通信制高校のデメリットは7つ|誰に重いか・どう防ぐかを公的データで整理【2026】

通信制高校のデメリットは、大きく分けて7つあります。自己管理が要ること、人と会う量が少ないこと、学習の中身に学校ごとの差があること、卒業後の進路を自分で動かす比重が大きいこと、世間の目が気になる場面があること、そして見落とされやすいスクーリングと費用の2つです。ただし、この7つは誰にでも同じ重さでかかるわけではありません。同じデメリットが、ある人には大きな壁になり、別の人にはほとんど影響しないことがあります。

「通信制はやめる人が多いと聞いた」「入ってから後悔したくない」と、不安をひとつずつ数えている方もいると思います。この記事では、デメリットを大きく見せることも、小さく見せることもせず、それぞれについて「どういう人に重くかかるか」「どう防ぐか」を書きました。数字は、2026年9月27日に文部科学省の通信制高等学校実態調査・学校基本調査と、e-Statに載っている統計表を実際に開いて確かめたものだけを使っています。

毎日の通学が難しい場合や、通信制高校のデメリットは気になるけれど、人とのつながりやわくわくする経験もあきらめたくない場合は、オンラインという選択肢もあります。NIJIN高等学院(ニジ高)は「オンラインで最高の青春を」を掲げる通信制高校サポート校で、全国の仲間とオンラインでつながり、企業や地域と関わるプロジェクトや、生徒が自分たちで企画する行事に挑戦できます。カメラやマイクをオフにしてチャットだけで参加するところから始められ、全国にNIJINアカデミー(ニジ高はその高等部)のリアルの教室があり、リアルでの通学もご検討いただけます。ニジ高は高校ではないため、卒業資格は提携する通信制高校で取り、その高校のスクーリングには参加が必要です。どんな学校なのかは、校長・星野達郎のYouTubeでも見られます。

目次

結論:通信制高校のデメリットの早見

  • デメリットは7つ。自己管理/人と会う量/学習の中身の学校差/卒業後の進路/世間の目/スクーリング/費用の足し算です。重さは人によって大きく違います
  • 「やめる人が多い」は半分だけ本当です。令和6年度の1年間の中途退学率は通信制3.5%、全日制1.0%、定時制7.4%。ただし通信制の退学理由で最も多いのは「進路変更」(32.4%)で、別の高校への入学を希望した人も含まれます
  • 自己管理のデメリットが重いのは、提出の期限を人に言ってもらって動けていた人です。担任や学習センターが進み具合をどれくらい見てくれるかで、重さが変わります
  • 人と会う量は、学校ではなくコースで決まります。週5通学コースを開設しているのは323校中90校(27.9%)で、入学前に選べます
  • 卒業時点で進学も就職もしていない人(進路未決定など)は、通信制で26.1%(全日制4.5%)。3年生の春までに進路の相談相手を決めておくことが、大事な対策になります
  • 卒業資格は全日制と同じ「高等学校卒業」です。世間の目が気になる場面があっても、資格そのものに差はありません
  • ニジ高は、孤立と自己管理の部分に手を打つオンライン中心のサポート校です。高校ではないため、提携する通信制高校のスクーリングへの参加と、両方の費用がかかります
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7つのデメリットは、人によって重さが真逆になります

通信制高校のデメリットを並べた記事は多くありますが、読んでいて不安だけが増えるのは、そのデメリットが「自分にどれくらい効くのか」が書かれていないからです。たとえば「友達ができにくい」は、友達との毎日が支えになっている人には重い問題ですが、人の多い教室で疲れ切っていた人には、むしろ休める条件になります。

そこで、7つのデメリットを「重くかかりやすい人」「あまり効かない人」に分けて1枚にしました。通信制高校の仕組み(レポート・スクーリング・試験で単位を取ること)から確かめたい場合は、先に通信制高校とはの記事を読むと、この先が分かりやすくなります。

