発達の特性があるお子さんの高校を探していて、「通信制高校だけで本当に続けられるのか」という不安が消えないまま、サポート校という言葉に行き当たったところだと思います。調べても、サポート校が何をしてくれるのかが書かれていないか、逆に良いことばかりが並んでいて、判断の材料になりません。
先に結論を書きます。サポート校は法律上の学校ではなく、卒業資格を出す力はありません。卒業資格・単位・調査書は、在籍する通信制高校のものです。それでも発達特性のある子にとってサポート校が効くのは、「レポートがどこまで進んでいるかを、人が一緒に見る」「予定と締め方を見える形にする」「参加のしかたを何段階か用意する」という、通信制高校の本体が手薄になりやすい部分を引き受けるからです。そして合理的配慮は、単位に関わることは在籍する通信制高校に、毎日の進め方はサポート校に頼みます。どちらも、家庭からの申し出が起点です。
この記事は、文部科学省の令和7年度通信制高等学校実態調査、令和4年度通級による指導実施状況調査、通信制高等学校情報発信サイトの掲載データ、e-Govの学校教育法・障害者差別解消法・発達障害者支援法の条文、そして5つのサポート校の公式サイトを、2026年9月27日に実際に開いて確認した内容で書いています。公式で確認できなかったことは、確認できなかったと書いています。
今の学校に毎日通い続けるのが難しい場合や、もっと自分のペースで高校生活を送りたい場合は、オンラインという選択肢もあります。NIJIN高等学院(ニジ高)は「オンラインで最高の青春を」を掲げる通信制高校サポート校で、全国の仲間とオンラインでつながり、企業や地域と関わるプロジェクトや、生徒が自分たちで企画する行事に挑戦できます。カメラやマイクをオフにしてチャットだけで参加するところから始められ、全国にNIJINアカデミー(ニジ高はその高等部)のリアルの教室があり、リアルでの通学もご検討いただけます。ニジ高は高校ではないため、卒業資格は提携する通信制高校で取り、その高校のスクーリングには参加が必要です。どんな学校なのかは、校長・星野達郎のYouTubeでも見られます。
結論:サポート校と発達障害の早見
- サポート校は学校教育法第1条の「学校」ではありません。同条が学校として挙げているのは幼稚園・小学校・中学校・義務教育学校・高等学校・中等教育学校・特別支援学校・大学・高等専門学校で、サポート校は入っていません。卒業資格は在籍する通信制高校で取ります。
- サポート校の多くは、文部科学省の制度上「学習等支援施設」として届け出られています。令和7年度の実態調査では全国で2,317施設(私立2,008・株式会社立309・公立0)でした(このほかに、在籍生徒が0人の施設が892あります)。
- 通信制課程で通級による指導を受けた生徒は、全国で118人(令和4年度・国公私立計)。高校全体の2,055人のうち、通信制はごく一部です。学校本体の特別支援の枠に期待しすぎない前提で選ぶことになります。
- 発達特性のある子に効くのは、レポートの進み具合を一緒に見る・予定を見える形にする・少人数・オンラインでの参加の選択肢・相談の窓口の5つです。ここが用意されているかで、同じ「サポート校」でも中身が変わります。
- 合理的配慮は2024年(令和6年)4月1日から、事業者にも義務になりました。障害者差別解消法第8条第2項。発達障害は同法第2条第1号で「精神障害(発達障害を含む。)」として対象に含まれています。ただし条文は「意思の表明があった場合において」と書いており、頼まないと始まりません。
- 費用は二重にかかります。在籍する通信制高校の学費と、サポート校の費用の両方です。高等学校等就学支援金は授業料が対象で、サポート校の費用には使えません。
- オンライン中心のサポート校を選択肢に入れる場合、ニジ高のように、発達特性を「本人を変えるのではなく学びの構造や環境を変えることで支援する」という考え方で運営しているところもあります。
サポート校は法律上の学校ではありません。卒業資格は在籍する通信制高校のものです
最初に押さえたいのは、ここです。学校教育法第1条は、こう定めています。
「この法律で、学校とは、幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、大学及び高等専門学校とする。」
出典:e-Gov法令検索 学校教育法 第1条(2026年9月27日確認)
サポート校はこの一覧に入っていません。つまり、サポート校は単位を出せませんし、卒業証書も出せません。高校生としての在籍は、あくまで通信制高校のほうにあります。成績・単位・出席の記録・調査書は、すべて在籍する通信制高校のものです。
