通信制高校の1日の過ごし方は?|サボらない鍵は「始める時刻」と「相手」【2026】

通信制高校に入ったら、毎日をどう過ごせばいいのか。朝何時に起きて、何を、何時間やればいいのか。「自由な時間が多いと、サボってしまいそう」と不安になる人は少なくありません。

先に結論を書きます。通信制高校で学校が決めるのは、主に「登校する日(スクーリング)」と「レポートの期限」だけです。それ以外の1日は、自分で組み立てます。サボりにくい1日にするコツは、やる気に頼らず、起きる時刻・始める時刻・報告する相手の3つを先に決めておくことです。勉強時間の長さは、そのあとで決めれば間に合います。

この記事は、文部科学省の「令和7年度 通信制高等学校実態調査」、高等学校学習指導要領、厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」、公立の通信制高校の公式ページを、2026年9月27日に実際に開いて確認した内容で書いています。架空の生徒の体験談は載せていません。時間割は、記事の中で「例として組んだもの」と明記しています。

家で一人だと1日が崩れそうで不安な場合や、もっと自分らしい高校生活を探している場合は、オンラインという選択肢もあります。NIJIN高等学院(ニジ高)は「オンラインで最高の青春を」を掲げる通信制高校サポート校で、全国の仲間とオンラインでつながり、企業や地域と関わるプロジェクトや、生徒が自分たちで企画する行事に挑戦できます。カメラやマイクをオフにしてチャットだけで参加するところから始められ、全国にNIJINアカデミー(ニジ高はその高等部)のリアルの教室があり、リアルでの通学もご検討いただけます。ニジ高は高校ではないため、卒業資格は提携する通信制高校で取り、その高校のスクーリングには参加が必要です。どんな学校なのかは、校長・星野達郎のYouTubeでも見られます。

目次

結論:通信制高校の1日の過ごし方の早見

  • 登校しない日のほうが多い人が大半です。国の調査では、週5日通学のコースの生徒は12.5%で、集中スクーリング型(28.9%)と月1〜2回・自由登校などのコース(33.2%)を合わせると6割を超えます。
  • 1日にやることは、レポートの量から逆算できます。国語・数学などは1単位につきレポート(添削指導)3回が国の標準です。年25単位をこうした科目で取れば、標準だけで75回前後になります。
  • 最初に決めるのは勉強時間ではなく、睡眠と起きる時刻です。厚生労働省は、中学・高校生は8〜10時間を参考に睡眠時間を確保することをすすめています。
  • 「サボり」に見えても、体調と生活リズムの崩れが隠れていることがあります。スクーリングに1日も来ていない生徒がいる168校のうち161校で、「心身に関すること」(朝起きられない・夜眠れないなどを含む)が理由に挙がっていました。
  • 続く仕組みは「始める時刻」「報告する相手」「やめる時刻」の3つです。時間の長さを決めるより、1問目を開く時刻を決めるほうが崩れにくくなります。
  • 崩れた日の戻り方を、先に決めておきます。ゼロの日を作らず「1問だけ」「起きて光を浴びるだけ」で1日をつなげれば、翌日に戻りやすくなります。
  • 一人で1日を組むのが不安なら、オンラインで担任や仲間とつながるサポート校(NIJIN高等学院など)を使う方法もあります。

通信制高校の仕組み(レポート・スクーリング・試験で単位を取ること、3年以上の在籍と74単位以上で卒業できること)を一から知りたい場合は、先に通信制高校とはの記事を読むと、この先の話がつかみやすくなります。

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「サボりそう」という不安は、怠け心より「1日の形が見えないこと」から来ています

全日制の高校では、起きる時刻も、授業の順番も、休み時間も、学校が決めてくれます。自分で決めなくても1日が進むので、「今日は何をするか」を考える必要はほとんどありません。

通信制高校では、それが逆になります。登校しない日は、朝起きた瞬間から「何時に始めるか」「どの科目をやるか」「どこで終わるか」を自分で決める必要があります。決めることが多い1日は、それだけで疲れます。疲れたところにスマホや布団が近くにあれば、手が止まるのは自然なことです。

つまり「サボりそう」という不安は、あなたの意志が弱いからではなく、1日の形がまだ見えていないから出てくるものです。形が見えれば、不安の大部分は「どう組み立てるか」という具体的な作業に変わります。

