中学生の不登校の原因は1つじゃない|216,266人の内訳と進路6つ【2026】

中学生のお子さんが学校に行けなくなったとき、ご家庭がまず探すのは「原因」だと思います。ただ、文部科学省の最新の調査を開いてみると、学校が把握していた事実は、1人の生徒に対していくつも重なっていました。原因が1つに絞り込めないのは、ご家庭の見落としではありません。

先に結論を書きます。中学生のときに学校へ行けなかったことで、その後の進路が閉ざされるわけではありません。ただし、知っているかどうかで進み方が変わることが3つあります。(1)学校に行けない日を出席として記録できる制度があること、(2)高校受験で欠席日数がどう扱われるかは都道府県でまったく違うこと、(3)中学校卒業後の進路は6つあり、全日制か通信制かの二択ではないことです。この記事は、その3つを一次情報で確かめて並べたものです。

調べたのは、文部科学省「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」の令和6年度の結果、令和元年10月25日の通知(元文科初第698号)とその別記1・別記2、令和6年8月の学校教育法施行規則の改正に関する文部科学省の資料、東京都・埼玉県・大阪府の令和8年度入学者選抜の実施要綱、文部科学省「通信制高等学校実態調査」と「学校基本統計」です。公式で確認できなかったことは、確認できなかったと書いています。

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目次

結論:中学生の不登校の原因と進路の早見

  • 中学校の不登校は216,266人(令和6年度)。中1が58,736人、中2が77,066人、中3が80,464人で、学年が上がるほど増えます。1,000人あたり67.9人です。
  • 原因は1つに決まりません。同じ調査で学校が把握した事実のうち多かったのは「学校生活に対してやる気が出ない等の相談があった」30.1%、「不安・抑うつの相談があった」24.4%、「生活リズムの不調に関する相談があった」24.3%。すべて複数回答で、1人に複数が重なります。
  • 中学生の欠席は長くなりやすい。90日以上の欠席が60.7%(小学校は44.1%)を占めます。「少し休んだら戻る」を前提にした計画は、途中で合わなくなることがあります。
  • 学校に行けない日を、出席として記録できる場合があります。教育支援センターやフリースクール、自宅でのICT学習が対象です。令和6年度は学校外の機関等で42,978人、自宅のICT学習で13,261人が指導要録上の出席扱いになりました。
  • 高校受験での欠席日数の扱いは、都道府県でまったく違います。東京都と大阪府の令和8年度の実施要綱の本文には「欠席」という語が出てきません。一方、埼玉県の調査書には「出欠の記録」の欄があり、欠席日数が10日以上の学年は主な理由も記入します。
  • 中学校卒業後の進路は6つ。全日制・定時制・通信制・高等専門学校・専修学校の高等課程・高卒認定です。通信制高校の2025年度入学者77,998人のうち44,461人(57.0%)は、中3のときに不登校でした。
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原因を1つに決めようとすると、そこで止まってしまいます

令和5年度から、文部科学省の調査の項目名が変わりました。令和4年度までは「不登校の要因」で、主たる要因を1つ選ぶ形でしたが、令和5年度の調査から「不登校児童生徒について把握した事実」という名前になり、当てはまるものをすべて回答する形に変わりました(令和6年度の調査も同じ形です)。つまり、国の調査そのものが「原因は1つに決められない」という前提に立ち直したということです。

中学校の内訳は次のとおりです。調査の15項目すべてを、人数の多い順に並べました。割合は不登校生徒216,266人に対するもので、複数回答のため、割合の合計は100を上回ります。

学校が把握した事実(中学校) 人数 割合
学校生活に対してやる気が出ない等の相談があった 65,025人 30.1%
不安・抑うつの相談があった 52,661人 24.4%
生活リズムの不調に関する相談があった 52,510人 24.3%
学業の不振や頻繁な宿題の未提出が見られた 33,907人 15.7%
いじめ被害を除く友人関係をめぐる問題 30,395人 14.1%
親子の関わり方に関する問題 21,347人 9.9%
家庭生活の変化に関する情報や相談があった 14,261人 6.6%
障害(疑いを含む)に起因する特別な教育的支援の求めや相談 13,386人 6.2%
個別の配慮(障害(疑いを含む)以外)についての求めや相談 11,322人 5.2%
入学、転編入学、進級時の不適応による相談 11,319人 5.2%
あそび、非行に関する情報や相談があった 8,139人 3.8%
教職員との関係をめぐる問題 5,025人 2.3%
学校のきまり等に関する問題の情報や相談があった 4,473人 2.1%
いじめの被害の情報や相談があった 2,380人 1.1%
左記に該当なし 10,553人 4.9%

