高校の「通級による指導」は2018年度から。利用している高校生は全国で2,055人(令和4年度)と、まだ少数です

通級による指導は、ふだんは通常の学級で授業を受けながら、週のうち一部の時間だけ、特性に応じた指導(たとえば、人との関わり方や、自分に合った学び方を身につける時間)を受ける仕組みです。小中学校では以前からありましたが、高校で始まったのは平成30年度(2018年度)からです。

学校教育法施行規則第140条は、通級の対象として自閉症者、学習障害者、注意欠陥多動性障害者などを挙げています。文部科学省の手引は、高校の通級で受けた指導の単位を、年間7単位を超えない範囲で卒業に必要な単位数に加えることができると説明しています。

文部科学省の調査では、高校で通級による指導を受けていた生徒は、平成30年度の508人から、令和4年度には2,055人(国公私立の合計)に増えました。ただ、公立高校に在籍する生徒全体に占める割合は0.1%で、まだ少数です。先ほどの調査でも、困難があるとされた高校生のうち通級を受けていたのは推定5.6%でした。

出典:文部科学省「令和4年度 通級による指導実施状況調査結果」(令和6年能登半島地震の影響で、石川県の公立・私立学校は調査対象外)、文部科学省「障害に応じた通級による指導の手引 解説とQ&A(改訂第3版)」より抜粋(いずれも2026年9月27日確認)

つまり、あなたの高校に通級があるとは限りません。設置の有無や、どうすれば受けられるかは、学校や都道府県によって違います。担任か特別支援教育コーディネーターに「この学校には通級がありますか」と聞いてみるのが、いちばん確実な確かめ方です。通級がない学校でも、合理的配慮の相談はできます。

※2026年9月時点の情報です。最新は公式でご確認ください。

高校で頼める仕組みとして、2024年4月から私立でも義務になった合理的配慮、2018年度に高校で始まり年7単位まで卒業単位に加えられる通級による指導、心理の専門職であるスクールカウンセラーの3つを並べた図
出典:障害者差別解消法、学校教育法施行規則、文部科学省「障害に応じた通級による指導の手引」

家族や先生に言いにくいときは、あなた一人で相談できる窓口が学校の外にもあります

「親に話したら心配させる」「先生には言いにくい」と感じるのは、ぜんぜんおかしなことではありません。学校の外には、高校生が自分から連絡できる窓口があります。どれも実在と対象を公式のページで確かめました。

窓口 対象・内容 つながり方
24時間子供SOSダイヤル(文部科学省) 悩んでいる子供や保護者など。いじめに限らず子供のSOS全般を受け止める 0120-0-78310。夜間・休日を含めていつでも。原則として、かけた場所の教育委員会の相談機関につながる
チャイルドライン(NPO法人 チャイルドライン支援センター) 18歳までの子ども 0120-99-7777(無料)。毎日午後4時〜午後9時。チャット相談もある(日時は公式サイトで確認)
まもろうよ こころ(厚生労働省) 電話やSNS(チャット)で相談できる窓口をまとめたサイト 話しやすい方法を選んで相談先を探せる
発達障害者支援センター(都道府県・指定都市) 発達障害のある人とその家族など。発達障害に関する相談に応じ、情報提供や助言をする 住んでいる地域のセンターに問い合わせる。事業の内容はセンターごとに違う

出典:文部科学省「24時間子供SOSダイヤル」、チャイルドライン「電話で話す」、厚生労働省「まもろうよ こころ」、発達障害情報・支援センター「発達障害者支援センター一覧」、発達障害者支援法第14条(いずれも2026年9月27日確認)

発達障害者支援センターは、発達障害者支援法第14条で、発達障害のある人とその家族などの相談に応じ、情報の提供や助言をすることなどが業務として定められています。国立障害者リハビリテーションセンターの一覧には、センターごとに事業内容が違うので、はじめての人はまず住んでいる地域のセンターに問い合わせてほしいと書かれています。

ほかにも、発達障害情報・支援センターと国立特別支援教育総合研究所が運営する発達障害ナビポータルには、国の機関がまとめた発達障害の情報があります。「なぜ自分はこうなのか」を、確かな情報で知ることは、自分を責める気持ちを少し軽くしてくれることがあります。

もし「消えてしまいたい」と思うほどつらいときは、上の24時間子供SOSダイヤルのように、夜間や休日でもつながる窓口を使ってください。あなたの話を聞くための窓口です。

