通信制高校と全日制どっちがいい?|卒業資格は同じ。違いは学び方と支え【2026】

「通信制高校と全日制高校、結局どっちがいいの?」。高校選びや転校を考え始めると、メリットとデメリットを並べた情報はたくさん見つかるのに、自分にとってどちらがいいのかは決めきれない、という方が多いと思います。

先に結論を書きます。通信制高校と全日制高校は、どちらも学校教育法にもとづく「高等学校」で、卒業すれば同じ「高校卒業」です。どちらが上ということはありません。違うのは、毎日決まった時間割で授業を受けるか、レポートとスクーリングで自分のペースで単位を取るか、という学び方です。だから「どっちがいいか」は学校の優劣ではなく、今のあなたの生活と体調に、どちらの学び方が合うかで決まります。

この記事では、学校教育法・学校教育法施行規則・高等学校学習指導要領の原文と、文部科学省の「学校基本調査」「通信制高等学校実態調査」の数字を実際に開いて、授業の量、卒業の条件、卒業後の進路、授業料の支援までを並べました。メリットとデメリットは表裏一体なので、それぞれに「どんな人には合い、どんな人には負担になるか」を書いています。確認できなかったことは、確認できなかったと書いています。

今の高校に通い続けるのが難しい場合や、毎日の通学に不安がある場合は、オンラインという選択肢もあります。NIJIN高等学院(ニジ高)は「オンラインで最高の青春を」を掲げる通信制高校サポート校で、全国の仲間とオンラインでつながり、企業や地域と関わるプロジェクトや、生徒が自分たちで企画する行事に挑戦できます。カメラやマイクをオフにしてチャットだけで参加するところから始められ、全国にNIJINアカデミー(ニジ高はその高等部)のリアルの教室があり、リアルでの通学もご検討いただけます。ニジ高は高校ではないため、卒業資格は提携する通信制高校で取り、その高校のスクーリングには参加が必要です。どんな学校なのかは、校長・星野達郎のYouTubeでも見られます。

目次

結論:通信制高校と全日制、どっちがいいかの早見

  • 卒業資格は同じです。どちらも卒業すれば「高等学校卒業」で、大学・短大・専門学校の受験資格も同じように得られます(大学は学校教育法第90条、専門学校は第125条)。
  • 卒業の条件は、どちらも74単位以上の修得と特別活動。修業年限は全日制が3年、通信制が3年以上です(学校教育法第56条・施行規則第96条)。
  • 全日制は週30単位時間・年35週の授業が標準。通信制はレポート(添削指導)・スクーリング(面接指導)・試験で単位を取ります。
  • 通信制の通い方は学校によって大きく違い、週5日通うコースの生徒は全体の12.5%、集中スクーリング型が28.9%です(令和7年度 通信制高等学校実態調査)。
  • 卒業後に大学等へ進学した人の割合は、全日制・定時制が62.6%、通信制が28.6%。ただし入学してくる生徒の状況が大きく違うため、数字だけで学校の良し悪しは決まりません。
  • 授業料の支援(就学支援金)は2026年度から所得制限なし。私立の上限は全日制が年457,200円、通信制が年337,200円です。
  • 迷ったら「毎日決まった時間に通えるか」「自分で学習を進める支えがあるか」「卒業後に何をしたいか」の3つで考えます。オンライン中心で学ぶなら、サポート校(NIJIN高等学院など)と組み合わせる方法もあります。
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「どっちがいい」は学校の優劣ではなく、「毎日通う形」と「自分で進める形」のどちらが今の生活に合うかで決まります

人数だけを見れば、全日制高校に通う高校生が多数派です。一方で、文部科学省の「令和7年度 通信制高等学校実態調査」によると、通信制高校には2025年3月31日時点で306,711人が在籍していて、決して珍しい選択ではなくなっています。

「どっちがいいか」を考えるとき、つい「全日制が普通で、通信制はそれ以外」と考えてしまいがちです。でも法律上は、全日制も通信制も同じ高等学校の「課程」の違いにすぎません。比べるべきなのは学校の格ではなく、次のような自分の側の条件です。

  • 朝から夕方まで、週5日、決まった時間に登校することが今の体調や生活で続けられるか
  • クラスや部活、行事など、学校の中で過ごす時間そのものに価値を感じるか
  • 自宅で自分のペースで学ぶとき、計画を立てたり声をかけたりしてくれる支えがあるか
  • 仕事、芸能・スポーツ、受験勉強、療養など、高校の授業以外に時間を使いたいことがあるか