出典:文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要(不登校抜粋版)」(2026年9月確認)

この表で目を引くのは、いじめの被害が1.1%にとどまる一方で、「やる気が出ない」「不安・抑うつ」「生活リズムの不調」という、外から見えにくい項目が上位を占めていることです。はっきりした事件があって行けなくなる人よりも、理由を言葉にしづらいまま体が動かなくなる人のほうが多い、ということになります。

ここから言えるのは、お子さんが理由を話してくれないのは、隠しているからではなく、本人にもまだ言葉になっていない可能性があるということです。「なぜ行けないの」と問い続けるより、生活リズムや体調、眠れているか、食べられているかといった、答えやすいところから見ていくほうが前に進みます。朝起きられない状態が続くなら、起立性調節障害などの体の状態が関わっていることもあるので、小児科や思春期の相談ができる医療機関への受診を検討してみてください。診断や治療の判断は、主治医や専門機関にご相談ください。

中学校の不登校は216,266人。中3が最も多く、90日以上の欠席が60.7%を占めます

まず人数です。小・中学校を合わせた不登校の児童生徒数は353,970人で、12年連続の増加でした。ただし増加率は中学校で0.1%(前年度は11.4%)まで下がり、新規に不登校となった生徒も中学校で83,409人(前年度は90,853人)と減っています。

学年 令和6年度 令和5年度
中学1年 58,736人 58,035人
中学2年 77,066人 77,768人
中学3年 80,464人 80,309人
中学校 計 216,266人 216,112人

小学6年生は38,080人ですから、中学1年で人数が一気に1.5倍になります。教科担任制、定期テスト、部活動、通学距離、人間関係の組み替えが同時に来る時期だからです。中学2年でさらに増え、中学3年が最も多くなります。

次に、欠席がどのくらいの長さになっているかです。中学生と小学生で、形がはっきり違います。

欠席日数 中学校 中学校の割合 小学校の割合
30~49日 40,275人 18.6% 29.5%
50~89日 44,770人 20.7% 26.4%
90日以上 131,221人 60.7% 44.1%
(うち出席日数0日) 7,286人 3.4% 2.6%

中学校では90日以上の欠席が60.7%です。年間の授業日数は200日前後ですから、90日はおよそ半分近くにあたります。一方で、出席日数が0日の生徒は3.4%で、まったく登校していない人は少数派です。多くの生徒は、行ける日と行けない日を行き来しながら過ごしています。

この形が分かると、計画の立て方が変わります。「あと数週間休めば戻れる」という前提ではなく、半年から1年の単位で、学びと出席をどう積むかを考えたほうが現実に合うということです。継続率(前年度に不登校だった生徒のうち今年度も不登校だった割合)も中学校で77.1%ですから、短期で解決する前提を置かないほうが、あとで苦しくなりません。

明るい食卓で、紙のカレンダーを一緒に見ている保護者と中学生
先の予定を一緒に見るところから始められます

学校に行けない日を、出席として記録できることがあります(令和元年10月25日の通知)

ここが、いちばん知られていない制度です。文部科学省は令和元年10月25日の通知(元文科初第698号)で、次の2つの場合について、要件を満たせば校長が指導要録上の出席扱いにできると示しています。

別記1:学校外の公的機関や民間施設で相談・指導を受けている場合

  • 保護者と学校との間に十分な連携・協力関係が保たれていること
  • その施設に通所または入所して相談・指導を受けることが前提であること
  • 公的機関(教育支援センターなど)が基本だが、公的機関での機会が得られない、または通うことが困難な場合で、本人や保護者の希望もあり適切と判断される場合は、民間の相談・指導施設も考慮されてよいこと
  • 民間施設が適切かどうかは、文部科学省の「民間施設についてのガイドライン」を参考に、校長が教育委員会と連携して判断すること
  • 学習の成果を評価に反映する場合は、その施設での学習内容等が学校の教育課程に照らして適切と判断できること

