通信制高校の資料請求はどこを比較する?|書いていない4点と聞く12問【2026】

通信制高校の資料を何校か取り寄せてみたものの、どれも明るい写真と「一人ひとりに寄り添う」という言葉が並んでいて、違いが分からない。学費の書き方も学校ごとにばらばらで、どれが安いのかさえ比べられない。資料請求をしたご家庭の多くが、最初にここでつまずきます。

先に結論を書きます。資料は、学校が「見せたいこと」をまとめた案内です。比べるときは、資料に書いてあることと書いていないことを分けて読むのがいちばんの近道です。とくに、学費(入学金・授業料・施設費・サポート施設の費用)、スクーリングの場所と日数、卒業資格を出す「在籍する本校」、卒業や進路の数字の出どころの4つは、書いていないことが多い部分です。書いていなかったところは、説明会や個別相談で聞く質問になります。この記事の最後に、そのまま使える12の質問の表を載せました。

この記事は、高等学校通信教育規程(e-Gov法令検索)、文部科学省「高等学校通信教育の質の確保・向上のためのガイドライン」(令和5年2月一部改訂)、文部科学省「令和7年度 通信制高等学校実態調査」、文部科学省の通信制高等学校情報発信サイト、消費者庁のステルスマーケティング規制の案内、個人情報保護法を、2026年9月27日に実際に開いて確かめた内容で書いています。公式の資料で確かめられなかったことは、確かめられなかったと書いています。

資料を比べている途中で、毎日の登校が難しい場合の学び方も候補に入れておきたいときは、オンラインという選択肢もあります。NIJIN高等学院(ニジ高)は「オンラインで最高の青春を」を掲げる通信制高校サポート校で、全国の仲間とオンラインでつながり、企業や地域と関わるプロジェクトや、生徒が自分たちで企画する行事に挑戦できます。カメラやマイクをオフにしてチャットだけで参加するところから始められ、全国にNIJINアカデミー(ニジ高はその高等部)のリアルの教室があり、リアルでの通学もご検討いただけます。ニジ高は高校ではないため、卒業資格は提携する通信制高校で取り、その高校のスクーリングには参加が必要です。どんな学校なのかは、校長・星野達郎のYouTubeでも見られます。

目次

結論:通信制高校の資料請求で比較するところの早見

  • 資料・パンフレットは学校の案内です。公式サイトの「情報公開」のページ(法令で公表する項目が決まっている)と、説明会・個別相談(家の条件に当てはめて聞ける)とは役割が違います。3つを組み合わせて比べます。
  • 学費は「入学金」「授業料」「施設設備費などの授業料以外」「サポート施設やコースの費用」の4つに分けて書き写すと、学校どうしを並べられます。就学支援金の対象は授業料だけで、サポート施設の費用には使えません。
  • スクーリングは「どこで・年に何日・泊まりがあるか」まで書いてあるかを見ます。近くに学校の名前の付いた施設があっても、そこでスクーリングを受けられるとは限りません。
  • 卒業資格を出すのは「在籍する本校」です。資料の表紙の名前が本校の名前と同じか、違うなら本校はどこにあるのかを確かめます。
  • 卒業率や進学実績は「何年度の・誰の・何人中」がそろって初めて比べられます。合格者の数と進学した人の数は別物です。
  • 一括資料請求サイトは、何校もまとめて取り寄せられて便利です。載っているのはそのサイトに掲載している学校で、請求すると選んだ学校に連絡先が渡り、学校から案内が届くことがあります。
  • 資料に書いていなかったところが、説明会で聞くことです。ニジ高の資料も、この記事の表で他校と同じように比べてください。
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NIJIN高等学院(ニジ高)は、オンライン中心の通信制サポート校です。全国どこからでも。カメラ・マイクはオフのままで大丈夫です。

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資料は学校が「見せたいこと」をまとめた案内です。比べる前に、書いてあることと書いていないことを分けます

