「通信制高校は自由な分、卒業が難しいって本当?」「入ったのに卒業できなかったらどうしよう」。登校日が少ないぶん、自分で進めなければいけないことが多そうで、不安になりますよね。ご本人だけでなく、見守る保護者の方も同じ心配を抱えていることが多いです。
先に結論を書きます。通信制高校の卒業の条件は「74単位以上・3年以上の在籍・特別活動30単位時間以上」で、74単位以上という基準は全日制と同じです。仕組みそのものが特別に難しいわけではありません。ただ、レポートの期限、スクーリング(面接指導)への出席、試験の受験資格など、自分で管理する場面が多く、つまずく所がだいたい決まっています。どこでつまずきやすいかを先に知っておけば、多くは早めの相談と学校選びで防げます。
この記事では、文部科学省の「通信制高等学校実態調査」「問題行動・不登校等調査(中途退学)」「学校基本調査」、法令、公立の通信制高校の公式ページを実際に開いて、卒業までにつまずきやすい5つの場面と対策を整理しました。なお、通信制高校の「卒業率」を示す国の公式統計は見つかりませんでした。代わりに使える数字と、その読み方も書いています。
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結論:通信制高校の卒業は難しいかの早見
- 卒業の条件の基本は全日制と同じです。74単位以上の修得、3年以上の在籍、特別活動(通信制は30単位時間以上)。卒業すれば「高校卒業」の資格になります。
- 難しく感じる理由の多くは、レポートの期限・スクーリング・試験を自分で管理する必要があることです。勉強の難しさだけが原因ではありません。
- 通信制高校の「卒業率」の公式統計はありません。国の統計で分かるのは、1年間の中途退学率(通信制3.5%・全日制1.0%)や、卒業生の在籍期間などです。
- レポートは出しているのに、スクーリングに1年間1日も来ていない生徒が8,097人(2.6%)います。理由として最も多くの学校が挙げたのは「心身に関すること」でした。
- 通信制高校の大半は単位制で学年ごとの留年が無く、取れなかった科目は翌年に取り直せます。3年より長くかかって卒業する人もいます。
- 卒業しやすさは学校の支え方で変わります。入学前に「期限に遅れそうなときの連絡」「スクーリングの形」「相談の体制」を確かめておくと安心です。
- ひとりで進めるのが不安なら、在籍する通信制高校に加えて、サポート校で学習や生活の伴走を受ける方法もあります(費用は別にかかります)。
「卒業が難しい」と感じるのは、勉強より「自分で進める部分」が多いからです
全日制の高校では、決まった時間に登校して授業を受けていれば、学習のペースは学校が作ってくれます。通信制高校では、自宅でレポート(添削課題)を進め、決められた日にスクーリングに出て、試験を受けるという流れを、ある程度自分で組み立てることになります。この「自由さ」が、合う人には大きな助けになり、合わない時期には負担にもなります。
昔から「通信制は卒業が難しい」と言われてきた理由は、主に次の3つです。
自己管理が必要になる
登校日が少ないぶん、レポートの提出やスクーリングの予定を自分で把握する必要があります。学習の習慣がまだ身についていない時期は、つい後回しにしてしまい、期限の直前に何通もたまってしまうことがあります。
ひとりで抱え込みやすい
登校の頻度が少ない学校では、同世代や先生と顔を合わせる機会も少なくなります。分からないところを聞く相手がいない、気持ちが落ち込んでも気づいてもらいにくい、という状況は、学力とは別の理由で学習を止めてしまいます。
学校によって支え方に差がある
通信制高校は、週5日通うコースがある学校から、年に数日の集中スクーリングが中心の学校まで、形がさまざまです。個別の声かけが手厚い学校もあれば、基本は自分で進める学校もあります。どちらが良い悪いではなく、今のご本人に合う支え方かどうかが、卒業のしやすさを左右します。
つまり「卒業が難しいかどうか」は、学校の名前や制度だけでは決まりません。どの場面でつまずきやすいかを知り、そこを支えてくれる環境を選べるかどうかが大切です。

卒業の条件は全日制と同じ3つ。74単位・3年以上の在籍・特別活動30単位時間です
通信制高校を卒業するための条件は、学校教育法と学校教育法施行規則、高等学校学習指導要領で決められています。全日制と比べて条件が軽いわけでも、重いわけでもありません。
