成績が伸び悩むと、つい「もっと難しい問題を」と、応用へ意識が向きがちです。でも、伸び悩みの原因が、実は基礎の小さな抜けにあることは、少なくありません。難関大学を目指す人の中にも、「あとから振り返ると、基礎に穴があった」と感じる人がいると言われています。
この記事では、「できているつもり」の怖さ、基礎の抜けの見つけ方、見直しの進め方、科目別のポイント、通信制で難関大学を目指すときの条件を整理しました。
(2026年10月8日時点の内容です。出題範囲や入試方式は大学ごとに違うので、志望校の最新の要項で確認してください。)
結論:難関大学を目指すなら、基礎の見直しが近道になる理由は?
- 伸び悩みの原因が、基礎の小さな抜けにあることは少なくありません。
- 「できているつもり」が、いちばん危険です。つまずきに気づけたことが、伸びるチャンスになります。
- 基礎の見直しは、わかっている所は短時間で確認し、抜けがありそうな所に重点を置けば、遠回りになりません。
- 見直しは「診断→戻る→確認」の順に。全範囲をやり直す必要はありません。
- 自分のペースで抜けなく積み上げられる環境と、質問できる相手が、成果を左右します。
1. 「できているつもり」が、一番危ない
できると思っていた分野でつまずくと、「うっかりしただけ」「問題が悪い」と、目をそらしたくなるものです。でも、そこに気づけたことこそが、伸びるチャンスです。理解の土台を固め直すことで、応用問題を解くスピードや正答率は、着実に上がっていきます。
「わかったつもり」には、いくつかのパターンがあります。次のようなものに、心当たりはないでしょうか。
どのパターンも、「解答を見たら、わかった気になる」ことが落とし穴です。見直しでは、答えを見る前に、自分で説明できるかを確かめるのがポイントです。
2. 基礎の見直しは、遠回りではない
「基礎の確認なんて、時間の無駄では」と感じる人もいるかもしれません。しかし、すでにわかっている部分は短時間で確認し、抜けがありそうな箇所に重点を置けば、決して遠回りにはなりません。基礎から応用へ、実感を持ってつながる学び方が、結果的に、いちばんの近道になります。
たとえば、数学で応用問題が解けないとき、原因が応用そのものではなく、途中の計算や基本公式の理解にあることがよくあります。この場合、応用問題をたくさん解くより、原因になっている基礎の単元を、1つだけ戻って固めるほうが、効果が出やすくなります。
3. 基礎の抜けを見つける「診断→戻る→確認」の3ステップ
ステップ① 診断する
まず、基礎レベルの問題集を、時間を測らずに解いてみます。ここで見るのは、点数ではなく、「どの単元で、なぜ止まったか」です。正解でも、「なんとなく選んだ」「理由を言えない」問題には、印をつけておきます。
ステップ② 戻る
印をつけた問題の「前提」になる単元を探します。たとえば、二次関数の問題で止まったなら、一次関数や方程式、因数分解まで戻る、といった具合です。いきなり全範囲を戻らず、「一番つまずいている単元の1つ前」から始めるのがコツです。
ステップ③ 確認する
戻った単元の問題を解き直し、自分の言葉で説明できるかを確かめます。説明できたら、元の応用問題に戻って、もう一度挑戦します。このとき、前よりスムーズに解けていれば、見直しが効いた証拠です。

4. 科目別|見直しの入口の例
科目ごとに、基礎の見直しの入口は違います。志望校の出題範囲に合わせて調整してください。
- 数学:計算(分数・文字式・因数分解)と、基本公式の意味づけから。「なぜその式を使うか」を言葉にします。
- 英語:文型(5文型)や時制などの文法、基本単語から。長文に入る前に、1文ずつ構造を取れるかを確認します。
- 国語:現代文は、段落ごとの要点を1行にまとめる練習から。古文は、助動詞や敬語などの基本文法から。
- 理科・社会:用語の暗記より、全体の流れや因果関係をつかむことから。図や表で、関係を整理します。
どの科目でも、「用語を知っている」から「自分の言葉で説明できる」へ進むと、応用への土台が強くなります。説明できない部分が、まだ抜けのある部分です。

5. 通信制で、難関大学を目指すときの条件
通信制高校から難関大学を目指す人も、増えてきました。そのとき、基礎を固めながら進めるうえで、次の3つの条件が整っているかが、大切になります。
- 学習計画を自分で組める:何を、いつまでに、どのくらいやるかを、見える形にします。
- 質問できる相手がいる:わからない点を、その日のうちに聞ける仕組みを、確保します。
