通信制高校にも入学試験はあります。ただ、全日制のように「同じ日に同じ問題を解く試験」とは限りません。学力検査をする学校もあれば、作文だけ、面接だけ、書類だけで選ぶ学校もあります。出願の時期も、公立は冬から春の数日間、私立は9月から出願できる学校もあり、大きく分かれます。
先に結論を書くと、入学試験の中身と時期は「公立か私立か」と「新入学か、転入・編入か」の2つでほぼ決まります。そして海外から受けられるかどうかは、学校の「住所の条件」と「通信教育を行う区域」で決まります。「いつまでに何を出せばいいのか分からない」という不安は、この2つの軸で整理すると小さくなります。
この記事は、2026年9月27日に、東京都・神奈川県・大阪府の教育委員会が公表している令和9年度(2027年4月入学)の選抜の要項、N高等学校とルネサンス高等学校の公式の入学案内、文部科学省の通信制高校の調査と情報発信サイトのデータ、学校教育法施行規則(e-Gov)を実際に開いて確かめた内容で書いています。公式で確かめられなかったことは、確かめられなかったと書いています。
入試や出願の手続きを調べる中で、毎日通う形そのものが合わないと感じている場合や、もっと自分らしい高校生活を探している場合は、オンラインという選択肢もあります。NIJIN高等学院(ニジ高)は「オンラインで最高の青春を」を掲げる通信制高校サポート校で、全国の仲間とオンラインでつながり、企業や地域と関わるプロジェクトや、生徒が自分たちで企画する行事に挑戦できます。カメラやマイクをオフにしてチャットだけで参加するところから始められ、全国にNIJINアカデミー(ニジ高はその高等部)のリアルの教室があり、リアルでの通学もご検討いただけます。ニジ高は高校ではないため、卒業資格は提携する通信制高校で取り、その高校のスクーリングには参加が必要です。どんな学校なのかは、校長・星野達郎のYouTubeでも見られます。
結論:通信制高校の入学試験の早見
- 入学試験はあります。文部科学省の調査では、通信制高校323校のうち面接をするのが296校、書類が230校、作文・小論文が154校、学力検査が91校でした(複数回答)。
- 公立は都道府県ごとに形が違います。令和9年度は、東京都立が国語・数学・英語を合わせた学力検査、神奈川県立が作文、大阪府立桃谷高校が面接(学力検査なし)です。
- 公立の出願は冬〜春の数日間だけ。東京都立の前期選抜は書類の提出が2027年1月29日〜2月4日、神奈川県立は志願情報の申請が1月25日〜29日、大阪府は3月1日〜3日です。
- 公立にも2回目の機会があります。東京都立の後期選抜(4月1日・2日出願)、神奈川県立の定通分割選抜(3月4日・5日)、大阪府立桃谷高校の秋季入学者選抜(2027年9月)などです。
- 私立の広域通信制は秋から出願できる学校があります。N高等学校の2027年4月入学は、第1期の出願が2026年9月17日から始まり、2月9日までの4期に分かれています。
- 転入・編入は「学校ごとの受け入れ月」で決まります。転入は随時、編入は4月・10月という学校もあれば、公立は決まった募集の回だけです。
- 公立は都府県内の住所か勤務先が条件です(確かめた3都府県)。私立で「通信教育を行う区域」に海外を含むのは31校(文部科学省のデータ)です。N高等学校は、日本国内でのスクーリングへの参加を条件にしています。
入学試験の中身は、「学校の種類」と「入学の区分」の2つで決まります
「通信制高校の入学試験はいつ、何をするのか」という問いに、1つの答えはありません。まず、自分がどの枠に当てはまるかを決めると、調べる範囲が一気に狭くなります。
1つ目の軸は、学校の種類です。公立の通信制高校は都道府県の教育委員会が選抜の要項を決め、日程も方法も県内で揃います。私立(株式会社立を含む)は学校ごとに決めるので、出願の回数も選考の方法もばらばらです。通信制高校の仕組みそのものを先に知りたい場合は、通信制高校とはの記事で、全日制との違いや卒業の条件をまとめています。
