通信制高校に留年はない?|約95%が単位制。でも74単位まで卒業は延びる【2026】

「通信制高校なら留年しないって本当?」「単位を落としたら、結局1年やり直しになるの?」。全日制で出席日数や成績が心配になって通信制高校を調べ始めると、「留年がない」という言葉をよく目にします。本当なら安心ですが、どこまで本当なのかが分からないと、決める材料にはなりませんよね。

先に結論を書きます。通信制高校の多くは「単位制」で、学年ごとに進級を判定しないため、全日制のような「留年(原級留置)」はありません。落とした単位は、その科目だけを次の年度に取り直せます。ただし、卒業に必要な74単位以上がそろわなければ、卒業の時期は後ろに延びます。「留年はない」けれど「卒業が延びることはある」というのが、正確な答えです。また、数は少ないものの、学年制をとる通信制高校もあります。

この記事では、学校教育法施行規則・単位制高等学校教育規程の条文、高等学校学習指導要領、文部科学省の学校基本調査と「令和7年度 通信制高等学校実態調査」を実際に開いて、通信制高校の留年と卒業の延び方を整理しました。公式の資料で確かめられなかったことは、確かめられなかったと書いています。

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目次

結論:通信制高校の留年の早見

  • 通信制高校の多くは単位制です。学校基本調査(令和7年度)では、通信制の課程358のうち339(約95%)が「単位制による課程」でした。
  • 単位制は学年による教育課程の区分を設けない仕組み(学校教育法施行規則第103条)なので、学年ごとの進級判定=留年がありません。
  • 単位を落としたら、その科目だけを次の年度に取り直します。取れた単位は消えません。
  • ただし卒業には3年以上の在籍・74単位以上の修得・特別活動が必要で、74単位がそろわないと卒業が延びます。
  • 2024年度の通信制の卒業生90,872人のうち、3年より長く在籍して卒業した人は4.6%。公立に限ると約4人に1人です。
  • 卒業が延びると、就学支援金の支給期間(通信制は原則48月)を超えることがあります。
  • 単位制でない(学年制の)通信制も一部にあるので、出願前に学則や説明会で「進級判定があるか」を確かめるのが確実です。
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通信制高校の多くに「留年」はない。ただし74単位がそろうまで卒業は延びます

「留年がない」と聞くと、「どれだけ休んでも、単位を落としても、3年で卒業できる」と受け取ってしまいがちです。けれど、実際はそうではありません。

通信制高校で無くなるのは、「学年の途中でつまずいたら、その学年の全科目をもう一度やり直す」という仕組みです。全日制の多くは学年制で、単位を落とすと(何科目で修了が認められないかは学校の規程によります)、学年の修了が認められず、同じ学年をもう1年繰り返すことがあります。これが一般に「留年」と呼ばれるもので、法令や学校の規程では「原級留置」と書かれます。

単位制の通信制高校では、学年ごとの修了判定がありません。1年目に国語と数学が取れて英語だけ取れなかった場合、2年目は英語を取り直しながら、ほかの新しい科目にも進めます。取れた国語と数学の単位はそのまま残ります。

一方で、卒業の条件(74単位以上など)は全日制と同じです。取り直す科目が増えたり、1年に取る単位が少なかったりすると、3年目の終わりに74単位に届かず、卒業は4年目以降に延びます。つまり、通信制高校では「留年するかどうか」ではなく、「いつ74単位がそろうか」で卒業の時期が決まります。

この違いを知っておくと、「留年しないから安心」とも「結局は同じだ」とも決めつけずに、学校選びの質問を具体的にできるようになります。

留年(原級留置)は「学年の修了」を判定する学年制の仕組みです

まず、留年がどこから生まれるのかを、法令で確かめます。

学校教育法施行規則第57条は、各学年の課程の修了や卒業を認めるときは、生徒の平素の成績を評価して定めなければならない、と決めています。この条文は小学校の規定ですが、第104条で高等学校にも準用されます。「学年の課程を修了したか」を判定し、認められなければ同じ学年にとどまる。これが留年(原級留置)の根拠です。