全日制が合う人もいれば、通信制のほうが力を出せる人もいます。これから高校を選ぶ中学生と、今の高校から移るかどうかを考えている高校生とでは、考えるべき順番も少し違います。この記事では、どちらの立場の方にも使えるように、まず制度の違いを確かめ、そのあとでメリット・デメリットと進路、最後に状況別の考え方を整理します。通信制高校の仕組みそのものを最初から知りたい方は、通信制高校とはの記事で詳しくまとめています。

ソファで、母親と娘がノートパソコンを一緒に見ている
どちらがいいかは、今の生活に合うかで考えます。

卒業資格は同じ。違うのは「授業の受け方」と「在籍年数の決まり方」です

まず、法令と学習指導要領で決まっている違いを並べます。ここを押さえておくと、「通信制は高校じゃない」「全日制でないと大学に行けない」といった誤解に振り回されずに済みます。

項目全日制通信制
法律上の位置づけ高等学校の全日制の課程高等学校の通信制の課程
修業年限3年3年以上
卒業に必要な単位74単位以上74単位以上
授業の受け方毎日の授業(週30単位時間・年35週が標準)レポート・スクーリング・試験
特別活動(ホームルームなど)ホームルーム活動は原則として年35単位時間以上ホームルーム活動を含めて卒業までに30単位時間以上
授業料の支援(私立の上限)年457,200円年337,200円(1単位13,668円)
卒業後の学歴高等学校卒業高等学校卒業

出典:学校教育法第56条・第90条、学校教育法施行規則第96条、高等学校学習指導要領(平成30年告示)総則、文部科学省 高等学校等就学支援金

学校教育法第56条は、高校の修業年限を「全日制の課程については、三年」、定時制と通信制については「三年以上」と定めています。通信制で「3年以上」となっているのは、自分のペースで学ぶ分、4年以上かけて卒業する人もいることを前提にした決まりです。

卒業に必要な単位数は、学校教育法施行規則第96条と学習指導要領で、どの課程も74単位以上です。通信制だから単位が少なくて済む、ということはありません。卒業の条件が同じなので、卒業証書に書かれる学歴も同じ「高等学校卒業」になります。

※2026年9月時点の情報です。最新は公式でご確認ください。

全日制は年1,050単位時間の授業が標準。通信制は1単位ごとにレポートとスクーリングの回数が決まっています

「通信制は楽」と言われることがありますが、学び方が違うだけで、単位を取るための学習はきちんと決まっています。学習指導要領の決まりを比べてみます。

全日制は、1単位時間を50分、35単位時間の授業を1単位として数えるのが標準です。週30単位時間の授業を年35週行うので、1年で約1,050単位時間(本記事で計算)の授業を教室で受けることになります。

通信制は、教室での授業の代わりに、1単位ごとに「添削指導(レポート)の回数」と「面接指導(スクーリング)の時間」の標準が決まっています。

教科・科目レポート(1単位あたり)スクーリング(1単位あたり)
国語・地理歴史・公民・数学3回1単位時間
理科3回4単位時間
保健体育のうち「体育」1回5単位時間
保健体育のうち「保健」3回1単位時間
芸術・外国語3回4単位時間

出典:高等学校学習指導要領(平成30年告示)総則「通信制の課程における教育課程の特例」(1単位時間は50分で計算。家庭・情報・専門教科は学校が2〜3回、2〜8単位時間の範囲で決めます)

たとえば3単位の数学の科目なら、標準ではレポートが9回、スクーリングが3単位時間です。これに試験が加わります。また、テレビやインターネットなどのメディアを使った学習を計画的に取り入れた場合は、スクーリングの時間数のうち10分の6以内(特に必要があって複数のメディアを使うときも、合わせて10分の8まで)を免除できる決まりもあります。免除には上限があるので、スクーリングがまったくゼロになることはありません。

全日制は「教室にいる時間」で学習量が確保され、通信制は「レポートを出し、スクーリングに出て、試験を受ける」ことで学習量が確保される、と考えると違いがつかみやすくなります。

全日制と通信制はどちらも卒業に74単位以上が必要で卒業後は同じ高等学校卒業になり、違いは修業年限(3年と3年以上)と、毎日の授業かレポート・スクーリング・試験かという授業の受け方であることを示す比較表
出典:学校教育法・学校教育法施行規則・高等学校学習指導要領