ここを誤解したまま入ると、後で困ることが起きます。たとえば「サポート校の先生が単位のことは分かっているだろう」と思って任せていたら、レポートの提出期限が通信制高校側の締め方と合っていなかった、という行き違いです。単位に関わる話は、在籍する通信制高校に直接確かめるという線を、家庭の側で引いておくと安全です。
サポート校という仕組みそのものの定義や、通信制高校との違いの確かめ方は、サポート校とはの記事にまとめています。通信制高校との違いや選び方の全体像は、通信制サポート校とはの記事に整理しています。この記事では、そこから一歩進んで「発達特性のある子にとってどうか」に絞ります。

サポート校の多くは「学習等支援施設」として届け出られています。全国で2,317施設です
サポート校は学校ではないので、学校としての一覧はありません。ただ、通信制高校と連携している場合は、文部科学省の制度上「通信教育連携協力施設」として届け出られます。この施設には2種類あります。
| 施設の種類 | できること | 令和7年度の施設数 |
|---|---|---|
| 面接指導等実施施設 | その場でスクーリング(面接指導)を受けられる | 2,024施設 |
| 学習等支援施設 | スクーリングはできない。日々の学習の支援などを行う | 2,317施設 |
| 合計(通信教育連携協力施設) | — | 4,341施設 |
学習等支援施設の内訳は、私立2,008・株式会社立309・公立0です。いわゆるサポート校や学習センターの多くは、この学習等支援施設に当たります。公立が0というのは、公立の通信制高校はこうした外部の支援施設を届け出ていない、ということです。
この数字は、学校ごとの届出を足し合わせたものです。同じ建物を複数の学校が使っていれば、学校ごとに数えています。ですから「全国に2,317か所の建物がある」という意味ではありません。
もう1つ、発達特性のある子の家庭にとって大事な数字があります。学習等支援施設2,317施設のうち、在籍生徒数が1人以上200人未満の施設が1,392施設でした。200人以上400人未満は30施設、400人以上600人未満は3施設です。収容定員で見ると、200人未満の施設が2,168施設あります。つまり、サポート校は基本的に小さな場所です。大きな学校の教室に入るのがしんどい子にとって、この規模の違いは実際に体感で変わる部分です。
出典:文部科学省「令和7年度 通信制高等学校実態調査」(2026年8月31日公表・調査時点2025年5月1日)(2026年9月27日確認)
※2026年9月時点の情報です。最新は公式でご確認ください。
通信制高校本体にできることと、サポート校が足せることは別のものです
「通信制高校だけで続けられるか不安」という不安の正体は、たいてい次のどれかです。レポートが溜まる。締め方が分からない。スクーリングの日に行けない。誰にも聞けない。この4つは、通信制高校の本体が苦手にしやすい部分と重なります。
通信制高校の仕組みそのもの(単位の取り方・卒業条件・全日制との違い)を先に押さえたい場合は、通信制高校とはの記事から読むと、この先の話がつながりやすくなります。
実態調査には、学校の相談体制の数字も出ています。
| 相談できる体制 | 整えている学校数 | 割合 |
|---|---|---|
| スクールカウンセラー(全体323校中) | 273校 | 84.5% |
| スクールソーシャルワーカー(全体323校中) | 124校 | 38.4% |
| スクールソーシャルワーカー(私立227校中) | 44校 | 19.4% |
スクールカウンセラーに相談できる体制は8割を超えていますが、スクールソーシャルワーカー(学校の外の福祉や医療につなぐ役割)に相談できる体制は、全体で38.4%、私立では19.4%です。令和6年度に支援を受けた生徒は、スクールカウンセラーが延べ21,303人、スクールソーシャルワーカーが延べ5,316人でした(令和7年度開校の29校を除く集計)。
これは「私立の通信制高校が不親切」という話ではありません。学校ごとの差が大きいので、家庭の側で確かめる必要があるという話です。そしてこの差の埋め方の1つが、サポート校です。整理すると次のようになります。
| やること | 在籍する通信制高校 | サポート校 |
|---|---|---|
| 単位の認定・卒業の判定 | 行う(ここだけが出せる) | できない |
| レポートの採点・スクーリングの実施 | 行う | できない |
| レポートの進み具合を一緒に見る | 学校によって差がある | ここが主な役割 |
| 予定を見える形にする・声をかける | 学校によって差がある | ここが主な役割 |
| 居場所・通える場・少人数の集まり | スクーリングの日が中心 | 週の中に置ける |
