通信制高校を調べていると、「オンラインホームルーム」「担任制」「少人数クラス」という言葉があちこちに出てきます。たとえば、パンフレットに「毎朝オンラインホームルームあり」と書いてあるのを見て、「毎朝、顔を出して話さないといけないのかな」「出ないと卒業に響くのかな」と手が止まる。そんな場面を思い浮かべてみてください。
先に結論を書きます。ホームルームは、国の学習指導要領で「特別活動」の1つとされている時間で、学校生活の話し合い、生活や健康、進路のことを扱います。通信制高校には、特別活動を卒業までに30単位時間以上という決まりがあり、ホームルームはその中に含まれます。一方で、オンラインで開くか、どのくらいの頻度か、顔を出すかどうかは、国が一律に決めているものではなく、学校ごとに違います。
この記事は、高等学校学習指導要領、学校教育法施行規則と高等学校通信教育規程(e-Gov)、文部科学省のガイドラインと実態調査の原文、そして公立2校と私立6つの学校・グループの公式ページを実際に開いて確かめた内容でできています。公式で確認できなかったことは、確認できなかったと書いています。
学校に毎日通うのが難しい場合や、もっと自分らしい高校生活を探している場合は、オンラインという選択肢もあります。NIJIN高等学院(ニジ高)は「オンラインで最高の青春を」を掲げる通信制高校サポート校で、全国の仲間とオンラインでつながり、企業や地域と関わるプロジェクトや、生徒が自分たちで企画する行事に挑戦できます。カメラやマイクをオフにしてチャットだけで参加するところから始められ、全国にNIJINアカデミー(ニジ高はその高等部)のリアルの教室があり、リアルでの通学もご検討いただけます。ニジ高は高校ではないため、卒業資格は提携する通信制高校で取り、その高校のスクーリングには参加が必要です。どんな学校なのかは、校長・星野達郎のYouTubeでも見られます。
結論:通信制高校のホームルームの早見
- ホームルーム活動は、国の学習指導要領で特別活動(ホームルーム活動・生徒会活動・学校行事)の1つです。内容は「生活づくりへの参画」「生活や学習への適応と健康安全」「キャリア形成と自己実現」の3つに分かれています。
- 通信制高校は、特別活動を「ホームルーム活動を含めて、卒業までに30単位時間以上」指導する決まりです(高等学校学習指導要領 第1章第2款5(7))。1単位時間は50分で計算します。全日制の「ホームルーム活動は年間35単位時間以上」という決まりは、通信制には適用されません。
- 公立の通信制の例として開いた東京都立一橋高等学校(通信制)の公式ページでは、スクーリングの日の中にホームルームが入っていました。土曜スクーリングの4時限目の後、12時15分から12時40分がホームルームです。
- オンラインのホームルームは、「毎日」の学校から「毎月」の学校までありました。チャットツールで行い、参加は任意としている学校もあります。
- 今回開いた公式ページでは、顔出しやチャット参加の扱いまで書いている学校は多くありませんでした。入学前に、候補の学校へ同じ質問をして確かめるのが確実です。
- 担任について、学習指導要領は「ホームルーム担任の教師が指導することを原則」としています。一方、高等学校通信教育規程の条文に「担任」「学級」という言葉は出てきません。クラスの人数や担任の関わり方は、学校ごとに決まります。
- NIJIN高等学院(ニジ高)はサポート校で、毎週の全校ホームルームと8人のクラス会議があります。ただし高校ではないので、卒業に必要な特別活動は提携する通信制高校で満たします。
「ホームルームって何をするの?」の答えは、学習指導要領では「生活づくり・適応と健康安全・進路」の3つです
中学校までのホームルーム(学級活動)を思い出すと、朝の連絡、席替え、行事の係決め、進路の話など、いろいろな場面が浮かぶと思います。高校のホームルームも、根っこは同じです。
高校の教育課程は、学校教育法施行規則第83条で「各教科に属する科目、総合的な探究の時間及び特別活動」によって編成すると定められています。この特別活動の中身を示しているのが、高等学校学習指導要領の第5章です。特別活動は〔ホームルーム活動〕〔生徒会活動〕〔学校行事〕の3つでできていて、ホームルーム活動の内容は次の3つに分けて書かれています。
| 学習指導要領の内容 | 書かれていること(要約) | たとえばこんな場面 |
|---|---|---|
