「学校に行きたくない」「つらい」「しんどい」「全部に疲れた」。そんな気持ちを抱えながら、朝を迎えている人は、あなたのほかにも、たくさんいます。この記事を開いたのは、今の状況を何とかしたい、あるいは、誰かに分かってほしいと思ったからかもしれません。
ここでは、理由がうまく説明できなくても大丈夫、という前提で、しんどいときの対処法を、できるだけ現実的にまとめました。無理に頑張る方法ではなく、まず自分を守ること、そして少し楽になるための選択肢を知ることを目的にしています。全部読まなくても、気になるところだけで構いません。
結論:つらくて学校に行きたくないときの早見
- 「行きたくない」「しんどい」は、心と体が疲れているサインである場合があります。甘えとは限りません。
- まず休むことを許可する。睡眠・食事・安心できる時間を最優先にします。
- 一人で抱えず、信頼できる人や相談窓口に、話せる範囲で話してみる。
- 環境を変える、学び方を変えるなど、学校に戻る以外の選択肢も複数あります。
- 今すぐ決めなくて大丈夫。回復してから、次の一歩を考えれば十分です。
もし今、強いつらさで「消えてしまいたい」と感じているなら、24時間子供SOSダイヤル(0120-0-78310)や、こころの健康相談統一ダイヤル(0570-064-556)に連絡してください。一人で抱え込まず、誰かに伝えることが大切です。
不登校の児童生徒は
過去最多の水準が続いています
出典:文部科学省「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」
「学校に行きたくない」のは、どんなときか
学校に行きたくない理由は、人によってさまざまです。はっきり言葉にできる場合もあれば、「なんとなくしんどい」「理由は自分でも分からない」ということもあります。理由が分からないことは、おかしいことではありません。複数の要因が重なって、疲れが積み上がっている場合が多いと言われています。
よくある背景の例
- 人間関係に疲れた(友達、グループ、部活、先生との関係)。
- 授業についていけない、勉強が分からない、テストが怖い。
- 朝起きられない、頭痛や腹痛が続くなど、体調が悪い。
- 教室や集団の中にいること自体が苦しい。
- 頑張りすぎて、心のエネルギーが切れてしまった。
- 特に理由は思い当たらないが、とにかくしんどい。
どれか一つに当てはまらなくても大丈夫です。大切なのは、原因探しに時間を使いすぎず、「今、自分が疲れている」という事実を認めることです。
まず試したい、現実的な対処法
しんどいときに、いきなり「頑張って学校に行く」「気持ちを切り替える」のは難しいものです。まずは、無理のない小さなことから試してみてください。全部やる必要はありません。できそうなものを、一つだけ選んで大丈夫です。
対処法1:「休む」ことを、自分に許可する
「休んだら、置いていかれる」「怠けていると思われる」。そう考えて、無理をして登校を続けている人は多くいます。しかし、疲れ切った状態で無理を続けると、かえって回復が遅れ、長引くことがあります。まず、「今は休んでいい」と、自分に許可を出してみてください。休むことは、回復のために必要な行動です。
対処法2:睡眠・食事・安心できる時間を整える
心の疲れは、体の状態とつながっています。十分に眠る、食事をとる、安心できる場所で過ごす。当たり前のようで、疲れているときほど崩れやすいものです。完璧でなくて構わないので、「今日は少し眠れた」「ご飯を一口食べられた」といった小さな整いを大切にしてください。
対処法3:気持ちを書き出す
頭の中でぐるぐる回っている気持ちは、紙やスマートフォンのメモに書き出すと、少し整理されることがあります。誰にも見せなくて構いません。「今、何がつらいか」「何が一番しんどいか」を、箇条書きで書くだけでも十分です。うまく書けなくても、単語だけで大丈夫です。
対処法4:誰か一人に、少しだけ話してみる
話せる相手がいれば、全部を話さなくても、「最近しんどい」と伝えるだけで、気持ちが軽くなることがあります。親、きょうだい、友達、先生、スクールカウンセラー、相談窓口など、話しやすい相手を選んでください。口で話すのが難しければ、手紙やメッセージでも構いません。
対処法5:好きなこと・安心できることに触れる