2つ目の軸は、入学の区分です。
- 新入学:中学校を卒業する見込みの人、または中学校を卒業して高校に入っていない人。いわゆる「高校入試」にあたります
- 転入学:いま別の高校に在籍している人が、籍を移して入る
- 編入学:高校を退学した人が、あらためて入る
新入学は、4月入学に向けて決まった募集の期間に出願するのが基本です(公立は1回目と2回目の選抜、私立は学校によって数回の出願期)。転入・編入は、学校によって「随時」「4月と10月」「決まった募集の回だけ」と受け入れの形が違います。転入と編入で何が変わるのかは、転入学 編入学 違いの記事で詳しく書いています。
この記事では、この2つの軸ごとに「試験の種類」「時期」「出願の流れ」を公式の資料で並べ、最後に海外から受けられるかを見ていきます。面接で何を聞かれるか、作文をどう書くかといった対策の中身は、別の記事に分けています。

法令は「選抜に基づいて校長が許可する」と定め、学力検査をしないことも認めています
高校の入学は、学校教育法施行規則で次のように決まっています。通信制の課程も同じ高等学校なので、この条文が土台になります。
- 第90条第1項:高等学校の入学は、中学校から送られる調査書その他必要な書類、選抜のための学力検査の成績などを資料として行う入学者の選抜に基づいて、校長が許可する
- 第90条第2項・第3項:学力検査は、特別の事情のあるときは行わないことができる。調査書も、特別の事情のあるときは選抜の資料としないことができる
- 第91条:第1学年の途中や第2学年以上に入学を許可されるのは、相当の年齢に達し、その学年に在学する人と同等以上の学力があると認められた人
- 第92条:転学は、前の学校の校長が在学証明書などを送り、転学先の校長が教育上支障がない場合に許可できる。全日制・定時制・通信制の間の転学は、修得した単位に応じて相当の学年に入れる
- 第104条第3項:校長は、特別の必要があり教育上支障がないときは、学年の途中でも学期の区分に従って入学(第91条の入学を除く)を許可できる
出典:e-Gov法令検索 学校教育法施行規則 第90条・第91条・第92条・第95条・第104条(2026年9月27日確認)
つまり、学力検査をせずに面接や書類だけで選ぶ通信制高校があるのは、法令の範囲の中のことです。一方で、「入学は校長が許可する」という形は全日制と変わりません。書類がそろっていない、出願の資格を満たしていない、といった理由で入学できないことはあります。
全国でどんな方法が使われているかは、文部科学省の調査で分かります。
| 入学者選抜の方法 | 実施している学校 | 323校に占める割合 |
|---|---|---|
| 面接 | 296校 | 約92% |
| 調査書などの書類 | 230校 | 約71% |
| 作文・小論文 | 154校 | 約48% |
| 学力検査 | 91校 | 約28% |
出典:文部科学省「令和7年度 通信制高等学校実態調査」(調査時点は2025年5月1日。複数回答。割合は323校をもとにこの記事で計算)
面接をする学校が9割を超え、学力検査をする学校は3割に届きません。ただし、これは全国の合計です。志望する学校がどの方法を使うかは、その学校の今年度の募集要項でしか分かりません。
※2026年9月時点の情報です。最新は公式でご確認ください。
公立の出願は冬〜春の数日間だけ。令和9年度は、東京・神奈川が1〜2月、大阪が3月です
公立の通信制高校は、都道府県が決めた日にしか出願できません。令和9年度(2027年4月入学)について、3つの都府県の要項を並べます。
| 項目 | 東京都立(前期選抜) | 神奈川県立(共通選抜) | 大阪府立桃谷高校 |
|---|---|---|---|
