高校生の遅刻が増えたら親はどうする?|見る4つのサインと学校への相談【2026】

「最近、朝なかなか起きてこない」「学校から遅刻が続いていると連絡があった」。高校生の遅刻や欠席が少しずつ増えてくると、叱ったほうがいいのか、様子を見たほうがいいのか、親としては迷うと思います。

先に結論を書くと、遅刻が増えてきた段階でやることは、叱ることより「記録すること」と「学校と数字を確かめること」です。朝の不調には、起立性調節障害や睡眠のリズムの乱れ、気分の落ち込みなど、本人の意志だけではどうにもならない背景が隠れていることがあります。一方で、遅刻が何回で欠課(授業の欠席)に数えられるかは学校ごとの内規で決まるため、早めに確かめておけば、単位や進級について落ち着いて考えられます。

この記事は、日本小児心身医学会の一般向け解説、厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」、文部科学省の不登校調査(令和6年度)と通知、学校保健安全法などの法令、実際に公開されている4校の規程を開いて確認した内容でできています。診断をするための記事ではありません。受診や相談の目安として読んでください。

遅刻や欠席が続いて、今の高校に通い続けるのが難しくなってきた場合は、オンラインという選択肢もあります。NIJIN高等学院(ニジ高)は「オンラインで最高の青春を」を掲げる通信制高校サポート校で、全国の仲間とオンラインでつながり、企業や地域と関わるプロジェクトや、生徒が自分たちで企画する行事に挑戦できます。カメラやマイクをオフにしてチャットだけで参加するところから始められ、全国にNIJINアカデミー(ニジ高はその高等部)のリアルの教室があり、リアルでの通学もご検討いただけます。ニジ高は高校ではないため、卒業資格は提携する通信制高校で取り、その高校のスクーリングには参加が必要です。どんな学校なのかは、校長・星野達郎のYouTubeでも見られます。

目次

結論:高校生の遅刻・欠席が増えてきたときの早見

  • まず2週間ほど記録します。起きた時刻、遅れた時刻、体調、曜日、前の晩に寝た時刻を書き出すと、受診や学校への相談がしやすくなります。
  • 見ておきたいサインは「体調・睡眠・人間関係・学習」の4つです。1つのサインだけで原因を決めつけないことが大切です。
  • 午前に強く午後に軽くなる不調は、日本小児心身医学会が説明する起立性調節障害の特徴と重なります。家庭で判断せず、医師に相談するきっかけにします。
  • 厚生労働省の睡眠ガイドは、中学・高校生は8〜10時間を参考に睡眠時間を確保するよう勧めています。思春期は体内時計が後ろにずれやすい時期です。
  • 遅刻が何回で欠課になるかは、国の決まりではなく学校ごとの内規です。「5回で欠席1回」「開始から25分を過ぎたら欠課」など、公開されている規程でも違いがありました。
  • 学校には健康相談の仕組みがあり(学校保健安全法第8条)、担任・養護教諭・スクールカウンセラーに相談できます。
  • 今の学校で続けるのが難しくなったときは、通信制高校やオンライン中心のサポート校(NIJIN高等学院など)という選択肢もあります。
オンラインで学ぶNIJIN高等学院の生徒

NIJIN高等学院(ニジ高)は、オンライン中心の通信制サポート校です。全国どこからでも。カメラ・マイクはオフのままで大丈夫です。

体験説明会を見てみる →

遅刻が増えてきた段階は、まだ打てる手が多い段階です。叱る前に2週間記録します

遅刻が増えると、親はつい「たるんでいる」「夜ふかしのせいだ」と考えがちです。けれど、国や学会の資料を読むと、朝起きられないことには、本人の意志だけでは説明できない背景があることが分かります。

