通信制高校の個別指導|メリットと落とし穴、見学で聞く8つの質問【2026】

通信制高校から大学進学を目指す生徒が増えています。個別指導がある通信制高校やサポート校なら、自分のペースで着実に力をつけられそう。そう感じている方も多いのではないでしょうか。確かに個別指導には良いところがたくさんあります。ただ、大学受験を目標にしたとき、個別指導だけでは思わぬ落とし穴にはまることもあります。

先に結論を書きます。通信制高校の個別指導は、「あるか・ないか」ではなく「誰が・何を・どこまで見てくれるか」で選ぶものです。同じ「個別指導」という言葉でも、1対1の教科指導、映像授業のあとの質問対応、担任との面談、塾の個別指導など、中身は大きく違います。そして大学受験では、教科を教わることと同じくらい、「何をどの順番でやるか」という受験の戦略を誰と立てるかが効いてきます。

この記事では、個別指導の良いところと落とし穴を整理したうえで、高等学校通信教育規程(e-Gov)、文部科学省の高等学校学習指導要領解説、「高等学校通信教育の質の確保・向上のためのガイドライン」、「令和7年度 通信制高等学校実態調査」、「令和9年度大学入学者選抜実施要項」を実際に開いて確認した事実をもとに、選び方と、見学・相談で聞いておきたい質問をまとめました。

今の高校に通い続けるのが難しい場合や、もっと自分らしい高校生活を探している場合は、オンラインという選択肢もあります。NIJIN高等学院(ニジ高)は「オンラインで最高の青春を」を掲げる通信制高校サポート校で、全国の仲間とオンラインでつながり、企業や地域と関わるプロジェクトや、生徒が自分たちで企画する行事に挑戦できます。カメラやマイクをオフにしてチャットだけで参加するところから始められ、全国にNIJINアカデミー(ニジ高はその高等部)のリアルの教室があり、リアルでの通学もご検討いただけます。ニジ高は高校ではないため、卒業資格は提携する通信制高校で取り、その高校のスクーリングには参加が必要です。どんな学校なのかは、校長・星野達郎のYouTubeでも見られます。

目次

結論:通信制高校の個別指導の早見

  • 個別指導の良さは「自分のペース」と「質問しやすさ」の2つです。得意な科目は先へ、苦手なところは戻ってやり直せます。人前で質問しにくい人にも向いています。
  • 通信制高校の授業は、もともと個別の指導を重視する仕組みです。単位は添削指導(レポート)・面接指導(スクーリング)・試験で修得し、文部科学省の学習指導要領解説は、面接指導を「個別指導を重視した」ものと説明しています。
  • 「個別指導あり」の中身は、少なくとも5つの形に分かれます。1対1の教科指導、少人数の個別指導、映像授業+質問対応、担任やメンターとの面談、塾・予備校の個別指導。パンフレットの言葉だけでは区別できません。
  • 大学受験では、個別指導だけだと「受験の戦略」が抜けやすくなります。「今日は何をやりますか」と聞かれても、志望校から逆算した優先順位が無いと答えられません。
  • 映像・集団授業だけにも、別の課題があります。質問しにくいこと、「分かったつもり」になりやすいことです。個別と集団の両方がある環境だと、弱点を補い合えます。
  • サポート校や塾の個別指導は、高校の単位の指導とは別物です。添削指導・面接指導・試験は在籍する高校の教員が行うものとされ、サポート校の費用に就学支援金は使えません。
  • 個別の学習支援だけでなく、仲間やプロジェクトも含めて高校生活を考えたいときは、オンライン中心のサポート校(NIJIN高等学院など)に相談してみる方法もあります。
オンラインで学ぶNIJIN高等学院の生徒