誰かに話すときは、診断名より「困っている場面」を1つ伝えるほうが伝わりやすくなります

相談しようと思っても、何から話せばいいかわからない。そういうときは、「自分は発達障害かもしれない」から話し始めなくてもかまいません。「いつ、どこで、何に困っているか」を1つだけ伝えるほうが、相手も具体的に考えやすくなります。

たとえば、次のような伝え方があります(仮の例です)。

  • 「口で言われた連絡を覚えていられなくて、提出物の期限をよく忘れてしまいます。紙でもらえると助かります」
  • 「教室の音がうるさいと、授業の内容が頭に入らなくなります。休み時間に静かな場所にいてもいいですか」
  • 「グループで話し合う授業のあと、すごく疲れて次の授業に集中できません」

口で言うのが難しいときは、メモやスマートフォンに書いたものを見せるのも1つの方法です。基本方針でも、意思の表明は言葉だけでなく、筆談など本人に合った方法で伝えてよいとされています。

話す相手に迷ったら、次の順番を目安にしてみてください。

  1. いちばん話しやすい大人(家族、保健室の先生、部活の顧問など、誰でもかまいません)
  2. スクールカウンセラー(気持ちの整理や、受診するかどうかの相談も)
  3. 担任・特別支援教育コーディネーター(授業や試験のやり方の調整=合理的配慮・通級の相談)

1回話して伝わらなくても、それであなたの価値が決まるわけではありません。相手が変われば、受け止め方が変わることもあります。

国立障害者リハビリテーションセンターは、「発達障害は配慮しないままでもそのうち何とかなる」という考えを誤解として挙げ、配慮が受けられないまま苦労して成長した大人の話もあると書いています。一方で、周りが凸凹のある発達のしかたを理解してサポートすることで、年齢とともに成長していく部分もあるとしています。頼ることは、甘えではありません。

出典:発達障害情報・支援センター「みなさんに、わかってほしいこと」(2026年9月27日確認)

学ぶ環境を変えることも、「自分だけ」を小さくする方法の1つです

合理的配慮や通級を使っても、今の学校の環境とのずれが大きすぎることもあります。そのとき、転校や通信制高校への転入は「逃げ」ではなく、自分に合う環境を選び直す調整の1つです。

ただし、環境を変えるにも準備が要ります。欠席が増えているなら、今の学校で進級や卒業に必要な出席の考え方を先に確かめておくと、あわてずにすみます(高校 欠席日数の記事)。転校の条件や手順は都道府県や学校によって違うので、高校 転入の記事で流れをつかんでおくと安心です。

通信制高校を考える場合、発達特性のある人が見ておきたい点(スクーリングの形、サポートの体制、人数など)は通信制高校 発達障害の記事に、学校選び全体の考え方は通信制高校 選び方のページにまとめています。音や人の多さに疲れやすいタイプの人は、HSP 高校生の記事の「刺激の量」で学校を比べる考え方も参考になるかもしれません。

環境を変えるかどうかは、急いで決めなくてかまいません。今の学校で頼めることを試してから考える、という順番でもかまいません。

選択肢の1つとしてのニジ高(正直な注意点)

NIJIN高等学院(ニジ高)は、株式会社NIJINが運営する、オンライン中心の通信制高校サポート校です。全国どこからでも、海外からも参加でき、担任制をとっています。ニジ高は、発達特性や障害を、本人を変えるのではなく学びの構造や環境を変えることで支援するという新しいアプローチを取っています。

  • カメラやマイクをオフにして、チャットだけで参加するところから始められます
  • 生活リズムに波があっても学べるように設計されていて、授業のアーカイブ視聴や、中学内容の学び直しにも対応しています
  • メタバースの校舎で、担任や同級生と集まる時間があります。生徒会・サークル・学園祭・企業コラボなど、仲間と関わる場もあります
  • 途中からの入学(転入・編入)ができ、出願費用は無料です。グループ全体で、不登校の生徒を650名以上サポートしてきました

