夏休みに通信制高校を選ぶ中3は増えている?|生徒数は6年で約1.5倍【2026】

「夏休みに通信制高校を考える中3が増えている」と聞いて、本当なのか、うちの子だけではないのか、気になって調べている方へ。先に結論を書きます。「夏休みに選ぶ人」の数を直接数えた統計はありません。けれど、通信制高校に進む中学生そのものが増えていることは、国の統計ではっきり確かめられます。通信制高校の生徒は2026年度の速報で31万1,792人と過去最多で、2020年度の約1.5倍になりました。

この記事では、増えている事実を数字で確かめたうえで、中3の夏に検討を始めると、秋の出願・併願・家庭の話し合いがどう楽になるかを、急がせずに整理します。「夏に決めなければいけない」という話ではありません。夏は「知る季節」で十分です。

文部科学省の「学校基本調査」(令和8年度速報・2026年8月公表)、「令和7年度通信制高等学校実態調査」(2026年8月31日公表)、「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」(令和6年度)、高等学校等就学支援金の2026年度の資料、通信制高校2校の2027年度募集要項と東京都教育委員会の令和9年度の実施要綱を、2026年10月24日に実際に開いて確認した内容で書いています。確認できなかったことは、確認できなかったと書いています。

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目次

結論:中3の夏休みと「増えている通信制高校」の早見

  • 通信制高校の生徒は31万1,792人(2026年度速報)で過去最多。2020年度の20万6,948人から6年で約1.5倍になりました。学校数も257校から358校に増えています(文部科学省「学校基本調査」)。
  • 増えているのはほぼ私立です。私立の生徒は2000年度の7万4,023人から2026年度の25万220人へ。公立は10万7,854人から6万1,572人に減りました。
  • 2025年度に通信制高校へ入学した7万7,998人のうち、57.0%(4万4,461人)は中3のときに不登校でした。中学校の不登校生徒は21万6,266人(令和6年度)で、中3だけで8万464人です。通信制の増加と同じ時期に増えていますが、片方がもう片方の原因だと言える資料は無いので、この記事では因果としては書きません。
  • 「夏休みに選ぶ人が増えている」こと自体を示す統計は無いので、そこは言い切りません。確かめられるのは「通信制高校に進む人が増えている」ところまでです。
  • 夏に検討を始めると楽になるのは、①比べる時間、②併願の形を決める時間、③お金と家庭の話し合いの時間の3つです。私立の通信制は早い学校で10月に専願のエントリーが始まり、1月には推薦や一般の出願が始まります。
  • 選考は面接と書類が中心です。323校のうち面接を行うのは296校、調査書などの書類選考は230校、作文は154校、学力検査は91校(複数回答)。夏にやっておくことは、勉強の遅れを取り戻すことより「自分の言葉で話せる材料」を増やすことです。
  • 通信制高校とサポート校を組み合わせる形もあります。ニジ高はオンライン中心の通信制高校サポート校ですが、高校そのものではなく、卒業資格は提携する通信制高校で取ります。
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「増えている」は本当です。通信制高校の生徒は6年で約1.5倍、2026年度は31万1,792人で過去最多でした

まず、いちばん大きな数字から確かめます。文部科学省が毎年5月1日時点で行う「学校基本調査」の令和8年度(2026年度)速報では、高等学校の通信制課程の生徒は31万1,792人で、前年度より6,595人増え、過去最多となりました。公表資料には「高等学校(通信制)は、31万2千人で、前年度より7千人増加し、過去最多」と書かれています。

一方で、全日制・定時制の高校生は284万5,117人で、前年度より2万9千人減りました。高校生全体が減っているなかで、通信制だけが増え続けているのが、この20年の形です。推移を表にします。

年度 通信制の生徒数 うち公立 うち私立
2000年度(平成12) 18万1,877人 10万7,854人 7万4,023人
2010年度(平成22) 18万7,538人 8万6,843人 10万695人
2015年度(平成27) 18万393人 6万6,702人 11万3,691人
2020年度(令和2) 20万6,948人 5万5,427人 15万1,521人
2025年度(令和7) 30万5,197人 6万2,008人 24万3,189人
2026年度(令和8・速報) 31万1,792人 6万1,572人 25万220人

