「通信制高校、楽しくない」「毎日暇すぎて、やることがない」
——通信制高校に入ったあと、いちばん多く聞こえてくる声です。入学前に想像していたのは「自由に使える時間が増えて、自分のペースで学べる毎日」だったはずなのに、いざ始まってみると、その自由が手持ち無沙汰に変わっている。
先に言っておきたいことがあります。これは、あなたの意志が弱いから起きているのではありません。全日制の高校は、時間割・部活・行事・教室の人間関係という「勝手に予定が埋まる仕組み」を持っています。通信制高校はその仕組みを外した代わりに、予定を自分で入れる作業が丸ごと手元に残ります。慣れていないことを、いきなり一人でやらされている状態です。
この記事では、つまらなく感じる理由を分解したうえで、今日から動かせる7つの方法と、迷ったときの選び方をまとめます。

「つまらない」と感じるのは、自由の副作用です
全日制の高校生は、平日のおよそ6〜7時間を授業に、放課後の2〜3時間を部活に使っています。自分で決めていないのに、1日の大半が埋まっています。
通信制高校に移ると、この「自動的に埋まっていた時間」が一気に空きます。レポートとスクーリングにかかる時間は学校によりますが、多くの場合、全日制の授業時間よりずっと短くなります。
つまり、つまらなさの正体は「予定が無い」ことであって、「通信制高校がつまらない」ことではありません。ここを分けて考えると、打つ手が見えてきます。
通信制高校がつまらなく感じる5つの理由
自分がどれに当てはまるかを確かめてみてください。理由によって、効く手がまったく違います。
| つまらなさの種類 | 実際に起きていること | 効く手 |
|---|---|---|
| 時間を持て余す | 予定が空白のまま、なんとなく1日が終わる | 先に予定を入れる(③④⑤) |
| 人と話さない | 1日の会話がゼロか、家族だけ | 人が集まる場に出る(②⑥) |
| 目標が無い | 卒業後の像がぼんやりしている | 小さな目標を1つ決める(①) |
| 学習が物足りない | レポートが簡単すぎて手応えがない | 学校の外で難度を上げる(②) |
| 学校が合っていない | サポートが薄い、相談先が無い | 環境を変える(⑦) |
多いのは、上から2つが同時に起きているパターンです。「時間が余っている」と「人と話していない」が重なると、生活のリズムが崩れはじめます。
まず、1日の空き時間を数えてみる
感覚ではなく、数で見ると動きやすくなります。一般的な全日制と、通信制高校の平日を並べてみます。
| 時間帯 | 全日制のよくある一日 | 通信制高校のよくある一日 |
|---|---|---|
| 午前 | 授業 | レポートや自習(やらない日もある) |
| 午後 | 授業・掃除 | 自由 |
| 夕方 | 部活 | 自由 |
| 夜 | 宿題・自由時間 | 自由 |
| 自分で決める時間 | 2〜3時間 | 8時間前後 |
1日に8時間前後、自分で使い道を決める時間がある。これは、うまく使えばとても大きな資産です。ただし、使い道を決めないままだと、そのまま「暇」に変わります。全日制に通う同級生が部活に使っている時間を、自分は何に使うのか——問いはそこに集約されます。
通信制高校の生活を充実させる7つの方法
①まず、小さな目標を1つだけ決める
「将来の夢」を決める必要はありません。決めるのは、3か月で終わる目標です。
- 英検の級を1つ上げる
- イラストを30枚描く
- 自転車で県内の駅を20か所回る
- 小説を1本、最後まで書く
大きな夢は、小さく終わった経験の積み重ねからしか出てきません。最初の1つは、達成できるかどうかより「今日始められるか」で選んでください。
②スキルを身につける(資格・プログラミング・語学)
時間があることは、そのまま強みになります。全日制の生徒が部活に使う時間を、技能に振り向けられるからです。
- 独学しやすいもの:プログラミング、動画編集、デザイン、語学
- 形が残るもの:簿記、ITパスポート、英検、危険物取扱者
- お金になりやすいもの:Webサイト制作、動画編集、イラスト
独学の続け方にもコツがあります。「毎日やる」ではなく「決まった曜日と時間にやる」と決めるほうが続きます。毎日と決めると、1日抜けた時点でやめてしまうからです。週3回・1時間ずつでも、3か月で36時間になります。
ポイントは「証明できる形にする」ことです。作ったものを公開する、資格を取る、記録を残す。あとで進学や就職の場面で、通信制高校の3年間を語る材料になります。