パンフレットや学校案内は、学校の魅力を伝えるためにつくられています。どんな項目をどれだけ載せるかは学校ごとに違い、同じ「学費」でも、年額で書く学校、1単位いくらで書く学校、就学支援金を引いたあとの額だけを大きく書く学校があります。書き方がそろっていないので、資料を横に並べただけでは比べられないのは、読む側の力が足りないからではありません。

一方で、通信制高校には、法令で公表することが決まっている情報があります。高等学校通信教育規程(e-Gov法令検索)の第14条は、通信制の課程を置く高校に、学科と施設ごとの定員、通信教育を行う区域、連携する施設の名称と位置、教職員の数、入学・退学・転学・休学・卒業の状況(入学者数・在籍者数・卒業者数・進学者数・就職者数など)、通信教育実施計画(第4条の3で、科目ごとの学び方と1年間の計画、単位の認定の基準などを書くと定められた計画)、校地・校舎などの施設や設備、授業料・入学料などの費用、学習や進路・心身の健康の支援について、情報を公表するよう定めています。しかも、教職員の数から支援までの項目は、連携する施設ごとの状況も含めて公表するとされています。

つまり、学校の情報には性格の違う3つの入り口があります。

入り口 決まり 分かりやすいこと 分かりにくいこと
資料・パンフレット 載せる項目や書き方は学校ごとに違う 学校の雰囲気、コースの種類、行事、学びの特色 費用の内訳、施設ごとの数字、自分の家の条件での答え
公式サイトの情報公開ページ 高等学校通信教育規程第14条で公表する項目が決まっている 費用、入学・卒業の人数、進学・就職の人数、施設の名称と位置 ページの場所が分かりにくい学校もある。家の条件に当てはめた答え
説明会・個別相談 開き方や中身は学校ごと 家の条件に当てはめた答え、先生や職員の答え方 ほかの学校との違い(自分で並べる必要がある)

資料を読むときは、この3つのどれで確かめる情報なのかを意識しておくと、迷いが減ります。資料で「書いてある」と確かめたことは、情報公開のページで数字を突き合わせ、「書いていない」ことは説明会で聞く、という順番です。比べる項目の全体像は、選び方のハブにしている通信制高校 選び方の記事で、8つの項目に整理しています。

資料請求には「学校に直接」と「一括サイト」の2つがあり、届く資料の数も連絡のされ方も変わります

資料の取り寄せ方は、大きく分けて2つです。気になる学校の公式サイトから直接申し込む方法と、民間の会社が運営する一括資料請求サイトで、何校かをまとめて申し込む方法です。どちらがよいかは、候補がどこまで絞れているかで変わります。

取り寄せ方 向いているとき 気をつけたいこと
学校の公式サイトから直接 候補が2〜3校に絞れている。本校の資料と募集要項をきちんと読みたい 1校ずつ申し込むので手間がかかる。申し込み先がサポート施設の窓口か、本校か、確かめておく
一括資料請求サイト まだ候補が決まっていない。住んでいる地域から通える学校を広く知りたい 載っているのはそのサイトに掲載している学校だけ。選んだ学校に連絡先が渡り、案内の電話や郵便が届くことがある

一括資料請求サイトは、何校もの資料を一度に取り寄せられる便利な仕組みです。ただ、仕組みを知っておくと、届いた資料を落ち着いて読めます。1つ目に、一覧に出てくるのは、そのサイトに掲載している学校です。住んでいる地域から入学できる通信制高校の全体を知りたいときは、文部科学省の通信制高等学校情報発信サイトの学校検索で、通信教育を行う区域から探せます。公立の通信制高校も、ここで確かめられます。

2つ目に、比較サイトやおすすめランキングの記事の中には、ページの冒頭で、プロモーション(広告)を含むことを表示しているものがあります。こうした表示は、読む側がその情報の性格を知るための手がかりになります。2023年10月1日からは、広告であるのに一般の消費者が広告だと分からない表示(いわゆるステルスマーケティング)は、景品表示法の不当表示として規制されています(消費者庁。規制の対象は、商品やサービスを提供する側の事業者です)。ランキングの順位は、そのサイトが決めた基準での並びです。順位よりも、この記事の4つの点で中身を比べるほうが、家の条件に合う学校を見つけやすくなります。

