三者面談で聞かれることは?|成績・単位・進路・欠席の場面別と親の質問【2026】

三者面談の日程表が配られると、「何を聞かれるのだろう」「欠席のことを言われるのでは」と、数日前から落ち着かなくなる。保護者の方にも、高校生本人にも、そんな面談があると思います。

先に結論を書きます。三者面談は、成績や欠席を言い渡される場というより、先生・保護者・本人が持っている情報をそろえる場です。先生から聞かれることは「家での様子」「進路の希望」「困っていること」が中心です。保護者の側からは「単位と進級の見通し」「調査書に書かれること」「学校が使える手段」を聞いておくと、面談のあとに動きやすくなります。

この記事では、高校(と中学3年生)の三者面談を、成績/進級・単位/進路/欠席が多い・不登校/転校を考えている、の5つの場面に分けて、聞かれること・聞いておくこと・本人が話しておくことを整理します。進級や単位の決まり、調査書、不登校のときの学び方は、学校教育法施行規則(e-Gov)、高等学校学習指導要領、文部科学省の通知と調査を実際に開いて確かめました。質問の例はどれも「たとえば」の例で、面談の時期や進め方は学校によって違います。

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目次

結論:三者面談で聞かれること・話しておくことの早見

  • 三者面談の時期・回数・進め方は学校ごとに違います。学校教育法と同施行規則の条文に「面談」という語は出てきません(e-Govの条文で確認)。
  • 先生から聞かれやすいのは「家での様子」「進路の希望」「困っていること」の3つです(この記事で整理した例)。答えを暗記するより、メモを1枚持っていくほうが楽です。
  • 進級や単位の基準を決めているのは、国ではなく学校です。国の決まりは「平素の成績を評価して定める」(施行規則第104条第1項が準用する第57条第1項)と、卒業に74単位以上(第96条第1項)まで。「あと何時間休めるか」は、面談で科目ごとに聞きます。
  • 大学入試の調査書は、高校の指導要録にもとづいて作られます。「出欠の記録」の欄には欠席日数が入ります(令和9年度大学入学者選抜実施要項)。
  • 欠席が多い・不登校のときに確かめるのは「単位の見通し」と「学校が使える手段」の2つです。2024年4月から、不登校の生徒が自宅などで受ける遠隔授業などで、卒業に必要な74単位のうち合わせて36単位まで修得できる制度がありますが、行うかどうかは校長の判断です。
  • 本人が面談に行けないときは、保護者だけで行く・オンラインにする・日を改めるなど、形を変えられるかを学校に聞きます。行けないこと自体を、本人を責める材料にしません。
  • 今の学校に通い続けるのが難しいときは、転校(転入学)や、オンライン中心のサポート校(NIJIN高等学院など)を併せて調べる道もあります。
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三者面談は「言い渡される場」ではなく、先生・保護者・本人の情報をそろえる場です

たとえば、こんな場面を思い浮かべてください。面談の前の晩、保護者は「欠席が増えたことを責められるのでは」と考え、本人は「進路を聞かれても答えられない」と黙りこむ。当日は先生の話を聞くだけで15分が過ぎ、聞きたかったことは1つも聞けずに帰ってくる。仮の例ですが、準備をしないまま面談に入ると起こりやすい流れです。

三者面談という手続きは、学校教育法にも同施行規則にも書かれていません。2つの条文を「面談」で検索しましたが、この語は1か所も出てきませんでした。文部科学省の「生徒指導提要(改訂版)」は、保護者との関係づくりを進めるための代表的な手段として、学校だよりなどの通信、保護者会、学校行事などと並べて「三者面談」を挙げていますが、時期や回数、進め方までは書いていません。つまり、いつ・何回・何分行うかは、それぞれの学校が決めています。