| 選考の中身 | 学力検査(国語・数学・英語を合わせて60分または70分)。選考の方法の細目は別に定めるとされている | 作文。学校によって面接などの特色検査。調査書と合わせて選考 | 面接(学力検査なし)。満21歳未満は面接と調査書、満21歳以上は面接で選抜 |
| 出願のしかた | 出願サイトに入力し、書類は簡易書留などで郵送 | インターネット出願。中学校長の承認が要る | オンライン出願。中学校長の承認が要る |
| 出願の期間 | 入力 2026年12月18日〜2027年2月4日、書類 1月29日〜2月4日必着 | 志願情報の申請 2027年1月25日〜29日正午 | 2027年3月1日午後2時〜3月3日午後5時 |
| 検査の日 | 2月22日 | 2月16日〜18日のうち学校が指定する日(特色検査は19日の場合も) | 3月7日〜9日のうち1日 |
| 合格発表 | 3月1日 | 2月26日 | 3月18日 |
| 受検にかかるお金 | 入学考査料950円 | 通信制は受検料の納付なし | 入学検定料800円(令和8年度の額) |
出典:東京都教育委員会「令和9年度東京都立高等学校入学者選抜実施要綱・同細目について」の「東京都立高等学校通信制課程入学者選抜実施要綱」/神奈川県「令和9年度神奈川県公立高等学校の入学者の募集及び選抜実施要領」/大阪府「令和9年度大阪府公立高等学校入学者選抜方針」・「日程表」・「令和9年度大阪府公立高等学校入学者選抜の日程」(出願の時刻)・令和8年度大阪府公立高等学校入学者選抜実施要項・大阪府立桃谷高等学校 通信制の課程 Q&A(いずれも2026年9月27日確認)
表から分かることを3つ挙げます。
1つ目は、同じ公立でも試験の種類がまったく違うことです。東京都立の一橋高校・新宿山吹高校・砂川高校は、前期選抜で国語・数学・英語を「総合して」学力検査をします(新宿山吹は70分、一橋と砂川は60分)。神奈川県立は作文で、必要に応じて実技検査・自己表現検査・面接のうち校長が定める特色検査を加えます。大阪府立桃谷高校は学力検査をせず、個人面接をします。大阪府の令和9年度の選抜方針では、満21歳未満(平成18年4月2日以降に生まれた人)は調査書と面接の評価を、満21歳以上の人は面接の評価を選抜の資料とし、自己申告書は面接の参考資料とされています。
2つ目は、出願が数日間に限られることです。東京都立の前期選抜は1校にしか出願できず、第1学年相当の募集だけです。大阪府の令和8年度は、面接の日を3日間の中から第1希望・第2希望で登録する形でした。
3つ目は、中学校を通す手続きがあることです。神奈川県と大阪府はインターネットやオンラインで出願したあと、在籍する(または卒業した)中学校の校長の承認が要ります。東京都立は、中学校が作る書類を含めて郵送します。中学校の都合もあるので、出願の期間の最終日に動き始めると間に合わないことがあります。
中3の秋から入学までを月ごとに追いたい場合は、通信制高校 出願 いつからの記事に月別の動き方をまとめています。
公立にも「2回目」があります。東京の後期選抜は4月、神奈川の定通分割選抜は3月です
公立の通信制は1回で終わりではありません。3つの都府県とも、最初の選抜のあとに別の機会を用意しています。
| 都府県 | 2回目以降の機会 | 時期(令和9年度) | 中身 |
|---|---|---|---|
| 東京都立 | 後期選抜 | 出願 2027年4月1日・2日、検査 4月4日〜6日(学校ごと)、発表 4月9日 | 第1学年相当は前期と同じ形の学力検査。第2学年相当以上は転学・編入学の募集として高校の内容で検査 |
| 神奈川県立 | 定通分割選抜 | 募集 2027年3月4日・5日、検査 3月15日・16日のうち学校が指定する日、発表 3月19日 | 作文(必要に応じて特色検査)。共通選抜の募集人員は定員の80%で、残りをここで募集 |