メリット1:時間割を自分で組める。ただし、週5日通う通信制を選ぶ人もいます

通信制高校の一番わかりやすいメリットは、毎日決まった時間に教室にいなくてもよいことです。レポートは自宅で進められ、スクーリングも期間の中から日を選べる学校があります。体調に波がある人、朝の登校が負担になっている人、人の多い場所で疲れやすい人にとって、これは大きな違いです。

空いた時間は、仕事、芸能活動やスポーツ、資格の勉強、大学受験の準備、療養などに回せます。働きながら高校卒業をめざす人が通信制を選ぶのも、この自由さがあるからです。

ただし、通信制高校の通い方は1つではありません。実態調査では、通信制の生徒が在籍しているコースを通学の頻度別に数えています。

通学の頻度生徒数割合
週5日37,505人12.5%
週3〜4日25,725人8.6%
週1〜2日50,493人16.8%
集中スクーリング型86,961人28.9%
その他(月1〜2回・自由登校など)99,722人33.2%

出典:文部科学省「令和7年度 通信制高等学校実態調査」(合計300,406人。正規の課程以外のコースを含む。週3〜4日・週1〜2日は本記事で合算、割合は本記事で計算)

週5日通うコースの生徒が1割以上いることからわかるように、「通信制=家から出ない」ではありません。毎日通って友達と過ごしたいけれど、全日制の時間割や人間関係は合わなかった、という人が通学型のコースを選ぶこともあります。反対に、集中スクーリングや月1〜2回の登校で、ほとんどを自宅で学ぶ人もいます。毎日通える通信制のコースについては通信制高校の全日型・通学コースの記事でまとめています。

メリット2:単位制の通信制に学年ごとの「留年」はない。ただし、卒業が延びることはあります

通信制高校の多くは、学年による区切りを設けない単位制です。全日制の多くは学年制で、学年ごとに決められた科目の単位を取れないと、次の学年に進めない「原級留置(留年)」になることがあります。単位制の通信制では、取れなかった科目は次の年度に取り直せばよく、学年をもう一度やり直すという考え方がありません。

ただし、「留年がない=3年で卒業できる」とは限りません。74単位がそろわなければ、4年目、5年目と在籍を続けて単位を積み上げることになります。実態調査では、2024年度に通信制高校を卒業した90,872人(2022年度以降に開校した73校を除く)の在籍期間は次のとおりでした。

  • 3年間:42,667人(47.0%)
  • 1年以上3年未満:38,209人(42.0%)
  • 1年未満:5,853人(6.4%)
  • 3年より長い:4,143人(4.6%)

在籍期間が3年未満の人が半分近くいるのは、全日制などから途中で転入・編入してきた人が多いためと読み取れます。また、2025年5月1日時点で4年以上在籍している生徒は全体の6.8%で、公立では25.6%でした。自分のペースで進められる分、ペースが落ちれば卒業も後ろにずれる、というのが単位制の正直な姿です。学年ごとにいつまでに動けばよいかは、全日制から通信制の記事で早見表にしています。

メリット3:科目の選び方に幅がある。高認の合格科目は、全日制でも通信制でも校長の判断で単位にできます

全日制の多くは、1年生の途中で文系・理系を選び、2年生からコースに分かれて授業を受けます。途中で進路が変わると、受験に使わない授業を受けながら、必要な科目を自分で勉強することになりがちです。通信制は、学校が開いている科目の範囲で、年度ごとに履修する科目を選び直せる学校もあり、文転・理転のような進路変更に合わせやすい面があります。ただし、どの科目を開いているかは学校ごとに違うので、理系の科目(特に実験のある理科)が十分にあるかは、募集要項や説明会で確かめてください。

高卒認定試験(高認)との関係もよく聞かれます。学校教育法施行規則第100条は、校長が教育上有益と認めるときは、高認で合格した試験科目の学修を、その高校の科目の履修とみなして単位を与えることができると定めています。この条文は全日制・通信制の区別なく高等学校全体に適用されるものです。どこまで認めるかは各校の校長が決めるため、「通信制なら認められる、全日制なら認められない」という決まりはありません。通信制には高認の合格科目を単位として認める学校が見られる、というのが正確なところです。高認と通信制のどちらを選ぶか迷っている方は、高卒認定と通信制高校どっちの記事も参考にしてください。

デメリット1:学習を自分で進める力が要る。レポートは出しても、スクーリングに来られない生徒が8,097人いました

自由に時間割を組めることは、裏返すと「誰も時間割を決めてくれない」ということです。全日制なら、朝のホームルームがあり、先生が進み具合を見てくれて、周りの友達も同じペースで課題をこなしています。通信制では、レポートの提出期限やスクーリングの日程を自分で把握し、計画を立てて進める必要があります。

