「通信制高校だと就職で不利になるのでは」と心配になって、この記事にたどり着いた方も多いと思います。本人が気にしていることもあれば、保護者の方が気にしていることもあるでしょう。
先に結論を書きます。国の統計で見ると、通信制高校を卒業して就職した人の割合は14.1%で、全日制・定時制の13.7%とほぼ同じです。また、文部科学省と厚生労働省は、採用の場で通信制課程の卒業者を全日制課程の卒業者と差別的に扱わないよう、就職の日程を定める通知(令和8年2月25日)で求めています。一方で、はっきりした差もあります。就職した人のうち、学校やハローワークを通じて就職した人は、全日制・定時制の90.7%に対して通信制は48.4%。そして通信制の卒業者の26.1%は、進学も就職もしないまま卒業しています。
この記事では、文部科学省の学校基本調査(令和7年度)、令和9年3月卒業者の就職日程を定めた文部科学省・厚生労働省の通知、厚生労働省の求人倍率、全国高等学校統一用紙の記入上の注意、都道府県ごとの「一人一社制」の申し合わせを実際に開いて確かめた内容で、「どこで差がつくのか」「どうすれば差を埋められるのか」を整理します。確かめられなかったことは、確かめられなかったと書いています。
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結論:通信制高校からの就職の早見
- 通信制高校からの就職はできます。卒業すれば学歴は全日制と同じ「高等学校卒業」です。令和6年度間に通信制を卒業した91,809人のうち、12,989人(14.1%)が就職しました(学校基本調査)。
- 採用で課程による差別的な扱いをしないよう、国が求めています。文部科学省・厚生労働省の令和8年2月25日の通知に、定時制・通信制と全日制の卒業者の間で差別的取扱いが行われないようにと明記されています。
- 差が出ているのは「就職の探し方」です。学校・ハローワーク経由で就職した人は、全日制・定時制90.7%に対し通信制48.4%。通信制は学校の就職支援を使わずに卒業する人が多いと読めます。
- 高卒の就職は独特です。令和9年3月卒業者は、学校から企業への応募書類の提出が9月5日から、選考開始が9月16日から。多くの都道府県で、はじめは1人1社しか応募できません。
- 高卒求人は多い状態です。令和9年3月卒業予定者の求人倍率は3.60倍(令和8年7月末)。ただし学校やハローワークの紹介を希望した生徒の数字です。
- 入学前に「その学校の就職支援」を確かめるのがいちばん効きます。求人票が届くか、調査書を誰が書くか、面接練習があるかを質問しましょう。
- 企業と関わるプロジェクトやインターンの経験を積みたい場合は、オンライン中心のサポート校(NIJIN高等学院など)を組み合わせる方法もあります。
「不利かどうか」は学歴では決まりません。差がつくのは「求人がどこから届くか」です
「通信制高校 就職 不利」と検索すると、「不利にならない」という記事と「やはり不利」という記事の両方が出てきます。どちらも一部だけを見ているので、答えが割れて見えるのだと思います。
整理すると、次の2つは分けて考える必要があります。
- 学歴として不利か。通信制高校を卒業すれば、最終学歴は全日制と同じ「高等学校卒業」です。高卒以上を条件にする求人に、通信制の卒業者も応募できます。国も、課程による差別的な取扱いをしないよう企業側に求めています。
- 就職活動の仕組みの中で不利になりやすいか。こちらは「なりやすい場面がある」が正直な答えです。高校生の就職は、企業が学校に求人を出し、学校が生徒を推薦する「学校経由」の仕組みで動いています。この仕組みを使えるかどうかは、在籍する学校の就職支援の体制で大きく変わります。
つまり、「通信制だから落とされる」というより、「学校経由の求人に乗れないまま、一人で探すことになる」ときに差がつきやすいのです。次の節から、統計と制度で順に確かめていきます。