一方で、学校が生徒や家庭と話す機会を持つことの土台は、国の基準に書かれています。高等学校学習指導要領(平成30年告示)は、総則で、集団の場面で行う「ガイダンス」と、一人一人の課題に個別に対応する「カウンセリング」の双方で生徒の発達を支援すること、学校の教育活動全体を通じて組織的かつ計画的な進路指導を行うことを求めています。特別活動の章には「生徒の家庭との連絡を密にすること」とあります。三者面談は、これらを形にする場の1つと考えると分かりやすいでしょう。

出典:学校教育法施行規則(e-Gov)/高等学校学習指導要領(平成30年告示)第1章第5款・第5章/文部科学省「生徒指導提要(改訂版)」第3章3.7.2(2026年10月確認)

先生が面談で知りたいのは、学校からは見えない部分です。次の表は、先生から聞かれやすいことをこの記事で整理した例です。学校や先生によって、聞かれる内容は変わります。

聞かれやすいこと(例) 先生が知りたいこと 話し方のたとえば
家での様子(睡眠・食事・会話) 学校で見える姿と家での姿に差がないか 「朝は起きるまでに30分かかります。夜は1時ごろまで起きています」
遅刻・欠席の理由 体調なのか、気持ちなのか、人間関係なのか 「理由はまだはっきりしません。頭痛を訴える日が多いです」
進路の希望 本人と保護者の考えにずれがないか 「本人はまだ決めていません。親としては選択肢を知りたい段階です」
学校への要望・困りごと 学校として手を打てることがあるか 「課題の量が追いつかないようです。相談できる先はありますか」

ポイントは、分からないことを「分からない」と言ってよいということです。理由が言葉にならない欠席や、決まっていない進路は、そのまま伝えたほうが、先生も次の手を考えやすくなります。

本人が話しておきたいことも、先に3つだけメモにしておくと楽です。たとえば「いちばん困っている科目」「学校で過ごしにくい時間や場所」「先生に知っておいてほしいこと」です。当日に声が出なければ、メモを渡すだけでもかまいません。

夜のダイニングテーブルで、母親がメモ帳に書き込み、高校生の娘が隣で見ている様子
面談の前に、聞きたいことを親子で3つほど書き出しておくと話しやすくなります。

場面① 成績:見るのは評定の数字より「どの科目が、なぜ」です

成績の話は、通知表の数字を上から読むだけだと「がんばりましょう」で終わってしまいます。面談で確かめたいのは、どの科目が、何が足りなくて、いつまでに何をすれば届くのかです。

高校の単位は、高等学校学習指導要領に定めがあります。生徒が学校の指導計画に従って科目を履修し、「その成果が教科及び科目の目標からみて満足できると認められる場合」に、学校が単位の修得を認定します(第1章第4款1(1))。認定するのは学校なので、定期試験の点数、提出物、出席をどう見るか、追試や補習の機会があるかは、学校ごとに違います。

成績は、進路の書類にもそのまま入ります。大学入試で使われる調査書には、高校での全科目の評定を平均した「全体の学習成績の状況」と、それを5段階に分けた「学習成績概評」の欄があります。文部科学省の令和9年度大学入学者選抜実施要項では、区分は次のとおりです。

全体の学習成績の状況 学習成績概評
5.0〜4.3 A
4.2〜3.5 B
3.4〜2.7 C
2.6〜1.9 D
1.8以下 E

出典:文部科学省「令和9年度大学入学者選抜実施要項」調査書記入上の注意事項9(2026年10月確認)

学習成績概評は、全日制なら3か年間の全体の学習成績の状況をもとに決まります。高1・高2の成績も入るということです。だからこそ、面談では「今の成績」だけでなく「これからどこを上げられるか」を聞く意味があります。

成績の場面で聞いておきたいことの例です。

  • たとえば「単位が危ない科目はありますか。あるなら、足りないのは点数ですか、提出物ですか、出席ですか」
  • たとえば「追試や補習、課題で補える機会はありますか。時期はいつですか」
  • たとえば「今の成績のままだと、調査書の学習成績の状況はどのくらいになりますか」