この記事では、1日を次の順番で組み立てていきます。

  1. 自分のコースで、登校する日としない日がどれくらいあるかを知る
  2. 1年間のレポートの量から、1日にやる量を割り出す
  3. 睡眠と起きる時刻を先に決める
  4. 始める時刻・報告する相手・やめる時刻を決める
  5. 崩れた日の戻り方を決めておく

家での学習の基本的な進め方は通信制高校 家庭学習の記事でも説明しています。ここでは「1日をどう組むか」と「どうすれば続くか」に絞ります。

朝、窓辺の机で勉強を始める高校生と台所で朝食を用意する保護者
始める時刻を先に決めておくと、1日が組み立てやすくなります

学校が決めるのは主に「登校日」と「期限」。6割以上の生徒は、平日の大半を自分で組み立てています

通信制高校と一口に言っても、1日の姿はコースによってまったく違います。文部科学省の「令和7年度 通信制高等学校実態調査」(調査時点は2025年5月1日、在籍生徒がいる323校が対象)には、通学頻度別のコースごとの生徒数が載っています。正規の教育課程ではない活動のためのコースも含んだ数字です。

コース 生徒数 割合 登校しない日の過ごし方
週5通学 37,505人 12.5% ほぼ無い。放課後と休日の使い方が中心
週3〜4通学 25,725人 8.6% 週に1〜2日、自分で組む日がある
週1〜2通学 50,493人 16.8% 週の大半を自分で組む
集中スクーリング型 86,961人 28.9% 年に数日の登校以外は、ほぼ毎日自分で組む
その他(月1〜2回・自由登校など) 99,722人 33.2% 登校日も含めて、自分で決める部分が大きい

出典:文部科学省「令和7年度 通信制高等学校実態調査」5.通学頻度別コースの開設状況及び生徒数(合計300,406人。2026年9月27日確認)

調査の注記では、「その他」は、月に1〜2回通学するコースや、生徒の都合の良い日にいつでも通学できるコースなどを指します。集中スクーリング型とその他を合わせると62.1%。通信制高校の生徒の6割以上は、平日のほとんどを「学校のない1日」として自分で過ごしていることになります。

ここから分かるのは、「通信制高校の1日」を一つに決めて語ることはできないということです。週5日通う人の悩みは、全日制に近い「放課後と休日の使い方」です。一方、集中スクーリング型や月1〜2回のコースの人にとっては、1年のほとんどが「自分で組む日」になります。この記事が主に役に立つのは、後者の人です。

スクーリングが年に何日くらいあるか、公立と私立でどう違うかは、通信制高校 スクーリング 日数の記事で学校ごとの例とあわせて整理しています。まずは、自分の学校(または候補の学校)の登校日を年間の予定表で確かめ、「自分で組む日」が年に何日あるかを数えてみてください。

通信制高校の生徒300,406人のうち、集中スクーリング型28.9%と月1〜2回・自由登校などのコース33.2%を合わせた62.1%が平日の大半を自分で組み立てており、週5日通学は12.5%であることを示す図
出典:文部科学省「令和7年度 通信制高等学校実態調査」

1日にやる量は、レポートの数から逆算できます。国の標準は「1単位につき3回」が基本です

自分で組む日に何をするか。中心になるのは、レポート(正式には添削指導)です。教科書や動画で学び、課題を出して先生に添削してもらう、通信制高校の「授業」にあたるものです。

レポートの回数とスクーリングの時間には、高等学校学習指導要領(平成30年告示)第1章第2款5で、1単位あたりの標準が決められています。

教科・科目 レポート(添削指導) スクーリング(面接指導)
国語・地理歴史・公民・数学 3回 1単位時間
理科 3回 4単位時間
保健体育のうち体育 1回 5単位時間
保健体育のうち保健 3回 1単位時間
芸術・外国語 3回 4単位時間
家庭・情報・専門教科 2〜3回(科目の必要に応じて) 2〜8単位時間(同)

出典:文部科学省「通信制高校に関する関係法令等(抜粋)」所収 高等学校学習指導要領(平成30年告示)第1章第2款5(1)(1単位時間は50分として計算。2026年9月27日確認)