実態調査では、2024年度にレポート(添削課題)は出しているのに、スクーリングに1日も来ていない生徒が8,097人(2.6%)いました。その理由として最も多くの学校が挙げたのは「心身に関すること」(161校)です。通信制でのつまずきは、やる気や性格の問題というより、体調や気持ちの波、そして一人で抱え込んでしまう環境から起きることが多いと考えられます。

だからこそ、通信制を選ぶときは「自分に自己管理ができるか」を自分に問うより、学校の側に進み具合を見てくれる仕組みがあるかを確かめるほうが現実的です。

  • 担任やチューターが、レポートの進み具合を定期的に確認してくれるか
  • わからないところを質問できる場所や時間があるか(オンラインか、通学か)
  • スクーリングの会場と日数、行けなかったときの振り替えがあるか
  • サポート校や学習センターを組み合わせられるか、その費用はいくらか

通信制高校のデメリットをもっと詳しく知りたい方は、通信制高校 デメリットの記事で対策とあわせて整理しています。

デメリット2:クラスで自然に友達ができる場面は少なめ。行事や部活の中身は学校ごとの差が大きいです

通信制高校では、生徒ごとに登校日や時間割が違うことが多く、クラスや班で動く場面は全日制より少なくなります。人間関係に疲れている人にとっては気楽ですが、「隣の席だから話すようになった」という自然なきっかけは減るので、自分から関わりに行かないと友達ができにくい傾向があります。

一方で、全日制では、気が合わない相手とも同じクラスや班で1年間過ごす必要があります。通信制では、同じイベントやサークル、同じ興味の授業で出会った人と、無理のない距離でつながれることもあります。「友達が多い環境」と「合う人と出会える環境」のどちらを大事にしたいかで、向き不向きが分かれます。

また、通信制はカリキュラムの自由度が高い分、学習サポート、行事、部活、進路指導の中身が全日制以上に学校ごとに違います。修学旅行や文化祭がある学校もあれば、ほとんど行事がない学校もあります。「これだけは譲れない」という条件を先に決め、説明会で同じ質問をして比べるのがおすすめです。

進路はどうなる?大学等への進学は全日制・定時制が62.6%、通信制が28.6%。差には理由があります

「通信制を選ぶと、進学や就職で不利になるのでは」という心配は、とてもよく聞きます。文部科学省の「学校基本調査」令和7年度(確定値)で、卒業後の状況を比べてみます。

卒業後の状況全日制・定時制通信制
卒業者数929,157人91,809人
大学等進学62.6%28.6%
専修学校(専門課程)進学14.8%22.9%
就職者の割合13.7%14.1%
進学も就職もしていない人など(左記以外の者)4.7%26.1%

出典:文部科学省「学校基本調査」令和7年度 卒業後の状況調査(e-Stat 2025年12月26日公開)表283・表297。全日制・定時制は2025年3月の卒業者、通信制は令和6年度間の卒業者。大学等進学には大学・短大の通信教育部などへの進学を含みます。左記以外の者の割合は本記事で計算

数字の差ははっきりありますが、これを「通信制だから進学できない」と読むのは正確ではありません。理由として考えられるのは次のような点です。

  • 通信制の入学者の57.0%は、中学3年生のときに不登校だった生徒です(実態調査・2025年度入学者77,998人のうち44,461人)。学び直しや体調の回復を優先して入学する人が多く、スタート地点が違います
  • 働きながら学ぶ人、芸能やスポーツ、家の事情など、進学以外の目的で通信制を選ぶ人もいます
  • 「左記以外の者」には、進学や就職の準備中の人も含まれます。卒業後に少し時間をかけて次の道を考える人が多いことも読み取れます

実際に、令和6年度間の卒業者だけでも通信制から2万6千人以上が大学等へ、2万1千人以上が専門学校へ進んでいます。就職者の割合は全日制・定時制とほぼ同じです。大学受験の資格は全日制と変わらないので、進学するかどうかは、高校の課程よりも「受験勉強の時間と支えをどう確保するか」で決まります。準備の仕方は通信制高校から大学進学の記事でまとめています。

一方で、通信制では周りが一斉に受験モードになる雰囲気は生まれにくく、進路の情報も自分で取りに行く必要があります。進学を考えるなら、進路指導の体制と、卒業生の進学先を具体的に聞いておくと安心です。