本人からは、「どの単元から分からなくなったか」を1つ伝えられると十分です。「全部分からない」も、立派な情報です。

場面② 進級・単位:決まりは国ではなく学校の内規。面談で「科目ごとの数字」を聞きます

「あと何日休んだら留年ですか」という質問に、全国共通の答えはありません。国の法令と学習指導要領が決めていることと、学校が内規で決めていることを分けると、次のようになります。

項目 国の法令・学習指導要領 学校が内規で決めること
卒業に必要な単位 74単位以上(学校教育法施行規則第96条第1項) 74単位以上の範囲で、学校が卒業に必要な単位数を定める
進級(各学年の課程の修了) 平素の成績を評価して定める(同第104条第1項が準用する第57条第1項)。単位制が併用されていることを踏まえ、弾力的に行うよう配慮する(学習指導要領第1章第4款3) 学年ごとの基準を学校が定める
欠席・欠課の上限 日数や時間数の定めは見当たらない 科目ごとの欠課時数の上限などを学校が定める
追試・補習・課題 定めは見当たらない 行うかどうか、時期や回数を学校が定める

出典:学校教育法施行規則 第57条・第96条・第104条(e-Gov)/高等学校学習指導要領(平成30年告示)第1章第4款(2026年10月確認)

多くの学校は「授業時数の3分の2以上の出席」を目安にしていますが、これは国の統一基準ではありません。また、年間の欠席日数ではなく、科目ごとに授業を欠いた時間(欠課時数)で数える規程の学校もあります。その場合、週1コマの科目は休める回数がそのぶん少なくなります。数え方の実際は高校 欠席日数と高校 出席日数の記事で、学校の規程を開いて確かめた例とともに説明しています。

面談は、この「自分の学校の数字」を直接聞ける機会です。たとえば、次の3つを聞いてメモして帰ります。

  1. たとえば「科目ごとの欠課時数は今いくつで、上限はいくつですか」
  2. たとえば「成績の面で、単位が認められない心配のある科目はありますか」
  3. たとえば「進級の判定はいつ行われますか。その前に補える機会はありますか」

この3つは、先生を問い詰めるための質問ではありません。「見通しを知って、家でできることを考えたい」と添えると、先生も具体的な数字を出しやすくなります。進級が難しいと分かったあとの道は、高校 留年 進路の記事で、残る・転校する・高卒認定の3つに分けて整理しています。

高校の進級と単位について、国の法令と学習指導要領が決めているのは卒業に74単位以上と平素の成績を評価して定めることまでで、欠席や欠課の上限、追試や補習は学校の内規で決まることを示す比較表
出典:学校教育法施行規則(e-Gov)、高等学校学習指導要領(平成30年告示)第1章第4款。学校の内規は学校ごとに違います

場面③ 進路:調査書に何が書かれるかを知っておくと、質問が具体的になります

進路の話で保護者が聞きたいのは「この成績・この出席で、どこを受けられるのか」だと思います。そのとき土台になるのが、高校が作る調査書です。

令和9年度大学入学者選抜実施要項(文部科学省・2026年5月27日)の「調査書記入上の注意事項」には、次のように書かれています。

  • 調査書は、高校の指導要録などにもとづいて作成する。
  • 個人的主観にとらわれたり、特別の作為を加えたりすることのないように作成する。
  • ホームルーム担当教員などが原案を作り、調査書作成に関する委員会の審議を経て、校長が作成する。
  • 「出欠の記録」の欄は、指導要録の記載を転記する。様式には欠席日数の欄がある。出席停止・忌引き等の日数と授業日数は、令和9年度入試の調査書では記載しない扱いになっている。

