行きたい高校がない中3へ|進学希望者の13.6%が同じ悩み・決め方と時期【2026】

「行きたい高校がない」「志望校が決まらない」。中学3年生の秋、周りが学校名を口にし始めるころに、こう感じて検索した方が多いと思います。たとえば、進路希望の用紙の「第1志望」の欄だけが空いたまま、提出の日が近づいてくる、という場面です。

先に結論を書きます。行きたい高校が見つからないのは、めずらしいことではありません。国立教育政策研究所の調査では、進学を希望する中学3年生の13.6%が「進学したい学校がみつからないこと」に困っていると答えています。そして、決まらない理由は1つではなく、理由によって最初にすることが違います。

この記事は、国立教育政策研究所の調査、文部科学省の学校基本調査、学校教育法と高等学校設置基準(e-Gov)、東京都・神奈川県・大阪府の令和9年度入試の日程を実際に開いて確認した内容でできています。決まらない理由、高校の種類、選ぶ軸と比べ方、決める時期、出願が近づいたときの選択肢の順に書きます。公式で確認できなかったことは、確認できなかったと書いています。

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目次

結論:行きたい高校がないときの早見

  • 同じ悩みを持つ中3は少なくありません。国立教育政策研究所の調査(2025年6〜7月)で、進学を希望する中学3年生の13.6%が「進学したい学校がみつからないこと」に困っていると答えました。
  • 決まらない理由は、情報不足・成績・通学・人間関係・やりたいことが分からない、の5つに分けると動きやすくなります(この記事で整理した分け方です)。理由ごとに、最初にすることが違います。
  • 高校の課程は全日制・定時制・通信制の3つ、学科は普通科・専門学科・総合学科の3種類です(学校教育法第4条第1項、高等学校設置基準第5条)。どれを卒業しても、同じ高等学校卒業です。
  • 2025年3月に中学校を卒業した1,055,218人のうち、全日制へ935,860人、定時制へ19,442人、通信制へ63,278人が進学しました(文部科学省 学校基本調査)。
  • 決める時期は都道府県で違います。東京都の例では、前年度は12月中旬に第1志望の調査があり、令和9年度入試の都立高校の第一次募集の出願書類は2027年1月29日〜2月4日に提出します。
  • 決まらないまま出願が近づいても、道は残ります。出願後の志願変更、二次募集、春まで出願を受ける通信制高校、入学後の転入学です。ただし、内容は都道府県と学校ごとに違います。
  • 毎日通う形が合わないときは、通信制高校や、オンライン中心のサポート校(NIJIN高等学院など)も比べる候補に入ります。サポート校は高校ではない点に注意が要ります。
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「行きたい高校がない」は、進学を希望する中3の13.6%が挙げた悩みです

国立教育政策研究所は、2025年6月9日〜7月25日に、全国の中学校の3年生に進路についての意識を尋ねました(前回の調査から続けて対象にしている中学校のうち97校、2,593人が回答)。

中学校を卒業したあとに進学を希望する生徒(2,468人)に「進学を希望するにあたって、どのようなことに困ったり悩んだりしていますか」と尋ねた結果が、次の表です。当てはまるものをすべて選ぶ形式なので、割合を足すと全体を超えます。

困ったり悩んだりしていること(全13項目) 選んだ割合
勉強の仕方がよくわからないこと 51.0%
学習意欲がわかないこと 46.6%
希望する学校に合格できる自信がないこと 45.6%
合格できそうな学校がわからないこと 22.3%
進学したい学校がみつからないこと 13.6%
進学するとお金がかかること 13.5%
仲のよい友人と希望する学校が違うこと 12.9%
なぜ進学するのか、はっきりした理由がみつからないこと 11.9%
自分の能力や適性(向き・不向き)に合う学校がないこと 6.6%
保護者や先生と意見が合わないこと 4.7%
上記以外に困ったり悩んだりしていることがある 3.7%
親身になって相談にのってくれる人がいないこと 1.7%
特に困ったり悩んだりしていることはない 11.7%

