盛岡市で通信制高校を調べると、駅前のキャンパス案内がたくさん出てきます。けれど、家計と通いやすさの両方から考えると、最初に押さえておきたいのは盛岡市内にある県立の通信制、杜陵高校の中身です。
この記事では、岩手県教育委員会の入学者選抜実施要項と、杜陵高校の公式サイトを実際に開いて、受講料・入試・スクーリングの曜日を確認しました。あわせて、県内の私立の通信制と、盛岡駅周辺にある広域通信制の拠点も、公式サイトで所在地を確かめたものだけを並べています。確認できなかった点は、そう書いています。
急いで決めなくて大丈夫です。比べるための材料を、ひとつずつそろえていきましょう。
結論:盛岡市 通信制高校の早見
- 岩手県の公立で通信制を募集しているのは、杜陵高校(本校・奥州校)と宮古高校の2校。盛岡市にあるのは杜陵高校の本校です。
- 杜陵高校の受講料は1単位190円。年30単位までしか登録できないので、受講料の上限は年5,700円です(諸会費・教科書代は別)。
- 入試は書類・面接・作文。学力検査で選ぶ形ではありません。
- スクーリングは日・月・火に同じ授業を3回。都合のよい日を選んで出席できます。
- 10月の転入・編入の入口もあります(本人と保護者が県内に住んでいることが条件)。
- 岩手県独自の私立授業料減免は全日制だけが対象で、通信制は対象外。国の就学支援金は通信制も対象です。
- 外に出るのが難しい時期は、オンライン中心のサポート校を組み合わせる選び方もあります(ニジ高もその1つです)。

盛岡市の公立は杜陵高校。県内で通信制を募集する公立は2校だけ
岩手県教育委員会の令和8年度 岩手県立高等学校入学者選抜実施要項で、通信制の募集を確認したところ、対象は次の2校でした。
| 学校名 | 所在地 | 募集定員 |
|---|---|---|
| 杜陵高等学校(本校) | 盛岡市上田二丁目3-1 | 本校・奥州校で220名 |
| 杜陵高等学校 奥州校 | 奥州市水沢字土器田1(水沢商業高校内) | |
| 宮古高等学校 | 宮古市宮町二丁目1-1 | 80名 |
盛岡市に住んでいて公立の通信制を考えるなら、杜陵高校の本校が現実的な第一候補になります。奥州校は県南、宮古高校は沿岸にあり、毎回のスクーリングに盛岡市から通うのは距離があります。
ひとつ知っておくと便利なのが、杜陵高校の中にはNHK学園高校の「杜陵協力校」も置かれていることです。広域通信制のNHK学園を選んだ場合も、スクーリングの場所として同じ建物を使う形になります。
市立の通信制課程は、この要項には載っておらず確認できませんでした。岩手県全体の学校の分布は岩手県 通信制高校の記事で整理しています。
杜陵高校の受講料は1単位190円。家計に残るのは諸会費と教科書代
杜陵高校の通信制の学費のページによると、県立の通信制の受講料は1単位190円です。杜陵高校では1年間に登録できるのが30単位までなので、受講料だけなら年5,700円が上限になります。
ただし、受講料以外の費用のほうが大きくなります。同じページでは、本校の場合の目安として次の金額が示されています。
- 諸会費:年約2万円
- 教科書・学習書代:約2.5万円
入学料については、県の授業料のページに通信制の金額が載っておらず、確認できませんでした。出願前に学校へ問い合わせるのが確実です。
また、公立の通信制の受講料は国の高等学校等就学支援金の対象です。文部科学省の令和8年度の区分では、公立・通信制は単位制授業料の場合1単位あたり336円まで支給されます。通信制高校 安いの記事では、他の都県の公立の受講料とも比べています。
※金額は2026年9月に杜陵高校の公式サイトで確認した内容です。最新は公式でご確認ください。

入試は書類・面接・作文。10月の転入・編入にも入口がある
杜陵高校の通信制の一般入試は、書類・面接・作文で選考します。令和8年度は出願が2月13日〜3月27日、選考日が3月31日でした。中学校の欠席が多かったお子さんにとって、学力検査の点数で決まらないのは大きな安心材料です。