  • 厚生労働省の睡眠ガイドは、夜ふかし・朝寝坊の習慣が長く続くと「遅刻が増加したり、登校が困難になったりすることもあります」と書き、それを自分の意志だけでは睡眠・覚醒リズムの乱れや睡眠不足に抗えなくなった結果とも考えられると説明しています。
  • 日本小児心身医学会は、登校への不安にともなって痛みや気分不良が出て、学校から離れると軽くなる状態を「不登校の初期に多い病態」と説明しています。

文部科学省の令和元年10月25日の通知も、不登校への支援では「予兆への対応を含めた初期段階からの組織的・計画的な支援が必要」としています。遅刻が増えてきた今は、まさにその初期段階です。

令和6年度の文部科学省の調査では、高校(全日制・定時制)で不登校とされた生徒は67,782人でした。そのうち58.1%は、年間の欠席が30〜49日の段階です。欠席がそれほど多くないうちに、学校や家庭が気づいて動けることは少なくありません。

そこで最初にしてほしいのが、2週間ほどの記録です。本人を問い詰めるためではなく、あとで医師や担任と話すときの材料にするためのものです。

  • 前の晩に寝た時刻と、朝に起きた時刻(休日も)
  • 家を出た時刻と、学校に着いた時刻(分かる範囲で)
  • 頭痛・腹痛・立ちくらみ・だるさなどの体調と、それが軽くなった時間帯
  • 曜日と、その日の1時間目の授業・行事・部活
  • 本人が口にしたこと(「行きたくない」ではなく「頭が痛い」など、言葉のまま)

記録を続けると、「月曜と木曜だけ遅れる」「雨の日に重い」「午後は元気」といった傾向が見えてきます。傾向が見えれば、次に何を確かめればいいかがはっきりします。

出典:厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」(こども版)/日本小児心身医学会「不登校」/文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」/文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要(不登校抜粋版)」(2026年9月30日確認)

朝の台所のテーブルで、母親と高校生の息子が手書きの四角を描いたノートを一緒に見ている様子
遅刻や欠席が増えてきたら、まず2週間ほど様子を書き出してみると相談の材料になります。

見ておきたいサインは「体調・睡眠・人間関係・学習」の4つ。1つだけで決めつけません

遅刻や欠席が増えるきっかけは、1つとは限りません。体の不調と人間関係の悩みが重なっていることもあります。記録と日々の様子から、次の4つの面を見てみてください。

サイン 家で見えやすい変化 考えられる背景の例 まず確かめること
体調 朝に頭痛・腹痛・立ちくらみ。午後や休日は比較的元気 起立性調節障害、不安にともなう体の症状など 症状が出る時間帯と曜日を記録し、受診を検討する
睡眠 寝る時刻が遅くなる。休日は昼まで寝る。起こしても起きられない 思春期の体内時計の後退、睡眠不足、睡眠・覚醒相後退障害など 平日と休日の就寝・起床時刻の差、寝室のスマホ
人間関係 特定の曜日や授業の前だけ遅れる。学校の話を避ける 友人・部活・先生との関係の困りごと、いじめなど 責めずにその日の様子を聞く。担任に学校での様子を聞く
学習 提出物が遅れる。テストの前後に崩れる。苦手な科目の日に遅れる 学業の不振、課題の多さ、学び方の困りごとなど 科目ごとの欠課と提出の状況を担任・教科担当に聞く

※表は、この記事で引用した学会・国の資料をもとにした目安です。当てはまるからといって、その背景があると決まるわけではありません。

4つに共通して見ておきたいのが、気分の変化です。表情が暗い、好きだったことをしなくなった、自分を責める言葉が増えた、といった変化があるときは、後の節で書く「気分の落ち込み」の可能性も考えます。

もう1つ大切なのは、サインが1つだけなら、原因を決めつけないことです。たとえば「夜にスマホを見ている」ことだけで遅刻の原因を夜ふかしと決めると、体の不調や学校での悩みを見落とすことがあります。逆に、スマホを取り上げても起きられない場合は、別の背景を考えるきっかけになります。