3つ目に、連絡先の扱いです。個人情報保護法は、事業者が個人情報を取得するときに、利用目的を本人に知らせるか公表すること(第21条。申し込みフォームのように本人から直接書いてもらう場合は、あらかじめ利用目的をはっきり示すこと)、原則として本人の同意なしに個人データを第三者へ渡さないこと(第27条)を定めています。一括請求で学校にチェックを入れて申し込むと、その学校に連絡先が渡る仕組みです。申し込む前に、フォームの近くにある個人情報の取り扱いの説明を読み、連絡の方法(電話・メール・郵便)を選べる欄があれば、家の都合に合わせて書いておくと安心です。学校からの連絡は、説明会や個別相談の案内であることもあり、気になっていたことを聞く機会にもなります。

資料請求をどの時期に始めるとよいか(新入学・転入・編入で目安が違います)は、通信制高校 資料請求 時期の記事にまとめています。

自宅のダイニングテーブルで、母親と高校生が並んで座り、ノートに手書きの表を書き込んでいる。机の端には無地の封筒が重ねてある
届いた資料は、親子で同じ表に書き写していくと、学校ごとの違いが見えてきます。

学費は「入学金・授業料・授業料以外・サポート施設の費用」の4つに分けて読むと、資料どうしを並べられます

資料の中で、いちばん書き方がばらばらなのが学費です。文部科学省の情報発信サイトのよくある質問でも、費用は学校によって違い、本校が行う高校の通信教育の授業料とは別に、連携する施設が独自に行う活動などの費用が発生する可能性があると説明されています。

文部科学省の高等学校通信教育の質の確保・向上のためのガイドライン(令和5年2月一部改訂)は、学校に対して、生徒募集のときに、本校の通信教育の授業料と、連携する施設が独自に行う活動などの費用との区別を、生徒・保護者に適切かつ明確に説明するよう求めています。また、就学支援金を学校独自の特典や授業料の軽減策であるかのように表示しないこと、授業料や就学支援金・奨学給付金・奨学金の申請方法を含めて適切に説明したうえで表示することも求めています。資料の学費の欄を読むときは、この区別が書いてあるかを見ると、読み比べの軸ができます。

費用の項目 資料での書かれ方の例 就学支援金 見落としやすい点
入学金 入学時に1回だけ。転入でもかかるかは学校ごと 対象外 入学検定料(受験料)と別に書かれていることがある
授業料 年額、または1単位いくら×取る単位数 対象(私立は年33万7,200円まで) 何単位で計算した額か。1年目に何単位取る前提か
授業料以外の費用 施設設備費、教材費、スクーリングの交通費や宿泊費など 対象外 別紙や小さな字で書かれていることがある
サポート施設・コースの費用 通学コース、学習センター、サポート校の費用 対象外 本校の学費と別の表や別の資料になっていることがある

就学支援金の仕組みも押さえておきます。文部科学省「高校生等への修学支援」によると、2026年度(令和8年度)から高等学校等就学支援金の所得制限がなくなり、私立の通信制高校は年33万7,200円まで(単位ごとの授業料なら1単位13,668円まで)支給されます。対象は授業料だけです。公立の通信制高校の授業料は都道府県の条例で決まり、県によって額が違うので、公立を比べるときはその都道府県の教育委員会の案内で確かめます。

資料によく出てくる「就学支援金を使うと実質◯円」という書き方は、それ自体が間違いというわけではありません。ただ、その額が「授業料だけ」なのか「授業料以外も含めた総額」なのか、「何単位で計算したか」「1年目だけか、3年間か」は、書いていないことがあります。4つの項目に分けて書き写してみて、空欄が残ったところは説明会で聞きます。学費の年額の出し方は通信制高校 学費の記事で、くわしく計算の手順を書いています。

