不登校の学び直しは通信制でどう進む?|遅れは「単位」で取り戻せる【2026】

不登校で休んでいた期間が長くなると、「どこから勉強を再開すればいいのか分からない」「今から高校の勉強に追いつけるのか」と不安になると思います。教科書を開いても、どのページも分からないように見えてしまうこともあります。

先に結論を書くと、取り戻すのは「休んだ期間の全部」ではなく、「次に学ぶ単元に必要な土台」です。高校の学習指導要領には、中学までの内容を高校で確実に身につけ直すことが、正式な指導の方法として書かれています。そして単位制の通信制高校なら、学年ではなく単位を1つずつ積み上げる仕組みなので、遅れを自分のペースで埋めながら卒業をめざせます。

この記事は、文部科学省の高等学校学習指導要領の解説(総則編)、「令和7年度 通信制高等学校実態調査」(2026年8月31日公表)、「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」、不登校児童生徒への支援の通知、学校教育法施行規則・単位制高等学校教育規程(e-Gov)を、2026年9月27日に実際に開いて確認した内容で書いています。公式で確認できなかったことは、確認できなかったと書いています。体験談は載せていません。

不登校で勉強が遅れていて、毎日通う形の学校が難しい場合や、もっと自分らしい高校生活を探している場合は、オンラインという選択肢もあります。NIJIN高等学院(ニジ高)は「オンラインで最高の青春を」を掲げる通信制高校サポート校で、全国の仲間とオンラインでつながり、企業や地域と関わるプロジェクトや、生徒が自分たちで企画する行事に挑戦できます。カメラやマイクをオフにしてチャットだけで参加するところから始められ、全国にNIJINアカデミー(ニジ高はその高等部)のリアルの教室があり、リアルでの通学もご検討いただけます。ニジ高は高校ではないため、卒業資格は提携する通信制高校で取り、その高校のスクーリングには参加が必要です。どんな学校なのかは、校長・星野達郎のYouTubeでも見られます。

目次

結論:不登校で遅れた勉強を取り戻す方法の早見

  • 全部をやり直す必要はありません。数学と英語のように積み上げ型の科目は「分からなくなった単元」まで戻り、暗記型の科目は高校の範囲から始めても間に合う場合があります。
  • 中学の内容を高校で学び直すのは、国が認めた正式な方法です。高等学校学習指導要領の総則(第1章第2款4(2))に、義務教育段階の学習内容の確実な定着を図る工夫が3つ例示されています。
  • 通信制高校の約4割は、数学Ⅰの中で中学の内容をやり直しています。令和7年度の実態調査で、323校のうち130校。英語コミュニケーションⅠでは122校でした。
  • 通信制高校は単位の積み上げで卒業します。3年以上の在籍・74単位以上の修得・特別活動30単位時間以上が条件で、前の高校で取った単位を卒業の単位に加えられる規定もあります。
  • 通信制高校の入学者の57.0%は、中3のときに不登校でした。遅れを抱えて入学する人は、けっして少数派ではありません。
  • 家や地域で使える公的な学びの場として、NHK高校講座、教育支援センター、夜間中学などがあります。一人で抱えない仕組みを先に作ると続きやすくなります。
  • 一人で進めるのが不安なときは、中学内容の学び直しとアーカイブ視聴に対応したオンラインのサポート校(NIJIN高等学院など)を併用する方法もあります。
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取り戻すのは「休んだ期間の全部」ではなく、「次の単元に必要な土台」です

「1年休んだのだから、1年分をやり直さないといけない」と考えると、スタートの前から気持ちが重くなります。けれども、高校の勉強に必要なのは、休んだ期間のすべてではありません。

文部科学省の学習指導要領の解説は、中学までの学び直しが必要になる理由を、高校の必履修科目の内容を十分に理解するには、義務教育段階の学習内容が定着していることが前提になるからだと説明しています。言いかえると、学び直しの目的は、高校の科目を理解するための土台を作ることです。中学の教科書を最初から最後まで読み直すことではありません。