別記2:自宅でICT等を活用した学習活動を行った場合

  • 保護者と学校との間に十分な連携・協力関係が保たれていること
  • ICT(コンピュータやインターネット、遠隔教育システムなど)や郵送、FAXなどを活用して提供される学習活動であること
  • 訪問等による対面指導が適切に行われることが前提であること
  • その生徒の学習の理解の程度を踏まえた計画的な学習プログラムであること
  • 校長が、対面指導や学習活動の状況等を十分に把握すること
  • 基本的に、学校外の公的機関や民間施設で相談・指導を受けられないような場合に行う学習活動であること

出典:文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」令和元年10月25日(別記1・別記2を含む。2026年9月確認)

さらに令和6年8月には、学校教育法施行規則が改正されました。これは、欠席中に自宅や学校外の機関で行った学習の成果を成績評価で考慮できることを、通知の内容にとどめず法令上に明記したものです。文部科学大臣が定める要件として、(1)学習の計画・内容が在学する学校の教育課程に照らして適切と認められること、(2)学校と保護者、教育支援センター、民間団体等との間に十分な連携協力関係が保たれ、学校が学習活動の状況を保護者等を通じて定期的かつ継続的に把握していること、(3)学校が訪問による対面指導等により状況を定期的かつ継続的に把握し、学校との適切な関わりを維持するよう留意していること、の3つが挙げられています。

出典:文部科学省「不登校児童生徒が欠席中に行った学習の成果の成績評価に係る法令改正について」令和6年8月9日(2026年9月確認)

実際にどれくらい使われているかも、調査に出ています。令和6年度は、学校外の機関等で相談・指導等を受けて出席扱いになった児童生徒が42,978人(うち中学校28,516人)、自宅のICT等を活用した学習で出席扱いになった児童生徒が13,261人(うち中学校8,433人)でした。さらに、欠席期間中に行った学習の成果を指導要録に反映した児童生徒は81,467人(うち中学校58,578人)で、そのうち65,953人は各教科の観点別学習状況の評価や評定に反映されています。

数字はどれも右肩上がりですが、不登校の生徒全体から見ればまだ一部です。制度はあるのに、知られていないために使われていないという状態に近いと言えます。学校に相談するときは、「出席扱いにしてほしい」と結論から言うより、通知の別記1・別記2と令和6年8月の法令改正を挙げて、要件を満たすために何を揃えればよいかを一緒に確認する形にすると話が進みやすくなります。

※2026年9月時点の情報です。最新は公式でご確認ください。

令和6年度の中学校の不登校生徒は216,266人で、中1が58,736人、中2が77,066人、中3が80,464人と学年が上がるほど増えることを示す図
出典:文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要(不登校抜粋版)」

相談先は学校の外だけではありません。校内の居場所は中学校の77.5%にできています

「学校には行けない」と「教室には入れない」は、別のことです。ここ数年で急に増えたのが、校内教育支援センター(スペシャルサポートルームなどと呼ばれます)。学校の中にあり、自分の学級に入りづらい生徒が過ごせる部屋です。

令和7年6月時点で、公立小中学校の設置校数は15,874校、設置率は58.7%でした。内訳は小学校8,841校(49.1%)、中学校7,033校(77.5%)です。前年(令和6年)は12,712校・46.1%でしたから、1年で大きく増えています。

出典:文部科学省「令和7年 公立小中学校の校内教育支援センター設置率」(2026年9月確認)

学校の外の選択肢も整理しておきます。

  • 教育支援センター(適応指導教室):各地域の教育委員会が開設し、一人一人に合わせた個別学習や相談を行う場所です。市の施設など公の建物の中にあることが多く、利用料は基本的に無料です。令和6年度の設置数は1,743か所(都道府県が39、市町村が1,704)。令和6年度に指導を受けた児童生徒は32,240人でした。
  • フリースクールなどの民間施設:令和6年度に「民間団体、民間施設」で相談・指導等を受けた児童生徒は18,566人。上で見た別記1の要件を満たせば、出席扱いの対象になり得ます。費用は施設ごとに違うので、見学のときに確認してください。
  • 学びの多様化学校(令和5年8月31日に「不登校特例校」から改称):不登校の児童生徒の状況に合わせた特別の教育課程を組める学校です。令和7年4月時点で58校(小学校12校・中学校40校・高等学校11校。小中一貫校は両方に計上されるため合計と一致しません)。公立37校・私立21校で、29の都道府県と10の指定都市にあります。出典:文部科学省 教育課程部会 資料(令和7年10月7日)