一方、同じ施行規則の第103条は、高等学校では、学年の課程の修了に関する規定にかかわらず「学年による教育課程の区分を設けないことができる」と定めています。これが単位制です。単位制の課程の入学や卒業の特例は、単位制高等学校教育規程(昭和63年文部省令第6号)に書かれています。規程の第1条は、対象を「学年による教育課程の区分を設けない全日制の課程、定時制の課程及び通信制の課程」としています。

文部科学省も「単位制高等学校について」で、単位制高校を「学年による教育課程の区分を設けず、決められた単位を修得すれば卒業が認められる高等学校」と説明しています。昭和63年度(1988年度)に定時制・通信制の課程で始まり、平成5年度(1993年度)から全日制でも置けるようになりました。

項目学年制単位制
進級の判定学年ごとに修了を判定する学年の区分がなく、判定しない
単位を落としたとき学年の修了が認められず、原級留置(留年)になることがある落とした科目だけを取り直す
取れた単位留年すると、その学年をもう一度履修することがある(扱いは学校の規程による)そのまま残り、卒業までの単位に数える
卒業の条件3年以上の在籍・74単位以上・特別活動同じ(3年以上の在籍・74単位以上・特別活動)
根拠学校教育法施行規則第104条(第57条を準用)同第103条・単位制高等学校教育規程

なお、学習指導要領の総則(第1章第4款3)は、学年制の学校でも「各学年の課程の修了の認定については、単位制が併用されていることを踏まえ、弾力的に行うよう配慮する」としています。学年制の高校でも、何単位を落としたら留年になるかは学校ごとの規程で決まり、国の一律の基準はありません。全日制で留年しそうなときの目安は、高校 欠席日数や高校 留年 何年までの記事で詳しく書いています。単位制という仕組みそのものは単位制高校とはで整理しました。

台所のテーブルで、母親と娘が壁に貼った予定表を見上げている
学年制と単位制の違いを知ると、これからの予定の立て方が変わります。

通信制の課程の約95%は単位制。ただし学年制の通信制もあります

「通信制高校はすべて単位制」と書かれていることがありますが、法令上は、通信制でも学年制をとることができます。実際にどのくらいが単位制なのかを、文部科学省の学校基本調査(令和7年度、表160「修業年限別通信制を置く学校数,入学状況及び生徒数」)で数えました。

区分通信制の課程(計)うち単位制による課程単位制の割合
修業年限3年296284約96%
修業年限4年以上6255約89%
合計358339約95%
生徒数(合計)305,197人275,054人約90%

数え方の注意として、この表は修業年限の区分ごとに数えているため、1つの学校が両方の区分に入ることがあります。それでも、通信制の生徒の約9割が単位制の課程に在籍していることが分かります。逆に言えば、約3万人は単位制ではない課程に在籍していることになります。学年制の通信制では、学年ごとの修了判定があり、原級留置の規程を置いている可能性があります。

もう1つ目を引くのが、修業年限が4年以上の通信制の課程が62あり、そのうち47は公立という点です。学校教育法第56条は、全日制の修業年限を3年、定時制・通信制を「3年以上」と定めています。4年を標準にしている学校では、3年で卒業するには一定の条件が必要な場合があるので、入学前に確かめておきましょう。

学校の公式サイトやパンフレットに「単位制」と書かれているかは、最初に見ておきたいポイントです。書かれていなければ、説明会で「学年ごとの進級判定はありますか」と聞くのが確実です。

卒業の条件は全日制と同じ3つ。単位制でも「3年以上・74単位・特別活動」は変わりません

留年がなくても、卒業の条件は緩くなりません。東京都教育委員会の「令和9年度 東京都立高等学校 定時制課程・通信制課程 入学案内」は、通信制課程の卒業資格を次の3つとし、全日制課程との卒業資格等の違いはないと書いています。

  • 3年以上在籍する(学校教育法第56条:通信制の修業年限は3年以上)
  • 必履修科目をすべて履修し、74単位以上を修得する(学校教育法施行規則第96条)
  • 特別活動の成果が、その目標からみて満足できると認められる(通信制は卒業までに30単位時間以上。学習指導要領 第1章第2款5)

通信制高校の1単位は、全日制のように「週に何時間授業を受けたか」ではなく、添削指導(レポート)・面接指導(スクーリング)・試験の3つで取ります(高等学校通信教育規程第2条)。学習指導要領は、1単位あたりの添削指導の回数と面接指導の時間の標準を、次のように決めています(1単位時間は50分)。