お金の面も押さえておきます。授業料を支援する高等学校等就学支援金は、2026年度から所得制限がなくなりました。支給の上限は、公立の全日制が年118,800円、私立の全日制が年457,200円、私立の通信制が年337,200円(1単位13,668円、年30単位・通算74単位まで)、公立の通信制が1単位336円です。支給期間は全日制が36か月、通信制が48か月です(文部科学省「高等学校等就学支援金・新制度の概要」)。ただし支援の対象は授業料だけで、施設費や教材費、サポート校の費用には使えません。通信制の費用の全体像は通信制高校 学費の記事で詳しく説明しています。

窓辺の机で高校生がオンライン授業を受け、奥で父親がマグカップを手にしている
通信制高校では、家で学ぶ時間を自分で組み立てます。

どっちが向いているかは、6つの状況で考えると見えてきます

ここまでの違いをふまえて、よくある状況ごとに、どちらが合いやすいかを整理します。あくまで目安なので、自分に近い行を見つけて、最後の列を学校選びの質問に使ってください。

今の状況合いやすい形確かめたいこと
毎日通えていて、部活や行事を大事にしたい全日制今の学校で続けられない理由が別にないか
朝の登校や体調に波があり、欠席が増えている通信制(自宅中心やオンライン併用)スクーリングの日数・会場、振り替えの有無
人間関係に疲れたが、学校には通いたい通信制の通学コース、または別の全日制週何日通えるか、クラスの人数や雰囲気
大学受験に時間を使いたいどちらも可能(通信制は時間を作りやすい)進路指導の体制、卒業生の進学先
仕事や芸能・スポーツと両立したい通信制スクーリングの時期と、繁忙期との重なり
一人で計画を立てるのが苦手全日制、または支えのある通信制担任の関わり方、進み具合の確認の頻度

※制度と調査の数字から考えた一般的な目安です。実際の学校の仕組みは、募集要項や説明会で確認してください。

表を見るとわかるように、「どっちがいいか」は1つの答えにはなりません。同じ人でも、中学3年生の今と、高校2年生の秋とでは、合う形が変わることもあります。特に今の全日制から移るかどうかを考えている場合は、在籍期間と単位の引き継ぎのためにいつ転入するかも大事になります。時期ごとの損得は全日制から通信制の転入タイミングの記事で整理しています。

全日制と通信制のどちらがいいかを、毎日通えるか・自宅学習を支える仕組みがあるか・卒業後に何をしたいかの3つの問いで考えることを示すカード型の図
全日制と通信制で迷ったときの3つの問い

「通信制は楽」「全日制でないと不利」「一度選んだら戻れない」は、どれも正確ではありません

全日制と通信制を比べるときに、よく出てくる思い込みを3つ取り上げます。

  • 誤解1:「通信制は楽に卒業できる」
    卒業に必要な単位は全日制と同じ74単位以上で、1単位ごとにレポートとスクーリングの標準が決まっています。毎日の授業がない分、自分で進める負担はむしろ増えることがあります。
  • 誤解2:「全日制でないと進学や就職に不利」
    学歴は同じ「高等学校卒業」で、大学の受験資格も同じです。就職者の割合も全日制・定時制とほぼ同じでした。差が出るのは、課程そのものより、在学中にどう時間を使い、どんな支えを得たかです。
  • 誤解3:「一度通信制を選んだら全日制には戻れない」「全日制から移ったら取り返しがつかない」
    高校の転入学は、課程を問わず制度としてあります。ただし全日制への転入は、受け入れる学校の欠員や条件しだいで、募集の時期や条件は学校や都道府県ごとに違います。移る方向によって難しさが違うので、動く前に受け入れ先の条件を確かめることが大切です。

もう1つ、全日制から通信制に移った人の「こんなはずではなかった」は、制度よりも、スクーリングの場所や費用、学習の支えについての確認不足から起きることが多いものです。よくある見落としは通信制高校 転入 後悔の記事で紹介しています。

選択肢の1つとしてのニジ高(正直な注意点)

「毎日の通学は難しい。でも一人で自宅学習を続けられるかも不安」。そう感じた方の選択肢の1つとして、NIJIN高等学院(ニジ高)を紹介します。

ニジ高は、株式会社NIJINが運営するオンライン中心の通信制高校サポート校です。通信制高校と提携しています。全国どこからでも、海外からも参加でき、担任がつきます。カメラやマイクをオフにして、チャットだけで参加するところから始められます。中学の内容の学び直しや授業のアーカイブ視聴にも対応していて、生活リズムに波があっても学べるように設計しています。途中からの入学(転入・編入)もでき、出願費用は無料です。不登校の生徒を650名以上サポートしてきました(グループ全体)。