※2026年9月時点の情報です。最新は公式でご確認ください。

スクーリングは「どこで・年に何日・泊まりの有無」まで書いてあるかを見ます。近くの施設で受けられるとは限りません

通信制高校では、レポート(添削指導)、スクーリング(面接指導)、試験で単位を修得し、卒業には3年以上の在籍、74単位以上の修得、特別活動30単位時間以上が必要です。このうちスクーリングは、先生と対面で学ぶ時間で、通えるかどうかが卒業までたどり着けるかに直結します。

資料でまず見分けたいのは、「通学コース(週◯日)」と「スクーリング」が同じものか、別のものかです。資料の「週5日」「週1日」は、サポート施設や学習センターに通う日を指していることがあります。スクーリングは本校や、スクーリングを行える施設で受けるものなので、コースの通学日とは別に日程が組まれている場合があります。

施設にも2つの種類があります。高等学校通信教育規程の第3条は、学校の外にある通信教育連携協力施設を、スクーリングや試験の実施に協力する「面接指導等実施施設」と、進路や心身の健康の相談、レポートに付随する事務など、学習の支援に協力する「学習等支援施設」に分けています。学習等支援施設ではスクーリングは行いません。いわゆるサポート校や学習センターの多くは、こちらに当たります。

文部科学省「令和7年度 通信制高等学校実態調査」(2025年5月1日時点、在籍生徒のいる323校が対象)では、各校が設けている施設を足し合わせた数で、面接指導等実施施設が2,024施設、学習等支援施設が2,317施設でした(同じ建物を複数の学校が使っている場合は、学校ごとに数えた数です)。資料に「全国◯か所」と書かれていても、その数にスクーリングができない施設が含まれているかどうかは、資料だけでは分からないことがあります。

通い方の形も学校によって大きく違います。同じ調査で、通学の頻度別にコースの生徒数を見ると、合計300,406人(正規外のコースを含む)のうち、週5日が37,505人(12.5%)、集中スクーリング型が86,961人(28.9%)、月1〜2回や自由登校などのその他が99,722人(33.2%)でした。集中スクーリング型は、決まった時期に数日間まとめて通う形で、本校が遠い場合は泊まりになることがあります。資料では、次の3つが書いてあるかを確かめます。

  • スクーリングの会場はどこか(本校か、近くの面接指導等実施施設か)。自宅からどのくらいかかるか
  • 1年に何日あるか。1日に何時間くらいか
  • 泊まりはあるか。あれば何泊で、交通費や宿泊費は学費に含まれるか

この3つのどれかが書いていなければ、説明会で聞く質問のメモに書き足しておきます。

通信制高校の連携協力施設のうち、スクーリングを行わない学習等支援施設が2,317施設、スクーリングができる面接指導等実施施設が2,024施設あり、近くの施設でスクーリングを受けられるとは限らないことを示す図
出典:文部科学省「令和7年度 通信制高等学校実態調査」、高等学校通信教育規程第3条

卒業資格を出すのは「在籍する本校」です。資料の表紙の名前と、本校の名前が同じか確かめます

サポート校や学習センターの資料では、表紙の名前と、卒業資格を出す高校(在籍する本校)の名前が違うことがあります。これは仕組みのうえでは珍しいことではありません。サポート校は高校そのものではなく、生徒は提携する通信制高校に在籍して、その高校の卒業資格を取ります。仕組みの全体は通信制高校とはの記事と、通信制サポート校とはの記事で整理しています。

大切なのは、その関係が資料ではっきり説明されているかどうかです。先ほどのガイドラインは、生徒募集のときに、本校の通信教育と施設が独自に行う活動との区別を明確に説明するなど、本校と施設の関係について生徒・保護者に十分に説明するよう求めています。また、施設が高校であると誤解させたり、施設の独自の活動を受けることが卒業に欠かせないかのように説明したりする勧誘が行われないようにすること、施設に本校の名前だけを掲げた看板を置くなど、施設が本校であるかのような誤解を招かないようにすることも挙げています。