| 卒業の条件 | 内容 | つまずきやすい点 |
|---|---|---|
| 単位の修得 | 74単位以上を修得する | 1科目ごとにレポート・スクーリング・試験の3つがそろって単位になる |
| 在籍期間 | 3年以上在籍する(通信制の修業年限は3年以上) | 転入なら前の学校の在籍期間を通算できるが、中退して間が空くと数えられない期間ができる |
| 特別活動 | ホームルームや行事などに30単位時間以上参加する | 単位とは別に数えるため、見落としやすい |
単位は「添削指導(レポート)」「面接指導(スクーリング)」「試験」の3つで修得します。たとえば東京都立一橋高等学校(通信制)の公式ページでは、単位を修得して卒業するには「レポートを期限内にすべて提出・合格すること」「スクーリングに規定回数以上出席すること」「前期試験・後期試験を受験し、合格すること」の3つをすべてクリアする必要があると説明しています(都立一橋高等学校「特色」)。神奈川県立横浜修悠館高等学校も、決められたスクーリングを終え、決められた通数のレポートに合格したら試験を受ける、という流れを示しています(横浜修悠館高等学校「よくある質問」)。
同じページで横浜修悠館高校は、通信制と全日制・定時制の卒業資格に「まったく違いはありません」と答えています。卒業したあとの学歴は、全日制と同じ「高校卒業」です。単位の数え方や1単位の重さは、通信制高校 卒業 単位数の記事で詳しく整理しています。
※2026年9月時点の情報です。最新は公式でご確認ください。
通信制高校の「卒業率」の公式統計はありません。代わりに見られる数字は3つです
「通信制高校の卒業率は何%?」と調べると、いろいろな数字が出てきます。しかし、文部科学省の統計には、入学した人のうち何%が卒業したかを示す「卒業率」の数字は見つかりませんでした。国の統計で確かめられるのは、次のような数字です。
| 見られる数字 | 通信制の値 | 出典・時点 |
|---|---|---|
| 1年間の中途退学率 | 3.5%(10,094人)。全日制1.0%・定時制7.4% | 問題行動・不登校等調査(令和6年度) |
| 卒業生の在籍期間 | ちょうど3年が47.0%、3年より長いが4.6%、3年未満が48.5% | 通信制高等学校実態調査(令和6年度の卒業生90,872人) |
| 4年以上在籍している生徒 | 全体6.8%(公立25.6%・私立1.9%) | 同調査(2025年5月1日時点) |
中途退学率は「その年に在籍していた人のうち、1年間で退学した人の割合」です(文部科学省「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」e-Stat 表6-5)。3年間の合計ではないので、「卒業できない人の割合」とそのまま読み替えることはできません。在籍期間の数字は、文部科学省「令和7年度 通信制高等学校実態調査」によるもので、2022年度以降に開校した73校は除かれています。
在籍期間が3年未満の卒業生が半分近くいるのは、通信制高校には転入・編入で途中から入る人が多く、前の学校の在籍期間と合わせて卒業する人がいるためと考えられます(調査の説明文で理由までは確かめられませんでした)。
学校が独自に「卒業率◯%」と紹介している場合は、分母が入学者なのか、在籍者なのか、転入者を含むのかを聞いてみると、数字の意味がはっきりします。通信制高校のネガティブな評判と統計の関係は、通信制高校 やめとけの記事で検証しています。

つまずく場面は5つ。レポート・スクーリング・試験・特別活動・在籍期間とお金です
卒業までの流れを分解すると、つまずきやすい場面は大きく5つに分かれます。どこで止まりやすいかは人によって違うので、ご本人がどれに近いかを当てはめてみてください。
| 場面 | 起きやすいこと | 早めにできる対策 |
|---|---|---|
| ① レポート | 期限の直前に何通もたまる/分からない所で手が止まる | 月ごとの提出数を最初に決める。質問できる窓口を確かめる |
| ② スクーリング | 体調や不安で当日行けない/宿泊型が負担 | 日程と形(通学・集中・宿泊)を入学前に確認。欠席時の振替を聞く |
| ③ 試験 | レポートやスクーリングが足りず受験資格が得られない | 受験資格の条件と、追試・再試の有無を確かめる |