出典:国立教育政策研究所「令和7年度キャリア教育に関する総合的研究 第一次報告書」調査結果(中学校 生徒調査)図表Ⅲ-6-6(2026年10月確認)

「進学したい学校がみつからないこと」を選んだのは13.6%。進学を希望する中3が100人いれば、13〜14人が同じことで困っている計算です。「合格できそうな学校がわからない」(22.3%)も、近いところにある悩みです。

同じ調査では、将来就きたい職業や仕事が「まだ決まっていない」と答えた中学3年生が45.4%で、「はっきり決まっている」は14.8%でした(2,590人が回答)。将来の夢がはっきりしないまま高校を選ぶ人は、少なくありません。

なお、この調査は抽出した学校の中学3年生に、6〜7月の時点で尋ねたものです。全国の中学3年生全員を数えた数字ではなく、秋以降の割合も分かりません。

リビングのテーブルで、母親と中学3年生の娘が手書きの四角を描いた紙を一緒に見ている様子
行きたい高校が決まらないときは、まず気になっていることを紙に書き出すところから始められます。

決まらない理由は5つに分けられます。当てはまるものから手をつけます

「行きたい高校がない」の中身は、人によって違います。ここでは、理由を5つに分けました。公的な分類ではなく、この記事で整理した分け方です。2つ以上に当てはまる人も多いと思います。

理由 こんな状態 最初にすること
1. 情報が足りない 学校名を2〜3校しか知らない。全日制の普通科しか見ていない 課程と学科の種類を知り、候補を5校くらいまで広げる
2. 成績・内申が気になる 気になる学校はあるが、届かない気がして志望校と言えない 住んでいる都道府県の選抜で、調査書と学力検査がどう使われるかを確かめる
3. 通学が難しい 通える範囲に合う学校がない。朝の通学に不安がある 片道の通学時間の上限を先に決め、通い方が違う課程も見る
4. 人間関係が不安 大きな集団がつらい。中学校で休みがちだった 1クラスの人数、通う日数、相談できる大人を見学で確かめる
5. やりたいことが分からない 将来の夢が無いので、選ぶ基準が作れない 「やりたいこと」ではなく「避けたいこと」から条件を作る

1. 情報が足りない場合

先ほどの調査で、希望する進学先を選ぶときに参考にしたいものを尋ねたところ、「学校案内やパンフレット」は36.0%、「高等学校など上級学校の見学や体験入学」は27.6%でした(進学を希望する中3の2,469人・複数回答・6〜7月時点)。知っている学校が少ないだけなら、この先の「高校の種類」の節で候補を広げるところから始められます。

2. 成績・内申が気になる場合

「希望する学校に合格できる自信がない」は45.6%で、進学を希望する中3の半数近くが挙げています。成績が理由のときは、「行きたいと言ってよいか分からない」状態かもしれません。調査書(内申)の比重は都道府県と学校で違うので、内申点が低い 中3の記事と、中3 勉強 遅れ 進路の記事で、選抜の仕組みを先に確かめてください。

3. 通学が難しい場合

同じ調査で、進学先を選ぶときに「通学が便利なこと」を重視すると答えた人は34.3%でした。通える範囲に候補が無いときは、先に「片道何分までなら続けられるか」を決め、毎日は通わない課程(通信制)も地図に入れると、候補の数が変わります。

4. 人間関係が不安な場合

集団がつらい、中学校で休みがちだった、という理由で学校を選べないときは、偏差値よりも「どんな通い方なら続けられるか」が先になります。中学校で欠席が多かった場合の進路は、中3 不登校 進路の記事で、入試での欠席の扱いも含めて整理しています。

5. やりたいことが分からない場合

やりたいことが決まっていなくても、高校は選べます。「朝早いのは避けたい」「大人数の教室は避けたい」「専門を1つに決めるのはまだ早い」のように、避けたいことを3つ書くと、それがそのまま選ぶ条件になります。「好きなこと」や「少しやってみたいこと」が1つでもあれば、それも条件に足してください。