| 調査書・評定 | 在籍校が出す | 出せない |
見学のときに、この表のどの行を引き受けてくれるのかを聞くと、話が具体的になります。「手厚くサポートします」という説明だけでは、行が分かりません。

通信制課程で通級による指導を受けた生徒は、全国で118人でした
ここは、あまり書かれていないけれど、発達特性のある子の進路では大きい事実です。
高校にも「通級による指導」があります。通常の学級に在籍したまま、障害に応じた特別の指導を受ける形です。学校教育法施行規則第140条は、対象として言語障害者・自閉症者・情緒障害者・弱視者・難聴者・学習障害者・注意欠陥多動性障害者などを挙げています。小中学校では1993年度(平成5年度)から、高等学校では2018年(平成30年)から制度化されました。
ただ、実際の数を見ると話が変わります。文部科学省の令和4年度の調査では、高等学校で通級による指導を受けた生徒は国公私立合わせて2,055人でした。その内訳です。
| 課程 | 必要と判断した生徒 | 実際に指導を行った生徒 |
|---|---|---|
| 全日制 | 1,553人 | 1,081人 |
| 定時制 | 1,220人 | 856人 |
| 通信制 | 142人 | 118人 |
| 合計 | 2,915人 | 2,055人 |
通信制課程で通級による指導を受けた生徒は、全国で118人(公立89人・私立29人)です。公立高校で通級による指導を受けている生徒が在籍する学校は372校で、公立高校全体の10.7%でした。
この数字から言えるのは、「通信制高校に入れば、学校の中の特別支援の仕組みが使える」と期待して選ぶのは、現実と合いにくいということです。制度としては用意されていますが、通信制課程では広がっていません。だから、レポートや予定の管理を一緒に見る役割は、学校の外(サポート校や家庭)が担っている、というのが今の姿です。
出典:文部科学省「令和4年度 通級による指導実施状況調査結果」(2024年11月7日通知)/e-Gov法令検索 学校教育法施行規則 第140条・第141条(いずれも2026年9月27日確認)
なお、この調査は令和4年度の通年(3月31日基準)の数字で、石川県は公立・私立の調査を実施していません。通信制課程の118人が、どの学校のどの特性の生徒だったかという内訳は、公表資料では確認できませんでした。なお、課程別(全日制・定時制・通信制)の内訳が公表されているのは、この令和4年度の調査までです。より新しい令和5年度の調査(2025年7月15日公表)では、高等学校で通級による指導を受けた生徒は2,371人、うち公立は2,327人に増え、通級を受けている生徒が在籍する公立高校の割合も12.1%に上がりました。ただし課程別の内訳は、この資料では確認できませんでした(文部科学省 令和5年度 通級による指導実施状況調査結果・2026年9月27日確認)。
発達特性のある子にサポート校で実際に効くのは、この5つです
ここが、この記事でいちばん伝えたい部分です。「発達障害に対応しています」という言葉ではなく、実際に何が起きるかで見ます。
| よくある困りごと | サポート校で効く形 |
|---|---|
| レポートに手をつけられない。どこから始めるか決まらない | 提出物を1枚ずつに分けて、今日やる分だけを一緒に決める。進み具合を人が見る |
| 期限が頭に入らない。気づいたら過ぎている | 予定を紙や画面で見える形にして、残りの数を目で確かめられるようにする |
| 人が多い場所で疲れきってしまう | 少人数の集まりにする。学習等支援施設は在籍生徒200人未満のところが多い |
| その場で声を出す・顔を出すのがしんどい | オンラインでの参加、カメラやマイクを切っての参加、チャットでの参加を選べるようにする |
| 困っても誰に言えばいいか分からない | 担任や担当者という窓口を1つ決めて、そこから学校や外部につなぐ |
この5つは、どれも「特性を治す」ものではありません。やることの大きさを変え、情報の形を変え、人数を変え、参加のしかたを増やし、聞く先を決めるという、環境側の調整です。発達障害者支援法第2条第4項は「発達支援」を、発達障害者の特性に対応した医療的・福祉的・教育的援助と定めています。サポート校が担えるのは、このうち教育的な部分の一部です。診断や服薬などの医療の判断は、主治医や専門機関の役割です。
特性別に通信制高校のどこが楽になるかは、ADHD 通信制高校、ASD 通信制高校、学習障害 高校の記事で分けて書いています。通信制高校そのものが発達特性のある子に向く理由と選び方は、通信制高校 発達障害の記事が本筋です。

合理的配慮は2024年4月から事業者も義務です。ただし「意思の表明」から始まります