| (1) ホームルームや学校における生活づくりへの参画 | 生活上の課題を話し合い、合意形成して実践する。組織をつくり、役割を分担する | 行事で何をするかを話し合う、係を決める |
| (2) 日常の生活や学習への適応と自己の成長及び健康安全 | よりよい人間関係の形成、青年期の悩みや課題、心身の健康と安全 | 生活リズムや体調の話、災害のときの行動の確認 |
| (3) 一人一人のキャリア形成と自己実現 | 学習の見通しを立てて振り返る、進路の選択と将来設計 | 科目選びの説明、レポート計画の振り返り、進路の情報共有 |
※左の2列は学習指導要領の第5章にもとづく要約です。右の列は、読みやすくするためにこの記事で整理した例で、学習指導要領に書かれている例ではありません。
出典:文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)」第5章 特別活動/学校教育法施行規則 第83条(e-Gov。2026年10月確認)
各校の公式ページを見ると、実際のホームルームでは、これに加えて連絡事項の共有や学習の進み具合の相談も行われています。つまりホームルームは、授業でもテストでもなく、「この学校の一員として過ごすための時間」です。通信制高校は一人で学ぶ時間が長いぶん、この時間の持ち方に学校の考え方が表れます。
通信制高校の毎日がどう組み立てられているかは通信制高校 1日の記事で、入学してから最初の1か月に何があるかは通信制高校 入学後の記事で紹介しています。この記事は、ホームルームとクラス・担任に絞ります。

国の決まりは「特別活動を卒業までに30単位時間以上」。ホームルームはその中に含まれます
全日制と通信制では、ホームルームの時間の決まり方が違います。学習指導要領の第1章(総則)第2款を、課程ごとに並べました。
| 課程 | ホームルーム活動の時間の決まり | 学習指導要領の箇所 |
|---|---|---|
| 全日制 | 原則として年間35単位時間以上 | 第1章第2款3(3)エ |
| 定時制 | 原則は同じ。特別の事情がある場合は、時間の一部を減じることなどができる | 同3(3)エ・カ |
| 通信制 | 特別活動の全体で、ホームルーム活動を含めて卒業までに30単位時間以上 | 同5(7) |
通信制の課程には、上の表の3(3)(授業時数の決まり)は適用されません。第2款5の冒頭に、通信制の教育課程は3の(3)などを除いて定めるところによる、と書かれているからです。その代わりに置かれているのが5(7)で、原文は次のとおりです。
- 特別活動については、ホームルーム活動を含めて、各々の生徒の卒業までに30単位時間以上指導するものとする。
- なお、特別の事情がある場合には、ホームルーム活動及び生徒会活動の内容の一部を行わないものとすることができる。
1単位時間は50分として計算するので(同5(1))、30単位時間は1,500分、時計の時間に直すと25時間です。全日制は年間35単位時間以上が原則なので、3年間ならホームルーム活動だけで105単位時間以上になります。通信制は、ホームルーム・生徒会・行事を全部合わせて、卒業までに30単位時間以上です。
ここで大事なのは、30単位時間が「ホームルームだけの時間」ではないことです。行事で満たす学校もあれば、スクーリングの日のホームルームで少しずつ積む学校もあります。文部科学省の「高等学校通信教育の質の確保・向上のためのガイドライン」(令和5年2月一部改訂)の2(1)⑫は、ホームルーム活動を「集団活動の場として欠かすことのできない」ものと表現したうえで、通信教育実施計画と年間指導計画にもとづいて、特別活動を卒業までに30単位時間以上指導すること、と書いています。
出典:高等学校学習指導要領(平成30年告示)第1章第2款3(3)・5/文部科学省「高等学校通信教育の質の確保・向上のためのガイドライン」/文部科学省 通信制高等学校情報発信サイト「通信制高校とは?」
30単位時間をどの活動で数えるのか、修学旅行や文化祭との関係、メディアを使った学習による免除のしくみは、通信制高校 行事の記事で8校の例と一緒に詳しく整理しています。
※2026年10月時点の情報です。最新は公式でご確認ください。
公立の通信制では、スクーリングの日の中にホームルームを置く学校がありました(2校の例)
では、実際の学校ではホームルームがどこに置かれているのか。まず公立の通信制2校の公式ページを見ました。どちらも「この2校の例」で、全国の公立が同じとは限りません。