文部科学省が公表している点検調査を通じて明らかになった不適切な事案(概要)には、学習等支援施設の看板が本校であるかのような表記になっていた事案や、施設のパンフレットで本校と施設が一体のものだと誤解を与えうる表記がされていた事案、公表が決まっている情報の一部が公表されていなかった事案が挙がっています。これは点検で見つかった一部の事例で、すべての学校に当てはまるわけではありません。ただ、資料を読むときに、次の3つを確かめておく理由にはなります。

  • 卒業資格を出す高校の正式な名前と、本校の所在地が書いてあるか
  • 自分が通う予定の施設が、その高校の面接指導等実施施設か、学習等支援施設か
  • 住んでいる都道府県が、その高校の「通信教育を行う区域」に入っているか

通信制高校には、複数の都道府県から生徒を受け入れる広域通信制と、1つの都道府県の中だけの狭域通信制があり、実態調査の時点では広域133校・狭域190校でした。本校の名前が分かれば、文部科学省の通信制高等学校情報発信サイトで、通信教育を行う区域と連携する施設の一覧を確かめられます。

卒業率や進路の数字は「何年度の・誰の・何人中」の3つがそろって初めて比べられます

資料には「卒業率◯%」「◯◯大学に合格」「進学実績◯名」といった数字がよく載っています。どれも大切な情報ですが、数字だけを見て学校どうしを比べると、ずれが出ることがあります。数字の出どころとして確かめたいのは、次の3つです。

資料の書き方 足りないことがある情報 確かめ方
卒業率◯% 何を分母にしたか(入学した人か、3年生か、在籍者全体か)。何年度か 情報公開ページの入学者数・卒業者数・退学者数と見比べる
◯◯大学に合格 合格した人数か、進学した人数か。1人が何校も合格した分を数えていないか 卒業生の総数と、進学者数を聞く
進学実績◯名 学校全体の数か、通う予定の施設の数か 施設ごとの数字があるかを聞く(第14条は施設ごとの状況も公表の対象)
進学率◯% 大学だけか、専門学校や短大を含むか 進路の内訳(大学・短大・専門学校・就職・その他)を聞く

高等学校通信教育規程第14条は、入学者の数、在籍する生徒の数、退学・転学・卒業した人の数、進学者数・就職者数などを公表するよう定めています。資料の数字と、情報公開ページの数字を並べると、出どころが見えてきます。

全国の数字を知っておくと、目安にもなります。文部科学省の情報発信サイトのよくある質問によると、令和6年度に通信制高校を卒業した人のうち、約29%が大学等へ進学しています。また、実態調査では、2024年度の卒業生90,872人(2022年度以降に開校した73校を除く)のうち、在籍期間が3年間だった人は47.0%、1〜3年未満だった人は42.0%でした。転入などで途中から入る人が多いので、「入学した人のうち何%が卒業したか」という数字は、計算のしかたで大きく変わります。数字の大きさそのものより、「どう数えたか」を答えてくれるかを見てください。

明るいリビングで、セーター姿の高校生がノートパソコンでオンラインの説明会に参加し、近くのソファで保護者がノートにメモを取っている
オンラインの説明会なら、家族がそばでメモを取りながら一緒に聞けます。

届いた資料は、同じ表に書き写すと違いが見えます。空欄になったところが説明会で聞くことです

資料が3校、4校と届くと、どれを読んだか分からなくなりがちです。おすすめは、届いた順に読むのではなく、同じ表に同じ項目を書き写していくやり方です。紙でもスマートフォンのメモでもかまいません。次の表を、候補の学校の数だけ用意します。