教科・科目添削指導(1単位あたり)面接指導(1単位あたり)
国語・地理歴史・公民・数学3回1単位時間
理科3回4単位時間
保健体育のうち「体育」1回5単位時間
保健体育のうち「保健」3回1単位時間

たとえば2単位の数学なら、標準ではレポート6回とスクーリング2単位時間です。これを積み上げて74単位以上にするのが卒業の条件です。74単位の内訳や、必履修科目については通信制高校 卒業 単位数の記事で詳しく説明しています。

※2026年9月時点の情報です。最新は公式でご確認ください。

出典:学校教育法施行規則(第57条・第96条・第103条・第104条)、学校教育法(第56条)、高等学校通信教育規程(第2条)、高等学校学習指導要領(平成30年告示)、東京都教育委員会「令和9年度 東京都立高等学校 定時制課程・通信制課程 入学案内」(いずれも2026年9月22日確認)

学年制の高校は学年ごとに進級を判定し単位を落とすと留年することがあるのに対し、通信制の約95%を占める単位制は進級判定がなく落とした科目だけを取り直し、卒業の条件(3年以上の在籍・74単位以上)はどちらも同じであることを示す比較表
出典:学校教育法施行規則・単位制高等学校教育規程、文部科学省 学校基本調査(令和7年度)

単位を落としたら、その科目だけを次の年度に取り直します

では、単位制の通信制高校で単位を落とすと、具体的に何が起きるのでしょうか。

東京都立の通信制課程の入学案内では、1年の流れを「受講申込み→レポート(報告課題)の提出とスクーリング(面接指導)→前期・後期の試験→単位認定」と示しています。単位が認定されるのは、レポートが全部合格し、スクーリングに決められた時間数以上出席したうえで、試験を受けた場合です。どれかが欠けると、その科目の単位はその年度には認定されません。

単位制では、認定されなかった科目は次の年度に改めて受講を申し込み、取り直すのが基本の流れです。学年の区切りがないので、取れた科目の単位はそのまま残り、ほかの科目の学習を止める必要もありません。これが「留年がない」と言われる本当の意味です。

単位を認定する時期も、学校によって違います。学習指導要領は、単位の修得の認定を「学期の区分ごとに行うことができる」としています。たとえばワオ高等学校は、よくある質問のページで前期・後期の2期制で単位認定を行っていると説明しています。半年ごとに認定がある学校なら、つまずいても次の学期から取り直しを始めやすくなります。

つまずいたことその年度の単位次にすること
レポートの一部が出せなかったその科目は認定されないことが多い提出期限と再提出のルールを学校に確かめ、次の年度(学期)に取り直す
スクーリングの時間が足りなかったその科目は認定されないことが多い補充の日程があるかを確かめる。なければ次の年度に取り直す
試験に合格できなかった学校によって再試験がある再試験の有無と日程を確かめる
1年を通してほとんど学習できなかったその年度の単位はほぼ増えない在籍期間は数えられるが、単位は翌年度以降に積み直す

再提出や再試験、補充のスクーリングがあるかどうかは、学校ごとの規程で決まります。表は一般的な流れで、個別の学校のルールではありません。単位を落としたときの対策は通信制高校 再履修の記事でも扱っています。

実際に卒業が延びる人は少数。ただし公立では約4人に1人が3年を超えて卒業しています

「卒業が延びることがある」と聞くと不安になりますが、実際にはどのくらいの人が延びているのでしょうか。文部科学省の「令和7年度 通信制高等学校実態調査」(2026年8月公表)は、2024年度(令和6年度)の卒業生を、在籍期間ごとに数えています(令和4年度以降に開校した73校を除く)。

在籍期間卒業生の数割合
1年未満5,853人6.4%
1年以上3年未満38,209人42.0%
3年間42,667人47.0%
3年より長い4,143人4.6%
合計90,872人(全体)

在籍期間が3年未満の卒業生が約半数いるのは、全日制などから転入して、前の学校の在籍期間と単位を引き継いだ人が多いためと考えられます(卒業には通算3年以上の在籍が必要です)。3年より長く在籍して卒業した人は4,143人、全体の4.6%でした。

