起立性調節障害という言葉を聞いたことはあるでしょうか。これが原因で、中学校や高校に通えなくなる生徒は少なくありません。この記事では、起立性調節障害でも大学進学を目指す方法について考えていきます。
起立性調節障害とは
起立性調節障害とは、起立時の循環調節がうまくいかない状態のことです。代表的な症状には、立ちくらみやめまい、立っていられない、入浴時の吐き気、少し動くと動悸や息切れがする、朝起きられず午前中は調子が悪い、顔色が青白い、食欲不振、倦怠感、頭痛、乗り物酔いしやすいなどがあります。こうした症状から、学校の遅刻や欠席が増えたり、生活リズムが崩れたり、周囲から誤解されたりすることもあります。
思春期に発症しやすく、遺伝要因・成長要因・環境要因・心理要因など様々な原因が考えられています。薬による治療のほか、水分摂取や運動、規則正しい生活といった環境調整が大切で、ストレスが要因となっている場合には心理療法が行われることもあります。本人が症状との付き合い方を覚えていくと同時に、周囲の理解を得ることも重要です。
勉強の進め方
高校での勉強
全日制高校の場合、進級・卒業に必要な出席日数が決まっているため、体調が悪くても無理をして登校してしまうケースがあります。無理をすると身体的・精神的に大きな負担になるため注意が必要です。通信制高校であれば、原則自宅学習のため自分の体調に合わせて勉強することができ、スクーリングの日数を調整するなど柔軟な対応もしやすくなります。こうした理由から、起立性調節障害のある生徒に通信制高校が選ばれることが多くあります。
自宅での勉強
起立性調節障害は午前中に体調が悪く、午後から夜にかけて調子が良くなる人が多いようです。そこでつい夜更かしをしてしまい、さらに朝起きるのが難しくなるという悪循環に陥ることもあります。明るいうちに軽い運動をする、勉強時間を決める、就寝時間を守るなど、1日のスケジュールを立てて規則正しく過ごすことを心がけましょう。大学受験を視野に入れる場合は、体調不良の日も想定に入れたうえで、短期・中期・長期の目標を定めておくと、思うように進まない日があっても気持ちを切り替えやすくなります。
メンタルのサポート
体調が悪いと精神的にも不調に陥りやすくなります。症状に理解を持って接してくれる友人や先生、家族の存在が支えになります。勉強面だけでなく、メンタル面でも「できる」を積み重ねていくことが、心の余裕につながります。
大学進学に必要なこと
自分の体を知る。無理をして寝込んでしまうと、勉強の遅れへの焦りがさらにストレスとなり、症状の悪化につながることもあります。「今できることをやろう」という心構えを持ちましょう。
できることを見つける。体調が悪い時はしっかり休むべきですが、少し具合が良くないときでも「これならできる」という勉強法を見つけておくと、気持ちが安定します。
おすすめの勉強法
耳から聞く。英語のリスニングや音声教材など、聞きながら学べる教材は多くあります。体調が悪いときでも、ぼんやり聞いているうちに集中できていることがあります。
一度解いた問題を見直す。机に向かって書くのがつらい時は、自分のノートを見直しましょう。「なぜこの式を書いたのか」を確認しながら進めると、効果的な復習になります。
授業映像を視聴する。横になりながらでも受けられるのが映像授業のよいところです。辛いときは倍速で見直すのも有効で、気になるところはメモしておき、体調の良いときに調べたり質問したりしましょう。
午後から活動するスケジュールを組む。朝はゆっくり休み、活動できるようになった午後から勉強を始めるスケジュールを組むのもおすすめです。
まとめ
起立性調節障害があっても、無理のないペースで学習を続けることで大学進学を目指すことは十分に可能です。体調が悪いときは無理せず休み、調子の良いときに「今のうちに進めよう」と前向きに取り組む——このバランスを大切にしていきましょう。
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