ここが、保護者の方がいちばん分かりにくいところだと思います。制度から順に見ます。
障害者差別解消法(障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律)は、2021年(令和3年)の改正で変わり、改正法は2024年(令和6年)4月1日に施行されました。この改正で、事業者にも合理的配慮の提供が義務づけられました。
条文を見ると、相手によって条番号が違います。
| 相手 | 条文 | 合理的配慮の扱い |
|---|---|---|
| 行政機関等(公立の通信制高校など) | 第7条第2項 | しなければならない(義務) |
| 事業者(私立の通信制高校・サポート校など) | 第8条第2項 | しなければならない(2024年4月1日から義務) |
どちらの条文にも、共通する言い方が入っています。「障害者から現に社会的障壁の除去を必要としている旨の意思の表明があった場合において、その実施に伴う負担が過重でないときは」です。つまり、家庭や本人からの申し出が起点で、学校側が負担が重すぎると判断する場合には、そのままの形では通らないこともあります。
発達障害が対象に入るかどうかも、条文で確かめられます。同法第2条第1号は障害者を「身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む。)その他の心身の機能の障害…がある者であって、障害及び社会的障壁により継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける状態にあるもの」と定義しています。発達障害は、はっきり含まれています。
サポート校は学校ではありませんが、同法第2条第7号の「事業者」=「商業その他の事業を行う者」に当たります。ですからサポート校にも、合理的配慮の提供義務があります。
なお、文部科学省が定めている対応指針(平成27年文部科学省告示第180号を改正したもの。令和6年4月1日施行)の対象は、学校法人・構造改革特別区域法第12条第1項の学校設置会社・私立の専修学校および各種学校・私立の社会教育施設などです。サポート校の運営法人がこの対象に入るかは、その法人の形によって変わります。ただし対応指針の対象かどうかにかかわらず、障害者差別解消法第8条の義務は事業者に共通です。
出典:e-Gov法令検索 障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律 第2条・第7条・第8条・第11条/内閣府「障害者差別解消法」/文部科学省「文部科学省所管事業分野における障害を理由とする差別の解消の推進に関する対応指針の策定について」(いずれも2026年9月27日確認)

配慮は、単位に関わることは通信制高校、毎日の進め方はサポート校に頼みます
制度は分かった。では実際に、どちらに何を言えばいいのか。ここを分けておくと、話が早く進みます。目安は「単位・評価に効くことは在籍する通信制高校、日々のやり方はサポート校」です。
| 頼みたいこと | 頼む先 | 理由 |
|---|---|---|
| レポートの提出方法(手書きから入力へ変える など) | 在籍する通信制高校 | 採点して単位を出すのは高校 |
| テストの受け方(時間・別室・読み上げ など) | 在籍する通信制高校 | 評価に直接かかわる |
| スクーリングの参加のしかた(宿泊・移動・食事・人数) | 在籍する通信制高校 | 面接指導を実施するのは高校 |
| 提出の期限を分けてもらう・回数を相談する | 在籍する通信制高校 | 単位の認定の条件だから |
| 今日やる分を一緒に決める・進み具合を見てもらう | サポート校 | 日々の学習支援が役割 |
| 予定を見える形にする・声のかけ方を変える | サポート校 | 同上 |
| 参加のしかた(カメラオフ・チャット・少人数) | サポート校 | サポート校の場での運用 |
| 高校への申し出の言い方を一緒に整える | サポート校(一緒に) | 間に入れる立場にいる |
いちばん見落とされるのが、最後の行です。サポート校に「高校への申し出を一緒に整えてもらう」ことは頼めます。保護者だけで通信制高校に配慮を申し出るのは、言葉を選ぶのがしんどい作業です。日々の様子を見ている担当者が同席する、あるいは書面の下書きを一緒に作る。これができるかどうかは、見学のときに聞けます。
高校入試の段階での合理的配慮の申請の時期や様式は、高校受験 合理的配慮の記事で都府県別に確認しています。入学後の配慮とは手続きが別なので、分けて考えてください。