東京都立一橋高等学校(通信制)の例
同校のQ&Aによると、スクーリングは土曜日に授業の形で行われ、時間帯の一覧には「4時限目の後にHR活動があります」と書かれています(HRはホームルームのことです)。4時限目が12時15分に終わり、ホームルームは12時15分から12時40分、そのあと昼休みです。卒業については、74単位以上の修得に加えて、特別活動(ホームルーム等)は1年間に20回以上の出席が必要、と案内されています。また、クラスごとの時間割は無く、科目ごとの年間時間割を見て、自分だけの時間割を作る形です。
神奈川県立横浜修悠館高等学校の例
同校の「よくある質問」には、「担任やクラスはあるのですか?ホームルームはあるのですか?」という問いがそのまま載っています。答えは、担任がいて個別の相談に応じること、ホームルームもあること、生徒は学年に関係なく1組から32組に振り分けられること。ただしクラス単位で授業を受けたり、行事に参加したりすることはほとんど無い、とも書かれています。卒業の条件としては、ホームルーム活動・生徒会活動・委員会活動などの特別活動に30時間以上出席することが必要とされています。
出典:東京都立一橋高等学校 通信制「Q&A」/神奈川県立横浜修悠館高等学校「よくある質問」(どちらも2026年10月4日確認)
一橋高等学校(通信制)では、ホームルームが「登校した日の中の短い時間」として組み込まれています。毎朝あるものではなく、スクーリングに行った日に出席が積み上がっていきます。横浜修悠館高等学校のホームルームがいつ行われるかは、このページでは確認できませんでした。2校に共通しているのは、ホームルームなどの特別活動への出席が卒業の条件に入っていることです。スクーリングそのものの回数や日数は通信制高校 スクーリング 日数の記事で説明しています。

オンラインのホームルームは、「毎日」の学校から「毎月」の学校までありました(4つの例)
次に、オンラインでホームルームを開いている私立の学校です。公式ページに頻度や形が書かれていた4つの学校・グループを並べます。
| 学校(コースなど) | 頻度と形 | 公式ページに書かれていること |
|---|---|---|
| N高等学校・S高等学校・R高等学校(ネットコース) | チャットツールのSlackで実施。任意参加 | メンターや仲間との交流のほか、連絡事項やイベントの紹介、進路について考える機会がある |
| ID学園高等学校(オンライン学習コース) | 毎日。画面越しに顔を合わせる | 全員に担任がつく。毎朝のホームルームに参加して一日のペースをつくっている生徒もいる |
| 飛鳥未来高校グループ(ネットスタイル) | 毎月 | 必要な情報を確認できるほか、学習の進み具合や不安なことを相談できる |
| NHK学園高等学校(ライフデザインコース) | 「ネットホームルーム」。頻度の記載は確認できず | ネット授業やネットホームルームでやりとりしながら、少しずつスクーリング参加の準備を進める |
出典:N高等学校・S高等学校・R高等学校「ICTツールの活用」/ID学園高等学校「オンライン学習コース」・「中学生の皆さんへ」/飛鳥未来高校グループ「オンライン学習」/NHK学園高等学校 特設ページ(いずれも2026年10月4日確認)
並べてみると、同じ「オンラインホームルーム」という言葉でも、役割がかなり違うことが分かります。
- 毎日型:毎朝のホームルームに集まり、一日のペースをつくる。生活リズムを整えたい人に合いやすい形です。
- 毎月型:連絡や学習の進み具合の確認が中心。ふだんは自分のペースで進めたい人に合いやすい形です。
- チャット型:文字のやりとりが中心で、好きなときに読める。声を出すのが苦手な人でも入りやすい形です。
- 登校への準備型:画面越しのやりとりを、スクーリングに行く前の練習の場として位置づける形です。
※この4つの分け方は、上の公式ページの記載をもとにこの記事で整理したもので、公的な分類ではありません。「合いやすい」も一般的な目安です。
オンラインで学べる学校の見分け方の全体像は、オンライン 通信制高校の記事にまとめています。
顔出しやチャット参加の扱いは、学校とクラスで違います。公式で確かめられたのはここまでです
