通信制高校の学費は3年でいくら?|在宅約21万円、週5日約210万円の例【2026】

在宅と週5日で、 3年の学費は約10倍

「通信制高校の学費はいくらかかるの?」と調べると、年間数万円という数字と、年間100万円近い数字が一緒に出てきます。どちらも本当の金額です。違いは、公立か私立か、そして週に何日通うかにあります。

この記事では、学費の相場を1年分ではなく卒業までの3年間の総額で並べます。使ったのは、都立の通信制高校1校と、学費を公開している私立の通信制高校5校の公式ページ(2026年9月確認)、文部科学省の就学支援金の資料、そして全日制と比べるための文部科学省「子供の学習費調査」です。まとめサイトの数字は使っていません。

学費の話は、進路の話と切り離せません。金額の大きさに驚く前に、まず「何に、いくら」を分けて見ていきましょう。当校(NIJIN高等学院)の学費の金額はこの記事には載せていません。学費のご案内のページでご確認ください。

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3年分の学費の見通しが立ったあと、足りない分の埋め方を考えるなら通信制高校 教育ローンもあわせてご覧ください。

目次

結論:通信制高校の学費相場の早見

  • 公立の通信制は3年で約11万円。都立一橋高校(通信制)は「1年間で約3万7千円程度」と公表しています。就学支援金で受講料(1単位336円)が0円になると、さらに少し下がります。
  • 私立の在宅中心のコースは、就学支援金を引いた後で3年約21万〜30万円が1つの目安です(ID学園の通信型コース212,000円、NHK学園のスタンダードコース ベーシック300,200円。どちらも学校の公表額)。
  • 通学するコースは、登校日数で大きく上がります。ID学園では、同じ学校の中でも在宅の212,000円に対し、週5日の総合進学コースは3年で2,108,400円。約10倍の差でした。
  • 2026年度から就学支援金は所得制限なし。私立通信制は1単位13,668円・年337,200円が上限で、充てられるのは授業料だけです。施設設備費・教材費・コース費用は対象外です。
  • 授業料が1単位13,668円を超える学校では、差額が毎年残ります。「私立は授業料が実質0円」とは限りません。
  • 全日制の学校教育費は、令和5年度の調査で公立が年351,523円、私立が年832,650円。この記事で確認した通信制の在宅中心コースは、これより低い水準でした。
  • サポート校を併用すると、通信制高校の学費とは別にサポート校の費用がかかり、就学支援金は使えません。NIJIN高等学院(ニジ高)もサポート校です。
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「学費はいくら?」は、1年分ではなく3年分で比べると答えがぶれません

通信制高校の学費が比べにくい理由は、ほとんどの学校が単位制だからです。授業料は「1単位いくら×その年に履修する単位数」で決まるので、学年ごとに金額が変わります。

たとえばID学園高校の例では、1年次30単位・2年次30単位・3年次14単位で、合計74単位です。NHK学園高校の例では24単位・26単位・24単位で、こちらも合計74単位。卒業に必要な74単位を3年でどう割り振るかで、年ごとの請求額は上下します。1年次の金額だけを見て「高い」「安い」を判断すると、2年目以降の見込みがずれます。

もう1つの理由は、入学金が1年目にしかかからないことです。初年度の金額は入学金のぶんだけ膨らむので、年額で比べるなら「初年度」と「2年目以降」を分ける必要があります。3年間の合計にしてしまえば、この凸凹がならされます。

ですからこの記事では、学校が公表している金額を3年分の合計に直して並べます。学校自身が3年間のモデルを出している場合はその数字をそのまま使い、年額しか出していない場合は「年額×3」と明記します。

なお、年度の途中で転校・転入する場合は、就学支援金の残り月数や前の学校の単位で金額が変わります。途中からのお金は通信制高校 転校 費用の記事で詳しく整理しています。この記事は、4月に1年生として入学して3年で卒業する場合を基本にしています。

木のテーブルに置かれた電卓とノート、封筒とコーヒーカップ
学費は1年分ではなく、卒業までの3年分で並べると比べやすくなります

学費は5つの費目でできていて、就学支援金が消せるのは「授業料」だけです

学校によって呼び方は違いますが、通信制高校の学費は、だいたい次の5つに分けられます。

費目払う時期就学支援金公表例(2026年9月確認)
入学金入学時のみ対象外都立一橋:入学料500円/NHK学園:50,000円
授業料(単位の履修料)毎年対象都立一橋:1単位336円/NHK学園:1単位12,000円
施設設備費・教育充実費など毎年が多い対象外NHK学園:施設設備充実費20,000円+教育運営費40,000円
教材費・教科書代毎年対象外都立一橋:教科書・学習書2〜3万円程度
スクーリング・コース費用毎年/都度対象外四谷学院:本校スクーリング参加費用など7〜8万円目安(対象者のみ)