公的な相談先も、押さえておくと動きやすくなります。発達障害者支援法第14条にもとづく発達障害者支援センターは、都道府県知事が指定した法人に業務を行わせる(または都道府県が自ら行う)仕組みです。実際には都道府県と指定都市ごとに置かれていて、本人と家族の相談・情報提供・助言、関係機関との連絡調整を行います。一覧は国立障害者リハビリテーションセンター 発達障害情報・支援センター「発達障害者支援センター・一覧」で見られます。学校のことで夜間や休日に相談したいときは、文部科学省の24時間子供SOSダイヤルがあります。
費用は二重にかかります。就学支援金はサポート校の費用には使えません
ここは正直に書きます。サポート校を使うと、費用は在籍する通信制高校の分と、サポート校の分の両方がかかります。そして高等学校等就学支援金は授業料が対象なので、サポート校の費用には使えません。
| かかる費用 | 就学支援金 | 2026年度の上限 |
|---|---|---|
| 私立の通信制高校の授業料 | 使える | 1単位13,668円・年間337,200円まで(所得制限なし) |
| 公立の通信制高校の授業料 | 使える | 都道府県の条例で額が違う。支給の上限も都道府県ごと |
| サポート校の費用 | 使えない | — |
| 教科書・教材・スクーリングの交通費や宿泊費 | 使えない | — |
就学支援金の支給期間は在学月数で数えます(通信制は4分の3換算で実質48か月)。転校したときに通算されるのは、前の学校で受け取った月数ではなく在学した月数です。転校先で申請し直しが要ります。
出典:文部科学省「高校生等への修学支援」(2026年9月確認)
お金の面で使える手当や給付の制度は、発達障害 高校生 手当の記事に、条件と金額をまとめています。サポート校の費用に直接充てられるものではありませんが、家計全体で見るときの材料になります。
費用の話は、見学のときに「1年でいくらか」を在籍校とサポート校に分けて聞くのが確実です。入学金・年間の授業料・教材費・行事の実費まで含めた数を、紙でもらってください。
サポート校の型は、5校を並べると見えてきます
サポート校はそれぞれ運営の形が違います。ここでは、公式サイトで確認できた事実だけを、5校について中立に並べます。優劣をつけるためではなく、「型の違い」を見るためです。費用や条件は変わることがあるので、最新は各校の公式サイトでご確認ください。
| 学校名 | 学び方の型 | 公式サイトで確認できたこと |
|---|---|---|
| トライ式高等学院 | 通学・オンライン・在宅から選ぶ | 公式サイトに「通信制高校のサポート校です」と記載。公式ブログでADHDの相談に触れ、完全1対1指導と案内。自宅からオンラインでの通学もできると案内 |
| おおぞら高等学院 | 通学型 | 屋久島おおぞら高等学校のサポート校と記載。マイコーチ、みらいの架け橋レッスン、KTCみらいノートという仕組みを掲載。2022年4月にKTCおおぞら高等学院から改称 |
| 中央高等学院 | 通学型 | 中央国際高等学校または沖縄中央高等学校に在籍のうえ通学する形。校舎は吉祥寺本校・池袋校・渋谷原宿校・横浜校・千葉校・さいたま校・名古屋本校など |
| LITALICO高等学院 | 通学+自宅からの支援 | 通信制高校サポート校として2025年4月に開校(東京都渋谷区)。個別支援計画をもとに学習と日常の支援を行い、学校に行けない日も自宅から支援を受けられる仕組みを整えると記載 |
| Re学院高等部 | オンライン中心 | 八洲学園大学国際高校と提携した通信制サポート校と記載。発達障害・ギフテッド特化型と紹介し、個別指導計画書を作成してアコモデーション(合理的配慮)を行うと記載 |
並べると、型が3つに分かれます。(1)全国から選べてオンラインで完結できる型(Re学院高等部、トライ式高等学院のオンライン)、(2)教室に通うことで生活のリズムを作る型(おおぞら高等学院、中央高等学院)、(3)通学と自宅からの支援を組み合わせる型(LITALICO高等学院)です。
どの型が合うかは、お子さんの困りごとの出方で変わります。家から出ることそのものが今しんどいなら(1)、生活のリズムが崩れているのが一番の困りごとなら(2)、日によって波が大きいなら(3)という見方が、出発点としては使えます。
なお、5校のうち公式サイトで「発達障害」や「発達特性」への支援を名指しで書いていたのは、Re学院高等部でした。LITALICO高等学院のリリースには「発達支援や個性を伸ばす教育支援の専門スタッフが手厚く在籍」とあり、トライ式高等学院は公式ブログでADHDの相談に触れています。書き方の濃さが学校ごとに違うので、公式サイトに書いていないことは、問い合わせて確かめるしかありません。
出典:各校の公式サイト(トライ式高等学院、おおぞら高等学院、中央高等学院、LITALICO高等学院、Re学院高等部。いずれも2026年9月27日確認)