高校の「課程」は全日制・定時制・通信制の3つ。卒業すれば、どれも高等学校卒業です

候補を広げるために、高校の種類を法令で確かめます。まず「課程」です。

学校教育法第4条第1項は、高等学校の課程を「通常の課程(全日制の課程)」「夜間その他特別の時間又は時期において授業を行う課程(定時制の課程)」「通信による教育を行う課程(通信制の課程)」の3つとしています。3つとも同じ高等学校の課程です。修業年限は第56条で、全日制が3年、定時制と通信制が「3年以上」と定められています。

課程 法律での定義 修業年限 2025年3月の中学校卒業者の進学者数
全日制 通常の課程 3年 935,860人(88.7%)
定時制 夜間その他特別の時間又は時期に授業を行う課程 3年以上 19,442人(1.8%)
通信制 通信による教育を行う課程 3年以上 63,278人(6.0%)

出典:学校教育法 第4条第1項・第56条(e-Gov)/文部科学省「学校基本調査」令和7年度中学校卒業後の状況調査 表259・表260(高等学校本科への進学者。割合は卒業者1,055,218人に対してこの記事で計算。2026年10月確認)

2025年3月に中学校を卒業した1,055,218人のうち、高等学校などへ進学した人は1,040,636人で、進学率は98.6%です。全日制が大多数ですが、通信制へ進んだ人は63,278人で、卒業者のおよそ17人に1人にあたります。

定時制は「夜の学校」と思われがちですが、法律の定義は「夜間その他特別の時間又は時期」で、昼間に学ぶ定時制もあります。東京都の調査(2025年12月12日時点)では、都内の公立中学校の卒業予定者のうち、都立の昼間定時制高校を第1志望にした人が2,431人、夜間定時制高校は438人でした。課程ごとの時間帯や卒業までの流れは、全日制 定時制 通信制 違いの記事にまとめています。

高校のほかにも、中学卒業後の進学先があります

  • 高等専門学校(高専):学校教育法第115条の学校で、修業年限は5年(商船に関する学科は5年6か月。第117条)。2025年3月の中学校卒業者のうち10,330人が進学しました。
  • 専修学校の高等課程(高等専修学校):学校教育法第125条・第126条。同じく2,966人が進学しました。高等学校とは別の種類の学校です。
  • 特別支援学校の高等部:同じく11,676人が進学しました。

通信制高校を中3の進路として考えるときの卒業条件や通う日数は、中3の進路 通信制高校の記事でくわしく書いています。

高校の課程は全日制・定時制・通信制の3つで、修業年限は全日制が3年、定時制と通信制が3年以上であること、2025年3月の中学校卒業者のうち全日制へ935,860人、定時制へ19,442人、通信制へ63,278人が進学したことを示す図
出典:学校教育法 第4条・第56条、文部科学省「学校基本調査」令和7年度(中学校卒業後の状況調査)

「学科」は普通科・専門学科・総合学科の3種類。生徒の74.1%は普通科で学んでいます

次に学科です。高等学校設置基準第5条は、高等学校の学科を次の3つとしています。

  • 普通教育を主とする学科(普通科など。第6条第1項)
  • 専門教育を主とする学科(農業・工業・商業・水産・家庭・看護・情報・福祉・理数・体育・音楽・美術・外国語・国際関係などに関する学科。第6条第2項)
  • 普通教育及び専門教育を選択履修を旨として総合的に施す学科(総合学科。第6条第3項)

それぞれで学んでいる生徒の数は、文部科学省が公表しています(令和7年5月。全日制・定時制のみで、通信制は含まれません)。

学科 生徒数 割合
普通科 2,123,778人 74.1%
職業学科(農業・工業・商業・水産・家庭・看護・情報・福祉) 482,854人 16.9%
その他の専門学科(理数・体育・音楽・美術・外国語・国際関係など) 104,352人 3.6%
総合学科 154,479人 5.4%
合計 2,865,463人 -