NIJIN高等学院(ニジ高)は、オンライン中心の通信制サポート校です。全国どこからでも。カメラ・マイクはオフのままで大丈夫です。

体験説明会を見てみる →

「個別指導があるか」より先に、「誰が・何を・どこまで」見てくれるかを確かめると失敗しにくくなります

「個別指導あり」と書かれている学校を見つけると、それだけで安心したくなります。けれど、入学してから「思っていた個別指導と違った」と感じる人の多くは、個別指導が無かったのではなく、個別指導の中身が自分の目的と合っていなかったケースです。

たとえば、高校の単位を落とさないためのレポートの手伝いが欲しい人と、難関大学の一般選抜を目指して受験対策をしたい人とでは、必要な個別指導がまったく違います。前者なら、レポートのつまずきをその場で聞ける環境があれば十分なこともあります。後者なら、教科の先生だけでなく、受験全体の計画を一緒に立ててくれる人が要ります。

ですから、学校を比べるときは次の3つを分けて聞くのがおすすめです。

  1. 誰が教えるのか。在籍する高校の教員か、サポート校や塾のスタッフか。プロの講師か、大学生の講師か。
  2. 何を教えるのか。高校の単位のためのレポートや試験の対策か、中学内容の学び直しか、大学受験の対策か。
  3. どこまで見てくれるのか。教科の説明だけか、学習計画や志望校選び、模試の振り返りまで見てくれるのか。

この3つが分かれば、「個別指導がある学校」の中から、自分に合う学校を絞り込めます。以下では、まず通信制高校の授業の仕組みを確認し、そのうえで個別指導の形の違い、良いところ、落とし穴、確認したい質問の順に見ていきます。

明るい自習室で、高校生年代の生徒と先生が机に並んで座り、ノートを見ながら1対1で学習を進めている様子
個別指導の良さは、自分のペースで進められて、その場で質問できることです。

通信制高校の授業は、添削・面接・試験の3つが基本で、面接指導は「個別指導を重視」するものとされています

個別指導の話をする前に、通信制高校で単位がどう取れるのかを押さえておきます。ここが分かると、「高校の中の個別指導」と「サポート校や塾の個別指導」の違いが見えてきます。

高等学校通信教育規程の第2条は、通信制の課程の教育を添削指導、面接指導及び試験の方法により行うものと定めています。放送やインターネットなど多様なメディアを利用した指導を加えることもできます。添削指導はいわゆるレポート、面接指導はいわゆるスクーリングのことです。

そのうえで、文部科学省の高等学校学習指導要領解説(総則編)は、通信制の課程の教育課程の特色を自学自習による添削指導と、個別指導を重視した面接指導とを中心とするものだと説明しています。つまり、通信制高校のスクーリングは、全日制の一斉授業をそのまま小さくしたものではなく、もともと一人ひとりのつまずきに合わせる考え方でつくられています。

1単位あたりに必要な添削指導の回数と面接指導の時間には、学習指導要領で標準が決まっています(1単位時間は50分で計算します)。

教科・科目 添削指導(1単位あたり) 面接指導(1単位あたり)
国語・地理歴史・公民・数学 3回 1単位時間
理科 3回 4単位時間
保健体育のうち「体育」 1回 5単位時間
保健体育のうち「保健」 3回 1単位時間
芸術・外国語 3回 4単位時間
家庭・情報・専門教科 必要に応じて2〜3回 必要に応じて2〜8単位時間

面接指導の人数にも決まりがあります。規程の第4条の2は、同時に面接指導を受ける生徒数は、少人数とすることを基本とし、40人を超えてはならないとしています。文部科学省のガイドラインも、面接指導は個々の生徒に応じたきめ細かな指導が行えるよう少人数で行うことを基本とし、それまでの添削指導で明らかになった一人ひとりの学習上の課題を十分考慮して指導するよう求めています。

添削指導についても、ガイドラインは、正誤の指摘や一律の解説だけでは不十分で、生徒一人一人の学習の状況に応じた解説や自学自習を進めていく上でのアドバイス等を記載すること、生徒からの質問を受け付けて速やかに回答する仕組みを整えることを求めています。