保護者の方へ。お子さんが「通信制だと就職できないの?」と不安そうにしていたら、まず「学歴は同じ高校卒業」「差がつくのは探し方」という2点を一緒に確認するだけでも、気持ちが軽くなることがあります。

統計で見ると、通信制卒業者の就職者の割合は14.1%。全日制・定時制の13.7%とほぼ同じです
文部科学省の学校基本調査(令和7年度・確定値)で、通信制と全日制・定時制の卒業後の状況を並べました。通信制は「令和6年度間の卒業者」(2024年4月〜2025年3月に卒業した人)、全日制・定時制は「令和7年3月の卒業者」が対象です。
| 卒業後の状況 | 通信制 | 全日制・定時制 |
|---|---|---|
| 卒業者の数 | 91,809人 | 929,157人 |
| 大学・短大などへ進学 | 26,301人(28.6%) | 582,042人(62.6%) |
| 専門学校(専修学校専門課程)へ進学 | 21,013人(22.9%) | 137,652人(14.8%) |
| 就職者 | 12,989人(14.1%) | 127,501人(13.7%) |
| 進学も就職もしていない人 | 23,995人(26.1%) | 44,070人(4.7%) |
出典:文部科学省「学校基本調査」令和7年度 確定値(通信制は表297、全日制・定時制は表283。e-Stat 2025年12月26日公開。2026年9月22日確認)
ここでいう「就職者」は、自営業、雇用期間の定めのない仕事(無期雇用)、1年以上でフルタイム相当の有期雇用に就いた人などを合わせた数です。割合で見ると、通信制と全日制・定時制に差はほとんどありません。「通信制からは就職できない」という心配は、数字の上では当たっていません。
一方で、表のいちばん下の行は大きく違います。通信制は4人に1人以上が、進学も就職もしていない状態で卒業しています。学校基本調査では「進学でも就職でもないことが明らかな人」の区分で、家事の手伝いをしている人、外国の学校に進んだ人、予備校などに属さずに受験の準備をしている人、就職活動を続けている人など、さまざまな事情の人が含まれます。一概に悪いとは言えませんが、「就職したかったのに、動き方が分からないまま卒業した」人も含まれていると考えるのが自然です。
また、雇用の形にも違いがあります。通信制の卒業者のうち、1か月以上の期間の定めがある仕事(有期雇用)に就いた人は3,114人(3.4%)、1か月未満の仕事(臨時労働者)は2,558人(2.8%)で、合わせて6.2%です。全日制・定時制では合わせて0.4%でした。通信制からは、正社員以外の働き方で社会に出る人の割合が高いことも、統計から分かります。
大学や専門学校への進学を考えている方は、通信制高校 大学進学と通信制高校 専門学校の記事で、受験資格と進学の流れを詳しく書いています。

差が出ているのは「学校・ハローワーク経由」の割合です。通信制は半分以下にとどまります
学校基本調査には、就職者のうち「職業安定所(ハローワーク)または学校を通じて就職した人」の数も載っています。ここがいちばん大きな差です。
| 項目 | 通信制 | 全日制・定時制 |
|---|---|---|
| 就職者 | 12,989人 | 127,501人 |
| うち学校・ハローワークを通じて就職 | 6,285人(48.4%) | 115,628人(90.7%) |
| いちばん多い職業 | サービス職業 3,902人(30.0%) | 生産工程 49,154人(38.6%) |
| 2番目に多い職業 | 生産工程 2,851人(21.9%) | サービス職業 15,816人(12.4%) |
出典:文部科学省「学校基本調査」令和7年度 確定値(通信制は表302、全日制・定時制は表292「職業別就職者数」。2026年9月22日確認)
全日制・定時制では、就職者の9割以上が学校やハローワークの紹介で仕事を決めています。通信制では半分以下です。残りの半分は、自分で求人に応募した、アルバイト先でそのまま働くことになった、家の仕事を継いだ、などの形だと考えられます(統計はそこまで細かく分けていません)。