東京・神奈川・埼玉・千葉で探すなら、文部科学省の検索で施設の種類を絞ります
「近くにあるのか」を調べる方法は、実はあります。文部科学省の通信制高等学校情報発信サイトの検索で、「通信教育連携協力施設(学習等支援施設)」を選び、「通信教育連携協力施設の所在地」で都道府県を選ぶという手順です。連携している通信制高校の名前つきで、施設の住所が出てきます。
検索の項目は、施設区分(本校/面接指導等実施施設/学習等支援施設)、本校の所在地、通信教育連携協力施設の所在地、通信教育を行う区域、設置者の種類、広域・狭域の別などです。掲載情報は令和8年4月1日時点のものです。
この掲載データで数えると、次のようになりました。
| 都道府県 | 学習等支援施設(のべ件数) | 面接指導等実施施設(のべ件数) |
|---|---|---|
| 東京都 | 328件 | 223件 |
| 神奈川県 | 199件 | 122件 |
| 埼玉県 | 129件 | 69件 |
| 千葉県 | 106件 | 78件 |
神奈川県の199件のうち、横浜市内にあるのは76件でした。これらはのべの件数です。同じ建物に複数の学校が届け出ていれば、別々に数えています。ですから「東京都に328か所の建物がある」という数ではありません。この掲載データで全国を数えると、学習等支援施設はのべ2,476件になります。先に挙げた実態調査の2,317施設と一致しないのは、調査の時点が違うためです(実態調査は2025年5月1日、掲載データは令和8年4月1日)。
それでも、1都3県だけで学習等支援施設が762件あるという事実は、探す側には意味があります。「近くにない」と思っていたのに、隣の駅にあった、という例が出てくる範囲です。
探し方のもう1つは、気になる通信制高校の公式サイトから入る方法です。通信制高校の公式サイトには、連携しているサポート校や学習センターの一覧が載っていることがあります。その学校に在籍したうえで通える場所、という形で探せます。
ただし、文部科学省の一覧に出てくるのは通信制高校と連携して届け出をしている施設だけです。どの高校とも連携せず、学習塾のような形で高校生を受け入れているところは、この一覧には出てきません。その場合は、卒業資格の取り方(どの通信制高校に在籍するのか)を最初に確かめてください。
出典:文部科学省 通信制高等学校情報発信サイト 学校検索(掲載情報は令和8年4月1日時点。2026年9月27日に掲載データを取得して集計)
見学・個別相談で聞く質問は、この5つに絞ると違いが出ます
パンフレットを何冊見比べても、差は出ません。同じ5つを、同じ言葉で全部の学校に聞くと、はっきり差が出ます。
| 聞くこと | 答えから何が分かるか |
|---|---|
| 1. レポートの進み具合は、だれが、どのくらいの頻度で一緒に見ますか | 「担任が週1回」「担当者が来たときに」「本人から相談があれば」で中身が全く違う。人と頻度が出てこない答えは、仕組みになっていない |
| 2. 予定と残りの提出物は、見える形で渡されますか | 口で伝えるだけの学校と、一覧や画面で残りの数が見える学校がある。見通しが立たないと動けない子には、ここが分かれ目 |
| 3. 在籍する通信制高校への配慮の申し出を、どこまで一緒にやってもらえますか | 「学校に言ってください」で終わるか、下書きや同席まで手伝うか。発達特性のある子の家庭にとって、負担が最も変わる部分 |
| 4. 参加のしかたは何段階から選べますか(オンライン・カメラやマイクを切って・少人数) | 選べる段階が多いほど、調子の波に耐えられる。「全員が教室に来ます」なら、波のある子には合わないかもしれない |
| 5. 1年でかかる費用を、在籍校の分とサポート校の分に分けて教えてください | 分けて即答できるかどうかで、説明の誠実さが見える。就学支援金がどちらに使えるかも、ここで確かめる |
この5つに加えて、スクーリングのことを聞いておくと安心です。宿泊型のスクーリングがあるのか、当日にスタッフが付き添うのか、付き添わないのか。付き添わない学校は少なくありません。付き添わないこと自体が問題なのではなく、それを先に知っているかどうかが、当日の混乱を分けます。
個別相談の準備のしかたは、通信制高校 個別相談の記事にも書いています。聞きたいことを紙に書いて持っていくだけで、話の質が変わります。
よくある誤解は、この4つです
相談の場でよく出てくる思い違いを、先に外しておきます。
- 「サポート校に入れば高校を卒業できる」→ 卒業資格を出すのは在籍する通信制高校です。サポート校だけに在籍しても、高校卒業にはなりません。
