不登校でゲームばかりは依存症?|見るのは時間より生活への支障【2026】

学校に行かなくなってから、昼も夜もゲームばかり。声をかけても生返事で、このまま依存症になってしまうのではないか、大学どころか高校も卒業できないのではないか。そう心配して検索している保護者の方に向けた記事です。

先に結論を書きます。ゲームの時間が長いこと自体は、病気の診断の決め手ではありません。世界保健機関(WHO)の国際疾病分類(ICD-11)でも、見るのは「ゲームをコントロールできない」「ほかのことよりゲームが優先になる」「問題が起きても続ける」という特徴と、生活への大きな支障です。そして、不登校の時期があっても、通信制高校の卒業か高卒認定(高認)の合格で、大学の受験資格は得られます。

この記事は、WHOの資料、厚生労働省の会議資料と調査研究事業の報告書(久里浜医療センター)、こども家庭庁と文部科学省の調査、文部科学省の大学入学者選抜実施要項を実際に開いて確認した内容でまとめています。確認できなかったことは、確認できなかったと書いています。医学的な判断は医療機関の役割なので、この記事は「家庭でどう見て、どこに相談し、進路をどう考えるか」の整理にとどめます。

目次

結論:不登校でゲームばかりの子をどう見るかの早見

  • 見るのは時間より「生活への支障」。ICD-11のゲーム障害は、コントロールできない・ゲームが最優先になる・問題が起きても続けるの3つと、生活上の著しい支障で判断され、ふつうは12か月以上続いていることが目安です。
  • 高校生のインターネット利用は、平日1日の平均で約6時間44分(こども家庭庁・令和7年度速報)。「長い」だけなら、同じ年代の多くの子と変わりません。
  • 久里浜医療センターの全国調査(2025年1〜2月)では、10〜29歳の10.3%がゲーム行動症の「疑い」に当たりました。ただしこれはスクリーニングで、診断ではありません。
  • 高校の不登校生徒67,782人のうち、学校が把握した事実で多いのは「やる気が出ない等の相談」26.9%と「生活リズムの不調」26.2%です(文部科学省・令和6年度)。
  • 暴言・物に当たる・課金トラブル・昼夜逆転が続くなら、家族だけで抱えず、保健所・精神保健福祉センター・依存症相談拠点に相談できます。
  • 大学の受験資格は、通信制高校の卒業でも、高認の合格でも得られます。令和9年度入試から、総合型選抜と学校推薦型選抜では原則として面接での評価が求められるようになりました(一部は令和11年度入試までに導入)。
  • 家から少しずつ学び直すなら、オンライン中心のサポート校(NIJIN高等学院など)で通信制高校の卒業をめざす形もあります。
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「何時間やっているか」より先に、「生活が回っているか」を見ます

ゲームばかりの姿を見ると、つい「1日何時間やっているか」を数えたくなります。けれど、時間だけで良い悪いを決めると、家庭の中で次のようなすれ違いが起きやすくなります。

  • 親は「時間が長い=依存」と考えて取り上げようとし、子どもは「唯一の居場所を奪われる」と感じて強く反発する。
  • 取り上げた結果、部屋にこもる時間がかえって増え、会話がなくなる。
  • 「ゲームさえやめれば学校に行けるはず」と期待し、行けなかったときに親子ともに傷つく。

WHOは、ゲーム障害について「デジタルゲームやビデオゲームをする人のうち、ごく一部にしか起こらない」と説明しています。同時に、ゲームをする人はほかの日常の活動を削ってまで費やす時間と、心身の健康や人付き合いの変化に気をつけるよう勧めています(WHO「Addictive behaviours: Gaming disorder」、2026年9月確認)。

つまり見るべきなのは、ゲームの時間そのものより、食事・睡眠・家族との会話・お金の使い方といった生活の土台が回っているかです。ここを先に確かめておくと、「様子を見てよい状態」なのか「相談に行ったほうがよい状態」なのかを、落ち着いて分けられます。

もう1つ、大事な前提があります。不登校のあいだゲームに向かう時間が増えるのは、学校に行かない日中にほかにすることがない、人と話さなくても誰かとつながれる、つらい気持ちから少し離れられるといった理由が重なっていることがあります。この記事では、ゲームを「悪者」にも「言い訳」にもせず、状態を見分けるための材料をお渡しします。