「オンラインホームルームは顔を出さないといけないのか」。いちばん気になるのは、ここだと思います。結論から言うと、カメラやマイクの扱いを国が決めた文書は見当たりませんでした。学習指導要領、高等学校通信教育規程、上のガイドラインの本文を「カメラ」で検索しても、該当する記述はありません。決めているのは学校で、同じ学校でもクラスによって違うことがあります。
今回、公式ページで確かめられた範囲を表にします。
| 学校 | 公式で確かめられたこと | 確かめられなかったこと |
|---|---|---|
| N高等学校・S高等学校・R高等学校 | ネットコースのホームルームはSlackで行い、任意参加。2020年8月の公式ブログでは、ある担任のクラスのビデオ会議のホームルームは、先生だけが顔を映し、生徒は顔・声出しなしと紹介 | ブログの運用が現在も同じか、全クラス共通か |
| ID学園高等学校 | 毎日のオンラインホームルームで「画面越しで顔を合わせられる」と紹介 | カメラをオフにできるか、参加が任意か |
| 飛鳥未来高校グループ | 毎月のオンラインホームルームがある | カメラ・マイクの扱い、欠席したときの扱い |
| NHK学園高等学校 | オプションの「オンラインプラス」の講座について「カメラオフで参加できる」と紹介(ライフデザインコースのページ。ホームルームについての記載ではありません) | ネットホームルームでのカメラの扱いと頻度 |
出典:上の表と同じ各校公式ページのほか、N高等学校・S高等学校・R高等学校 公式ブログ(2020年8月25日)/NHK学園高等学校「ライフデザインコース」(2026年10月4日確認)
N高グループの公式ブログ(2020年8月25日。当時のN高等学校についての記事)では、ネットコースのホームルームについて、Slackを使って主にチャットで行うこと、頻度はクラスによって異なること、学年合同のビデオ会議のホームルームを月2回開いていることも紹介されていました。ただし2020年の記事なので、今の運用は学校に確かめてください。
表の右の列が埋まっていることが、そのまま答えです。パンフレットや公式サイトだけでは、顔出しの扱いまでは分からないことが多いので、説明会で次のように具体的に聞くのが近道です。
- ホームルームは、カメラとマイクをオフにしたまま参加できますか。
- チャットだけの参加や、あとから記録を見る形でも、出席になりますか。
- 名前を呼ばれて答える場面や、順番に話す場面はありますか。
- 出られなかった日は、連絡事項をどうやって受け取れますか。
同じクラスの生徒どうしの連絡手段が気になる場合は、説明会でクラスのチャットの有無も合わせて聞いておくと、入学後の様子が想像しやすくなります。生徒どうしのグループチャットについては通信制高校 クラスLINEの記事で扱っています。

担任は、学習指導要領では「ホームルームを指導する先生」。通信制では連絡と相談の窓口にもなります
担任という言葉は当たり前に使われていますが、通信制高校での位置づけを公式の文書で確かめると、次のようになります。
- 学習指導要領の第5章第3の1(6)は、ホームルーム活動について「主としてホームルームごとにホームルーム担任の教師が指導することを原則」とし、活動の内容によっては他の教師などの協力を得る、としています。
- 高等学校通信教育規程(e-Gov)の条文を検索したところ、「担任」「学級」「ホームルーム」という言葉は1つも出てきませんでした。決まっているのは先生の数で、第5条第1項は、教諭などの数を「5」または「生徒数を80で割った数」の大きいほう以上、としています。
- 文部科学省のガイドラインの1(1)①は、この数を「最低基準」としたうえで、不登校経験者など多様な生徒が多く在籍する学校では教員配置を一層充実させ、生徒一人一人に寄り添って伴走して支援を行う体制を整えるべき、と書いています。
つまり、「担任1人が何人を受け持つか」を直接決めた国の数字はありません。教諭などの数の最低基準が、生徒80人につき1人以上(少なくとも5人)というだけで、担任の持ち方は学校が決めます。
先生から生徒への連絡がどのくらい行われているかは、国の調査からも少し見えます。文部科学省の「令和7年度 通信制高等学校実態調査」では、令和6年度に、添削課題は出しているのにスクーリングに1日も来ていない生徒がいた168校(調査対象の323校から、該当する生徒がいない126校と令和7年度開校の29校を除いた数)のうち、165校が、現状を把握するために「教師による定期的な連絡」を行っていました(当てはまる対応を選ぶ形の回答)。また、スクールカウンセラーに相談できる体制を整えている学校は323校中273校(84.5%)でした。
