中高一貫校から通信制高校へ移れる?|中学段階は入試、高校段階は転入学【2026】

中高一貫校に入ったけれど、このまま内部進学するのがつらい。成績や出席日数のことで、学校から「内部進学は難しいかもしれない」と言われた。そんなとき、通信制高校に移れるのか、移るならいつ、どんな手続きになるのかが分からず、立ち止まってしまうご家庭は少なくありません。

先に結論を書きます。中高一貫校から通信制高校へ移る方法は、いま「中学段階」にいるか「高校段階」にいるかで分かれます。中学段階(中等教育学校の前期課程・併設型の中学校など)なら、中3のうちに高校入試を受け、中学の修了・卒業に合わせて新入学します。高校段階(中等教育学校の後期課程・併設型の高校など)なら、在籍したまま「転入学」の手続きで移り、それまでの単位と在籍期間を持っていけます。

この記事は、学校教育法・学校教育法施行規則・学校教育法施行令の条文(e-Gov)と、文部科学省の「中高一貫教育Q&A」「高等学校等就学支援金」の資料を実際に開いて確認した内容でできています。公式で確認できなかったことは、確認できなかったと書いています。

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目次

結論:中高一貫校から通信制高校へ移るときの早見

  • 中高一貫校には3つの形があります。中等教育学校(6年で1つの学校)、併設型(同じ設置者の中学校と高校)、連携型(別々の中学校と高校が連携)です。文部科学省の資料では、令和5年度に全国で678校ありました。
  • 中学段階にいるなら、通信制高校へは「高校入試(新入学)」で入ります。高校に入学できるのは、中学校を卒業した人や中等教育学校の前期課程を修了した人です(学校教育法第57条)。
  • 高校段階にいるなら、在籍したまま「転入学」で移れます。高校の転学の決まり(施行規則第92条)は、中等教育学校の後期課程にも準用されています(第113条第3項)。
  • 転入学なら、前の学校で修得した単位と在籍期間を引き継げます。通信制高校の卒業には、3年以上の在籍と74単位以上の修得などが必要です。
  • 先取り学習をしている学校では、移った先で「まだ習っていない科目」が出ることがあります。単位修得証明書で、何が単位になっているかを確かめます。
  • 国の就学支援金は高校段階からです。私立の中学段階の授業料には使えません。私立の通信制高校なら上限は年337,200円(2026年度・所得制限なし)です。
  • 家から少しずつ学びを続けたい場合は、オンライン中心のサポート校(NIJIN高等学院など)と通信制高校を組み合わせる方法もあります。
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「中高一貫校」と一口に言っても、3つの形があり、出口の手続きが違います

「中高一貫校だから、中学と高校は1つの学校」と思われがちですが、制度上は3つの形があります。文部科学省の「中高一貫教育の概要と設置状況」は、次のように説明しています。

形 どんな学校か 中学から高校へ 令和5年度の数
中等教育学校 6年間で1つの学校。前期課程3年・後期課程3年に分かれる 同じ学校の中で課程が続く 57校(国立4・公立35・私立18)
併設型 同じ設置者の中学校と高校。学校としては別々 高校の入学者選抜を行わない(施行規則第116条) 537校(国立1・公立105・私立431)
連携型 設置者が違ってもよい中学校と高校が連携 調査書・学力検査以外の資料で選抜できる(施行規則第90条第4項) 84校(公立79・私立5)

出典:学校教育法 第63条・第65条・第66条・第71条/学校教育法施行規則 第75条・第87条・第90条・第116条(e-Gov)/文部科学省 高等学校教育の在り方ワーキンググループ(第14回)参考資料5(学校基本調査による令和5年度の設置状況。併設型・連携型は高等学校の数。2026年9月確認)