もう1つ知っておいてほしい数字があります。令和6年度、学校内外の機関等で専門的な相談・指導等を受けた不登校児童生徒は218,246人(61.7%)でした。受けていない135,724人のうち、120,759人(89.0%)は担任等から週1回程度以上の継続的な相談・指導等を受けていました。結果として、機関か担任等のどちらかにつながっていた児童生徒は95.8%です。「完全に孤立している」という状態は、数字の上では多数ではありません。

家庭でできるのは、原因の特定よりも、安心の確保と記録を残すことです

よく挙げられる4つの対応は、そのまま有効です。ここでは、上で見た制度と結びつけて整理し直します。

  1. 無理に理由を聞き出さず、安心できる居場所をつくる。調査の上位が「やる気が出ない」「不安・抑うつ」「生活リズムの不調」だったことを思い出してください。言葉になっていないものを問い詰めると、家の中にも逃げ場がなくなります。
  2. 「学校に行かせること」だけを目標にしない。令和元年の通知も、支援は「学校に登校する」という結果のみを目標にするのではなく、自らの進路を主体的に捉えて社会的に自立することをめざす必要があるとしています。同時にこの通知は、学業の遅れや進路選択上の不利益に留意することも書いています。休むことと、学びを止めることは別です。
  3. スクールカウンセラー、校内教育支援センター、教育支援センターなど、相談先を1つに絞らない。担任だけ、あるいは外の施設だけにすると、どちらかが合わなかったときに止まります。
  4. 本人の興味関心を大切にし、小さな「できた」を積み重ねる。ここに、もう1つ足します。やったことを記録に残すことです。何を何時間やったか、どの教材のどこまで進んだか、施設に何日通ったか。この記録が、出席扱いや成績評価を学校と相談するときの材料になります。

記録は、凝ったものでなくてかまいません。カレンダーに「◯(通えた)」「△(家で学習)」「休み」を書き込むだけでも、3か月たつと十分な資料になります。学校に相談する日の前に、それをそのまま見せてください。

リビングの低い机でタブレットを立てて学ぶ中学生。家族が後ろで本を読んでいる
自宅での学習が出席扱いになる仕組みがあります

高校受験で欠席日数がどう扱われるかは、都道府県でまったく違います(3都府県の要綱で確認しました)

「欠席日数が多いと高校に行けない」という話は、よく聞きます。ただ、これは住んでいる都道府県によって、前提がまるごと変わる話です。令和8年度(2026年春入学)の実施要綱を実際に開いて確かめたところ、次のように分かれていました。

都府県 調査書での欠席日数の扱い 要綱で確かめたこと
東京都 実施要綱・同細目の本文に「欠席」という語が出てこない 調査書点は各教科の観点別学習状況の評価(27観点)か評定(9教科)のどちらかを点数化する
埼玉県 調査書に「出欠の記録」の欄がある 欠席日数は指導要録に記載されている日数を記入。学年ごとの欠席日数が10日以上の場合は主な理由も記入する
大阪府 実施要項の全文に「欠席」という語が出てこない 志願者は全員が自己申告書を作成し、高校長がアドミッションポリシーに基づく選抜の資料とする

出典:東京都教育委員会「令和8年度東京都立高等学校入学者選抜実施要綱・同細目」/埼玉県教育委員会「令和8年度入学者選抜実施要項(第15 調査書の作成)」/大阪府教育委員会「令和8年度大阪府公立高等学校入学者選抜実施要項」(いずれも2026年9月確認)

大阪府の自己申告書のテーマは「あなたは、中学校等の生活(あるいはこれまでの人生)でどんな経験をし、何を学びましたか。また、それを高等学校でどのように生かしたいと思いますか」です。原則として志願者本人が作成します。つまり大阪府では、調査書に欠席日数を書く欄がなく、総合点に加えて、本人が自分の言葉で書いたものが選抜の資料になります。実施要項は、総合点等による選抜に加え、自己申告書と調査書中の活動・行動の記録を資料として、アドミッションポリシーに基づく選抜を行うと定めています。