そのうえで、正直にお伝えしておくことがあります。

  • ニジ高そのものは高校ではありません。高校卒業の資格は、提携する通信制高校に在籍して取ります。
  • 学院の中でのスクーリングはありませんが、提携する通信制高校のスクーリングには参加が必要です。ニジ高はその準備と参加を支えます。
  • 費用は、提携する通信制高校の分とニジ高の分の両方がかかります。ニジ高の分に就学支援金は使えません。金額は学費のご案内でご確認ください。

全日制か通信制かで迷っている段階でも、ほかの学校と並べて比べる候補の1つにしていただければ十分です。

迷ったときの進め方(3ステップ)

  1. 今の生活で「続けられること」と「続けられないこと」を書き出す。朝の登校、週5日の通学、人の多い教室、課題の量、部活。何がつらくて、何なら続けられそうかを分けると、全日制と通信制のどちらの形が合うかが見えてきます。
  2. 候補の学校の「通い方」と「支え方」を、同じ質問で比べる。全日制なら時間割と欠席の扱い、通信制ならスクーリングの日数と会場、通学の頻度、レポートの支え方、3年で卒業する人の割合、費用の内訳。説明会や個別相談で同じ質問をすると、学校ごとの違いがわかります。
  3. 卒業後にしたいことから逆算する。大学受験、専門学校、就職、まだ決まっていない。どれでも大丈夫です。進学を考えるなら進路指導の体制を、まだ決まっていないなら、在学中に経験を広げられる機会があるかを確かめます。

3つとも、どの学校にするか決まっていなくても進められます。一人で整理するのが難しい場合は、体験説明会・個別相談で状況を聞かせてください。

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全日制か通信制か、決めきれない段階の相談もどうぞ

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よくある質問

Q. 通信制高校と全日制高校で、卒業資格に違いはありますか?

A. ありません。どちらも学校教育法にもとづく高等学校で、卒業に必要な単位も74単位以上と同じです。卒業すれば同じ「高等学校卒業」となり、大学・短大・専門学校の受験資格も同じように得られます。

Q. 全日制から通信制に移ると、進学や就職で不利になりますか?

A. 学歴は同じなので、課程だけで不利になる決まりはありません。学校基本調査では、通信制卒業者の大学等進学は28.6%、専修学校(専門課程)進学は22.9%、就職者の割合は14.1%でした。進学を考えるなら、受験勉強の時間と相談相手をどう確保するかが大切になります。

Q. 通信制高校でも留年はありますか?

A. 単位制の通信制には、学年をやり直す「留年」という考え方はありません。ただし74単位がそろうまでは卒業できないため、単位を取り残すと卒業が4年目以降に延びることがあります。2024年度の卒業生のうち、3年より長く在籍していた人は4.6%でした。

Q. 通信制高校から全日制高校に戻ることはできますか?

A. 転入学の制度はありますが、全日制への転入は受け入れる学校の欠員や条件しだいで、時期や条件は学校や都道府県によって違います。戻る可能性も考えている場合は、動く前に希望する学校や教育委員会の案内で条件を確かめてください。

Q. 通信制高校の授業料は、全日制より安いですか?

A. 公立の通信制は授業料が単位ごとに決まっていて、就学支援金で1単位336円まで支援されます。私立は学校によって大きく違い、就学支援金の上限は全日制が年457,200円、通信制が年337,200円です(2026年度・所得制限なし)。施設費やサポート校の費用は支援の対象外なので、総額で比べてください。

全日制か通信制か。大事なのは、あなたが3年間を続けられる形を選ぶことです

全日制と通信制は、どちらが上でも下でもありません。毎日の教室で友達と過ごす時間が力になる人もいれば、自分のペースで学ぶことで、やっと落ち着いて勉強に向き合える人もいます。卒業資格は同じなので、選ぶ基準は「どちらが普通か」ではなく「どちらなら続けられそうか」で大丈夫です。

今日すぐに決めなくていいので、まずは今の生活で続けられることと続けられないことを書き出してみてください。そこから、合いそうな学校の説明会に1つ足を運ぶ、話を聞いてみる。その1歩で、「どっちがいいか」の答えは、少しずつ自分の言葉で言えるようになっていきます。

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