これは、通信制の生徒の就職活動が「学校の外」で行われることが多いことを示しています。学校経由の仕組みに乗れば、求人の数や選考の日程、面接の練習で、全日制と同じ土台に立てます。乗れないと、求人探しから一人で始めることになります。「通信制は不利」と感じる人の多くは、この差を感じているのだと思います。
もう1つ、よく見かける「高校生の就職率97.9%」という数字にも注意が必要です。これは文部科学省の「高等学校卒業者の就職状況に関する調査」(令和8年3月末現在)の数字ですが、調査の対象は全日制・定時制で、通信制は含まれていません。通信制の卒業者の就職の状況を知りたいときは、学校基本調査の数字を見る必要があります。
出典:文部科学省「令和8年3月高等学校卒業者の就職状況(令和8年3月末現在)に関する調査について」(2026年9月22日確認)
高卒の就職は「学校経由・9月16日から選考・はじめは1人1社」という独特なルールで動きます
大学生の就職活動と違い、高校生の就職は、国と学校と経済団体の申し合わせで日程と手順が決まっています。令和9年3月に卒業する人の日程は、文部科学省と厚生労働省が令和8年2月25日に出した通知で次のように定められています。
| 時期(令和8年) | 何が起きるか | 通信制の人が確かめること |
|---|---|---|
| 6月1日〜 | ハローワークが企業からの高卒求人の受付を始める | 学校に求人票が届く仕組みがあるか |
| 7月1日〜 | 企業が学校に求人を出し、学校訪問を始める。生徒が求人を見られるようになる | 求人票をどこで見るか(学校・オンライン) |
| 9月5日〜(沖縄県は8月30日〜) | 学校から企業へ応募書類(推薦)が届く | 調査書を誰が書くか、推薦してもらえるか |
| 9月16日〜 | 企業の選考(面接など)と採用内定が始まる | 面接の練習や交通の相談ができるか |
出典:文部科学省・厚生労働省「令和9年3月新規中学校・高等学校等卒業者の就職に係る推薦及び選考開始期日等並びに文書募集開始時期等について(通知)」令和8年2月25日/厚生労働省 報道発表(令和8年2月16日)(2026年9月22日確認)
この通知には、日程だけでなく大切なことがいくつも書かれています。
- 企業は、ハローワークで確認を受けた求人票で学校に求人を出す。学校は、その手続きを経ていない求人には推薦しない
- 応募書類は「全国高等学校統一用紙」を使う。選考と関係のない個人情報に配慮する
- 生徒の求人検索用のIDとパスワード(高卒就職情報WEB提供サービス)は学校が生徒に渡す。企業への連絡は学校を通じて行う
- 定時制・通信制の卒業者と全日制の卒業者との間で、差別的な取扱いが行われないようにする
このように、高卒就職は「学校」が窓口になる設計です。通信制高校でも、学校が求人を受け付けて生徒を推薦する体制を整えていれば、同じ仕組みを使えます。
「一人一社制」は、都道府県ごとに期日と社数が違います
高卒就職のもう1つの特徴が、はじめの一定期間は1人1社しか応募・推薦できないという「一人一社制」です。これは法律ではなく、都道府県ごとの検討会議の申し合わせで決まっています。令和9年3月卒業者について、厚生労働省がまとめた一覧(令和8年6月現在)では、一定の期日までは1人1社で、その後に複数応募ができる都道府県が40、はじめから複数応募ができる都道府県が7でした。
| 都道府県 | 令和9年3月卒業者の応募・推薦の方法 |
|---|---|
| 東京 | 9月中は1人1社、10月1日以降は1人2社まで |
| 神奈川 | 9月中は1人1社、10月1日以降は1人2社まで |
| 愛知 | 指定校求人は10月31日まで1人1社、11月1日以降は1人2社まで。指定校以外の公開求人は、複数応募可の求人に限りはじめから2社まで |
| 大阪 | はじめから1人2社まで(指定校以外の公開求人で、企業が複数応募を認めた場合) |
| 福岡 | 10月31日まで1人1社、11月1日以降は1人2社まで |