実際の学校も、この標準に沿っています。同じ実態調査で「現代の国語」の1単位あたりのレポート回数を見ると、323校のうち322校が標準の3回でした。1回のレポートの設問数は「20〜29問」の学校が119校で最も多く、紙で回答する学校が多数でした(自校制作・市販教材などを合わせて206校)。

ここから、1日にやる量をざっくり割り出せます。

  • 1年に25単位を登録し、仮にその多くが「1単位3回」の科目だとすると、レポートは年に75回前後になります。
  • 仮に提出の期間を4月から翌年1月までの約40週として割ると、1週間に2回前後です。
  • 1回のレポートを2〜3日に分けて進めるなら、1日あたりは「レポート1回分の3分の1〜半分」が目安になります。

※上の数字は、標準から計算した試算です。実際の単位数・期限・設問数は学校と科目で違うので、自分の学校の「通信教育実施計画」や年間の予定表で確かめてください。1回のレポートに何分かかるかも人によって大きく違うため、最初の2週間は、1回にかかった時間を記録してみることをおすすめします。

こうして見ると、通信制高校の1日の勉強は「朝から夕方まで机に向かう」ものとは限りません。1回のレポートにかかる時間は人によって違いますが、たとえば1回2時間前後なら1週間で4時間前後。1日に1〜2コマ(45〜50分ほど)を、毎日か1日おきに続けるくらいで届く計算です。問題は量より、それを毎日「始められるか」です。レポートが重く感じるときの分け方は通信制高校 レポート 難しいの記事で、理由別に書いています。

※2026年9月時点の情報です。最新は公式でご確認ください。

最初に決めるのは勉強時間ではなく、睡眠8〜10時間と「起きる時刻」です

1日の予定を立てるとき、多くの人は「何時間勉強するか」から考えます。でも、自分で組む日が多い通信制高校では、先に睡眠と起きる時刻を決めたほうが、1日全体が崩れにくくなります。

厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」(こども版)には、次のように書かれています。

  • 小学生は9〜12時間、中学・高校生は8〜10時間を参考に睡眠時間を確保する。
  • 朝は太陽の光を浴びて、朝食をしっかり摂り、日中は運動をして、夜ふかしの習慣化を避ける。
  • 思春期が始まるころから、眠りに関わるホルモン(メラトニン)が出はじめる時刻が遅れ、夜寝る時刻が遅く、朝起きるのが難しくなる傾向がある。
  • 学校のない休日に起きる時刻を遅らせると、午前中に日光を浴びられず、睡眠と覚醒のリズムが後ろにずれやすい。週末・休日も普段と同じ時間に起きて、日光を浴びることがすすめられている。
  • デジタル機器は寝室に持ち込まず、電源を切って別の部屋に置く。

出典:厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」(こども版「こどもの睡眠時間の目安」「夜ふかし・朝寝坊に対する注意」ほか。2026年9月27日確認)

ここで大事なのは、通信制高校の生活は、ガイドが心配している「学校のない休日」が毎日続くのに近いということです。登校しない日が多いほど、朝起きる理由が外から与えられないので、起きる時刻が少しずつ後ろにずれていきやすいと考えられます。

そこで、1日の組み立ては次の順番にします。

  1. 起きる時刻を決める。スクーリングの日に起きる時刻に近づけておくと、登校日だけ極端につらくなるのを防げます。
  2. そこから8〜10時間さかのぼって、寝る時刻を決める。たとえば7時半に起きるなら、21時半〜23時半に寝るのが目安です。
  3. 起きたら、まず光を浴びる。カーテンを開ける、ベランダに出る、近所を少し歩く、どれでもかまいません。
  4. 勉強の時間は、残った時間の中に置く。

ガイドには、夜ふかし・朝寝坊の習慣が長く続き、自分の意志だけでは戻せなくなった状態として「睡眠・覚醒相後退障害」という睡眠障害が紹介されています。朝どうしても起きられない状態が続くとき、それは気合いの問題ではないかもしれません。早めに医師に相談してください。

例として組んだ時間割:「朝から型」「午後から型」「スクーリングの日」

ここまでの考え方を、1日の時間割の形にしてみます。以下は、この記事のために例として組んだもので、特定の生徒の実際の1日ではありません。スクーリングの日の列だけは、京都府立朱雀高等学校(通信制)が公式ページで公開している日曜スクーリングの時限をもとにしています。