明るいリビングのソファで、ゲームのコントローラーを持った高校生の息子と母親が穏やかに話している
ゲームの時間の長さより、生活にどんな影響が出ているかを見ていきます。

ゲーム障害の診断は「時間」ではなく、3つの特徴と生活への支障で決まります

ゲーム障害(厚生労働省の調査研究事業の報告書では「ゲーム行動症」と表記)は、2019年5月の世界保健総会でICD-11に入ることが採択され、2022年から使われています。厚生労働省のウェブサイトに掲載されている、久里浜医療センター(依存症対策全国センター)の樋口進氏の資料「ゲーム障害について」では、ICD-11の定義が次のように整理されています。

ICD-11の要件中身家庭で見えやすい姿(例)
コントロールの障害ゲームのコントロールができない「あと30分」と決めても止められないことが続く
ゲームの優先ほかの関心事や日常の活動よりゲームを選ぶ好きだった趣味や食事、入浴よりもゲームが先になる
問題があっても継続問題が起きていても続ける、またはさらに増やす体調を崩しても、課金で揉めても、やめない
重症度(生活への支障)個人・家族・社会・教育・職業などで著しい障害家族関係、学業、健康に大きな影響が出ている
期間上の状態が12か月以上続く(重症なら短くても診断できる)数週間の没頭だけでは当てはまらない

出典:厚生労働省 掲載資料「ゲーム障害について」(久里浜医療センター 樋口進)/WHO「Addictive behaviours: Gaming disorder」(2026年9月確認)。右の列は、この記事で要件を家庭の場面に置き換えた例で、診断の基準そのものではありません。

ポイントは、表のどこにも「1日◯時間以上」という数字が無いことです。長時間でも生活が回っていれば当てはまりませんし、時間が短く見えても、コントロールを失って生活が崩れていれば相談の対象になります。

同じ資料では、ICD-11のゲーム関連の分類として、ゲーム障害のほかに「ゲームの危険な使用」が紹介されています。今はまだ問題がはっきりしていないが、このままの使い方を続けると問題が起きるリスクが高い状態のことです。「病気とまでは言えないけれど、このままは心配」という家庭の実感は、この段階に近い場合があるかもしれません。

なお、ゲーム障害かどうかを決めるのは医師です。この表は、家庭で「相談に行くかどうか」を考えるための目安として使ってください。

WHOのICD-11でゲーム障害は、ゲームをコントロールできない、ゲームが最優先になる、問題があっても続けるの3つの特徴と、生活への著しい支障が原則12か月以上続くことで判断され、ゲームの時間の長さは要件に入っていないことを示す図
出典:WHO「Addictive behaviours: Gaming disorder」、厚生労働省 掲載資料「ゲーム障害について」(久里浜医療センター 樋口進)

10〜29歳の1割に「疑い」。ただし、これは診断ではなくふるい分けの数字です

日本でどのくらいの人に当てはまるのかは、厚生労働省の補助事業として久里浜医療センターが行った全国調査が最新です。全国の10〜80歳から無作為に選んだ9,000人に郵送で調査し、2025年1月7日〜2月13日に実施、有効回答は4,650票(有効回答率51.7%)でした。

ゲーム行動症の「疑いあり」全体10〜29歳2018年度(10〜29歳)
GAMES-Test(5点以上)3.8%10.3%5.1%
IGDT-10(5点以上)0.7%2.4%1.8%

出典:久里浜医療センター「ネット・ゲーム使用と生活習慣に関する実態調査 令和7年度研究報告書」(厚生労働省 令和6年度 依存症に関する調査研究事業)。数値は年齢調整後(2026年9月確認)

読み方の注意は3つです。

  • 「疑い」はスクリーニングテストの結果で、医師の診断ではありません。GAMES-Testは久里浜医療センターの樋口氏らが作ったテストで、9つの質問の合計が5点以上だとICD-11のゲーム行動症の「疑い」と評価されます。9問目は1日の使用時間の質問(6時間以上で2点)なので、ICD-11の要件とは違い、このテストの点数には時間も入ります。
  • テストによって数字が大きく違います。もう1つのIGDT-10では、10〜29歳でも2.4%でした。報告書は、IGDT-10はGAMES-Testより測る重症度の範囲が狭いと説明しています。
  • 2018年度の調査と比べると、GAMES-Testの「疑い」は10〜29歳で5.1%から10.3%へ増えていました(IGDT-10の増加は統計的に有意ではない)。報告書も、若い世代で問題のある使い方の傾向が高まっていると指摘しています。