出典:東京都立一橋高等学校(通信制)学費・諸経費・補助制度/NHK学園高等学校 スタンダードコース ベーシックの学費/四谷学院高等学校 学費のご案内(2026年度)

この表でいちばん大事なのは、真ん中の列です。就学支援金は文部科学省の資料で「高等学校等の授業料に充てるため」の支援とされていて、入学金・施設設備費・教材費・コース費用には充たりません。

ここから、次のことが言えます。

  • 授業料の比率が高い学校ほど、支援金で安くなる割合が大きい。
  • 施設設備費やコース費用の比率が高い学校ほど、支援金を引いても金額が残る。

「私立でも実質無償」という言葉を見たときは、どの費目の話をしているのかを確かめてください。無償化で何が残るのかをさらに細かく分けた話は、通信制高校 学費の記事にまとめています。

公立の通信制は3年で約11万円。都立一橋高校の公表額で数えました

まず、いちばん金額が小さい公立です。東京都教育委員会によると、都立高校の通信制課程の授業料は1単位336円×履修単位数、入学料は500円です。

授業料以外も含めた1年分を、都立一橋高校(通信制)が学校のページで公表しています。

項目金額(学校の公表)メモ
入学考査料950円願書受付時
受講料1単位336円25単位なら8,400円
教科書・学習書2〜3万円程度補助金制度あり(条件あり)
その他必要経費1,200円程度昨年度参考:入学料500円・生徒会費605円・共済掛金165円など
1年間の目安約3万7千円程度レポートの郵送は1通15円

出典:東京都立一橋高等学校(通信制)「学費について」/東京都教育委員会 都立高等学校の授業料・入学料(いずれも2026年9月確認)

年約3万7千円を3年分にすると、約11万円です。さらに、公立の通信制の就学支援金は文部科学省の資料で1単位336円が上限と示されていて、都立の受講料と同じ額です。支援金の認定を受ければ受講料ぶんは0円になるので、年25単位なら毎年8,400円ほど下がる計算になります。

ただし、この金額に入っていないお金があります。スクーリング(面接指導)に通う交通費と、体育で使う運動着などです。スクーリングでは学校へ出向く必要があるので、自宅から遠い場合はここが効いてきます。

公立の金額は、都道府県や学校によって教科書代や諸会費が違います。公立どうしの比べ方は通信制高校 安いの記事で、6つの都県の資料をもとに整理しています。

通信制高校の3年間の学費の目安を比べた表。公立の都立一橋高校は年約3万7千円で3年約11万円、私立の在宅中心コースはID学園とNHK学園で就学支援金適用後に約21万〜30万円、ID学園の週5日の総合進学コースは約210万円
出典:都立一橋高校(通信制)・ID学園高校・NHK学園高校の公式サイト(2026年9月確認)

私立の在宅中心コースは、支援金を引くと3年で約21万〜30万円が目安です

次に、私立の通信制高校で、登校の少ないコースです。3年間の金額モデルを公式サイトで出している2校の数字を、そのまま並べます。

学校・コース1単位の授業料3年間の合計(支援金適用前)3年間の合計(支援金適用後)
ID学園高校 通信型オンライン学習コース(2026年度入学者)9,900円944,600円212,000円
NHK学園高校 スタンダードコース ベーシック12,000円1,188,200円300,200円

※ID学園は、学校が示す年次合計(401,000円・351,000円・192,600円)と「実質負担額」(104,000円・54,000円・54,000円)を合計しました。実質負担額は、国の就学支援金を利用した場合の目安と明記されています。NHK学園は「3年間の学納金モデル」の合計(136,200円・84,100円・79,900円)で、入学金50,000円と教材費の目安を含みます。支援金適用前の額は、同じ表の授業料(288,000円・312,000円・288,000円)を足し戻して計算しました。

出典:ID学園高等学校 学費のご案内 2026年度~(最終更新日2026年9月14日)/NHK学園高等学校 スタンダードコース ベーシックの学費(いずれも2026年9月確認)