デメリット 重くかかりやすい人 あまり効かない人 防ぎ方の要点
1. 自己管理が要る 声をかけられないと課題を後回しにしがち 自分のペースで進めたい人、仕事や活動と両立したい人 担任が提出状況を見る頻度を聞く
2. 人と会う量が少ない 友達との日常が気持ちの支えになる 人の多い場所で疲れやすい時期の人 コースの通学頻度と人数を選ぶ
3. 学習の中身に学校差 基礎から学び直したい人、一般選抜で大学を受けたい人 まず高校卒業を第一に考える人 映像学習の扱いと学び直しの有無を聞く
4. 卒業後の進路 3年間、体調を整えることで精一杯になりそうな人 やりたいことが決まっている人 3年生の春までに相談相手を決める
5. 世間の目 家族や親戚の反対が強い人 選んだ理由を自分の言葉で話せる人 卒業資格が同じことを家族と確かめる
6. スクーリング 遠出が負担な人、朝が苦手な人 年に数回なら出かけられる人 会場・日数・休んだときの扱いを聞く
7. 費用の足し算 サポート校や塾を足す予定の人 公立の通信制高校だけで学ぶ人 授業料以外の費用を一覧にする

自分に当てはまる行が1〜2行なら、まずその部分を重点的に入学前に確かめると、判断しやすくなります。4行以上当てはまるなら、通信制高校という形の中でも、通学が多いコースや、人の支えが厚い仕組みを優先して探すほうが合っています。どちらの場合も「通信制はやめておこう」と決める材料にはなりません。どこを確かめればいいかが分かる材料です。

明るいリビングの木のテーブルで、母親と高校生が並んで座り、手書きのマス目だけの紙を一緒に見ている後ろ姿
7つのデメリットのうち、わが家に重いものはどれか。親子で書き出すと見えてきます。

「やめる人が多い」は半分だけ本当です。1年間の中途退学率は通信制3.5%、全日制1.0%

いちばんよく聞く不安から、数字で確かめます。文部科学省「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」(令和6年度)の課程別の統計表では、令和6年度の1年間に高校を中途退学した人の割合は次のとおりでした。

課程 中途退学者数 中途退学率
全日制 29,121人 1.0%
定時制 5,356人 7.4%
通信制 10,094人 3.5%
高校全体 44,571人 1.4%

出典:文部科学省 令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査「6-5 課程・学科・学年別中途退学者数」(e-Stat。2026年9月27日確認)。中途退学率は、在籍者数に占める中途退学者数の割合で、1年間(令和6年度)の数字です。

通信制の中途退学率は全日制の3倍以上あります。ここはごまかさずに書きます。一方で、3.5%は1年間で在籍者のおよそ29人に1人という大きさで、「半分がやめる」「ほとんど続かない」という話ではありません。ただし、これは1年ごとの率です。入学してから卒業するまでの数年間で見ると、途中でやめる人の割合はこれより大きくなります。その累積の割合は、公的な統計では公表されていません。なお、定時制は7.4%で通信制より高く、通信制の中でも公立は5.0%、私立は3.2%と差があります。

もう1つ大事なのは、やめた理由の中身です。同じ調査の事由別の表を、通信制と全日制で並べました。

中途退学の主な理由 通信制 全日制
進路変更(計) 32.4% 45.0%
うち、別の高校への入学を希望 11.1% 30.5%
学校生活・学業への不適応 23.4% 37.9%
学業不振 9.2% 5.7%
病気・けが・死亡 7.6% 2.9%
経済的理由 4.4% 0.3%
家庭の事情 3.9% 2.3%
問題行動等 1.4% 4.2%
その他の理由 17.7% 1.7%

出典:同調査「6-4 事由別中途退学者数(課程別)」(e-Stat。2026年9月27日確認)。中途退学者1人につき主な理由を1つ選ぶ集計で、「うち」の行を除くと、この表の理由で中途退学者の全員を分けています。