ここから分かるのは、通信制高校の本来の授業にも、個別に見てもらう仕組みが組み込まれているということです。そのうえで、「毎日の自学自習をどう続けるか」「大学受験の対策をどうするか」という部分を、学校の別コースやサポート校、塾の個別指導が補っている、という関係になっています。

出典:高等学校通信教育規程(e-Gov法令検索)/文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 総則編」/文部科学省「高等学校通信教育の質の確保・向上のためのガイドライン」(令和5年2月一部改訂)

※2026年9月時点の情報です。最新は公式でご確認ください。

高等学校通信教育規程第4条の2で、通信制高校の面接指導(スクーリング)は少人数を基本とし同時に受ける生徒は40人を超えてはならないこと、学習指導要領解説が面接指導を個別指導を重視したものと説明していることを示す図
出典:高等学校通信教育規程 第4条の2(e-Gov法令検索)、文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 総則編」

「個別指導」と書かれていても、中身は5つの形に分かれます

学校案内やサイトで「個別指導」と書かれているとき、指しているものは学校によってかなり違います。よく見かける形を5つに分けると、次のようになります。どれが良い・悪いではなく、目的に合うかどうかで選ぶものです。

形 中身 向いている人 確かめたいこと
1対1の教科指導 先生1人と生徒1人で、教科の内容を進める 苦手科目を集中して立て直したい人 先生は固定か、毎回変わるか
少人数の個別指導 先生1人が2〜3人を順番に見る 自分で問題を解く時間も欲しい人 1回の授業で説明を受ける時間の長さ
映像授業+質問対応 映像で学び、分からないところをチャットや面談で聞く 自分のペースで先へ進みたい人 質問の返事が来るまでの時間
担任・メンターとの面談 教科は教えず、学習計画や進路、生活の相談にのる 計画づくりや続けることが苦手な人 面談の頻度と、話せる内容の範囲
塾・予備校の個別指導 高校とは別の機関で、受験対策などを受ける 高校の単位とは別に受験対策をしたい人 高校の予定と両立できるか、費用

気をつけたいのは、学校案内の「個別指導あり」が、この表のどれか1つしか指していないことがある点です。担任との面談があることを「個別サポート」と呼んでいる学校もあれば、1対1の教科指導を別料金のオプションとして用意している学校もあります。

もう1つの見分けどころは、先生が誰かです。文部科学省の令和7年度 通信制高等学校実態調査によると、通信制の課程の教諭等・講師及び助教諭は全国で19,081人で、そのうち辞令などで定める週の正規の勤務時間が10時間未満の人が9,046人(47.4%)でした(その多くは講師で、7,508人です)。通信制の先生には、週に短い時間だけ担当する人が少なくありません。「質問したいときに、その先生がいるか」は、案内を読むだけでは分からないので、見学や相談で聞いておきたいところです。

出典:文部科学省「令和7年度 通信制高等学校実態調査」(2026年8月31日公表・2025年5月1日時点)

個別指導が選ばれる理由は、自分のペースで進められることと、質問しやすいことです

通信制高校の学び方はさまざまですが、中でも個別指導を取り入れている学校は、生徒一人ひとりに寄り添った学習環境として注目されています。通信制高校に通う生徒の学習状況や生活スタイルは多様で、一人ひとりが異なるペースや課題を抱えているからこそ、細やかな指導ができる個別指導は魅力的です。

自分のペースで進められる安心感

個別指導の大きな特徴は、学習のペースや内容を自分に合わせて変えられることです。得意な科目は先へ進み、苦手なところはじっくり時間をかける。そんな柔軟な学び方は、個別指導ならではの良さです。

大学受験を目指す場合も、志望校や得意不得意によって必要な学習量や範囲は異なります。一律のカリキュラムをそのまま受けるだけでなく、今の自分の状況に応じて変更できることは、受験勉強においても大きな良さであり、安心感にもつながります。