時間帯 朝から型(例) 午後から型(例) スクーリングの日(例)
起床 7:00 起きてカーテンを開ける 9:30 起きて外の光を浴びる 会場までの移動時間から逆算
午前 9:00〜9:45 レポート1コマ
10:00〜10:45 レポート2コマ目
10:30 朝食・散歩・家のこと 9:00〜12:30 1〜4限(各45分)
昼 12:00 昼食・休む 12:30 昼食 12:30〜13:15 昼休み
午後 13:30〜14:15 動画の授業・見直し 13:30〜14:15 レポート1コマ
14:30〜15:15 レポート2コマ目
13:15〜14:55 5・6限
夕方 15:00 運動・外出・好きなこと 16:00 運動・外出・好きなこと 帰宅して休む
夜 21:00 明日の1問目を決めてメモ 22:30 明日の1問目を決めてメモ レポートはしない日にする
就寝 22:30(睡眠8時間半) 0:30(睡眠9時間) 翌朝の起床から逆算

出典(スクーリングの日の時限のみ):京都府立朱雀高等学校(通信制)「スクーリングについて」(2022年11月20日更新のページ。2026年9月27日確認)

朱雀高校の公式ページでは、スクーリングは週1回(月曜または水曜の夜間、17:40〜21:10の4時限)と月1〜2回(日曜の昼間、9:00〜14:55の6時限)にあり、時刻を見ると1時限はおおむね45分です。必要な出席時間は科目ごとに決まっていて、たとえば数学Ⅰは年間3時間、生物基礎は年間8時間と案内されています。学校のページには、通信制の学習は自宅でレポート課題を解いていく「自学自習」が基本だとも書かれています。

時間割の例で意識したのは、次の3点です。

  • 1コマは45分前後で区切る。スクーリングの1時限と同じ長さにしておくと、登校日とのギャップが小さくなります。
  • 午後から型でも、起きる時刻は毎日そろえる。午後から始めること自体は問題ありません。崩れるのは、起きる時刻が日によってばらばらになることです。
  • スクーリングの日は、レポートを入れない。登校日は移動と人と会うことでエネルギーを使います。その日の夜まで予定を詰めると、翌日に崩れやすくなります。

睡眠ガイドには、小・中・高校生は1日60分以上からだを動かし、テレビやゲーム・スマホなどのスクリーンタイムは2時間以下にすることが推奨されている、とも書かれています。どちらの型にも「運動・外出」の時間を入れているのはそのためです。オンラインで学ぶ時間の画面は別にしても、それ以外の画面の時間が長くなりすぎていないかは、ときどき振り返ってみてください。

昼に食卓で一緒に昼ごはんを食べる高校生と保護者
休む時間も1日の予定に入れておくと、午後に戻りやすくなります

スクーリングに来られない理由で一番多いのは「心身」。サボりに見えても、体調とリズムの崩れが隠れています

「通信制高校に入ったらサボってしまうのでは」という不安に、国の調査が一つの手がかりをくれます。実態調査には、令和6年度にレポートは出しているのに、スクーリングに1日も来ていない生徒の数と、その理由が載っています。

該当する生徒は全体で8,097人(在籍者の2.6%)でした。コース別に見ると、集中スクーリング型が3,923人、その他のコースが1,972人、週1通学が1,556人で、週5通学は201人です(令和7年度開校の29校を除く)。コースごとに生徒数が違うので単純には比べられませんが、登校日の少ないコースで人数が多くなっています。

理由は、そうした生徒がいる168校に聞いています(複数回答。数字は、その理由を選んだ生徒がいる学校の数です)。

理由(調査の区分) 学校数 中身の例(調査の表記)
心身に関すること 161校 感覚の敏感さ、体調不良、不安・抑うつ、朝起きられない、夜眠れない、入院・療養 等
生活習慣に関すること 81校 ゲーム・スマホへの依存(傾向を含む)、あそび・非行、居眠り 等
家庭に関すること 80校 生活環境の急激な変化、親との関わり、家族の介護 等
学習に関すること 74校 学業不振、授業内容、成績低下 等
仕事に関すること 46校 当日休むことができなかった 等