東京都には、もう1つ知っておきたい仕組みがあります。チャレンジスクールと八王子拓真高校(チャレンジ枠)では、調査書の提出が必要ありません。検査として行うのは面接と作文で、自己PRカードに代えて学校所定の志願申告書を提出し、志願申告書・面接・作文を総合した審査で選抜します。これは都立高校全体の実施要綱ではなく、チャレンジスクール用の別の実施要綱(東京都立高等学校チャレンジスクール入学者選抜実施要綱)に書かれています。

お住まいの都道府県で確かめる手順は、次の3つだけです。

  1. 「{都道府県名} 公立高等学校入学者選抜実施要綱 令和8年度」で検索し、教育委員会の公式ページを開く
  2. 「調査書」の作成について書かれた項を探し、「出欠の記録」や「欠席日数」という欄があるかを見る
  3. 選抜方法の項で、何を点数化すると書いてあるかを見る(評定・観点別評価・特別活動・面接など)

欄があっても、点数化の対象に入っていない場合があります。逆に、自己申告書や面接で説明する機会が用意されている場合もあります。中学校の先生に「うちの県はどうですか」と聞くのも有効ですが、要綱の原文を一緒に見るのが確実です。高校に入ってからの欠席日数の考え方は、高校 欠席日数と高校 出席日数の記事に分けて書いています。

※2026年9月時点の情報です。最新は公式でご確認ください。

中学校卒業後の進路は6つ。全日制か通信制かの二択ではありません

進路の相談が「全日制に行けるか、通信制にするか」の二択になってしまうことがあります。実際には、中学校を卒業した人が選べる道は次の6つです。

進路 得られるもの 向いている場合
全日制高校 高校卒業 毎日通える見通しがあり、部活動や行事も含めた学校生活を送りたい場合
定時制高校 高校卒業 夜間や午後からなど、時間帯をずらせば通える場合。単位制の学校も多い
通信制高校 高校卒業 登校の回数を自分で選びたい場合。レポート・スクーリング・試験で単位を取る
高等専門学校(高専) 準学士(5年制) 技術系の分野を早くから学びたい場合。全国58校(国立51・公立3・私立4)
専修学校の高等課程(高等専修学校) 修了。要件を満たす学科なら大学入学資格も 調理・美容・情報など、専門を早く学びたい場合
高卒認定試験 大学等の受験資格(最終学歴は高校卒業にならない) 学校に在籍せず、大学や専門学校の受験資格だけを得たい場合

補足しておきたいことが3つあります。

1つめ。高等専門学校は5年制で、入学資格は中学校卒業です。令和7年度の学校基本統計で全国58校、在学者は約5万6千人でした。工業や商船などの分野が中心で、卒業後は就職も大学への編入学もできます。

2つめ。専修学校の高等課程(高等専修学校)は、修業年限が3年以上などの要件を満たして文部科学大臣が指定した学科を修了すると、高校卒業者と同じように大学入学資格が得られます(学校教育法施行規則第150条第3号)。令和7年度の高等課程の在学者は約3万2千人です。すべての学科が指定されているわけではないので、進学も考える場合はその学科が指定を受けているかを、学校のパンフレットではなく文部科学省の指定一覧で確認してください。

3つめ。高卒認定試験に合格しても、最終学歴は「高校卒業」になりません。文部科学省のQ&Aがはっきりそう答えています。大学・短大・専門学校の受験資格は得られます(学校教育法施行規則第150条、専門学校は第183条)。年2回(8月・11月)で、合格に必要なのは9〜10科目、受験料は最大8,500円です。通信制高校に在籍しながら高認を受け、合格科目を単位に認めてもらう併用もできます。

出典:文部科学省「令和7年度学校基本統計(確定値)」/文部科学省「高等専修学校から大学へ」(2026年9月確認)

実際の割合も見ておきます。東京都が公表した令和7年度公立中学校等卒業者の進路状況調査(速報値・2026年7月30日公表)では、卒業者78,627人のうち全日制68,090人(86.60%)、定時制2,604人(3.31%)、通信制5,601人(7.12%)、特別支援学校高等部1,117人(1.42%)で、進学者は合計77,412人(98.45%)。専修学校等への入学は427人(0.54%)でした。出典:東京都「令和7年度公立中学校等卒業者の進路状況調査(速報値)」