高校生の遅刻や欠席が増えてきたときに保護者が見ておきたい体調・睡眠・人間関係・学習の4つのサインと、それぞれ家で見えやすい変化を並べた図
出典:日本小児心身医学会、厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」をもとに作成

午前に強く午後に軽くなる不調は、起立性調節障害の説明と重なります。受診を考える目安にします

「朝は起き上がれないのに、夕方には普通に過ごしている」。この様子を見て、怠けているのではと感じる方は多いと思います。けれど日本小児心身医学会の一般向け解説では、起立性調節障害(OD)の症状は午前に強く午後に軽くなる傾向があるとされています。

学会の解説のうち、保護者が知っておきたい点をまとめます。

  • 立ち上がったときに頭痛・めまい・だるさなどが出る病気で、血圧や心拍数を調節する自律神経の不調が原因とされています。思春期に発症しやすい病気です。
  • 有病率は、軽症も含めて中学生の約10%。不登校の約3〜4割にODが併存すると書かれています。
  • 症状は、頭痛、立ちくらみ、めまい、朝の起床困難、だるさ、食欲低下、失神など。横になると軽くなり、雨の前など気圧の変化の影響も受けやすいとされます。
  • 夜に目がさえて寝つけず、起きる時刻が遅くなり、悪化すると昼夜逆転になることもあります。
  • 家族が「気持ちの問題」「怠け」ととらえると、それが子どもの心理的ストレスになり、症状を悪くすることがあると説明されています。

受診を考える目安

学会の解説では、立ちくらみ、失神、気分不良、朝の起床困難、頭痛、腹痛、動悸、午前中に調子が悪く午後に回復する、食欲不振、車酔い、顔色が悪いといった症状のうち、3つ以上(症状が強ければ2つ以上)あるとODを疑う、とされています。

ただし、これは医師が診断に進むときの入り口です。診断では、鉄欠乏性貧血や心臓の病気、甲状腺の病気など、ほかの病気がないかを確かめたうえで、起立試験などを行います。家庭で当てはめて「ODだ」と決めるものではありません。当てはまるものが多いときは、記録を持って医療機関に相談することを考えてください。

学会の解説には、軽症で日常生活に支障がない場合は、適切な治療によって2〜3か月で改善するとあります。一方で、学校を長く休む重症の場合は、社会復帰に年単位の時間がかかることもあると書かれています。軽いうちに相談しておく意味は、ここにあります。

日常の工夫として、学会は、頭を下げながらゆっくり立つ、毎日30分程度歩く、早寝早起きなど規則正しい生活リズムを心がける、といったことを挙げています。水分や塩分の量などは体の状態によって変わるので、主治医と相談しながら取り入れてください。ODのある高校生の学校生活や出席の扱いは、起立性調節障害 高校生の記事でくわしく書いています。

出典:日本小児心身医学会「起立性調節障害」(2026年9月30日確認)

「夜ふかしのせい」とは限りません。思春期は体内時計が後ろにずれやすい時期です

「早く寝なさい」と言っても寝られない。これにも理由があります。厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」(令和6年2月)のこども版には、次のように書かれています。

ガイドに書かれていること 親ができること
中学・高校生は8〜10時間を参考に睡眠時間を確保する 起きる時刻から逆算して、寝る時刻を本人と一緒に決める
思春期が始まる頃から睡眠・覚醒リズムが後退し、眠りに関わるホルモン(メラトニン)が出始める時刻が遅れる 「寝つけないのは本人のせい」と決めつけない
休日に起きる時刻を遅らせると、午前中に日光を浴びられずリズムが後退しやすい 休日も平日と同じ時刻に起きて、日光を浴びる
デジタル機器は寝室に持ち込まず、電源を切って別の部屋に置く 家族全員のルールとして決める
朝食をとらない習慣は、リズムの後退をうながすと報告されている 朝食を少しでもとれる工夫をする