音楽を聴く、好きな動画を見る、ペットと過ごす、お風呂にゆっくり入る。頑張るためではなく、ただ気持ちが緩むことを、意識して取り入れてみましょう。罪悪感を持たなくて大丈夫です。回復には、こうした時間が必要です。
しんどいときの
対処法の目安
| 状態 | まずやること | 頼れる相手 |
|---|---|---|
| 朝がつらい・体調が悪い | 休む・睡眠と食事を整える | 家族・保健室・医療機関 |
| 人間関係に疲れた | 距離を取る・書き出す | スクールカウンセラー・相談窓口 |
| 勉強が分からない | 今は無理せず、基礎から | 先生・学び直しの場 |
| 理由が分からないほどつらい | 休む・一人で抱えない | 24時間子供SOSダイヤルなど |
※つらさが強い、または長く続くときは、医療機関や専門の相談窓口に相談してください。
学校のことを、どう考えればいいか
「休んだら、単位や進級はどうなる?」「卒業できるの?」と、不安になりますよね。学校のことは、自分一人で全部抱えず、分かる大人と一緒に整理していくことが大切です。
出席・単位・進級の状況を確認する
欠席日数や単位の扱いは、学校の規定によって異なります。保護者の方や、信頼できる先生を通じて、現在の状況と今後の見通しを確認してみましょう。確認しただけで、漠然とした不安が少し減ることがあります。自分で聞くのが難しければ、親に代わりに聞いてもらう方法もあります。
学校との関わり方の選択肢
- 別室登校・保健室登校など、教室以外で過ごす。
- 登校日数や時間を、先生と相談して調整する。
- 課題の提出やオンライン学習で、学びをつなぐ。
- 一定期間、休学して、心身を回復させる。
- 環境を変える(転学・通信制高校への転入など)。
どれが正解ということはありません。今の自分の状態に合うものを、大人と一緒に選んでみてください。
環境を変えるという選択肢
学校がつらい理由が、今の環境との相性にある場合、環境を変えることで、状態が楽になる人もいます。たとえば、通信制高校には、毎日通わなくても学べる仕組みがあります。登校日数を調整できる、オンラインで授業を受けられる、自分のペースで進められるなど、学び方が学校ごとに多様です。
NIJIN高等学院は、通学の負担なく、自分のペースで学べる通信制サポート校です。「オンラインで青春」をコンセプトに、全国どこからでも、海外からも参加でき、オンラインの部活やイベントを通じて仲間とのつながりも大切にしています。不登校を経験した生徒も多く学んでいます。
環境を変えることは、逃げではなく、自分に合う場所を選び直すことです。通信制高校の卒業には、一般に3年以上の在籍、74単位以上の修得、特別活動への参加が必要とされ、卒業すれば高等学校卒業の資格が得られます。今すぐ決める必要はありませんが、「こんな道もある」と知っておくだけで、気持ちが少し楽になることがあります。
しんどいときの
進め方の目安
ステップは行き来しても大丈夫です。
よくある勘違い:「行きたくない」について
勘違い①「甘えているだけ」
「行きたくない」の背景には、疲れ、不安、体調不良、環境との不一致など、さまざまな要因があることがあります。一言で甘えと決めつけることはできません。
勘違い②「頑張れば、そのうち慣れる」
慣れる人もいますが、無理を続けて、心身の限界を超えてしまう人もいます。限界のサインを見逃さず、早めに休むことが大切です。
勘違い③「休んだら、もう戻れない」
休学、転学、通信制への転入など、学びを続ける道は複数あります。回復してから、次の環境を選び直す人も多くいます。
勘違い④「誰にも分かってもらえない」
同じような気持ちを抱える人は、たくさんいます。身近な人に話しにくくても、相談窓口や、同じ経験をした人の話に触れることで、「自分だけじゃない」と思えることがあります。
朝がつらいとき、夜に眠れないときの工夫
「朝になると、お腹が痛くなる」「頭が重くて起きられない」「夜になると不安で眠れない」。こうした体の症状は、心が疲れているサインである場合があります。無理に押さえ込もうとせず、症状が続くときは、学校の保健室や医療機関に相談してみてください。
朝がつらいときの工夫
- 前日の夜に、翌日の予定を軽く確認して、不安を減らす。
- 朝は無理に動かず、まず布団の中で深呼吸をして、体を起こす。
- 起きられない日は、「今日は休む」と決めて、罪悪感を持たないようにする。
- 朝の症状が続く場合は、受診を検討する。
夜に眠れないときの工夫
- 寝る前の1時間は、スマートフォンの画面を見る時間を減らす。