同じ要項は、大学に対して、出欠の状況を推薦の要件や合否の材料の1つとして使うとき、病気や事故など本人の責任ではない身体・健康上の理由によるやむを得ない欠席があると分かった場合には、志願者が不利益を被らないよう配慮することを求めています。配慮の対象として書かれているのは身体・健康上の理由による欠席で、どう扱うかは大学ごとの募集要項で確かめることになります。

入試の種類ごとに、面談で確かめたいことを表にしました。日程は令和9年度入試(2027年春入学)のものです。

進路 要項・公的な案内で分かること 面談で聞くこと(例)
総合型選抜 出願は2026年9月1日以降、結果の発表は11月1日以降 「調査書はいつごろ頼めばよいですか」
学校推薦型選抜 校長の推薦にもとづき、調査書が主な資料。出願は2026年11月1日以降 「校内の推薦の基準を教えてください。成績と欠席はどう見ますか」
一般選抜 試験期日は2027年2月1日から3月25日までの間 「受験科目に対して、履修している科目は足りていますか」
就職 応募書類に全国高等学校統一用紙(履歴書・調査書)がある 「学校に来ている求人は、いつ・どこで見られますか」

出典:文部科学省「令和9年度大学入学者選抜実施要項」/東京労働局「新規学校卒業者の採用について」(2026年10月確認)

学校推薦型選抜のうち、いわゆる指定校推薦の校内基準は、学校ごとに決まっていて、公的な資料では確かめられません。だからこそ、面談で直接聞く価値があります。

本人が進路を決めていないときは、「まだ決まっていない」と伝えてかまいません。たとえば「興味があることは◯◯だけれど、仕事にするイメージはない」というところまで話せれば、先生は調べ方や候補を出しやすくなります。保護者と本人の希望が違うときは、面談の場でどちらかに合わせず、「家では意見が分かれています」とそのまま伝えるほうが、あとで話がこじれにくくなります。

学校の面談室で、父親と息子が女性の先生と向かい合って話している様子
三者面談は、成績・単位・進路・欠席について学校の見立てを聞ける場です。

場面④ 欠席が多い・不登校:確かめるのは「単位の見通し」と「学校が使える手段」の2つです

欠席が増えているときの面談は、保護者にとっていちばん気が重い面談かもしれません。まず、数字を置いておきます。文部科学省の調査では、令和6年度に不登校だった高校生は67,782人(国公私立の全日制・定時制)でした。このうち中途退学に至った生徒は10,566人(15.6%)、原級留置(留年)になった生徒は2,963人(4.4%)です。同じ立場の家庭は、全国にこれだけいます。

面談で確かめたいことは2つに絞れます。1つは場面②の「単位と進級の見通し」。もう1つが「この学校で使える手段は何か」です。国の法令や通知にある手段と、面談での聞き方の例を並べます。

手段 根拠 面談で聞くこと(例)
保健室・相談室などで過ごす 文部科学省の通知(2019年10月25日)が、保健室・相談室・学校図書館などを活用した指導上の工夫が重要であるとしている 「別室で過ごした時間は、授業の出席になりますか」
自宅などで遠隔授業を受ける 施行規則第88条の3、第96条第2項第2号(36単位まで) 「この学校では行っていますか。対象になりますか」
授業に代えて通信教育を受ける 施行規則第88条の4。上の遠隔授業などと合わせて36単位まで(第96条第3項) 「どの科目で使えますか」
学校外の施設での相談・指導 2019年の通知が、高校での指導要録上の出席扱いは2009年3月12日付けの通知によるとしている 「通っている施設は、出席扱いの対象になりますか」
病気療養の場合 施行規則第96条第4項(36単位の上限によらないことができる) 「診断書を出すと、扱いは変わりますか」

出典:文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」(2019年10月25日)/文部科学省「高等学校等における多様な学習ニーズに対応した柔軟で質の高い学びの実現について(通知)」(2024年2月13日)/学校教育法施行規則 第88条の3・第88条の4・第96条(2026年10月確認)