出典:厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」(こども版 推奨事項と解説。2026年9月30日確認)

ガイドはさらに、夜ふかし・朝寝坊が長く続いて朝起きられなくなる状態を「睡眠・覚醒相後退障害」という睡眠障害の1つと説明しています。そして、この状態の6割近くに起立性調節障害が合併すると報告されていること、学業の遅れや友人関係の問題につながりやすいためできるだけ早く医師に相談することが重要であることも書かれています。

日本小児心身医学会の「概日リズム睡眠・覚醒障害」の解説でも、小児・思春期では、この極端な遅寝遅起きが長期休暇明けに出てくることが多いとされています。夏休みや連休のあとに遅刻が増えたときは、この点も頭に置いておくとよいと思います。無理して起きることで心身の不調が生じ、悪循環になることもある、とも書かれています。

ここで大切なのは、スマホを取り上げることを最初の手段にしないことです。学会の解説は、正しい知識があっても実行できない場合には、心のエネルギーがたまっていない時期なのかもしれない、時間の感覚や優先順位をつけることの難しさといった特性があるのかもしれない、と背景に目を向けることを勧めています。睡眠日誌をつけて医師と一緒に取り組むことも紹介されています。発達特性と睡眠の関係は、発達障害 眠れない 高校生の記事でまとめています。

朝の寝室で、父親と娘がカーテンを開けて日の光を入れている様子
朝の光を浴びることは、睡眠のリズムを整える手がかりの一つとされています。

朝のつらさの裏に、気分の落ち込みや不安が隠れていることもあります

遅刻が増えたとき、体と睡眠と同じくらい気にかけたいのが、気分の変化です。国立精神・神経医療研究センターの「こころの情報サイト」では、うつ病について、周りの人から見て分かる変化として、表情が暗い、自分を責めてばかりいる、涙もろくなった、反応が遅い、落ち着かない、といったものを挙げています。体に出るサインとしては、食欲がない、眠れない・寝すぎてしまう、体がだるい、頭痛、めまいなどが並んでいます。

このページは年代を限った説明ではありませんが、うつ病の精神症状に気づく前に、体の不調が現れることもあると書かれています。寝すぎる・だるいといった変化の裏に気分の落ち込みが隠れていることもある、という点は、遅刻の背景を考えるうえで知っておきたいところです。同じページは、うつ病かなと思ったら自己判断をせずに、精神科や心療内科、かかりつけの医師、保健所や精神保健福祉センターの相談窓口に相談するよう勧めています。

学校の側から見た数字もあります。文部科学省の令和6年度の調査では、高校で不登校とされた生徒について、学校が把握した事実(あてはまるものをすべて回答)は次のとおりでした。

学校が把握した事実(主なもの) 人数 割合
学校生活に対してやる気が出ない等の相談があった 18,236人 26.9%
生活リズムの不調に関する相談があった 17,787人 26.2%
不安・抑うつの相談があった 10,827人 16.0%
学業の不振や頻繁な宿題の未提出が見られた 8,654人 12.8%
いじめを除く友人関係をめぐる問題の情報や相談があった 6,943人 10.2%
入学・転編入学・進級時の不適応による相談があった 4,761人 7.0%

※割合は、高校(全日制・定時制)の不登校生徒67,782人に対するもの。複数回答のため、割合を足し合わせても全体とは一致しません。

出典:文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要(不登校抜粋版)」/国立精神・神経医療研究センター こころの情報サイト「うつ病」(2026年9月30日確認)

「やる気が出ない等の相談」と「生活リズムの不調に関する相談」は、それぞれ約4人に1人の生徒について学校が把握しています。この2つは、外から見ると「怠け」に見えやすいものです。けれど、ここまで見てきたように、その裏に体の不調や睡眠の問題、気分の落ち込みがあることがあります。