| ④ 特別活動 | 単位とは別の30単位時間を見落とす | 何が数えられるか、年に何時間になるかを学校に聞く |
| ⑤ 在籍期間とお金 | 3年で終わらず、就学支援金の支給期間を超える | 1年ごとの修得単位の見通しを立て、支給期間を確かめる |
5つのうち①〜③は、1つの科目の中でつながっています。レポートが遅れるとスクーリングの内容が分かりにくくなり、両方がそろわないと試験を受けられない、という形で連鎖しやすいのが特徴です。逆に言えば、最初のレポートの段階で止まらないように支えれば、その後の流れも保ちやすくなります。
つまずき①② レポートとスクーリング。「レポートは出しているのに登校0日」は2.6%です
文部科学省の実態調査では、令和6年度に添削課題(レポート)の提出はあるのに、面接指導(スクーリング)に1日も来ていない生徒が8,097人、在籍生徒の2.6%いました。公立は4.2%、私立は2.3%です。
その理由(当てはまる生徒がいる学校の数)として最も多かったのは「心身に関すること」で161校でした。調査の選択肢では、感覚の敏感さ、体調不良、不安・抑うつ、朝起きられない、夜眠れない、入院・療養などが例に挙がっています。次いで「生活習慣に関すること」81校、「家庭に関すること」80校、「学習に関すること」74校でした。
この数字から分かるのは、勉強をやる気がないから止まっているのではなく、「家では取り組めるのに、出かけることが難しい」生徒が一定数いるということです。こうした生徒に対して、学校は次のような対応をとっています(当てはまる学校の数)。
| 学校の対応 | 目的 | 学校数 |
|---|---|---|
| 教師による定期的な連絡 | 現状を把握する | 165校 |
| 専門・支援スタッフなど教師以外による定期的な連絡 | 現状を把握する | 41校 |
| オンラインでの遠隔カウンセリング | 現状を把握する | 30校 |
| スクールカウンセラーによるカウンセリングの機会の充実 | 出席を促す | 121校 |
| キャリア教育や進路相談の充実 | 出席を促す | 87校 |
| 養護教諭の配置 | 出席を促す | 78校 |
※「現状を把握するため」と「出席を促すため」は、実態調査で別々に聞かれた項目です(複数回答)。どちらも、該当する生徒がいない学校と2025年度開校の学校、合わせて155校を除いた数です(出典:令和7年度 通信制高等学校実態調査)。
レポートで手が止まる理由と対策は通信制高校 レポート 難しい、スクーリングに行けないときの扱いは通信制高校 スクーリング 行かないの記事で詳しく書いています。
つまずき③④ 試験は「受ける資格」から。特別活動の30単位時間も見落とさないでください
試験は、当日に点数が取れるかどうかの前に、受験資格があるかどうかが関門になります。都立一橋高校の例では、前期試験・後期試験とも「指定の期日までに、規定のレポート通数・スクーリング回数」をクリアすることで受験資格が得られると書かれています。レポートが1通足りない、スクーリングが1回足りない、というだけで、その科目の試験を受けられないことがあるわけです。
ただし、期限を過ぎたレポートを受け付けるか、追試験・再試験があるかは、学校ごとに違います。全国で共通のルールを示した公式資料は見つかりませんでした。入学前に次のことを聞いておくと安心です。
- レポートの期限に遅れそうなとき、連絡すれば調整できるか
- スクーリングを休んだとき、別の日に振り替えられるか
- 試験を受けられなかったり不合格だったりしたとき、追試・再試はあるか
もう1つ見落としやすいのが特別活動です。高等学校学習指導要領では、通信制の特別活動は卒業までに30単位時間以上とされています。ホームルームや学校行事などが当てはまりますが、何をどれだけ数えるかは学校ごとに決まっています。単位は足りているのに特別活動が足りない、ということが起きないよう、年に何時間くらいになるかを学校に聞いておきましょう。
つまずき⑤ 3年で終わらなくても、留年ではなく「足りない科目を翌年に取り直す」形です
全国私立通信制高等学校協会は、通信制高校の大半が単位制で、年度内に修得できなかった科目は次の年度に再履修して修得を目指せること、学年が無いため「留年」が無いことを説明しています(全国私立通信制高等学校協会「通信制高校とは」)。全日制のように「1科目落としたら学年ごと留年」という形ではなく、足りない単位だけを翌年に積み足す考え方です。