出典:文部科学省「令和7年度 通信制高等学校実態調査」8.生徒の状況等 ②〜④(令和7年度開校の29校と、該当する生徒がいない126校の計155校を除く。2026年9月27日確認)

いちばん多いのは「心身に関すること」で、168校のうち161校。その中身には「朝起きられない」「夜眠れない」が含まれています。「ゲーム・スマホへの依存」を含む生活習慣の理由も81校と、半数近くの学校で挙がっています。

この表は、スクーリングに来られなかった生徒についての学校単位の数字で、日々のレポートが止まる理由を直接調べたものではありません。それでも、通信制高校で学びが止まるとき、そこには「怠け」だけでは説明できない、体調と生活リズムの問題が深く関わっていることは読み取れます。

だからこそ、サボらない仕組みは「気合いを入れる」ことではなく、体調とリズムが崩れにくい1日の形と、崩れたときに気づいてくれる人の2つで作るのが現実的です。同じ調査では、こうした生徒の状況をつかむために「教師による定期的な連絡」をしている学校が165校、「専門・支援スタッフなど教師以外による定期的な連絡」が41校ありました。学校の側も、人とのつながりで支えようとしています。

サボらない仕組みは「始める時刻」「報告する相手」「やめる時刻」の3つで作ります

やる気は日によって上下します。上下しても1日が回るように、やる気の外側に仕組みを置きます。ポイントは3つです。

1. 「何時間やるか」ではなく「何時に1問目を開くか」を決める

「今日は3時間やる」と決めると、始める前から重く感じて、先延ばしになりがちです。代わりに、「9時にレポートの1問目を開く」とだけ決めます。前の晩に、明日開くページと1問目をメモしておくと、朝に迷う時間がなくなります。始めてしまえば、そのまま2問目、3問目に進めることもあります。

2. 始めたこと・終えたことを伝える相手を1人決める

一人で決めた予定は、一人でやめられてしまいます。家族でも、友だちでも、学校やサポート校の担任でもかまいません。「始めた」「終わった」をひと言伝える相手を決めておくと、それだけで予定が「自分だけの約束」ではなくなります。オンラインで同じ時間に学ぶ仲間がいる環境なら、画面の向こうに誰かがいること自体が、この役目を果たします。

3. 「やめる時刻」も決めておく

意外に大事なのが、終わりの時刻です。調子のいい日に夜遅くまで続けると、翌朝起きられず、次の日が崩れます。「15時で今日は終わり」と決めて、残りは翌日に回すほうが、翌日を崩さずにすみます。夕方以降は、運動や外出、好きなことの時間にあてます。

このほか、勉強する場所を家の中で分ける、スマホの置き場所を決めるといった「環境」の工夫も効きます。場所と環境の整え方は通信制高校 勉強できないの記事にまとめているので、あわせて読んでみてください。

決めること 決め方の例 崩れにくくなる理由
起きる時刻 毎日同じ時刻(休日も) リズムが後ろにずれにくい
始める時刻 「9時に1問目を開く」 始める前に迷わない
報告する相手 家族・担任・仲間に「始めた」「終わった」 一人の約束にしない
やめる時刻 「15時で終わり」 夜ふかしで翌日を崩さない
通信制高校の1日を、睡眠8〜10時間と起きる時刻、1問目を開く時刻、始めた・終わったを伝える相手、終わりの時刻の4つの順番で決めるとサボりにくくなることを示す図
出典:厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」をもとに編集部で整理

崩れた日は「ゼロの日」にしない。戻り方を本人と家族で先に決めておきます

どんなに仕組みを作っても、崩れる日はあります。大事なのは、崩れた日を「何もしなかった日」にしないことです。ゼロの日が続くと、戻るための一歩がどんどん大きくなります。逆に、ほんの少しでもつながっていれば、翌日に戻りやすくなります。

こんな日 その日の最低ライン 続いたら相談する先
起きたら昼を過ぎていた 光を浴びて、1問だけ解く。寝る時刻はいつもどおりにする 数日続くなら担任、朝起きられない状態が長引くなら医師
気分が重くて机に向かえない 教科書を開いて、次にやるページに付せんを貼るだけ 担任、学校のカウンセラー
ゲームや動画が止まらなかった 翌日の「始める時刻」と置き場所を決め直す 家族と、画面の時間のルールを話し合う
レポートの期限が近いのに進んでいない 残りの回数と期限を書き出し、1日に何問かを割り直す 担任、在籍校の先生(期限の扱いを確認)

