「体調が悪くて、期末テストの日に起きられなかった」「学校に行けないまま、テスト期間が来てしまった」。そんなとき、いちばん気になるのは「テストを受けなかったら、点数や単位はどうなるのか」ではないでしょうか。
先に結論をお伝えします。定期考査を欠席したときの扱いを、国の法令や通知がそのまま決めているとは確認できませんでした。実際には、学校ごとの規程(内規)で決まります。だから「0点になる」「必ず追試がある」と、どちらも言い切れません。
一方で、救済の仕組みを持つ学校は多くあります。大切なのは、受けられないとわかった時点で、早めに学校に連絡し、その学校の規程を確かめることです。
この記事では、国の資料と、公立高校が公開している規程の例を読み、期末テストを受けられないときの考え方と、学校に確かめたいことを整理しました。2学期末のテストは、12月ごろに行う学校が多い時期です。今のうちに知っておけば、慌てずに動けます。
結論:期末テストを受けられないときの早見
- 定期考査を休んだときの扱いは、国が一律に決めているとは確認できず、学校の規程による
- 病気などの正当な理由があれば、追試や見込み点などの救済がある学校が多い(ただし内容は学校でまちまち)
- 正当な理由がないと、その科目を0点とする学校もある
- インフルエンザなどの出席停止は、欠席にも出席にも数えない扱い。考査と重なったときの受け方は学校の規程による
- 単位は「テストの点」だけでなく、出席の条件(授業時数の3分の2以上など)も学校ごとに決まっている
- 受けられないとわかったら、試験前に学校へ連絡するのがいちばん大切
受けられないとわかったら、まず何をする?(全体の流れ)
期末テストを受けられないとわかったときの流れは、大きく4つのステップです。
- 試験の前に、学校へ連絡する。担任の先生と、教務(成績や単位を担当する先生)の両方に伝えると安心です
- 理由と、必要な書類を確認する。病気、出席停止、忌引きなど、理由によって扱いが変わることがあります
- 学校の規程で、追試・見込み点・再考査などの扱いを聞く。
- 学年末までの、評定と単位の見通しを確認する。出席の条件も、あわせて聞いておきます
どの段階でも、決めるのは学校です。ご家庭でできるのは、早めに聞くこと、そして結果を急いで決めつけないことです。


国のルールはどうなっている?
まず、国のルールを確認します。
高等学校学習指導要領では、学校が定めた指導計画に沿って科目を履修し、その成果が目標からみて満足できると認められるとき、単位の修得を認めるとされています。ここには、「定期考査を欠席した場合」の細かな扱いは出てきません。
学校教育法施行規則も、学年の修了や卒業を認めるときは、平素の成績を評価して決めるとしています。これも、テスト欠席の具体的な扱いまでは定めていません。
確認できた範囲では、定期考査の欠席に触れた国の法令・通知は見つかりませんでした。そのため、追試を受けられるか、何割で評価するか、どんな書類が要るかは、学校の規程で決まっていると考えるのが現実的です。
なお、「3分の1欠席すると留年」といった話も、国の法令ではなく、学校ごとの内規によるものです。
学校の規程で決まること:4校・県の例
では、学校の規程はどうなっているのでしょうか。公立高校が公開している規程のうち、4つの例を見てみます。
| 学校の例 | 正当な理由で受けられなかったとき | 理由がないとき | 単位の条件など |
|---|---|---|---|
| 静岡県立高校(令和7年度) | 公欠・病欠などの正当な理由なら、各教科の判断で追試験などを行う | (この点は確認できず) | 欠課が年間予定時数の3分の1以下。評定が「1」なら補習と追認定試験が必要 |
| 兵庫県の県立高校 | 病気などの正当な理由なら、見込み点で評価するか、再考査を行う | 0点 | 欠課が法定時数の5分の1以内。単位が保留なら追認考査 |
| 熊本県の県立高校(令和7年度) | 病気は診断書を出したときに限り、按分した得点の8割を見込み点とする。忌引・災害・出席停止・公認欠席は10割 | 0点 | 出席が授業時数の3分の2以上。「追考査」は本人の願い出で1回限りなど |
| 富山県の高校 | (この点は確認できず) | 0点 | 出席が年間授業時数の3分の2以上。追認試験あり |
出典:各校・各県が公開している規程。例は4校で、全国の共通ルールではありません。
同じ「テスト欠席」でも、静岡では各教科の判断、兵庫では見込み点か再考査、熊本では診断書の有無で得点の割合が変わるなど、仕組みがばらばらです。
つまり「うちの学校ではどうなるのか」は、お子さんの通う学校の規程を見ないとわかりません。
追試・再試・追認考査は、どう違う?