不登校の生徒などに向けた、この遠隔授業と通信教育の規定は、2024年4月1日に施行されました。ただし文部科学省の通知は、この改正について、各高校に「その実施を義務付けるものではなく、各学校長の判断により実施可能とするもの」と説明しています。対象になる生徒の範囲も、年間30日以上の欠席という不登校の定義を参考にしつつ、学校などが判断できるとされています。制度があることと、お子さんの学校で使えることは別なので、面談で聞く意味があります。

実際に使われた人数も公表されています。令和6年度に、自宅などで遠隔授業を受けた不登校の高校生は全日制2,050人・定時制122人で、そのうち遠隔授業で単位を修得したのは全日制1,357人・定時制48人でした。授業に代えて通信教育を受けたのは全日制370人・定時制46人です。不登校の高校生全体から見ると、使われている人数はまだ一部です。

出典:文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について」(5-5、5-8の表。2026年10月確認)

2019年の通知には、保護者にとって大事な一文がもう1つあります。欠席日数が長期にわたる不登校児童生徒の進級や卒業に当たっては、「あらかじめ保護者等の意向を確認するなどの配慮が重要である」というものです。進級をめざしたいのか、休む時間を優先したいのか。家庭の希望は、面談で保護者の側から伝えてよい内容です。同じ通知は、支援の目標を「学校に登校する」という結果だけに置かず、本人が進路を主体的に捉えて社会的に自立することをめざす必要がある、とも書いています。

朝に体調が悪い、眠れないといった様子が続くときは、面談で伝えるとともに、医療機関への受診を検討してください。体のサインの見方は高校生 遅刻 欠席の記事で、保健室で過ごす日の出席や単位の扱いは保健室登校とはの記事でくわしく書いています。担任の先生には話しにくいことがある場合、学校にスクールカウンセラーがいれば、そちらに相談する方法もあります。スクールカウンセラーは、生徒の心理に関する支援に従事する職として施行規則に定められています(第65条の3。高校には第104条第1項で準用)。

不登校の高校生が自宅などで受ける遠隔授業や通信教育で修得できる単位は合わせて36単位までで、実施は校長の判断であること、令和6年度に遠隔授業を受けたのは全日制2,050人・定時制122人だったことを示す図
出典:学校教育法施行規則 第96条、文部科学省の通知(2024年2月13日)、令和6年度 問題行動・不登校等調査(5-8の表)

場面⑤ 転校を考えている:面談で切り出してかまいません。先に退学届を出さないことが大事です

「転校の話をしたら、先生に失礼ではないか」と迷う保護者は少なくないと思います。けれども、転校(転入学)は、今の学校の校長が書類を送って初めて進む手続きです。学校教育法施行規則第92条第1項は、他の高校へ転学を志望する生徒がいるとき、校長はその事由を具し、在学証明書その他必要な書類を転学先の校長に送付しなければならない、と定めています。転学を許可するのは転学先の校長です。今の学校に知らせずに進められる手続きではないので、面談は切り出す場としてむしろ合っています。

同じ条の第2項には、全日制・定時制・通信制の間の転学や転籍は「修得した単位に応じて、相当学年に転入することができる」とあります。つまり、転校を考えるときに先に知っておきたいのは、今の学校で何単位を修得しているかです。面談では、たとえば次のことを聞きます。

  • たとえば「これまでに修得した単位は、何単位ですか」
  • たとえば「今履修している科目は、学年の途中で転校するとどう扱われますか」
  • たとえば「成績や単位の証明書は、頼んでから何日くらいで出ますか」

気をつけたいのは順番です。転校先が決まる前に退学届を出すと、在籍したまま移る「転入学」ではなく、いったん学校を離れてから入り直す「編入学」になります。在籍していない期間ができると、卒業の時期に影響することがあります。休学や退学には校長の許可が要る(施行規則第94条)ので、書類を出す前に、面談で「転校も考えている」と伝えておくほうが安全です。条件と手順は高校 転入の記事に、費用の見方は通信制高校 学費の記事にまとめています。