出典:文部科学省「令和8年度学校基本調査(速報)」(2026年8月公表の資料「令和8年度学校基本統計(学校基本調査の結果)速報値を公表します」)、文部科学省 通信制高等学校の在り方に関する検討会議 第2回 参考資料(2026年9月29日、PDF 12ページ)。いずれも2026年10月24日確認。

読み方のポイントは3つあります。

  • 2000年代から2018年度までは、おおむね18万〜19万人台で横ばいでした。増え始めたのは2019年度からで、2020年度の20万6,948人から2026年度の31万1,792人まで、6年で10万4,844人増えています(約1.5倍)。
  • 増えたのは私立です。文部科学省の資料も「平成12年からの約20年間で、私立の生徒数は約3倍に増加」と書いています。公立は逆に、2000年度の10万7,854人から6万1,572人へ減りました。
  • 2026年度の増え幅(6,595人・約2.2%)は、2023年度の増え幅(2万6,707人)より小さくなっています。増え続けてはいるが、増え方は落ち着いてきたというのが、速報から読める最新の形です。

生徒数そのものの推移や、確定値と速報の違いは、通信制高校 生徒数の記事で詳しく整理しています。この記事では、この増加を「中3の夏」からどう見るかに絞ります。

夏の朝の台所のテーブルで、母親と中学3年の息子が手書きの枠だけの用紙とノートを一緒に見ている
夏のうちに秋からの日程を一緒に眺めておくと、出願の時期にあわてずに済みます(イメージ)

学校数は257校から358校へ。高校生の約10人に1人が通信制で学んでいます

生徒だけでなく、学校も増えています。学校基本調査では、通信制課程を置く高校は2020年度の257校から2026年度(速報)の358校へ、6年で101校増えました。内訳は公立83校・私立275校です。

年度 通信制課程を置く高校 うち公立 うち私立
2000年度(平成12) 113校 69校 44校
2010年度(平成22) 209校 72校 137校
2015年度(平成27) 237校 77校 160校
2020年度(令和2) 257校 78校 179校
2025年度(令和7) 333校 82校 251校
2026年度(令和8・速報) 358校 83校 275校

出典:同上の検討会議 第2回 参考資料 8ページ(学校基本調査にもとづく表。令和8年度は速報値)。2026年10月24日確認。学校基本調査の「私立」には株式会社立の学校が含まれます。

同じ資料は、2026年度の高校生の内訳を、全日制276万4,107人(87.8%)・定時制7万3,131人(2.3%)・通信制31万1,792人(9.9%)と示しています(専攻科・別科を除く)。高校生全体のうち約10人に1人が通信制という数字は、ここから来ています。

ただし、「中学校を卒業してすぐ通信制に進む人」の割合は別の数字です。学校基本調査(令和7年度)では、2025年3月の中学校卒業者105万5,218人のうち、通信制の高校へ進んだのは6万3,278人で、6.0%でした(e-Stat 表259・260)。35人のクラスなら2人ほどです。10人に1人という数字は「在籍している高校生」の割合で、転入してきた人も含みます。この2つを混ぜないようにしてください。

学校が増えた背景として、文部科学省の資料「通信制課程に関する制度の主な変遷」には、2003年(平成15年)の構造改革特区法の改正で株式会社立の学校が制度化されたことなどが書かれています。2026年には定通振興法が改正され(2026年7月23日公布・2027年1月23日施行)、文部科学大臣が通信制高校の運営の基本的な指針を定めることになりました。学校が増えたぶん、学校ごとの差も大きくなっています。「増えているから、どこを選んでも同じ」とは言えません。

入学者の57%は中3のときに不登校でした。中学校の不登校は21万6,266人で、同じ時期に増えています

では、どんな中学生が通信制に進んでいるのか。文部科学省が2026年8月31日に公表した「令和7年度通信制高等学校実態調査」(通信制課程を置く323校が回答、2025年5月1日時点)に、はっきりした数字があります。