出典:文部科学省「高等学校学科別生徒数・学校数」(令和7年度学校基本統計)/高等学校設置基準 第5条・第6条(e-Gov。2026年10月確認)

職業学科の中では、工業が197,538人(6.9%)、商業が157,989人(5.5%)、農業が66,199人(2.3%)の順に多くなっています。全日制・定時制の高校生の4人に1人ほどは、普通科以外で学んでいることになります。

総合学科について、文部科学省は、普通科・専門学科に並ぶものとして平成6年度から導入したと説明しています。特色として挙げているのは、幅広い選択科目の中から生徒が自分で科目を選んで学べることや、将来の職業選択を視野に入れた学習を重視することなどです(文部科学省「総合学科について」)。分野をまだ1つに決められない人は、普通科だけでなく総合学科も候補に入れて、選べる科目の一覧を見比べる方法があります。どちらが合うかは、学校ごとの科目の中身で変わります。

選ぶ軸は偏差値だけではありません。中3が重視しているのは、学力・やりたい勉強・部活動・通学です

候補が広がったら、次は「何で比べるか」です。国立教育政策研究所の同じ調査では、進学を希望する中学3年生(2,479人)に、進学先を選ぶときに重視していることを尋ねています。

重視していること(15項目のうち上位8項目) 選んだ割合
自分の学力にあっていること 65.3%
自分のやりたい勉強ができること 41.5%
自分のやりたい部活動ができること 38.9%
自分の個性を伸ばすことができること 38.1%
進学に有利であること 36.6%
通学が便利なこと 34.3%
就職に有利であること 32.2%
将来希望する職業に役立つ知識や技術が身につくこと 27.3%

出典:国立教育政策研究所「令和7年度キャリア教育に関する総合的研究 第一次報告書」図表Ⅲ-6-5(複数回答。2026年10月確認)

いちばん多いのは「学力にあっていること」ですが、ほかの項目も3〜4割の人が選んでいます。「校則が自分に合っていること」は24.4%、「気に入った学校の制服であること」は20.5%でした。何を軸にするかは、人によって違ってよいということです。

行きたい高校が見つからないときは、軸を「通い方・学ぶ中身・入試・通学・費用・卒業後」の6つにそろえると比べやすくなります(この記事で整理した例です。次の節の表で使います)。

このうち入試について、学校教育法施行規則第90条は、高校の入学は調査書などの書類と学力検査の成績などを資料とする選抜に基づいて校長が許可すると定めています。あわせて、特別の事情があるときは学力検査を行わないことができ(第2項)、調査書を選抜の資料としないことができる(第3項)とも定めています。入試の形は1つではありません。

費用では、国の高等学校等就学支援金が2026年度から所得制限なしになりました(国籍・在留資格などの要件は別にあります)。2026年度の支給の上限は年額で、公立の全日制が11万8,800円、私立の全日制が45万7,200円、私立の通信制が33万7,200円です(私立の通信制は授業料を年額で決める学校の場合。単位ごとに決める学校は1単位13,668円)。対象は授業料だけなので、入学金や教材費、通学費は別に見積もります(文部科学省「高等学校等就学支援金」新制度の概要)。通信制の費用の出し方は通信制高校 学費の記事で説明しています。

偏差値との付き合い方や、課程・単位制など10項目の見方は、高校選び 偏差値以外の記事にまとめています。

秋の住宅街を、父親と中学3年生の息子が並んで歩く後ろ姿。遠くに校舎のような建物が見える
学校を実際に見に行くと、通学の道のりや雰囲気がつかみやすくなります。

比べるときは「3校を、同じ6項目で」1枚の紙に並べます

軸が決まっても、頭の中だけで比べると、印象の強い1校に引っぱられます。紙1枚に、3校を同じ項目で並べてください。3校のうち1校は、課程か学科が違う学校を入れるのがこつです。違う種類を1つ混ぜると、自分が何を大事にしているかが見えやすくなります。