テスト関係の言葉は、学校によって意味が少しずつ違います。ここでは、上の規程で使われていた意味で整理します。国が三つの違いを定めた資料は、確認できませんでした。
| 言葉 | 規程でよく使われる意味 |
|---|---|
| 追試(追試験・追考査) | 病気などの正当な理由でテストを受けられなかった人が、後日受ける試験 |
| 再試・再考査 | 点数が足りなかった人や、正当な理由で受けられなかった人が、もう一度受ける試験(学校により使い方が違う) |
| 追認考査 | 学年末に単位が保留になった科目について、補習のあとに受ける試験 |
「追試は何割で評価」「追試は1回だけ」「追認考査は3年生だけ」などは、一部の学校の運用です。共通ルールだと思わないでください。
学年末までの流れのイメージ
たとえば静岡県立高校の規程の例では、学年末に評定が「1」になった科目は、補習を受けたうえで追認定試験を受ける流れです。ほかの学校でも、「追認」という名前や条件は違っても、似た段階を設けている場合があります。
ここで大切なのは、期末テストで点が取れなかった・受けられなかったからといって、その時点で単位が決まるわけではない学校が多い、という点です。学年末までに残されたチャンスがあるかを、早めに確認しておきましょう。
理由別に見る:受けられないとき、何が違う?
病気・体調不良
多くの学校が「正当な理由」として扱いますが、診断書や欠席届を求めることがあります。熊本県の例のように、診断書の有無で見込み点の割合を変える学校もあります。
起立性調節障害など、朝起きられない病気で受けられないこともあります。日本小児心身医学会に関わる文書には、症状のために学業の継続が難しいことがあるため、必要に応じて、具体的な対応を書いた診断書や意見書が役立つと書かれています。ただし、診断書があれば追試が必ず認められるわけではありません。学校の規程や判断によります。
インフルエンザ・コロナなどの出席停止
学校保健安全法に基づき、校長は感染症にかかっている生徒などの出席を停止できます。出席停止の期間は、インフルエンザなら、発症後5日を経過し、かつ解熱後2日を経過するまでです。新型コロナは、令和5年5月から、発症後5日を経過し、かつ症状が軽快した後1日を経過するまでとされています。
指導要録の考え方では、出席停止の日数は、出席にも欠席にも入りません。熊本県の例のように、出席停止のときは見込み点を10割とする学校もあります。ただし、出席停止の期間にテストが重なったときの受け方は、国の資料では確認できず、学校の規程によります。
忌引き・公欠
忌引きも、出席にも欠席にも入らない扱いです。公欠(対外的な行事や試験など)の範囲は、学校ごとに決まっています。
理由がない欠席
兵庫県や富山県の例のように、正当な理由がないと0点とする学校があります。「行けなかった理由」をうまく説明できないときも、まず学校に相談してください。不登校の背景は、本人にも言葉にしにくいものです。
評定は、テストの点だけで決まる?
高校の成績(評定)は、定期考査の点だけで決まるとは限りません。文部科学省が示す学習評価では、「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の3つの観点から評価するのが基本です。定期考査は、このうち主に、知識や思考を見る材料の一つです。
そのほか、提出物、レポート、小テスト、授業中の取り組みなどを、評価の材料にする学校が多くあります。どの材料を、どのくらいの割合で使うかは、教科や学校ごとに違います。
そのため、テストを受けられなかったときも、「ほかの材料で評価できる部分はあるか」を、教科の先生に聞いてみる価値があります。休んでいた期間の課題を出す、レポートで代える、といった扱いが認められる場合もあります(認められるかどうかは、学校の判断です)。
不登校・別室・保健室・オンラインで受けられる?
「学校には行けないけれど、テストだけは別の場所で受けたい」と考える人もいると思います。
文部科学省の通知では、不登校の生徒が学校外の公的機関などで指導を受けた場合に、一定の要件で出席扱いにできるとされています。ただし、この出席扱いは、指導要録上のものです。単位の履修の認定は、在籍校の履修要件に照らして行うよう留意することと、通知に書かれています。
また、不登校の生徒が欠席中に行った学習の成果を成績に反映できる国の省令は、義務教育段階が対象で、高校は対象外と明記されています。
別室や保健室、オンラインで定期考査を受けられるかについては、国や教育委員会の公的な資料を見つけられませんでした。学校によって違います。「受けられる前提」でも「受けられない前提」でもなく、早めに確認してください。

「テストを受けないと留年」は本当?