全日制以外を選ぶ人は、東京都では11%ほど。少数派ではありますが、1学年で9,000人を超える規模です。定時制と通信制と全日制の違いは定時制 通信制 違いの記事に、高卒認定と通信制の比べ方は通信制高校 高卒認定の記事にまとめています。

令和8年度の公立高校入学者選抜で、東京都と大阪府の要綱には欠席の語が出てこず、埼玉県の調査書には出欠の記録の欄があり欠席10日以上の学年は理由も記入することを示す比較表
出典:東京都・埼玉県・大阪府の令和8年度公立高等学校入学者選抜の実施要綱/実施要項

通信制高校に入った人の57.0%は、中3のときに不登校だった生徒です

通信制高校を「特別な人が行くところ」と感じている保護者の方に、いちばんお伝えしたい数字がこれです。

文部科学省の令和7年度「通信制高等学校実態調査」(公表は2026年8月31日、調査時点は2025年5月1日)によると、2025年度の通信制高校の入学者77,998人のうち、44,461人(57.0%)は中学3年生のときに不登校だった生徒でした。設置者別では公立53.5%、私立56.6%、株式会社立65.4%です。在籍生徒数は306,711人(2025年3月31日時点)、通信制課程を置く高校は323校あります。

出典:文部科学省「令和7年度 通信制高等学校実態調査」(2026年9月確認)

つまり通信制高校の教室は、中学校で不登校を経験した生徒が半分以上いる場所です。入学の時点で「自分だけが遅れている」という感覚を持たなくてよい環境だ、という言い方もできます。

仕組みの面も押さえておきます。通信制高校の単位は、レポート(添削指導)・スクーリング(面接指導)・試験の3つで修得します。卒業の条件は3年以上の在籍・74単位以上の修得・特別活動30単位時間以上です。通学の頻度はコースによって幅があり、同じ調査では週5日が37,505人(12.5%)、週1日が36,929人、集中スクーリング型が86,961人(28.9%)、月1〜2回や自由登校などが99,722人(33.2%)でした。「通信制=家で1人」ではなく、どれくらい通うかを選べるという理解が実態に近いです。

入学者選抜の方法も、323校の回答では面接296校、調査書などの書類230校、作文や小論文154校、学力検査91校(複数回答)でした。学力検査を行う学校は3割以下です。

お金の面では、高等学校等就学支援金があります。2026年度は私立の通信制で1単位13,668円・年間337,200円まで、所得制限なし。公立の通信制の授業料は都道府県の条例で決まるため、県によって違います(確かめた例では1単位あたり100円から350円ほどでした)。対象は授業料だけで、サポート校の費用には使えません。学費の相場と内訳は通信制高校 学費の記事にまとめています。学校の選び方をテーマ別に見たい場合は通信制高校 選び方のページからどうぞ。

※2026年9月時点の情報です。最新は公式でご確認ください。

よくある誤解と落とし穴:「高校に行けば大丈夫」も「通信制なら楽」も、半分だけ本当です

誤解1:環境が変われば行けるようになる。半分は本当です。中学校で行けなかった生徒が、高校では通えるようになることは実際にあります。ただし、令和6年度の調査では高等学校の不登校生徒も67,782人います。その67,782人のうち、10,566人(15.6%)は中途退学に至り、2,963人(4.4%)は原級留置(留年)になったという結果も同じ調査に出ています。環境を変えることは有効な手段ですが、それだけに賭けると次の行き止まりが来ます。

誤解2:通信制なら楽に卒業できる。レポートの提出が自分のペースに任されるので、提出の期限を自分で管理する力が全日制より要ります。同じ実態調査では、添削課題は出しているのにスクーリングに1日も来ていない生徒が8,097人(2.6%)いて、その理由で最も多いものは「心身に関すること」(161校が回答)でした。また、4年以上在籍している生徒は全体で6.8%(公立25.6%・私立1.9%)です。