2025年度に通信制高校へ入学した7万7,998人のうち、中学3年生のときに不登校だった生徒は4万4,461人、57.0%でした。公立で53.5%、私立で56.6%、株式会社立で65.4%です。半分より多い生徒が、中3のときに学校に行きづらかった経験を持って入学しています。

中学校側の数字も見ます。文部科学省の「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」(令和6年度・2025年10月29日公表、2026年1月16日一部修正)では、中学校の不登校生徒は21万6,266人(前年度21万6,112人)でした。学年別では中3がもっとも多くなっています。

年度 中学1年 中学2年 中学3年
令和4年度(2022) 5万3,770人 7万622人 6万9,544人
令和5年度(2023) 5万8,035人 7万7,768人 8万309人
令和6年度(2024) 5万8,736人 7万7,066人 8万464人

出典:文部科学省「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」の令和6年度 調査結果の概要(学年別不登校児童生徒数)。文部科学省「令和7年度通信制高等学校実態調査に関する調査結果について」(PDF 25ページ)。いずれも2026年10月24日確認。

ここで、言い切らないほうがよいことがあります。中学校の不登校が増えたから通信制が増えた、という「原因と結果」の関係は、この2つの調査からは読み取れません。調査の対象も時期も違います。書けるのは「同じ時期に、どちらも増えている」ことと、「通信制の入学者の半分より多くが中3のとき不登校だった」ことまでです。

令和6年度の調査では、中学校の不登校の増加率は0.1%にとどまり、新しく不登校になった生徒は前年度より減っています。小・中学校全体の不登校は35万3,970人で過去最多ですが、増え方は鈍っています。通信制の生徒の増え方も2026年度は小さくなりました。どちらも「増え続けているが、増え方は落ち着いてきた」局面にあります。

もう1つ、通信制高校の在籍生徒の実態を調べた文部科学省の委託調査(2023年度)では、小・中学校や前の高校で不登校を経験した生徒の割合は、狭域の通信制で65.6%、広域の通信制で64.2%でした。かつて通信制は働きながら学ぶ場でしたが、今は学校に行きづらかった経験のある生徒がいちばん多い学校になっています。中3の夏に「通信制も見てみようか」と思う家庭が珍しくないのは、この数字が示しています。

通信制高校の生徒数が2020年度の206,948人から2026年度速報の311,792人へ6年で約1.5倍に増えて過去最多となり、高校生全体の約9.9%を占め、学校数も257校から358校に増えたことを示す図
出典:文部科学省「学校基本調査」令和8年度速報、通信制高等学校の在り方に関する検討会議 第2回 参考資料(2026年10月24日確認)

夏に検討を始めると楽になるのは「比べる時間」です。秋は出願の準備、冬は選考で埋まります

ここからが、この記事の本題です。「夏に動くとよい」と言われる理由を、今の記事の多くは気分で書いています。この記事では、各校の2027年度の募集要項と、東京都教育委員会の令和9年度の実施要綱に書かれた日付から逆算します。

時期 私立の通信制高校(2校の2027年度要項) 公立の通信制(都立3校の例) 家庭でできること
7〜8月(中3の夏) 学校説明会・個別相談の時期。出願はまだ 出願はまだ 候補を広げたまま比べる。通い方・費用・スクーリングの形を聞く
10〜12月(秋) ルネサンス高校は専願の特別選抜エントリーが2026年10月1日から(3期まで)。NHK学園の新入学(推薦・一般)の出願は1月からで、秋は説明会の時期 都立の前期選抜は入力期間が2026年12月18日から 候補を2〜3校に絞る。調査書など中学校に頼む書類を確かめる。就学支援金の話をする
1〜3月(冬) NHK学園は推薦の出願が2027年1月15〜24日、一般は1月25日〜4月30日。ルネサンス高校の一般入試(併願可)は1月5日〜3月20日 都立の前期選抜は検査が2027年2月22日。1校だけに出願できる 出願・選考。面接で話す内容を整える
4月(春) NHK学園の一般は4月30日まで受付。後期は8月1日〜9月30日 都立の後期選抜は出願4月1・2日、検査4月4〜6日(学校で異なる)、発表4月9日 決まっていなくても、4月に出願できる学校がある