結論から言うと、国の法令や通知で「定期考査を受けなかったら、機械的に単位を認めない」と定めたものは確認できませんでした。
実際に単位が認められるかは、次の2つで決まる学校が多いです。
- 出席の条件:授業時数の3分の2以上の出席が必要、欠課が3分の1(または5分の1)以内、など
- 成績の条件:評定が「1」でないこと。「1」でも、補習や追認考査で救済する学校がある
テストを受けなかった科目は、0点や見込み点になり、評定が下がる可能性はあります。でも、そこで終わりとは限りません。追認考査などの救済の機会があるか、学校に確認してください。
留年の上限などについては、「高校の留年は何年まで?」の記事もご覧ください。赤点や追試で不安なときは、「進学校で落ちこぼれた?」の記事も参考になります。
ケース別:こんなとき、どう動く?
ケース1:朝起きられない日が続き、テスト当日も行けなさそう
- 病気(起立性調節障害など)の可能性があるときは、医療機関に相談し、診断書や意見書が出せるか確認する
- 診断書の有無で扱いが変わる学校があるので、学校にも「診断書は必要か」を聞く
- 時間をずらす、別の部屋で受けるなどの受け方ができるかを聞く(認められるかは学校の判断)
ケース2:学校に行けない状態のまま、テスト期間に入った
- 「受けたい気持ち」と「行けない現実」の両方を、担任の先生に伝える
- 別の日・別の場所で受けられるか、課題やレポートで評価できる部分があるかを相談する
- 出席の条件と、単位の見通しを早めに確認する。学校外の公的な支援を利用しているなら、そのことも伝える(出席扱いは指導要録上のもので、単位の履修の認定は在籍校の要件で決まります)
ケース3:インフルエンザやコロナで、出席停止の期間とテストが重なった
- 診断を受けたら、すぐ学校へ連絡し、出席停止の期間を確認する
- 出席停止は、出席にも欠席にも数えない扱い。テストの追試や見込み点の扱いは、学校の規程を聞く
- 登校を再開する時期は、医師と学校の指示に従う
受けられないとき、学校に確認したい質問リスト
- 期末テストを欠席した場合の規程(教務規程など)を見せてもらえるか
- 正当な理由として認められるのは何か(病気、出席停止、忌引き、そのほか)
- 診断書や欠席届は必要か。いつまでに出せばよいか
- 追試・再試はあるか。いつ、どの科目が受けられるか
- 追試の得点は、満点か、見込み点か、減点があるか
- 別室や保健室、時間をずらしての受験はできるか
- 評定が「1」になった場合に、補習や追認考査はあるか
- 出席の条件(授業時数の何分の何)と、現在の出席状況はどうなっているか
質問は、メモに書いて持っていくと安心です。担任の先生だけでなく、教務の先生にも聞くと、規程に沿った答えがもらえます。

連絡するときのコツ
- テストの前に連絡する。当日の朝に難しければ、保護者から連絡する
- 診断書や意見書がある場合は、早めに伝える
- 口頭で聞いたことは、あとで確認できるよう、メモやメールで残す
- 「全部受けたい」ではなく、「できる範囲で」と相談してもよい
連絡のときの文例です。状況に合わせて書き換えてください。
お世話になっております。○年○組の○○の保護者です。体調不良のため、○月○日からの期末テストを受けられない可能性があります。診断書は(ある/取得予定/なし)です。テストを欠席した場合の扱い(追試、見込み点など)と、必要な手続きを教えていただけますでしょうか。どうぞよろしくお願いいたします。
テストを受けられなかった自分を、責めないで
テストを受けられないと、「自分はだめだ」「サボっていると思われる」と感じる人は少なくありません。体や心の調子が悪いことが背景にあることも多く、怠けと決めつけないでほしいと思います。
保護者の方は、「どうして受けないの」と責める前に、「どうしたら受けられそう?」「学校には私から確認するね」と、先に伝えてあげてください。本人の安心が、次の一歩につながります。
成績や単位の話には、確かめる順番があります。まず、学校の規程を知る。次に、使える救済を確かめる。それでも難しいときに、進路の選択肢を考える。この順番で、一つずつ進めましょう。


「うちの場合はどうなる?」は、体験説明会で聞けます
オンラインで、全国どこからでも参加できます。転入・編入の時期や費用のことも、その場で聞けます。
ニジ高(NIJIN高等学院)は、オンラインで通える通信制高校のサポート校です。ただし、私たちは全日制高校の成績や単位を決める立場にはありません。この記事は、公開されている資料と規程の例をもとに整理したものです。実際の扱いは、お子さんの学校の規程と、先生の説明を優先してください。

全日制を続けるか、迷ったとき
テストが受けられない状態が続くと、「このまま全日制に通い続けられるのか」と不安になりますよね。
通信制高校は、レポート、スクーリング、単位認定試験で単位を修得する仕組みで、全日制の定期考査とは仕組みが違います。単位認定試験を受けられなかったときの再試験などは、「通信制高校のテストは難しい?」の記事にまとめています。
転校は、決断が必要な大きな選択です。今の学校で救済の仕組みを確認してからでも、遅くありません。両方の選択肢を知っておくだけでも、気持ちが軽くなることがあります。
よくある質問
期末テストを休むと、必ず0点になりますか?