通信制高校には、しばらく学校から離れていた人も多く入学しています。文部科学省の令和7年度の実態調査では、2025年度の入学者77,998人のうち、中学3年のときに不登校だった生徒が44,461人(57.0%)でした。中学の内容に戻ってやり直したい人にとって、自分の位置から始められる個別指導は、大きな支えになります。

質問しやすさが、学習の土台を築く

集団授業では、「こんなことを聞いていいのかな」「みんなの前で質問するのは恥ずかしい」と感じて、疑問をそのままにしてしまう生徒も少なくありません。個別指導では先生との距離が近く、気になったことをその場で確かめやすい雰囲気があります。個別指導なら質問できる、という人も多いでしょう。

わからないことをわからないままにしないで済む環境は、学習の土台を固めるうえで大切です。特に受験勉強では、小さな理解の穴が後の単元に響くことがあるため、疑問を残さないことが重要なポイントになります。

発達特性があって一斉授業が負担になりやすい場合に、個別指導がなぜ合いやすいのかは、発達障害 個別指導の記事で詳しく書いています。

大学受験を目指すなら、個別指導だけでは「受験の戦略」が抜けやすくなります

個別指導には多くの良い面がある一方で、大学受験という目標を持ったとき、個別指導だけでは対応しきれない場面が出てくることもあります。これは個別指導の欠点というより、大学受験対策の特徴との兼ね合いです。

「何をやりたい?」と聞かれても答えられない

個別指導では、授業を始めるときに「何をやりますか」「どこを勉強したいですか」と先生が生徒に確認する進め方がよくあります。定期試験の対策なら、出題範囲が決まっているので「ここをやりたいです」と答えやすいのですが、大学受験となると、科目ごとの配点、志望校の出題傾向、今の自分の理解度など、いくつもの要素が絡み合います。そのため「今、自分が何を優先すべきか」を正確に把握するのは難しく、聞かれてもうまく答えられずに困ってしまう生徒が多いのです。

受験の戦略を立てることの難しさ

受験勉強では「何をどの順番でやるか」という優先順位が、結果を左右することがあります。英語が苦手だからと英語だけに集中しすぎると、他の科目が手薄になります。得意科目を伸ばすことに時間をかけすぎて、配点の高い別の科目の対策が後回しになれば、効率が悪くなります。

大学受験の勉強は、試験日から逆算してスケジュールを組んだり、志望する大学や学部に合わせて科目ごとに学習量を配分したりする戦略が必要です。この「全体を見て戦略を立てる」部分が、科目ごとの個別指導では抜け落ちやすいポイントです。

逆算の起点になる日程は、文部科学省の「令和9年度大学入学者選抜実施要項」(2027年春の入学者向け)で決まっています。

選抜の種類 決められている時期 逆算のめやす
総合型選抜 入学願書受付は2026年9月1日以降、判定結果の発表は11月1日以降 書類・面接・小論文の準備は、出願の前の数か月が勝負
学校推薦型選抜 入学願書受付は2026年11月1日以降、判定結果の発表は12月1日以降 調査書(在籍する高校の成績など)が大事な資料になる
大学入学共通テスト 本試験は2027年1月16日・17日 教科の学習計画を、この2日間から逆に組む
一般選抜など(大学ごとの教科・科目の個別テスト) 試験期日は2027年2月1日から3月25日までの間 志望校ごとの出題傾向に合わせた対策が要る

令和9年度の要項では、総合型選抜と学校推薦型選抜で、面接による評価を行うこととされました(一部の例外や、導入が難しい選抜区分の経過措置があります)。教科の個別指導だけでなく、志望理由の言葉にする力や、面接で自分のことを話す練習をどこで積むかも、選択肢を比べるときの視点になります。

出典:文部科学省「令和9年度大学入学者選抜実施要項」(2026年5月27日通知)

先生の役割と受験指導の範囲

個別指導では、英語・数学・国語など、科目ごとに別の先生が担当することがよくあります。担当科目の内容はしっかり教えてもらえても、「志望校の受験において、その科目のその分野をどう位置づけるか」という全体の視点まで持って指導できる先生ばかりとは限りません。受験科目全体を見渡してバランスをとることは、科目別の個別指導の仕組みの上では難しい面があります。