比べる項目 資料で見る場所 情報公開ページで見る場所 空欄なら
在籍する本校と所在地 表紙の裏、学校概要、募集要項 施設の名称と位置 説明会で聞く
1年目の費用(4つに分けて) 学費の表、別紙 授業料・入学料などの費用 説明会で聞く
スクーリングの会場・日数・泊まり 学習の流れ、年間行事 通信教育実施計画 説明会で聞く
通う施設の種類 キャンパス紹介 施設の名称と位置 説明会で聞く
卒業・進路の数字と年度 進路実績 入学・退学・卒業・進学・就職の状況 説明会で聞く
支え(担任・相談) サポート体制 学習・進路・心身の健康の支援 説明会で聞く

書き写してみると、ある学校は費用がすぐ埋まるのにスクーリングの欄が空く、別の学校は進路の数字が詳しいのに施設の種類が分からない、というふうに、学校ごとに空欄の場所が違うはずです。その空欄が、それぞれの学校の説明会で聞くことです。

何校を比べるかに決まりはありません。まだ候補がないうちは広めに取り寄せ、表の空欄が少なく、家の条件(通える日数・距離・費用)に合いそうな学校を2〜3校に絞ってから説明会に行くと、1回ごとの説明会で聞くことがはっきりします。資料を読むのは、本人と保護者のどちらか一方だけでなく、一度は並んで同じ表を見る時間をつくると、本人がどこに引っかかっているのかも見えてきます。

資料だけでは分からないことは、説明会でこの12の質問をすると確かめられます

資料と情報公開ページで埋まらなかったところは、説明会や個別相談で聞きます。聞き方をそろえると、答えを横に並べて比べられます。次の12の質問は、手元の資料の書き方や空欄を、そのまま確かめられる形にしました。

分野 資料に書いていなかったら聞くこと 答えで見るところ
お金① 資料の学費の表にある額には、入学金・授業料・授業料以外・サポート施設の費用のどれが入っていますか。入っていないものは別にいくらですか 資料の額の中身を、4つの項目で言い分けられるか
お金② 資料にある「就学支援金を使った場合」の額は、何単位で計算し、どの費用から差し引いた額ですか 計算の前提(単位数・差し引いた費用)を示せるか
お金③ 2年目以降の額と、途中でコースを変えたときの額は、資料のどこに書いてありますか。無ければいくらですか 1年目の額だけで終わらないか
本校 卒業資格を出す高校の名前と所在地、通う予定の施設の種類を教えてください 面接指導等実施施設か学習等支援施設かを答えられるか
スクーリング① 資料の「週◯日」の通学コースの日は、スクーリングの日と同じですか。別なら、スクーリングはどの会場で、泊まりも含めてどう組まれますか コースの通学日とスクーリングを分けて説明できるか
スクーリング② 体調が悪くて行けなかった日は、別の日に受け直せますか 振り替えの方法があるか
学び方 資料の「学習の流れ」は、どの年度の通信教育実施計画に沿ったものですか。実施計画はどこで見られますか 実施計画の場所を示してくれるか
支え 資料の「サポート体制」に書いてある担任や相談は、通う予定の施設でも同じ形で受けられますか 施設ごとの違いを具体的に答えてくれるか
数字① 資料の進学実績は、何年度の卒業生何人中の数ですか。合格者数と進学者数のどちらですか 母数と年度を言えるか
数字② 通う予定の施設ごとの入学者・卒業者の数は、どこで公表していますか 情報公開ページの場所を教えてくれるか
入学 募集要項にある選考(面接・作文など)は、転入や編入でも同じですか。転入の受け入れはいつですか 選考の方法と受け入れ時期
連絡 資料請求や説明会のあと、どんな連絡が来ますか。方法や回数の希望は伝えられますか 家の都合を聞いてくれるか

入学の選考は学校によって違います。実態調査で、323校の入学者選抜の方法(複数回答)を見ると、面接が296校、調査書などの書類が230校、作文・小論文が154校、学力検査が91校でした。面接があるかどうか、作文があるかどうかは、本人の準備に関わるので、早めに聞いておくと安心です。