比べる項目 どこで確かめるか 書き込む内容の例
通い方 学校案内、説明会 週5日・8時30分から/週1日から選べる
学ぶ中身 教育課程表(科目の一覧) 2年から選べる科目の数、専門科目の時間数
入試 都道府県の実施要綱、学校の募集要項 調査書と学力検査の比率、面接の有無
通学 乗り換え案内、実際に行ってみる 片道50分・乗り換え1回
費用 募集要項、学校への質問 授業料、入学金、教材費、交通費の年額
卒業後 学校の公式サイト 進学・就職の人数を公表しているか

書けない欄が残ったら、それが見学や説明会で聞くことになります。通信制高校を候補に入れるときの比べ方は、通信制高校 選び方のページで、比べる項目と進め方を整理しています。

決める時期は都道府県で違います。東京都の例では、前年度は12月中旬に第1志望の調査があり、令和9年度入試は1月下旬から出願します

「いつまでに決めればいいのか」は、住んでいる都道府県の入試日程で決まります。ここでは、令和9年度入試(2027年春入学)の日程が公表されている東京都・神奈川県・大阪府の例を並べます。ほかの道府県は日程が違うので、それぞれの教育委員会のページで確かめてください。

都府県(公立) 選抜 出願 検査日
東京都 推薦に基づく選抜 書類提出 2027年1月8日〜18日 1月26日・27日
東京都 学力検査に基づく選抜(第一次募集・分割前期募集) 書類提出 1月29日〜2月4日 2月21日
神奈川県 共通選抜(全日制・定時制・通信制) 志願情報の申請 1月25日〜29日 2月16日(特色検査・面接は16〜18日)
大阪府 特別入学者選抜 2月15日〜16日(音楽科は2月2日〜3日) 2月18日(実技検査または面接は19日)
大阪府 一般入学者選抜(全日制) 3月3日〜5日 3月10日

出典:東京都教育委員会「令和9年度東京都立高等学校入学者選抜の日程について」/神奈川県「令和9年度神奈川県公立高等学校の入学者の募集及び選抜の主な日程等について」/大阪府「令和9年度大阪府公立高等学校入学者選抜の日程」(2026年10月確認)

東京都の場合、都立高校の志願者情報の入力は2026年12月18日から始まります。前年度は、志願者情報の入力が始まる1週間前の時点で、都内の公立中学校の第1志望の調査が行われました(今年度の調査の時点は、公表を確認できていません)。東京都中学校長会進路対策委員会と東京都教育庁が公表した前年度の調査(2025年12月12日時点、都内の区市町村立中学校・義務教育学校608校の卒業予定者77,555人)では、全日制高校を志望する68,283人のうち、志望校が未定だった人は337人でした(東京都教育委員会「令和8年度 都立高校全日制等志望予定(第1志望)調査の結果について」)。

ここから逆算すると、次のような流れになります(東京都の日程をもとに、この記事で整理した目安です)。

  • 10〜11月:候補を3校に絞り、見学・説明会に行く
  • 12月中旬:第1志望を1校、仮でもよいので書ける状態にする
  • 12月18日〜:都立高校の志願者情報の入力が始まる
  • 1月下旬〜2月上旬:都立の第一次募集の出願書類を出す

大阪府の一般入学者選抜は出願が3月3日〜5日なので、同じ公立でも東京都より1か月ほど後ろです。私立高校の入試日程と、中学校の中で行われる面談や書類の提出の期限は、この記事では確認していません。在籍する中学校から配られる進路の予定表で確かめてください。

なお、国立教育政策研究所の調査では、中学校卒業後の進路を決めた時期は「中学3年生になってから」が44.9%で最も多く、「中学2年生の頃」が33.5%でした(2,506人が回答。6〜7月時点)。

決まらないまま出願が近づいても、選択肢は4つあります

秋のうちに決まれば理想ですが、決めきれないまま出願の時期を迎えることもあります。そのときに使える道を、令和9年度入試の公表資料で確かめました。どれも都道府県・学校ごとの制度なので、例として読んでください。4つの分け方は、この記事で整理したものです。