| 大阪府立桃谷高校 | 二次入学者選抜(合格者が募集人員に満たない場合) | 出願 2027年3月23日、面接 3月24日、発表 3月25日 | 面接 |
| 大阪府立桃谷高校 | 秋季入学者選抜(令和9年度から) | 出願 2027年9月6日、面接 9月9日、発表 9月15日 | 学力検査なしの面接。中学校長からの調査書は不要。募集人員は若干名 |
出典:東京都「東京都立高等学校通信制課程入学者選抜実施要綱」(令和9年度)/神奈川県「令和9年度 実施要領 1 一般募集」・日程表/大阪府立桃谷高等学校 Q&A「年度途中に入学することはできますか」・大阪府「令和9年度大阪府公立高等学校入学者選抜方針」「日程表」(2026年9月27日確認)
東京都立の後期選抜は、検査日の違う都立高校それぞれに出願でき、都立の定時制にも出願できます。ただし出願は窓口で、郵送は島しょに住む人を除いて受け付けていません。令和8年度の後期選抜では、3校の普通科で第1学年を275人募集していました(東京都の報道発表)。
神奈川県は、公立の通信制の課程で10月1日付けの転入学・編入学の選抜も行っています。令和8年度の案内では、検査は9月16日から30日の間など、校長が定める日とされていました(神奈川県 報道発表、2026年9月27日確認)。
2回目の機会があるからといって、1回目を見送ってよいとは限りません。2回目の枠は小さかったり、1回目の結果で決まったりします。神奈川県の要領は、定通分割選抜の募集人員を「定員から共通選抜の募集人員を減じた数」に、共通選抜の不足や辞退による欠員を足した数としています。大阪府の二次入学者選抜も、合格者が募集人員に満たない場合に行うものです。また、神奈川県の定通分割選抜には、令和9年度の選抜で国立・公立・私立の高校に合格した人は志願できません。

私立の広域通信制は秋から出願でき、書類選考が中心の学校もあります
私立の通信制高校は、学校が自分で募集の回数と方法を決めます。全国から生徒を受け入れる広域通信制の中から、公式サイトに募集の形をはっきり書いている2校を見ます。
N高等学校(S高等学校・R高等学校と共通の入学案内)は、2027年4月の新入学の出願を4期に分けています。
| 出願期 | 出願期間 | リアルキャンパスの試験日 | 合格発表(ネットコース/その他のコース) |
|---|---|---|---|
| 第1期 | 2026年9月17日〜10月20日 | 10月31日・11月1日 | 11月4日/11月6日 |
| 第2期 | 10月23日〜11月24日 | 12月5日・6日 | 12月9日/12月11日 |
| 第3期 | 11月27日〜2027年1月5日 | 1月16日・17日 | 1月20日/1月22日 |
| 第4期 | 1月8日〜2月9日 | 2月20日・21日 | 2月24日/2月26日 |
出典:N高等学校・S高等学校・R高等学校「入学案内」・「入学試験について」(2026年9月27日確認)
選考は、コースによって分かれています。
- ネットコース:書類選考(必要に応じて面接)。入学案内には、ネットコースの入学時期として4月・7月・10月・1月が挙がっています
- 通学コース(週5・週3・週1+コースのリアルキャンパス):書類選考に加えて、筆記試験(35分)と、グループワークを含む面接(20分程度)。会場での受験か、オンラインでの受験かを選べます。週5・週3・週1+コースは20歳未満が対象です。オンラインキャンパスは書類選考で、入学試験はありません
もう1校、ルネサンス高等学校は、ルネサンス高校グループ(ルネサンス豊田高等学校・ルネサンス大阪高等学校と共通)の募集要項と出願の流れで、次のように案内しています。
- 入学時期:新入学は4月と10月の年2回、転入学は随時、編入学は4月と10月の年2回