支援金の前後で、3年間でID学園は732,600円、NHK学園は888,000円下がっています。下がった部分がほぼそのまま授業料で、残った21万〜30万円は入学金・施設設備費・教育運営費・教材費など、支援金が届かない部分です。

年額だけを公表している学校もあります。

  • 八洲学園高校 通信クラス:授業料1単位10,000円。就学支援金を受給した場合の年間学費は各学年20,000円(年額×3で60,000円)。別途、教材費(1科目1,200円程度)と入学年度のみIDシステム利用料20,000円がかかります。なお同校は、表の就学支援金の額を「2025年度の実績」と注記しています。
  • クラーク記念国際高校 単位修得コース:2027年度新入生の年間学費モデルで、25単位履修の場合年額30,000円(就学支援金を充当した後)。教科書代が別途10,000円程度かかります。

出典:八洲学園高等学校 募集要項・校納金(学費)/クラーク記念国際高等学校 学費について(いずれも2026年9月確認)

こうして見ると、私立でも在宅中心のコースなら、支援金を引いたあとの負担は公立に近い水準まで下がる例があります。その差は、主に施設設備費や教育運営費といった「授業料の外側」で付いています。

通学するコースは登校日数で上がる。同じ学校でも3年で約10倍ちがいました

私立の通信制高校には、在宅中心のコースのほかに、週1日・週3日・週5日などの通学コースを持つ学校があります。通学コースの費用は就学支援金の対象外なので、登校日数を増やすほど、支援金を引いたあとの金額がそのまま上がります。

コースごとの3年間の金額をいちばん細かく出していたのが、ID学園高校です。同じ学校の中で比べられるので、登校日数の影響だけが見えます。

ID学園高校のコース(2026年度入学者)1年次の実質負担額2・3年次の実質負担額3年間の合計
通信型オンライン学習コース104,000円各54,000円212,000円
+プラスONEオプション(週1日通学)284,000円各234,000円752,000円
通学型 週3日コース547,200円各397,200円1,341,600円
通学型 総合進学コース(週5日)802,800円各652,800円2,108,400円

※実質負担額は、同校が「国の高等学校等就学支援金制度を利用した場合の金額(目安)」として公表している額。3年間の合計は年次ごとの額を足したものです。大学受験特化コースなどは、ここにプログラム費が加わります。出典:ID学園高等学校 学費のご案内 2026年度~(2026年9月確認)

在宅の212,000円に対して、週5日は2,108,400円。約10倍です。授業料はどのコースでも同じように支援金で相殺されるので、この差はほぼ全部が通学のための費用です。

ほかの学校でも、同じ傾向が見えます。

  • 八洲学園高校:就学支援金を受給した場合の年間学費は、通信クラス20,000円、マイスタイルクラス・少人数・個別指導クラス320,000円、ベーシッククラス520,000円。年額×3にすると、60,000円・960,000円・1,560,000円です。差は主に「クラス費」(年280,000円または480,000円)です。
  • クラーク記念国際高校(2027年度新入生モデル):単位修得コース年30,000円、スマートスタディⅠコース年162,800円、スマートスタディⅡコース年378,300円。週5日コースは拠点ごとに異なるとしています。

つまり、私立の通信制高校の学費相場を一言で言うなら、「在宅なら3年で数十万円、毎日通うなら200万円前後になることもある」です。どちらが正しいということではありません。家で進められる子には在宅の金額で足り、決まった場所と時間が必要な子には、その場所の費用がかかる、ということです。

ソファに並んで座り、ノートパソコンで学校の情報を比べる保護者と高校生
家で進められるか、決まった場所が必要か。学び方が決まると金額帯も決まります

1単位の授業料が支援金の上限を超える学校では、差額が毎年残ります

ここからは、就学支援金の数え方です。「私立の通信制でも授業料は0円」と思っていると、見積もりで意外な金額が出てくることがあります。

文部科学省が公表している2026年度(令和8年度)の新制度では、所得制限がなくなり、支給上限は次のとおりです。

区分支給上限支給期間単位の上限
公立 通信制(単位制授業料)1単位336円48月通算74単位・年30単位
私立 通信制(単位制授業料)1単位13,668円48月通算74単位・年30単位
私立 通信制(年額)337,200円——
(参考)私立 全日制(年額)457,200円36月—

出典:文部科学省「高等学校等就学支援金・新制度の概要」/文部科学省 高校生等への修学支援(2026年9月確認)