ただし、設置者によって大きく違います。同じ調査の内訳から計算すると、3年より長く在籍して卒業した人の割合は、公立が約24.8%(9,215人中2,287人)、私立が約2.4%(71,729人中1,723人)、株式会社立が約1.3%(9,928人中133人)でした。2025年5月1日時点で4年以上在籍している生徒の割合も、公立25.6%・私立1.9%・株式会社立1.4%(全体6.8%)です。

公立の通信制は、働きながら学ぶ人や、自分のペースで長く在籍する人を多く受け入れてきました。先ほどの学校基本調査で、修業年限4年以上の課程の多くが公立だったこととも重なります。「公立は卒業が延びやすい学校」という意味ではなく、「長く在籍して学ぶ人を受け入れている」と読むのが自然です。私立では、在籍期間が3年を超える卒業生は少数です。

教室で生徒たちが机に向かって課題に取り組み、先生が見回っている
単位制の通信制高校では、レポートとスクーリングを重ねて単位を積み上げていきます。

卒業が延びたときに気をつけたいのは、就学支援金の期間と費用です

留年がなくても、卒業が延びると、お金の面で影響が出ることがあります。

高等学校等就学支援金は、文部科学省の就学支援金のQ&Aで、定時制・通信制は原則48月まで支給されるとされ、3年(定時制・通信制は4年)を超えて在学している生徒は対象外と書かれています。東京都立の通信制課程の入学案内にも、「標準修業年限(48月)を超えて在学している方は、就学支援金等の対象になりません」とあります。

項目通信制の場合卒業が延びたときの注意
支給期間原則48月(全日制などの在学期間は換算して差し引く)48月を超えた在学期間は対象外
私立の上限(2026年度)年33万7,200円、単位ごとの授業料なら1単位13,668円単位ごとの授業料は年間30単位・通算74単位まで
公立の授業料1単位336円(東京都立の場合。支援金で無料になる)48月を超えると自己負担になることがある
学び直し支援金過去に中途退学した人などが対象東京都の案内では最長24か月、同様の支援を受けられる場合がある

全日制に1年半在籍してから通信制に転入した場合などは、通信制に移った時点で支給期間の残りが短くなっています。その状態で取り直しの科目が増えると、卒業までの期間の一部が支援の対象外になることがあります。転入を考えるときは「卒業まで何年かかりそうか」と「支援金があと何月使えるか」を並べて確かめるのがおすすめです。制度の詳しい中身は通信制高校 就学支援金の記事で整理しています。

また、私立の通信制高校では、授業料以外に施設費や教材費などがかかることがあり、在籍が1年延びれば、その分の費用も増えます。サポート校を併用している場合は、その費用も延びた期間の分かかります。費用の書き方は学校ごとに違うので、「卒業が延びた場合の費用」も入学前に聞いておくと安心です。

全日制で留年しそうなときは、転入で単位と在籍期間を引き継げます

この記事を読んでいる人の中には、「今の全日制高校で留年しそうだから、通信制を調べている」という人もいると思います。

全日制・定時制・通信制のあいだの転学について、学校教育法施行規則第92条第2項は「修得した単位に応じて、相当学年に転入することができる」と定めています。単位制の課程については、単位制高等学校教育規程第5条が、転学を「修得した単位及び在学した期間に応じて」許可できるとし、第7条は、過去に在学した高校で修得した単位を卒業に必要な単位数に加えられるとしています。

つまり、全日制から単位制の通信制高校へ転入すると、それまでに取れた単位と在籍期間を引き継いで、足りない単位だけを通信制で取っていくことができます。学年の修了が認められなかった年の科目の扱いや、どの単位を引き継げるかは、転入先の学校が判断します。

状況引き継げるもの確かめたいこと
全日制に在籍したまま通信制へ転入修得した単位と在籍期間学年の途中の科目の扱い、転入できる時期
全日制をいったん退学してから通信制へ修得した単位(編入学になる)退学から入学までの空白期間、在籍期間の数え方
全日制で原級留置が決まった後修得済みの単位(学校の判断による)留置になった学年の単位が認められるか

転入の条件や時期は通信制高校 転入 条件の記事に、全日制で留年が決まりそうなときに「残る・転入・高認」のどれを選ぶかは高校留年後の進路の記事にまとめています。この記事では、通信制高校の側の仕組みに絞って説明します。