「疑い」の人は、長く学校を休んだ経験が多い。ただし本人の振り返りの数字です

同じ報告書には、GAMES-Testの点数ごとに、家族内の問題や不登校の経験を集計した表があります。調査票では「これまでに、自身のゲームやSNS、インターネット利用が原因で、次の出来事を経験したことがあるか」を尋ねています。

経験したこと5点未満(4,315人)5点以上(200人)
連続または断続的に30日以上学校を休んだ0.3%6.0%
6か月以上続けて自宅に引きこもっていた0.3%7.0%
家族に暴言を吐いたり、暴力を振るったりした1.0%19.5%
家族から暴言を吐かれたり、暴力を受けたりした1.1%15.0%

出典:同報告書 表66(2026年9月確認)

つまりこの表は、回答した本人が「自分のゲームやネット利用が原因で」経験したと考えていることを、これまでの人生全体について数えたものです。5点以上の人は200人と少なく、医学的に因果関係を確かめた数字でもありません。ゲームをやめさせれば不登校が解決する、という意味にはならない点に注意してください。ただ、家族への暴言や暴力がからむ場合は、家庭の中だけで解決しようとしないほうがよいことは読み取れます。

高校生のネット利用は平日平均6時間44分。長いこと自体は珍しくありません

こども家庭庁の「令和7年度 青少年のインターネット利用環境実態調査」(速報、2026年2月)では、インターネットを使っている高校生の平均利用時間は平日1日あたり約6時間44分で、中学生は約5時間24分でした。高校生の38.1%は7時間以上です。この時間はゲームだけでなく、動画・連絡・勉強などすべての目的を合わせたものです。利用内容では、高校生の81.8%がゲームにインターネットを使っていました(こども家庭庁 調査結果(速報)、2026年9月確認)。

高校生全体で見ても、これだけの時間を画面の前で過ごしています。学校に行かない日中がある子の利用時間が長くなるのは、ある意味で自然なことです。時間の長さで責めるより、生活の土台が崩れていないかを見るほうが、話し合いの糸口になります。

高校の不登校で多いのは「やる気が出ない」と「生活リズムの不調」です

文部科学省の令和6年度の調査で、高校の不登校生徒は67,782人(前年度68,770人)でした。小・中学校は353,970人で過去最多です。学校が不登校の生徒について把握した事実(複数回答)を見ると、高校では次の項目が上位です。

学校が把握した事実(高校・複数回答)人数割合
学校生活に対してやる気が出ない等の相談があった18,236人26.9%
生活リズムの不調に関する相談があった17,787人26.2%
不安・抑うつの相談があった10,827人16.0%
学業の不振や頻繁な宿題の未提出が見られた8,654人12.8%
いじめ被害を除く友人関係をめぐる問題6,943人10.2%
あそび、非行に関する情報や相談があった3,147人4.6%

出典:文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要(不登校抜粋版)」(2026年9月確認)

この調査に「ゲーム」という項目はありません。けれど、やる気が出ない、朝起きられない、夜眠れないという状態は、外から見ると「ゲームばかりしている」姿と重なって見えやすいものです。ゲームをやめさせても、やる気の低下や不安、生活リズムの乱れが残っていれば、学校に戻れるとは限りません。

朝どうしても起きられない、立ちくらみや頭痛がある場合は、ゲームとは別に体の不調が隠れていることもあります。思い当たるときは、起立性調節障害 高校生の記事も参考に、かかりつけの医療機関に相談してください。

※2026年9月時点の情報です。最新は公式でご確認ください。

朝の食卓に、ご飯とみそ汁、白い紙と鉛筆、伏せたスマートフォンが置かれ、親と子の手が見えている
一日の過ごし方は、取り上げるより一緒に決めるところから始められます。