科目によって、戻る深さはかなり違います。

  • 数学・英語:前の単元が分からないと次に進めない積み上げ型です。分からなくなった単元まで戻るのが近道です。
  • 国語:漢字や語彙は少しずつ取り戻せます。読解は、高校の教材を読みながら並行して力をつけることもできます。
  • 社会・理科:分野ごとに独立している部分が多く、高校の範囲から始めて、分からない言葉が出てきたときに中学の内容を調べる形でも進められます。

もう1つ大切なのは、休んでいたこと自体を責めないことです。文部科学省の令和元年の通知は、不登校の支援について「学校に登校するという結果のみを目標にするのではなく」、本人が自分の進路を主体的に捉えて社会的に自立することを目指すと書いています。遅れを取り戻すのも、登校のためではなく、あなたがこの先に選べる道を増やすためです。

中学3年生で、高校入試に向けて何を優先するかを考えている場合は、中3 勉強 遅れの記事で入試と内申の面から整理しています。この記事は、高校に入る前後から「どうやって遅れを埋めていくか」に絞ります。

高校の不登校では「学業の不振」が見られた例が12.8%。遅れは、特別なことではありません

まず、今の状況を数字で見ておきます。文部科学省の「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」によると、不登校の人数は次のとおりでした。

項目 小・中学校 高等学校
不登校の人数(令和6年度) 353,970人 67,782人
学校が把握した事実のうち「学業の不振や頻繁な宿題の未提出が見られた」 15.6% 12.8%
最も多かった事実 やる気が出ない等の相談(30.1%) やる気が出ない等の相談(26.9%)

出典:文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要」(令和7年10月29日公表・令和8年1月16日一部修正。2026年9月27日確認)

高校の不登校は1,000人あたり23.3人です。そして、学校が把握した事実として「学業の不振」が挙がったケースは、高校で12.8%ありました。勉強のつまずきと不登校が重なっている人は、あなただけではありません。

通信制高校に目を向けると、この傾向はもっとはっきりします。令和7年度の通信制高等学校実態調査では、2025年度に通信制高校へ入学した77,998人のうち、44,461人(57.0%)が中学3年生のときに不登校でした。通信制高校は、学習のブランクがある生徒を受け入れることを前提に教育をしている学校が多い、と考えてよいでしょう。

文部科学省の学習指導要領の解説も、通信制の課程について「不登校や中途退学経験を有する生徒」の学習機会として果たす役割は大きいとし、学習のブランクを添削指導で補っていくための課題づくりに配慮が必要だと書いています。遅れがあることは、通信制高校では想定の内側にあります。

通信制高校の仕組みそのものを最初から知りたい場合は、柱記事の通信制高校とはで全日制との違いを整理しています。

食卓で数学の問題集を一緒に見る高校生と保護者
戻る単元は、つまずいた場所から決めると遠回りに見えて近道になります

中学の内容に戻る学び直しは、高校の学習指導要領に書かれた正式なやり方です

「高校生なのに中学の勉強をするのは恥ずかしい」と感じる人がいます。けれども、国の基準である高等学校学習指導要領(平成30年告示)には、高校で中学の内容を学び直すことがはっきり書かれています。

総則の第1章第2款4(2)は、生徒や学校の実態等に応じ、必要がある場合には、義務教育段階での学習内容の確実な定着を図るようにすることとし、その工夫として次の3つを例に挙げています。

学習指導要領の例示 どういうことか 生徒から見ると
ア 各教科・科目の指導の中で学習機会を設ける 高校の授業の中に、中学の内容を固める時間を入れる 数学Ⅰの授業の中で、方程式の復習から始まる
イ 必履修科目の単位数を標準より増やす 時間を多めに取って、中学の内容を固めながら高校の内容を学ぶ 同じ科目をゆっくり、時間をかけて学べる
ウ 学び直しの学校設定科目を先に学ぶ 中学の内容の定着を目標にした科目を学んでから、必履修科目に進む 学び直しの科目の単位も、卒業の単位になる

さらに総則の第1章第5款1(6)は、「学習の遅れがちな生徒」について、義務教育段階の学習内容の確実な定着を図るための指導を適宜取り入れるなど、指導の内容や方法を工夫することを求めています。

