中3の「高校どこにしよう」に親ができることは?|出願までの4つの準備【2026】

「高校、どこにしよう……」
中3の子どもがそうつぶやいたまま、話が前に進まない。急かすのも違う、かといって全部を親が決めるのも違う。そのさじ加減に悩む保護者の方は少なくありません。

先に結論を書きます。親ができることは、志望校を決めてあげることではなく、子どもが自分で選べるように「時期」「情報」「お金」「話し方」の4つを整えることです。この記事は、もともと夏休みに向けて書いた記事を、夏休みから冬の出願までの時期ごとに使える形に書き直したものです。学校教育法・学校教育法施行規則(e-Gov)、こども基本法、文部科学省の就学支援金・奨学給付金の資料と高校入試の通知、東京都教育委員会の令和9年度入試の要綱を、2026年10月24日に実際に開いて確かめた内容で書いています。確かめられなかったことは、確かめられなかったと書きます。

今の中学校に通うのがつらそうな場合や、もっと自分らしい高校生活を探している場合は、オンラインという選択肢もあります。NIJIN高等学院(ニジ高)は「オンラインで最高の青春を」を掲げる通信制高校サポート校で、全国の仲間とオンラインでつながり、企業や地域と関わるプロジェクトや、生徒が自分たちで企画する行事に挑戦できます。カメラやマイクをオフにしてチャットだけで参加するところから始められ、全国にNIJINアカデミー(ニジ高はその高等部)のリアルの教室があり、リアルでの通学もご検討いただけます。ニジ高は高校ではないため、卒業資格は提携する通信制高校で取り、その高校のスクーリングには参加が必要です。どんな学校なのかは、校長・星野達郎のYouTubeでも見られます。

目次

結論:中3の「高校どこにしよう」に親ができることの早見

  • 親の役割は「決める人」ではなく「一緒に整理する人」です。こども基本法第3条は、こどもが自分に関係することについて意見を言う機会と、その意見が年齢や発達に応じて尊重されることを基本理念にしています。
  • 中3の1年は「夏に広げ、秋に絞り、冬に出願」の流れで考えると、今やることが見えます。東京都立高校の令和9年度入試では、推薦の出願が1月8日から、一般(第一次募集)の学力検査が2月21日です。
  • 高校の種類は、学校教育法で決まっています。全日制(修業年限3年)・定時制と通信制(3年以上)・高専(5年)・高等専修学校があり、学び方と年数が違います。
  • 選ぶ軸は「偏差値と場所」だけではありません。「毎日どう通うか」「どう学ぶか」「その先に何をしたいか」の3つを、子どもの言葉で話してもらいます。
  • お金の話は秋までに。高等学校等就学支援金は2026年度から所得制限がなくなり、私立高校の上限は年45万7,200円(私立の通信制は年33万7,200円)です。授業料以外は高校生等奨学給付金があります。
  • 欠席が多くても、出願の道はあります。文部科学省は2026年6月30日の通知で、欠席日数のみをもって出願を制限するような扱いをしないよう教育委員会に求めています。扱いは都道府県で違うので、要綱で確かめます。
  • 毎日の通学が難しい場合は、通信制高校にオンライン中心のサポート校(NIJIN高等学院など)を組み合わせる形もあります。ただしサポート校は高校ではなく、費用は通信制高校の分と別にかかります。
オンラインで学ぶNIJIN高等学院の生徒

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「どこにしよう」は、決められないサインとは限りません。比べる軸を探している途中のこともあります。親は答えより「軸」を一緒に言葉にします

中3の夏から秋にかけて、子どもが高校選びで悩んでいる姿を見ていると、親のほうも「どう声をかければいいか」「どこまで関わっていいか」と悩みます。「早く決めなさい」と急かすのも違う、かといって全部を親が決めるのも違う。そのさじ加減が難しいところです。