家庭でできることは、「取り上げる」より「一緒に決める」ことから始まります

ここからは、制度や統計ではなく、家庭での関わり方の整理です。医学的な治療の方法ではないので、状態に合わせて専門機関の助言を優先してください。

いまの様子家庭でできること相談の目安
長時間だが、食事・入浴・家族との会話はできているゲームの話を聞く。時間より「寝る時刻」だけを一緒に決める様子を見ながら、学び直しや進路の話を少しずつ
昼夜逆転が続き、朝起きられない起きる時刻を少しずつ前に。日中の小さな予定を1つ作る体の不調が疑われれば医療機関へ
止めると強くイライラする、約束を守れないことが続く取り上げる前に、本人と一緒にルールを紙に書く精神保健福祉センターなどへ相談を検討
暴言・物に当たる・高額な課金・家のお金の無断使用家族の安全を優先。一人で対決しない早めに保健所・精神保健福祉センター・医療機関へ

※表はこの記事で整理した目安で、診断や治療の基準ではありません。

話を聞くときは、「何のゲームか」から入ります

「いつまでやってるの」と始めると、会話はそこで終わりがちです。どんなゲームで、誰とやっていて、何が楽しいのか。興味を持って聞くと、オンラインで話せる友達がいる、チームで役割を任されているなど、子どもがゲームの中で得ているものが見えてきます。それが分かると、「ゲームをやめる」ではなく「ほかの場所でも同じものを得られないか」という話ができるようになります。

ルールは親が決めず、本人と一緒に紙に書きます

いきなり時間を削るより、寝る時刻や食事はリビングで食べるなど、生活の土台に関わる1〜2個だけから始めるほうが続きやすいです。決めたルールは紙に書いて、守れなかったときにどうするかも先に話しておきます。守れた日を一緒に確かめるほうが、守れなかった日を責めるより前に進みます。

保護者自身が休める場所を持ちます

子どもの不登校とゲームに向き合う毎日は、保護者の心身もすり減らします。同じ立場の人の話を聞いたり、相談窓口で話したりするだけでも、見え方が変わることがあります。保護者の気持ちの整理については不登校 親 しんどいの記事でも書いています。

相談先は保健所・精神保健福祉センター・依存症相談拠点。保護者から先に相談してもかまいません

厚生労働省の依存症対策のページでは、依存症の相談先として次の機関が案内されています(厚生労働省「依存症対策」、2026年9月確認)。

  • 保健所:こころの健康、保健、医療、福祉に関する相談
  • 精神保健福祉センター:各都道府県・政令指定都市に1か所(東京都は3か所)
  • 依存症相談拠点:都道府県と指定都市が、依存症相談員を置いた拠点の設置を進めている
  • 依存症対策全国センター:久里浜医療センターが指定されている。ウェブサイトで全国の相談窓口・医療機関を探せる(全国の相談窓口・医療機関を探す)

本人が「病院なんて行かない」と言うことは珍しくありません。その場合、まず保護者が相談窓口で状況を話し、どう声をかけるか、どこを受診先にするかを一緒に考えてもらう方法があります。家族の相談を受け付けているかどうか、予約が必要かどうかは窓口ごとに違うので、電話で確かめてください。

久里浜医療センターの全国調査では、ネット・ゲームの問題で誰かに相談したことがある人は全体の6.9%で、相談した人の相談相手は「母」が45.9%と最も多い結果でした(10〜80歳の全体の数字)。相談するときの相手は家族が多いということです。家族が外につながっておくことは、子どもが相談しやすい環境づくりにもなります。

久里浜医療センターの2025年の全国調査で、10〜29歳の10.3%がGAMES-Testでゲーム行動症の疑いに当たり、全体では3.8%、2018年度の10〜29歳は5.1%だったことと、これが診断ではなくスクリーニングの結果であることを示す図
出典:久里浜医療センター「ネット・ゲーム使用と生活習慣に関する実態調査 令和7年度研究報告書」

大学受験の道は2つ。通信制高校の卒業でも、高卒認定の合格でも受験資格は得られます

ゲームのことが落ち着いてくると、次に気になるのは「このまま大学に行けるのか」だと思います。大学に出願できる人は、学校教育法第90条と同法施行規則第150条などで決まっていて、高校(通信制を含む)の卒業者と、高卒認定試験の合格者は、どちらも出願できます。

項目通信制高校を卒業高卒認定試験に合格
最終学歴高等学校卒業変わらない(高校卒業にはならない)
大学の受験資格ある(学校教育法第90条)ある(施行規則第150条)
必要なもの3年以上の在籍・74単位以上・特別活動30単位時間以上9〜10科目の合格(年2回、8月・11月)
出願時の調査書在籍校が作成する合格成績証明書で調査書に代えられる

