「好きなことはあるけれど、将来の仕事になるかは分からない」
「自分には夢中になれるものがない」
「興味はあっても、何から始めればよいか分からない」
そんな高校生は少なくありません。
進路について考えるとき、「将来の夢は?」「何になりたい?」と聞かれても、すぐに答えられないのは自然なことです。まだ知らない仕事や世界がたくさんある中で、職業を一つに決めるのは簡単ではありません。
NIJIN高等学院(ニジ高)では、最初から将来の夢を決めるのではなく、今の自分の中にある小さな「好き」「気になる」「やってみたい」から学びを始めます。
その中心となるのが、マイプロジェクトです。
この記事では、通信制高校におけるプロジェクト学習とはどのようなものか、ニジ高のマイプロジェクトがどのように生まれ、仲間や社会、進路へつながっていくのかをご紹介します。
通信制高校のプロジェクト学習とは?

プロジェクト学習とは、一つの問いや目標に向かって、自分で考え、調べ、行動しながら学ぶ方法です。
先生から出された問題の正解を探すだけではありません。
たとえば、次のような活動があります。
- 興味のあるテーマについて調べる
- 実際にその分野で働く人へ話を聞く
- 仲間を集めてイベントを企画する
- 作品や商品、動画などを制作する
- 自分の経験や考えを社会へ発信する
- 活動を振り返り、次の挑戦を考える
知識を覚えるだけでなく、実際に使いながら学ぶことが特徴です。
通信制高校は、全日制高校に比べて自分で使える時間をつくりやすいため、興味のある分野を深く探究したり、学校の外へ出て活動したりすることにも向いています。
一方で、自由な時間があっても、一人だけでプロジェクトを始め、続けるのは簡単ではありません。
「何をしたいのか分からない」
「やってみたいけれど、自信がない」
「企業や専門家に、どう連絡すればよいか分からない」
そのようなときに、興味を一緒に見つけ、計画を考え、必要な人や社会へつなぐ伴走者が重要になります。
ニジ高のマイプロジェクトは「好き」を社会での挑戦に変える
ニジ高のマイプロジェクトは、自分の「好き」や「得意」を起点に、仲間や企業、専門家、地域と関わりながら、実際の挑戦へ広げていく学びです。
取り組むテーマは、一人ひとり違います。
学校から全員へ同じ課題を与えるのではなく、生徒との対話からプロジェクトをつくります。
イラスト、鉄道、ゲーム、スポーツ、教育、文章、ハンドメイドなど、一見すると勉強とは関係がないように見えるものも、すべて学びの入口になります。
好きなことについて調べれば、情報を集めて整理する力が育ちます。
誰かへ魅力を伝えようとすれば、文章やデザイン、プレゼンテーションを学びます。
イベントを開こうとすれば、企画、予算、日程調整、広報、チームづくりが必要です。
企業や専門家と関われば、社会の仕組みや仕事について知ることができます。
一つの「好き」から、教科や学校の枠を越えた学びが広がっていきます。

マイプロジェクトが生まれる5つのステップ
マイプロジェクトは、いきなり大きな目標を決めて始めるものではありません。
小さな興味を見つけ、対話しながら、一歩ずつ形にしていきます。