本人が「消えたい」「死にたい」といった言葉を口にしたときは、様子見をせず、その日のうちに医療機関や相談窓口につないでください。文部科学省の24時間子供SOSダイヤル(0120-078310)は、子どもだけでなく保護者も、夜間・休日を含めて相談できる窓口です。うつ状態の高校生への親の関わり方は、高校生 うつ病 親の対応の記事にまとめています。

令和6年度の文部科学省の調査で、高校の不登校生徒67,782人のうち26.2%について生活リズムの不調に関する相談が、26.9%についてやる気が出ない等の相談があったと学校が把握していたことを示す図
出典:文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要(不登校抜粋版)」

遅刻が何回で欠課になるかは、国ではなく学校ごとの内規で決まります

「遅刻3回で欠席1日」という話をよく聞きますが、国の法令に、遅刻を何回で欠席とするかを定めた規定は見当たりません。各学校が内規や規程で決めています。実際に公開されている規程を開いて比べると、決め方そのものが学校によって違いました。

学校(規程) 欠課・欠席になる遅刻 そのほかの決まり
米子北高校(鳥取県・私立)教務内規 授業の遅刻・早退は5回で欠席1回。授業時間の半分を超える遅刻は欠席 遅刻回数が授業日数の7分の1を超えると原級留置の対象(正当な理由が認められれば修了を認定)
沖縄県立普天間高校 職員必携(抜粋) 授業開始から25分を過ぎて入室すると欠課 進学の推薦の条件に、朝のSHRの遅刻が各学年で年5回以内などがある
北海道野幌高校 生徒手帳 授業時間の50%未満しか参加しないと欠課 朝のSHR開始後の入室は遅刻。進級には出席すべき日数の80%以上の出席
岩手県立花巻南高校 生徒規程 授業時間の2分の1以上出席しない場合も欠課 公共交通機関の事故などによる場合は遅刻としない

※各校が公開している規程から、遅刻に関わる部分の主なものを抜き出しました。他の学校も同じとは限りません。

出典:米子北高等学校 教務内規(抜粋)令和4年度以降入学生用/沖縄県立普天間高等学校 職員必携(抜粋)/北海道野幌高等学校 生徒手帳/岩手県立花巻南高等学校 生徒規程(いずれも2026年9月30日確認)

この表から分かることは3つです。

  • 「回数で換算する学校」と「遅れた時間で欠課にする学校」がある。同じ10分の遅刻でも、学校によって数え方が違います。
  • 朝のホームルームの遅刻と、授業の遅刻を分けて数える学校がある。1時間目に間に合っていても、ホームルームに遅れれば遅刻になることがあります。
  • 遅刻は単位だけでなく、推薦や進級の条件に入ることもある。進学の推薦を考えているなら、早めに確かめておきたいところです。

1時間目に遅れることが続くと、1時間目に多い科目だけ欠課が積み上がることもあります。週のコマ数が少ない科目ほど、上限に早く近づきます。科目ごとの欠課時数の考え方と上限は、高校 欠席日数と高校 出席日数の記事でくわしく説明しているので、この記事では「どう確かめるか」に絞ります。

単位と進級への影響は、担任に「3つの数字」を聞けば見えてきます

遅刻が増えたとき、不安を大きくするのは「あと何回で危ないのか分からない」ことです。これは、学校に聞けば数字で分かります。担任に、次の3つを聞いてみてください。

  1. 遅刻・早退の換算方法。「遅刻は何回で欠課1時間(または欠席1日)になりますか。授業に何分遅れると欠課ですか」
  2. 科目ごとの今の欠課時数と、履修が認められなくなる目安。「欠課が多い科目はどれで、あと何時間で上限に近づきますか」
  3. 進級の条件に、出席日数や遅刻回数が入っているか。「進級や推薦の条件で、出席や遅刻について決まりはありますか」