出典:学校教育法/学校教育法施行規則(e-Gov)/文部科学省「令和9年度大学入学者選抜実施要項」(2026年9月確認)

通信制高校は、不登校を経験した生徒が多く選んでいる学校です。文部科学省の「令和7年度 通信制高等学校実態調査」では、2025年度の通信制高校の入学者77,998人のうち、中学3年生のときに不登校だった生徒は44,461人(57.0%)でした(文部科学省「令和7年度 通信制高等学校実態調査」)。

高認は、合格しても最終学歴が高校卒業にならない点が大きな違いです。どちらが合うかは、高卒認定 通信制高校 どっちの記事で、状況別に詳しく整理しています。

ゲームばかりの時期が長かった子にとって、どちらの道でも最初の壁は生活リズムと、中学内容の抜けであることが多いです。いきなり大学の過去問に向かうより、朝決まった時刻に起きる、中学の数学や英語を少しずつやり直す、といった土台から始めるほうが、無理なく続けやすい進め方です。

入試の形で準備が変わります。総合型・推薦は原則として面接での評価が求められるようになりました

大学入試は、大きく3つの形に分かれます。文部科学省の令和9年度(2027年春入学)の実施要項で確認した内容です。

入試の形主な評価の材料出願の時期(令和9年度)
一般選抜学力検査・小論文等が主。調査書や面接などを組み合わせる個別試験は2027年2月1日〜3月25日の間
総合型選抜詳しい書類審査と時間をかけた面接。本人が書く資料を評価に使う2026年9月1日以降
学校推薦型選抜出身高校長の推薦。調査書が主な資料で、面接も行う2026年11月1日以降

出典:文部科学省「令和9年度大学入学者選抜実施要項」/同 通知(主な変更点)(2026年9月確認)。大学入学共通テストの本試験は2027年1月16日・17日です。

令和9年度の大きな変更は、総合型選抜と学校推薦型選抜で、志望分野への意欲や適性についての面接による評価を行うことになった点です(非公募型の推薦で専願のものなどは例外あり)。面接はオンラインでの実施も含まれます。また、令和8年度までにすでにあった選抜で令和9年度からの導入が難しいものは、遅くとも令和11年度入試までに面接を導入するとされています。受けたい大学の募集要項で確かめてください。

ゲームばかりの時期があった子にとって、総合型選抜は「何に夢中になってきたか」を自分の言葉で話す場になり得ます。ただし、評価されるのは遊んだ時間ではなく、そこから何を考え、どう行動したかです。一方、一般選抜は学力検査などが主な資料なので、当日の得点の比重が大きくなりやすい入試です。通信制高校から大学をめざす全体像は、通信制高校 大学進学の記事にまとめています。

よくある誤解:「ゲームを取り上げれば学校に戻れる」とは限りません

ここまでの内容から、よく聞く考え方を見直します。

  • 「1日◯時間を超えたら依存症」 → ICD-11の要件に時間の数字はありません。見るのは、コントロールできるか、生活に大きな支障が出ているかです。
  • 「ゲームを取り上げれば学校に行ける」 → 高校の不登校で多いのは、やる気が出ない、生活リズムの不調、不安・抑うつです。ゲームがなくなっても、これらが残れば状況は変わりにくいです。
  • 「スクリーニングで点数が高かった=病気」 → GAMES-Testなどは「疑い」を拾うテストです。診断は医師が行います。
  • 「不登校の時期があると大学には行けない」 → 通信制高校の卒業でも高認の合格でも、大学の受験資格は得られます。
  • 「一般選抜は学力だけで決まる」 → 実施要項では、学力検査などを主な資料にしつつ、調査書や面接などを組み合わせるとされています。ただし比重は大学ごとに違うので、募集要項で確かめます。

最後の点は、以前この記事で「国公立大学の一般入試は学力のみの条件で受験できる」と書いていた部分を、実施要項の記載に合わせて改めたものです。

選択肢の1つとしての通信制高校・サポート校(正直な注意点)

生活リズムが少しずつ整ってきたら、「家から学びを再開する」選択肢も見えてきます。朝の決まった時間に教室へ向かうのはまだ難しくても、自宅から少しずつなら、という子は少なくありません。