| 北海道 | 10月31日まで1人1社、11月1日以降は1人2社まで(就職面接会での応募は期間にかかわらず2社以上) |
出典:厚生労働省 高卒就職情報WEB提供サービス「都道府県高等学校就職問題検討会議における申し合わせ等(令和9年3月卒業者の応募・推薦について)」令和8年6月現在(2026年9月22日確認)。県外の企業に応募する場合は、応募先の都道府県の申し合わせを適用するとしている都道府県もあります。
1社ずつしか受けられない分、応募する1社をどう選ぶかが大切になります。全日制の高校では、先生が求人票の見方や会社の選び方を教え、面接の練習までしてくれるのが一般的です。通信制でもこの支援があるかどうかが、就職活動の進めやすさを大きく左右します。
※2026年9月時点の情報です。最新は公式でご確認ください。

高卒求人の倍率は3.60倍。ただしこれは学校やハローワークの紹介を希望した生徒の数字です
厚生労働省の取りまとめでは、令和9年3月に卒業する高校生への求人は、令和8年7月末の時点で次のとおりでした。
| 項目 | 令和9年3月卒業予定者(令和8年7月末) | 令和8年3月卒業者(令和8年3月末) |
|---|---|---|
| 求人数 | 約45万9千人(前年同期比1.6%減) | 約49万9千人 |
| 求職者数 | 約12万7千人(同0.8%増) | 約12万1千人 |
| 求人倍率 | 3.60倍(同0.09ポイント低下) | 4.12倍 |
| 就職内定率 | (9月16日から選考開始) | 98.9% |
出典:厚生労働省 令和8年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職状況」取りまとめ(令和8年7月末現在)/同 令和7年度 取りまとめ(令和8年3月末現在)(2026年9月22日確認)
求職者1人あたり3件以上の求人がある計算で、数字だけを見ると高卒の就職は「売り手」に見えます。ただし、厚生労働省はこの数字の対象を「学校やハローワークからの職業紹介を希望した生徒」と明記しています。
通信制の生徒にとって大事なのは、ここです。学校やハローワークの紹介の流れに乗った人は、この求人の多さの恩恵を受けられます。乗らずに一般の求人サイトやアルバイト先だけで探すと、高卒向けに用意された求人の多くに出会わないまま卒業することになりかねません。
通信制の学校によっては、自校で求人の受付や推薦を行わず、ハローワークの窓口を案内する形のところもあります。その場合でも、ハローワークは新規高卒者の職業紹介を行っていますので、「学校で求人が扱われていない=高卒求人に応募できない」ではありません。学校に「ハローワークと連携していますか」「どこの窓口に行けばいいですか」と聞いてみてください。
履歴書の学歴は「高等学校卒業」。通信制でも隠す必要はなく、課程は調査書に書かれます
「履歴書に通信制と書くと不利になるのでは」という相談もよくあります。高卒の就職で使う応募書類は、履歴書(本人が書く)と調査書(学校が書く)がセットになった「全国高等学校統一用紙」です。令和8年3月卒業者から新しい様式に変わり、履歴書の「性別」欄と「趣味・特技」欄がなくなり、「学歴・職歴」欄が「在籍校」欄と「職歴」欄に分かれました。
| 欄 | 書き方(記入上の注意より) | 通信制の人のポイント |
|---|---|---|
| 在籍校(履歴書) | 卒業見込み、または卒業した高等学校名を書き、「卒業見込み」「卒業」の該当するほうを○で囲む | 書くのは在籍する通信制高校の名前。サポート校や学習センターの名前ではない |
| 職歴(履歴書) | いわゆるアルバイトは書かない | アルバイトの経験は「志望の動機・アピールポイント等」で伝える |
| 校内外の諸活動(履歴書) | 部活動、ボランティア、インターンシップなど | 学校の外での活動も書ける |
| 課程名・在学期間(調査書) | 全日制・定時制・通信制の別、入学・編入学・転入学の別を○で囲む | 学校が生徒指導要録に基づいて書く。転入した場合もここに書かれる |