1.見つける|好き・得意・気になるを言葉にする
まずは、自分について知るところから始めます。
- 最近よく見ている動画は?
- 時間を忘れてできることは?
- 人から褒められたことは?
- 一度やってみたいと思っていることは?
- 不思議に思っていることや、変えたいことは?
「将来の夢」のような大きな答えは必要ありません。
ゲームが好き。絵を描くと落ち着く。電車の路線を調べるのが楽しい。自分の経験を誰かに伝えたい。
そんな小さな言葉が、プロジェクトの種になります。
2.考える|どんな形なら挑戦できるかを探す
次に、見つけた興味を「何ができそうか」へ広げます。
たとえば、「イラストが好き」からは、次のような可能性が考えられます。
- 自分の作品をSNSで発信する
- オリジナルキャラクターをつくる
- 絵本や漫画を制作する
- 誰かの活動を応援するポスターを描く
- イラストレーターやアニメーターに話を聞く
- デザインやアニメーションの会社と企画する
一つの好きから、さまざまな方向へ進むことができます。
3.つながる|仲間・専門家・企業と出会う
自分だけではできないことも、誰かとつながることで動き始めます。
同じことが好きな仲間を探したり、プロに話を聞いたり、企業や地域の方へ協力をお願いしたりします。
生徒だけでは連絡が難しい場合は、スタッフがつながり方を一緒に考え、打ち合わせにも伴走します。
大人が完成した企画を渡すのではなく、生徒自身が「何を聞きたいか」「どんなことを一緒にやりたいか」を考えることを大切にしています。
4.つくる|アイデアを実際の形にする
話を聞いて終わるのではなく、自分の作品や企画として形にします。
イベント、記事、動画、絵本、研究発表、商品、サークルなど、アウトプットの形は自由です。
活動の途中では、思ったように進まないこともあります。
協力してくれる人が見つからない。予定が合わない。作品が完成しない。発表するのが怖い。
そうした経験も含めて、プロジェクト学習です。計画を変えたり、仲間へ相談したり、小さな形で試したりしながら進めます。
5.届ける|誰かの反応を受け取り、次へつなげる
完成したものは、仲間や学校の中だけでなく、できるだけ社会へ届けます。
SNSで発信する。イベントで発表する。企業の方に見てもらう。コンテストへ応募する。実際に誰かに使ってもらう。
誰かの反応を受け取ることで、「もっとこうしたい」「次はここを工夫したい」と、新しい目標が生まれます。
マイプロジェクトは、一度完成して終わるものではありません。挑戦と振り返りを重ねながら、その人の学びや進路へ育っていきます。
ニジ高生のマイプロジェクト事例
ニジ高では、生徒一人ひとりの経験や興味から、さまざまな活動が生まれています。
「電車好きの友達がほしい」から、鉄道会社とのプロジェクトへ
電車が好きな高校生の最初の願いは、「電車好きの友達をつくりたい」でした。
同じ電車好きの小中学生へ声をかけ、オンラインで鉄道シミュレーターを見せ合ったり、好きな路線について話したりする活動が始まりました。
やがて仲間と鉄道博物館へ行くイベントを実現。さらに、鉄道会社での職場体験や、地域を巻き込んだ企画へつなげようとしています。
友達をつくりたいという個人的な思いが、仲間を幸せにし、社会とつながるプロジェクトへ広がった例です。
イラストを通して、誰かを元気にしたい
話すことは得意ではなくても、絵を描くことが大好きな生徒がいます。
「イラストを通して誰かを元気にしたい」「将来は好きなことを仕事にしたい」という思いから、企業との制服プロジェクト、絵本作家による講座、絵本制作などに参加しました。
さらに、自分の好きなハンドメイドを仲間と楽しむサークルも立ち上げています。
好きなことを深めるだけでなく、人とつながり、誰かに届ける活動へ発展しています。
不登校の経験から、教育をよりよくする研究へ
自分が不登校になった経験をきっかけに、「将来は支援する側になりたい」「教育を変えたい」という思いを持った生徒もいます。
社会学や教育学に関心を持ち、教育関係者へのアンケートや、大学教授との対談に挑戦しました。
自分の経験を、つらかった過去だけで終わらせず、誰かの未来を変えるための問いや研究へつなげています。
スポーツ好きを、学校行事の企画へ
スポーツが好きな生徒の「みんなで体を動かすイベントをつくりたい」という思いから、スポーツ大会の企画が始まりました。
競技を考えるだけでなく、会場、予算、参加者、当日の運営まで仲間と話し合います。
スポーツをする側から、誰かが楽しめる場をつくる側へ。好きなことを通して、企画力やリーダーシップを身につけています。

好きなことが見つかっていなくても大丈夫
「マイプロジェクト」と聞くと、すでに夢や特技がある人のための活動に見えるかもしれません。
けれど、ニジ高では、好きなことを見つけるところもプロジェクトの一部だと考えています。
何も思いつかないときは、まず誰かの活動を見てみる。気になる授業へ参加する。サークルをのぞく。イベントを少し手伝う。
その中で、
「これは面白そう」
「自分だったらこうしてみたい」
「この人と一緒なら、やってみたい」
という気持ちが生まれることがあります。
好きなことは、一人で考え続けて見つけるものとは限りません。人や社会と出会い、実際に試す中で、少しずつ見えてくることもあります。
また、一度始めたプロジェクトを途中で変えたり、やめたりしても構いません。
やってみたからこそ、「これは違った」「次は別のことを試したい」と分かることも、大切な学びです。
マイプロジェクトは進路や将来にどうつながる?
マイプロジェクトでは、活動の結果だけでなく、そこへ至るまでの過程が残ります。
- なぜ挑戦しようと思ったのか
- どのように情報を集めたのか
- 誰と協力したのか
- うまくいかなかったとき、どう工夫したのか
- 挑戦を通して何が変わったのか
- 次に何をしてみたいのか
これらは、自分の興味や強みを知る材料になります。
総合型選抜の志望理由書や面接、専門学校の出願、就職活動などで、「高校生活で何をしてきたか」を自分の言葉で伝える実績にもなります。
ただし、入試で評価されるためだけに活動するわけではありません。
自分の好きなことに取り組み、誰かとつながり、社会から反応をもらう。その経験が、「もっと学びたい」「この分野に関わりたい」という進路を見つけるきっかけになります。
通信制高校だからこそ、自分だけの学びをつくれる
通信制高校には、自分で使える時間があります。
その時間を、ただレポートを終わらせるためだけに使うのか。それとも、自分の興味を深め、仲間や社会とつながるために使うのか。
高校生活の形は、自分で選ぶことができます。
ニジ高では、安心して過ごせる少人数のクラスを土台に、生徒一人ひとりの「好き」「得意」「やってみたい」を、実際の挑戦へつなげます。
まだ言葉になっていない興味も、小さな違和感も、その人にしかつくれない学びの入口です。
あなたの「好き」から、どんなプロジェクトが始まるでしょうか。
オープンキャンパスでマイプロジェクトを体験してみよう
ニジ高のオープンキャンパスでは、学校の説明を聞くだけでなく、自分の興味や好きなことを言葉にし、どのようなプロジェクトができそうかを考える体験を行っています。
好きなことが決まっていなくても、明確な進路がなくても大丈夫です。
「ちょっと気になる」から、一緒に最初の一歩を考えてみませんか。