NIJIN高等学院(ニジ高)は、オンライン中心の通信制高校サポート校です。全国どこからでも自宅から参加でき、カメラやマイクをオフにして、チャットだけで参加するところから始められます。生活リズムに波があっても学べるように、授業のアーカイブ視聴や、中学内容の学び直しにも対応しています。担任制で、途中からの入学(転入・編入)もでき、出願費用は無料です。不登校の生徒を650名以上サポートしてきました(グループ全体)。

ただし、はじめに正直にお伝えしておくことがあります。

  • ニジ高そのものは高校ではありません。高校卒業の資格は、提携する通信制高校に在籍して取ります。
  • 学院内でのスクーリングはありませんが、提携校のスクーリングには参加が必要です。その準備と参加を支援します。
  • 費用は、提携する通信制高校の分とニジ高の分の両方がかかります。ニジ高の分は就学支援金の対象になりません。金額は学費のご案内に載せています。
  • ゲーム障害が疑われる場合の診断や治療は、医療機関の役割です。ニジ高は医療機関ではないので、必要なときは相談先と並行して考えてください。

迷ったときの進め方(3ステップ)

  1. 1週間、生活の土台だけを記録する。ゲームの時間ではなく、起きた時刻・寝た時刻・食事・家族との会話・お金の使い方を書き出します。表の「いまの様子」のどれに近いかが見えてきます。
  2. 気になる点があれば、保護者から相談窓口に連絡する。暴言や物に当たる、課金トラブル、昼夜逆転が続くときは、保健所や精神保健福祉センターに状況を話してみます。朝起きられない症状が強いなら、医療機関で体の不調も確かめます。
  3. 進路は「受験資格をどう取るか」から考える。通信制高校の卒業か、高認の合格か。どちらでも大学は受けられるので、本人がどちらなら続けられそうかを一緒に話します。

3つとも、学校を決めていなくても進められます。進路の選び方を整理しながら考えたい場合は、体験説明会・個別相談で状況を聞かせてください。よく聞かれることはよくある質問にもまとめています。

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よくある質問

Q. 不登校で1日中ゲームをしています。依存症でしょうか?

A. 時間の長さだけでは決まりません。WHOのICD-11では、ゲームをコントロールできない、ほかのことよりゲームが優先になる、問題が起きても続けるの3つと、生活への著しい支障があり、ふつうは12か月以上続いていることが目安です。判断は医師が行うので、心配なときは保健所や精神保健福祉センターに相談してください。

Q. ゲーム機やスマホを取り上げたほうがいいですか?

A. いきなり取り上げると、強い反発や会話の断絶につながることがあります。まずは寝る時刻など生活の土台に関わるルールを本人と一緒に決め、紙に書くところから始めるのがおすすめです。暴言や暴力がある場合は、家庭だけで対応せず専門の相談先を頼ってください。

Q. 本人が病院や相談に行きたがりません。

A. 保護者が先に相談する方法があります。厚生労働省は、依存症の相談先として保健所、精神保健福祉センター、依存症相談拠点を案内しています。家族からの相談の受け付け方や予約の要否は窓口ごとに違うので、電話で確かめてください。

Q. ゲームばかりだった子でも、大学受験はできますか?

A. できます。通信制高校を卒業するか、高卒認定試験に合格すれば、大学の受験資格が得られます。令和9年度入試からは、総合型選抜と学校推薦型選抜で原則として面接での評価が行われるので、何に取り組んできたかを自分の言葉で話す準備も役に立ちます。

Q. 通信制高校に入れば、ゲームの問題も解決しますか?

A. 学校を変えるだけで解決するとは限りません。通信制高校は自分で時間を管理する場面が多いので、生活リズムを整える支えが大切です。ゲーム障害が疑われる場合は、医療機関や相談窓口と並行して考えてください。

「ゲームばかり」の毎日も、生活を立て直す入口にできます

ゲームばかりの姿は、親から見ると「何もしていない」ように映ります。けれど、その時間は子どもにとって、つらさから離れる場所や、誰かとつながれる場所になっていることがあります。まずは時間を数えるのをやめて、生活の土台と、子どもがゲームの中で得ているものを見てみてください。

病気かどうかの判断は専門家に任せて大丈夫です。家族にできるのは、責めずに話を聞き、困ったときに相談できる先を知っておくことです。大学への道は、通信制高校でも高認でも閉じていません。

今日すべてを決める必要はありません。生活が少し整ってきたら、家から少しずつ学びを再開する形もあります。進路に迷っている段階の相談も受け付けています。

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