誤解3:出席扱いにしてもらえば内申点も大丈夫。ここは分けて考えてください。出席扱いは出欠の記録の話で、成績評価は別の手続きです。令和6年8月の法令改正で成績に反映する道は法令上はっきりしましたが、学習の計画・内容が学校の教育課程に照らして適切と認められることが要件です。自宅で好きな教材を進めるだけでは足りない場合があります。学校に「どの教材なら反映できますか」と先に聞くのが近道です。

誤解4:高校を決めるのは中3の秋でいい。これは地域によります。転入・編入を含めれば途中からの入学もできますが、公立の通信制や定時制は出願の時期が決まっています。中2の段階で、お住まいの都道府県の実施要綱を一度見ておくだけで、選べる幅が変わります。高校に入ったあとで学校を変える場合の手順は高校 転入の記事にあります。

選択肢の1つとしてのNIJIN高等学院(正直な注意点)

ここまで制度の話を続けてきましたが、実際にご家庭が困るのは「制度は分かったけれど、うちの子が続けられるのか」という部分だと思います。その部分を人が支える仕組みが、通信制高校サポート校です。

NIJIN高等学院(ニジ高)は、オンライン中心の通信制高校サポート校です。担任制で、全国どこからでも、海外からも通えます。カメラとマイクをオフにして、チャットだけで参加するところから始められます。生活リズムに波があっても学べる設計で、中学内容の学び直しや、授業のアーカイブ視聴にも対応しています。上で見たとおり、中学校の不登校で最も多かった事実は「やる気が出ない」「不安・抑うつ」「生活リズムの不調」でした。まず参加のハードルを下げること、そして一度休んでも戻れる形にしておくことが、ここでは前提になっています。

発達特性や障害については、本人を変えるのではなく、学びの構造や環境を変えることで支援するという考え方を取っています。ただし診断や服薬などの医療の判断は、主治医や専門機関にご相談ください。

正直な注意点を書きます。

  • ニジ高は高校ではありません。卒業資格は提携する通信制高校で取ります。
  • 提携する通信制高校のスクーリングには参加が必要です。ニジ高の中でのスクーリングはありません。地元の会場で受けられる場合もあります。スクーリングの形や日程は、体験説明会で詳しくご案内しています。
  • 費用は、提携する通信制高校の分とニジ高の分の両方がかかります。そしてニジ高の分に就学支援金は使えません。金額は学費のご案内をご覧ください。
  • ほかの通信制高校に在籍しながら、その学校はそのままでニジ高を併用することもできます。この場合、卒業資格・スクーリング・単位・評定は在籍する通信制高校のものになります。

それでも、行事を生徒が企画・運営する側になれること、企業や地域と関わるプロジェクトがあること、総合型選抜に向けた小論文・面接・自己PRの講座に力を入れていることは、中学校で「学校がつまらなかった」経験をした人にとって、意味のある違いになるかもしれません。よく寄せられる質問はよくある質問のページにまとめています。

迷ったときの進め方(3ステップ)

今日から動かせる順番に並べます。3か月ほどかけて、ゆっくり進める形で書いています。

ステップ1:記録を始める(今週)

カレンダーに、通えた日・家で学習した日・休んだ日を3種類の印で書き込みます。あわせて、眠れた時間と食べられたかを一言だけ添えます。体の状態が背景にあるかどうかは、この記録で見えてくることがあります。気になる点があれば、小児科や思春期の相談ができる医療機関への受診を検討してください。

ステップ2:出席扱いと成績評価を、学校と一緒に確認する(1か月以内)

担任やスクールカウンセラーとの面談で、令和元年10月25日の通知の別記1・別記2と、令和6年8月の法令改正を挙げて、「どの要件を満たせば出席扱いや成績への反映ができますか」と聞きます。同時に、校内教育支援センターがあるか、地域の教育支援センターに通えるかも確認します。結論を急がず、要件の一覧を持ち帰るだけで十分です。

ステップ3:都道府県の実施要綱を見て、進路を2つ以上残す(3か月以内)

お住まいの都道府県の入学者選抜実施要綱で、調査書の欄と点数化の対象を確かめます。そのうえで、進路を1つに絞らず2つ以上残したまま情報を集めます。全日制と通信制、定時制と高等専修学校、といった組み合わせでかまいません。学校見学や体験説明会は、決める場ではなく、比べる材料を増やす場だと考えてください。