各校の公式ページでは、担任の呼び方や連絡の手段が次のように紹介されています。
| 学校 | 担任の体制(公式の記載) | 連絡・相談の手段(公式の記載) |
|---|---|---|
| NHK学園高等学校 | 生徒全員に担任がつく。担任・教科担当・地域の担当・スクールカウンセラーなどがチームで支える | 電話やチャット |
| ID学園高等学校(オンライン学習コース) | 全員に担任がつく。レポートの提出状況を担任が管理する | メッセージアプリやビデオ通話での個別相談、定期面談 |
| 第一学院高等学校(Mobile HighSchool) | 担任制。先生を「フェロー」と呼ぶ | オンラインでの担任面談 |
| クラーク記念国際高等学校(スマートスタディコース) | 「コーチング担任」が学習の計画づくりを一緒に行う | 定期的な面談(同じページの単位修得コースの紹介には、メールで担任に質問や相談ができるとあります) |
| 神奈川県立横浜修悠館高等学校 | 担任がいて、個別の相談に応じる | 手段の記載は確認できず |
出典:NHK学園高等学校「NHK学園が選ばれる理由」/第一学院高等学校「Mobile HighSchool」/クラーク記念国際高等学校「スマートスタディコース」/高等学校通信教育規程 第5条/文部科学省「令和7年度 通信制高等学校実態調査」(2026年10月4日確認。ID学園・横浜修悠館は前の節の出典と同じページ)
通信制の担任は、毎日顔を合わせる相手というより、レポートが止まったときや、スクーリングに行けないときに最初に連絡が来る人・連絡する人と考えると実態に近いと思います。同じガイドラインの2(7)③は、教育支援や生徒指導、進路指導などは、通学コースを受けているかどうかにかかわらず、在籍するすべての生徒に対して行うべきもの、と書いています。
クラスはあっても、クラス単位で動く時間が少ないのが通信制です
全日制では、クラス(学級)が1日の単位です。高等学校設置基準の第7条は、同時に授業を受ける一学級の生徒数を40人以下としています。朝から夕方まで同じ教室で同じ顔ぶれと過ごすので、クラスの雰囲気が学校生活の大部分を決めます。
通信制は仕組みが違います。高等学校通信教育規程で人数が決まっているのは、同時に面接指導(スクーリング)を受ける生徒数で、第4条の2が「少人数とすることを基本とし、40人を超えてはならない」としています。クラスそのものの人数や、クラス替えの有無を決めた条文はありません。
実際の学校でも、クラスの役割は全日制より軽くなっています。前の節で見た横浜修悠館高等学校は、学年に関係なく1組から32組に分けたうえで、クラス単位の授業や行事はほとんど無いと説明しています。一橋高等学校(通信制)には、クラスごとの時間割がありません。クラスは「一緒に授業を受ける集団」というより、「担任とつながるための単位」として置かれている、と読むことができます。
これは、人間関係で苦しい思いをした人にとっては良い面でもあります。クラスの空気に1日中合わせる必要がなく、合わない人と離れやすいからです。反対に、友達がほしい人にとっては、クラスに入っただけでは出会いが増えにくいということでもあります。会える場の見つけ方は通信制高校 友達の記事で、全国の生徒数やスクーリング1回あたりの人数は通信制高校 人数の記事で、それぞれ詳しく書いています。
出典:高等学校設置基準 第7条/高等学校通信教育規程 第4条の2(e-Gov。2026年10月確認)

見落としやすいのは「オンラインホームルームに出ていれば、特別活動は足りる」という思い込みです
ここまでの内容から、入学前に誤解しやすい点を4つ挙げます。
1. 任意参加のホームルームが、卒業に必要な特別活動に数えられるとは限らない
卒業に関わるのは、学校が計画した特別活動を30単位時間以上という決まりです。日々のオンラインホームルームをその時間に数えるかどうかは、学校が決めます。たとえばID学園高等学校は、公式サイトの「選べる特別活動」のページで、卒業要件の特別活動について、座学・課外活動・行事などから選んで3年間で30単位時間以上参加する形を案内しています。毎朝のオンラインホームルームがこの30単位時間に数えられるかは、公式ページでは確認できませんでした。
2. オンラインだけで特別活動の全部を置き換えることはできない