中3の三者面談は「調査書」と「出願先」が中心。欠席の扱いは都道府県で違います

中学3年生の三者面談は、高校入試の出願先を決めるための場になります。ここでも土台は調査書です。学校教育法施行規則第78条は、中学校の校長が調査書などを進学先の校長に送付することを定め、第90条第1項は、高校の入学が調査書や学力検査の成績などを資料とした選抜にもとづいて許可されることを定めています。第90条第3項には、調査書は特別の事情のあるときは選抜の資料としないことができる、ともあります。

欠席が多い中学生の家庭が気になるのは、調査書の「出欠の記録」でしょう。文部科学省の調査によると、令和7年度の公立高校入試(2025年春に入学した学年の入試)で、不登校経験のある生徒への配慮として調査書に出欠の記録を求めないとした都道府県は、全校で実施が10都府県、一部の学校で実施が2県でした。本人が学校以外の場での学習状況などを自己申告書として出せる(または出すことを求めている)のは、全校で実施が26都県、一部の学校で実施が2県です。扱いは都道府県ごとに違い、年度によって変わることもあります。

文部科学省は2026年6月30日の通知で、高校入試の実施者に対し、在籍する学校での出席の状況のみをもって不利益な取扱い(たとえば、欠席日数のみをもって出願を制限するなど)をしないようにするとともに、自己申告書や学校以外の場での学習状況の資料を選抜で適切に勘案するなどの配慮を行うことが「望まれます」としています。

出典:文部科学省「令和7年度 高等学校入学者選抜の改善等に関する状況調査(公立高等学校)」(2026年2月17日更新版)/文部科学省「高等学校入学者選抜等における配慮事項等について(通知)」(2026年6月30日)(2026年10月確認)

中3の面談で聞いておきたいことの例です。

  • たとえば「受けたい都道府県の調査書に、欠席日数の欄はありますか」
  • たとえば「自己申告書など、欠席の事情を本人から伝えられる書類はありますか」
  • たとえば「評定がつかない教科があります。出願にどう影響しますか」

中学校では、学校生活への適応が難しく相当の期間欠席した生徒について、欠席中に行った学習の成果を成績の評価で考慮できる、という定めもあります(施行規則第57条第2項。中学校には第79条で準用)。家やフリースクールなどで続けている学習があれば、面談で伝えておきましょう。進路の選択肢そのものは中3 不登校 進路の記事で、時期ごとの動き方と合わせて整理しています。小中学生の学びの場を探している場合は、オルタナティブスクールのNIJINアカデミーという選択肢もあります。

※2026年10月時点の情報です。最新は公式でご確認ください。

本人が面談に行けないときは、形を変えられるかを学校に聞きます

不登校や体調の波があると、面談の日に本人が学校へ行けないことがあります。そのとき「三者でなければ意味がない」と考えて面談そのものを流してしまうと、単位や進級の情報が家庭に届かなくなります。行けないのは本人のせいではなく、形のほうを変えるという順番で考えます。

次の表は、この記事で整理した例です。応じてもらえるかどうかは学校ごとに違うので、まず電話や連絡帳で相談してみてください。

面談の形(例) 向いている場面 学校に聞くこと(例)
保護者だけで行く 本人が外に出られない。まず単位の見通しを知りたい 「今回は保護者だけでお願いできますか」
オンラインや電話にする 学校の建物に入るのがつらい 「オンラインや電話でも可能ですか」
日時・場所を変える 人の少ない時間や別室なら来られる 「放課後や相談室でお願いできますか」
本人のメモを預かる 話すのは難しいが、伝えたいことはある 「本人が書いたものを持っていってもよいですか」