- 選考:書類選考で、必要に応じて個別面談。ネット出願もできる
- 合否:願書と学校の書類を受け取ったあと、志願者のマイページで本人に通知
- 出願期間や選考方法の細かい点は、各校の入学事務局に問い合わせる形
出典:ルネサンス高校グループ「募集要項について」・「出願から入学までの流れ」(2026年9月27日確認)
2校を比べると、私立は「秋から出願できる」「回数が多い」「書類が中心」という傾向が見えます。一方で、同じ学校でもコースによって筆記や面接がある、出願期間は問い合わせで確かめる、といった違いもあります。「私立の通信制はみんな書類だけ」と決めつけず、志望するコースの欄を読むことが大切です。
公立と私立を両方考えている場合、私立の合格後の手続きの期限と、公立の合格発表の日の前後関係で、併願のしかたが変わります。ここは学校ごとの要項で確かめるしかありません。
転入・編入は「いつでも」ではなく、学校ごとの受け入れ月で決まります
いま高校に在籍している人(転入学)や、高校を辞めた人(編入学)は、新入学とは別の枠で入ります。確かめた範囲を並べると、受け入れの形は3通りに分かれます。
| 受け入れの形 | 例(公式で確認) | 気をつけること |
|---|---|---|
| 随時 | ルネサンス高等学校の転入学 | 「随時」でも、書類がそろってから選考。前の高校の書類に日数がかかる |
| 年に数回の入学月 | ルネサンス高等学校の編入学(4月・10月)、N高等学校ネットコース(4月・7月・10月・1月) | 入学月から逆算して出願する。月によって出願の期間が違う |
| 決まった募集の回だけ | 東京都立の後期選抜(第2学年相当以上)、神奈川県立の10月1日付けの転入学・編入学の選抜 | 年に数回しか機会がない。単位数などの条件がある |
出典:ルネサンス高校グループ「募集要項について」/N高等学校「入学案内」/東京都「東京都立高等学校通信制課程入学者選抜実施要綱」(令和9年度)/神奈川県 報道発表(2026年9月27日確認)
転入・編入の選考では、中学校の調査書のかわりに、前の高校の在学証明書や単位修得証明書が使われるのが一般的です。施行規則第92条が「在学証明書その他必要な書類」を送るとしているのも、そのためです。
東京都立の場合、前期選抜に出られるのは第1学年相当だけで、高校を中退した人は「単位を修得していない人」か「修得単位数が学校の定める数以下で、単位を引き継がない人」に限られています。第2学年相当以上として入りたい人は、後期選抜の転学・編入学募集が入口になり、高校に在籍していた期間が1年以上で、修得した単位数が学校の定める数以上であることが条件です。
「転入なら、思い立った日に移れる」と考えていると、前の高校の書類の発行や、受け入れ月の区切りで思ったより時間がかかることがあります。単位や在籍期間がどう引き継がれるかも含めて、先に転入先の候補へ「何月に入れるか」「書類は何が要るか」を聞くのが近道です。

出願の流れは「情報の入力→中学校・前の高校の書類→選考→入学手続き」の4段です
公立と私立、紙とWebの違いはあっても、出願の流れはおおむね4つの段階に分けられます。
- 情報の入力(出願の登録):東京都立・神奈川県立・大阪府立はいずれもインターネット出願です。N高等学校もWeb出願で、募集要項の確認、必要書類のダウンロードと写真の準備、Web出願、入学検定料の納入、と進みます。ルネサンス高等学校もネット出願ができます
- 書類をそろえる:新入学なら中学校が作る調査書など、転入・編入なら前の高校の証明書類です。N高等学校は「出身中学校が記入済みの調査書」を出すとしていて、開封したものは無効です。ルネサンス高等学校も、開封された書類は受け付けないとしています。公立の神奈川県・大阪府は、中学校長がシステム上で承認する手続きがあります