ポイントは3つです。

1つ目は、13,668円が「上限」だということ。授業料が1単位10,000円の学校なら、支給も10,000円までで、差額が戻ってくることはありません。反対に、授業料が上限を超える学校では、超えた部分は毎年自己負担として残ります。

実際の例で計算してみます。四谷学院高校(2026年度)は授業料を1単位15,000円と公表しています。上限13,668円との差は1単位1,332円なので、25単位を履修する年は1,332円×25=33,300円が授業料として残ります(計算は当サイトによるもので、実際の支給額は学校と都道府県の認定で決まります)。同校はこのほかに施設設備費10,000円・教育充実費10,000円・システム利用料10,000円を毎年、入学金50,000円を初年度に示しています。

出典:四谷学院高等学校 学費のご案内(2026年度)(2026年9月確認)

2つ目は、単位の上限。支援金が出るのは年30単位・通算74単位までです。卒業に75単位以上を求める学校や、単位を落として取り直す場合は、上限を超えた単位の授業料が全額自己負担になります。

3つ目は、期間の上限。通信制の支給期間は48月です。ただし全日制などに在学していた月も数に入るため、転入・編入の人は残りが短くなることがあります。NHK学園の学費ページにも「年度途中で入学された方は、入学した年度の就学支援金は満額支援されません」と書かれています。

もう1つ、支援金は申請しないと出ません。入学した学校を通じて申請し、多くの場合は学校が代わりに受け取って授業料と相殺します。学校によっては、支給が決まるまで授業料をいったん全額払い、あとから戻る形になることもあります。

※2026年9月時点の情報です。最新は文部科学省と各学校の公式ページでご確認ください。

サポート校を併用すると、通信制高校の学費に「もう1本の費用」が足されます

ここまでの金額は、すべて通信制高校そのものの学費です。通信制高校と一緒に「サポート校」に通う場合は、この上にサポート校の費用が足されます。

パターン3年間の総額の考え方就学支援金
公立の通信制だけ公立の学費(都立一橋の例で約11万円)+交通費受講料に充たる
私立の通信制(在宅中心)支援金適用後の学費(例:21万〜30万円)授業料に充たる
私立の通信制(通学コース)支援金適用後の学費(例:75万〜210万円)授業料に充たる。コース費用は対象外
通信制高校+サポート校在籍する通信制高校の学費+サポート校の費用高校の授業料だけ。サポート校の費用は対象外

※金額の例は、この記事で確認した学校の公表額から。すべての学校に当てはまる相場ではありません。

サポート校は学校教育法上の高等学校ではないので、サポート校に払う費用には就学支援金が充たりません。サポート校の費用は、公式サイトで公開している学校と、資料請求や面談で案内する学校に分かれていて、この記事では相場の数字は出していません。

見積もりを取るときは、「在籍する通信制高校の学費」と「サポート校の費用」を分けて出してもらってください。二段になっている仕組みと、見積もりで聞く質問はサポート校 学費の記事で、募集要項を見ながら整理しています。

通信制高校の学費が高くなるか安くなるかを分ける4つの条件として、登校日数、サポート校の併用、1単位の授業料が就学支援金の上限13,668円を超えるか、スクーリングの場所をまとめた図
出典:ID学園高校 学費のご案内/文部科学省「高等学校等就学支援金・新制度の概要」(2026年9月確認)

「高い」「安い」を分けるのは、学校の名前より次の4つです

「通信制高校は高い」という声と「安い」という声が両方あるのは、同じ通信制高校でも条件によって金額が大きく動くからです。確認した学校の数字から、分かれ目を4つに整理しました。

分かれ目安くなる側高くなる側
1. 登校日数在宅中心・月数回(ID学園の在宅は3年212,000円)週3〜5日通学(同校の週5日は3年2,108,400円)
2. サポート校の併用通信制高校だけに在籍サポート校にも通う(費用は支援金の対象外)
3. 1単位の授業料13,668円以下(授業料は支援金でほぼ相殺)13,668円超(四谷学院の例で25単位の年に33,300円残る)
4. スクーリングの場所自宅から通える会場遠方の本校へ宿泊を伴って行く(交通費・宿泊費は学費表の外)

このうち、金額への影響がいちばん大きいのは1の登校日数です。ID学園の例では、同じ学校でも在宅と週5日で3年間に約190万円の差がありました。反対に、3の単価の差は1年で数万円の単位です。