通信制で全日制より高いのは、学業不振・病気やけが・経済的理由・家庭の事情と、「その他の理由」です。つまり、通信制でやめる人は「通信制の仕組みが合わなかった」だけでなく、体調やお金、家庭の事情でやめる人の割合が全日制より高いと読めます。背景として、令和7年度に通信制高校へ入学した77,998人のうち、中学3年生のときに不登校だった生徒は44,461人(57.0%)でした(文部科学省 令和7年度通信制高等学校実態調査)。入ってくる人の事情がそもそも違うので、退学率の差をそのまま「学校の質の差」と読むのは正確ではありません。

このデメリットが重いのは、体調に波がある人と、家計に余裕がない人です。防ぎ方は、入学前に「体調を崩したとき、休学や履修を減らす形で在籍を続けられるか」と「就学支援金など、お金の支援の手続きを誰が案内してくれるか」の2つを聞いておくことです。なお、同じ調査で、令和6年度末に進級や卒業が認められなかった(留年した)通信制の生徒は2,940人・1.0%でした(高校全体は0.3%。6-7 原級留置者数)。

デメリット1:自己管理が要る。重いのは「期限を言ってもらって動けていた人」です

通信制高校の単位は、レポート(添削指導)・スクーリング(面接指導)・試験の3つで修得します。量の目安は、高等学校学習指導要領で1単位あたりの標準が決まっています。

科目 レポート(1単位あたり) スクーリング(1単位あたり)
国語・地理歴史・公民・数学 3回 1単位時間
理科 3回 4単位時間
保健体育のうち体育 1回 5単位時間
保健体育のうち保健 3回 1単位時間
芸術・外国語 3回 4単位時間
家庭・情報・専門教科 2〜3回 2〜8単位時間

出典:高等学校学習指導要領 第1章第2款5(文部科学省 通信教育の適正な実施・運営の確保のための基本的な指針等に関する検討会議資料3、2026年9月27日確認)

たとえば2単位の数学なら、標準でレポートが6回です。卒業に必要な74単位を3年で取るなら1年に25単位ほどになり、国語や数学と同じ1単位3回で数えると、年に70回前後のレポートを自分で順番に片づけていくことになります(実際の回数は学校と科目で変わります)。全日制なら先生が授業の中で進めてくれる部分を、通信制では自分で進める。これが「自己管理が要る」の正体です。

このデメリットが重くかかるのは、真面目かどうかとは関係なく、「今日はこれをやる日」と誰かに言ってもらうことで動けていた人です。逆に、部活や仕事、体調の波に合わせて自分で順番を入れ替えたい人には、この自由さはそのまま長所になります。

卒業までにかかる年数も数字で見ておきます。令和6年度の通信制の卒業生90,872人のうち、通信制に3年間在籍して卒業した人は47.0%、3年より長くかかった人は4.6%でした。残りの48.5%は通信制での在籍が3年未満で卒業した人で、転入・編入で前の学校の在籍期間を引き継いだ人が含まれます。令和7年5月1日時点で4年以上在籍している生徒は6.8%で、公立では25.6%にのぼります(令和7年度通信制高等学校実態調査。令和4年度以降に開校した73校を除く集計)。単位の数え方は通信制高校 卒業 単位数の記事で詳しく整理しています。

防ぎ方は3つです。

  • 担任や学習センターが、レポートの提出状況をどれくらいの頻度で見て、声をかけてくれるかを入学前に聞く(週に1回か、学期に1回かで大きく違います)
  • 1週間の予定を「月曜は数学のレポート1回分」のように小さく決め、家族にも見える場所に置く
  • 遅れたときの取り戻し方(再提出の期限、次の年度に持ち越せるか)を先に知っておく。取り戻し方が分かっていると、1回の遅れで気持ちが切れにくくなります
令和6年度の高校の中途退学率は通信制3.5%(10,094人)、全日制1.0%、定時制7.4%で、通信制の中途退学の理由で最も多いのは進路変更の32.4%であることを示す図
出典:文部科学省 令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査(e-Stat 表6-4・6-5)