- 頭の中の心配事は、紙に書き出して、「明日考える」と決めて閉じる。
- 眠れなくても、横になって体を休めるだけでも、十分な休息になる。
- 眠れない状態が長く続く場合は、医療機関に相談する。
体の症状が出るほどつらいときは、気合いや根性で何とかしようとしないことが大切です。体と心はつながっており、休息や適切な治療で、少しずつ回復していくことがあります。
友達・人間関係がしんどいとき
人間関係の疲れは、学校に行きたくない理由の大きな一つです。「話が合わない」「グループにいるのが苦しい」「SNSでのやり取りに疲れた」。どれも、多くの人が経験する悩みです。無理に合わせ続けると、心のエネルギーが削られていきます。
距離を置くことは、悪いことではありません。一時的に連絡を減らしたり、SNSから離れたりして、自分を守ることも大切です。「嫌われたらどうしよう」と思うかもしれませんが、無理をして続ける関係より、自分が安心できる関係を大切にするほうが、長い目で見て良い場合があります。
人間関係で傷ついたときは、一人で抱えず、信頼できる大人に話してみてください。いじめや深刻なトラブルがある場合は、学校の先生や保護者、相談窓口にすぐに伝えることが重要です。24時間子供SOSダイヤル(0120-0-78310)は、いじめの相談も受け付けています。
勉強が分からない、テストが怖いとき
授業についていけなくなると、教室にいること自体が苦痛になります。「分からない自分はダメだ」と思い込んでしまう人もいますが、分からなくなった原因は、能力の問題とは限りません。休んでいた期間があった、苦手な単元でつまずいた、授業の進め方が合わなかった。そんな理由で、誰でも起こりうることです。
学び直しは、いつからでもできます。中学の内容や、つまずいた単元に立ち返り、基礎から少しずつ積み上げることで、分かる感覚を取り戻していく人は多くいます。通信制高校の中には、基礎から学び直せるカリキュラムや、個別指導を用意している学校もあります。今すぐ取り組まなくても構いません。「学び直せる道がある」と知っておくだけで、気持ちが少し軽くなることがあります。
少し元気が戻ってきたときの、次の一歩
休んでいるうちに、少しずつ気持ちが楽になってくる時期が来るかもしれません。そんなときも、「早く学校に戻らなきゃ」と焦る必要はありません。次の一歩は、とても小さなもので構いません。
- 短い時間でも、外に出て散歩してみる。
- 好きなこと、興味のあることを、少しだけ調べてみる。
- 信頼できる人と、数分だけ話してみる。
- オンラインで、どんな学び方や学校があるのか、のぞいてみる。
- 気になった学校の説明会や個別相談を、見るだけ・聞くだけの形で試してみる。
気持ちが動いたときに動き、疲れたら休む。その繰り返しで大丈夫です。調子の波があることは、回復の過程でよく見られることです。波があっても、「後戻りした」と考えず、「波がある中で、少しずつ進んでいる」と捉えてみてください。
焦らず、ゆっくり、あなたのペースで。この記事が、少しでも、あなたの気持ちを軽くするきっかけになれば幸いです。
保護者・先生に、どう伝えればいいか
「親に言い出せない」「先生に分かってもらえないかも」。そう思って、ひとりで抱え込んでしまう人は少なくありません。うまく言葉にできなくても大丈夫です。伝え方の例を、いくつか挙げます。
- 「最近、朝がしんどくて、学校に行くのがつらい」と、今の状態をそのまま伝える。
- 「理由はうまく言えないけど、疲れている」と、分からない気持ちも含めて伝える。
- 話すのが難しいときは、手紙やメモ、メッセージで伝える。
- 直接話しにくければ、スクールカウンセラーや養護の先生を通じて伝えてもらう。
大人は、あなたが思っているより、あなたの味方でいたいと思っていることが多いものです。ただ、もし話しても理解してもらえなかったときは、別の大人や、相談窓口に頼ってください。あなたの気持ちを受け止めてくれる人は、必ずいます。
すべてに疲れ切っているときの考え方
「学校だけでなく、何もかもに疲れた」「何もやる気が出ない」「楽しいと思えない」。そんな状態が続いているときは、心のエネルギーがかなり減っているサインかもしれません。こうしたときは、頑張って気持ちを上げようとするより、休息と、周囲に頼ることを優先してください。