出典:文部科学省「新規高等学校卒業者及び新規中学校卒業者の採用選考に係る応募書類の様式の一部改定について」(令和7年2月20日)/同 別紙3「全国高等学校統一用紙の記入上の注意事項 変更点対比表」(2026年9月22日確認)
つまり、通信制課程であることは、学校が書く調査書に記載されます。本人が隠そうとしても隠れるものではありませんし、隠す必要もありません。大切なのは、面接で「通信制を選んだ理由」と「通信制でどう過ごしたか」を、自分の言葉で説明できるようにしておくことです。
卒業後に一般の求人(中途採用など)へ応募するときに市販の履歴書を使う場合も、学歴欄は卒業した高校の名前と「卒業」を書きます。学校名に課程名まで書くかどうかは、卒業証明書の表記に合わせると迷いません。
面接でよく聞かれるのは「なぜ通信制を選んだのか」です。不登校や体調のことを話すかどうかは、本人が決めてかまいません。話す場合も、「その経験から何を学んで、今どう働きたいか」までつなげると、前向きな説明になります。アルバイトの経験がある人は、通信制高校 アルバイトの記事も参考にしてください。

入学前・在学中に、その学校の就職支援を確かめる10の質問
就職先を探す前に、働く場を一度見ておきたい場合は、通信制高校 インターンシップで、就業体験が単位になる条件と探し方をまとめています。
ここまで見てきたとおり、通信制からの就職で差がつくのは「学校の就職支援を使えるかどうか」です。そして、就職支援の中身は学校によって大きく違います。
通信制高校には、法令で情報の公表が求められています。高等学校通信教育規程の第14条では、進学者数と就職者数などの卒業後の状況や、生徒の進路選択などへの支援について、学校が情報を公表するものとされています。ただし、文部科学省の令和7年度の調査では、公表の項目によっては「一部公表」や「公表していない」学校もありました。ホームページで見つからなければ、次の質問を学校に直接してみてください。
出典:文部科学省「令和7年度 通信制高等学校実態調査」(情報公開の状況・高等学校通信教育規程第14条の抄録。2026年9月22日確認)
| 聞くこと | なぜ聞くか |
|---|---|
| 1. 昨年度の卒業者のうち、就職した人は何人ですか | 就職する生徒がいるか、実績を見る |
| 2. 学校に高卒求人の求人票は届きますか。生徒はどこで見られますか | 学校経由の仕組みに乗れるかが分かる |
| 3. 高卒就職情報WEB提供サービスのIDはもらえますか | 家からオンラインで求人を探せるか |
| 4. 学校から企業へ推薦してもらえますか | 一人一社制の中で応募できるか |
| 5. 調査書はいつ、誰が作りますか | 9月の応募書類提出に間に合うか |
| 6. 就職担当の先生や進路指導の担当はいますか | 相談の窓口がはっきりしているか |
| 7. 面接や履歴書の練習はありますか。オンラインでもできますか | 通学が少ない人でも準備ができるか |
| 8. 学習センターやサポート校の先生も就職の相談に乗ってくれますか | 日々の相談先と学校の窓口の役割分担 |
| 9. ハローワークとはどう連携していますか | 学校で求人を扱わない場合の道筋 |
| 10. 卒業後に就職先が決まっていない人の相談も受けていますか | 卒業後に動く場合の支え |
すでに在籍している人は、高3(最終学年)の6月ごろまでに1〜5を聞いておくと、7月の求人公開から9月の応募までを落ち着いて進めやすくなります。転校や転入を考えている人は、学費や単位と同じくらい、この10問の答えを比べてみてください。
卒業してから就職先を探す場合も、既卒3年以内の新卒枠やハローワーク・サポステを使えます
「在学中は体調を整えるので精一杯で、就職活動まで手が回らない」という人もいると思います。その場合も、卒業した時点で道が閉じるわけではありません。
| 使えるもの | どんなものか | 向いている人 |
|---|---|---|