デメリット2:人と会う量が少ない。ただし量はコースで選べ、週5通学コースは323校中90校です

「通信制高校は友達ができない」とよく言われますが、正確には、友達ができるかどうかは学校よりも、自分が入るコースの通学頻度で大きく変わります。令和7年度通信制高等学校実態調査(対象323校)では、週5通学コースを開設している学校は90校(27.9%)、週1通学コースは128校、集中スクーリングを前提としたコースは113校でした。

生徒数で見ると、週5通学コースの生徒は37,505人(12.5%)、集中スクーリング前提のコースは86,961人(28.9%)、月に1〜2回などの「その他」のコースは99,722人(33.2%)です(合計300,406人。正規の教育課程ではない教育活動のためのコースを含む)。週1〜週5の、毎週決まって通うコースの生徒は合わせて113,723人(37.9%)で、6割ほどは集中スクーリング型や月1〜2回・好きな日に通えるコースなど、毎週決まって通う形ではないコースにいます。これは欠点というより、通信制の設計そのものです。

このデメリットが重いのは、友達と毎日話すことが気持ちの支えになっている人です。反対に、人の多い教室で疲れ切っていた時期の人にとっては、人と会う量を自分で減らせることが回復の助けになる場合があります。どちらのタイプかで、同じ条件が長所にも短所にもなります。

防ぎ方は、「友達ができるか」を漠然と聞くのではなく、次のように具体的に確かめることです。

  • 自分が入るコースの通学頻度と、同じコースの生徒の人数
  • 生徒会・部活動・行事など、授業以外で人と関わる場があるか。参加は自由か
  • オンラインのホームルームなど、家からでも人と話せる時間があるか
  • 困ったときに相談できる大人がいるか。実態調査では、スクールカウンセラーに相談できる体制がある学校は323校中273校(84.5%)、スクールソーシャルワーカーは124校(38.4%)でした

デメリット3:学習の中身に学校差がある。スクーリングの時間を映像学習で減らす学校は、国語で323校中231校です

通信制高校は「学習の質にばらつきがある」とよく言われます。実態調査を見ると、その差がどこで生まれるかが具体的に分かります。

学習指導要領では、テレビやインターネットなどを使った学習を計画的に取り入れた場合、スクーリング(面接指導)の時間数のうち10分の6以内を免除できます。特に必要がある場合は、複数のメディアを使うことで10分の8以内まで免除できます。実態調査では、「現代の国語」の科目で10分の6以内の減免を行っている学校は323校中231校、10分の8以内の減免を行っている学校は33校でした。

減免は制度として認められた方法で、それ自体が悪いわけではありません。家から出にくい時期の人にとっては、むしろ助けになる仕組みです。ただ、映像を見て終わるのか、そのあとに先生が報告課題を見てくれるのかで、身につくものは変わります。また、同じ「現代の国語」で、義務教育段階の内容を定着させるための指導(いわゆる学び直し)を行っている学校は96校で、227校は行っていませんでした。

このデメリットが重いのは、中学の内容から学び直したい人と、大学の一般選抜(学力試験)を受けたい人です。高校卒業を第一に考えている人には、あまり効きません。防ぎ方は、見学や個別相談で次の3つを聞くことです。

  • スクーリングの時間を映像学習で減らしているか。減らしている場合、そのぶんの課題は誰が見てくれるか
  • 中学の内容の学び直しに、授業の中で時間を取っているか
  • 質問したとき、返事はどれくらいで来るか(翌日か、次のスクーリングか)

※数字は2026年9月時点で確認した情報です。最新は公式でご確認ください。

窓辺の机でパーカー姿の高校生がノートパソコンでオンラインの授業を受け、奥のソファで弟が本を読んでいる
家で学ぶ時間が長いぶん、学び方の違いは学校ごとに確かめておきたいところです。