学習指導要領の第1章第2款5(5)は、放送やインターネットなど多様なメディアを使った学習を計画的に取り入れ、報告課題などで成果が認められた場合に、特別活動の時間数のうち10分の6以内を免除できるとしています。生徒の実態などを考えて特に必要がある場合でも、合わせて10分の8を超えることはできません。
3. 通学コースやサポート校のホームルームは、高校の特別活動とは別のもの
ガイドラインは、正規の教育課程ではない教育活動(いわゆる通学コース)と、高校の通信教育として行うものは「明確に区別されるもの」と書いています(2(1)⑦、2(3)⑧)。サポート校は高校ではないので、サポート校で開かれるホームルームも、そのままでは高校の特別活動ではありません。どの時間が卒業の条件に数えられるのかは、在籍する通信制高校の「通信教育実施計画」で確かめられます。この計画は、高等学校通信教育規程第4条の3で、特別活動も含めて作成し、生徒にあらかじめ明示するものとされています。
4. ホームルームに出られないと、担任に相談できないわけではない
ホームルームと担任への相談は別のものです。上で見たとおり、各校は電話・チャット・メール・面談など、ホームルーム以外の連絡手段を用意しています。集団の場がつらい時期は、まず1対1の連絡手段があるかどうかを確かめてください。
入学前に確かめる質問は、この7つです
候補の学校すべてに同じ質問をすると、違いがはっきり見えます。メモを取りながら聞いてみてください。
| 質問 | 聞く理由 |
|---|---|
| ホームルームは、いつ・どのくらいの頻度で・何分ありますか | 毎日型か毎月型か、スクーリングの日だけかで、生活の組み立てが変わる |
| オンラインの場合、カメラとマイクはオフのままでよいですか。チャットだけでも参加になりますか | 公式ページに書かれていないことが多い |
| ホームルームへの参加は任意ですか。卒業に必要な特別活動の時間に数えますか | 出なくてよいのか、別の活動で時間を満たすのかが分かる |
| 特別活動30単位時間は、何で・年に何時間ずつ満たす計画ですか | 通信教育実施計画に書かれているはずの内容 |
| 担任は1人で何人くらいの生徒を受け持っていますか。年度の途中で変わることはありますか | 国の数字が無く、学校ごとに違う |
| 担任への連絡手段は何ですか。返事はどのくらいで来ますか | ホームルームに出られない時期の支えになる |
| クラスは何人で、クラスで集まる機会は年に何回ありますか。クラス替えはありますか | 人間関係の濃さを自分で選ぶ材料になる |
※この7つは、この記事で確かめた制度と各校の記載をもとに整理した質問の例です。
学校選び全体の進め方は通信制高校 選び方のページに、今の高校から移る場合の条件と手順は高校 転入の記事にまとめています。
選択肢の1つとしてのニジ高(正直な注意点)
NIJIN高等学院(ニジ高)は、オンライン中心の通信制高校サポート校です。担任制で、カメラ・マイクをオフにして、チャットだけで参加するところから始められます。ホームルームにあたる時間として、次の2つがあります。
- 全校ホームルーム:毎週火曜日の13時から。NIJINアカデミーの小中学生とニジ高生が全員で集まり、生徒の発表や行事の提案がここから始まることが多くあります。YouTubeのLIVE配信を見るだけの参加もできます。
- クラス会議:毎週。8人のクラスで、行事やプロジェクトの企画・ふりかえりを話し合います。メタバースの校舎で、担任や同級生と集まる時間です。
くわしくはニジ高の行事のページへ(開始時刻は2026年10月時点のものです。内容・日程は年度により変わります)
そのうえで、正直にお伝えしておくことがあります。
- ニジ高は高校ではありません。高校卒業の資格は、提携する通信制高校で取ります。
- 卒業に必要な特別活動30単位時間は、在籍する通信制高校が指導するものです。ニジ高の全校ホームルームやクラス会議が、その時間に数えられるかどうかは、公式ページでは確認できませんでした。個別相談会で確かめてください。
- 提携する通信制高校のスクーリングには参加が必要です。スクーリングの形や日程は、個別相談会で詳しくご案内しています。
- 費用は、通信制高校の分とニジ高の分の両方がかかります。ニジ高の分に就学支援金は使えません。金額は学費のご案内に載せています。通信制高校の費用の全体像は通信制高校 学費の記事で整理しています。