出典:NHK学園高等学校「出願スケジュール」(2027年度入学)、ルネサンス高等学校「出願方法・入学時期」(2027年度入学)、東京都教育委員会「令和9年度 東京都立高等学校通信制課程入学者選抜実施要綱」(一橋・新宿山吹・砂川)。いずれも2026年10月24日確認。日程は学校・年度で変わります。

表を見ると、秋になると「比べる」から「出す」へ、時間の使い方が切り替わることが分かります。早い学校では10月に専願のエントリーが始まり、12月には都立の入力期間が始まり、1月には推薦と一般の出願が重なります。この時期は、中学校の先生に調査書を頼み、面接の準備をし、全日制の受験勉強も進める時期です。

夏にできて秋にはしにくいことは、はっきりしています。候補を広げたまま、複数の学校を落ち着いて比べることです。通信制高校は、通う回数(週5日から年に数日まで)、スクーリングの場所、費用、サポート校を使うかどうかで、同じ「通信制」でも中身がまったく違います。実態調査では、通学頻度別のコースに在籍する生徒30万406人のうち、集中スクーリング型が8万6,961人(28.9%)、月1〜2回や自由登校などのその他が9万9,722人(33.2%)、週5日が3万7,505人(12.5%)でした。この違いを秋に初めて知ると、比べる時間が足りません。

夏休みの見学会やオープンキャンパスをどう使うか、行けない場合はどうするかは、通信制高校 オープンキャンパスの記事で時期別に整理しています。秋から冬の月別の動き方は、通信制高校 出願 いつからの記事に詳しく書いています。

選考は面接と書類が中心です。夏の準備は「学力」より「自分の言葉」を増やすことになります

「通信制高校も受験があるのか」「不登校で成績が無いと落ちるのか」は、中3の夏によく出る不安です。実態調査の数字で答えます。

選考の方法 実施している学校数(323校中) 公立 私立・株式会社立
面接 296校 67校 229校
調査書などの書類 230校 56校 174校
小論文または作文 154校 33校 121校
学力検査 91校 15校 76校

出典:文部科学省「令和7年度通信制高等学校実態調査に関する調査結果について」(PDF 24ページ「入学者選抜の方法別学校数」。1校が複数の方法を選べる集計)。2026年10月24日確認。私立・株式会社立の数は、資料の私立と株立の数を足したものです。

実際の募集要項でも確かめました。NHK学園高等学校は、出願書類がそろった時点で選考を進め、面接を行うとしていて、面接は入学後の過ごし方や挑戦したいこと、不安に感じていることを話す形です。転入学・編入学も出願書類と面接です。都立の通信制3校は、前期選抜で国語・数学・英語を総合した学力検査(一橋・砂川は60分、新宿山吹は70分)を行います。「面接だけ」の学校も「学力検査がある」学校もあるので、候補の学校の要項で確かめてください。

ここから、夏にやっておくことが見えてきます。多くの通信制高校で聞かれるのは、点数ではなく「どんな高校生活を送りたいか」「何が不安か」です。夏の見学会や個別相談で、本人が自分の言葉で話す練習を1回でもしておくと、秋の面接が楽になります。話す材料は、好きなこと、続けられていること、学校で困ったこと、通える回数の目安など、具体的なものほどよいです。保護者が代わりに全部話してしまう形は避け、本人が1つだけ自分で答える場面を作るのが、夏にできる練習です。

勉強の遅れが気になる場合も、夏に全部を取り戻す必要はありません。高校に入ってから中学の内容をやり直すことは学習指導要領に書かれた正式な方法で、通信制高校の多くが学び直しの時間を用意しています。夏にやることは、遅れを埋めることより、見学で学校の雰囲気を知り、本人が話せる材料を増やすことです。

夏休みの明るいリビングで、中学生の娘が机でノートに書き込み、奥のソファで父親が本を読んでいる
家で学ぶ形が合うかは、夏休みの間に試してみると分かりやすいです(イメージ)