③アルバイトを始める
通信制高校の生徒にとって、アルバイトは「お金を稼ぐ手段」以上の意味を持ちます。
- 決まった時間に外に出る理由ができる
- 年齢の違う人と話す機会ができる
- 生活のリズムが自然に整う
注意したいのは、シフトを入れすぎないことです。生活のためにフルタイム近く働くと、今度はレポートが止まり、卒業が遠のきます。まずは「学校の予定が入っていない曜日に、2コマだけ」くらいから始めてください。
週2〜3回から十分です。人と関わるのがしんどい段階なら、まずは品出しや清掃など、会話の少ない仕事から始める方法もあります。学校によって許可や届け出が必要な場合があるので、先に確認してください。
④趣味・創作を「発表するところまで」やる
趣味があるのに満たされないときは、たいてい「一人で完結している」のが原因です。
描く、作る、書く、演奏する——そこまでで止めずに、見せるところまでを1セットにしてください。SNSに上げる、コンテストに出す、友達に見せる。反応が返ってくると、同じ趣味が急に面白くなります。
発表する場所が思いつかないときは、締切のあるものを選ぶと動けます。公募のイラストコンテスト、短編小説の賞、地域の作品展、動画投稿サイトの企画。締切は、自分ひとりでは作れない強制力を貸してくれます。
⑤ボランティア・インターンに参加する
学校の外で役割を持つ方法です。地域の清掃、子ども食堂、イベント運営、動物保護など、高校生を受け入れている活動は意外にたくさんあります。
自治体の社会福祉協議会や、ボランティアセンターのサイトに募集が出ています。高校生可・保護者同意が必要・単発か継続か、といった条件が書かれているので、まず単発のものを1回試すのがおすすめです。合わなければ次に行けばいいだけです。「誰かに必要とされている時間」は、目標がまだ無い時期をいちばん支えてくれます。
⑥オンラインで仲間を作る
通信制高校は、教室で自動的に友達ができる仕組みがありません。だからこそ、意識して場所に入る必要があります。
- 学校が用意しているオンラインの部活・サークル
- 同じ趣味のコミュニティ
- スクーリングで隣になった人に声をかける
会話が続かなくても構いません。「同じ場所に定期的にいる」ことが、友達になる条件のほとんどです。
最初の一言は「はじめまして」ではなく、その場に関する質問が入りやすいです。「これ、いつからやってるんですか」「次っていつあるんですか」。内容より、声を出した回数のほうが効きます。
⑦学校・スクーリングの環境を変える
①〜⑥を試しても変わらないなら、学校側に原因があるかもしれません。
- 相談したいときに相談できる相手がいるか
- 生徒同士が関わる機会が用意されているか
- 年に数日のスクーリング以外に、通える場所があるか
サポート校を併用する、通学コースに変える、学校そのものを変える。転校は失敗ではなく、環境の調整です。
学校が用意している機会を、まず全部使う
自分で予定を作る前に、確認しておきたいことがあります。いま在籍している学校が用意している機会を、使い切っていない人がとても多いということです。
- スクーリング以外の登校日(自由登校日、学習会、質問day)
- オンラインのホームルームや朝会
- 部活・サークル・委員会
- 体育祭、文化祭、校外学習、卒業式などの行事
- 進路相談、面談、学習カウンセリング
案内はメールや校内システムに出ているだけで、参加をうながす声かけは無いことが多いです。全日制なら「今日は体育祭」と勝手に巻き込まれますが、通信制では自分で気づいて申し込む必要があります。
まず、学校から届いている案内を1か月ぶんさかのぼって読んでみてください。それだけで、予定が2つ3つ埋まることがあります。使えるものが本当に何も無いなら、それは学校側の問題です(後述します)。

最初の1週間でやること
「何かしなきゃ」と思うほど動けなくなるので、順番を決めておきます。大きいことは何もしません。
| 日 | やること | かかる時間 |
|---|---|---|
| 1日目 | 起きた時間と寝た時間をメモする(それだけ) | 1分 |
| 2日目 | 学校からの案内を1か月ぶん読み返す | 20分 |
| 3日目 | 3か月で終わる目標を1つ、紙に書く | 10分 |
| 4日目 | その目標のために今日できることを15分だけやる | 15分 |