ここで手がかりになるのが、こども基本法の考え方です。こども基本法の第3条は、こども施策の基本理念として、全てのこどもについて「その年齢及び発達の程度に応じて、自己に直接関係する全ての事項に関して意見を表明する機会」が確保されること、そして「その意見が尊重され、その最善の利益が優先して考慮されること」を挙げています(出典:e-Gov法令検索「こども基本法」第3条第3号・第4号、2026年10月24日確認)。法律は国や自治体の施策の理念を定めたものですが、進路という「自分に直接関係する事項」で、子どもの意見を聞いてから一緒に考える、という順番を考えるうえで参考になります。

同時に、同じ第3条第5号は、こどもの養育について「父母その他の保護者が第一義的責任を有する」とも書いています。つまり、子どもの意見を聞くことと、親が情報や費用を整えて責任を持つことは、どちらか一方ではありません。この記事では、親が受け持つ部分を「時期」「情報」「お金」「話し方」の4つに分けて書いていきます。

「行きたい高校がそもそも見つからない」という悩みには、決まらない理由の分け方を行きたい高校がない 中3の記事にまとめています。あわせて読むと、子どもがどこで止まっているのかが見えやすくなります。

明るいリビングのソファで、母親と中学生の息子がノートに手書きの線で予定を書き出しながら一緒に考えている
出願の時期から逆算して流れを書き出すと、今やることが見えてきます(イメージ)

中3の1年は「夏に広げ、秋に絞り、冬に出願」。時期ごとに親ができることが変わります

高校選びは、時期によってやることが変わります。夏に候補を絞りきれていなくても、秋から冬にかけて整理する時間はあります。逆に、出願の時期が近づくと、書類やお金の手続きが一度に来ます。親ができることを時期ごとに並べると、次のようになります。

時期 子どもがすること 親ができること
夏休み(7〜8月) 学校を広く知る。説明会やオープンキャンパス、学校の公式サイトを見る 候補を広げる手伝い。日程と交通の調整。見学のあとに「どう感じた?」と聞く
9〜10月 候補を数校に絞る。定期テストや模試に取り組む 通い方・費用・通学時間を比べる表を一緒に作る。学校説明会の予約
11〜12月 中学校の先生と受験校を相談する。出願の準備を始める 面談の前に、家庭として出せる費用の上限や通学時間の考えを話しておく
1〜3月 出願・入試・合格発表・入学手続き 書類と入学金などの期日を一緒に管理する。結果のあとの声かけ

中学校での面談の時期や、私立高校の入試の日程は、地域と学校によって違います。上の表は目安として使い、実際の日程は中学校の先生と、受験する学校の募集要項で確かめてください。

公立高校の日程の例として、東京都教育委員会が2026年9月17日に発表した令和9年度(2027年春入学)の都立高校入試の主な日程を並べます。

選抜 入学願書の受付 検査日 合格発表
推薦に基づく選抜 2027年1月8日〜18日 1月26日・27日 2月2日
学力検査に基づく選抜(第一次募集) 1月29日〜2月4日 2月21日 3月1日
通信制課程(前期選抜) 1月29日〜2月4日 2月22日 3月1日

東京都では、推薦・第一次募集・通信制の前期選抜などは、2026年12月18日から各選抜の受付期間の最終日までに、インターネット上の専用サイトに必要事項を入力し、そのほかの書類を受付期間内に届くよう郵送する形です(出典:東京都教育委員会「令和9年度東京都立高等学校入学者選抜実施要綱・同細目について」、2026年10月24日確認)。ほかの道府県の日程は、それぞれの教育委員会の入試のページで公表されます。「夏に決めきれなかった」と焦るより、出願の時期から逆算して、秋のうちに候補を2〜3校に絞ることを目標にすると、親子ともに動きやすくなります。

高校の種類は学校教育法で決まっています。全日制・定時制・通信制・高専・高等専修学校の違いを先に押さえます

子どもと話すとき、親の頭の中に「高校=毎日通う全日制」という前提だけがあると、選択肢が狭くなりがちです。中学校を卒業したあとに進める学校は、法律で次のように決まっています。