気分の落ち込みや、眠れない、食べられない、といった状態が2週間以上続くときは、医療機関(小児科、心療内科、精神科など)や、地域の相談窓口に相談することをおすすめします。専門家に相談することは、大げさなことではなく、回復のための大切な一歩です。
「消えてしまいたい」「生きているのがつらい」という気持ちが浮かぶときは、すぐに信頼できる大人に伝えるか、相談窓口に連絡してください。24時間子供SOSダイヤル(0120-0-78310)や、こころの健康相談統一ダイヤル(0570-064-556)があります。あなたの気持ちを、ひとりで抱え込まないでください。
同じように悩んだ人たちが、言っていること
学校に行けない時期を経験した人たちが、後になって振り返ると、よく口にする言葉があります。「あのとき、休んでよかった」「無理して続けていたら、もっと苦しくなっていたと思う」「環境を変えて、初めて自分のペースが分かった」。もちろん、感じ方は人それぞれですが、苦しい時期を乗り越えた先で、「自分に合う場所」を見つけた人は、少なくありません。
今は先が見えなくて、不安でいっぱいかもしれません。それでも、いつか「あの時期があったから」と思える日が来る人も、たくさんいます。今はただ、自分を守ることだけを考えて大丈夫です。
もし誰かの経験談を聞いてみたくなったら、通信制高校やフリースクールの説明会・個別相談で、在校生や卒業生の話を聞ける機会もあります。画面越しのオンライン参加なら、自宅から気軽に参加できます。聞くだけの参加でも、まったく問題ありません。
保護者の方へ:お子さんから「行きたくない」と言われたとき
お子さんから「学校に行きたくない」と打ち明けられたとき、保護者の方は、驚きや不安、焦りを感じるでしょう。その場でどう反応するかが、お子さんの「もう一度話そう」という気持ちに影響します。まずは、否定や説得をせず、「話してくれてありがとう」と受け止めることが大切です。
- 「どうして?」と問い詰めず、「そうなんだね」と受け止める。
- 理由が分からなくても、「分からないのも自然」と伝える。
- 登校するかどうかの結論を急がず、まず休める環境を整える。
- 必要に応じて、学校・医療機関・相談窓口と連携する。
- 保護者の方自身も、一人で抱え込まず、頼れる場所を持つ。
NIJIN高等学院では、不登校を経験したお子さんと保護者の方向けに、オンラインでの学校説明会・個別相談を随時行っています。「まだ決めていない」「話を聞いてほしい」という段階でも、お気軽にご相談ください。
よくある質問
甘えとは限りません。心や体が疲れているサインである場合があります。理由がはっきりしなくても、つらさは本物です。無理を続けず、信頼できる人や相談窓口に話してみてください。
まず休むことを自分に許可してください。睡眠・食事・安心できる時間を優先し、それでも状態が続く場合は、医療機関や相談窓口への相談を検討してください。
言葉にするのが難しいときは、手紙やメモ、スクールカウンセラー、匿名の相談窓口を使う方法もあります。話せるところから始めて大丈夫です。
学校によって規定が異なります。欠席日数や単位の状況を、早めに学校へ確認し、休学・転学・通信制への転入などの選択肢も含めて検討してください。
合わない環境から離れることで、状態が楽になる人もいます。通信制など学び方の選択肢があるため、自分に合う環境を選び直すことができます。
24時間子供SOSダイヤル(0120-0-78310)や、こころの健康相談統一ダイヤル(0570-064-556)、学校のスクールカウンセラーなどがあります。
まとめ
- 「行きたくない」「しんどい」は、心と体が疲れているサインである場合があります。
- まず休み、信頼できる人や窓口に話すことが、最初の一歩です。
- 環境を変える、学び方を変えるなど、選択肢は複数あります。焦らず、自分に合う道を探しましょう。
今、ここまで読んでくれたあなたは、もう十分頑張っています。少しだけ、自分にやさしくしてあげてください。
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執筆者:ニジ高編集部 2026年10月8日更新
参考文献
- 文部科学省「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」
- こども家庭庁・文部科学省「24時間子供SOSダイヤル」
- 厚生労働省「こころの健康相談統一ダイヤル」
- 文部科学省「高等学校通信教育について」