とくに大事なのは、ウの扱いです。解説は、中学の内容の定着を目標にした学校設定教科・科目を高校の教科・科目として開き、その単位数を卒業までに修得すべき単位数に加えることは、高等学校教育の目標に適合すると書いています。学び直しは「高校の勉強の前の寄り道」ではなく、高校の学びの一部として位置づけられているということです。

ただし、解説は同時に、この指導はすべての生徒に一律に行うものではなく、必要がある場合に行うものだとも書いています。どの科目で、どのくらい学び直しの時間を取るかは学校ごとに違います。学校を選ぶときに、学び直しの有無と中身を具体的に聞くことが大切になります。

出典:文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 総則編」(令和6年12月一部改訂)(2026年9月27日確認)

通信制高校は「単位」で進むので、遅れを自分のペースで埋められる仕組みです

全日制の高校の多くは学年制で、1年間の課程を修了して次の学年に進みます。休みが続いて単位が足りないと、進級の判定にかかわります。これに対して、学校教育法施行規則第103条は、高校が「学年による教育課程の区分を設けないこと」をできるとしていて、この形を単位制と呼びます。

単位制のルールを定めた単位制高等学校教育規程には、遅れを取り戻したい人に関係する条文がいくつもあります。

  • 第3条:教育上支障がないときは、学期の区分に従って入学・卒業させることができる
  • 第5条:転学・転籍は、修得した単位と在学した期間に応じて許可できる
  • 第7条:過去に在学した高校で修得した単位を、卒業に必要な単位数に加えることができる
  • 第9条:定時制・通信制の単位制の課程では、入学前に科目履修生として学んだ科目を、校長の判断で単位にできる

つまり単位制の通信制高校では、「学年が1つ遅れる」のではなく、「取れなかった科目を次の期に取り直す」という形で進みます。前の高校で取った単位も、卒業に必要な74単位の中に数えてもらえることがあります。

通信制高校の単位は、添削指導(レポート)・面接指導(スクーリング)・試験の3つで修得します。学習指導要領が定める1単位あたりの標準は次のとおりです。

科目 添削指導(回) 面接指導(単位時間)
国語・地理歴史・公民・数学 3 1
理科 3 4
芸術・外国語 3 4
保健体育のうち「体育」 1 5
保健体育のうち「保健」 3 1
家庭・情報・専門教科 2〜3 2〜8

出典:文部科学省「高等学校学習指導要領解説 総則編」(第1章総則第2款5(1)。面接指導の1単位時間は50分で計算)

たとえば数学の3単位の科目なら、1年に添削課題9回、面接指導3単位時間が標準です。1回ごとの課題を最後まで出せば、その科目は前に進みます。「1年分の遅れ」という大きなかたまりを、1回分の課題という小さな単位に分けて進められるのが、通信制の仕組みの強みです。

全日制に在籍したまま休んでいる場合にも、関係する規定があります。学校教育法施行規則第96条は、相当の期間欠席している生徒が自宅などでメディアを利用した授業を受けて修得する単位を、36単位まで卒業の単位に含められるとしています。ただし、在籍している学校がこの仕組みを実施している場合に限られるため、まず担任や学校に確かめてください。

出典:e-Gov 学校教育法施行規則 第96条・第100条・第103条/e-Gov 単位制高等学校教育規程(2026年9月27日確認)

卒業に必要な単位の数え方は、通信制高校 卒業 単位数の記事で詳しく書いています。

※2026年9月時点の情報です。最新は文部科学省・e-Gov・各学校の公式ページでご確認ください。

令和7年度の通信制高等学校実態調査で、全国323校のうち130校(約4割)が数学Ⅰの中で中学の内容の学び直しをしており、英語コミュニケーションⅠでは122校、学び直しが指導内容の1〜2割という学校が87校で最も多いことを示す図
出典:文部科学省「令和7年度 通信制高等学校実態調査」