「留年がない」をめぐる4つの誤解

「留年がない」という言葉だけが独り歩きすると、入学してから「思っていたのと違う」となりやすくなります。よくある誤解を4つ挙げます。

誤解1:「どれだけ休んでも3年で卒業できる」

留年がなくても、74単位以上がそろわなければ卒業できません。レポートやスクーリングが止まった期間は、単位が増えません。3年で卒業したいなら、1年あたりの単位の目安(次の節)を知っておくことが大切です。

誤解2:「通信制高校はすべて単位制」

学校基本調査では約95%が単位制ですが、学年制の通信制もあります。学年制の学校では、学年ごとの修了判定がある可能性があります。

誤解3:「単位を落としても、何も困らない」

取り直しの科目が増えると、翌年度に取る単位が多くなり、レポートやスクーリングの負担が重なります。卒業が延びれば、就学支援金の支給期間を超えることもあります。

誤解4:「留年がないから、在籍し続ければいつか卒業できる」

国の法令には在学できる年数の上限は書かれていませんが、学校ごとの学則で在籍できる期間を決めている場合があります。長く在籍する可能性があるなら、学則の在籍期間の定めを確かめておきましょう。この点は公式の資料で一律には確かめられなかったので、学校ごとに聞くのが確実です。

2024年度に通信制高校を卒業した90,872人のうち、3年より長く在籍して卒業した人は4,143人(4.6%)で、公立では約24.8%と約4人に1人、私立は約2.4%、株式会社立は約1.3%であることを示す図
出典:文部科学省「令和7年度 通信制高等学校実態調査」

3年で卒業するなら、1年あたり約25単位が目安です

留年がない仕組みだからこそ、どのくらいのペースで単位を取ればよいかを、自分で把握しておく必要があります。

単純に計算すると、74単位を3年で取るには、1年あたり約25単位(74÷3≒24.7)です。国の法令に1年あたりの単位数の上限は書かれていませんが、学校ごとに1年に登録できる単位数を決めていることがあります。また、私立の就学支援金は、単位ごとの授業料の場合、年間30単位までが対象です。

1年に取る単位74単位に届く時期の目安向いている人
約25単位3年3年での卒業を目指す人
約20単位4年目体調や生活リズムに波があり、ゆっくり進めたい人
約15単位5年目働きながら学ぶ人など(在籍期間の上限は学則を確認)

転入生の場合は、前の学校で取った単位を74から差し引いて考えます。たとえば全日制で1年間に20単位取ってから転入した場合、残りは54単位です。在籍期間も引き継ぐので、あと2年で卒業するには1年あたり27単位が必要になります。

1年に取る単位の上限や、年ごとのスケジュールの立て方は通信制高校で一年間に取れる単位の上限の記事で詳しく解説しています。大切なのは、「何単位取れば卒業か」と「今年は何単位登録するか」を、入学した最初の年に担任と一緒に確かめておくことです。

選択肢の1つとしてのニジ高(正直な注意点)

ここまで読んで、「留年はないけれど、自分ひとりで単位の計画を立てて、レポートやスクーリングを続けられるか不安」と感じた人もいると思います。通信制高校は自分のペースで学べる反面、学習を止めてしまうと、そのぶん卒業が延びる仕組みです。

NIJIN高等学院(ニジ高)は、通信制高校と提携する、オンライン中心の通信制高校サポート校です。

  • 授業はオンライン中心で、全国どこからでも、海外からも参加できます。担任制です。
  • カメラ・マイクをオフにして、チャットだけで参加するところから始められます。
  • 生活リズムに波があっても学べるように、授業のアーカイブ視聴や、中学内容の学び直しに対応しています。
  • 途中入学(転入・編入)ができ、出願費用は無料です。
  • 不登校の生徒を650名以上サポートしてきた実績があります(グループ全体)。

一方で、正直にお伝えしておきたい注意点があります。

  • ニジ高は高校ではありません。卒業資格は提携する通信制高校で取ります。単位の認定や卒業の判定をするのも、在籍する通信制高校です。
  • ニジ高の中でのスクーリングはありませんが、提携する通信制高校のスクーリングには参加が必要です。ニジ高は日程の調整や準備を支えます。
  • 費用は、提携する通信制高校の分とニジ高の分の両方がかかります。就学支援金が当たるのは通信制高校の授業料で、ニジ高の分には使えません。金額は学費のご案内でご確認ください。