実際、令和6年度の卒業生90,872人のうち、3年より長く在籍して卒業した人は4,143人(4.6%)いました。設置者別に見ると、差がはっきり出ます。
| 設置者 | 卒業生 | うち3年より長く在籍 | 在籍者のうち4年以上 |
|---|---|---|---|
| 公立 | 9,215人 | 2,287人(24.8%) | 25.6% |
| 私立 | 71,729人 | 1,723人(2.4%) | 1.9% |
| 株式会社立 | 9,928人 | 133人(1.3%) | 1.4% |
※「3年より長く在籍」は、実態調査の在籍期間別の卒業生数(3年より長く4年未満・4年間・4年より長く6年未満・6年以上)を足して、この記事で計算したものです。公立の通信制で時間をかけて卒業する人が多い理由は、調査からは分かりません。
時間をかけることそのものは悪いことではありません。ただ、お金の面では期限があります。文部科学省の就学支援金Q&Aでは、通信制の支給期間は原則48月までとされ、通信制で4年を超えて在学している生徒は対象外と書かれています(高等学校等就学支援金制度に関するQ&A)。全日制から移った場合は、全日制の在学月数の4/3倍が差し引かれます(全日制に20月在学なら、通信制で受けられるのは22月分)。長くかかりそうなときは、授業料の見通しも一緒に確かめておきましょう。

中退の理由は「合わなかった」と「進路変更」が多く、学力だけの問題ではありません
卒業できなかった人がどんな理由で学校を離れたのかも、統計で見ることができます。令和6年度の通信制の中途退学者10,094人の主な理由は、次のとおりです(1人につき主な理由を1つ選ぶ形)。
| 主な理由 | 通信制 | (参考)全日制 |
|---|---|---|
| 進路変更 | 32.4% | 45.0% |
| 学校生活・学業不適応 | 23.4% | 37.9% |
| その他の理由 | 17.7% | 1.7% |
| 学業不振 | 9.2% | 5.7% |
| 病気・けが・死亡 | 7.6% | 2.9% |
| 経済的理由 | 4.4% | 0.3% |
| 家庭の事情 | 3.9% | 2.3% |
出典:文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」e-Stat 表6-4 事由別中途退学者数(課程別)
通信制で「学業不振」が主な理由だった人は9.2%で、多数派ではありません。「進路変更」の中には、別の高校への入学を希望(1,119人)、就職を希望(785人)、高卒認定試験の受験を希望(289人)などが含まれます。つまり、中退した人の中にも、別の形で学びを続けたり、次の道に進んだりした人がいるということです。
一方で、全日制と比べると「病気・けが」「経済的理由」の割合が高めです。体調やお金の事情で続けにくくなったときに、早めに相談できる先があるかどうかは、卒業までの道のりに影響します。
卒業しやすさは学校の支え方で変わります。入学前に確かめたい6つのこと
同じ通信制高校でも、支え方は学校によってかなり違います。実態調査では、スクールカウンセラーに相談できる体制を整えている学校は323校中273校(84.5%)、スクールソーシャルワーカーでは124校(38.4%)でした。通学のしかたも、週5日のコースがある学校は90校、いわゆる集中スクーリングを前提としたコースがある学校は113校と、形が分かれています。
| 確かめること | 聞き方の例 |
|---|---|
| レポートの期限と遅れたときの扱い | 「期限に間に合わないとき、どこに連絡すればいいですか」 |
| スクーリングの形と場所 | 「年に何日で、通学・集中・宿泊のどれですか。休んだら振替はありますか」 |
| 試験の受験資格と追試 | 「受験資格の条件と、追試・再試の仕組みを教えてください」 |
| 進みぐあいの連絡 | 「提出が止まったとき、学校から連絡はありますか。頻度は」 |
| 相談できる人 | 「担任やカウンセラーには、どんな方法で相談できますか」 |
| 卒業者数などの公表 | 「入学者・卒業者・退学者の数は、どこで公表していますか」 |