併願の形も夏に決めやすくなります。専願のエントリーは10月に始まる学校があります

中3の夏に通信制を「候補の1つ」として見ておく利点の2つ目は、併願の形を家庭で決める時間ができることです。通信制高校の入試には、全日制と同じように「専願」と「併願」があり、時期も違います。

組み合わせ 時期の目安(2027年度入学の例) 気をつけること
私立通信制の専願で早く決める ルネサンス高校の特別選抜(専願)はエントリーが2026年10月1日〜12月22日の3期 専願は合格したら入学する前提。夏に比べ終わっていないと選べない
全日制が本命、通信制を併願 ルネサンス高校の一般入試(併願可)は2027年1月5日〜3月20日。NHK学園の一般は1月25日〜4月30日 全日制の結果が出たあとに出願できる学校がある。中学校に調査書を2通頼むことになる場合がある
公立の通信制を受ける 都立の前期は検査が2027年2月22日(1校のみ出願)。後期は4月1・2日出願 公立は都道府県の日程に固定される。学力検査がある
通信制高校+サポート校 出願先は提携する通信制高校とサポート校の2つ 費用は2か所にかかる。サポート校の分に就学支援金は使えない

出典:ルネサンス高等学校「出願方法・入学時期」、NHK学園高等学校「出願スケジュール」、東京都教育委員会 令和9年度の実施要綱(いずれも前の節の出典と同じ。2026年10月24日確認)。他の学校の時期は、その学校の募集要項で確かめてください。

夏に通信制の説明会へ行っておくと、「全日制が本命だが、通信制の◯校なら通える」という第2の選択肢を、秋に落ち着いて決められます。逆に、秋に初めて通信制を調べ始めると、専願のエントリーには間に合わず、一般の出願だけになることがあります。それでも道は残りますが、選べる形は減ります。

併願には、家庭の話し合いの面もあります。子どもが「通信制も見てみたい」と言い出したとき、保護者の側に「全日制でないと」という気持ちがあると、夏のうちに話せなかったことが秋の出願期に噴き出します。夏に親子で見学に行き、同じものを見ておくと、秋の話し合いが短くなります。全日制・定時制・通信制の違いを制度から整理した中3 進路 通信制高校の記事も、親子で読める形にしています。

お金の話も夏に。2026年度から就学支援金に所得制限が無くなり、私立通信制は年33万7,200円まで支給されます

利点の3つ目は、お金の話を落ち着いてできることです。私立の通信制高校やサポート校の費用は、全日制の公立とくらべると大きくなることが多く、秋の出願期に初めて金額を見ると、家庭の話し合いが止まります。制度の数字を2026年度の資料で確かめます。

高等学校等就学支援金は、2026年度(令和8年度)から新しい制度になり、保護者の所得制限が無くなりました。授業料に充てるために国と都道府県が学校に支払う仕組みで、家庭が現金を受け取るものではありません。通信制の支給の上限は次のとおりです。

区分 授業料が年額で決まる学校 授業料が単位ごとに決まる学校 支給期間
私立の通信制 月2万8,100円(年33万7,200円)まで 1単位1万3,668円(年30単位・通算74単位まで) 48か月
公立の通信制 月520円(年6,240円)まで 1単位336円(年30単位・通算74単位まで) 48か月
参考:私立の全日制 月3万8,100円(年45万7,200円)まで 1単位1万8,528円 36か月

出典:文部科学省「高等学校等就学支援金制度」と、同ページの資料「高等学校等就学支援金等(新制度の概要)」(PDF 3〜4ページの支給限度額・支給期間の表)。2026年10月24日確認。