面接と作文で伝わってほしいのは、上手な文章よりも「どうやって学習を続けるつもりか」という見通しです。「月曜なら家族の送迎がある」「最初は月に数回から始めたい」など、生活に即した話で構いません。
年度の途中から移りたい場合は、10月の転入・編入があります。選考は書類・作文・面接で、令和8年度の検査日は9月6日でした。条件として、本人と保護者が岩手県内に住んでいることが求められています。
今の高校に在籍したまま移るのが「転入」、いったん退学してから入るのが「編入」です。引き継げる単位の考え方が変わるので、通信制高校 転入 編入の違いを先に確認しておくと、学校との話が早く進みます。
※入試日程は年度ごとに変わります。必ず最新の募集要項でご確認ください。
スクーリングは日・月・火から選べる。3年で出るか4年で出るかで回数が変わる
通信制高校を卒業できるかどうかを実際に決めているのは、スクーリング(面接指導)に出続けられるかどうかです。杜陵高校の本校は、ここが柔軟に作られています。
杜陵高校の「通信制の学び方」によると、日曜・月曜・火曜に同じ授業を3回行っていて、都合のよい日を選んで出席できます。登校の目安は、4年で卒業する人なら月1〜4回、3年で卒業する人なら月に最大8回ほどです。前期・後期それぞれで10日以上の登校が必要です。
卒業には74単位以上の修得が必要で、学期は前期・後期の二期制です。
アクセスは、学校の公式noteの案内で、盛岡駅方面からバスで「県立中央病院前」下車・徒歩3分、JR山田線の上盛岡駅から徒歩8分、盛岡駅から徒歩なら25分とされています。冬の路面を考えると、実際にスクーリングと同じ曜日に一度行ってみると見通しが立ちます。
ちなみに奥州校は日曜(年28日)が基本で、3年での卒業を目指す人は水曜にも出席します。宮古高校も日曜が基本です。スクーリングを休んだときの考え方は通信制高校 スクーリングで詳しく説明しています。

盛岡市内の私立は「週5日通学」の盛岡中央。駅前には広域通信制の拠点が並ぶ
岩手県内に本校がある私立の通信制課程は、公式サイトで次の3校を確認しました。
- 盛岡中央高等学校 単位制(通信制課程):盛岡市大沢川原3-1-18。公式サイトでは「週5日通学」のスタイルと案内されています(盛岡中央高校 単位制)。
- 一関学院高等学校 エンカレッジコース:一関市八幡町5-24
- 専修大学北上高等学校 通信制課程:北上市新穀町2-4-64(令和7年4月開設)
通信制と聞くと「あまり登校しない」印象がありますが、盛岡中央のように毎日通う形の通信制もあります。「学校には通いたいけれど、全日制の時間割や人数がつらい」というお子さんには、こうした形が合うこともあります。
県外に本校がある広域通信制やサポート校の拠点で、盛岡市内の所在地を公式サイトで確認できたのは次のとおりです。
- 第一学院高等学校 盛岡キャンパス:大通3-6-12 開運橋センタービル2F
- N高等学校・S高等学校・R高等学校 岩手盛岡キャンパス:盛岡駅前通16-21 盛岡駅前通ビル5階(盛岡駅から徒歩3分)
- トライ式高等学院 盛岡キャンパス(提携:鹿島朝日高校):盛岡駅前通7-12 はちや盛岡駅前ビル2F
- NHK学園高等学校 杜陵協力校:上田2-3-1(杜陵高校内)
クラーク記念国際、おおぞら高等学院、飛鳥未来については、公式サイトで盛岡市の拠点を見つけられませんでした(2026年9月時点)。拠点は開設・移転があるので、見学の前に必ず公式サイトで最新の情報を確認してください。

通信制高校とサポート校は役割が違う。支援金が使えるのは高校の授業料だけ
盛岡駅前の拠点を比べていると、「高校」と「サポート校(高等学院)」が混ざって見えてきます。違いを表にしておきます。
| 比べる点 | 通信制高校 | サポート校 |
|---|---|---|
| 高校卒業資格 | その学校で取れる | 提携する通信制高校で取る |
| 主な役割 | 単位の認定・スクーリング・試験 | 学習の伴走・生活リズム・進路の支援 |