最後の項目には根拠があります。高等学校通信教育規程第14条で、通信制高校は入学・退学・転学・休学・卒業に関すること(入学者の数、在籍する生徒の数、退学・転学・卒業した人の数など)を公表するものとされています。ただ実態調査では、この項目を「公表している」学校は323校中103校(31.9%)、「一部公表している」が135校(41.8%)、「公表していない」が85校(26.3%)でした。ホームページに見当たらなければ、説明会で聞いてかまいません。答え方からも、学校の姿勢が見えてきます。
学校選びの観点をもっと広く知りたい場合は、通信制高校・サポート校の選び方の記事も参考になります。

よくある誤解:「誰でも簡単に卒業できる」も「卒業できない人が多い」も言い過ぎです
通信制高校の卒業については、両極端の言い方がよく見られます。どちらも一部は当たっていますが、そのまま信じると判断を誤りやすくなります。
- 「通信制なら誰でも簡単に卒業できる」:卒業の条件は全日制と同じで、レポート・スクーリング・試験の3つがそろわないと単位になりません。登校が少ないぶん、楽というより「自分で進める部分が多い」と考えたほうが実態に近いです。
- 「通信制は卒業できない人が多い」:通信制の中途退学率は1年間で3.5%で、全日制の1.0%より高いのは事実です。ただし、通信制には中学時代に不登校を経験した生徒も多く、2025年度の入学者のうち中3で不登校だった生徒は57.0%でした。スタートの条件が違うので、数字だけで学校の良し悪しは比べられません。
- 「スクーリングを1回でも休んだら卒業できない」:規定の回数に届かなければその科目の単位は取れませんが、振替や翌年の再履修ができる学校もあります。1回休んだだけで卒業の道が閉ざされるわけではありません。
- 「3年で卒業できなかったら終わり」:通信制高校の大半は単位制で学年の留年が無く、足りない単位を積み足して卒業する人もいます。ただ、就学支援金の支給期間(原則48月)には気をつけてください。
転入・編入で入るなら、前の学校の単位と在籍期間を生かして卒業を目指せます
全日制などから通信制高校に移る場合、在籍したまま移る「転入」なら、前の学校で修得した単位と在籍期間を引き継げます。いったん退学してから入り直すと「編入」になり、退学していた期間は在籍期間に数えられません。3年以上の在籍という条件があるため、学校を離れる前に、転入という形をとれるかを確かめることが、卒業の時期を守るうえで大切になります。
| 入り方 | 単位 | 在籍期間 | 気をつけること |
|---|---|---|---|
| 転入(在籍したまま移る) | 前の学校の分を引き継げる | 通算できる | 受け入れの時期や条件は学校ごとに違う |
| 編入(退学後に入り直す) | 生かせることがある(学校ごとに確認) | 退学していた期間は数えない | 卒業の時期が後ろにずれることがある |
| 新入学(1年目から) | 0から積み上げる | 0から数える | 最初の1年でペースをつかむことが大切 |
転入と編入の違いや時期は、通信制高校 転入の記事で詳しく説明しています。前の学校でどの単位が認められるかは、転入先の学校によって判断が分かれるので、出願前に成績証明書などをもとに確かめておきましょう。
選択肢の1つとしてのニジ高(正直な注意点)
ここまで見てきたように、通信制高校の卒業でつまずきやすいのは、ひとりで進める部分と、心身の調子の波が重なったときです。その部分を人が支える方法の1つとして、NIJIN高等学院(ニジ高)を紹介します。
ニジ高は、オンライン中心の通信制サポート校です。全国どこからでも、海外からも参加でき、担任制をとっています。カメラやマイクをオフにして、チャットだけで参加するところから始められます。生活リズムに波があっても学べるように設計していて、中学の内容の学び直しや、授業のアーカイブ視聴にも対応しています。不登校の生徒を650名以上サポートしてきた実績があります(グループ全体)。生徒会・サークル・学園祭・企業コラボなど、同世代とつながれる場もあります。
一方で、次の点は先にお伝えしておきます。
- ニジ高は高校ではありません。卒業資格は、提携する通信制高校で取ります。単位の修得や試験、卒業の判断は、在籍する通信制高校のものです。
- ニジ高の中でのスクーリングはありません。提携する通信制高校のスクーリングには参加が必要で、ニジ高は日程の調整や準備を支えます。宿泊型のスクーリングに、ニジ高のスタッフは付き添いません。