- 選考を受ける:学力検査・作文・面接・書類のうち、学校が決めたもの。オンラインで面接や筆記を受けられる学校もあります(N高等学校の通学コースなど)
- 合格発表と入学手続き:東京都立の前期選抜は合格発表の日(3月1日)と翌日に入学手続きがあり、入学料は500円です。私立は、所定の期日までに学費を納めて入学が確定する形が多く、ルネサンス高等学校も「学費の納入後に入学許可書が通知されて確定」と案内しています
出典:各都府県の実施要綱・実施要領、N高等学校「入学案内」、ルネサンス高校グループ「出願から入学までの流れ」(2026年9月27日確認)
この中でいちばん時間が読みにくいのは、2番目の書類です。中学校や前の高校は、頼まれてすぐに書類を出せるとは限りません。出願の期間が始まる前に、「いつまでに、どの書類が要るか」を学校へ伝えておくと、最後の週に慌てずに済みます。
選考の準備も、この段階で始めます。面接があるなら、通信制高校 面接 対策の記事で、要項で確かめた面接の形と答え方の型をまとめています。作文があるなら、通信制高校 作文の記事に、書き方の型と例文があります。

海外からの受験は、公立は都府県内の住所か勤務先が条件で、私立の一部が「海外」を区域に含んでいます
海外に住んでいて日本の通信制高校を考えている場合、最初に確かめるのは試験の中身ではなく、その学校に出願できる条件です。
公立:都府県内の住所か勤務先が条件です
確かめた3つの都府県の公立の通信制は、いずれも住所か勤務先の条件があります。
- 東京都立:都内に住所または勤務先があり、入学後も引き続き都内に住所または勤務先があることが確実な人。入学日までに都内に住所などを持つことが確実な人も含む。あわせて、その高校のスクーリングに出席できること
- 神奈川県立:県内に住所または勤務地を持つ人
- 大阪府立:原則として、本人の住所または勤務先が府内にある人、または勤務先が府内になることが確定している人
出典:東京都「東京都立高等学校通信制課程入学者選抜実施要綱」(令和9年度)/神奈川県「令和9年度 実施要領 1 一般募集」/大阪府「令和9年度大阪府公立高等学校入学者選抜方針」・「令和8年度 実施要項 全般的な事項」(2026年9月27日確認)
ただし東京都立の要項は、外国で9年の課程を終えた人(学校教育法施行規則第95条第1号)も、中学校を卒業した人と同じく応募資格に入れています。帰国して都内に住む予定がはっきりしている場合は、公立も選択肢になります。海外に住み続けたまま出願できるという定めは、確かめた3つの都府県の要項には見当たりませんでした。
私立:「通信教育を行う区域」に海外を含む学校があります
通信制高校は、それぞれ「通信教育を行う区域」を届け出ています。文部科学省の通信制高等学校情報発信サイトのデータ(令和8年4月1日時点)で数えると、掲載されている349校のうち、区域に「海外」を含むのは31校でした。31校はすべて広域通信制で、私立26校・株式会社立5校です。公立82校には、区域に海外を含む学校はありませんでした。
出典:文部科学省 通信制高等学校情報発信サイトの掲載データ(2026年9月27日にこの記事で集計)
区域に海外を含む学校でも、条件があります。N高等学校は、海外に住む人の入学について次の3つを挙げています。
- 日本国籍を持っている、または外国籍で日本の在留資格(永住者・特別永住者・定住者など)を持ち、日本の高校の入学資格を満たしている
- 高校の学習を日本語で行える
- 日本国内の本校や面接指導会場でのスクーリングと期末試験に参加できる(1・3年次は年7〜8日程度、2年次は年8〜10日程度)
あわせて、出願の前にメールか電話で相談することを求めています。国によっては日本との通信に規制があることにも触れています(N高等学校「海外からの入学について」、2026年9月27日確認)。