種類 法律での位置づけ 修業年限
高校・全日制の課程 高校の「通常の課程」(学校教育法第4条) 3年(第56条)
高校・定時制の課程 夜間その他特別の時間又は時期において授業を行う課程(第4条) 3年以上(第56条)
高校・通信制の課程 通信による教育を行う課程(第4条)。卒業は3年以上の在籍・74単位以上・特別活動30単位時間以上 3年以上(第56条)
高等専門学校(高専) 深く専門の学芸を教授し、職業に必要な能力を育成する学校(第115条) 5年。商船の学科は5年6月(第117条)
高等専修学校(専修学校の高等課程) 中学校卒業者に、職業や実際生活に必要な能力を育てる教育を行う(第124条・第125条)。「高等専修学校」と称することができる(第126条) 1年以上(第124条)。大学入学資格につながるのは、3年以上などの基準を満たし文部科学大臣が指定した課程(施行規則第150条第3号)

出典:e-Gov法令検索「学校教育法」第4条・第56条・第115条・第117条・第124条〜第126条、「学校教育法施行規則」第150条、文部科学省 通信制高等学校情報発信サイト(2026年10月24日確認)。

大事なのは、どの課程を卒業しても、高校卒業であることに変わりはないという点です。文部科学省の通信制高校のサイトのよくある質問でも、通信制高校を卒業した場合の最終学歴は、全日制高校や定時制高校と同じ「高等学校卒業」になると説明しています。また、高校に入学できるのは中学校を卒業した人など(学校教育法第57条)、大学に入学できるのは高校を卒業した人など(第90条)で、課程による区別は書かれていません。

全日制と通信制の違い(授業の受け方・卒業の条件・費用)を中3の進路の目線でくわしく知りたい場合は、中3 進路 通信制高校の記事に整理しています。この記事では、種類の違いは入口にとどめ、親子でどう選ぶかに進みます。

中学校卒業後に進める学校のうち、全日制・定時制・通信制・高専の4つについて、学び方・修業年限(3年、3年以上、3年以上、5年)・学校教育法の根拠の条文を比べた表
出典:e-Gov法令検索「学校教育法」第4条・第56条・第115条・第117条(2026年10月24日確認)

選ぶ軸は「偏差値と場所」だけではありません。「通い方」「学び方」「その先」の3つを子どもの言葉で聞きます

高校選びの話になると、つい偏差値や家からの距離から入りがちです。もちろん大切な条件ですが、それだけで決めると、入学してから「思っていた毎日と違った」となることもあります。「どんな高校生活を送りたいか」から逆算すると、子ども自身が何を求めているのかが見えやすくなります。

軸 子どもに聞く質問の例 確かめる先
通い方 毎日通えそう? 週に何日なら行けそう? 朝は何時なら起きられる? 学校の通学日数・登校時間、通信制なら通学のコース
学び方 大人数の授業と少人数、どっちが楽? 先生との距離はどのくらいが好き? クラスの人数、授業の形、相談できる人がいるか
過ごし方 部活や行事は大事? 友だちとどう過ごしたい? 部活動・行事の有無、校則、学校の雰囲気
その先 高校のあとにやってみたいことはある? まだ分からなくてもいい 卒業後の進路の実績、資格や専門の学び
お金 (親が先に調べる)家庭として出せる費用の上限 募集要項の学費、就学支援金・奨学給付金

質問の答えが「わからない」でも、それ自体が一つの情報です。「わからない」が続く軸は、見学で実際に見てから決めればよい、と分けておくと、話し合いが止まりにくくなります。

勉強の遅れが気になって学校の名前を出しにくい、という場合は、内申と高校での学び直しの考え方を中3 勉強 遅れ 進路の記事にまとめています。

避けたいのは「前提を決めつける」「無関心に見える」「ほかの子と比べる」の3つ。言い換えの例を表にしました

親が良かれと思って口にした言葉が、子どもには別の意味で届くことがあります。ここで書くのは心理の診断ではなく、話し合いを止めないための言い換えの例です。

避けたい言葉 受け取られやすい意味 言い換えの例
「普通の高校に行きなさい」 全日制以外は選んではいけない 「全日制も定時制も通信制も、一度並べて見てみようか」
「どこでもいいじゃない」 親は自分の進路に関心がない 「どこを選んでも応援するよ。決めるために何を調べようか」
「○○ちゃんはもう決まったって」 自分だけが遅れている 「人によって決まる時期は違うよ。うちは何から始めようか」
「早く決めなさい」 考える時間をもらえない 「出願は○月だから、それまでに一緒に絞ろう」
「そんな学校で大丈夫なの?」 自分の選んだものが否定された 「その学校のどんなところが良かった?」