数字を見ると、私立の中高一貫教育校の多くは併設型で、中学校と高校は法律上は別の学校です。一方、中等教育学校は6年制の1つの学校で、公立に多い形です。

もう1つ知っておきたいのは、この3つの形に当てはまらない「中高一貫校」もあることです。文部科学省のQ&A(Q6)は、以前から中学校と高校を置いて独自に一貫教育をしている学校について、学習指導要領の範囲内で行うなら、いずれかの形になる必要はないとしています。つまり、同じ学校法人が中学校と高校を置き、慣習として「中高一貫」と呼んでいる私立校もあるということです。在籍している学校がどの形かは、学校の説明資料や学則で確かめられます。

形によって、次の2つが変わります。

  • 内部進学のときに、入試があるかどうか。併設型は選抜を行わず、中等教育学校は同じ学校の中で課程が続きます。
  • 外に出るときの手続きの名前。中学段階なら中学校の転学や高校入試、高校段階なら高校の転学(転入学)になります。

分かれ目は「いま中学段階か、高校段階か」の1点です

文部科学省の中高一貫教育Q&A(Q21)は、中等教育学校と併設型の中学校・高校から他の学校へ移る場合の扱いを、在籍している段階ごとに説明しています。連携型はQ21には書かれていませんが、連携型の中学校・高校は、制度上はそれぞれ中学校・高等学校なので、中学校の卒業や高校の転学の規定がそのまま当てはまります。条文とあわせて表にしました。

いまの在籍 通信制高校への移り方 根拠
中等教育学校の前期課程(1〜3年) 中3で高校入試を受け、前期課程の修了後に新入学。途中で一般の中学校へ転校することもできる 学校教育法第57条/文科省Q&A Q21
併設型・連携型の中学校 中3で高校入試を受け、中学校の卒業後に新入学。途中で一般の中学校へ転校することもできる 学校教育法第57条/文科省Q&A Q21(併設型)
中等教育学校の後期課程(4〜6年) 在籍中に手続きして移る。Q&Aは「一般の高等学校へ編入学が可能」と表記 施行規則第113条第3項(第92条を準用)/Q21
併設型・連携型の高校 在籍中に「転入学」で移る 施行規則第92条/Q21(併設型)

出典:文部科学省「中高一貫教育Q&A:手続・定数に関すること」Q21/学校教育法 第57条/学校教育法施行規則 第92条・第113条(e-Gov。2026年9月確認)

ポイントは、中学段階の生徒は、そのままでは通信制「高校」に入れないことです。高校に入学できるのは、中学校を卒業した人、中等教育学校の前期課程を修了した人などと、学校教育法第57条で決まっています。中学3年生の途中で通信制高校に「転校」することはできません。

反対に、高校段階(高校1年生・中等教育学校4年生)以上なら、学年の途中でも移る手続きがあります。転学先の校長は、教育上支障がない場合に転学を許可できる、と施行規則第92条にあります。全日制・定時制・通信制の課程の間の転学では、修得した単位に応じて相当学年に転入できる、という第2項の定めもあります。

中等教育学校の後期課程について、文部科学省のQ&Aは「一般の高等学校へ編入学が可能」と書いています。一方で施行規則は、後期課程にも高校の転学の規定(第92条)を準用しています。受け入れる通信制高校が「転入学」「編入学」のどちらの名前で扱うかは、学校に確認してください。どちらの名前でも、在籍したまま手続きを進め、受け入れ先が決まってから今の学校を離れれば、学籍に空白ができません。

ダイニングテーブルで、母親と高校生の息子が手書きの四角を描いた紙を一緒に見ている様子
中学段階か高校段階かで、手続きが入試か転入学かに分かれます。

中学段階なら、通信制高校へは「高校入試(新入学)」で入ります

中学1〜3年生(中等教育学校の1〜3年生)にいる場合、通信制高校へ進む道は「中3で入試を受け、中学を修了・卒業して、高校に新しく入学する」の1つです。ここで知っておきたいことを整理します。

1. 中学段階は義務教育。途中で学校を変えるなら、中学校への転校になります

中等教育学校の前期課程も、中学校と同じ義務教育です(学校教育法第17条第2項)。中学段階の途中で今の学校を離れる場合は、一般の中学校へ転校することになり、文部科学省のQ&Aも「当然,一般の中学校に転学できます」と書いています。