全員の前では聞きにくい質問(家庭の収入、本人の体調、今の学校の単位など)は、説明会のあとの個別相談に回してかまいません。説明会で「見ること」や服装・持ち物、分野ごとの聞き方のコツは、通信制高校 説明会で聞くことの記事にくわしくまとめています。この記事の12の質問は、資料を読み終えたあとに、その記事の質問メモへ書き足して使うことを想定しています。

通信制高校の資料で書いていないことが多い4つのところとして、学費の内訳、スクーリングの会場と日数、在籍する本校、進路の数字の出どころを並べ、空欄を説明会で聞くことを示す図
出典:高等学校通信教育規程第14条、文部科学省「高等学校通信教育の質の確保・向上のためのガイドライン」(令和5年2月一部改訂)

よくある落とし穴:資料の厚さや写真の多さは、学校の中身の差ではありません

資料を読み比べるときに、ご家庭がつまずきやすいところを5つ挙げます。どれも、資料の書き方が悪いというより、読む側が知っておくと誤解を避けられる点です。

  • 「実質◯円」だけを見て比べる。就学支援金を引いたあとの額が、授業料だけの額なのか、施設の費用も含めた額なのかで、比べる意味が変わります。4つの項目に分けて書き写してから比べます。
  • 「全国◯か所」を、スクーリングができる場所の数だと思う。施設には、スクーリングができる面接指導等実施施設と、学習の支援だけをする学習等支援施設があります。近くにあるのがどちらかを確かめます。
  • 「週5日通える」を、スクーリングの日数だと思う。コースの通学日と、本校などで受けるスクーリングは、別に組まれていることがあります。
  • 合格者の数を、進学した人の数だと思う。1人が何校にも合格した分が数えられていることがあります。卒業生の総数と進学者数をセットで聞きます。
  • 資料が立派な学校ほど、自分に合うと思う。資料の厚さや写真の多さは、広報にかけている手間の差で、毎日の学びや支えの差とは限りません。表の空欄の少なさと、説明会での答え方で比べます。

もう1つ、資料請求をしたら入学を決めないといけない、ということはありません。資料請求も説明会への参加も、比べるための情報集めです。なお、ガイドラインは、入学者の選抜とその結果の公表を適切な時期に行うことと、連携する施設で、適切でない時期に「入学が決まった」かのような説明がされないようにすることを、学校に求めています。申し込みを急ぐように感じる説明があったら、一度持ち帰って家族で考えてかまいません。

選択肢の1つとしてのニジ高は、オンライン中心のサポート校です(正直な注意点)

ニジ高(NIJIN高等学院)は、株式会社NIJINが運営する、オンライン中心の通信制高校サポート校です。全国どこからでも、海外からも参加でき、担任制で学びます。カメラやマイクをオフにして、チャットだけで参加するところから始められます。生活リズムに波があっても学べるように、中学内容の学び直しや授業のアーカイブ視聴にも対応しています。生徒会・サークル・学園祭・企業コラボがあり、生徒が行事を企画・運営する側になれるのも特色です。転入・編入もでき、出願費用は無料です。

この記事で書いてきた見分け方は、ニジ高にもそのまま当てはまります。正直にお伝えすると、次のとおりです。

  • ニジ高は高校ではありません。卒業資格は、提携する通信制高校に在籍して、その高校で取ります
  • ニジ高の中でのスクーリングはありません。提携する通信制高校のスクーリングへの参加が必要です。スクーリングの形や日程は、個別相談会で詳しくご案内しています
  • 費用は、提携する通信制高校の分と、ニジ高の分の両方がかかります。ニジ高の分には就学支援金は使えません。金額は学費のご案内をご覧ください

ニジ高の資料を読むときも、この記事の比較の表と12の質問を、ほかの学校と同じように使ってください。空欄になったところは、体験説明会や個別相談でお答えします。ニジ高の資料請求はこちらです。