選択肢 どんなものか 令和9年度入試の例
1. 出願後の志願変更 出願したあとに、志願先を変える手続き 東京都立:願書の取下げ2月10日、再提出2月12日。神奈川県公立:志願変更情報の申請2月4日〜8日
2. 二次募集など後半の募集 欠員のある学校などが行う、2回目の募集 東京都立:分割後期募集・全日制第二次募集の出願3月4日。神奈川県公立:定通分割選抜の募集3月4日・5日。大阪府公立:二次入学者選抜(実施校がある場合)の出願3月23日
3. 春まで出願を受ける通信制高校 公立・私立とも、3〜4月に出願できる学校がある 都立の通信制の後期選抜:出願4月1日・2日。NHK学園高等学校:新入学(一般)の出願1月25日〜4月30日必着
4. 入学後の転入学・編入学 入学してから合わなかったときに学校を移る 条件と時期は、移る先の学校と都道府県ごと

1. 出願後の志願変更(東京都・神奈川県の例)

東京都立高校の第一次募集では、入学願書を出したあと、1回に限り志願変更ができます。対象は全日制に出願した人で、変更できる組み合わせは実施要綱の別表で決まっています。神奈川県の公立高校にも、志願変更の期間があります。

2. 二次募集など後半の募集

東京都の第二次募集は、第一次募集で欠員のある学校が行う欠員補充の募集です。分割後期募集は、昼夜間定時制の学校が定員を前期と後期に分けて行う募集の後期の分です。どちらも令和9年度は3月4日に出願、3月9日に検査、3月12日に合格発表です。神奈川県の定通分割選抜は、定時制(夜間)と通信制の課程が対象で、すでに国公私立の高校などに合格している人は志願できません。大阪府の二次入学者選抜は、実施校がある場合に行われます。後半の募集は、行きたい学校で実施されるとは限りません。「もう1回機会がある都道府県もある」と知っておく程度にしてください。

3. 春まで出願を受ける通信制高校

都立の通信制課程には前期選抜と後期選抜があり、令和9年度の後期選抜は4月1日・2日が出願です。私立の通信制高校は、出願の時期が学校ごとに大きく違います。公式ページで確認した例では、NHK学園高等学校の2027年度入学は、新入学(推薦)が1月15日〜24日必着、新入学(一般)が1月25日〜4月30日必着です。N高等学校・S高等学校・R高等学校の2027年度4月入学生は、2026年10月4日時点の公式ページで、第1期(2026年9月17日〜10月20日)から第4期(2027年1月8日〜2月9日)までの出願期間が掲載されています。全日制との併願の考え方は通信制高校 併願、選考の中身は通信制高校 入学試験の記事で確かめられます。

出典:東京都教育委員会「令和9年度東京都立高等学校入学者選抜実施要綱・同細目について」(実施要綱、通信制課程入学者選抜実施要綱)/神奈川県の日程・募集及び選抜要綱/NHK学園高等学校「出願スケジュール」/N高等学校・S高等学校・R高等学校「入学案内」(いずれも2026年10月4日確認)

4. 入学後の転入学・編入学

入学してから「合わなかった」と分かったときに、別の高校へ移る道もあります。ただし、公立の全日制へ移る条件は都道府県ごとに違い、いつでも移れるわけではありません。条件と手順は高校 転入の記事で確認できます。

※2026年10月時点の情報です。最新は公式でご確認ください。

令和9年度入試で、東京都立高校は第一次募集の書類提出が1月29日から2月4日、志願変更の取下げが2月10日・再提出が2月12日、検査が2月21日、第二次募集などの出願が3月4日であり、神奈川県の公立高校は志願情報の申請が1月25日から29日、志願変更の申請が2月4日から8日、検査が2月16日、定通分割選抜の募集が3月4日・5日であることを比べた表
出典:東京都教育委員会・神奈川県の令和9年度入学者選抜の日程と実施要綱(2026年10月確認)