大学生の講師は、年齢が近く話しやすいという良さがあります。一方で、受験指導の経験の量は人によって差があり、自分の受験の経験をもとにした助言が中心になることもあります。講師が誰なのか、受験全体の計画は誰が見るのかを、あらかじめ聞いておくと安心です。

自宅の机でノートパソコンに向かい、オンラインの授業を受けながらメモを取る高校生年代の生徒。後ろのソファでは保護者が本を読んでいる
映像やオンラインの授業は、分からないところをどこで聞けるかまで決めておくと続けやすくなります。

映像・集団授業だけの場合は、「質問しにくさ」と「分かったつもり」が課題になります

ここまで個別指導の注意点をお伝えしましたが、映像授業や集団授業だけの環境にも、別の課題があります。

質問したくてもできない環境

映像授業は、質の高い講義をいつでも繰り返し見られる点で優れています。ただし、疑問が生じたときに質問しにくいという面もあります。メールやチャットで聞く形だと、疑問を言葉にしにくく、面倒になってしまいがちです。対面の集団授業でも、教室では質問をためらってしまい、わからないまま次の内容へ進んでしまうことがあります。授業後に質問しようとしても、先生がなかなかつかまらない場面も珍しくありません。いずれの場合も「後で聞こう」と思ったまま、質問が置き去りになりやすくなります。

「わからないところがわからない」という状態

映像授業や集団授業では、授業を「受ける」形になります。説明を聞く中で「なんとなくわかったつもり」で満足してしまうことも多く、「これってこういうこと?」という整理はなかなか難しいものです。あとから問題に取り組んだら解けなかった、ということも起きます。実は上手な授業であるほど「分かった!」という気持ちが大きくなるので、「分かったつもり」と「実際に問題が解ける」の区別が難しくなります。

メディアの学習で、スクーリングを全部置き換えられるわけではありません

通信制高校では、放送やインターネットなどのメディアを使った学習を計画的に取り入れた場合、面接指導の時間の一部を免除できます。ただし学習指導要領は、免除できるのは面接指導等の時間数の10分の6以内(特に必要がある場合に複数のメディアを使っても、合わせて10分の8まで)としています。映像で学ぶ時間が長い学校でも、スクーリングに行く日が0日になるわけではない、ということです。

映像授業の種類や、面接指導の免除の仕組みは、通信制高校 映像授業の記事で詳しくまとめています。

個別と集団の両方がある環境だと、それぞれの弱点を補い合えます

個別指導にも、集団・映像授業にも、それぞれ良いところと注意点があります。大学進学を目指す場合、どちらか一方だけに頼るのではなく、両方を組み合わせられる環境のほうが安心できる理由はここにあります。

集団授業では、体系的なカリキュラムに沿って学習の全体像をつかみやすく、計画的に広い範囲を進められます。一方、個別指導では、理解が不十分な部分を掘り下げたり、弱点に集中して取り組んだりできます。説明を受けたらすぐに問題を解くので、「分かったつもり」も防げます。この2つを組み合わせることで、「全体を見渡しながら、細かいところもケアできる」環境が生まれます。

学習スタイル 良いところ 注意点
個別指導のみ 自分のペースで進められる/質問しやすい 学習の方向性・優先順位を自分で決める必要がある
集団・映像授業のみ 体系的なカリキュラムで全体像をつかみやすい 質問しにくい/個別のフォローが受けにくい
個別+集団の両方あり お互いの弱点を補い合える/受験の道筋を一緒に設計しやすい 時間割の調整が必要な場合がある

もう1つ大切なのが、学習が止まったときに、誰が気づいて声をかけてくれるかです。実態調査では、令和6年度に添削課題は出しているのに面接指導に1日も来ていない生徒が全国に8,097人(在籍の2.6%)いました。そうした生徒の状況を把握するために学校が行っている対応として、最も多かったのは「教師による定期的な連絡」(165校)です。教え方の形だけでなく、止まったときの声かけの仕組みがあるかどうかも、個別のサポートの大事な一部です。