知っておきたい注意が3つあります。

  • 私立通信制の上限は、2020〜2025年度は年29万7,000円(年収590万円未満の世帯)でした。2026年度から33万7,200円に上がり、所得制限も無くなりました。古い記事の「年収によって額が変わる」は、2026年度には当てはまりません。
  • 公立の通信制の「1単位336円」は国の支給の上限で、授業料そのものは都道府県の条例で決まります。東京都は1単位336円ですが、県によって額が違います。候補の県の教育委員会のページで確かめてください。
  • 対象は授業料だけです。入学金・施設費・教材費・スクーリングの交通費、そしてサポート校の費用は対象になりません。サポート校を考える場合は、提携する通信制高校の分とサポート校の分の両方を、夏のうちに見ておくと安心です。

※2026年10月時点の情報です。最新は公式でご確認ください。

ニジ高の費用は、この記事には書きません。学費のご案内のページに最新の内容があります。就学支援金は提携する通信制高校の授業料に使え、ニジ高の分には使えないことは、そこにも正直に書いています。

中3の夏は出願前で候補を比べる時期、秋は10月から専願エントリーや都立前期の入力が始まり、冬は1月から推薦・一般の出願が重なり2月22日に都立の検査、春は4月30日まで受け付ける学校や都立後期選抜が残ることを4つの時期に分けて示した図
出典:NHK学園高等学校・ルネサンス高等学校の2027年度出願スケジュール、東京都教育委員会 令和9年度 都立高校通信制課程入学者選抜実施要綱(2026年10月24日確認)

夏に決めなくても道は閉じません。高校に入ってからの転入学・編入学という入り口があります

ここまで「夏に動くと楽になる」と書いてきましたが、夏に決められなくても、通信制への道が閉じるわけではありません。中3の秋や冬から通信制を考え始めても、1〜4月に出願できる学校はあります。そして高校に入ってからも、転入学・編入学という入り口があります。

転入学と編入学の違いは、NHK学園高等学校の案内が分かりやすいので引きます。転入学は、高校に在籍している1〜3年生が別の高校へ移ること。編入学は、高校を退学した人が別の高校へ入り直すことです。全日制・定時制・通信制のどこからでも出願できます。

項目 転入学 編入学
対象 高校に在籍中の人(1〜3年生。休学の期間は在籍期間に数えないとNHK学園は案内しています) 高校を退学した人
前の学校の単位・在籍期間 引き継げる(クラーク記念国際高校の案内) 活用できる場合が多いが、条件は一人ひとり違う
受付の時期(例) NHK学園は毎年3〜12月に随時。クラーク記念国際高校は受入日が毎月1日が基本 NHK学園は年2回(1月25日〜4月30日、8月1日〜9月30日)
入学する年次(NHK学園の例) 在籍1年未満なら1年次、1年以上なら2年次、2年以上で修得35単位以上なら3年次

出典:NHK学園高等学校「転入・編入学をお考えの方」、クラーク記念国際高等学校「転入学」。2026年10月24日確認。学校ごとに条件は違います。

都立の通信制3校も、後期選抜(4月1・2日出願)で第1学年相当の募集をしていて、在籍期間や修得単位数の条件を満たせば、高校在学中の人や中退した人も出願できます。つまり、中3の春に全日制へ進んでから「合わなかった」と気づいた場合も、通信制へ移る道は制度として用意されています。転入と編入で在籍期間や卒業の時期がどう変わるかは、転入学と編入学の違いの記事で整理しています。

ただし、転入には「前の高校に在籍したまま移る」ことが前提になるので、全日制に進んでから辞めてしまうと編入学になり、空白の期間が生じます。夏に通信制を知っておく価値は、「進んだあとで移る」ときにも、知らないまま辞めるのではなく、転入という形を選びやすくなることにもあります。

よくある誤解:「夏に決めないと遅い」「増えているからどこも同じ」「通信制は不登校の子だけの学校」

中3の夏に通信制を調べ始めた家庭が、はまりやすい誤解を3つ挙げます。

誤解1「夏に決めないと遅い」。違います。この記事が言っているのは「夏に比べ始めると秋が楽になる」ことで、「夏に決める」ことではありません。NHK学園の一般の出願は2027年4月30日まで、都立の後期選抜は4月1・2日に出願できます。決めるのは秋でも冬でも、入学後でも間に合います。夏はただ、候補を広げておく季節です。