私立や国立の中学校、中等教育学校を中学段階の途中でやめたときは、校長から住んでいる市町村の教育委員会へ通知する決まりがあります(学校教育法施行令第10条)。住所のある地域の公立中学校へ移る手続きは、市町村の教育委員会に相談して進めます。

2. 外部の高校を受けるときは、今の学校が調査書を出します

中学校を卒業して高校などに進むとき、校長は調査書などの書類を進学先の校長に送らなければならない、と施行規則第78条にあります。この規定は中等教育学校の前期課程にも準用されています(第113条第2項)。内部進学をしないで外部の高校を受ける場合も、書類は今の学校から出してもらうことになります。

通信制高校の入学者選抜は、学校ごとに違います。文部科学省の「令和7年度 通信制高等学校実態調査」では、323校のうち面接を行う学校が296校、調査書などの書類が230校、作文・小論文が154校、学力検査は91校でした(複数回答)。

3. 中3で「内部進学しない」と決めるなら、出願の時期から逆算します

公立高校の入試日程は都道府県の入学者選抜実施要綱で、私立高校や通信制高校の出願期間は学校ごとの募集要項で決まります。内部進学の意思確認の時期と、外部の出願期間が重なる学校もあるので、在籍校の日程と受けたい学校の日程を並べて見ることから始めます。

中学時代の欠席が多くても、通信制高校に進む人は少なくありません。同じ実態調査では、2025年度の通信制高校の入学者77,998人のうち、44,461人(57.0%)が中学3年生のときに不登校でした。中学で学校に通えなかったお子さんの進路については、中学 不登校 高校の記事でも書いています。小中学生の学びの場を探している場合は、姉妹事業のNIJINアカデミーという選択肢もあります。

高校段階なら「転入学」。前の学校の単位と在籍期間を持って移れます

高校段階にいる場合、通信制高校へ移る方法は3つの名前に分かれます。似た言葉なので、先に違いを表にしておきます。

方法 どんなときか 単位と在籍期間 空白期間
転入学 今の高校に在籍したまま、別の高校へ移る 引き継げる できない
編入学 高校をやめたあとで、別の高校に入り直す 修得済みの単位は学校の判断で認められることがある。在籍期間の扱いも学校で確認 できることがある
新入学 中学卒業(前期課程修了)後、1年生として入る 0から ―

※在籍期間の扱いや、編入学をいつ受け付けるかは学校ごとに違います。受けたい学校に確認してください。

通信制高校を卒業するには、3年以上の在籍(学校教育法第56条)、74単位以上の修得(施行規則第96条第1項)、特別活動30単位時間以上が必要です。中高一貫校の高校1年生の3月まで在籍し、1年分の単位を修得してから転入学すれば、その在籍期間と単位を数えたうえで、通信制高校で残りを取っていく形になります。

国の実態調査によると、2024年度に通信制高校を卒業した90,872人(2022年度以降に開校した73校を除く)のうち、在籍期間が「1年未満」は5,853人(6.4%)、「1年以上3年未満」は38,209人(42.0%)でした。途中から移ってきて卒業する人は珍しくありません。

転入と編入の違いは通信制高校 転入 編入 違い、公立・私立ごとの転校の条件と手順は高校 転入の記事で詳しく整理しています。

出典:学校教育法 第56条/学校教育法施行規則 第92条・第96条(e-Gov)/文部科学省「令和7年度 通信制高等学校実態調査」(2026年9月確認)

中高一貫校から通信制高校へ移るとき、中学段階にいる場合は中等教育学校なら前期課程の修了後、併設型・連携型なら中学卒業後に新入学となり単位は0から、高校段階にいる場合は転入学(中等教育学校の後期課程は文部科学省Q&Aでは編入学と表記)で単位と在籍期間を引き継げることを比べた表
出典:学校教育法 第57条、学校教育法施行規則 第92条・第113条、文部科学省 中高一貫教育Q&A Q21