学校によって違います。正当な理由がないと0点とする学校がある一方で、病気などの理由があれば、追試や見込み点で評価する学校もあります。まず学校の規程を確認してください。
追試は何割まで点数がもらえますか?
学校によって違います。満点まで認める学校、按分して見込み点にする学校(熊本県の例では、診断書を出した病欠は8割)など、まちまちです。
インフルエンザでテストを休んだら、どうなりますか?
出席停止は、欠席にも出席にも数えない扱いです。テストが重なったときの追試の有無や得点の扱いは、学校の規程によります。熊本県の例のように、見込み点を10割とする学校もあります。
診断書は必ず必要ですか?
学校によって違います。診断書を必須とする学校もあれば、欠席届や保護者の連絡で足りる学校もあります。診断書があっても、追試が必ず認められるわけではありません。
保健室や別室で、テストを受けられますか?
国や教育委員会の公的な資料では確認できませんでした。学校ごとの判断です。受けたい場合は、事前に相談してください。
テストを受けなかっただけで、留年になりますか?
国の法令や通知で、そのように定めたものは確認できませんでした。実際には、出席の条件と成績の条件の両方で決まる学校が多いです。追認考査などの救済があるかも、あわせて確認してください。
追試を受けたくない(受けられそうにない)ときは?
正直に学校へ相談してください。追試の期限や回数が決まっている学校があるので、「いつまでに決めればよいか」を確認しましょう。評価の方法を、レポートなど別の形にできるかも聞けます(認められるかは学校の判断です)。
受けられなかった科目が多いと、どうなりますか?
評価は科目ごとに行われ、単位は出席の条件と成績の条件で決まる学校が多いです。評定が「1」になった科目は、補習や追認考査の対象になる学校があります。まず、どの科目が心配かを一覧にして、学校に相談すると話が早く進みます。
担任の先生が親身に聞いてくれないときは?
教務の先生、学年主任、スクールカウンセラー、校長先生にも相談できます。学校の外にも、教育委員会などの相談窓口があります。ご家庭だけで抱えないでください。
まとめ
- 期末テストを休んだときの扱いは、学校の規程で決まる
- 正当な理由があれば、追試や見込み点などの救済がある学校が多い
- 出席停止・忌引きは、出席にも欠席にも数えない
- テスト欠席だけで、自動的に留年になると決めた国のルールは確認できなかった
- 受けられないとわかったら、試験前に連絡し、規程と質問リストで確かめる
学校に行きづらい時期があっても、高校生活を続ける道はあります。まずは話を聞くところから始められます。
全国どこからでもカメラ・マイクはオフでOK転入・編入は随時受付
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参考文献
学校の規程は、各校が公開している資料の例です。実際の扱いは、お子さんの学校の規程をご確認ください。
- 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)総則」
- 文部科学省「高等学校生徒指導要録」別紙3(出欠の記録)
- 文部科学省「学校保健安全法施行規則の一部を改正する省令の施行について」(令和5年4月28日通知)
- 文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について」(令和元年10月25日通知)
- 文部科学省「不登校児童生徒が欠席中に行った学習の成果に係る成績評価について」(令和6年8月29日通知)
- 文部科学省 平成21年3月12日通知(20文科初第1346号)
- 日本小児科学会掲載 日本小児心身医学会 起立性調節障害に関する文書
- 静岡県立高校「教務規程」(令和7年度)
- 兵庫県の県立高校「教務規定」
- 熊本県の県立高校「学習評価規定」(令和7年度)
- 富山県の高校「教務規程」
学校教育法施行規則(第57条・第96条・第97条・第104条)、学校保健安全法・同施行規則(第19条)は、e-Gov法令検索で現行条文をご確認ください。
執筆者:ニジ高編集部 2026年10月21日