デメリット4:卒業後の進路は自分で動く比重が大きく、進路未決定などの卒業者は26.1%です

ここは、差がいちばんはっきり出る部分です。令和6年度間に卒業した人の、令和7年5月1日時点の状況を課程別に並べます。

卒業後の状況 全日制 通信制
大学等に進学 63.4% 28.6%
専門学校(専修学校専門課程)に進学 14.7% 22.9%
就職 13.6% 19.5%
進学・就職のどれにも当たらない(左記以外の者。進路未決定など) 4.5% 26.1%

出典:文部科学省「学校基本調査」(検討会議資料3、2026年9月27日確認)。「左記以外の者」には家事手伝い・外国の学校への入学なども含まれます。表に載せていない区分(専修学校の一般課程などへの入学者、不詳・死亡の者など)もあるため、4つの行を足しても卒業者の全員にはなりません。

通信制の卒業者で最も多いのは大学等への進学で、専門学校と合わせると51.5%が進学しています。「通信制からは進学できない」は正しくありません。大学への進み方は通信制高校 大学進学の記事で詳しく書いています。一方で、進学も就職もしていない状態(進路未決定など)で卒業する人は26.1%で、全日制の約6倍です。

この差は、学力だけで生まれているわけではないと考えられます。前の節で見たとおり、通信制には中学3年生で不登校だった人が多く入学しています。3年間を体調を整えることに使った人にとって、卒業と同時に進路を決めるのは順番として重いのです。通信制で後悔しやすい点を数字で見た通信制高校 後悔の記事でも、この部分をいちばん重く扱っています。

このデメリットが重いのは、3年生になっても体調やリズムを整えることで精一杯になりそうな人です。防ぎ方は「進学に強い学校を選ぶ」より先に、3年生の春までに誰と進路の話をするかを決めておくことです。総合型選抜や学校推薦型選抜では、調査書に加えて面接や小論文などが課されることが多く、準備に時間がかかります。学校には「昨年度の卒業生の進路の内訳」と「3年生の進路相談は誰が担当するか」を聞いてください。実態調査では、入学・退学・卒業した人数や進学・就職の状況などを公表している学校は323校中103校(31.9%)で、一部だけ公表している学校が135校、公表していない学校が85校でした。公表されていない項目は、聞くのが確実です。

デメリット5:世間の目が気になる場面はあります。それでも卒業資格は全日制と同じ「高等学校卒業」です

「通信制は問題のある子が行くところ」という古いイメージを持っている人が、身近にいることがあります。どれくらい残っているかは統計では測れないので、残っていないとは言えません。ここは正直に、デメリットとして挙げておきます。

ただし、制度の上では差はありません。学校教育法は、高等学校の課程として全日制の課程・定時制の課程・通信制の課程を定め(第4条)、全日制の課程のほかに定時制の課程や通信制の課程を置けるとしています(第53条・第54条)。通信制も高等学校の課程の1つです。違うのは修業年限で、全日制は3年、定時制と通信制は「3年以上」とされています(第56条)。卒業すれば同じ「高等学校卒業」で、大学に入学できる資格も同じです(第90条)。条文はe-Gov法令検索 学校教育法で確かめられます。

通信制に通う人も、もう少数ではありません。令和8年度の学校基本調査(速報値)では、高校生のうち通信制は311,792人で全体の9.9%、約10人に1人です(検討会議資料3)。

このデメリットが重いのは、家族や親戚の反対が強い人です。防ぎ方は、説得よりも「一緒に見る」ことです。学校の見学や説明会に家族と行き、卒業資格が同じであることと、この記事の表のような数字を一緒に確かめると、話が感情から事実に移りやすくなります。全日制とどちらにするかで迷っている場合は、通信制高校と全日制どっちの記事も判断の材料になります。