誤解2「増えているからどこも同じ」。学校数は6年で257校から358校に増え、私立が275校です。通学頻度は週5日から年に数日まで分かれ、集中スクーリング型が最多の28.9%でした。選考も「面接だけ」から「学力検査あり」まであります。スクールカウンセラーに相談できる体制を整えている学校は、公立98.8%・私立79.7%・株式会社立80%(実態調査)と、ここにも差があります。増えたからこそ、1校ずつ見る必要があります。選ぶときの項目は通信制高校 選び方のページにまとめています。

誤解3「通信制は不登校の子だけの学校」。入学者の57.0%は中3のとき不登校でしたが、裏返せば43%は違います。学校基本調査(令和7年度)では、通信制の生徒30万5,197人のうち20歳以上が2万1,168人(6.9%)いて、働きながら学ぶ人も通っています。「不登校だから通信制」でも「通信制だから不登校」でもなく、通い方を自分で選べる高校として、いろいろな人が選んでいる、というのが数字から見える姿です。

選択肢の1つとしてのニジ高(正直な注意点)

ここで初めて、私たちNIJIN高等学院(ニジ高)のことを書きます。ニジ高は、オンライン中心の通信制高校サポート校です。中3の夏に「通信制も見てみたい」と思った家庭が、候補の1つとして見ておけるように、できることと、できないことを分けて書きます。

できること:全国どこからでも、海外からでも通えます。担任制で、カメラとマイクをオフにしてチャットだけで参加するところから始められます。生活リズムに波があっても学べるように、授業のアーカイブ視聴や中学内容の学び直しに対応しています。希望する生徒には、スタッフが1対1で伴走する支援もあります。企業や地域と関わるプロジェクトや、生徒が自分たちで企画する行事があり、「オンラインで最高の青春を」を掲げています。中学生のうちから相談したい場合は、小中学生のオルタナティブスクールであるNIJINアカデミー(ニジ高はその高等部)もあります。

正直な注意点:

  • ニジ高は高校ではありません。卒業資格は提携する通信制高校で取ります。出願先は、提携する通信制高校とニジ高の2つになります。
  • 提携する通信制高校のスクーリングには参加が必要です。ニジ高の中でスクーリングはできません。ニジ高がするのは日程の調整と準備の支援で、形や日程は個別相談会でご案内しています。
  • 費用は提携する通信制高校の分とニジ高の分の両方がかかり、ニジ高の分に就学支援金は使えません。金額は学費のご案内をご覧ください。
  • オンライン中心なので、毎日通う場所を求める人には合わない場合があります。全国にNIJINアカデミーのリアルの教室があり、相談のうえで通うこともできますが、全日制のような毎日の登校とは違います。

転入・編入も受け付けていて、出願費用は無料です。中3の夏の段階では、「オンラインの学校とは、どんな一日なのか」を知るだけでも十分です。体験説明会・個別相談はオンラインで、カメラ・マイクはオフのままで、保護者の方だけの参加もできます。

迷ったときの進め方(3ステップ)

中3の夏休みに、通信制を候補として見てみようと思ったら、この順番で進めると、秋が楽になります。

  1. 夏(7〜8月):候補を3つの軸で広げる。「通う回数(週5日〜年数日)」「スクーリングの場所」「費用(就学支援金の対象になる部分とならない部分)」の3つを、学校の公式サイトか説明会で聞きます。全日制の候補と並べて、同じ表に書くのがコツです。決めなくてよいので、親子で同じものを見てください。
  2. 秋(9〜11月):2〜3校に絞り、中学校の先生に話す。通信制の選考は面接と書類が中心です。調査書が必要な学校なら、中学校に早めに頼みます。欠席が多い場合の扱いも先生に聞いておきます。専願でいくのか、全日制と併願するのかを、この時期に家庭で決めます。
  3. 冬(12月〜):出願と面接の準備。本人が「どんな高校生活を送りたいか」を1つだけ自分の言葉で言えるようにします。決まらなければ、4月に出願できる学校や、高校に入ってからの転入学という道も残っていることを、家族で確認しておきます。
夏の夕方、住宅街の静かな道を母親・父親・中学3年の子が並んで歩く後ろ姿
秋以降の説明会や個別相談は、夏に候補を絞っておくと回りやすくなります(イメージ)
オンラインで学ぶニジ高の生徒