| 国の就学支援金 | 授業料が対象 | サポート校の費用は対象外 |
| 費用の考え方 | 高校の学費だけ | 高校の学費+サポート校の費用 |
サポート校を使うと、費用は「高校」と「サポート校」の二段になります。この仕組みはサポート校 学費の記事で、募集要項をもとに説明しています。
国の就学支援金は、文部科学省の法改正の施行通知(令和8年3月31日)で2026年度から所得制限が撤廃されました。私立通信制の年間の支給上限は33万7,200円(月額28,100円×12か月)です。岩手県のページでも、就学支援金は通信制課程も対象と明記されています。
一方で、岩手県独自の「私立高等学校等授業料等減免事業補助金」は、全日制課程だけが対象で、通信制は対象外です(岩手県 私立高等学校等授業料等減免事業)。私立の通信制を選ぶ場合は、国の支援金だけで計算しておくのが安全です。お金全体の考え方は通信制高校 学費にまとめています。
※制度の内容は2026年9月時点の情報です。最新は公式でご確認ください。
動き出す時期は2つ。4月入学なら冬、10月の転入・編入なら夏が準備の山
杜陵高校の令和8年度の日程をもとに、1年の流れを並べると次のようになります。
- 4月に入学する場合:出願は2月13日〜3月27日、選考日は3月31日でした。年明けまでに、学校説明や見学で「月に何回なら通えそうか」を確かめておくと、出願の時期に慌てずにすみます。
- 10月に転入・編入する場合:令和8年度の検査日は9月6日でした。夏休みのうちに、今の高校で取った単位の確認と、書類の準備を始めておく必要があります。
今年度の10月の転入に間に合わなかった場合も、焦らなくて大丈夫です。次の4月まで、生活リズムを整えたり、中学の内容を学び直したりする時間にあてることもできます。休学中や在籍中の高校で、年度の途中に何ができるかは学校ごとに違うので、担任の先生にも一度相談してみてください。
私立の盛岡中央高校の単位制(通信制課程)のように、週5日通学する形の学校を検討する場合は、入学の時期と選考の方法を公式サイトの募集要項で必ず確認してください。この記事では、盛岡中央の入試日程や費用の実額までは公式で確認できていません。
※日程は令和8年度のものです。翌年度の日程は、その年の実施要項でご確認ください。
落とし穴は「駅から近い=通える」と思い込むこと
盛岡市で学校を選ぶときに気をつけたいことを3つ挙げます。
1つめは、拠点の近さとスクーリング会場は別だということ。駅前のキャンパスが近くても、在籍する高校のスクーリングは県外の本校や別の会場で行われることがあります。「年に何日、どこへ行くのか」を必ず聞いてください。
2つめは、県の補助を当てにしてしまうこと。前の見出しのとおり、岩手県独自の授業料減免は通信制が対象外です。他県の情報や全日制の情報をそのまま当てはめると、見積もりがずれます。
3つめは、費用の安さだけで公立に決めてしまうこと。杜陵高校は費用面でとても心強い一方、レポートを自分で進め、スクーリングの予定を自分で組む力が必要です。そこで立ち止まってしまったときに、誰に相談できるかも一緒に考えておきましょう。
ニジ高はオンライン中心のサポート校。学院内のスクーリングは無く、提携校への参加が必要です
私たちNIJIN高等学院(ニジ高)についても、良いところと注意点を正直にお伝えします。ニジ高はオンライン中心の通信制高校サポート校で、盛岡市からでも、全国どこからでも家から参加できます。
- 担任制で、学習と生活のリズムを一緒に整えます。
- カメラ・マイクはオフのまま、チャットだけでの参加から始められます。
- 中学の内容の学び直しや、授業のアーカイブ視聴にも対応しています。
- 転入・編入による途中入学ができ、出願費用は無料です。
注意点として、ニジ高そのものは高校ではなく、学院内でのスクーリングはありません。高校卒業資格は提携する通信制高校で取るため、提携校のスクーリングには参加が必要です(準備や当日までの支援は私たちが行います)。また、ニジ高は医療機関ではありません。治療が必要な体調の不調がある場合は、医療機関とあわせて考えてください。