通信制高校323校のうち、週5通学コースを開設しているのは90校、現代の国語でスクーリングの時間を映像学習などで10分の6以内減免している学校は231校、入学・退学・卒業の人数などをすべて公表している学校は103校(一部だけ公表135校・公表なし85校)で、学校ごとに条件が違うことを示す図
出典:文部科学省「令和7年度通信制高等学校実態調査」(令和7年5月1日時点)

見落としやすいデメリット6:スクーリングには出向く必要があり、1日も出られなかった生徒は2.6%います

デメリットとして挙げられることは少ないのですが、実際につまずく人が多いのがスクーリングです。レポートは家で進められても、スクーリングは決められた会場に行く必要があります。

令和6年度に、レポートは出していたのにスクーリングに1日も出られなかった生徒は8,097人で、在籍生徒306,711人の2.6%でした。その理由として学校が挙げたもので最も多かったのは「心身に関すること」(161校が回答)で、「生活習慣に関すること」81校、「家庭に関すること」80校、「学習に関すること」74校が続きます(令和7年度通信制高等学校実態調査)。

このデメリットが重いのは、遠出が負担な人、朝起きるのが難しい人、初めての場所で強い緊張が出る人です。年に数回なら出かけられる人には、あまり効きません。防ぎ方は次のとおりです。

  • スクーリングの会場がどこか。自宅から通える会場を選べるか
  • 年に何日あるか。数日にまとめる形か、分けて通う形か
  • 体調で行けなかった日はどう扱われるか。別の日に振り替えられるか

学校がどの都道府県から生徒を受け入れているかで、会場の場所も変わります。違いは広域通信制高校とはで確かめられます。

見落としやすいデメリット7:費用は足し算になり、就学支援金が使えるのは授業料だけです

通信制高校の授業料には、国の高等学校等就学支援金が使えます。2026年度から所得制限がなくなり、私立の通信制は1単位13,668円・年間337,200円までが支給されます。公立の通信制の支給の上限は1単位336円で、授業料そのものは都道府県の条例で決まっています。ここまでは安心材料です。

見落とされやすいのは、支援金の対象が授業料だけだということです。

かかるお金 就学支援金の対象か 確かめる場所
私立通信制高校の授業料 対象(1単位13,668円・年337,200円まで) その学校の募集要項
公立通信制高校の授業料 対象(支給の上限は1単位336円) 都道府県の教育委員会
施設費・教材費・スクーリングの交通費 対象外 その学校の募集要項
サポート校・塾・予備校の費用 対象外 それぞれの学校・教室

出典:文部科学省 高校生等への修学支援、高等学校等就学支援金・新制度の概要(2026年9月27日確認)

支給は在学した月数で数え、通信制は4分の3で換算するため、実質48か月分です。途中で転校した場合は、転校先で申請し直す必要があります。

このデメリットが重いのは、通信制高校にサポート校や塾を足す予定の人です。学びの支えが増えるのは良いことですが、支払いも増えます。防ぎ方は、入学前に「授業料」「授業料以外」「足す予定のもの」の3列で、3年分の費用を紙に書き出すことです。学費の相場や残る費用は通信制高校 学費、サポート校を足す場合の注意点はサポート校 デメリットの記事で整理しています。

デメリットが重なりやすいのは、この3つの場合です

ここまでの7つは、1つずつなら防ぎ方があります。ただ、次の場合は2つ以上が同時に重くなりやすいので、正直に書いておきます。

  • 毎日決まった場所に行くことで調子を保てている人が、月に数回のコースを選ぶ場合。自己管理と人と会う量の2つが同時に重くなります。通信制でも週5通学コースや、定時制・全日制も比べてみてください
  • 体調の波が大きい時期に、スクーリングの会場が遠い学校を選ぶ場合。スクーリングと卒業までの年数の2つが重なります。会場と振替の扱いを先に確かめてください
  • 大学の一般選抜を考えていて、学校の学習支援に加えて塾も足す場合。学習の中身と費用の2つが重なります。何を学校で、何を塾でやるかを先に分けてください