| 既卒3年以内の新卒枠 | 国の指針で、企業は卒業後少なくとも3年間は新卒の採用枠に応募できるようにすることが求められている | 卒業後しばらくしてから正社員をめざす人 |
| ハローワーク | 求人の紹介、応募書類や面接の相談を無料で受けられる | 自分で求人を探すのが不安な人 |
| 地域若者サポートステーション | 15〜49歳で、仕事をしておらず学校にも通っていない人の「働く」への一歩を無料で支える。全国179か所 | いきなり就職活動をするのはしんどい人 |
出典:厚生労働省「卒業後3年以内の既卒者は、新卒枠での応募受付を!」(青少年雇用機会確保指針)/厚生労働省 地域若者サポートステーション(2026年9月22日確認)
既卒の新卒枠は、企業に求められている「努めること」で、すべての企業が受け付けているわけではありません。求人票や企業の採用ページで「既卒者の応募可」かどうかを確かめてください。
公務員をめざす方法もあります。試験の種類ごとの受験資格や対策は、通信制高校 公務員の記事にまとめています。
よくある誤解と落とし穴:「通信制=不利」も「どこでも同じ」も、半分だけ正しい
ここまでの内容を、よくある誤解の形で整理します。
| よくある思い込み | 実際のところ |
|---|---|
| 通信制の卒業は、高卒扱いにならない | 通信制高校を卒業すれば「高等学校卒業」。高卒認定の合格とは違う |
| 通信制からは就職できない | 就職者の割合は14.1%で、全日制・定時制13.7%とほぼ同じ |
| どの通信制でも就職支援は同じ | 学校・ハローワーク経由の就職は48.4%。学校ごとの体制差が大きい |
| 高卒求人は多いから、卒業してから探せばいい | 倍率3.60倍は学校やハローワークの紹介を希望した生徒の数字。在学中に流れに乗るほうが選べる求人が多い |
| サポート校に通えば、そこから就職の推薦を受けられる | 応募書類の調査書を書くのは在籍する高校。推薦の窓口も在籍校が基本 |
いちばん見落とされやすいのは、最後の行です。サポート校は高校そのものではありません。卒業資格・調査書・学校経由の推薦は、在籍する通信制高校のものです。サポート校を選ぶときは、「サポート校の中の支援」と「在籍する通信制高校の就職支援」の両方を確かめる必要があります。
高卒資格と高卒認定の違いを詳しく知りたい方は、通信制高校 高卒資格の記事をご覧ください。
選択肢の1つとしてのニジ高(正直な注意点)
NIJIN高等学院(ニジ高)は、オンライン中心の通信制高校サポート校です。校長の方針として「社会に一番近い学校」をめざしていて、就職を考える人にとって関係がありそうな取り組みとしては、次のようなものがあります。
- 提携企業・自治体は100以上。企業や地域と関わる「社会共創プロジェクト」に参加できる
- 企業のインターンとして出社できる機会がある
- 生徒会・サークル・学園祭など、生徒が自分たちで企画・運営する活動がある
- 公式サイトでは、こうした「履歴書で光る実績」が、総合型選抜や就職での強みになると案内しています
- カメラやマイクをオフにして、チャットだけで参加するところから始められる。担任制で、中学内容の学び直しやアーカイブ視聴にも対応
統一用紙の履歴書には「校内外の諸活動」や「志望の動機・アピールポイント等」の欄があります。プロジェクトやインターンの経験は、こうした欄や面接で話せる材料になります。企業と関わる経験を積んだ在校生の様子は、ニジ高生ブログでも紹介しています。
そのうえで、正直な注意点です。
- ニジ高は高校ではありません。卒業資格は提携する通信制高校で取り、その高校のスクーリングには参加が必要です。ニジ高の中でのスクーリングはありません
- 学歴として履歴書に書くのは、在籍する通信制高校です。調査書を作るのも在籍校です。学校経由の求人や推薦の扱いは、在籍する高校によって変わるため、入学前の相談で確かめてください
- 費用は、在籍する通信制高校の分とニジ高の分の両方がかかります。就学支援金が使えるのは高校の授業料だけで、ニジ高の分には使えません。金額は学費のご案内をご覧ください