学校の外の塾と組み合わせる場合の考え方は、集団塾 個別指導塾 併用の記事で、両方を使うときの注意点とあわせて紹介しています。

個別指導のみは自分のペースで質問しやすいが優先順位を自分で決める必要があり、集団・映像授業のみは全体像をつかみやすいが質問しにくく、両方あると弱点を補い合えることを比べた表
個別指導と集団・映像授業は、得意なことと苦手なことが逆です。両方を組み合わせると、全体を見ながら細かいところもケアできます。

落とし穴:サポート校や塾の個別指導は、高校の単位の指導とは別物で、費用も別にかかります

個別指導を探していると、通信制高校そのものの制度と、サポート校や塾のサービスが混ざって見えることがあります。ここを分けておかないと、入学後に「単位のことは誰に聞けばいいのか」「費用がこんなにかかるとは思わなかった」ということが起きます。

単位に関わる指導は、在籍する高校の教員が行います

文部科学省のガイドラインは、添削指導・面接指導・試験や、成績評価・単位認定に関わる業務について、実施校の校長の監督権が及ばない者に実施させることなく、実施校の教職員が行うこととしています。添削指導と面接指導、その評価は、各教科の教員免許状を持つ実施校(在籍する高校)の教員が行うものとされています。

サポート校や学習センターの多くは、規程第3条でいう学習等支援施設(進路や心身の健康の相談、添削指導に付随する事務、学習活動の支援などで連携協力する施設)にあたります。実態調査によると、全国の学習等支援施設は2,317か所です。こうした場所の個別指導は、レポートを進める手伝いや学び直し、受験対策などの「支援」で、単位を認定する授業そのものではありません。

サポート校の役割や、法律上の位置づけの違いは、サポート校とはの記事で詳しく説明しています。

個別指導が別料金のことがあります

個別指導と集団授業の両方がある学校でも、組み合わせ方は学校によって違います。集団授業がメインで一部だけ個別指導を行う場合や、個別指導には別の申し込み・費用が必要な場合など、どのように「個別指導」が位置づけられているかを確認しておきましょう。

費用の面で押さえておきたいのは、高等学校等就学支援金の対象です。私立の通信制高校の授業料には、2026年度は1単位13,668円・年間337,200円までの支援があり、所得制限はありません。ただし、対象は高校の授業料だけで、サポート校や塾の費用には使えません。個別指導を高校の外で受けると、その分は支援の外で払うことになります。

出典:文部科学省「高等学校等就学支援金制度」

「個別指導あり」と「受験指導あり」は同じではありません

高校の授業内容の補習を中心に個別指導を行う学校と、大学受験を見据えた対策まで個別指導で対応している学校があります。同じ「個別指導」でも、対応できる範囲には差があります。志望校のレベルや受験科目に対して、どこまで対応してもらえるのかを事前に確かめておくと安心です。

見学や個別相談では、次の8つの質問で個別指導の中身を確かめられます

通信制高校を選ぶとき、「個別指導があるからよい」とは言い切れません。個別指導の弱点を補う仕組みがそろっているかまで確かめることが、大学受験を目指す人には必要です。学校見学や個別相談で、次の質問をそのまま聞いてみてください。

聞くこと なぜ聞くか 答えを聞いて見るところ
個別指導は、誰が担当しますか(教員・プロ講師・大学生) 指導できる範囲が変わる 担当が固定か、受験指導の経験があるか
個別指導は、別の申し込みや費用が必要ですか 総額が変わる 高校の分とそれ以外の分が分けて示されるか
個別指導の頻度と、1回の長さはどのくらいですか 必要な量を確保できるか 週あたりの回数と、振替の可否
質問は、いつ・どうやってできますか 疑問を残さないため 返事が来るまでの時間、対面かオンラインか
志望校に合わせた対策をしてもらえますか 受験の戦略を誰が立てるか 学習計画を一緒につくる人がいるか
進路指導はどのように行われますか 文理選択や出願先の相談先 定期的な面談があるか、誰が担当か
模試の結果は、誰と一緒に振り返りますか 結果を次の計画につなげるため 振り返りの場が決まっているか
学習が止まったとき、どう連絡をもらえますか ひとりで抱え込まないため 担任などからの定期的な連絡があるか