本人が行かない場合は、面談の前に「先生に伝えてほしいこと」「聞いてきてほしいこと」「言わないでほしいこと」の3つを聞いておきます。話したくないようなら、紙に書いてもらうだけでもかまいません。面談のあとは、聞いてきたことを本人に短く伝えます。良い話も良くない話も、本人のいないところで決めないことが、次の面談への安心につながります。

2019年の文部科学省の通知は、不登校の支援について、保護者と課題意識を共有して一緒に取り組むという信頼関係をつくることが重要である、としています。面談の形を相談することは、わがままではなく、その入口です。先生が家に来る形については、不登校 家庭訪問の記事で、断り方や形の変え方を書いています。

よくある誤解は3つ。「正直に話すと不利になる」「その場で決める」「先生は相手側」ではありません

誤解1:欠席の理由を正直に話すと、調査書に悪く書かれる

先に見たとおり、大学入試の調査書は指導要録にもとづき、個人的主観にとらわれないように作成することになっています。出欠の記録は、指導要録の記載を転記する欄です。面談で理由を話したかどうかで、欠席日数の数字が変わるわけではありません。むしろ、病気など健康上の理由がある場合は、学校に伝わっていないと、配慮を求める手がかりがなくなります。話したくないことまで話す必要はありませんが、黙っているほうが有利になるとは限りません。

誤解2:先生から提案されたら、その場で決めなければならない

休学、転校、進路の変更などを面談で提案されることがあります。その場で返事をする決まりは、法令には見当たりません。たとえば「家で本人と話してから、◯日までにお返事します」と伝え、返事の期限と、決めるために必要な資料(単位の数、手続きの時期)を聞いて持ち帰ります。

誤解3:面談は、先生と家庭が向かい合う場である

面談の席は向かい合わせでも、見ている方向は同じです。先生の側も、欠席や欠課が増えている生徒をどう支えるかを考える立場にいます。「責められる」と身構えるより、「見通しを知りたい」「家でできることを教えてほしい」と伝えるほうが、具体的な話になります。それでも担任の先生と話しにくいときは、学年主任や養護教諭、スクールカウンセラーなど、ほかの窓口に相談する方法もあります。

選択肢の1つとしての通信制高校・サポート校(正直な注意点)

面談で単位や進級の見通しを聞いた結果、「今の学校のまま続けるのは難しいかもしれない」と分かることもあります。そのときの選択肢の1つが、通信制高校への転入学と、その学びを支えるサポート校です。通信制高校は、毎日の登校ではなく、リポート・スクーリング・試験で単位を修得します。

NIJIN高等学院(ニジ高)は、オンライン中心の通信制高校サポート校です。全国どこからでも参加でき、担任がつきます。カメラやマイクをオフにして、チャットだけで参加するところから始められます。中学の内容の学び直しや、授業のアーカイブ視聴にも対応しています。途中からの入学(転入・編入)ができ、出願費用は無料です。グループ全体で、不登校の生徒を650名以上サポートしてきました。今の高校に在籍したまま、ニジ高を併用する形もあります。

そのうえで、正直にお伝えしておくことがあります。

  • ニジ高は高校ではありません。高校卒業の資格は、提携する通信制高校(または在籍している高校)で取ります。
  • 学院の中でのスクーリングはありません。提携する通信制高校のスクーリングには参加が必要です。スクーリングの形や日程は、個別相談会で聞けます。
  • 費用は、在籍する高校の分とニジ高の分の両方がかかります。ニジ高の分に就学支援金は使えません。金額は学費のご案内でご確認ください。
  • オンライン中心です。毎日通う場所を求めている人には合わない場合があります。

学校を比べるときの見方は、通信制高校 選び方のページにまとめています。個別相談会はオンライン(Zoom)で30分、参加は無料です。ご本人が同席できなくても、保護者の方だけで参加できます。

迷ったときの進め方(3ステップ)