実態調査では、数学Ⅰで130校、英語で122校の通信制高校が中学内容の学び直しをしています

では、実際の通信制高校はどれくらい学び直しをしているのでしょうか。令和7年度の通信制高等学校実態調査には、科目ごとに「既存の科目の中で、義務教育段階での学習内容の確実な定着を図るための指導を行っている学校数」が載っています。主な科目を並べました。

科目 学び直しをしている学校 回答した学校 割合(本記事で計算)
数学Ⅰ 130校 323校 約40%
英語コミュニケーションⅠ 122校 323校 約38%
現代の国語 96校 323校 約30%
言語文化 93校 322校 約29%
歴史総合 75校 321校 約23%
生物基礎 71校 314校 約23%
情報Ⅰ 48校 319校 約15%

出典:文部科学省「令和7年度 通信制高等学校実態調査」(9.通信教育の状況 ⑤学び直しの状況。調査時点2025年5月1日。2026年9月27日確認)

数学と英語が多いのは、前の単元が分からないと先に進めない積み上げ型の科目だからだと考えられます。この表から、遅れを取り戻すときの優先順位も見えてきます。最初に手をつけるなら数学と英語です。

学び直しの量にも注目してください。数学Ⅰで学び直しをしている130校のうち、学び直しが指導内容の「1〜2割」という学校が87校で最も多く、「5割以上」という学校は11校でした。英語コミュニケーションⅠでは、122校のうち「5割以上」が23校です。学び直しをしている学校の多くでは、高校の授業の一部として中学の内容に戻る時間がある、というイメージが近いといえます。

逆に言えば、数学Ⅰでも約6割の学校は、科目の中での学び直しをしていません。中学の内容からしっかりやり直したい人は、学校説明会で「どの科目で、どのくらいの割合で学び直しをしているか」を具体的に聞くと、入学後のずれを防げます。

もう1つ、同じ調査から分かることがあります。数学Ⅰで多様なメディアを利用した学習をしている学校のうち、テレビ・ラジオの「高校講座」を使う学校が112校、インターネットの「高校講座」を使う学校が133校ありました(複数回答)。数学Ⅰでは、少なくとも4割ほど(323校中133校)の通信制高校が、放送や配信の「高校講座」を学習の材料として取り入れているということです(調査資料には「高校講座」の定義は書かれていません)。

どこで止まったかで、戻る場所と高校でのつなぎ方が変わります(4つのパターン)

遅れの取り戻し方は、勉強が止まった時期によって変わります。自分がどれに近いかを当てはめてみてください。表は一般的な目安で、科目や学校によって違います。

勉強が止まった時期 まず戻る場所(例) 高校でのつなぎ方
小学校の高学年ごろ 分数・割合・小数の計算、漢字の読み書き 学び直しの割合が大きい学校・科目を選ぶ
中1〜中2ごろ 数学は正負の数と文字式、英語はbe動詞と一般動詞 数学Ⅰ・英語コミュニケーションⅠの中の学び直しを使う
中3(受験期)ごろ 中2〜中3の関数・図形、英語の文法の後半 高1の必履修科目と並行して、分からない単元だけ戻る
高校に入ってから 休み始めた科目の、分からなくなった単元 転入で単位と在籍期間を引き継ぎ、単位制で取り直す

※表は制度と学習の順序から見た目安です。どこまで戻るかは、実際に問題を解いて確かめてから決めてください。

戻る場所を決めるときのコツは、「分かる」ところから1つ前の単元に戻ることです。たとえば数学なら、中学の教科書や問題集の各単元の基本問題を1問ずつ解いてみて、手が止まった単元のすぐ手前から始めます。全部の単元を最初から解き直すより、ずっと短い時間で済みます。

高校に入ってから休み始めた人は、前の高校で取った単位が無駄になるわけではありません。前の学校から「単位修得証明書」を取り寄せると、通信制高校に転入したときに何単位を引き継げるかがはっきりします。在籍したまま転校する「転入」と、いったん退学してから入り直す「編入」では、引き継げる在籍期間が変わる点に気をつけてください。