よくある思い込みは3つ。「夢がないと選べない」「全日制の普通科でないと困る」「一度決めたら変えられない」

思い込み1:やりたいことが決まらないと、高校は選べない

先ほどの調査では、中学3年生の45.4%が、将来就きたい職業は「まだ決まっていない」と答えています。学校教育法第50条は、高等学校の目的を「中学校における教育の基礎の上に、心身の発達及び進路に応じて、高度な普通教育及び専門教育を施すこと」としています。進路が決まっていることは、入学の条件ではありません。

思い込み2:全日制の普通科でないと、あとで困る

全日制・定時制・通信制は、どれも学校教育法に定められた高等学校の課程です。大学に入学できる人について、学校教育法第90条第1項は「高等学校若しくは中等教育学校を卒業した者」などと定めていて、課程や学科で分けていません。ただし、学科によって学ぶ科目は違うので、大学の受験科目を高校の授業だけでどこまで学べるかは、学校ごとに確かめる必要があります。

思い込み3:一度決めたら変えられない

出願後の志願変更(東京都・神奈川県の例)や、入学後の転入学のように、あとから変える仕組みはあります。変えるには手続きと条件があり、簡単とは言えません。それでも、「この1回で一生が決まる」と考えて動けなくなるよりは、今ある情報でいちばん続けられそうな学校を選び、合わなければ見直す、と考えるほうが決めやすくなります。

選択肢の1つとしてのニジ高(正直な注意点)

「毎日同じ教室に通う形そのものが合わない気がする」という場合の候補の1つが、通信制高校と、その学びを支えるサポート校です。

NIJIN高等学院(ニジ高)は、株式会社NIJINが運営するオンライン中心の通信制高校サポート校です。小中学生のオルタナティブスクールNIJINアカデミーの高等部でもあります。全国どこからでも参加でき、担任がつきます。カメラ・マイクをオフにして、チャットだけで参加するところから始められます。中学内容の学び直しと、授業のアーカイブ視聴にも対応しています。8人のクラスで毎週クラス会議があり、行事は生徒が企画します。制服や頭髪の決まりはありません(よくある質問)。

そのうえで、先にお伝えしておくことがあります。

  • ニジ高は高校ではありません。高校卒業の資格は、提携する通信制高校に在籍して取ります。
  • 提携する通信制高校のスクーリングには参加が必要です。学院の中でのスクーリングはありません。スクーリングの形や日程は、個別相談会で聞けます。
  • 費用は、通信制高校の分とニジ高の分の両方がかかります。ニジ高の分に就学支援金は使えません。金額は学費のご案内に載せています。
  • オンライン中心なので、毎日通う場所がほしい人には合わない場合があります。毎日同じ校舎に通う高校生活を望むなら、全日制のほうが合うこともあります。

行きたい高校が見つからないときに、ニジ高が答えになるとは限りません。「全日制・定時制・通信制」と並べた比べる表の中に、1行として入れてみてください。

迷ったときの進め方(3ステップ)

  1. 決まらない理由を、5つの中から選ぶ。情報不足・成績・通学・人間関係・やりたいことが分からない。2つ以上でもかまいません。理由が分かると、最初に調べることが決まります。
  2. 課程か学科が違う学校を1校混ぜて、3校を同じ6項目で比べる。通い方・学ぶ中身・入試・通学・費用・卒業後。埋まらない欄が、見学や説明会で聞くことです。
  3. 住んでいる都道府県の出願日を調べ、そこから逆算して見学の予定を入れる。教育委員会の入試日程のページを保護者と一緒に開き、出願の日と、中学校に第1志望を伝える日をカレンダーに書きます。

3つとも、志望校が決まっていなくても始められます。通信制やサポート校という通い方が自分に合うかを確かめたいときは、ニジ高の個別相談会(オンライン・30分・無料。保護者の方だけでも参加できます)で聞けます。保護者の方ができること(時期・情報・お金・話し方の4つ)は、中3 高校どこにしよう 親ができることで整理しています。