- 入試方式を早めに調べる:出願資格や評定の扱いは、大学ごとに違います。早い段階で、志望校の要項を確認します。
NIJIN高等学院(ニジ高)は、「オンラインで青春」をコンセプトにした通信制サポート校です。授業は一人ひとりの理解度に合わせて進めるので、得意な科目はどんどん先へ、苦手な科目はじっくり基礎から。全日制のように、周りのペースに合わせる必要がないからこそ、自分の「わかったつもり」を、一つひとつ確認しながら、学力を積み上げていけます。難関大学を目指したい人にも、時間を自由に使えることは、大きな武器になります。
見直しを続けるための「1週間の組み方」の例
基礎の見直しは、短期集中より、少しずつ続けるほうが定着しやすいと言われています。1週間の組み方の一例を挙げます。人によって合う形は違うので、自分に合わせて調整してください。
- 月曜:今週見直す単元を、1〜2つ決める(10分)。
- 火〜木曜:決めた単元を、教科書や参考書で読み直し、基礎問題を解く(1日40〜60分)。
- 金曜:わからなかった点をまとめて、先生や質問できる相手に聞く。
- 土曜:今週戻った単元の問題を、解き直す。説明できるかを確認する。
- 日曜:振り返りと休養。次の週の単元を決める。
大切なのは、「完璧にやる」ことではなく、「止まらない形」を作ることです。1日休んでも、翌日から小さく戻れる設計にしておくと、続けやすくなります。
応用に進むタイミングの見極め方
基礎の見直しは、終わりがないように感じることもあります。そこで、「応用に進んでよいか」の目安を、次のように持っておくと、迷いが減ります。
- 戻った単元の基礎問題を、見ずに解けるようになった
- 間違えた問題について、なぜ間違えたかを説明できる
- 同じタイプの問題で、ミスが減ってきた
- 過去問や応用問題で、以前より手が動く
この目安に当てはまってきたら、応用問題や、志望校の過去問に、少しずつ進んでください。応用で止まったら、また基礎に戻る。この往復が、結果として、確かな学力につながります。
基礎と応用は、
行ったり来たりして伸びていきます
| 段階 | やること | 次に進む目安 |
|---|---|---|
| 基礎の診断 | 基礎問題で、抜けを見つける | 解けない・説明できない単元が見つかった |
| 基礎の固め直し | 前提の単元に戻り、読み直して解き直す | 基礎問題を、見ずに解けるようになった |
| 応用への挑戦 | 応用・過去問に取り組む | ミスが減り、手が動くようになった |
| 再び基礎へ | 応用で止まったら、前提の単元に戻る | 止まった原因が説明できるようになった |
※ニジ高編集部の整理です。
できていると思う分野にも、
小さな抜けが隠れていることがあります
| パターン | よくある状態 | 見直しのヒント |
|---|---|---|
| 解法を暗記しているだけ | 似た問題は解けるが、少し形が変わると手が止まる | 「なぜその式になるか」を言葉で説明してみる |
| 用語は知っているが、使えない | 知識はあるのに、問題文の意味がつかめない | 用語を使って、自分の言葉で要点を書く |
| 計算や文法のミスが続く | 何度も同じタイプのミスをする | ミスの種類を分類し、基礎の単元に戻る |
※ニジ高編集部の整理です。
難関大学を目指す人が、基礎の見直しでつまずきやすい3つの点
① 焦りから、基礎を飛ばしてしまう
周りが応用や過去問に進んでいると、焦りが出ます。ただ、基礎が固まらないまま進むと、あとで同じ場所に戻ることになります。「今は遠回りに見えても、これが近道」と、自分に言い聞かせてください。
② 範囲を広げすぎて、疲れてしまう
「全科目を、全範囲やり直そう」と決めると、始める前に疲れてしまいます。まず、志望校で配点の大きい科目や、苦手を感じている科目から、1つだけ選んで始めましょう。
③ 一人で進めて、見直しが自己流になる
自分で見直しをしていると、「わかったつもり」を見抜けないことがあります。定期的に、先生や、質問できる相手に、自分の説明を聞いてもらうと、抜けが見つかりやすくなります。
難関大学の入試で、基礎が問われる場面
難関大学の入試問題は、一見すると、難しい応用問題が並んでいるように見えます。ただ、そうした問題でも、土台にあるのは、基礎的な知識と理解の組み合わせであることが多いと言われています。