通信制高校は、今では特別な進路ではありません。文部科学省「令和7年度 通信制高等学校実態調査」では、通信制高校の在籍生徒は306,711人(2025年3月31日時点)でした。また学校基本調査では、2025年3月に中学校を卒業した1,055,218人のうち63,278人(6.0%)が、卒業してすぐ高校の通信制課程に進んでいます(出典:文部科学省「令和7年度 通信制高等学校実態調査」、e-Stat 学校基本調査、2026年10月24日確認)。「普通じゃない」という言葉を使う前に、こうした数字を親子で一緒に見てみるのも一つの方法です。

話し合いは「聞く・待つ・まとめる」の順で。進路の話をする時間は短く区切ります

進路の話は、毎日の夕食の時間に毎回持ち出すと、子どもにとって逃げ場のない話題になりがちです。話す日と時間を決めて、短く区切るほうが続きやすくなります。たとえば、次のような進め方があります。

  • 聞く:「今いちばん気になっている学校はどこ?」「どんなところが気になった?」と、答えやすい質問から入ります。親の意見は、子どもが話し終えてから。
  • 待つ:すぐに答えが出ないときは、「来週の日曜にもう一度話そう」と次の日を決めて終えます。
  • まとめる:話したことを紙かスマートフォンのメモに残します。候補の学校、気になる点、調べることの3つだけで十分です。

見学に一緒に行くのも、話すきっかけになります。子どもだけだと「気まずい」「何を聞けばいいかわからない」という場合でも、親が一緒なら情報を集めやすくなります。見学のあとに「どう感じた?」と聞くだけで、子どもの本音が出てくることがあります。見学の時期と、通信制高校のオープンキャンパスで見るところは通信制高校 オープンキャンパスの記事にまとめています。

進路の話がきっかけで子どもの元気がなくなった、眠れていない、といった様子が続く場合は、進路より体と心を先に考えてよい時期です。文部科学省の「24時間子供SOSダイヤル」(0120-078310)は、子どもや保護者などが夜間・休日も含めて相談できる窓口です(出典:文部科学省「24時間子供SOSダイヤル」について、2026年10月24日確認)。

秋の並木道を、父親と中学生の娘が学校の建物に向かって並んで歩きながら話している
見学の帰り道に「どう感じた?」と聞くだけで、話が進むことがあります(イメージ)

情報は「公的な情報」「学校の公式」「実際に見る」の3段階で集めると、うわさに振り回されにくくなります

高校選びの情報は、ネットの口コミやまとめサイトにもたくさんあります。けれども、入試の日程や学費のように変わりやすい情報は、最新の公式の情報で確かめるのがいちばん確かです。親が受け持つと楽になるのは、この「確かめ方」の部分です。

段階 どこで調べる わかること
1. 公的な情報 住んでいる都道府県の教育委員会の入試のページ 公立高校の日程、出願の方法、調査書の扱い、欠席が多い人への配慮
1. 公的な情報 文部科学省 通信制高等学校情報発信サイト 通信制高校の仕組み、学校の検索(本校の所在地・通信教育を行う区域など)
2. 学校の公式 各校の公式サイト・募集要項 学費、入試の方法、通学の日数、出願の期間
3. 実際に見る 学校説明会・オープンキャンパス・個別相談 学校の雰囲気、先生の話し方、通学の負担

文部科学省の通信制高等学校情報発信サイトでは、本校の所在地や、広域・狭域の別、設置者(公立・私立・株式会社立)などで学校を絞り込んで検索できます。掲載情報は令和8年4月1日時点とされています(2026年10月24日確認)。気になる学校が見つかったら、その学校の公式サイトと募集要項で、最新の情報を確かめてください。

学校説明会や個別相談で何を聞けばよいか迷ったら、上の「選ぶ軸」の表の右の列(確かめる先)を、そのまま質問のリストとして使えます。通信制高校とサポート校の違いがまだはっきりしない場合は、先に通信制サポート校とはの記事を読んでおくと、説明会の話が入ってきやすくなります。