- 費用は、通信制高校の分とニジ高の分の両方がかかります。就学支援金が使えるのは通信制高校の授業料で、ニジ高の分には使えません。金額は学費のご案内でご確認ください。
- 提携校以外の通信制高校(たとえばN高等学校など)に在籍したまま、ニジ高を併用する形もあります。その場合も、卒業資格やスクーリング・単位は在籍する学校のものです。
途中からの入学(転入・編入)もでき、出願費用は無料です。卒業までの支え方を比べる候補の1つとして、ほかの学校と同じ質問をぶつけてみてください。
迷ったときの進め方(3ステップ)
- つまずきそうな場面を1つ選ぶ。レポート・スクーリング・試験・特別活動・在籍期間とお金の5つのうち、ご本人が一番不安なものはどれかを話し合います。全部を一度に心配しなくて大丈夫です。
- その場面について、候補の学校に同じ質問をする。この記事の「確かめたい6つのこと」の表から、選んだ場面に関わる質問を2〜3個、説明会や個別相談で聞きます。答えを並べると、支え方の違いが見えてきます。
- 最初の1年の見通しを立てる。1年目に何単位を目指すか、スクーリングはいつか、止まりそうなときに誰に連絡するかを、紙に書き出しておきます。転入なら、引き継げる単位と在籍期間もここで確かめます。
どの学校にするか決まっていなくても、3つとも始められます。話を聞いて整理したい場合は、体験説明会・個別相談もご利用ください。


ひとりで進めるのが不安なとき、支え方を聞いてみる
ニジ高はオンライン中心の通信制高校サポート校です。担任制で、カメラオフ・チャット参加から始められます。ただし学院は高校ではなく、卒業資格・単位・スクーリングは提携する通信制高校のもので、そのスクーリングへの参加が必要です。費用も別にかかります。どこでつまずきそうかの相談からどうぞ。
よくある質問
A. 入学した人のうち何%が卒業したかを示す国の公式統計は見つかりませんでした。国の統計で分かるのは、1年間の中途退学率(令和6年度で通信制3.5%、全日制1.0%)や、卒業生の在籍期間(ちょうど3年が47.0%)などです。学校が紹介する「卒業率」は、分母が何かを確かめてから比べるのがおすすめです。
A. レポートの期限、スクーリングへの出席、試験の受験資格の3つが連鎖してつまずくことが多いです。実態調査では、レポートは出しているのにスクーリングに1日も来ていない生徒が2.6%いて、理由として最も多くの学校が挙げたのは「心身に関すること」でした。
A. 通信制高校の多くは単位制で学年の留年が無く、足りない科目を翌年に取り直して卒業を目指せます。令和6年度の卒業生のうち4.6%は、3年より長く在籍して卒業しています。ただし、就学支援金は通信制で原則48月までなので、長くかかる場合は授業料の見通しも確かめてください。
A. 違いはありません。卒業に必要な単位数(74単位以上)も全日制と同じで、卒業すれば「高校卒業」の学歴になります。
A. サポート校は、レポートの進め方の相談や生活面の伴走など、ひとりで抱えやすい部分を人が支える場所です。合う人には助けになりますが、卒業資格・単位・スクーリングは在籍する通信制高校のもので、費用も別にかかります。支え方と費用を、在籍する学校と合わせて比べて決めるのがおすすめです。
「難しいかどうか」より「どこでつまずきやすいか」を知っておけば、卒業までの道は描けます
通信制高校の卒業は、特別に難しい試験があるわけではありません。難しさの正体は、レポート・スクーリング・試験を自分のペースで回し続けることと、その途中で体調や気持ちの波が来たときに、ひとりで抱えてしまうことにあります。
つまずきやすい場面が分かっていれば、入学前に確かめることも、止まりそうなときに誰に声をかけるかも決めておけます。1年で取れなかった科目は、翌年に取り直すこともできます。焦って決めなくて大丈夫です。まずは一番不安な場面を1つ選んで、候補の学校に聞いてみるところから始めてみてください。

卒業までのつまずきが心配な段階から、相談を受け付けています
全国どこからでもカメラ・マイクはオフでOK転入・編入は随時受付
通信制高校サポート校 NIJIN高等学院(ニジ高)/出願費用は無料です。無理に勧めることはありません。
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