内部進学しないと決めたら、動く時期は「在籍段階」と「学年の区切り」で決まります

「いつ動けばいいか」は、今いる学年によって答えが変わります。法令で決まっていることと、学校ごとに確かめることを分けて、時期の目安を表にしました。

いまの学年 主な進み方 時期の考え方
中1・中2(前期課程1・2年) 中学を続けて中3で進路を決める。つらい場合は一般の中学校への転校も 高校入試まで時間がある。まず今の学校生活を整える
中3(前期課程3年) 外部の高校入試(新入学) 受けたい学校の出願期間と、在籍校の内部進学の意思確認の時期を並べる
高1(後期課程4年) 転入学 学年末まで在籍して1年分の単位を確定させるか、年度途中に移るかを比べる
高2・高3(後期課程5・6年) 転入学 卒業に足りない単位の数と、同じ学年で卒業したいかで決める

※表は制度から見た一般的な目安です。内部進学の判定の時期や方法、転入学の受け入れ時期は学校ごとに違います。

高校段階で気をつけたいのは、年度の途中で移ると、その年度に履修していた科目がどこまで単位になるかです。単位を認定する時期は学校ごとに決まっていて、途中で移ると、履修中の科目の扱いは転入先の学校の判断になります。移る前に、今の学校で「どの科目が何単位修得済みか」を書面で確かめておくと、卒業までの見通しが立てやすくなります。

欠席が増えて進級が不安な場合は、何日休むと進級に響くのかを先に知っておくと落ち着いて判断できます。進級を分けるのは年間の日数ではなく、科目ごとの欠課時数であることが多く、高校 出席日数の記事でその数え方をまとめています。

また、施行規則第104条第3項は、特別の必要があり教育上支障がないときは、学年の途中でも学期の区分に従って入学を許可できると定めています(第1学年の途中や第2学年以上への入学を定めた第91条の入学は、この規定から除かれています)。ただし、実際に年度途中の入学や転入学をいつ受け付けるかは、通信制高校ごとに違います。

先取り学習をしている学校では、移った先で「まだ習っていない科目」が出ることがあります

中高一貫校から移るときに、ほかの転校とは違う注意点がこれです。中等教育学校や併設型の学校には、6年間を通した教育課程を組めるように「教育課程の基準の特例」があります。文部科学省の中高一貫教育Q&A(Q15・Q17)によると、主なものは次のとおりです。

  • 中学段階の指導内容の一部を、高校段階に移して指導できる。
  • 高校段階の指導内容の一部を、中学段階に移して指導できる。この場合、高校段階で同じ内容をもう一度指導しないこともできる。
  • 併設型では、高校の内容を中学に移した分、高校の単位数を減らすこともできる。

つまり、学校によっては、ある内容を中学で先に学び、別の内容を高校で後から学ぶ組み方をしています。そのため、ちょうど入れ替えの途中で学校を移ると、移った先の学校の順番と合わず、「前の学校ではまだ習っていない」「移った先ではもう終わっている」という内容が出ることがあります。

文部科学省のQ&Aも、この特例を使うときの配慮として、生徒の転校や進路変更のときは、転校先や進学先で支障が出ないよう、必要に応じて個別の補充指導を行うなど十分な配慮をすることを挙げています。

移る前にできることは、次の2つです。

  1. 単位修得証明書で、何の科目が何単位になっているかを確かめる。高校段階の単位として認定されているのはどれかを、書面で見ておきます。取り方は単位修得証明書の記事で説明しています。
  2. 転入先に、その単位がどう引き継がれるかを聞く。引き継ぎの実例は通信制高校 単位 引き継ぎの記事にまとめています。
リビングの机でノートパソコンを横に置き、ノートに書き込んで学習する女子高校生と、ソファで本を読む弟
通信制高校では、自宅で学ぶ時間の組み立て方が大切になります。