お金の話は秋までに。就学支援金は2026年度から所得制限がなくなり、奨学給付金は授業料以外を支えます

「学費が心配で、子どもに言えない」という保護者の方もいます。けれども、費用の上限が決まっていないと、子どもは候補を絞りにくくなります。お金の話は、秋のうちに親から切り出すほうが、子どもも選びやすくなります。高校の費用を支える国の主な制度は次の2つです。

制度 何を支えるか 2026年度の要点
高等学校等就学支援金 授業料 所得制限なし。支給の上限は公立年11万8,800円、私立年45万7,200円、私立の通信制は年33万7,200円(授業料を年額で決める学校の場合)
高校生等奨学給付金 授業料以外の教育費(教科書費・教材費・学用品費・通学用品費・入学学用品費・教科外活動費・通信費など) 生活保護世帯・住民税非課税世帯などが対象。令和8年度の住民税非課税世帯の年額は、国公立の全日制等14万3,700円・私立15万2,000円、通信制は国公立5万500円・私立5万2,100円

出典:文部科学省「高校生等への修学支援」、文部科学省「高等学校等就学支援金・新制度の概要」、文部科学省「令和9年度概算要求」(高校生等奨学給付金の令和8年度給付額)(2026年10月24日確認)。

補足が3つあります。1つ目に、私立の通信制で授業料を単位ごとに決めている学校は、1単位13,668円・年30単位・通算74単位までという別の上限になります。2つ目に、奨学給付金は、4人世帯の年収の目安で490万円までの世帯に段階的な給付額が示されていて、申請の方法や時期は都道府県ごとに違います。お住まいの都道府県か学校に問い合わせてください。3つ目に、就学支援金は授業料のための制度なので、入学金や施設費、通信制高校サポート校の費用には使えません。新制度では、日本国籍以外の生徒には国籍・在留資格などの要件があります。※2026年10月時点の情報です。最新は公式でご確認ください。

サポート校を併用する場合、費用は通信制高校の分と、サポート校の分の両方がかかります。ニジ高の費用は学費のご案内のページで確かめられます。

通信制高校の2025年度入学者77,998人のうち44,461人(57.0%)が中学3年のときに不登校だったこと、令和6年度の不登校の中学生が216,266人だったことを示す図
出典:文部科学省「令和7年度 通信制高等学校実態調査」/「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要」

欠席が多くても、出願の道はあります。調査書の扱いは都道府県で違うので、要綱と中学校の先生に確かめます

中学校を休みがちな子どもの場合、親の心配は「そもそも出願できるのか」に向きがちです。法令と国の通知を順に見ると、次のことが分かります。

まず、中学校の校長は、高校などへ進学しようとする生徒について、調査書その他必要な書類を進学先の校長に送ることになっています(学校教育法施行規則第78条)。高校の入学は、この調査書や学力検査の成績などを資料とした選抜に基づいて校長が許可します(第90条第1項)。ただし同じ第90条の第3項には、「調査書は、特別の事情のあるときは、入学者の選抜のための資料としないことができる」とあります(出典:e-Gov法令検索「学校教育法施行規則」、2026年10月24日確認)。

次に、文部科学省は2026年6月30日の通知「高等学校入学者選抜等における配慮事項等について」で、不登校経験のある生徒について、在籍する学校での出席の状況のみをもって不利益な取扱い(例えば、欠席日数のみをもって出願を制限するなど)をしないよう求めました。あわせて、生徒の自己申告書や、家庭でのオンライン学習を含む学校以外の場での学習の状況を、選抜で考慮することにも触れています(出典:文部科学省「高等学校入学者選抜等における配慮事項等について(通知)」、2026年10月24日確認)。