| 5日目 | 週に1回の予定を1つ入れる(バイト・部活・見学など) | 30分 |
| 6日目 | 家族以外の誰かと話す(オンラインでも可) | 10分 |
| 7日目 | 1週間を振り返って、続けるものを1つ選ぶ | 10分 |
大事なのは1日目です。予定を増やす前に、まず自分の生活リズムを知る。起きる時間がバラバラなら、そこが最初に直す場所になります。逆にリズムが整っているなら、3日目から始めて構いません。
入学前に「つまらなそう」と心配している人へ
まだ入学していない人が「通信制高校 楽しくない」と検索してたどり着くことも多いので、そちらにも触れておきます。
結論から言うと、つまらなくなるかどうかは、学校選びの段階でかなり決まります。見学や個別相談で、次の3つを必ず聞いてください。
- 生徒同士が関わる機会は、年に何回・どんな形であるか
- スクーリング以外に通える日や場所はあるか
- 困ったとき、誰に・どうやって連絡するか
パンフレットには「自由な学び」「自分のペース」と書かれていますが、それは裏を返せば「放っておかれる可能性がある」ということでもあります。自由の量ではなく、関わりの量を確認してください。答えが具体的に返ってくる学校ほど、実際にその場面を経験しています。
何から始めるか迷ったときの選び方
7つ全部をやる必要はありません。いまの状態に近いものを1つだけ選んでください。
| いまの状態 | 最初にやること | 目安 |
|---|---|---|
| 朝起きられない・昼夜が逆転している | ③アルバイト、または決まった時間の予定を1つ | 週2回から |
| 話す相手がいない | ⑥オンラインの部活、⑤ボランティア | まず見学だけ |
| 時間はあるが何もしていない | ①3か月の目標、②スキル | 今日決めて明日から |
| やりたいことはあるが続かない | ④発表するところまでやる | 締切を作る |
| 学校に不満がある | ⑦環境を変える相談 | 個別相談で聞く |
迷ったら、いちばん上の「予定を1つ入れる」からで構いません。順番は、目標より先に生活リズムです。

「何をすればいいか分からない」を、一緒に整理できます
予定の入れ方も、続けられる形も、人によって違います。個別相談会では、いまの生活リズムと使える時間を聞いたうえで、最初に置く予定を一緒に決めます。ニジ高がサポート校であることや、合わないと思ったときの選び直し方も、その場で正直にお話しします。保護者の方だけのご参加でも構いません。
個別相談会を見てみる →「暇すぎる」が危険信号になるとき
ただの退屈と、手当てが要る状態は違います。次に当てはまるものが続いているときは、予定を増やす前に休むことと、相談することを優先してください。
- 昼夜が逆転して戻らない
- 好きだったことにも興味がわかない
- 眠れない、または眠りすぎる
- 「自分だけ取り残されている」と強く感じる
これは、やる気の問題ではありません。学校の先生、スクールカウンセラー、地域の相談窓口、医療機関のいずれかに一度つないでおくと、あとが楽になります。うつの兆候との見分け方は高校生のうつは親のせいではないにまとめています。
学校を変えるべきか、使い方を変えるべきか
判断の分かれ目は、「学校に求めているものが、その学校にあるかどうか」です。
- 自分の使い方の問題:時間はあるのに予定を入れていない/校内の機会を使っていない
- 学校側の問題:相談相手がいない/生徒同士の接点が用意されていない/質問しても返事が遅い
後者なら、我慢して3年間を過ごす理由はありません。通信制高校は転校の受け入れが比較的柔軟で、修得済みの単位も引き継げます。手続きや時期は入学・転入の手続きで確認できます。

通信制高校を「楽しい」と言っている人は何をしているか
共通しているのは、次の3つです。
- 学校の外に、定期的に行く場所がある(バイト、習い事、活動)
- 作っているもの、練習しているものがある(作品・資格・記録)
- 週に一度は、家族以外と話している
逆に言えば、この3つのどれも無い状態が続くと、どんな学校を選んでもつまらなくなります。学校が用意してくれるのを待つのではなく、1つ目を自分で置くところからです。
保護者の方へ|「暇そうにしている」が気になるとき
お子さんが家にいる時間が長いと、心配のあまり「何かしたら」と声をかけたくなります。ただ、その一言がいちばん動きを止めることがあります。