  1. ステップ1:面談の前に、メモを1枚つくる。「伝えたいこと3つ」「聞きたいこと3つ」を書きます。本人にも、伝えてほしいことと言わないでほしいことを聞いておきます。5つの場面のうち、自分の家に関係するものだけで十分です。
  2. ステップ2:面談では、数字と時期を聞いて持ち帰る。欠席・欠課の今の数と学校が決めている上限、単位が心配な科目、進級や推薦の判定の時期。答えをその場で出そうとせず、メモして帰ります。
  3. ステップ3:家で本人と共有し、次に動く日を1つ決める。補習に出る、受診の予約をする、別室や遠隔授業について学校にもう一度聞く、転校先の説明を聞く。全部ではなく、1つだけ選びます。

面談は1回で終わりではありません。聞きそびれたことは、あとから電話や連絡帳で聞いてかまいません。「先日の面談で聞き忘れたのですが」と切り出せば足ります。

夕方の住宅街を、母親とリュックを背負った息子が並んで歩く後ろ姿
面談で聞いたことは、帰り道や家で少しずつ振り返れば十分です。
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面談で見通しを聞いたあと、別の学び方も知っておく

NIJIN高等学院(ニジ高)はオンライン中心の通信制高校サポート校です。高校ではないため、卒業資格は提携する通信制高校で取り、その高校のスクーリングへの参加が必要です。転入・編入の流れやスクーリングの形は、個別相談会で聞けます。保護者の方だけでも参加できます。

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よくある質問

Q. 高校の三者面談では、何を聞かれますか。

A. 学校や先生によって違いますが、家での様子(睡眠・食事・会話)、遅刻や欠席の理由、進路の希望、学校への要望や困りごとを聞かれることが多いと考えられます(この記事で整理した例です)。答えを用意するより、気になっていることをメモにして持っていくと話しやすくなります。

Q. 三者面談で、親は何を話せばいいですか。

A. 学校からは見えない家での様子を、事実のまま伝えます。そのうえで、単位と進級の見通し、調査書に書かれること、学校が使える手段(補習・別室・遠隔授業など)を聞いておくと、面談のあとに動きやすくなります。分からないことは「分からない」と伝えてかまいません。

Q. 子どもが不登校で、三者面談に行けません。どうすればいいですか。

A. 面談を流すのではなく、保護者だけで行く、オンラインや電話にする、日時や場所を変えるなど、形を変えられるかを学校に相談します。応じてもらえるかは学校ごとです。本人には、伝えてほしいことと言わないでほしいことを先に聞いておきます。

Q. 欠席が多いと、三者面談で留年を告げられますか。

A. 進級の基準と判定の時期は学校が決めていて、国の法令には欠席日数の上限の定めは見当たりません。面談は、学校が決めている欠席・欠課の上限と今の数、補える機会があるかを聞ける場です。告げられるのを待つより、こちらから数字を聞くほうが、打てる手を考えやすくなります。

Q. 面談で、転校や通信制高校の話をしてもよいですか。

A. かまいません。転学は、今の学校の校長が在学証明書などの書類を転学先に送って進む手続きです(学校教育法施行規則第92条第1項)。修得した単位の数を確かめ、退学届を先に出さないようにして、転校先の条件と並べて考えます。

面談は、評価される時間ではなく、次の一手を一緒に探す時間です

三者面談の前に不安になるのは、お子さんのことを真剣に考えているからです。成績も、欠席も、進路も、1回の面談で答えが出るものではありません。面談でできるのは、情報をそろえて、次に何をするかを1つ決めることです。

うまく話せなくても、本人が行けなくても、面談の意味はなくなりません。メモを1枚持っていき、数字と時期を聞いて帰る。それが、家での会話が「どうするの」から「ここまでは分かったね」に変わっていくきっかけになります。

今日すべてを決めなくてかまいません。今の学校で続ける道も、学び方を変える道も、情報をそろえてから選ぶほうが、家族みんなが納得しやすい選択になります。

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