「落とし穴」という形で入学後の気づきをまとめた通信制高校の落とし穴の記事もあわせて読むと、入学前に確かめることがさらに具体的になります。学校を比べる全体の手順は通信制高校 選び方にまとめています。

選択肢の1つとしてのニジ高(正直な注意点)

NIJIN高等学院(ニジ高)は、株式会社NIJINが運営するオンライン中心の通信制高校サポート校です。この記事のテーマに合わせて、7つのデメリットのうち、ニジ高が手を打っていることと、ニジ高では解消しないことを分けて書きます。

デメリット ニジ高がしていること ニジ高では解消しないこと
1. 自己管理 担任制。生活リズムに波があっても学べる設計で、授業はアーカイブでも見られる 提携する通信制高校のレポートや試験は、本人が取り組む
2. 人と会う量 1クラス8人。生徒会・サークル・学園祭があり、行事を生徒が企画する。メタバースの校舎で担任や同級生と集まる時間がある 毎日同じ建物に通う形ではない(リアルの教室は相談のうえで)
3. 学習の中身 中学内容の学び直しに対応 受験対策の中身は、個別相談会で確かめてほしい
4. 卒業後の進路 総合型選抜に向けた小論文・面接・自己PRの講座、企業や地域と関わる社会共創プロジェクト、企業インターンとして出社できる機会 進路を決めるのは本人。講座は準備の場
5. 世間の目 ― ニジ高は高校ではない。卒業資格は提携する通信制高校のもの
6. スクーリング 日程の調整と準備の支援 提携する通信制高校のスクーリングへの参加が必要。ニジ高のスタッフは付き添わない
7. 費用 出願費用は無料 提携校の分とニジ高の分の両方がかかり、ニジ高の分に就学支援金は使えない

ニジ高が特に力を入れているのは、2つ目の「人と会う量」です。公式に掲げている言葉は「孤独を、青春に」「退屈を、わくわくに」。全国の仲間とオンラインでつながり、生徒が行事を企画・運営する側になって、種目も、集める人も、場所も自分たちで決めることに挑戦できます。カメラやマイクをオフにして、チャットだけで参加するところから始められるので、人と話すのがしんどい時期でも入口を小さくできます。学校理念は「Be HAPPY, Do HAPPY」で、校長の方針として社会に一番近い学校をめざしています。不登校の生徒をグループ全体で650名以上サポートしてきました。

そのうえで、注意点を隠さずに書きます。ニジ高は高校ではありません。卒業資格は提携する通信制高校で取り、その高校のスクーリングへの参加が必要です(地元の会場で受けられる場合もあります)。学院の中でのスクーリングはありません。スクーリングの形や日程は、個別相談会で詳しくご案内しています。費用は、提携する通信制高校の分とニジ高の分の両方がかかり、ニジ高の分に就学支援金は使えません。この記事の7つ目のデメリット「費用の足し算」は、ニジ高を選ぶ場合にもそのまま当てはまります。実額は学費のご案内でご確認ください。

途中入学(転入・編入)もできます。小学生・中学生の段階から学びの場を探している場合は、NIJINアカデミー(ニジ高はその高等部)という選択肢もあります。

迷ったときの進め方(3ステップ)

ステップ1:7つのうち、自分に重くかかるものを2つまで選ぶ。最初の表の「重くかかりやすい人」の列を上から読み、当てはまる行に印をつけてください。全部に備えようとすると動けなくなるので、2つまでに絞ります。

ステップ2:選んだデメリットについて、学校に2つずつ質問する。この記事の各節の「防ぎ方」に書いた質問をそのまま使えます。たとえば自己管理なら「提出状況を見てくれる頻度」と「遅れたときの取り戻し方」、スクーリングなら「会場と日数」と「休んだ日の扱い」です。公表されていないことも、聞けば分かることが多くあります。