聞くときは、「うちの子はあと何回休めますか」より、「今の状況を数字で知って、家庭でも一緒に考えたい」と伝えるほうが、学校も具体的な数字を出しやすくなります。

欠席が長く続くようになった場合に使える仕組みもあります。学校教育法施行規則第96条第2項第2号は、学校生活への適応が難しく、相当の期間欠席している生徒に、自宅などで、多様なメディアを利用した教室以外での授業(同規則第88条の3の方法。オンライン授業など)を履修させる場合を定めており、その方法で修得できる単位は、卒業に必要な74単位のうち36単位までとされています(ほかの方法と合わせた上限は第3項)。また第4項は、病気の療養や障害のために病院などで医療の提供などの支援を受ける必要があり、相当の期間欠席すると認められる生徒については、この上限(第2項・第3項)によらないことができるとしています。こうした仕組みを実際に使うかどうかは学校の判断なので、該当しそうなときは学校に聞いてみてください。

文部科学省の通知も、保護者から学習の遅れへの不安で補充指導などの要望があるときは柔軟に対応すること、欠席が長くなった生徒の進級や卒業については、あらかじめ保護者の意向を確かめるなどの配慮が大切であることを挙げています。数字を知ったうえで、学校と一緒に手を考えることができます。

出典:学校教育法施行規則 第96条(e-Gov)/文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」(2026年9月30日確認)

※2026年9月時点の情報です。最新は公式でご確認ください。

学校への相談は、責めるためではなく「一緒に見てほしい」と伝えると進みやすくなります

「学校に言うと、子どもが目をつけられるのでは」と心配する方もいると思います。けれど、学校には生徒の心身の健康について相談を受ける仕組みが、法令で用意されています。

相談先 相談できること 根拠・備考
担任 遅刻・欠課の回数、学校での様子、提出物の状況 換算や進級の規程も担任経由で確かめられる
養護教諭(保健室) 体調、保健室の利用状況、医療機関への相談の目安 学校保健安全法第9条:必要に応じて保護者に助言する
スクールカウンセラー 気分の落ち込み、不安、人間関係の悩み 学校教育法施行規則第65条の3(第104条で高校に準用)
医療機関 起立性調節障害や睡眠の問題、気分の不調の診断と治療 学校保健安全法第10条:学校は地域の医療機関との連携に努める

出典:学校保健安全法 第8条〜第10条/学校教育法施行規則 第65条の3・第104条(e-Gov。2026年9月30日確認)

学校保健安全法第8条は、学校は児童生徒の心身の健康について健康相談を行うものと定めています。第9条では、養護教諭などが健康相談や日常の観察で心身の状況を把握し、問題があるときは本人に指導し、必要に応じて保護者に助言することになっています。

相談のときは、記録を見せながら次の順で話すと伝わりやすくなります。

  1. 事実:「この2週間で遅刻が6回、そのうち5回は月曜と木曜でした」(数字はたとえばの例です)
  2. 家での様子:「朝は頭痛を訴えますが、夕方には落ち着いています」
  3. お願い:「学校での様子を教えてください。受診も考えているので、学校で気づいたことがあれば知りたいです」

医療機関を受診した場合は、医師の意見を学校に伝えると、学校側も配慮を考えやすくなります。日本小児心身医学会の起立性調節障害の解説でも、治療の1つとして学校との連携が挙げられています。教室に入りにくい時期の過ごし方として、保健室を使う形もあります。その場合の出席の扱いは、保健室登校の記事で説明しています。

声かけは「なぜ遅れたの」より「朝どんな感じ?」。責めずに状態を聞きます

遅刻が続くと、朝のやりとりが言い争いになりがちです。日本小児心身医学会の起立性調節障害の解説にも、家族が症状を「怠け」ととらえることが子どもの心理的ストレスになり、症状を悪くすることがあると書かれています。声かけは、行動を責めるより、状態を聞くほうに寄せてみてください。