「留年がない通信制で、単位の計画と毎日の学習を一緒に考えてくれる場所があるか」という視点で、ほかの学校やサポート校と並べて比べる候補の1つにしていただければ十分です。

迷ったときの進め方(3ステップ)

  1. 候補の学校が「単位制」かを確かめる。公式サイトやパンフレットで「単位制」と書かれているか見ます。書かれていなければ、「学年ごとの進級判定はありますか」と聞きます。
  2. 単位を落としたときのルールを聞く。レポートの再提出、再試験、補充のスクーリングがあるか。単位認定は年1回か、前期・後期の2回か。在籍できる期間の上限はあるか。
  3. 自分の卒業までの見通しを数字にする。転入なら今までに取った単位と在籍期間、そこから「1年に何単位取れば何年で卒業か」、就学支援金があと何月使えるかを並べます。

3つとも、どの学校にするか決まっていなくても進められます。今の学校の単位や出席が心配で、通信制の仕組みを一緒に整理したい場合は、体験説明会・個別相談で話を聞かせてください。

和室のちゃぶ台でノートパソコンに向かう生徒と、ソファで編み物をする祖母
家で学ぶ時間が増えても、先生と話せる場所があると一人で抱え込まずにすみます。
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よくある質問

Q. 通信制高校で単位を落としても留年しませんか?

A. 単位制の通信制高校では、学年ごとの進級判定がないため、全日制のような留年(原級留置)はありません。落とした科目は次の年度(学期ごとに認定する学校なら次の学期)に取り直します。ただし74単位以上がそろわないと卒業できないので、取り直しが増えると卒業が延びます。学年制の通信制もあるため、在籍する学校の規程を確かめてください。

Q. 通信制高校で3年で卒業できなくなることはありますか?

A. あります。2024年度の通信制の卒業生のうち、3年より長く在籍して卒業した人は4.6%でした(文部科学省「令和7年度 通信制高等学校実態調査」)。公立では約4人に1人です。1年あたり約25単位を取れていれば、3年での卒業が見えてきます。

Q. 留年がないなら、勉強をサボっても大丈夫ですか?

A. 留年はなくても、レポート・スクーリング・試験がそろわない科目は単位になりません。学習が止まった期間は単位が増えず、卒業が延びます。卒業が延びると、就学支援金の支給期間(通信制は原則48月)を超えることもあります。無理のないペースで、止めずに続けることが大切です。

Q. 全日制から通信制に転入すると、留年扱いになりますか?

A. 単位制の通信制高校に転入する場合、学年を繰り返す「留年扱い」にはなりません。単位制高等学校教育規程第5条により、それまでに修得した単位と在学した期間に応じて転入が許可され、足りない単位を通信制で取っていきます。どの単位を引き継げるかは転入先の学校が判断するので、成績証明書などを用意して相談してください。

Q. 一人で単位の計画を立てるのが不安です。

A. 通信制高校では、年度の始めなどに受講する科目を申し込みます(東京都立の通信制課程では4月に受講申込み)。そのときに、何単位を登録すれば何年で卒業できるかを担任や学校に相談できます。サポート校を併用して、計画づくりや学習の継続を手伝ってもらう方法もあります。ニジ高は担任制で、オンラインで相談しながら進められます(卒業資格は提携する通信制高校で取ります)。

「留年がない」は、やり直しがきく仕組みだということです

通信制高校の「留年がない」は、何もしなくても卒業できるという意味ではありません。けれど、つまずいた科目だけをやり直せて、取れた単位は消えない、という意味では、学び直しがきく仕組みです。全日制で「1科目のせいで1年やり直しになるかもしれない」と追い詰められている人にとっては、大きな違いになるはずです。

卒業の時期は、1年にどれだけ単位を積めるかで決まります。3年で卒業する人も、4年かけて卒業する人もいます。どちらが正しいということはありません。今日すぐに決めなくて大丈夫です。まずは候補の学校が単位制かどうか、単位を落としたときにどうなるかを、1校だけでも確かめてみるところから始めてみてください。

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