ただし、実際の扱いは都道府県によって違います。文部科学省の「令和7年度 高等学校入学者選抜の改善等に関する状況調査(公立高等学校)」では、京都府が「不登校経験の有無に関わらず、調査書に出欠の記録欄を設けていない」、北海道が「不登校生徒に限らず、出欠の記録を選抜の資料として用いないよう説明している」と回答するなど、府県ごとに仕組みが分かれています(出典:文部科学省「令和7年度 高等学校入学者選抜の改善等に関する状況調査」、2026年10月24日確認)。お住まいの都道府県の要綱と、中学校の先生の説明で確かめるのが確かです。都道府県ごとの例は高校受験 出席日数の記事でくわしく整理しています。

欠席が多い中3は、決して少数ではありません。文部科学省の令和6年度の調査では、不登校の中学生は216,266人でした(出典:文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要」、2026年10月24日確認)。また、通信制高校の2025年度の入学者77,998人のうち、中3のときに不登校だった生徒は44,461人(57.0%)でした(令和7年度 通信制高等学校実態調査)。

不登校のお子さんの場合、「行けるかどうか」より「合うかどうか」で考える視点を不登校 高校進学 親の記事にまとめています。中学生のうちの居場所や学び方を探している場合は、小中学生のオルタナティブスクールであるNIJINアカデミーという選択肢もあります。

親子で進める10のチェックリスト。「誰が」「いつまでに」を決めておくと、話し合いが前に進みます

最後に、ここまでの内容をチェックリストにしました。全部を一度にやる必要はありません。印刷するか、家族の共有メモに貼って、終わったものから消していく使い方がおすすめです。

やること 主に誰が 目安の時期
どんな高校生活を送りたいか、3つの軸(通い方・学び方・その先)で話す 子ども(親は聞き役) 夏〜9月
家庭として出せる費用の上限を決める 親 9月まで
就学支援金・奨学給付金の対象か、都道府県のページで確かめる 親 9〜10月
都道府県の教育委員会の入試日程を確かめ、家のカレンダーに書く 親子 9〜10月
候補の学校の説明会・オープンキャンパスに行く 親子 夏〜11月
見学のあとに「どう感じた?」と聞き、メモに残す 親 見学のたび
候補を2〜3校に絞る 子ども(親は相談役) 10〜11月
欠席が多い場合、調査書の扱いと配慮の仕組みを要綱で確かめる 親 10〜11月
中学校の先生との面談で、受験校と併願を相談する 親子 11〜12月
出願書類・受験料・入学金の期日を一覧にする 親子 12〜1月

上の時期は目安です。地域や学校によって前後するので、実際の期日は要綱と中学校の案内で確かめてください。

選択肢の1つとしてのニジ高(正直な注意点)

毎日の通学が難しい、あるいは自分のペースで学びながら仲間ともつながりたい、という場合の選択肢の1つとして、NIJIN高等学院(ニジ高)を紹介します。ニジ高はオンライン中心の通信制高校サポート校で、全国どこからでも学べます。担任制で、カメラやマイクをオフにしてチャットだけで参加するところから始められます。中学内容の学び直しや、授業のアーカイブ視聴にも対応しています。生徒会・サークル・学園祭・企業コラボがあり、生徒が行事を企画・運営する側になることもあります。NIJINグループ全体で、不登校の生徒を650名以上サポートしてきた実績があります。

一方で、先に知っておいてほしい注意点があります。

  • ニジ高は高校ではありません。卒業資格は、提携する通信制高校で取ります。
  • 提携する通信制高校のスクーリングには参加が必要です。ニジ高の中でのスクーリングはありません。スクーリングの形や日程は、個別相談でくわしくご案内しています。
  • 費用は、通信制高校の分とニジ高の分の両方がかかります。ニジ高の分には就学支援金は使えません。金額は学費のご案内でご確認ください。
  • オンライン中心なので、毎日通う場所がほしい人には合わない場合があります。全国にNIJINアカデミーのリアルの教室があり、相談のうえで通学を検討することもできます(キャンパス一覧)。

個別相談はオンライン・無料で、保護者の方だけでも参加できます。子どもがまだ話を聞く気持ちになっていない段階でも、親が先に情報を集めておくことはできます。

迷ったときの進め方(3ステップ)

ステップ1:出願の時期を確かめて、逆算する。お住まいの都道府県の教育委員会のページで、公立高校の出願の時期を確かめ、家のカレンダーに書きます。そこから逆算して、「11月までに候補を2〜3校」という目標を親子で共有します。