- 「サポート校が診断や治療をしてくれる」→ しません。診断・服薬などの医療の判断は、主治医や専門機関の役割です。サポート校が担うのは、学び方の環境の調整です。
- 「就学支援金でサポート校の費用もまかなえる」→ 就学支援金は授業料が対象です。サポート校の費用には使えません。
- 「配慮は学校が気づいてやってくれる」→ 障害者差別解消法の条文は「意思の表明があった場合において」と書いています。伝えることが起点です。
デメリットの面をしっかり見ておきたい場合は、サポート校 デメリットと通信制高校 デメリットの記事に、それぞれの弱点と対策をまとめています。この記事ではそこを深掘りせず、発達特性のある子にとっての向き合い方に絞りました。
選択肢の1つとしてのニジ高(正直な注意点)
ここまで読んで、「オンライン中心の型も見てみたい」と思われた場合の選択肢の1つとして、当校のことを書きます。
NIJIN高等学院(ニジ高)は、株式会社NIJINが運営するオンライン中心の通信制高校サポート校です。発達特性や障害を、本人を変えるのではなく、学びの構造や環境を変えることで支援するという考え方で運営しています。この記事の表で言えば、「やることの大きさを変える」「情報の形を変える」「人数を変える」「参加のしかたを増やす」の側を動かす、という立場です。
進め方も書いておきます。決まった基準にその子を当てはめる計画を作る形ではなく、いまできることの少し先に課題を置き、学び方の仕組みそのものを変えることで、その子の得意が生きるようにするという考え方です。診断名ごとに決まったやり方があるわけではないので、合うかどうかは個別相談で具体的に確かめてください。
具体的には、次のような形があります。
- カメラ・マイクをオフにして、チャットだけで参加するところから始められます。心理的な安全を先に置いています
- 担任制です。毎週のクラス会議では、8人のクラスで行事やプロジェクトの企画やふりかえりを話し合います
- 希望する生徒には、スタッフが1対1で伴走します。人の多い場がつらいときに、まず1人と話すところから始められます
- 毎週火曜日12:30からの全校ホームルームは、YouTubeのLIVE配信を見るだけの参加もできます
- メタバースの校舎で、担任や同級生と集まる時間があります
- 授業のアーカイブ視聴と、中学範囲の学び直しに対応しています。生活リズムに波があっても学べる設計です
- 転入・編入による途中入学ができ、出願費用は無料です
- N高等学校・ルネサンス高等学校・クラーク記念国際高等学校など、提携校以外の通信制高校に在籍したままでも併用できます(卒業資格・単位・評定は在籍校のものです)
- 全国にNIJINアカデミー(ニジ高はその高等部)のリアルの教室があり、相談のうえで通うこともできます。小中学生の姉妹事業はNIJINアカデミーです
正直な注意点も、同じ場所に書きます。
- ニジ高は高校ではありません。卒業資格は提携する通信制高校、または在籍中の通信制高校で取ります
- 費用は在籍校の分とニジ高の分の両方がかかり、ニジ高の分に就学支援金は使えません。学費は学費のご案内をご覧ください
- 提携する通信制高校のスクーリングには参加が必要です。宿泊を伴う場合があり、ニジ高のスタッフは付き添いません。日程の調整と準備の支援はします。スクーリングの形や日程は、個別相談会で確認できます
- ニジ高の中でのスクーリングはありません
- オンライン中心なので、毎日通う場所を求めている場合には合わないこともあります
- 診断・服薬など医療の判断は、主治医や専門機関にご相談ください
不登校の生徒は、グループ全体で650名以上をサポートしてきました。NIJINアカデミー(ニジ高はその高等部)全体では、累計入学者が約1,000名、現在の在籍は460名です。個別相談会はオンライン(Zoom)で所要30分、参加は無料で、ご本人が同席できなくても保護者の方だけで参加できます。カメラ・マイクはオフのままで構いません。

迷ったときの進め方(3ステップ)
順番があります。この順でやると、比べる材料がそろいます。
- 在籍している、または入る予定の通信制高校に、いま何を頼めるかを聞く。レポートの提出方法、テストの受け方、スクーリングの参加のしかた、期限の分け方。この4つを、電話か相談の場で聞きます。「配慮をお願いしたい」という意思の表明が、ここで記録に残ります
- サポート校を2〜3校、型を変えて見学する。オンライン中心のところと通学型のところを混ぜてください。そして上の5つの質問を、同じ言葉で全部に聞きます。答え方の差が、そのまま日々の差になります
- 費用を「在籍校+サポート校」で1年分に並べる。就学支援金が使える部分と使えない部分を分け、手当や給付金の対象になるかも確かめます。ここまでやって、初めて比べられます