- オンライン中心なので、毎日通う場所を求める人には合わない場合があります。
途中からの入学(転入・編入)もでき、出願費用は無料です。毎週集まる時間がある学校がよいのか、月に1回くらいがちょうどよいのかは、人によって違います。比べる候補の1つとして見ていただければ十分です。
迷ったときの進め方(3ステップ)
- ステップ1:自分に合う「集まる頻度」を先に決める。毎日あると安心するのか、月1回くらいがよいのか、スクーリングの日だけで足りるのか。ここが決まると、見る学校がしぼれます。
- ステップ2:候補の学校の公式ページで、ホームルームと担任の書き方を見る。頻度が書いてあるか、連絡手段が書いてあるか。書かれていないことは、上の7つの質問のメモに足しておきます。
- ステップ3:説明会や個別相談で、同じ質問を2〜3校にする。できれば、実際のホームルームの様子を見学できるか、画面を見せてもらえるかも聞いてみます。
どのステップも、学校を決める前の段階で進められます。ニジ高の全校ホームルームやクラス会議の雰囲気は、体験説明会・個別相談(オンライン・30分・無料。保護者の方だけでも参加できます)で聞けます。


ホームルームやクラスの雰囲気は、個別相談会で聞けます
ニジ高は高校ではなく、通信制高校サポート校です。卒業資格は提携する通信制高校で取り、その高校のスクーリングには参加が必要です。毎週の全校ホームルームや8人のクラス会議がどんな時間か、カメラオフ・チャットだけの参加から始められるかは、オンラインの個別相談会(30分・無料)で聞けます。
よくある質問
Q. 通信制高校にもホームルームはありますか?
A. あります。学習指導要領は、通信制の課程について、特別活動をホームルーム活動を含めて卒業までに30単位時間以上指導するとしています。ただし形は学校ごとに違い、スクーリングの日に短い時間を置く学校もあれば、オンラインで毎日または毎月開く学校もあります。
Q. オンラインのホームルームは、顔を出さないといけませんか?
A. 学校やクラスによります。カメラやマイクの扱いを国が決めた文書は見当たらず、公式ページに書いていない学校も多くありました。入学前に「カメラとマイクをオフのまま参加できるか」「チャットだけでも参加になるか」を聞いておくと確実です。
Q. ホームルームに出ないと卒業できませんか?
A. 卒業の条件になっているのは、ホームルームそのものではなく、特別活動を卒業までに30単位時間以上という決まりです。ホームルームを任意参加としている学校もあります。その場合は、行事など別の特別活動で時間を満たすことになるので、何で満たす計画なのかを学校に確かめてください。
Q. 通信制高校に担任やクラスはありますか?
A. 担任の体制の表に挙げた5校は、どこも担任がいる(つく)と公式ページで案内しています。クラスを置く学校もありますが、全日制のようにクラス単位で授業を受ける時間は少なく、神奈川県立横浜修悠館高等学校はクラス単位の授業や行事はほとんど無いと説明しています。担任1人が受け持つ人数に国の決まりは無いので、学校ごとに確かめる必要があります。
Q. クラス替えはありますか?
A. 高等学校通信教育規程にクラスの決め方を定めた条文は無く、今回開いた各校の公式ページでも、クラス替えの有無は確認できませんでした。気になる場合は、説明会で「クラスは何年間同じですか」と聞いてみてください。
ホームルームは「出なければいけない場所」より先に、「つながりを残しておく場所」として見てください
ホームルームと聞くと、教室の空気や、順番に発言する時間を思い出して、身構えてしまう人もいると思います。通信制高校のホームルームは、学校によって形がかなり違い、文字だけで参加できるところも、月に1回のところもあります。
大切なのは、ひとりで学ぶ時間が長い毎日の中に、学校や担任とつながる細い線を1本残しておくことです。毎日でなくても、声を出さなくてもかまいません。自分が続けられそうな形を、入学前に確かめておくと、入ってからの不安を小さくしやすくなります。
今日決めなくてかまいません。まずは気になる学校の公式ページで「ホームルーム」「担任」という言葉を探すところから、始めてみてください。
担任やクラス会議がどんな時間かは、個別相談会で聞けます
全国どこからでもカメラ・マイクはオフでOK転入・編入は随時受付
通信制高校サポート校 NIJIN高等学院(ニジ高)/出願費用は無料です。無理に勧めることはありません。