たとえば、数学なら、基本公式の意味を理解したうえでの、組み合わせや、場合分け。英語なら、文法・語彙を正確に使った、長文の読み取り。国語なら、文章の構造を正確に押さえた読解。どれも、基礎が固まっていることが、前提になります。
志望校の過去問を、一度、解いてみてください。解けなかった問題を、「基礎の抜け」「応用の力不足」「時間配分」の3つに分類すると、次にやることが見えてきます。

科目別|基礎の「セルフチェック」質問リスト
基礎が固まっているかを確かめるには、「答えが合っているか」だけでなく、「説明できるか」を見るのが有効です。次の質問に、自分の言葉で答えられるかを、試してみてください。
- 数学:「この公式は、どんなときに使う? なぜ成り立つ?」「この問題で、なぜこの式を立てた?」
- 英語:「この文の主語と動詞はどれ?」「この時制を使うのは、どんな場面?」「この単語の意味を、文の中で説明できる?」
- 国語:「この段落で、筆者が言いたいことを、1行で言うと?」「この古文の助動詞は、何の意味?」
- 理科・社会:「この現象や出来事は、なぜ起きた?」「前後のつながりを、図で説明できる?」
質問に、「なんとなく」しか答えられなければ、その単元に、小さな抜けがあるサインです。印をつけて、教科書や参考書に戻ってみてください。

過去問の使い方|基礎の抜けを見つける道具として
過去問は、合格点を取る練習のためだけではなく、「いまの自分の抜け」を見つける道具にもなります。使い方のコツは、次のとおりです。
- まず、時間を測らずに解く:最初は、時間を気にせず、どこで手が止まるかを観察します。
- 解けなかった問題を、3つに分類する:基礎の抜け、応用の力不足、時間配分のミス。
- 基礎の抜けは、前提の単元に戻る:該当する単元を、教科書や参考書で読み直します。
- 間隔をあけて、解き直す:1〜2週間後に、同じ問題を解いて、定着を確認します。
過去問に取り組む時期は、人によって違います。基礎に不安があるうちは、無理に量をこなさず、「質」を重視して、1回ずつ、じっくり振り返ってください。
焦りとの付き合い方|「周りと比べてしまう」ときに
基礎に戻ると、「周りは先に進んでいるのに」という焦りが出ることがあります。そんなときは、次のように考えてみてください。
- 比べる相手を、「昨日の自分」にする:昨日解けなかった問題が、今日解けたなら、前進しています。
- 「抜けを見つけた」ことを、成果として数える:抜けに気づけたことは、伸びる前の大切な一歩です。
- 期間を区切る:「2週間で、この単元」と決めると、終わりが見えて、気持ちが楽になります。
- 休む日を、予定に入れる:疲れをためないことも、学力を伸ばす条件です。
焦りは、真剣に取り組んでいる証拠でもあります。ただ、焦りが強すぎるときは、一人で抱えず、先生や家族に話してみてください。話すだけで、気持ちが軽くなることもあります。
全範囲をやり直さず、
3ステップで抜けを埋めます
※ニジ高編集部の整理です。

通信制の時間の使い方|難関大学を目指す人の工夫
通信制高校では、全日制より、自分で使える時間が多くなることがあります。その時間を、どう使うかが、学力の伸びを左右します。次のような工夫が考えられます。
- 午前は、頭が働く時間に、苦手科目の基礎を:集中力が高い時間帯に、いちばん負荷の高い学習を置きます。
- 午後は、演習や、レポート・課題を:手を動かす学習に使います。
- 夕方以降は、復習と、質問のまとめを:その日のわからない点を、整理しておきます。
- 週に1回は、模試や過去問で、現在地を確認する:伸びを実感できると、継続しやすくなります。
時間が自由な分、学習が止まりやすい面もあります。「何を、いつまでに」を紙に書いて、見える場所に貼っておくと、動き出しやすくなります。
よくある勘違い|基礎の見直しについて
勘違い① 基礎は、中学の内容をやり直すこと
基礎の見直しは、必ずしも中学の内容に戻ることではありません。高校の内容でも、「前提になる単元」が基礎にあたります。つまずいた問題から、さかのぼって探せば十分です。
勘違い② 基礎ができれば、自然に応用も解ける
基礎が固まることは、応用への土台になりますが、応用には、組み合わせる力や、問題を読み解く力も必要です。基礎と応用を、往復しながら伸ばしていくイメージを持ってください。
勘違い③ 難関大学を目指す人は、基礎はもう終わっているはず
難関大学を目指す人の中にも、基礎に小さな抜けがある人は、少なくありません。「終わっているはず」と思い込まず、一度確かめてみることが、伸びるきっかけになります。
よくある勘違い|基礎の見直しについて