通信制高校に移った直後は、全日制で使い切っていた気力を回復させている時期でもあります。回復と停滞は、外から見ると同じ形をしています。見分ける手がかりは、本人の言葉ではなく生活のほうにあります。
- 起きる時間が、だいたい同じ幅に収まっているか
- 食事を家族と一緒にとる日があるか
- 好きなことに手が伸びているか(量ではなく、有無)
この3つが保たれているなら、いまは待っていい時期です。崩れているなら、予定を増やすより先に、休養と相談を優先してください。
声をかけるなら「何かしたら」ではなく、「予定を1つ入れるとしたら、何がいちばん気が進む?」のほうが動きやすくなります。選択肢を出すのは大人、決めるのは本人、という形にしておくと、本人の中に「自分で決めた」という感覚が残ります。
よくある質問
通信制高校は、全日制より楽しくないのですか
学校が用意する行事や部活の数は、全日制のほうが多いのが一般的です。一方で、自分で予定を決められる時間は通信制高校のほうが圧倒的に多くなります。どちらが楽しいかは、その時間を何に使うかで決まります。
友達はできますか
自動ではできません。スクーリング、オンラインの部活、イベントなど、人が集まる場に自分から入る必要があります。逆に、入ってしまえば「同じ理由でここにいる人」が多いので、話は合いやすい環境です。
暇すぎて不安です。バイトと勉強、どちらを優先すべきですか
生活リズムが崩れているならバイト(または決まった時間の予定)が先です。リズムが整っているなら、勉強やスキルに時間を振ってください。順番を逆にすると、どちらも続きません。
通信制高校に部活はありますか
ある学校とない学校があります。オンラインで活動する部活を用意している学校、スクーリングの日に集まる学校、そもそも無い学校と、差が大きい部分です。入学前なら必ず確認してください。すでに在籍していて無い場合は、学校の外の社会人サークルや地域のクラブ、オンラインのコミュニティが代わりになります。
何をしても楽しくありません。どうすればいいですか
「何をしても楽しくない」が2週間以上続いているなら、それは退屈ではなく、気持ちの不調のサインとして扱ってください。新しいことを始めるより先に、眠れているか・食べられているかを確かめて、話せる相手につないでおくほうが回復は早くなります。予定を増やすのは、そのあとで間に合います。
今の学校を辞めたら、卒業が遅れますか
転入なら、修得済みの単位を引き継いで同学年のまま卒業できることが多いです。ただし在籍期間の数え方に条件があるので、個別に確認してください。
NIJIN高等学院(ニジ高)の場合
ニジ高は、オンラインを中心とした通信制サポート校です。「オンラインで青春」を合言葉に、時間が余ることを前提に、人と関わる機会のほうを設計しています。
- 自宅から入れるメタバースキャンパスに、毎日決まった時間の居場所がある
- 生徒がつくるオンラインの部活・サークル、イベントがある
- マイプロジェクトという、自分の興味を形にする時間が学びの軸になっている
「何をすればいいか分からない」という状態そのものを一緒に扱う場所です。一日の流れはニジ高の一日にまとめています。
お金をかけずに、今日から始められること
お金の余裕がないと選べない、と思われがちですが、費用ゼロで始められるものもたくさんあります。
- 図書館(本だけでなく、自習席・新聞・郷土資料も使えます)
- 自治体の無料イベント、公民館の講座
- 無料で学べる教材(語学アプリ、プログラミングの入門サイト、公的機関の学習コンテンツ)
- 散歩やランニング(生活リズムを戻すのに、いちばん効きます)
- 家の手伝いを1つ担当する(時間が決まるので、予定として機能します)
お金のかかる選択肢は、無料のもので習慣ができてから足すほうが失敗しません。続かない原因は、たいてい難しさではなく、始めるまでの手数の多さです。

つまらないまま3年間を過ごす必要は、ありません。
全国どこからでもカメラ・マイクはオフでOK転入・編入は随時受付
通信制高校サポート校 NIJIN高等学院(ニジ高)/出願費用は無料です。無理に勧めることはありません。
まとめ
- つまらなさの正体は「予定が無い」こと。通信制高校そのものではない
- 1日に8時間前後、自分で決める時間がある。使い道を決めないと暇に変わる
- 順番は、目標より先に生活リズム。予定を1つ入れるところから
- 昼夜逆転や興味の喪失が続くときは、予定を増やす前に休むことと相談を
- 学校側に原因があるなら、転校は失敗ではなく環境の調整