- ニジ高の卒業生の就職者数などの実績は、この記事では確認できた数字がないため書いていません。気になる方は、相談のときに直接聞いてください
就職で迷ったときの進め方(3ステップ)
- 「就職したいか、進学したいか、まだ決めたくないか」を紙に書き出す。決めきれなくてかまいません。通信制の卒業者は、大学等28.6%・専門学校22.9%・就職14.1%と進路が分かれています。どれを選んでも、卒業すれば高校卒業の学歴になります。
- 在籍校(または入学を考えている学校)に、上の10の質問のうち1〜5を聞く。高3なら、9月からの選考に間に合うかどうかがここで分かります。すでに9月を過ぎていても、多くの都道府県では10月か11月から2社以上に応募できるようになりますし、卒業後の新卒枠もあります。
- 学校で扱っていない部分は、ハローワークやサポステで補う。学校経由の求人を使えない場合でも、ハローワークで新規高卒者向けの紹介を受けられます。いきなり就職活動をするのがしんどい人は、サポステから始める方法もあります。


就職も見すえて、高校生活の過ごし方を相談してみる
ニジ高はオンライン中心の通信制高校サポート校で、企業や地域と関わるプロジェクトに参加できます。ただし学院は高校ではなく、卒業資格・調査書・学校経由の推薦は提携する通信制高校のもので、そのスクーリングへの参加も必要です。在籍校の就職支援の扱いも含めて、個別にご相談ください。
よくある質問
A. 学歴としては全日制と同じ「高等学校卒業」で、国も採用で課程による差別的な取扱いをしないよう求めています。統計でも、就職者の割合は通信制14.1%、全日制・定時制13.7%とほぼ同じです。差が出やすいのは、学校経由の求人や推薦を使えるかどうかです。在籍校の就職支援を早めに確かめると、差を小さくできます。
A. 高卒就職で使う全国高等学校統一用紙の履歴書では、「在籍校」欄に高等学校名と「卒業見込み」か「卒業」を書きます。課程(全日制・定時制・通信制)は、学校が書く調査書の「課程名」欄に記載されます。隠す必要はなく、面接で通信制を選んだ理由を自分の言葉で話せるようにしておくことのほうが大切です。
A. 学歴として書くのは、卒業資格を取る在籍校(通信制高校)です。サポート校は高校ではないため、学歴欄には書きません。サポート校で取り組んだプロジェクトや活動は、「校内外の諸活動」や「志望の動機・アピールポイント等」の欄、面接で伝えることができます。
A. 全国高等学校統一用紙の記入上の注意では、「職歴」欄にいわゆるアルバイトは書かないことになっています。ただし「志望の動機・アピールポイント等」の欄や面接で、アルバイトで身につけたことを話すのはかまいません。続けてきた経験は、働く意欲を伝える材料になります。
A. 令和9年3月卒業者の選考は9月16日から始まっていますが、多くの都道府県では10月1日や11月1日以降に2社以上へ応募できるようになります。卒業後も、少なくとも3年間は新卒枠で応募できるよう企業に求める国の指針があります。まずは在籍校とハローワークに、今から応募できる求人があるかを聞いてみてください。
「通信制だから」とあきらめる前に、使える仕組みを1つずつ確かめてください
通信制高校を選んだ理由は、人それぞれだと思います。体調のこと、人間関係のこと、自分のペースで学びたいという気持ち。どの理由であっても、卒業すれば学歴は同じ「高等学校卒業」です。統計で見ても、令和6年度間に通信制を卒業して就職した人は1万2千人以上いました。
差がつくのは、学校経由の求人や推薦、面接の練習といった「仕組み」を使えるかどうかです。これは、知っていれば準備できることです。一人で抱えずに、学校やハローワーク、身近な大人に「就職したいけれど、どこから始めればいいか分からない」と伝えるところから始めてみてください。いま全部を決める必要はありません。1つ確かめるたびに、次の一歩は見えやすくなります。

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