迷ったときの進め方(3ステップ)

  1. 家の条件を先に書き出す。通える日数、スクーリングに行ける距離、泊まりができるか、1年に出せる費用の目安を、資料を読む前に紙に書きます。条件が先にあると、資料の魅力的な言葉に振り回されにくくなります。
  2. 資料を同じ表に書き写す。在籍する本校、4つに分けた費用、スクーリングの会場と日数、施設の種類、数字の年度と母数を書き写し、情報公開ページで数字を突き合わせます。
  3. 空欄を持って説明会へ行く。表の空欄を12の質問から選んでメモにし、2〜3校の説明会や個別相談で同じ質問をします。答えを表に書き足して、家族で並べて見ます。

3つのステップのどこで止まってもかまいません。今日は条件を書き出すだけ、という日があっても大丈夫です。

明るい相談室の丸いテーブルで、保護者と高校生が並んで座り、職員の説明を聞いている。机の上にはメモを書いたノート
表の空欄をメモにして個別相談に持っていくと、聞きもらしが減ります。
オンラインで学ぶニジ高の生徒

資料の空欄は、体験説明会でそのまま聞いてください

ニジ高は「オンラインで最高の青春を」を掲げる通信制高校サポート校です。生徒が自分たちで行事を企画します。カメラ・マイクをオフにしたチャット参加から始められます。高校ではないため、卒業資格は提携する通信制高校で取り、そのスクーリングへの参加が必要です。この記事の12の質問も、お聞きください。

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よくある質問

Q. 通信制高校の資料請求は何校くらいするのがよいですか?

A. 決まった数はありません。候補がまだないうちは広めに取り寄せ、同じ表に書き写して空欄の少ない学校や、家の条件(通える日数・距離・費用)に合いそうな学校を2〜3校に絞ってから、説明会や個別相談に進むと、比べやすくなります。

Q. 資料請求をすると、学校から電話がかかってきますか?

A. 学校によって違います。一括資料請求サイトを使うと、チェックを入れた学校に連絡先が渡る仕組みなので、説明会の案内などの電話や郵便が届くことがあります。申し込みのときに、連絡の方法を選べる欄や個人情報の取り扱いの説明を読み、希望があれば書いておくと安心です。

Q. 一括資料請求サイトと、学校に直接頼むのはどちらがよいですか?

A. 候補が決まっていないなら一括サイト、2〜3校に絞れているなら学校に直接、が目安です。一括サイトに載っているのは掲載している学校だけなので、住んでいる地域から入学できる学校の全体は、文部科学省の通信制高等学校情報発信サイトの学校検索でも確かめてください。

Q. パンフレットで一番見るべきところはどこですか?

A. 1つに絞るなら、卒業資格を出す「在籍する本校」の名前と所在地です。そのうえで、4つに分けた費用、スクーリングの会場と日数、卒業・進路の数字の年度と母数を見ます。書いていなかったところが、説明会で聞くことです。

Q. 資料に書いてある卒業率や進学実績は信じてよいですか?

A. 数字そのものを疑う必要はありませんが、「何年度の・誰の・何人中」の数かで意味が変わります。通信制高校には、入学者数・卒業者数・進学者数などを公表する決まり(高等学校通信教育規程第14条)があるので、公式サイトの情報公開ページの数字と見比べ、分からないところは説明会で聞いてください。

資料は「決めるため」ではなく、「聞くことを見つけるため」に取り寄せるものです

資料の山を前にすると、この中から正解を1つ選ばなければと思ってしまいがちです。でも、資料だけで決められるご家庭は多くありません。資料は、学校どうしを比べるための入り口で、書いていないところを見つけるための道具です。

空欄が見つかったら、それは失敗ではなく、次に聞くことが分かったということです。急がず、同じ表と同じ質問で、ゆっくり比べてください。お子さんが「ここなら続けられそう」と感じられる学校は、そうして比べた先で、少しずつ見えてきます。

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