ステップ2:お金と通い方の条件を、親が先に整える。家庭として出せる費用の上限、就学支援金・奨学給付金の対象かどうか、通学にかけられる時間を親が調べておきます。条件が決まると、子どもは比べやすくなります。

ステップ3:候補を見に行き、子どもの言葉でまとめる。説明会や見学に行き、帰り道に「どう感じた?」と聞きます。最後は、子どもが自分の言葉で「ここにしたい理由」を話せるかどうかを目安にします。通信制高校を含めて比べる項目と進め方は通信制高校 選び方のページに、ニジ高への相談は体験説明会・個別相談からできます。

夕食のテーブルで、中学生の娘が身ぶりを交えて話し、父親と母親が耳を傾けている
決めるのは子ども、条件を整えるのは親。分担を決めると話し合いが続きます(イメージ)
オンラインで学ぶニジ高の生徒

親だけでも相談できる、オンラインの高校生活という選択肢

ニジ高は「オンラインで最高の青春を」を掲げる通信制高校サポート校です。カメラやマイクをオフにしたまま参加でき、中学内容の学び直しにも対応しています。高校ではないため、卒業資格は提携する通信制高校で取り、そのスクーリングへの参加が必要です。個別相談はオンライン・無料で、保護者の方だけでも参加できます。

体験説明会の日程を見る → LINEで気軽に相談する

よくある質問

Q. 中3の秋になっても志望校が決まっていません。もう遅いですか?

A. 遅いかどうかは、出願の時期から逆算して考えます。たとえば東京都立高校の令和9年度入試では、推薦の出願が2027年1月8日から、一般(第一次募集)の出願が1月29日からです。まずはお住まいの都道府県の日程を確かめ、秋のうちに候補を2〜3校に絞ることを目標にしてみてください。

Q. 子どもが「通信制がいい」と言っています。親はどう受け止めればいいですか?

A. まずは「どんなところがいいと思ったの?」と理由を聞いてみてください。通信制高校を卒業した場合の最終学歴は、全日制と同じ「高等学校卒業」です(文部科学省の通信制高校のサイト)。全日制との違いは中3 進路 通信制高校の記事にまとめています。

Q. 欠席が多いと、公立高校に出願できませんか?

A. 文部科学省は2026年6月30日の通知で、欠席日数のみをもって出願を制限するような扱いをしないよう求めています。ただし、調査書に出欠の記録があるか、欠席が多い人向けの自己申告書などがあるかは都道府県で違います。お住まいの都道府県の要綱と、中学校の先生に確かめてください。

Q. 私立高校は学費が高くて心配です。

A. 2026年度から高等学校等就学支援金の所得制限がなくなり、私立高校の授業料の支給上限は年45万7,200円(私立の通信制は年33万7,200円)になりました。授業料以外の費用には、生活保護世帯や住民税非課税世帯などを対象にした高校生等奨学給付金があります。入学金や施設費は対象外なので、募集要項で総額を確かめてください。

Q. 子どもが話を聞いてくれません。親だけで学校に相談してもいいですか?

A. 親が先に情報を集めておくことは、子どもが動き出したときの助けになります。保護者だけの相談を受け付けているかは学校ごとに違うので、各校に確かめてください。ニジ高の個別相談はオンライン・無料で、保護者の方だけでも参加できます。

まとめ:決めるのは子ども、整えるのは親。その分担ができれば、「どこにしよう」は前に進み始めます

「高校どこにしよう」と悩む中3の子どもに、親ができることは、答えを渡すことではありません。出願の時期を確かめ、お金の条件を整え、公式の情報を集め、子どもが自分の言葉で選べるように話を聞くこと。この4つは、どれも親だからこそできることです。

夏休みに決めきれなかったとしても、秋と冬に整える時間はあります。もし入学した学校が合わなかったとしても、転校や編入という道もあります。焦らず、お子さんのペースに合う一歩を、一緒に探していきましょう。

参考文献

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執筆者:ニジ高編集部 2026年7月(2026年10月24日 情報を確認・全面改訂)

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