そのうえで、正直な注意点です。

  • ニジ高は高校ではありません。卒業資格は提携する通信制高校で取ります
  • 提携する通信制高校のスクーリングには参加が必要です。ニジ高の中でのスクーリングはありません。スクーリングにニジ高のスタッフは付き添わず、ニジ高がするのは日程の調整と準備の支援です。スクーリングの形や日程は、個別相談会で詳しくご案内しています
  • 費用は、提携する通信制高校の分とニジ高の分の両方がかかります。国の就学支援金は高校の授業料に使う制度なので、ニジ高の分には使えません。ニジ高の費用は学費のご案内でご確認ください
  • 診断や服薬など医療の判断は、主治医や専門機関にご相談ください

よく聞かれることはよくある質問のページにもまとめています。

迷ったときの進め方(3ステップ)

  1. 今のしんどさを3つの層に分けてみる。上の表の「特性」「環境とのずれ」「二次的な不調」のどれが大きいかを、紙に書き出します。眠れない・楽しめない日が続いているなら、まず休むことと、医師への相談の検討を優先します。
  2. 話しやすい大人1人に、困っている場面を1つだけ伝える。家族でも保健室の先生でもスクールカウンセラーでもかまいません。言いにくければ、24時間子供SOSダイヤルやチャイルドラインから始めることもできます。
  3. 学校で頼めることを確かめてから、環境を変えるかを考える。合理的配慮や通級を相談してみて、それでもずれが大きいときに、転校や通信制高校、サポート校を比べます。比べる段階では、個別相談会や体験説明会で話を聞くだけでもかまいません。
自宅のリビングでヘッドホンをつけ、ノートパソコンで学習する高校生と、ソファで本を読む弟
家で学べる環境を選ぶことも、自分に合う学び方を探す方法のひとつです。
オンラインで学ぶニジ高の生徒

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ニジ高はオンライン中心の通信制高校サポート校です。カメラやマイクをオフにしてチャットだけで参加するところから始められ、転入・編入もできます。ただし学院は高校ではなく、卒業資格は提携する通信制高校で取り、そのスクーリングへの参加が必要です。決める前に、話を聞くだけでもかまいません。

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よくある質問

Q. ネットのチェックリストで当てはまる項目が多かったら、発達障害ですか?

A. チェックリストだけでは決められません。国立障害者リハビリテーションセンターは、障害ごとの特徴は重なり合っていることが多く、種類を分けて診断するのは難しいと説明しています。当てはまる項目が多くて気になるときは、その結果を持ってスクールカウンセラーや医師に相談する材料として使ってください。

Q. 診断されていなくても、学校に配慮をお願いしていいですか?

A. 困っていることを先生に相談すること自体は、診断の有無に関係なくできます。障害者差別解消法の対象について、内閣府の基本方針は「障害者手帳の所持者に限られない」「状況等に応じて個別に判断される」としています。どんな配慮ができるかは、学校との話し合い(建設的対話)で決まります。

Q. 親に言えません。一人で相談してもいいですか?

A. はい、相談できます。24時間子供SOSダイヤル(0120-0-78310)は子供からの相談を受け付けていて、夜間・休日もつながります。18歳までならチャイルドライン(0120-99-7777、毎日午後4時〜午後9時)も使えます。学校のスクールカウンセラーに、親への伝え方から一緒に考えてもらう方法もあります。

Q. 自分の高校に通級があるかは、どうやって調べればいいですか?

A. 担任か、特別支援教育コーディネーターの先生に聞くのが確実です。高校の通級は2018年度に始まった仕組みで、令和4年度に受けていた高校生は全国で2,055人と、まだ設置が広がっている途中です。通級がない学校でも、合理的配慮の相談はできます。

Q. 発達障害かもしれないなら、通信制高校に行ったほうがいいですか?

A. そうとは限りません。今の学校で合理的配慮や通級を受けながら続ける人もいます。通信制高校は登校の日数や学び方を選びやすい一方で、自分で学習を進める力やスクーリングへの参加が求められます。今の学校で頼めることを試してから、比べて決める順番でもかまいません。

「おかしい」のではなく、自分に合う形をまだ探している途中なのかもしれません

「自分だけおかしい」と感じてきた時間は、それだけ長く、一人で頑張ってきた時間でもあります。うまくいかなかったことの多くは、あなたの努力が足りなかったからではなく、あなたに合うやり方がまだ見つかっていなかったからかもしれません。

今日できることは、大きな決断ではなくていいのです。この記事の表を見返して、「これは自分のことかも」と思った1行を、誰か1人に見せる。それだけでも、ひとりで抱えていたものが少し軽くなることがあります。あなたのペースで、合う場所を一緒に探していきましょう。

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