高校をいったんやめて学び直す場合は、授業料の支援が途切れないかも気になるところです。学び直し支援金の記事で、中退後に入り直すときのお金の仕組みをまとめています。

台所の横の食卓でタブレットを使って勉強する高校生
家で使える公的な教材から始めると、学び直しの負担を小さくできます

家や地域で使える公的な学びの場は、NHK高校講座・教育支援センター・夜間中学などです

遅れを取り戻すための教材や場所は、塾や有料の通信教育だけではありません。国や公共放送が用意しているものを、公式の説明に沿って整理しました。

名前 何ができるか(公式の説明) 気をつけること
NHK高校講座 高校生の学びをサポートする講座。放送日程や各回の内容、資料・映像・音声をストリーミング配信 NHK ONEで提供。受信契約のある世帯は追加の負担なく利用できる。契約のない世帯が利用する場合は、放送法に基づき受信契約が必要
NHK for School 学校放送番組やウェブサイト、アーカイブスなど学校向けのサービス 高校講座と同じくNHK ONEで提供。受信契約の扱いも同じ
教育支援センター 不登校の児童生徒の支援の中核。通所に加えて訪問型の支援も求められている 通知では主に義務教育段階の支援として書かれている。設置や内容は自治体ごとに違う
夜間中学 中学校の夜間学級。不登校などで十分に学べないまま中学を卒業した人も、一定の要件の下で受け入れ可能 44都道府県・指定都市に69校(文部科学省のページの表記)

出典:NHK高校講座/NHK for School/文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」令和元年10月25日/文部科学省「夜間中学の設置促進・充実について」(いずれも2026年9月27日確認)

上で見たように、実態調査でも数学Ⅰで「高校講座」を学習のメディアとして使う通信制高校が100校を超えていました。入学を考えている学校に、どの講座や教材を使っているかを聞き、同じものがあれば入学前に見ておくという使い方もできます。どの科目の番組があるかは、NHK高校講座のページで確かめてください(今回、科目の一覧は公式ページの表示の都合で確認できませんでした)。

国の方針としても、学びたいときに学べる場を広げる方向に進んでいます。文部科学省が2023年3月にまとめた「COCOLOプラン(誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策)」は、小・中・高等学校等を通じて、学びたいと思った時に多様な学びにつながることができるようにすると掲げ、高等学校等においても柔軟で質の高い学びを保障するとしています。義務教育の段階では、教育機会確保法第13条が、学校以外の場での多様で適切な学習活動の重要性と、個々の不登校児童生徒の休養の必要性を踏まえた支援を国と地方公共団体に求めています。

出典:文部科学省「COCOLOプラン」/e-Gov 義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律 第13条(2026年9月27日確認)

小中学生の段階で、学校以外の学びの場を探している場合は、オルタナティブスクールという形もあります。ニジ高の姉妹事業であるNIJINアカデミーは、小学生・中学生のためのオルタナティブスクールです。

取り戻すペースは「3年で74単位」から逆算すると、1年あたり25単位前後が目安になります

遅れを取り戻そうとすると、最初の数週間に詰め込みすぎて、疲れて止まってしまうことがあります。通信制高校で卒業をめざすなら、ゴールから逆算すると無理のないペースが見えてきます。

卒業には、3年以上の在籍と74単位以上の修得が必要です。74単位を3年で割ると1年あたり約25単位です。前の高校で取った単位を引き継げる場合は、そのぶん1年あたりの単位数は少なくなります。一方で、在籍期間は3年以上と決まっているので、急いで単位を取っても3年より早くは卒業できません。

学び直しを組み込むときの進め方の一例を示します。これは制度から考えた組み立ての例で、学校のカリキュラムによって変わります。

時期 学び直しの比重 やること(例)
入学前〜最初の3か月 大きい 数学・英語の戻る単元を決め、1日の学習時間を短く固定する
1年目の後半 中くらい レポートを期限どおりに出すことを最優先。分からない単元だけ中学に戻る
2年目 小さい 選択科目を増やし、進路に必要な科目の比重を上げる
3年目 必要に応じて 卒業単位の確認と進路の準備。受験する人は必要な科目を深める