お金は「中学段階は国の支援なし、高校段階から就学支援金」です

私立の中高一貫校から移るときは、費用の仕組みも段階で変わります。

段階 国の就学支援金 主な注意点
中学段階(私立の中学校・中等教育学校の前期課程) 対象外 都道府県の独自の助成がある場合も(東京都の例は下記)
中学段階(公立の中等教育学校の前期課程) ― 授業料は徴収できない(文科省Q&A Q12)
高校段階(私立の全日制・中等教育学校の後期課程) 対象。上限は年457,200円 支給期間は36か月
高校段階(私立の通信制高校) 対象。上限は年337,200円(1単位13,668円) 支給期間は48か月。通算74単位・年間30単位まで

出典:文部科学省「高等学校等就学支援金等」(新制度の概要・支給限度額)/高等学校等就学支援金の支給に関する法律 第2条・第3条(e-Gov)/文部科学省 中高一貫教育Q&A Q12・Q13(2026年9月確認)

読み方のポイントを書きます。

  • 就学支援金の対象になる「高等学校等」には、中等教育学校の後期課程が入っています(就学支援金法第2条)。中学段階は対象ではありません。
  • 2026年度からの新制度では、所得制限がありません。ただし、国籍・在留資格などの要件があります。対象は授業料で、入学金や施設費、サポート校の費用には使えません。
  • 併設型の場合、中学校と高校は別々の学校なので、内部進学のときに高校が入学金などを徴収することはできると文部科学省のQ&A(Q13)にあります。外に出る場合は、移る先の学校の入学金などがかかるかどうかを、募集要項で確かめてください。
  • 中学段階の私立の授業料には、都道府県が独自に助成していることがあります。東京都の例では、2026年度の「私立中学校等授業料軽減助成金」は、都内に住む保護者が対象(都外の私立中学校等に通う場合も対象)で、所得制限がなく、年額10万円に臨時支援2万円を加えた12万円が上限(実際に負担した授業料の範囲内)で、私立中等教育学校の前期課程も対象です(東京都 報道発表 2026年8月)。ほかの道府県の制度は、お住まいの自治体で確かめてください。

支給期間は「在学した月数」で通算されます

高校段階で学校を移ると、就学支援金の残りの月数が変わります。文部科学省の就学支援金Q&A(Q15)では、全日制に20か月在学したあと通信制に移った場合、「48月-20月×4/3(端数切捨て)」で、通信制では22か月分が支給されるという計算例が示されています。数えるのは、前の学校で受け取った月数ではなく、在学した月数です。

中等教育学校の後期課程も、支給期間は全日制と同じ36か月です。同じ考え方で計算すると、たとえば後期課程に12か月在学してから私立の通信制高校に移った場合、48-12×4/3=32か月が目安になります。実際の月数は、移る先の学校と都道府県の窓口で確かめてください。就学支援金は移った先の学校で申請し直しが必要です。

通信制高校の学費の全体像は通信制高校 学費、手続きの流れは通信制高校 就学支援金の記事で説明しています。

※2026年9月時点の情報です。最新は公式でご確認ください。

「内部進学できない」と言われたら、動く前に確かめたい6つのことがあります

「内部進学できない」と伝えられるきっかけには、成績や出席日数が基準に届かないことがあります。ただし、何を基準に、いつ、どう判断するかは学校ごとの決まりで、公開されていない学校もあります。全国に共通する判定の時期や基準は、公式の資料では確認できませんでした。

だからこそ、まず在籍校に次の6つを聞いてみてください。答えを紙に書いておくと、家族で話すときにも使えます。

  1. 内部進学の基準は何か。成績・出席・生活面のどれを、どの時期の記録で見るのか。
  2. 判定はいつ出るのか。仮の判定と最終の判定があるか。
  3. 補習や追加の課題など、基準に届くための手立てはあるか。
  4. 外部の学校を受けても、内部進学の資格は残るのか。併願できるか、辞退の期限はいつか。
  5. 調査書や単位修得証明書は、いつまでに出してもらえるか。
  6. 学校を移る場合、納めた費用の扱いはどうなるか。