ステップ3:答えを2校以上で比べる。1校だけでは、その答えが普通なのか珍しいのか分かりません。2校聞くと自分の中に基準ができます。通信制高校には年度の途中でも転入を受け付けている学校があるので、1校目で急いで決める必要はありません。今の高校に在籍している場合は、これまでの単位や在籍期間がどう引き継がれるかを、今の学校と転入先の両方に確かめておくと安心です。

明るい和室の低いテーブルを高校生たちが囲み、大きな白い紙に何も書いていない色付きの付せんを並べて話し合っている
行事を自分たちで計画する場があるかどうかも、学校選びで確かめたい点です。
オンラインで学ぶニジ高の生徒

「友達ができにくい」を、オンラインの青春に変える選択肢

ニジ高は「孤独を、青春に」を掲げる通信制高校サポート校です。1クラス8人で、行事は生徒が自分たちで企画します。高校ではないため、卒業資格は提携する通信制高校で取り、そのスクーリングへの参加が必要です。体験説明会は、オンラインで日程を選んで申し込めます。

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よくある質問

Q. 通信制高校のいちばんのデメリットは何ですか?

A. 人によって違います。数字で差がいちばん大きく出ているのは卒業後の進路で、進学も就職もしていない(進路未決定など)卒業者は通信制26.1%・全日制4.5%です。ただ、自分に重くかかるのがどれかは、この記事の最初の表で「重くかかりやすい人」に当てはまる行を探すと分かります。

Q. 通信制高校はやめる人が多いのですか?

A. 全日制より多いのは事実です。令和6年度の1年間の中途退学率は通信制3.5%、全日制1.0%でした。1年間で在籍者のおよそ29人に1人という大きさです(入学から卒業までの累積の割合は公表されておらず、これより大きくなります)。理由で最も多いのは別の高校への入学希望などを含む「進路変更」(32.4%)です。体調やお金の事情でやめる人の割合が全日制より高いので、休学の扱いや支援金の案内を入学前に聞いておくと備えになります。

Q. 通信制高校だと大学受験や就職で不利になりますか?

A. 卒業資格は全日制と同じ「高等学校卒業」で、大学に入学できる資格も同じです(学校教育法第90条)。一方で、卒業後に進学も就職もしていない人の割合は通信制のほうが高く、進路は自分で動く比重が大きいと言えます。3年生の春までに進路の相談相手を決めておくことが、大事な対策になります。

Q. 通信制高校のデメリットは、サポート校を使えばなくなりますか?

A. 自己管理や人と会う量など、人の支えで軽くなるデメリットはあります。ただし、サポート校は高校ではないので、卒業資格・スクーリング・単位は在籍する通信制高校のものです。費用はサポート校の分が上乗せになり、その分に就学支援金は使えません。軽くなるものと増えるものの両方を見て決めてください。

Q. 通信制高校は3年で卒業できますか?

A. 3年以上在籍し、74単位以上を修得し、特別活動に30単位時間以上参加すれば卒業できます。令和6年度の卒業生では、通信制に3年間在籍して卒業した人が47.0%、3年より長くかかった人が4.6%でした。転入した人は前の学校の在籍期間を引き継げるので、通信制での在籍が3年未満でも卒業できる場合があります。

デメリットを知って選ぶことは、あきらめではなく準備です

デメリットを調べているのは、それだけ真剣に考えているからだと思います。7つを並べると重く見えるかもしれませんが、7つすべてが同じ重さでかかるわけではありません。自分に重くかかるものがどれかを見分ければ、入学前に何を先に確かめればいいかがはっきりします。

数字は、あなたを怖がらせるためではなく、どこを先に確かめればいいかを知るために使ってください。通信制高校は、合う形を選べば、自分のペースを取り戻す場所になりえます。選んだあとに合わないと感じたら、選び直す道もあります。

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