言いがちなこと 言い換えの例 ねらい
なんで起きられないの 朝、体はどんな感じ?頭が痛いとか、ふらふらするとかある? 体の症状を話しやすくする
夜ふかしするからでしょ 最近、夜は何時ごろ眠くなる?寝つけない日もある? 睡眠の実態を知る
学校で何かあったの?言いなさい 話したくなったらいつでも聞くよ。今日は無理に話さなくていい 話すかどうかを本人に任せる
このままだと留年するよ 学校の決まりを一緒に確かめておこうか。数字が分かれば考えやすいから 不安をあおらず、情報を共有する

※言い換えは一例です。本人との関係や状態によって、合う言葉は変わります。

文部科学省の通知は、不登校への支援は「学校に登校する」という結果のみを目標にするのではなく、子どもが自分の進路を主体的にとらえ、社会的に自立することを目指す必要がある、としています。「明日は間に合うように」だけを目標にすると、親子ともに苦しくなります。目標を「今の状態を一緒に知ること」に置き直すだけでも、朝の空気は変わることがあります。

休みたい気持ちを言い出せずにいる高校生の側の気持ちは、学校休みたい 親が許さないの記事で書いています。親の言葉が子どもにどう届いているかを考えるときの参考になると思います。

選択肢の1つとしての通信制高校・サポート校(正直な注意点)

記録を取り、受診や学校への相談を進めても、朝の不調がすぐに落ち着くとは限りません。起立性調節障害の解説にもあるように、改善に時間がかかることもあります。そのあいだに欠課が積み上がり、「今の学校で続けるか」を考える時期が来ることもあります。

そのときの選択肢の1つが、毎日の登校を前提としない通信制高校です。午前に不調が強い場合、毎朝決まった時刻に登校する前提そのものを変えられることがあります(スクーリングの日程や登校の形は学校によって違います)。転校の条件や時期は高校 転入の記事、学校の比べ方は通信制高校 選び方の記事にまとめています。

NIJIN高等学院(ニジ高)は、オンライン中心の通信制高校サポート校です。全国どこからでも自宅から参加でき、カメラやマイクをオフにして、チャットだけで参加するところから始められます。生活リズムに波があっても学べるように、授業のアーカイブ視聴にも対応しています。途中からの入学(転入・編入)もでき、出願費用は無料です。不登校の生徒を650名以上サポートしてきました(グループ全体)。公式サイトでは、今の高校に在籍したままニジ高を使う在籍スタイルも紹介されています。

そのうえで、正直にお伝えしておくことがあります。

  • ニジ高そのものは高校ではありません。高校卒業の資格は、提携する通信制高校(またはご本人が在籍する高校)で取ります。
  • 学院の中でのスクーリングはありませんが、提携する通信制高校のスクーリングには参加が必要です。スクーリングの形や日程は、個別相談会でご案内しています。
  • 費用は、在籍する高校の分とニジ高の分の両方がかかり、ニジ高の分には国の就学支援金は使えません。金額は学費のご案内に載せています。
  • オンライン中心なので、毎日通う場所がほしい人には合わない場合があります。
  • 起立性調節障害や睡眠の問題、気分の不調について、診断や治療の判断は主治医・専門の医療機関へご相談ください。

小中学生のきょうだいがいるご家庭には、姉妹事業のNIJINアカデミー(ニジ高はその高等部)もあります。

迷ったときの進め方(3ステップ)

  1. 2週間、記録をつける。寝た時刻・起きた時刻・遅れた時刻・体調・曜日を書き出します。休日も含めて記録すると、睡眠のリズムの傾向が見えます。
  2. 担任に「3つの数字」を聞き、必要なら受診する。遅刻の換算方法、科目ごとの欠課時数、進級の条件を確かめます。午前に強い不調や気分の落ち込みが続くときは、記録を持って医療機関に相談します。
  3. 今の学校で続ける工夫と、ほかの道を並べて考える。学校の配慮や保健室の利用で続けられるか。難しければ、転校や通信制高校も含めて、本人と一緒に選択肢を並べます。決めるのは急がなくてかまいません。