※表は、この記事で整理した目安です。期限の扱いや相談の窓口は、在籍する学校によって違います。

保護者の方にお伝えしたいのは、「見張る」より「一緒に時刻を決める」側に回ると、続きやすくなるということです。「ちゃんとやったの?」と確認されるほど、本人は報告しづらくなります。代わりに、週に一度、本人と一緒に「起きる時刻」「始める時刻」「やめる時刻」を決め、それが守れたかどうかだけを振り返ってみてください。量ではなく、時刻を守れたことを認めるほうが、本人の中に「自分で1日を回せた」という感覚が残ります。

国の調査で、スクーリングに来られない理由として「家庭に関すること」が80校で挙がっているように、家の状況は学びに大きく影響します。家族だけで抱えきれないと感じたら、在籍校の担任やスクールカウンセラーに早めに相談してください。

よくある誤解:「自由な時間が多い=楽」「毎日同じ量をこなす」は、どちらも半分だけ正しい

誤解1:通信制高校は自由な時間が多いから楽。登校日が少ないのは本当です。ただし、その分だけ「1日を組み立てる」という仕事が増えます。全日制で学校がやってくれていたことを、自分でやるということです。楽かどうかより、「自分で組むのが合うか」「組むのを手伝ってくれる人がいるか」で考えるほうが、入学後のずれが小さくなります。

誤解2:毎日同じ量をこなさないといけない。レポートの量から割り出すと、1日の目安は出ます。でも、体調や気分に波がある人が毎日同じ量をこなそうとすると、できなかった日に全部が崩れやすくなります。1週間単位で量を決め、日ごとの量には波があってよいと考えるほうが、結果として続きやすくなります。そのかわり、起きる時刻と始める時刻だけは毎日そろえます。

誤解3:オンラインの授業を見ていれば、それで勉強したことになる。動画の授業は理解を助けますが、単位の条件は学校が定めるレポート・スクーリング・試験です。動画を見る時間とレポートを進める時間は、分けて予定に入れておきましょう。

選択肢の1つとしてのニジ高(正直な注意点)

ここまで読んで、「仕組みは分かった。でも、一人で毎日回せる自信がない」と感じた方もいると思います。1日の形を一人で作るのが難しいなら、同じ時間に誰かとつながる場所を1日の中に置くのも一つの方法です。

NIJIN高等学院(ニジ高)は、株式会社NIJINが運営するオンライン中心の通信制高校サポート校です。全国どこからでも、海外からも参加でき、担任がつきます。カメラやマイクをオフにして、チャットだけで参加するところから始められます。生活リズムに波があっても学べる設計で、中学の内容の学び直しや、授業のアーカイブ視聴にも対応しています。メタバースの校舎で、担任や同級生と集まる時間もあります。公式サイトでは「1クラス8人」「平均3日で友達ができる」と紹介されています。生徒会・サークル・学園祭・企業コラボなど、仲間と一緒に動く機会もあります。

そのうえで、正直にお伝えしておくことがあります。

  • ニジ高は高校ではありません。高校卒業の資格は、提携する通信制高校に在籍して取ります。
  • 学院の中でのスクーリングはありません。提携する通信制高校のスクーリングには参加が必要で、ニジ高はその準備を支援します。スクーリングの形や日程は、個別相談会で詳しくご案内しています。
  • レポートを代わりに出してもらえるわけではありません。単位の条件は在籍する通信制高校のもので、レポートを進めるのは生徒本人です。
  • 費用は、通信制高校の分とニジ高の分の両方がかかります。ニジ高の分に就学支援金は使えません。金額は学費のご案内でご確認ください。

途中からの転入・編入もでき、出願費用は無料です。これまでにグループ全体で650名以上の不登校の生徒をサポートしてきました。ニジ高での具体的な1日の流れは、公式サイトのニジ高の一日で紹介しています。

迷ったときの進め方(3ステップ)