勉強の内容は、先生に教えてもらえます。では、文理選択の相談、模試の結果の見方とその後の対策、志望校や出願校の決め方など、勉強以外の進路の悩みは誰に相談すればいいのでしょうか。こうした不安を一緒に整理してもらえる環境があるかどうかも、あわせて確かめておきましょう。受験指導と一言でまとめず、具体的な中身を聞くのがコツです。

個別指導以外の比べ方(通い方・費用・スクーリング・サポート体制など)も含めて学校を比べたいときは、通信制高校 選び方のページで、比べる項目と進め方を一覧にしています。

選択肢の1つとしてのニジ高(正直な注意点)

ここまでは、どの通信制高校を選ぶ場合にも使える話です。そのうえで、選択肢の1つとしてNIJIN高等学院(ニジ高)についても正直に書いておきます。

ニジ高はオンライン中心の通信制高校サポート校です。全国どこからでも、海外からでも参加できます。担任制で、1クラスは8人の少人数です。公式ページでは、採用倍率60倍の教員が担任として伴走する形を紹介しています。カメラ・マイクをオフにして、チャットだけで参加するところから始められます。生活リズムに波があっても学べる設計で、授業のアーカイブ視聴や、中学内容の学び直しにも対応しています。選択授業には、総合型選抜に向けた小論文・面接・自己PRの講座があり、力を入れて取り組んでいます。企業や地域と関わるプロジェクトもあり、校長の方針として、社会に一番近い学校をめざしています。

正直な注意点も書きます。

  • ニジ高は高校そのものではありません。卒業資格は、提携する通信制高校で取ります。この記事で書いた添削指導・面接指導・試験や単位の認定は、提携する通信制高校が行います。
  • 学院の中でのスクーリングはありません。提携する通信制高校のスクーリングには参加が必要で、ニジ高はその日程の調整と準備を支援します。
  • 教科の個別指導がどこまで受けられるかは、個別相談会でご確認ください。ニジ高は、1クラス8人の少人数クラスと担任制で学ぶ形です。大学受験の教科の個別指導を求める場合は、その範囲を目的に合わせて確かめておくと安心です。
  • 費用は、提携する通信制高校の分とニジ高の分の両方がかかります。ニジ高の分に就学支援金は使えません。金額は学費のご案内をご覧ください。

「ひとりで黙々と教わる」よりも、「仲間がいて、担任が見てくれていて、そのうえで自分のペースで学ぶ」ほうが続きそうだと感じる人には、合う可能性があります。途中入学(転入・編入)ができ、出願費用は無料です。

迷ったときの進め方(3ステップ)

最後に、個別指導のある学校を選ぶときの進め方を3つにまとめます。

  1. 目的を1つに決める。「高校の単位を落とさない」「中学内容からやり直す」「志望校に合格する」「勉強を続ける習慣をつける」のうち、いちばん大事なものはどれかを決めます。目的によって、必要な個別指導の形が変わります。
  2. 形と担当者を確かめる。候補の学校の「個別指導」が、5つの形のどれにあたるかを聞きます。誰が担当し、受験全体の計画は誰が見るのか、別料金かどうかもここで確かめます。
  3. 体験して、質問のしやすさを自分で確かめる。体験授業や個別相談で、実際に1つ質問してみてください。聞きやすかったか、答えが分かりやすかったか。その感覚は、パンフレットの言葉より確かな判断材料になります。