欠席が続いている背景に、体調の問題があることもあります。たとえば朝起きられない状態が続く場合は、医師に相談することも考えてみてください。体調と高校生活の両立については起立性調節障害 高校の記事で書いています。

進学校の勉強のペースに疲れてしまった場合の考え方は、進学校 限界 通信制の記事も参考になります。

令和5年度の中高一貫教育校は全国で678校あり、内訳は中等教育学校57校、併設型537校、連携型84校で、私立では併設型が431校と大半を占めることを示す図
出典:文部科学省 高等学校教育の在り方ワーキンググループ(第14回)参考資料5(学校基本調査・令和5年度)

通信制高校は「楽な道」ではありません。続ける仕組みを先に考えます

中高一貫校から通信制高校へ移ると、毎日の登校から、自分のペースで学ぶ形に変わります。これは通学がつらい人にとって大きな助けになる一方で、自分で学習を進める力が要るということでもあります。

通信制高校の単位は、添削指導(リポート)、面接指導(スクーリング)、試験の3つで修得します。リポートの提出が止まると、単位が取れず、卒業が遅れることがあります。国の実態調査では、2025年5月1日時点で4年以上在籍している生徒は全体の6.8%で、公立では25.6%、私立では1.9%でした。また、添削課題は出しているのにスクーリングに1日も来ていない生徒が8,097人(2.6%)いて、その理由で最も多かったのは「心身に関すること」でした。

中高一貫校から移る人に向けて、続けるための考え方を3つ挙げます。

  • 学習の順番を合わせる。先取り・後回しの入れ替えがあった科目は、どこから学び直せばいいかを最初に確かめます。
  • 通う頻度を選ぶ。国の調査では、週5日通学のコースで学ぶ生徒が12.5%、集中スクーリング型が28.9%、月1〜2回・自由登校などが33.2%でした。自分に合う頻度のコースを選びます。
  • 一人にならない仕組みを持つ。学習の相談ができる先生やスタッフ、同じ立場の仲間がいるかを、入学前に確かめます。

中高一貫校で大学進学を目標にしてきた人も、通信制高校を卒業すれば、全日制と同じ高校卒業として大学を受験できます。通信制高校からの大学進学の準備は転校 大学受験の記事でまとめています。学校選びの全体の流れは通信制高校 選び方のページから、テーマ別にたどれます。

選択肢の1つとしてのニジ高(正直な注意点)

ここまで読んで、「中高一貫校のペースにはもう戻れないけれど、高校卒業はしたい」「家から少しずつなら続けられるかもしれない」と感じた方もいると思います。

NIJIN高等学院(ニジ高)は、株式会社NIJINが運営するオンライン中心の通信制高校サポート校です。全国どこからでも、海外からも参加できます。担任がつき、カメラ・マイクをオフにしてチャットだけで参加するところから始められます。中学の内容の学び直しや、授業のアーカイブ視聴にも対応しています。途中からの入学(転入・編入)ができ、出願費用は無料です。不登校の生徒を650名以上サポートしてきました(グループ全体)。

そのうえで、正直にお伝えしておくことがあります。

  • ニジ高は高校ではありません。高校卒業の資格は、提携する通信制高校に在籍して取ります。
  • 学院の中でのスクーリングはありませんが、提携する通信制高校のスクーリングには参加が必要です。スクーリングの形や日程は、個別相談会で詳しくご案内しています。
  • 中学段階の方は、中学を卒業(前期課程を修了)してからの入学になります。在籍中の中学校から直接移ることはできません。
  • 中高一貫校で修得した単位がどう引き継がれるかは、在籍することになる通信制高校の判断です。単位修得証明書が判断の材料になります。
  • 費用は、通信制高校の分とニジ高の分の両方がかかります。ニジ高の分に就学支援金は使えません。金額は学費のご案内に載せています。
  • オンライン中心なので、毎日通う校舎がほしい人には合わない場合があります。

迷ったときの進め方(3ステップ)