ポイントは、学び直しを「入学前に終わらせるもの」にしないことです。学習指導要領のイの工夫のように、高校の科目を学びながら中学の内容を固めていく形が、制度としても想定されています。遅れが大きくても、並行して進めれば卒業の時期を遅らせずに済むことがあります。

保護者の方へ。1日の学習時間は、長さよりも「毎日同じ時間に机に向かえたか」を見てあげてください。生活リズムが整う前に量を増やすと、また止まってしまうことがあります。学校が把握した不登校の事実でも、「生活リズムの不調」は高校で26.2%と2番目に多い項目でした。

単位制高等学校教育規程の第3条(学期ごとの入学・卒業)、第5条(修得単位と在学期間に応じた転学)、第7条(前の高校の単位の加算)、第9条(入学前の科目履修の単位化)の4つを並べ、単位制では遅れを取り直しで埋めやすいことを示す図
出典:e-Gov 単位制高等学校教育規程

よくある誤解:「全部取り戻してから」「独学で追いつくしかない」は、どちらも違います

遅れについて調べていると、不安をあおる情報も目に入ります。制度から見ると、次の4つは誤解です。

誤解1:中学の勉強を全部やり直してからでないと、高校に入れない

学習指導要領は、義務教育段階の内容を高校で確実に定着させる工夫を示しています。通信制高校の入学者の57.0%は中3のときに不登校だった生徒です。全部を終えてから入学するという前提では、そもそも作られていません。

誤解2:通信制高校なら勉強しなくても卒業できる

通信制高校にも、添削指導・面接指導・試験があります。解説は、通信制の学習の量と質は全日制・定時制と同等であり、学習量は全日制・定時制に相当するように添削指導の回数と面接指導の時間が定められていると書いています。楽かどうかではなく、自分のペースで進められるかどうかが通信制の違いです。

誤解3:一度遅れたら、留年するしかない

単位制の課程では、学年ごとの課程の区分を置かないことができます。単位制の課程への転入は、修得した単位と在学した期間に応じて許可できると定められています。高卒認定試験で合格した科目を、校長の判断で高校の単位として認める規定(学校教育法施行規則第100条)もあります。

誤解4:遅れを取り戻すには、独学で追いつくしかない

学校の中の学び直し、公的な講座、教育支援センターなど、一人で抱えない仕組みがあります。国の通知も、学業のつまずきが不登校のきっかけの1つになっていることを踏まえ、個に応じた指導の充実を学校に求めています。

選択肢の1つとしてのニジ高(正直な注意点)

ここまで読んで、「学び直しの必要は分かった。でも、一人でレポートを続けられる自信がない」と感じた方もいると思います。通信制高校は自分のペースで進められる一方で、家で一人になりやすいという面もあります。

NIJIN高等学院(ニジ高)は、オンライン中心の通信制高校サポート校です。全国どこからでも参加でき、担任制です。中学内容の学び直しと、授業のアーカイブ視聴に対応していて、生活リズムに波があっても学べる設計にしています。カメラやマイクをオフにして、チャットだけで参加するところから始められます。途中からの入学(転入・編入)もでき、出願費用は無料です。不登校の生徒を650名以上サポートしてきました(グループ全体)。

ただし、はじめに正直にお伝えしておくことがあります。

  • ニジ高そのものは高校ではありません。高校卒業の資格は、提携する通信制高校に在籍して取ります。
  • ニジ高の中でのスクーリングはありませんが、提携する通信制高校のスクーリングには参加が必要です。スクーリングの形や日程は、個別相談会でご案内しています。
  • 単位の認定やレポートの評価は、在籍する通信制高校が行います。前の高校の単位をいくつ引き継げるかも、在籍する高校の判断です。
  • 費用は、提携する通信制高校の分とニジ高の分の両方がかかり、ニジ高の分には就学支援金は使えません。金額は学費のご案内に載せています。

不登校から通信制高校を選ぶときの全体の考え方は、通信制高校 不登校の記事でもまとめています。

迷ったときの進め方(3ステップ)