ですから、「学費が安い通信制高校を探す」ときは、学校名から探すよりも先に、お子さんが週に何日、どこで学ぶのが合っているかを決めるほうが、候補の金額帯がはっきりします。週5日通う前提で探せば、どの学校でも一定の金額になりますし、在宅で進められるなら、私立でも公立との差は数十万円の範囲に収まる例があります。

もう1つ、4のスクーリングは見積書に出てこないことが多い費用です。本校が遠い学校では、スクーリングの往復や宿泊が学費とは別の実費になることがあります。「スクーリングは年何日、どこで、交通費と宿泊費は学費に含まれますか」と聞いておくと、3年間の総額の見込みが外れにくくなります。

全日制と比べると、私立全日制の学校教育費は年832,650円でした

「全日制から通信制に移ると、お金はどう変わるのか」「私立高校の学費の平均はいくらか」も、よく検索される疑問です。全国の平均を知るには、文部科学省の「子供の学習費調査」が一次資料になります。

最新の令和5年度調査は、2026年1月16日に訂正版が公表されました(私立高校の学習費総額は、訂正前の1,030,283円から1,179,261円に修正されています)。訂正版の数字は次のとおりです。

高等学校(全日制)公立私立
学習費総額(1年間)596,954円1,179,261円
うち学校教育費351,523円832,650円
うち学校外活動費(塾・習い事など)245,431円346,611円
3年間の学習費総額(各学年の平均年額の合計)1,784,895円3,521,361円

出典:文部科学省「令和5年度子供の学習費調査結果のポイント」(令和6年12月25日公表資料 訂正版・令和8年1月16日)/子供の学習費調査(令和3年度・令和5年度)の公表数値等の訂正

学校教育費の中身を見ると、私立全日制は授業料279,170円・学校納付金等127,346円・通学関係費136,790円・入学金等80,290円など。公立全日制は通学関係費97,634円がいちばん大きく、授業料は45,272円でした。

比べるときに、注意が2つあります。

  • 調査は令和5年度(2023年度)の支出です。2026年度の就学支援金の拡充より前なので、いま全日制に入る場合の授業料負担は、この数字より小さくなる可能性があります。
  • 学校教育費には、制服・通学費・修学旅行費なども入っています。一方、この記事で並べた通信制の金額は学校が公表している学費で、交通費や塾代は入っていません。同じものを数えているわけではありません。

その前提で、学校教育費の年額を3倍した概算にすると、公立全日制は約105万円、私立全日制は約250万円です。通信制の在宅中心コース(3年約21万〜30万円の例)はこれより低く、週5日通学するコース(ID学園の例で3年約210万円)は私立全日制の概算に近い水準です。「通信制は安い」は、在宅中心で学ぶ場合の話だと考えると、見込み違いが起きにくくなります。

選択肢の1つとしてのサポート校(正直な注意点)

在宅中心のコースは金額が抑えられる一方で、レポートの管理や生活リズムを自分で整える必要があります。「家で進められるか不安」「友だちや先生とのつながりがほしい」というときに、通学コースやサポート校が選ばれます。

NIJIN高等学院(ニジ高)は、通信制高校サポート校です。オンライン中心で、全国どこからでも通えます。担任がつき、カメラやマイクをオフにしてチャットだけで参加するところから始められます。途中からの入学(転入・編入)もでき、出願費用は無料です。

運営は株式会社NIJINです。小中学生の場合は、同じグループが運営するNIJINアカデミー(不登校の小中学生のためのオンラインオルタナティブスクール。1,000名以上が在籍)という選択肢もあります。中学卒業後にニジ高へ進む生徒もいます。

お金の面で、正直にお伝えしておくことがあります。

  • ニジ高そのものは高校ではありません。高校卒業の資格は、提携する通信制高校に在籍して取ります。
  • そのため費用は、提携通信制高校の学費+ニジ高の費用の二段になります。就学支援金が充たるのは提携通信制高校の授業料で、ニジ高の費用は就学支援金の対象外です。
  • 学院内でのスクーリングはありませんが、提携校のスクーリングには参加が必要です。その支援は行います。スクーリングに伴う交通費なども、3年間の見込みに入れておいてください。

ニジ高の金額は学費のご案内に載せています。この記事の表と同じように、「高校の分」と「サポート校の分」を分けて見比べていただくのがおすすめです。

迷ったときの進め方(3ステップ)