どの段階でも、話を整理しながら考えたい場合は、ニジ高の個別相談会で状況をお聞かせください。オンライン(Zoom)で30分、参加は無料で、保護者の方だけでも参加できます。

明るい相談室の丸いテーブルで、母親が養護教諭と話している様子
学校には、担任のほかに養護教諭やスクールカウンセラーにも相談できます。
オンラインで学ぶニジ高の生徒

朝がつらい時期も、自宅から少しずつ学べる形があります

ニジ高はオンライン中心の通信制高校サポート校です。カメラ・マイクをオフにしてチャットだけで参加でき、授業のアーカイブ視聴にも対応しています。ただし学院は高校ではなく、卒業資格は提携する通信制高校で取り、そのスクーリングへの参加が必要です。今の学校を続けるか迷っている段階でもご相談ください。

体験説明会の日程を見る → LINEで気軽に相談する

よくある質問

Q. 高校の遅刻は何回で欠席扱いになりますか?

A. 国の決まりはなく、学校ごとの内規で決まります。公開されている規程でも、「授業の遅刻・早退5回で欠席1回」とする学校、「授業開始から25分を過ぎると欠課」とする学校、「授業時間の半分に満たないと欠課」とする学校がありました。お子さんの学校の数え方は、担任に確かめてください。

Q. 朝は起きられないのに、夕方は元気です。怠けでしょうか?

A. 怠けと決めつけないでください。日本小児心身医学会の解説では、起立性調節障害の症状は午前に強く午後に軽くなる傾向があるとされています。睡眠リズムの乱れや気分の落ち込みで同じような様子になることもあるので、記録を持って医療機関に相談することを考えてください。

Q. 高校生には何時間くらいの睡眠が必要ですか?

A. 厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、中学・高校生は8〜10時間を参考に睡眠時間を確保することが勧められています。思春期は体内時計が後ろにずれやすいため、休日も平日と同じ時刻に起きて日光を浴びることも挙げられています。

Q. 遅刻が増えていることを学校に相談しても、成績や評価に響きませんか?

A. 相談したこと自体が評価に使われるかどうかを定めた公式の決まりは確認できませんでした。一方で、学校保健安全法は、学校が生徒の心身の健康について健康相談を行い、必要に応じて保護者に助言することを定めています。困りごとを早めに共有するほうが、配慮や補充の方法を一緒に考えやすくなります。

Q. 遅刻や欠席が続いたら、転校を考えたほうがいいですか?

A. まずは背景を確かめ、今の学校での配慮を相談するのが先です。そのうえで、朝の登校が難しい状態が続くときは、毎日の登校を前提としない通信制高校への転校も選択肢になります(スクーリングの日程や登校の形は学校によって違います)。転校の時期や条件は学校によって違うので、欠課の状況と合わせて確かめてください。

遅刻が増えたことに気づけたのは、ちゃんと見ていたからです

遅刻が増えてきたことに気づいて、この記事を読んでいるあなたは、もうお子さんの変化を見ています。朝の不調は、叱っても早く寝かせても変わらないことがあり、それは親の関わりが足りないからではありません。

まずは2週間、責めずに記録をつけるところから始めてみてください。数字と様子がそろえば、医師にも学校にも相談しやすくなり、お子さんと一緒に次の一歩を選べるようになります。

今の学校で続ける道も、別の学び方に移る道も、どちらもお子さんの将来につながっています。迷っている段階の相談も受け付けています。

オンラインで学ぶニジ高の生徒

オンラインで、青春する。

遅刻が増えてきた段階の相談も、保護者の方だけで参加できます

全国どこからでもカメラ・マイクはオフでOK転入・編入は随時受付

通信制高校サポート校 NIJIN高等学院(ニジ高)/出願費用は無料です。無理に勧めることはありません。


よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次