  1. 数学と英語で「手が止まる単元」を1つずつ見つける。中学の教科書や問題集の基本問題を順に解き、解けなくなった単元をメモします。国語・社会・理科は、この段階では後回しで大丈夫です。
  2. 前の学校の書類をそろえる。高校に在籍したことがある人は単位修得証明書を、中学生は今の学校での出席や学習の扱いを担任に確かめます。引き継げる単位が分かると、1年あたりに取る単位数の見通しが立ちます。
  3. 学校や支援の場に「学び直しの中身」を聞く。どの科目で、どのくらいの割合で中学の内容に戻るのか。レポートで分からないときに誰に質問できるのか。答えを聞いてから選んでも遅くありません。

学校を比べる観点は、通信制高校 選び方のページで8つの項目に整理しています。ニジ高の学び直しの進め方を直接聞いてみたい場合は、体験説明会・個別相談で日程を選んで申し込めます。

保護者のとなりでオンラインの個別授業を受ける高校生
入学後はレポートと添削で進むので、分からないところを質問できる場があると安心です
オンラインで学ぶニジ高の生徒

中学の内容から、オンラインで学び直す形もあります

ニジ高はオンライン中心の通信制高校サポート校で、中学内容の学び直しと授業のアーカイブ視聴に対応しています。カメラオフ・チャット参加から始められます。ただし高校ではないため、卒業資格は提携する通信制高校で取り、そのスクーリングへの参加が必要です。体験説明会は日程を選ぶだけで申し込めます。

体験説明会の日程を見る → LINEで気軽に相談する

よくある質問

Q. 不登校で2年近く勉強していません。今からでも高校の勉強に追いつけますか?

A. 追いつく道はあります。高校の学習指導要領には、中学までの内容を高校で確実に定着させる工夫が正式に書かれていて、通信制高校の約4割は数学Ⅰの中で学び直しをしています。休んだ期間の全部ではなく、数学と英語の「分からなくなった単元」から戻ると、短い時間で土台を作れます。

Q. 勉強の遅れは、何から取り戻せばいいですか?

A. 数学と英語からがおすすめです。どちらも前の単元が分からないと次に進めない積み上げ型の科目で、実態調査でも学び直しをしている学校が最も多い科目でした。国語・社会・理科は、高校の範囲を学びながら分からない言葉を調べる形でも進められます。

Q. 通信制高校の学び直しの授業も、卒業の単位になりますか?

A. 学校によります。数学Ⅰなどの科目の中で学び直しをする場合は、その科目の単位になります。学び直しを目標にした学校設定科目を開いている学校では、その単位を卒業に必要な単位数に加えることができると学習指導要領の解説に書かれています。どの形かは、入学前に学校に確認してください。

Q. 高校を休んでいる間に取れなかった単位は、どうなりますか?

A. 単位制の課程への転入は、それまでに修得した単位と在学した期間に応じて許可できると定められていて、取れなかった科目は転入先で取り直します。全日制に在籍したままの場合は、学校が自宅などでのメディアを利用した授業を実施していれば、36単位まで卒業の単位に含められる規定があります。

Q. 家で勉強するときに使える、公的な教材はありますか?

A. 公的なものとしてNHK高校講座があります。講座の内容や資料・映像・音声がストリーミング配信されていて、受信契約のある世帯は追加の負担なく利用できます(契約のない世帯が利用する場合は、放送法に基づき受信契約が必要です)。通信制高校でも、数学Ⅰで100校以上が「高校講座」を学習のメディアとして使っていました。

止まっていた時間も、ここから学び直すための準備期間です

勉強の遅れは、数字で見ると大きく見えます。けれども、高校の制度は、中学の内容に戻って学び直すことも、休んだあとに単位を積み上げ直すことも、はじめから想定して作られています。取り戻すのは全部ではなく、次の一歩に必要な土台だけです。

今日やることは、数学の問題を1問解いてみる、くらいで十分です。どこで手が止まるかが分かれば、戻る場所が決まります。戻る場所が決まれば、あとは1つずつ前に進むだけです。

一人で進めるのが不安なら、オンラインで仲間や先生とつながりながら学び直す形もあります。どこから始めればいいか分からない段階の相談も受け付けています。

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どこから学び直すか決まっていない段階の相談も受け付けています

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