  1. 学び方を先に決める。在宅中心か、週1日か、週3〜5日か。お子さんがいま無理なく続けられそうな登校日数を、家族で1つ決めます。これで候補の金額帯が大きく絞れます。
  2. 候補の学校に、3年間の総額を同じ条件で出してもらう。伝える条件は「何年何月に入学」「どのコース」「就学支援金を引く前と後の両方」「スクーリングの交通費・宿泊費は含むか」。サポート校を併用するなら、高校の分とサポート校の分を分けてもらいます。
  3. 公立を1校、基準として並べる。お住まいの都道府県の公立通信制の年額を確かめ、候補との差額を出します。その差額で「何を買っているのか」(通学の場所、担任の見守り、進学指導など)を言葉にしてみると、払う価値があるかを判断しやすくなります。

この3つは、学校を決める前の段階でも進められます。1つ目だけでも家族で話しておくと、資料請求や説明会で聞くことがはっきりします。

自室の机でヘッドホンをつけてオンライン授業を受ける高校生と、廊下を洗濯かごを持って通る保護者
在宅中心のコースは金額が抑えられる一方、学習の管理は自分で整える必要があります
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3年間の学費を、高校の分とサポート校の分に分けて並べてみませんか

在籍する通信制高校の学費と、サポート校の費用を分けて数えるところから一緒に整理できます。ニジ高はサポート校なので、提携通信制高校の学費とは別に費用がかかり、その分は就学支援金の対象外です。金額は学費のご案内でも公開しています。

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よくある質問

Q. 通信制高校の学費の相場は、3年間でいくらですか?

A. この記事で確認した範囲では、公立は都立一橋高校の公表額で3年約11万円、私立の在宅中心コースは就学支援金を引いた後で3年約21万〜30万円(ID学園・NHK学園)、私立の通学コースは登校日数によって3年約75万〜210万円(ID学園の週1日〜週5日)でした。学校とコースで大きく違うため、同じ条件で見積もりを取って比べてください。

Q. 就学支援金を使えば、私立の通信制高校は無料になりますか?

A. 無料になるのは授業料の部分で、上限は1単位13,668円・年30単位・通算74単位です(2026年度・所得制限なし)。入学金・施設設備費・教材費・通学コースの費用は対象外なので残ります。授業料が1単位13,668円を超える学校では、その差額も毎年残ります。

Q. 通信制高校で使える補助金は、就学支援金のほかにありますか?

A. 授業料以外の教育費には、返済不要の「高校生等奨学給付金」があります。2026年度の通信制の給付額は、住民税非課税世帯で国公立50,500円・私立52,100円(年額)で、年収490万円程度の世帯まで対象が広がりました(文部科学省リーフレット)。都道府県が独自に授業料を補助する制度もありますが、対象になる学校の条件は都道府県ごとに違います。お住まいの都道府県の案内で、在籍する学校が対象かを確認してください。

Q. 高3で全日制から通信制に転入すると、費用はどうなりますか?

A. 前の学校で取った単位を引き継げれば、履修する単位数が少なくなり、授業料も下がります。一方で、就学支援金は全日制に在学した月数を差し引いた残りの期間しか出ないため、残り月数によっては自己負担が増えることがあります。月数の数え方と転入時のお金は通信制高校 転校 費用の記事で詳しく説明しています。

Q. 通信制高校の学費は、いつ払いますか?

A. 入学金は入学手続きのとき、授業料などは年度ごとに払うのが一般的です。NHK学園高校は年度ごとに2回の分割納入、四谷学院高校は通信制課程の学費を年度ごとに全納としています。分割の可否や教育ローンの案内は学校ごとに違うので、見積もりのときに一緒に確認してください。

金額の差は、学び方の差。先に「どう学ぶか」を決めれば、学費は怖くありません

通信制高校の学費を調べていると、数字の幅の広さに戸惑うと思います。けれど、並べてみるとその差のほとんどは、週に何日、どこで学ぶかから生まれていました。金額の高い・安いは、学校の良し悪しではなく、学び方の選び方を映しています。

いちばん安い学校を探すより、お子さんが3年間続けられる学び方を先に決めること。そのうえで、同じ条件の見積もりを2〜3校並べれば、家計に合うかどうかは自然に見えてきます。

今日決める必要はありません。数字の読み方に迷ったら、見積もりを並べる段階から相談していただいて大丈夫です。

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学び方が決まれば、3年間の学費の見通しは自然に立ちます

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