勘違い① 基礎は、中学の内容をやり直すこと
基礎の見直しは、必ずしも中学の内容に戻ることではありません。高校の内容でも、「前提になる単元」が基礎にあたります。つまずいた問題から、さかのぼって探せば十分です。
勘違い② 基礎ができれば、自然に応用も解ける
基礎が固まることは、応用への土台になりますが、応用には、組み合わせる力や、問題を読み解く力も必要です。基礎と応用を、往復しながら伸ばしていくイメージを持ってください。
勘違い③ 難関大学を目指す人は、基礎はもう終わっているはず
難関大学を目指す人の中にも、基礎に小さな抜けがある人は、少なくありません。「終わっているはず」と思い込まず、一度確かめてみることが、伸びるきっかけになります。

6. 保護者の方へ|「基礎に戻る」ことを、否定しないで
お子さんが、「基礎からやり直したい」と言い出したとき、保護者の方は、「そんな時間があるの?」と、不安になるかもしれません。ただ、自分から基礎に戻ろうとするのは、実は、とても大切な力です。
おすすめは、「どこが気になる?」「どのくらいの期間で確認する?」と、本人の計画を聞くことです。期間を区切って取り組むと、ずるずる長引くのを防げます。
また、お子さんの学習の進み方に、焦りを感じるときは、結果の数字より、「見直しが続いているか」に目を向けてあげてください。
よくある質問
A. すべてをやり直す必要はありません。すでにわかっている部分は短時間で確認し、抜けがありそうな箇所に重点を置けば、遠回りにはなりません。応用問題で何度も同じようなミスをするなら、基礎の抜けが原因のことがあります。
A. 基礎レベルの問題集を、時間を測らずに解いてみてください。解けない問題や、答えは合っていても理由を説明できない問題が、抜けのサインです。間違えた問題の「前提」になっている単元を、さかのぼって探します。
A. 志望校の過去問を見て、現状とのギャップを確認してから決めるのがおすすめです。難関大学の問題でも、土台は基礎的な知識と理解の組み合わせであることが多いと言われています。まず基礎の穴を確かめ、そのうえで応用に進むと、効率が上がりやすくなります。
A. 目指せます。入試方式や出願資格は大学ごとに違うため、志望校の募集要項で確認が必要です。学習計画を自分で組み立てる力や、質問できる相手がいるかが、成否を分けます。
A. 人によって違いますが、「1〜2か月で、主要科目の基礎を一通り確認する」と目安を決める人が多いです。期間を区切って、抜けが見つかった単元だけ重点的に戻ると、ずるずる長引くのを防げます。
A. 質問できる相手を確保してください。学校の先生、サポート校、塾や予備校、オンライン学習など、頼れる場所を一つ決めておくと、わからない点を溜めずに進められます。
A. 基礎に不安があるうちは、見直しを優先し、並行して過去問で「抜けの確認」を行うのがおすすめです。基礎が固まってきたら、過去問演習の比重を増やします。時期や配分は、入試までの残り時間によって調整してください。
A. 基礎に不安があるうちは、見直しを優先し、並行して過去問で「抜けの確認」を行うのがおすすめです。基礎が固まってきたら、過去問演習の比重を増やします。時期や配分は、入試までの残り時間によって調整してください。
まとめ
- 伸び悩みの原因は、基礎の小さな抜けにあることが少なくありません。
- 「できているつもり」が、いちばん危ない。つまずきに気づけたことが、伸びるチャンスです。
- 基礎の見直しは、わかる所は短時間・抜けがありそうな所は重点的に行えば、遠回りになりません。
- 自分のペースで、抜けなく積み上げる環境を整えることが、近道になります。
「基礎はもう大丈夫」と思ったときこそ、一度だけ、確かめてみてください。土台が固まれば、応用は驚くほど動き出します。まずは、基礎レベルの問題集を1ページ、解いてみるところから始めてみてください。まずは、基礎レベルの問題集を1ページ、解いてみるところから始めてみてください。
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執筆者:ニジ高編集部 2026年10月8日更新
参考文献
- 文部科学省「高等学校学習指導要領」(各教科の基礎的・基本的な知識及び技能の習得に関する記述)
- 各大学の入学者選抜要項・過去問題(出題範囲と形式は大学ごとに異なります。志望校の最新の要項で確認してください)
- 文部科学省「高等学校通信教育」関連資料(通信制の単位修得の仕組み)