ここから分かるのは、N高等学校のように海外から出願できる学校でも、入学後は日本でのスクーリングのために帰国する期間が要る場合があるということです。面接や筆記をオンラインで受けられるか、書類はどう送るか、時差のある地域からの受験をどう扱うかは、学校ごとに問い合わせて確かめてください。今回確かめた範囲では、ルネサンス高等学校の募集要項のページに海外に住む人の出願の記載はありませんでした。
よくある誤解は「通信制はいつでも誰でも入れる」と「私立はいつ出しても間に合う」の2つです
調べていると、次のような言い方をよく見かけます。どちらも半分は当たっていますが、そのまま信じると困ることがあります。
誤解1:通信制高校は、いつでも誰でも入れる
転入を随時受け付ける学校があるのは事実です。ただ、新入学は年に数回の募集で、公立は数日間しか出願できません。また、東京都立のように「その高校のスクーリングに出席できること」を応募の条件にしている学校もあります。入学を許可するのは校長で、書類の不備や出願の資格を満たさないことで入学できない場合があります。
誤解2:私立はいつ出しても間に合う
私立には、出願の回数が多い学校や、ルネサンス高等学校の新入学(4月と10月)のように春以外の入学月を設けている学校があります。しかし、N高等学校の2027年4月入学のように、4月入学の新入学の出願が2月9日までの4期で終わる学校もあります。「私立だから遅くても大丈夫」ではなく、志望校の出願期の一覧を先に見るほうが安全です。
そのほかの落とし穴
- 東京都立の前期選抜は1校だけ:前期は1校に限り出願できます。後期は検査日の違う学校それぞれに出願できます
- 公立は住所で出願先が決まる:確かめた東京都・神奈川県・大阪府は、いずれも都府県内の住所か勤務先を条件にしています。ほかの道府県も、その教育委員会の要項で確かめてください
- 「試験がない=合否がない」ではない:書類選考だけの学校でも、合否は出ます。N高等学校のネットコースも「書類選考(必要に応じて面接)」です
- 定員の考え方:神奈川県立は、最初の共通選抜で募集するのが定員の80%です。残りの枠は3月の定通分割選抜で募集します
選択肢の1つとしてのニジ高(正直な注意点)
ここまで、通信制高校の入学試験を「学校の種類」と「入学の区分」で見てきました。そのうえで、家から学べる形を探している人のために、選択肢の1つとしてニジ高を紹介します。
NIJIN高等学院(ニジ高)は、オンライン中心の通信制高校サポート校です。全国どこからでも、海外からも通えて、担任がつきます。カメラ・マイクをオフにして、チャットだけで参加するところから始められます。途中からの入学(転入・編入)もでき、ニジ高への出願費用は無料です。不登校の生徒を650名以上サポートしてきました(グループ全体)。生徒会・サークル・学園祭・企業コラボもあります。
ただし、はじめに正直にお伝えしておくことがあります。
- ニジ高そのものは高校ではありません。高校卒業の資格は、提携する通信制高校に在籍して取ります。高校としての入学を許可するのはその通信制高校です。手続きの流れは個別相談会でご案内しています
- ニジ高の中でのスクーリングはありませんが、提携校のスクーリングには参加が必要です。海外から学ぶ場合も、スクーリングのために日本に来る期間が要ります。スクーリングの形や日程は、個別相談会で詳しくご案内しています
- 費用は、在籍する通信制高校の分とニジ高の分の両方がかかります。ニジ高の分に就学支援金は使えません。金額は学費のご案内に載せています
- すでに別の通信制高校に在籍している人は、在籍校はそのままでニジ高を併用する形もあります。その場合、卒業資格・スクーリング・単位は在籍する高校のものです
出願の時期や、提携校の選考がどんな形かは、入学の時期によって変わります。個別に確かめたい場合は、相談の段階から受け付けています。
迷ったときの進め方(3ステップ)