相談室で保護者2人と子どもが、相談員の話を聞いている場面
進路は中学校の先生以外にも相談先があります
オンラインで学ぶニジ高の生徒

中学校に通えない日でも、学びと仲間のいる場所は用意できます

ニジ高は「オンラインで最高の青春を」を掲げる通信制高校サポート校です。カメラとマイクをオフにしチャットだけで参加するところから始められ、行事は生徒が企画・運営する側になれます。高校ではないので卒業資格は提携する通信制高校で取り、スクーリングへの参加は必要です。体験説明会で通い方を見てみませんか。

体験説明会の日程を見る → LINEで気軽に相談する

よくある質問

Q. 中学校の欠席日数が多いと、高校受験で不利になりますか。

A. 都道府県によって違います。令和8年度の実施要綱を確かめたところ、東京都と大阪府は本文に「欠席」という語が出てきませんでした。一方、埼玉県の調査書には「出欠の記録」の欄があり、学年ごとの欠席日数が10日以上の場合は主な理由も記入します。まずはお住まいの都道府県の教育委員会が公表している実施要綱を開いて、調査書の欄と点数化の対象を確認してみてください。

Q. フリースクールに通うと、出席にしてもらえますか。

A. 要件を満たせば、校長の判断で指導要録上の出席扱いにできます。令和元年10月25日の通知の別記1では、公的機関が基本としつつ、公的機関での機会が得られない、または通うことが困難な場合で本人や保護者の希望もあり適切と判断される場合は民間の相談・指導施設も考慮されてよい、とされています。民間施設が適切かどうかは、文部科学省のガイドラインを参考に、校長が教育委員会と連携して判断します。学校とフリースクールの両方に、この通知を前提に相談してみてください。

Q. 本人が理由を話してくれません。どう聞けばいいですか。

A. 令和6年度の調査で中学校の上位に来たのは「学校生活に対してやる気が出ない等の相談があった」30.1%、「不安・抑うつの相談があった」24.4%、「生活リズムの不調に関する相談があった」24.3%でした。いずれも本人が言葉にしづらいものです。理由を聞く代わりに、眠れているか、食べられているか、何なら少し楽かといった、答えやすいところから話してみてください。話してもらえないことが、関係が悪いという意味ではありません。

Q. 中学校の間は、どう過ごすのがよいでしょうか。

A. 選択肢は3つあります。校内教育支援センター(中学校の77.5%にあります)、地域の教育支援センター(利用料は基本的に無料)、フリースクールなどの民間施設です。あわせて、自宅でのICT学習も出席扱いの対象になり得ます。どれか1つに決めなくてよく、通えた日・学習した日を記録に残しておくと、あとで学校と相談する材料になります。

Q. 高校からやり直したいのですが、通信制高校でも大学に進めますか。

A. 進めます。通信制高校を卒業すれば、全日制と同じ高校卒業です。卒業の条件は3年以上の在籍・74単位以上の修得・特別活動30単位時間以上です。通信制高校に在籍しながら高卒認定試験を受け、合格した科目を単位として認めてもらう併用もできます。学びを続けやすい形にすることが、進路の幅を残すことにつながります。

今日は、何も決めなくて大丈夫です

中学校の不登校は、令和6年度に216,266人。学年が上がるほど増え、90日以上の欠席が6割を占めます。原因は1つに決まらず、国の調査そのものが複数回答に変わりました。お子さんの状態が特別なわけでも、ご家庭の育て方が原因だと決まったわけでもありません。

そして、学校に行けない日を出席として記録できる制度があり、成績に反映する道も法令にはっきり書かれました。高校受験での欠席日数の扱いは都道府県で違い、卒業後の進路は6つあります。知っておけば、選べる道が残ります。今日できるのは、カレンダーに印を1つ付けることだけで十分です。

進路の話を誰かと整理したくなったら、そのときに相談してください。話を聞くだけでも、選択肢は減りません。

オンラインで学ぶニジ高の生徒

オンラインで、青春する。

オンラインでも仲間と青春できる。ニジ高の体験説明会へ

全国どこからでもカメラ・マイクはオフでOK転入・編入は随時受付

通信制高校サポート校 NIJIN高等学院(ニジ高)/出願費用は無料です。無理に勧めることはありません。


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