途中で判断に迷ったら、発達障害者支援センターに相談してみてください。学校選びそのものの相談も、関係機関との連絡調整も業務に入っています。家庭だけで抱える段階を、短くできます。

発達特性のある子の学び方を、環境の側から変える形もあります
ニジ高はオンライン中心の通信制高校サポート校です。カメラ・マイクをオフにしてチャットだけで参加するところから始められます。ニジ高は高校ではないため、卒業資格は提携する通信制高校で取り、そのスクーリングへの参加が必要です。個別相談会はオンラインで30分、保護者の方だけでも参加できます。
よくある質問
Q. サポート校に通えば、高校を卒業できますか。
A. サポート校だけでは卒業できません。学校教育法第1条の「学校」にサポート校は入っていないため、単位も卒業証書も出せません。卒業資格は、在籍する通信制高校で取ります。サポート校は、その通信制高校の課題やスクーリングを続けられるように支える場所です。在籍する高校とサポート校の2つに所属する形になります。
Q. 診断がないと相談できませんか。
A. 相談そのものに診断は要りません。障害者差別解消法の対象になる「障害者」の定義には手帳の有無が書かれておらず、発達障害は同法第2条第1号で対象に含まれています。ただし学校側が配慮の内容を判断するときに、診断や検査の結果があると話が具体的になることはあります。診断を受けるかどうかは、主治医や専門機関、発達障害者支援センターに相談しながら決めてください。
Q. 合理的配慮は、通信制高校とサポート校のどちらに頼むのですか。
A. 単位や評価に効くこと(レポートの提出方法、テストの受け方、スクーリングの参加のしかた、期限)は、在籍する通信制高校です。日々のやり方(今日やる分を決める、予定を見える形にする、参加のしかたを選ぶ)は、サポート校です。根拠の条文は分かれます。公立の高校は障害者差別解消法第7条第2項で、2016年(平成28年)4月1日の施行のときから義務です。私立の高校とサポート校は第8条第2項で、2024年(令和6年)4月1日から義務になりました。そして、サポート校に「高校への申し出を一緒に整えてほしい」と頼むこともできます。
Q. 費用は二重にかかりますか。就学支援金は使えませんか。
A. 二重にかかります。在籍する通信制高校の学費と、サポート校の費用の両方です。高等学校等就学支援金は授業料が対象で、サポート校の費用には使えません。2026年度の私立の通信制は1単位13,668円・年間337,200円までが上限で、所得制限はありません。見学のときに、1年分の費用を在籍校とサポート校に分けた形で出してもらってください。
Q. 神奈川や埼玉で近くのサポート校を探すには、どうすればよいですか。
A. 文部科学省の通信制高等学校情報発信サイトの学校検索で、施設区分を「通信教育連携協力施設(学習等支援施設)」にし、「通信教育連携協力施設の所在地」で都道府県を選ぶと、住所つきで出てきます。掲載データ(令和8年4月1日時点)で数えると、学習等支援施設は東京都328件・神奈川県199件(うち横浜市76件)・埼玉県129件・千葉県106件でした。これはのべの件数で、同じ建物を複数の学校が届け出ていれば別々に数えています。通信制高校と連携していないところはこの一覧に出ないので、その場合はどの高校に在籍するのかを最初に確かめてください。
まだ決めなくていい。今日できるのは、聞きに行く先を1つ決めることです
ここまで読んでくださって、情報が増えたぶん、迷いも増えたかもしれません。サポート校は学校ではない、費用は二重にかかる、通級もほとんど使われていない。良い話ばかりではありませんでした。
それでも、はっきりしたことが1つあります。お子さんが続けられないのは、お子さんの努力が足りないからではありません。やることの大きさ、情報の形、人数、参加のしかた。動かせる場所が、環境の側にいくつもあります。文部科学省の調査が、スクーリングに来られない理由の最も多いものとして挙げているのは「心身に関すること(感覚の敏感さ、体調不良、不安・抑うつ、朝起きられない、夜眠れない、入院・療養 等)」で、161校が選んでいます。感覚の敏感さが、国の調査の選択肢に入っている。同じところでつまずいている子が、全国にたくさんいるということです。
決めるのは、今日でなくて大丈夫です。今日できるのは、在籍している高校か、気になったサポート校のどちらかに、1つ質問を投げることだけです。それだけで、比べる材料が1つ増えます。
配慮の頼み方を決める前の段階から、ご相談を受け付けています
全国どこからでもカメラ・マイクはオフでOK転入・編入は随時受付
通信制高校サポート校 NIJIN高等学院(ニジ高)/出願費用は無料です。無理に勧めることはありません。