- 自分の枠を決める。公立か私立か(両方か)、新入学か転入・編入か。この2つが決まると、読むべき募集要項が分かります。
- 候補の学校の「今年度の」募集要項を開く。見る場所は、選考の方法、出願の期間、出願の資格(住所・スクーリングへの出席)、必要な書類、合格後の手続きの期限の5つです。公立なら都道府県の教育委員会、私立なら学校の公式サイトが原本です。
- 書類を頼む先に、早めに伝える。新入学なら中学校の先生に、転入・編入なら今の高校や前の高校に、「どの学校に、いつまでに、どの書類が要るか」を伝えます。面接や作文の準備は、そのあとからでも十分に間に合います。
どの学校にするか決まっていなくても、1と2は進められます。話を整理しながら考えたい場合は、体験説明会・個別相談で状況を聞かせてください。


入試の時期を確かめながら、家から学べる形も比べられます
ニジ高はオンライン中心の通信制高校サポート校です。日程を選んで申し込み、カメラオフのまま説明を聞けます。転入・編入もでき、出願費用は無料です。ただし学院は高校ではなく、卒業資格は提携する通信制高校で取り、その高校のスクーリングへの参加が必要です。
よくある質問
Q. 通信制高校の入学試験は、どんなことをしますか?
A. 学校によって違います。文部科学省の調査では、323校のうち面接が296校、書類が230校、作文・小論文が154校、学力検査が91校でした。公立でも、令和9年度は東京都立が学力検査、神奈川県立が作文、大阪府立桃谷高校が面接と分かれています。志望校の今年度の募集要項で確かめてください。
Q. 通信制高校の出願はいつですか?
A. 公立は都道府県が決めた数日間で、令和9年度は東京都立の前期選抜が2027年1月29日〜2月4日(書類の提出)、神奈川県立が1月25日〜29日、大阪府が3月1日〜3日です。私立は学校ごとで、N高等学校のように2026年9月から出願できる学校もあります。
Q. 公立の通信制高校に落ちたら、もう入れませんか?
A. 公立にも2回目の機会があります。東京都立は4月上旬の後期選抜、神奈川県立は3月の定通分割選抜、大阪府立桃谷高校は2027年9月の秋季入学者選抜があります。ただし2回目の枠は小さかったり、最初の選抜の結果で決まったりするため、私立も含めて候補を考えておくと安心です。
Q. 海外に住んだまま、日本の通信制高校を受験できますか?
A. 公立は、確かめた東京都・神奈川県・大阪府のいずれも、都府県内の住所か勤務先が条件です。私立では、文部科学省のデータで「通信教育を行う区域」に海外を含む学校が31校ありました。N高等学校のように日本国内でのスクーリングへの参加を条件にしている学校もあるため、出願の前に学校へ相談してください。
Q. 転入学はいつでもできますか?
A. 随時受け付ける学校もありますが、入学月を年数回に決めている学校や、公立のように決まった募集の回だけの学校もあります。前の高校の書類をそろえる時間も要るので、候補の学校に「何月に入れるか」を先に聞くのが近道です。
日程と条件が分かれば、入学試験は「準備できるもの」に変わります
通信制高校の入学試験は、学校の種類と入学の区分によって、学力検査・作文・面接・書類とさまざまです。分からないまま調べていると不安が大きくなりますが、自分の枠を決めて募集要項を1つずつ開いていけば、「いつまでに、何を」がはっきりしてきます。
今日すべてを決めなくて大丈夫です。まずは候補の学校を2〜3校に絞り、それぞれの出願の期間と選考の方法を書き出すところから始めてみてください。
家から少しずつ学べる形を含めて考えたいときは、入学の時期や手続きの相談から受け付けています。
入学の時期や手続きの相談から、日程を選んで受け付けています
全国どこからでもカメラ・マイクはオフでOK転入・編入は随時受付
通信制高校サポート校 NIJIN高等学院(ニジ高)/出願費用は無料です。無理に勧めることはありません。