  1. ステップ1:自分で組む日が年に何日あるかを数える。在籍校(または候補の学校)の年間予定表で、登校日とレポートの期限を確かめます。候補を比べている段階なら、コースごとの登校日の数を並べてみてください。
  2. ステップ2:起きる時刻・始める時刻・やめる時刻を1週間だけ決めて試す。量は気にせず、時刻を守れたかどうかだけを記録します。1回のレポートにかかった時間も、ここで一緒に測ります。
  3. ステップ3:報告する相手がいるかを確かめる。家族や担任に「始めた」「終わった」を伝えられるか。一人では難しいと感じたら、担任との連絡の頻度や、オンラインで一緒に学べる場があるかを、学校やサポート校に聞いてみます。

3つとも、学校を決める前から始められます。1週間試してみると、「自分は朝から型か、午後から型か」「一人で回せそうか、人が要るか」が見えてきます。

夕方、机のライトの下でノートに書く高校生
やめる時刻も決めておくと、翌日を崩さずにすみます
オンラインで学ぶニジ高の生徒

1日を一人で組むのが不安なら、オンラインで仲間と学ぶ形もあります

ニジ高はオンライン中心の通信制高校サポート校です。担任がつき、カメラオフ・チャット参加から始められます。ただし学院は高校ではなく、卒業資格は提携する通信制高校で取り、そのスクーリングへの参加が必要です。体験説明会は日程を選ぶだけで申し込め、カメラオフでも参加できます。

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よくある質問

Q. 通信制高校の生徒は、1日に何時間くらい勉強していますか?

A. 文部科学省の実態調査に、1日の学習時間を調べた項目は見当たりませんでした。人によって大きく違うので、平均の時間より、自分のレポートの量から逆算するのが確実です。国の標準では国語・数学などは1単位につきレポート3回で、年25単位なら75回前後です。1回のレポートに2時間前後かかるとすれば、1日に45分前後を1〜2コマ、毎日か1日おきに続けると届く計算です。

Q. 昼夜逆転してしまっても、通信制高校は卒業できますか?

A. 単位は、レポート・スクーリング・試験の条件を満たせば認められるので、起きる時刻そのものが卒業の条件になるわけではありません。ただし、スクーリングや試験の日は決まった時刻に行く必要があります。厚生労働省の睡眠ガイドは、休日も普段と同じ時刻に起きて日光を浴びることをすすめています。自分の意志では戻せない状態が続くときは、早めに医師に相談してください。

Q. 午後から勉強を始めるのは、だらしないことですか?

A. だらしないことではありません。通信制高校では、始める時刻を自分で決められます。大切なのは、起きる時刻と寝る時刻を毎日そろえることと、中学・高校生の目安である8〜10時間の睡眠を確保することです。午後から型でも、起きたら光を浴び、夕方に運動や外出の時間を入れると、リズムが後ろにずれにくくなります。

Q. 親が毎日「勉強したの?」と聞くのは逆効果ですか?

A. 本人によりますが、量を毎日確認されると、報告しづらくなることがあります。週に一度、本人と一緒に「起きる時刻」「始める時刻」「やめる時刻」を決め、守れたかどうかを振り返る形のほうが続きやすくなります。家族だけで難しいときは、在籍校の担任やスクールカウンセラーに相談してください。

Q. サポート校に入れば、サボらずにすみますか?

A. サポート校に入っても、レポートを進めるのは本人です。サポート校を使う大きな意味は、この記事でいう「報告する相手」や、同じ時間に学ぶ仲間を、家族の外に持てることです。担任との連絡の頻度や、オンラインで一緒に学べる時間があるかは学校ごとに違うので、入学前に聞いてみてください。

1日を完璧にこなすより、明日も同じ時刻に始められる1日を

通信制高校の1日は、誰かが決めてくれるものではありません。だからこそ最初は不安になりますし、うまくいかない日もあります。それは、あなたが弱いからではなく、1日を自分で組むことに、まだ慣れていないだけです。

完璧な1日を目指す必要はありません。起きる時刻と始める時刻をそろえ、崩れた日も「1問だけ」でつなぐ。その積み重ねが、卒業までの3年間を支えます。一人で組むのが難しいと感じたら、一緒に組んでくれる人を探すところから始めてみてください。

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