夏は「知る」だけで十分。オンラインの高校生活を一度見てみませんか

ニジ高は「オンラインで最高の青春を」を掲げる通信制高校サポート校です。カメラ・マイクはオフのまま、チャットだけの参加から始められます。ニジ高は高校ではなく、卒業資格は提携する通信制高校で取り、そのスクーリングへの参加が必要です。体験説明会はオンライン・無料で、保護者の方だけでも参加できます。

体験説明会の日程を見る → LINEで気軽に相談する

よくある質問

Q. 夏休みに通信制高校を選ぶ中3は、本当に増えているのですか。

A. 「夏休みに選ぶ人」の数を数えた統計はありません。確かめられるのは、通信制高校の生徒が2026年度速報で31万1,792人と過去最多で、2020年度の約1.5倍になったこと、2025年度の入学者の57.0%が中3のとき不登校だったことです。夏の問い合わせが増えたという学校側の声は各校の情報で、全国の統計ではありません。

Q. 中学校の不登校が増えたから、通信制が増えたのですか。

A. 2つの調査は対象も時期も違うので、原因と結果の関係は読み取れません。言えるのは、中学校の不登校(令和6年度21万6,266人)と通信制の生徒(2026年度31万1,792人)が同じ時期に増えていること、通信制の入学者の半分より多くが中3のとき不登校だったことまでです。

Q. 夏に見学に行ったら、入学を決めなければいけませんか。

A. いいえ。私立の通信制で早い学校の専願エントリーは2026年10月から、推薦や一般の出願は2027年1月以降です。NHK学園の一般は4月30日まで、都立の後期選抜は4月1・2日に出願できます。夏は候補を広げる時期で、決める時期ではありません。

Q. 通信制高校の入試に、学力検査はありますか。

A. 学校によります。実態調査では323校のうち面接296校・書類230校・作文154校・学力検査91校(複数回答)でした。都立の通信制3校は国語・数学・英語の学力検査があり、NHK学園は出願書類と面接です。候補の学校の募集要項で確かめてください。

Q. 通信制高校の学費に、就学支援金はいくら使えますか。

A. 2026年度から所得制限が無くなり、私立の通信制は授業料が年額で決まる学校で年33万7,200円まで、単位ごとに決まる学校で1単位1万3,668円(年30単位・通算74単位まで)が上限です。公立の通信制は1単位336円が上限で、授業料の額は都道府県で違います。対象は授業料だけで、サポート校の費用には使えません。

夏は「決める季節」ではなく「知る季節」でいい

通信制高校の生徒が31万人を超え、学校が358校になった今、中3の夏に「通信制も見てみようか」と思うことは、特別なことではなくなりました。入学者の半分より多くが、中3のとき学校に行きづらかった経験を持っています。あなたのお子さんだけではありません。

この記事で伝えたかったのは、「夏に決めなさい」ではなく、「夏は比べる時間に使える」ということです。秋になれば出願の準備が始まり、冬は選考で埋まります。夏のうちに同じものを親子で見ておくだけで、秋の話し合いは短くなり、選べる形は増えます。決めるのは、秋でも冬でも、高校に入ってからでも間に合います。

もし「オンラインの学校の一日」を知るところから始めたいなら、ニジ高の体験説明会・個別相談も1つの入り口です。高校ではないこと、提携する通信制高校のスクーリングが必要なこと、費用が2か所にかかることも含めて、正直にお話しします。夏のうちに、1つだけ知ることを増やしてみてください。

オンラインで学ぶニジ高の生徒

オンラインで、青春する。

夏に1つ知るだけでいい。オンライン・カメラオフで参加できる体験説明会へ

全国どこからでもカメラ・マイクはオフでOK転入・編入は随時受付

通信制高校サポート校 NIJIN高等学院(ニジ高)/出願費用は無料です。無理に勧めることはありません。


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