費用は高校の学費とサポート校の費用の合計になります。金額は学費のご案内をご覧ください。

迷ったら3ステップ。「月に何回なら出られるか」から始める
ステップ1:月に何回なら家を出られそうかを家族で話す。杜陵高校なら、4年で卒業する場合の目安は月1〜4回です。この数字と今の体調を並べてみると、公立で始められるかどうかの見当がつきます。
ステップ2:候補を2〜3校に絞り、スクーリングの会場・曜日・費用を1枚の表にする。公立・私立・広域通信制を同じ表に並べるのがコツです。
ステップ3:個別相談で、どの学校にも同じ質問をする。次の表の質問をそのまま使ってください。
| 聞くこと | 質問の例 |
|---|---|
| スクーリング | 「年に何日、どの会場に行きますか。盛岡市内で受けられますか」 |
| 費用 | 「就学支援金を引く前と後の両方で、1年目の総額を教えてください」 |
| 県の補助 | 「岩手県の補助は、この課程に使えますか」 |
| 休んだとき | 「体調を崩して1か月休んだら、単位や登校日数はどうなりますか」 |
| 転入の単位 | 「今の高校で取った単位は、何単位引き継げますか」 |
学校とは別に、公的な相談先もあります。盛岡市の小中学生と保護者であれば、市教育研究所の「ひろばモリーオ」(青山教室・仙北教室)や、市役所本庁5階の教育相談室(019-651-7830、平日9:30〜17:00)が窓口です(盛岡市 教育相談)。

杜陵高校と私立・サポート校、盛岡からどれなら続けられるか並べます
個別相談会では、月に何回なら出られそうかと体調の波から、通い方の候補を一緒に洗い出します。公立の杜陵高校と私立、オンラインのサポート校を同じ表に並べるところからで構いません。
よくある質問
Q. 杜陵高校は、盛岡市以外に住んでいても入れますか?
A. 県立高校なので岩手県内から出願できます。10月の転入・編入については、本人と保護者が県内に住んでいることが条件として示されています。詳しい出願資格は、その年度の実施要項で確認してください。
Q. 毎週スクーリングに行かないといけませんか?
A. 杜陵高校の本校では、4年で卒業する場合の登校の目安は月1〜4回です。日・月・火に同じ授業があるので、都合のよい日を選べます。ただし前期・後期それぞれ10日以上の登校が必要です。
Q. 私立の通信制に、岩手県の授業料の補助は使えますか?
A. 岩手県独自の私立高等学校等授業料等減免事業補助金は全日制課程が対象で、通信制は対象外です。国の就学支援金は通信制も対象で、2026年度から所得制限はありません。
Q. 家から出られない時期でも、高校卒業を目指せますか?
A. 目指せます。ただ、どの通信制高校にもスクーリングはあります。オンラインで学習のリズムを取り戻してから、少しずつスクーリングに出る、という順番で進めるご家庭もあります。
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盛岡市には、受講料が1単位190円の杜陵高校という、費用の面でとても心強い公立の通信制があります。日・月・火から選べるスクーリングも、体調に波があるお子さんには助けになるはずです。
それでも、今はまだ外に出るのがつらいという時期もあります。公立で始めるのか、サポート校と組み合わせるのか。正解は1つではありません。お子さんが「これなら続けられそう」と思える形を、比べながら一緒に探していきましょう。
盛岡にいても、月に数回の登校から始められる学び方があります。
全国どこからでもカメラ・マイクはオフでOK転入・編入は随時受付
通信制高校サポート校 NIJIN高等学院(ニジ高)/出願費用は無料です。無理に勧めることはありません。
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