自宅の机で、中学3年生の息子がノートに書き込み、母親が隣で聞いている様子。奥のソファで弟が本を読んでいる
高校の種類や通い方を調べて比べると、選ぶ軸が少しずつ見えてきます。
オンラインで学ぶニジ高の生徒

毎日通う形が合わないなら、オンラインという通い方も比べてみる

ニジ高はオンライン中心の通信制高校サポート校です。カメラ・マイクをオフにしたチャット参加から始められ、8人のクラスで仲間とつながれます。ただし高校ではなく、卒業資格は提携する通信制高校で取り、そのスクーリングへの参加が必要です。中3の進路としての合い方は、個別相談会で聞けます。

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よくある質問

Q. 中3の秋になっても行きたい高校がありません。もう遅いですか?

A. 遅いとは言えません。国立教育政策研究所の調査では、進学を希望する中3の13.6%が、6〜7月の時点で「進学したい学校がみつからない」と答えています。東京都の例では、前年度の第1志望の調査が12月中旬で、令和9年度入試の都立高校の第一次募集の出願書類の提出は1月下旬〜2月上旬です。まず住んでいる地域の出願日を確かめてください。

Q. 志望校は、いつまでに決めればいいですか?

A. 全国共通の日付はありません。東京都の公立中学校では、2025年度は12月12日時点で第1志望の調査が行われ、全日制を志望する68,283人のうち志望校が未定だった人は337人でした。東京都の場合は、12月中旬に1校を書ける状態が1つの目安です。大阪府の公立の一般入学者選抜は出願が3月上旬で、時期が違います。

Q. やりたいことが無いときは、どの学科を選べばいいですか?

A. どの学科がよいと一律には言えません。全日制・定時制の生徒の74.1%は普通科で学んでいます。分野をまだ決められないときは、幅広い選択科目から自分で選ぶ総合学科(同じく5.4%)も候補に入れ、学校ごとの科目の一覧を見比べる方法があります。専門学科は学ぶ分野がはっきりしている分、合うかどうかを見学で確かめてから決めてください。

Q. 出願したあとで、志望校を変えることはできますか?

A. 都道府県によっては、できます。東京都立高校の第一次募集では、全日制に出願した人は1回に限り志願変更ができます(令和9年度は取下げ2月10日・再提出2月12日)。ほかの道府県の制度は、教育委員会の実施要綱で確かめてください。

Q. 通信制高校を第1志望にしてもいいのでしょうか?

A. 選択肢の1つです。2025年3月の中学校卒業者のうち63,278人が、通信制の課程に進学しました。卒業すれば全日制と同じ高等学校卒業です。一方で、自分で学習を進める時間が長いので、学校ごとの通う日数と支え方を、見学や説明会で確かめてください。

「行きたい高校がない」は、選ぶ材料がまだそろっていないだけかもしれません

行きたい高校がないと感じるのは、あなたが何も考えていないからではありません。知っている学校の中に、合いそうな学校がまだ見つかっていないだけ、ということもあります。課程と学科を広げて見ると、候補の数は変わります。

志望校は、1日で決めなくてかまいません。理由を1つ選び、3校を紙に並べ、出願日をカレンダーに書く。その3つが済んだころには、「行きたい」とまでは言えなくても、「ここなら続けられそう」と思える学校が見えてくることがあります。

保護者の方は、学校名を聞く前に、「何が決め手にならないのか」を一緒に書き出してみてください。決まらない理由が分かれば、次に見に行く学校が決まります。

オンラインで学ぶニジ高の生徒

オンラインで、青春する。

志望校が決まる前の段階でも、個別相談会で通い方を聞けます

全国どこからでもカメラ・マイクはオフでOK転入・編入は随時受付

通信制高校サポート校 NIJIN高等学院(ニジ高)/出願費用は無料です。無理に勧めることはありません。


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