本人が直接話すのが難しいときは、保護者だけで相談を始めてもかまいません。先に情報を集めておくと、本人と話すときの材料になります。

明るい相談室の丸テーブルで、保護者と高校生年代の生徒が並んで座り、担当者の説明を聞いている個別相談の様子
見学や個別相談では、個別指導を誰が担当し、どこまで見てくれるのかを具体的に聞いてみてください。
オンラインで学ぶニジ高の生徒

ひとりで抱え込まない学び方を、一度聞いてみませんか

NIJIN高等学院(ニジ高)は、1クラス8人・担任制のオンライン中心の通信制高校サポート校です。カメラオフ・チャット参加から始められます。高校そのものではないため、卒業資格は提携する通信制高校で取り、そのスクーリングへの参加が必要です。学び方の相談だけでも大丈夫です。

体験説明会の日程を見る → LINEで気軽に相談する

よくある質問

Q. 通信制高校の個別指導は、大学受験に向いていますか。

A. 苦手科目の立て直しや、質問を残さない学習には向いています。ただ、科目ごとの個別指導だけだと、志望校から逆算した優先順位づけ(受験の戦略)が抜けやすくなります。学習計画を一緒に立てる人がいるか、集団授業や進路面談と組み合わせられるかを確かめると、受験に向いた環境かどうかが見えてきます。

Q. 通信制高校のスクーリングは、個別指導なのですか。

A. 一斉に授業を受ける形のこともありますが、制度の考え方としては個別の指導を重視するものです。文部科学省の学習指導要領解説は、通信制の教育課程を「個別指導を重視した面接指導」を中心とするものと説明しており、高等学校通信教育規程は同時に面接指導を受ける生徒数を40人以下としています。実際の人数や進め方は学校ごとに違います。

Q. サポート校の個別指導を受ければ、単位は取れますか。

A. サポート校の個別指導は、レポートや試験に向けた学習を支える「支援」です。単位に関わる添削指導・面接指導・試験は、在籍する通信制高校の教員が行うものとされています。サポート校に通っていても、在籍する高校のレポート提出、スクーリングへの出席、試験の合格が必要です。

Q. 個別指導の費用に、就学支援金は使えますか。

A. 就学支援金の対象は高校の授業料だけです。2026年度は私立の通信制で1単位13,668円・年間337,200円まで、所得制限なしで支援されますが、サポート校や塾の個別指導の費用には使えません。高校の分とそれ以外の分を分けて見積もってもらうと、総額が比べやすくなります。

Q. 大学生の講師だと不安ですか。

A. 年齢が近く話しやすい、最近の受験を知っているといった良さがあります。一方で、受験指導の経験の量は人によって差があります。講師が大学生であること自体より、受験全体の計画を誰が見るのか、担当が固定か、困ったときにプロの先生に相談できるかを確かめるのがおすすめです。

ひとりで抱え込まなくていい環境を選べば、個別指導の良さはもっと生きてきます

個別指導は、通信制高校の大きな強みのひとつです。自分のペースで進められて、分からないところをその場で聞ける。それは、学校から離れていた時期がある人にとっても、苦手科目を抱えている人にとっても、大きな安心になります。

ただ、大学進学を目指すなら、教えてもらうことと同じくらい、「何を・どの順番で・いつまでに」を一緒に考えてくれる人がいることが大切です。「個別だけ」「集団だけ」ではなく、両方の良さと、止まったときに声をかけてくれる仕組みがそろっている環境なら、一人で悩まずに前へ進みやすくなります。

学校選びに正解は1つではありません。自分の目標に合った支えが受けられるかどうか、気になる学校には遠慮なく直接聞いてみてください。聞くことは、選ぶ側の大切な権利です。

オンラインで学ぶニジ高の生徒

オンラインで、青春する。

個別指導の選び方も含めて、体験説明会で気軽に相談できます

全国どこからでもカメラ・マイクはオフでOK転入・編入は随時受付

通信制高校サポート校 NIJIN高等学院(ニジ高)/出願費用は無料です。無理に勧めることはありません。


よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次