  1. いまの「段階」と「学校の形」を確かめる。中学段階か高校段階か、在籍校が中等教育学校・併設型・連携型のどれか(あるいは独自の一貫教育か)を、学校の資料で確かめます。これで、高校入試か転入学かが決まります。
  2. 在籍校に、内部進学の基準・時期と、書類の出し方を聞く。上の6つの質問を使い、高校段階なら単位修得証明書を取り寄せます。何が単位になっているかが分かれば、卒業までの見通しが立ちます。
  3. 移る先の候補に、同じ質問をする。受け入れの時期、単位の引き継ぎ、先取り学習で抜けた内容のフォロー、学費と就学支援金の月数を、2〜3校に同じ形で聞いて並べます。

3つとも、どの学校にするかが決まっていなくても進められます。どこに相談していいか分からないときは、よくある質問をご覧いただくか、個別相談会で状況をお聞かせください。

秋の並木道のベンチに並んで座り、話をする父親と娘
内部進学をしない選択は、家族で時間をかけて話し合ってから決めても遅くありません。
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中高一貫校のあと、家から少しずつ高校卒業をめざす形もあります

ニジ高はオンライン中心の通信制高校サポート校です。カメラオフ・チャット参加から始められ、転入・編入もできます。ただし学院は高校ではなく、卒業資格は提携する通信制高校で取り、そのスクーリングへの参加が必要です。これまでの単位の引き継ぎも含めて、個別相談会でお聞かせください。

体験説明会の日程を見る → LINEで気軽に相談する

よくある質問

Q. 中学3年生の途中で、中高一貫校から通信制高校に転校できますか?

A. できません。高校に入学できるのは、中学校を卒業した人や中等教育学校の前期課程を修了した人などです(学校教育法第57条)。中学段階で今の学校を離れる場合は一般の中学校への転校になり、通信制高校へは中学卒業後に新入学で入ります。

Q. 中等教育学校の4年生です。通信制高校へ移ると、これまでの単位はどうなりますか?

A. 後期課程で修得した単位と在籍期間は、移る先の通信制高校で引き継がれるのが基本です。ただし先取り学習などで教育課程の組み方が違うことがあるため、単位修得証明書をもとに、どの科目が何単位として認められるかを移る先の学校に確認してください。

Q. 併設型の中学から内部進学せずに外部の高校を受けられますか?

A. 受けられます。中学校を卒業した人(卒業見込みの人を含む)には高校の入学資格があり(学校教育法第57条)、調査書は在籍中学校の校長が進学先に送ります(施行規則第78条)。出願できる条件は、都道府県や学校ごとの募集要項で確かめてください。内部進学の資格が残るか、併願ができるかは学校ごとの扱いなので、在籍校に確認してください。

Q. 私立中学の授業料に就学支援金は使えますか?

A. 国の就学支援金は、高校や中等教育学校の後期課程などの「高等学校等」が対象で、中学段階は対象外です。都道府県によっては私立中学校の授業料への独自の助成があり、東京都では2026年度、都内に住む保護者を対象に、年額10万円に臨時支援2万円を加えた12万円を上限とする助成が行われています。

Q. 内部進学できないと言われたら、すぐに学校を移るべきですか?

A. 急いで決める必要はありません。まずは基準と判定の時期、補習などの手立て、外部受験の扱いを在籍校に確かめてください。そのうえで、中学段階なら高校入試、高校段階なら転入学のどちらが合うかを、家族で比べてから決めてください。

6年間の予定が変わっても、高校卒業への道はあります

中高一貫校に合格したときは、6年間を同じ学校で過ごすつもりだったと思います。その予定が変わるのは、本人にとっても保護者の方にとっても、簡単なことではありません。

それでも、制度はちゃんと出口を用意しています。中学段階なら高校入試で、高校段階なら転入学で、これまで積み上げた時間を生かしながら次の学校へ進めます。まずは、いまの段階と学校の形を確かめるところから始めてみてください。

家から少しずつ学びを続ける形を知りたいときは、決める前の段階の相談からでもかまいません。

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